JP6550802B2 - 半導体素子 - Google Patents

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本発明は、半導体素子に関する。
従来、逆電圧(逆バイアス)印加時の耐圧を向上させるべく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子の基板側面にp型の分離層が設けられていた(例えば、特許文献1および2参照)。同様の理由で、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)素子の基板側面にp型の分離層が設けられていた。なお、MOSFET素子において、ゲート電極が設けられる半導体基板の表面側に、n型エピタキシャル層とショットキー金属層とのショットキー接合を設ける構造が知られている(例えば、特許文献3参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2002−319676号公報
[特許文献2] 特開2009−123914号公報
[特許文献3] 特開平11−154748号公報
一般に、RB(Reverse Block)型の半導体素子は、p型の分離層と半導体基板の裏面に設けられた逆耐圧ダイオードとを備える。RB型の半導体素子に逆電圧が印加されて発生したリーク電流は、表面側のp型ウェルに起因して増幅される。これにより、逆電圧印加時の耐圧が低下する。リーク電流の増幅および耐圧の低下を防止するためには、ゲート電極を制御してチャネル領域をオン状態にして、チャネル領域を経由して電子をエミッタ電極へバイパスする必要がある。しかしながら、逆電圧が印加される度にゲート電極を制御してチャネル領域をオン状態にするのは、制御性に劣る。
本発明の第1の態様においては、半導体基板に逆耐圧構造を有する半導体素子であって、半導体基板のドリフト層に接して設けられ、半導体素子に逆バイアスが印加された場合にドリフト層に発生する電子を通すことができるダイオードを備える半導体素子を提供する。
ダイオードは、半導体基板の表面側のドリフト層とドリフト層に接する金属層とのショットキー接合により形成される、ショットキーバリアダイオードであってよい。半導体基板は、半導体基板の表面側に設けられた第1導電型ウェルを有してよい。第1導電型ウェルと第導電型のドリフト層とにより形成される寄生ダイオードの内蔵電位は、ショットキーバリアダイオードの内蔵電位よりも大きくてよい。
ショットキーバリアダイオードの逆耐圧は、寄生ダイオードの逆耐圧以上であってよい。半導体基板の表面側において1以上の第1導電型ウェルをさらに有してよい。ショットキーバリアダイオードは、隣接する2つの第1導電型ウェルの間に位置してよい。
ショットキーバリアダイオードを構成するドリフト層の表面側端部の位置は、第1導電型ウェルの表面側端部よりも裏面側に位置してよい。ショットキーバリアダイオードを構成するドリフト層の表面側端部の位置は、第1導電型ウェルの裏面側端部よりも表面側に位置してよい。
半導体素子は、ドリフト層よりも表面側に設けられたゲート電極と、半導体基板のドリフト層に接して設けられた、1以上のショットキーバリアダイオードとをさらに備えてよい。半導体基板を表面から見た場合に、複数のショットキーバリアダイオードは、ゲート電極が設けられる活性領域部において均等に配置されてよい。
半導体素子は、ドリフト層よりも表面側に設けられたゲート電極をさらに備えてよい。半導体基板を表面から見た場合に、ショットキーバリアダイオードは、少なくとも一つのゲート電極を囲んで設けられてよい。
半導体素子は、RB‐IGBTおよびRB‐MOSFETのいずれかであってよい。半導体素子の半導体基板は、主にSi、SiCおよびGaNのいずれかで形成されてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
