JP6550695B2 - 複合高分子電解質膜およびその製造方法ならびにその用途 - Google Patents
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Description
(1)イオン性基およびラジカルを発生しうる構造を分子鎖中に有する芳香族系高分子電解質の2分子以上が該芳香族系高分子電解質と異なる構造を有し且つ繰り返し単位を有する化合物によって連結されてなる高分子電解質を多孔性の基材の細孔中に含む複合高分子電解質膜であって、該高分子電解質が該芳香族系高分子電解質と1種類以上のラジカル重合性化合物を含む組成物をラジカル重合開始剤存在下に、外部刺激により反応させて得られることを特徴とする複合高分子電解質膜。
(2)前記組成物中の前記ラジカル重合性化合物の少なくとも1種類が、スルホン酸基もしくはホスホン酸基を有していることを特徴とする(1)に記載の高分子電解質膜。
(3)前記組成物中の前記ラジカル重合性化合物の少なくとも1種類が、2個以上のラジカル重合性基を有していることを特徴とする(1)〜(2)に記載の複合高分子電解質膜。
(4)前記外部刺激が紫外線照射または電子線照射であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(5)前記芳香族系高分子電解質がその分子鎖中に少なくとも下記化学式1および下記化学式2で示される繰り返し構造を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(6)前記化学式2においてAr2が化学式3で示されることを特徴とする(5)に記載の複合高分子電解質膜。
(7)前記化学式1のAr1は下記化学式4で表されることを特徴とする(5)〜(6)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(8)
前記ラジカル重合開始剤が光反応性であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(9)前記多孔性基材の材質が高分子材料であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(10)前記高分子電解質膜のイオン交換容量が1.5meq/g〜6.0meq/gであることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(11)前記複合高分子電解質膜が、外部刺激によりラジカルを発生しうる構造を分子鎖中に有する芳香族系高分子電解質と、1種類以上のラジカル重合性化合物を含む組成物およびラジカル重合性開始剤を多孔性の基材の細孔中に充填後に、外部刺激を与え、該高分子電解質と該ラジカル重合性化合物を反応させて得られることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜の製造方法。
(12) (1)〜(11)のいずれかに記載の複合高分子電解質膜を用いた燃料電池用高分子電解質膜電極接合体。
(13) (12)に記載の高分子電解質膜電極接合体を用いた燃料電池。
本発明の複合高分子電解質膜は、多孔性基材とその細孔内に充填された高分子電解質からなる複合高分子電解質膜であって、該高分子電解質はイオン性基を有すると共に、2分子以上の芳香族系高分子電解質がイオン性基以外の部位で、該芳香族系高分子電解質と異なる構造を有し且つ繰り返し単位を有する化合物によって連結されており、より好適には主鎖に芳香族環を有する高分子電解質およびラジカル重合性化合物が架橋されて充填された複合電解質膜であって、該高分子電解質が、少なくとも化学式1で表される構造を含む構造であり、さらに好適には、該複合電解質膜のイオン交換容量が1.5ミリ当量/g以上であることを特徴とする複合高分子電解質膜である。
本発明における芳香族系高分子電解質はその分子鎖中に外部刺激によりラジカルを発生する基を有していることが好ましく、特に構造を限定されるものではないが、プロトン伝導性や耐久性の観点から化学式1および化学式2で示される繰り返し構造を有することが好ましい。さらに、化学式2中に、外部刺激によりラジカルを発生する構造を有していることがより好ましい。
ここで、イオン交換容量とは、乾燥した高分子電解質膜1グラムあたりに導入されたイオン交換基量であり、値が大きいほどイオン交換基の量が多いことを示す。例えば、スルホン酸基とした場合、スルホン酸基密度(meq/g)の値として示すことができる。イオン交換容量は、キャピラリー電気泳動、元素分析、中和滴定などにより求めることが可能である。これらの中でも測定の容易さから、中和滴定法によりイオン交換容量を求めることが好ましい。本発明のイオン交換容量は中和滴定法により測定した値を用いるが、他の方法でも大きな差はなく採用可能である。