第1実施例におけるRB‐IGBT100の基板側面80付近の断面を示す図である。 RB‐IGBT100の上面図の部分拡大図を示す図である。 図3(A)は、不純物注入工程およびアニール工程を示す図である。図3(B)は、表面構造を形成する工程を示す図である。図3(C)は、裏面を研削する工程を示す図である。図3(D)は、コレクタ電極40を形成する工程を示す図である。 第2実施例におけるRB‐IGBT110の基板側面80付近の断面を示す図である。 RB‐IGBT110の上面図の部分拡大図を示す図である。 第3実施例におけるRB‐IGBT120の基板側面80付近の断面を示す図である。 第4実施例におけるRB‐MOSFET130の基板側面80付近の断面を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書において、ゲート電極21が設けられる側の半導体基板10の面を便宜的に表面と称し、当該表面とは反対側の半導体基板10の面を便宜的に裏面と称する。また、裏面から表面に向かう方向を表面方向と称し、表面から裏面に向かう方向を裏面方向と称する。層または膜の表面方向の側の面を表面側と称し、裏面方向の側の面を裏面側と称する。なお、本明細書では、第1導電型はp型であり、第2導電型はn型である。ただし、第1導電型がn型であり、第2導電型がp型であってもよい。
図1は、第1実施例におけるRB‐IGBT100の基板側面80付近の断面を示す図である。半導体素子としてのRB‐IGBT100の半導体基板10はシリコンで形成されている。ただし、半導体基板10は、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)およびGaN(ガリウムナイトライド)のいずれかで形成されてよい。
RB‐IGBT100は、ドリフト層12、コレクタ層14、分離層16、ゲート構造20、コレクタ電極40および金属層60を備える。RB‐IGBT100は、表面側にMOS型のゲート構造20を有し、裏面側にpnダイオード72を有する。
ドリフト層12は、第2導電型の半導体層である。本例のドリフト層12は、n型シリコン層である。コレクタ層14は、第1導電型を有しており、ドリフト層12の裏面側に形成される。本例のコレクタ層14は、p型シリコン層である。
なお、半導体基板10がSiCである場合には、第1導電型の半導体層はp型SiC層であってよく、第2導電型の半導体層はn型SiC層であってよい。同様に、半導体基板10がGaNである場合には、第1導電型の半導体層はp型GaN層であってよく、第2導電型の半導体層はn型GaN層であってよい。
分離層16は、第1導電型を有する半導体領域である。本例の分離層16は、p型シリコン層である。分離層16は、ドリフト層12の表面からコレクタ層14まで形成される。分離層16は、ドリフト層12の表面側においてゲート構造20および耐圧構造部90を囲むように設けられる。
分離層16は、半導体基板10の基板側面80に設けられる。半導体基板10の基板側面80は、半導体基板10がウェハから切り出されたときに形成されるダイシング面であってよい。基板側面80には高密度の結晶欠陥がある。逆電圧印加時には、第1導電型ウェル50とドリフト層12とにより形成されるpn接合の空乏層が、半導体基板10の内部を平面的に広がる。空乏層が基板側面80に達すると基板側面80から大量のキャリアが供給される。分離層16は、空乏層が基板側面80に露出することを防ぐ。それゆえ、分離層16により逆耐圧を確保することができる。
複数の第1導電型ウェル50が、半導体基板10の表面側に設けられる。第1導電型ウェル50は、ドリフト層12の表面側に形成されたp型シリコンの領域である。第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54も、ドリフト層12の表面側に設けられる。第1導電型コンタクト層52は、p型領域である。第2導電型領域54は、第1導電型コンタクト層52に接するn型領域である。第1導電型ウェル50は、第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54を囲んで設けられる。第1導電型ウェル50は、ドリフト層12と第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54とを分離する。
ゲート構造20は、ゲート電極21、ゲート絶縁膜22、エミッタ電極30、第1導電型ウェル50、第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54を含む。ゲート構造20が設けられる領域を活性領域部98と称する。ゲート電極21は、ドリフト層12よりも表面側に設けられる。ゲート絶縁膜22は、ゲート電極21とドリフト層12との間に設けられる。
エミッタ電極30は、第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54に接して、第1導電型コンタクト層52および第2導電型領域54よりも表面側に設けられる。ゲート電極21に所定の電圧が印加されると、ゲート電極21の直下における第1導電型ウェル50にチャネルが形成され、第2導電型領域54とドリフト層12とが導通する。
第1導電型ウェル50と第1導電型のドリフト層12とにより、寄生ダイオード74が形成される。本例では、第1導電型ウェル50がp型の半導体層でありドリフト層12がn型の半導体層であるので、寄生ダイオード74は、第1導電型ウェル50がアノードとなりドリフト層12がカソードとなる。なお、図面では、寄生ダイオード74を1つだけ図示するが、第1導電型ウェル50とドリフト層12との間には寄生ダイオード74が形成される。
p型シリコン層のコレクタ層14は、n型シリコン層のドリフト層12とpnダイオード72を形成する。コレクタ電極40は、コレクタ層14の裏面側に形成される。コレクタ電極40は、例えばアルミニウムを、コレクタ層14の裏面側に蒸着またはスパッタすることで形成する。
RB‐IGBT100は、逆耐圧構造を有する。本例の逆耐圧構造とは、分離層16およびpnダイオード72である。分離層16は逆電圧印加時の耐圧低下を防ぐ。また、pnダイオード72は、逆電圧印加時にコレクタ電極40からエミッタ電極30へ電流が流れることを防ぐ。これにより、逆電圧印加時の耐圧低下を防ぐ。
一般的なRB‐IGBTについて、本例のRB‐IGBT100の構造を用いて下記に説明する。なお、コレクタ電極40にエミッタ電極30よりも高い電圧が印加される場合を、順バイアスが印加されると称する。また、エミッタ電極30にコレクタ電極40よりも高い電圧が印加される場合を、逆電圧(逆バイアス)が印加されると称する。
RB−IGBTは、逆耐圧構造を有していても、逆電圧が印加される場合にコレクタ層14から第1導電型ウェル50へコレクタ層中の少数キャリアである電子が拡散したり、あるいはn型ドリフト層12中に広がった空乏層中で発生したりして流れ込む。これにより、第1導電型ウェル50から正孔がドリフト層12へ再注入する。電子の数の増加に伴い正孔の数も増加するので、第1導電型ウェル50への電子の流入をきっかけに、リーク電流が増加する。これにより、RB‐IGBTの逆電圧に対する耐圧が低下する。
リーク電流は、コレクタ層14および第1導電型ウェル50を経由して、コレクタ電極40からエミッタ電極30へ流れる。逆電圧に対する耐圧が低下すると、逆電圧印加時にRB‐IGBTが電流を流すことになり、RB‐IGBTのスイッチ素子としての機能が失われる。
そこで、コレクタ層14から第1導電型ウェル50へ電子が流れ込まないように、通常、逆電圧印加時には、ゲート電極21に正電圧を印加してチャネル領域をオン状態にする。これにより、リーク電流は第1導電型ウェル50で増幅されること無く、チャネル領域、第2導電型領域54および第1導電型コンタクト層52を経て、コレクタ電極40からエミッタ電極30へ流れる。
なお、RB‐IGBT等のIGBTでは、電圧印加時にpnダイオード72が逆耐圧を維持するので、寄生ダイオード74は働かない。それゆえ、IGBTにおいては、MOSFET素子のように寄生ダイオード74を高速に動作させることがない。IGBTにおいては、寄生ダイオード74を高速に動作させるべく、特許文献3のように半導体基板の表面にショットキーバリアダイオードを設ける理由がそもそも存在しない。
逆電圧が印加される度にゲート電極21を制御してチャネル領域をオン状態にするのは、制御性に劣る。そこで、本例のRB‐IGBT100は、RB‐IGBT100に逆バイアスが印加された場合にドリフト層12に発生する電子を通すことができるダイオード70を備える。ダイオード70は、半導体基板10のドリフト層12に接して、隣接する2つの第1導電型ウェル50の間に設けられる。金属層60とエミッタ電極30とは同じ材料で同一行程のプロセスで形成してよい。
ダイオード70は、半導体基板10の表面側のドリフト層12とドリフト層12に接する金属層60とのショットキー(Schottky)接合により形成される。つまり、ダイオード70はショットキーバリアダイオード(Schottky Barrier Diode)である。ダイオード70は、金属層60がアノードとなりドリフト層12がカソードとなる。本例の金属層60は、複数のゲート構造20の間に設けられる。
本例において、寄生ダイオード74の内蔵電位は、ダイオード70の内蔵電位よりも大きい。それゆえ、逆電圧印加時にゲート電極21をオン状態にしなくとも、リーク電流としての電子をコレクタ層14から金属層60にバイパスすることができる。
金属層60は、エミッタ電極30と共にエミッタ端子31に電気的に接続される。逆電圧印加時にエミッタ端子31はコレクタ電極40よりも高電位となるので、コレクタ層14から流れ込む電子を第1導電型ウェル50に流入させること無く金属層60にバイパスすることができる。
ダイオード70の逆耐圧が寄生ダイオード74の逆耐圧よりも小さい場合には、ダイオード70を設けたことにより、RB‐IGBT100の逆耐圧が損なわれる可能性が有る。そこで、ダイオード70の逆耐圧は、寄生ダイオード74の逆耐圧以上とする。これにより、ダイオード70を設けたことにより逆耐圧が損なわれることを防ぐことができる。
本例のRB‐IGBT100では、複数のゲート構造20の間に金属層60を設ける。それゆえ、後述の2つのゲート電極21の間に金属層60を設ける場合(図4よおび図5)と比較して、セルピッチを小さくすることができる。また、本例のRB‐IGBT100では、ダイオード70のカソードが複数の第1導電型ウェル50に挟まれている。それゆえ、後述の2つのゲート電極21の間に金属層60を設ける場合(図4よおび図5)と比較して、逆電圧印加時のリーク電流防止が良好である。
耐圧構造部90は、ドリフト層12の表面側において、ゲート構造20と分離層16との間に設けられる。本例の耐圧構造部90は、複数の第1導電型層92、複数の金属層94および絶縁膜96を有する。第1導電型層92は、ドリフト層12に形成されたp型シリコン層である。
第1導電型層92とドリフト層12との間に形成された空乏層が、ゲート構造20の第1導電型ウェル50とドリフト層12との間の空乏層に結合する。これにより、空乏層の端部をゲート構造20の外側の耐圧構造部90に配置することができ、ゲート構造20における電界集中を緩和することができる。これにより、ゲート構造20の耐圧を保持させることができる。
金属層94は、絶縁膜96で覆われていない第1導電型層92に接続される。金属層94に電圧を印加することで、第1導電型層92とドリフト層12との間における空乏層の幅を調整することができる。
なお、耐圧構造部90は、ドリフト層12の表面側に絶縁膜を有し、当該絶縁膜の表面側に金属層を有するMOS構造としてもよい。MOS構造の金属層をフィールドプレートとして利用して、耐圧構造部90とドリフト層12との間の空乏層の拡がりを調整してもよい。
図2は、RB‐IGBT100の上面図の部分拡大図を示す図である。A1およびA2は、図1のA1およびA2にそれぞれ一致する。図2に示す様に、RB‐IGBT100は、ドリフト層12よりも表面側に設けられた複数のゲート構造20をさらに備える。本例では、ゲート構造20を4つだけ図示するが、RB‐IGBT100はゲート構造20を5つ以上有してよい。
上述の様に、金属層60とドリフト層12とのショットキー接合により形成されるので、金属層60が配置される場所にはダイオード70が形成される。半導体基板10を表面から見た場合に、少なくとも一つのゲート電極21を囲んでダイオード70が設けられる。本例のダイオード70は、最も基板側面80の側における複数のゲート構造20以外の複数のゲート構造20を囲んで設けられる。
半導体基板10を表面から見た場合に、全てのゲート構造20を囲んで耐圧構造部90が設けられる。本例の耐圧構造部90は、角が丸い矩形形状の金属層94を有する。金属層94の形状に応じて、金属層94とドリフト層12との間には第1導電型層92が設けられる。本例では、金属層94とドリフト層12とはほぼ同じ角が丸い矩形形状である。なお、耐圧構造部90を囲んで分離層16が設けられる。
図3Aから図3Dは、RB‐IGBT100の製造方法を示す図である。本例では、RB‐IGBT100の半導体基板10がSiである場合を示す。半導体基板10がSiCまたはGaNである場合にも、同様の製造工程を適用してよい。
図3Aは、不純物注入工程およびアニール工程を示す図である。本例の半導体基板10は、第2導電型のシリコン基板である。本例の半導体基板10は、n型の不純物として、P(リン)またはAs(ヒ素)を有してよい。n型の不純物は、RB‐IGBTの耐圧クラスによっても異なってよい。半導体基板10がSiの場合、n型の不純物の濃度は5E12〜5E16cm−3程度であってよい。なお、半導体基板10がGaNまたはSiCの場合、n型の不純物の濃度は1E14〜5E16cm−3程度であってよい。
半導体基板10の表面側および裏面側から第1導電型の不純物を注入する。なお、半導体基板10の表面側においては、一部をマスクで覆うことにより、マスクで覆われていない他の部分にのみ不純物を注入する。当該他の部分は、後の工程で分離層16となる。
本例では、p型の不純物としてB(ボロン)またはAl(アルミニウム)を半導体基板10に注入してよい。マスクで覆われていない表面側の他の部分には、1E18〜1E20cm−3程度の不純物を注入してよい。また、裏面側には、1E14〜1E19cm−3程度の不純物を注入してよい。その後、半導体基板10をアニールする。本例では、1300℃で100時間、半導体基板10をアニールする。これにより、注入した不純物を拡散して、分離層16を形成する。
なお、半導体基板10がSiCである場合、p型不純物はAl(アルミニウム)またはB(ボロン)であってよく、n型不純物はP(リン)またはN(窒素)であってよい。半導体基板10がGaNである場合、p型不純物はMg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Be(ベリリウム)またはGe(ゲルマニウム)であってよく、n型不純物はSi(シリコン)またはO(酸素)であってよい。
図3Bは、表面構造を形成する工程を示す図である。表面構造は、ゲート構造20、エミッタ端子31、金属層60および耐圧構造部90などを含む。既知の不純物注入工程、アニール工程、スパッタリング工程およびフォトリソグラフィー工程などを利用して、表面構造を形成することができる。
第1導電型ウェル50の不純物濃度は5E16〜5E17cm−3程度であってよい。第1導電型コンタクト層52の不純物濃度は、第1導電型ウェル50の不純物濃度よりも高い。第1導電型コンタクト層52の不純物濃度は1E19〜5E20cm−3程度であってよい。また、第2導電型領域54の不純物濃度は、半導体基板10の不純物濃度よりも高い。第2導電型領域54の不純物濃度は1E19〜5E20cm−3程度であってよい。
図3Cは、裏面を研削する工程を示す図である。表面構造を形成する際には、アニール工程等の高温プロセスを経る。アニール工程時に、既に裏面が研削されていると、半導体基板10に反りが生じる可能性がある。そこで、表面構造形成後に裏面を研削する。これにより、コレクタ層14を形成する。
図3Dは、コレクタ電極40を形成する工程を示す図である。アルミニウム等の金属をコレクタ層14の裏面側にスパッタリングまたは蒸着して、コレクタ電極40を形成する。これにより、RB‐IGBT100を完成する。
図4は、第2実施例におけるRB‐IGBT110の基板側面80付近の断面を示す図である。本例は、2つのゲート構造20の間に金属層60が設けられる。なお、本例のゲート構造20は、図5に示す様にストライプ構造である。係る点で第1の実施例と異なる。
図5は、RB‐IGBT110の上面図の部分拡大図を示す図である。B1およびB2は、B1およびB2にそれぞれ一致する。RB‐IGBT110は、ドリフト層12よりも表面側に設けられた複数のゲート構造20をさらに備える。本例では、ゲート構造20を4つだけ図示するが、RB‐IGBT110はゲート構造20を5つ以上有してよい。
上述の様に、金属層60が配置される場所にはダイオード70が形成される。RB‐IGBT110は、半導体基板10のドリフト層12に接して設けられた、複数のダイオード70をさらに備える。半導体基板10を表面から見た場合に、複数のダイオード70は、活性領域部98において均等に配置される。その他の点は、第1の実施例の図2と同じである。なお、複数のダイオード70が均等に配置されるとは、各ゲート構造20と、対応して設けられた各金属層60との相対距離が一定であり、かつ、半導体基板10を表面から見た場合の各金属層60の面積が同じであることを意味する。
図6は、第3実施例におけるRB‐IGBT120の基板側面80付近の断面を示す図である。本例のRB‐IGBT120は、基本的には第1実施例のRB‐IGBT100と同じである。ただし、金属層60が、ドリフト層12の凹部13に設けられる点が異なる。なお、本例の凹部13を第2実施例に適用してもよい。
凹部13は、ドリフト層12の表面側の一部を削ることにより形成してよい。凹部13において、ダイオード70を構成するドリフト層12の表面側端部84の位置は、第1導電型ウェル50の表面側端部82よりも裏面側に位置する。ショットキー接合の位置を第1実施例の場合よりも裏面側に設けることにより、裏面側から流入するリーク電流としての電子をより確実に金属層60にバイパスすることができる。
また、ダイオード70を構成するドリフト層の表面側端部84の位置は、第1導電型ウェル50の裏面側端部86よりも表面側に位置する。これにより、ダイオード70を構成するドリフト層の表面側端部84は、隣接するゲート構造20の2つの第1導電型ウェル50に挟まれる。よって、裏面側から隣接する第1導電型ウェル50に流入するリーク電流としての電子を、第1実施例の場合よりもより確実に金属層60にバイパスすることができる。
図7は、第4実施例におけるRB‐MOSFET130の基板側面80付近の断面を示す図である。本例の半導体素子は、RB‐MOSFET130である。係る点において、第1実施例と異なる。また本例では、コレクタ層14に代えてドレイン層15が設けられる。ドレイン層は第2導電型の半導体層である。それゆえ、本例では、pnダイオード72に代えて、ショットキーバリアダイオードであるダイオード76が設けられる。本例は、係る点においても第1実施例と異なる。
逆電圧印加時に寄生ダイオード74を高速に動作せることを目的として、半導体基板の表面にショットキーバリアダイオードを設けることは、従来すでに知られている(例えば、上述の特許文献3)。しかしながら、本例のように分離層16およびダイオード76の逆耐圧構造を有するRB‐MOSFET130では、ドレイン側にpnダイオード72が存在する。それゆえ、前述したRB‐IGBT100の例と同様の理由によって、逆電圧印加時において寄生ダイオード74はもはや動作しない。それゆえ、上述の特許文献3のように、寄生ダイオード74を高速に動作させる必要が無い。
本例ではリーク電流としての電子をソース端子33にバイパスするべく、RB‐MOSFET130は第1実施例と同じくショットキーバリアダイオードであるダイオード70を備える。つまり、寄生ダイオード74を高速に動作させるべく半導体基板の表面にショットキーバリアダイオードを設ける特許文献3と本例とは、ショットキーバリアダイオードを設ける目的が明確に異なる。
本例のRB‐MOSFET130は、ショットキーバリアダイオードであるダイオード70を備えるので、逆電圧印加時にゲート電極21をオン状態にしなくとも、リーク電流としての電子をドレイン層15から金属層60にバイパスすることができる。また、金属層60は、ソース電極32と共にソース端子33に電気的に接続される。逆電圧印加時にソース端子33はドレイン電極42よりも高電位となるので、ドレイン層15から流れ込む電子を第1導電型ウェル50に流入させること無く金属層60にバイパスすることができる。なお、RB‐MOSFET130においても、第2実施例または第3実施例の構造を適用してよい。これによっても、第2実施例または第3実施例と同様の効果が得られる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・半導体基板、12・・ドリフト層、13・・凹部、14・・コレクタ層、15・・ドレイン層、16・・分離層、20・・ゲート構造、21・・ゲート電極、22・・ゲート絶縁膜、30・・エミッタ電極、31・・エミッタ端子、32・・ソース電極、33・・ソース端子、40・・コレクタ電極、42・・ドレイン電極、50・・第1導電型ウェル、52・・第1導電型コンタクト層、54・・第2導電型領域、60・・金属層、70・・ダイオード、72・・pnダイオード、74・・寄生ダイオード、76・・ダイオード、80・・基板側面、82・・表面側端部、84・・表面側端部、86・・裏面側端部、90・・耐圧構造部、92・・第1導電型層、94・・金属層、96・・絶縁膜、98・・活性領域部、100・・RB‐IGBT、110・・RB‐IGBT、120・・RB‐IGBT、130・・RB‐MOSFET

Claims (13)

  1. 半導体基板に逆耐圧構造を有する半導体素子であって、
    前記半導体基板のドリフト層に接して設けられ、前記半導体素子に逆バイアスが印加された場合に前記ドリフト層に発生する電子を通すことができるダイオード
    を備え
    前記半導体基板は、SiCおよびGaNのいずれかで形成され、
    RB‐MOSFETである、半導体素子。
  2. 前記ダイオードは、前記半導体基板の表面側の前記ドリフト層と前記ドリフト層に接する金属層とのショットキー接合により形成される、ショットキーバリアダイオードである
    請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記半導体基板の表面側において1以上の第1導電型ウェルをさらに有し、
    前記ドリフト層の表面側に設けられ、前記第1導電型ウェルよりも不純物濃度が高い第1導電型コンタクト層をさらに備え、
    前記第1導電型ウェルは、前記第1導電型コンタクト層を囲んで設けられる、
    請求項2に記載の半導体素子。
  4. 前記第1導電型ウェルよりも表面側に設けられたエミッタ電極をさらに備え、
    前記金属層は、隣接する2つの前記エミッタ電極の間に設けられる、
    請求項3に記載の半導体素子。
  5. 前記金属層と前記エミッタ電極との間において、前記第1導電型ウェルの一部が前記半導体基板の表面に露出している、請求項4に記載の半導体素子。
  6. 前記ドリフト層の表面に設けられた凹部をさらに備え、
    前記金属層は、前記凹部に設けられ、
    前記凹部は、前記第1導電型ウェルと接しない、
    請求項3から5のいずれか一項に記載の半導体素子。
  7. 記第1導電型ウェルと第導電型の前記ドリフト層とにより形成される寄生ダイオードの内蔵電位は、前記ショットキーバリアダイオードの内蔵電位よりも大きい
    請求項3から6のいずれか一項に記載の半導体素子。
  8. 前記ショットキーバリアダイオードの逆耐圧は、前記寄生ダイオードの逆耐圧以上である
    請求項に記載の半導体素子。
  9. 記ショットキーバリアダイオードは、隣接する2つの前記第1導電型ウェルの間に位置する
    請求項3から8のいずれか一項に記載の半導体素子。
  10. 前記ショットキーバリアダイオードを構成する前記ドリフト層の表面側端部の位置は、前記第1導電型ウェルの表面側端部よりも裏面側に位置する
    請求項3から9のいずれか一項に記載の半導体素子。
  11. 前記ショットキーバリアダイオードを構成する前記ドリフト層の表面側端部の位置は、前記第1導電型ウェルの裏面側端部よりも表面側に位置する
    請求項10に記載の半導体素子。
  12. 前記ドリフト層よりも表面側に設けられたゲート電極と、
    前記半導体基板の前記ドリフト層に接して設けられた、1以上の前記ショットキーバリアダイオードと
    をさらに備え、
    前記半導体基板を表面から見た場合に、複数の前記ショットキーバリアダイオードは、前記ゲート電極が設けられる活性領域部において均等に配置される
    請求項2から11のいずれか一項に記載の半導体素子。
  13. 前記ドリフト層よりも表面側に設けられたゲート電極をさらに備え、
    前記半導体基板を表面から見た場合に、前記ショットキーバリアダイオードは、少なくとも一つの前記ゲート電極を囲んで設けられる
    請求項2から11のいずれか一項に記載の半導体素子。
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