重合時間は0.5時間〜48時間以内で行い、反応温度は室温〜溶媒の沸点までで行うことができ、特に制限されない。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、例えば、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられ、アミン塩酸塩としては、トリメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩等が挙げられ、臭化リチウム及びトリメチルアミン塩酸塩が好ましい。使用量はポリマー中のスルホン酸エステル又はスルホン酸アミドに対して1.1〜10当量、好ましくは2〜8当量である。
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルにヒドロキシ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、p−またはm−ジビニルベンゼン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジビニルスルホンなどが挙げられる。
空隙率=100−100(W/ρ)/(L2×D)
上記式中のρは、フィルム密度を示す。ρはJIS K7112(1980)のD法の密度勾配管法にて求めた値を用いる。このときの密度勾配管用液は、エタノールと水を用いる。
本発明の複合高分子電解質膜は、外部刺激によりラジカルを発生しうる構造を分子鎖中に有しする芳香族系高分子電解質と、1種類以上のラジカル重合性化合物を含む組成物を多孔性の基材の細孔中に充填後に、外部刺激を与え、該高分子電解質と該ラジカル重合性化合物を反応させて得られることができる。
前記芳香族高分子電解質およびラジカル重合性化合物を含む組成物の混合溶液の多孔膜への含浸方法は特に限定されず、該多孔質基材と上記混合溶液が接触するような態様をとればよく、上記混合溶液を溜めた溶液槽に、該多孔質基材を浸漬した後に溶媒を除去する工程、該溶液を多孔質基材に流延塗布して含浸させる工程、該溶液を基材上に流延塗布しその後に該多孔質基材を貼り合わせて含浸させる工程などが挙げられる。
本発明における電極とは、電極材料と、その表面に形成された触媒を含む層(電極触媒層)とからなり、電極材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、カーボンペーパーやカーボンクロスなど、導電性の多孔質材料を用いることができるが、それらに限定されるものではない。カーボンペーパーやカーボンクロスなど、導電性の多孔質材料は、撥水処理、親水処理などの表面処理がされたものを用いることもできる。触媒には、公知の材料を用いることができる。例えば、白金、白金とルテニウムなどの合金などを挙げることができるが、それらに限定されるものではない。
触媒や触媒を坦持した粒子を含む電極触媒層には、接着剤を用いることができ、接着剤としては、プロトン伝導性を有する樹脂を用いることができる。プロトン伝導性を有する樹脂としては、ナフィオン(商品名)など公知のものを用いてもよいし、本発明の複合高分子電解質膜構成するイオン性基含有ポリマーを主成分としたものを用いてもよいし、他の炭化水素系プロトン伝導性ポリマーを主成分とするものを用いてもよい。
<高分子電解質膜の評価方法>
以下に高分子電解質膜の評価方法を示す。なお評価するに際しては、特別な記載がない限り、厚みや質量を正確に測ることを目的とし、室温が20℃で相対湿度が30±5RH
%にコントロールされた測定室内で評価を行った。なお、測定に際してサンプルは、24時間以上、測定室内で静置したものを使用した。
複合高分子電解質膜の厚みは、マイクロメーター(Mitutoyo、標準マイクロメーター)を用いて測定することにより求めた。測定は10箇所行い、その平均値を厚みとした。
乾燥したプロトン交換膜100mgを、0.01MのNaOH水溶液50mlに浸漬し、25℃で2時間攪拌した。その後、0.02MのHCl水溶液で中和滴定した。中和滴定には、平沼産業(株)製、電位差滴定装置COMTITE−980を用いた。イオン交換当量は下記式で計算して求めた。
イオン交換容量[meq/g]=(10−滴定量[mL])/2
自作測定用プローブ(テフロン(登録商標)製)上で短冊状膜試料の表面に白金線(直径:0.2mm)を押しあて、80℃、50%RHの恒温・恒湿オーブン(株式会社ナガノ科学機械製作所、LH−20−01)中に試料を保持し、白金線間のインピーダンスをSOLARTRON社1250FREQUENCY RESPONSE ANALYSERにより測定した。極間距離を変化させて測定し、極間距離とC−Cプロットから見積もられる抵抗測定値をプロットした勾配から以下の式により膜と白金線間の接触抵抗をキャンセルしたプロトン伝導率(σ)を算出した。
σ[S/cm]=1/膜幅[cm]×膜厚[cm]×抵抗極間勾配[Ω/cm]
高分子電解質膜の膨潤・収縮繰り返し試験および耐久性は、以下の方法で測定した。高分子電解質膜を自作の膨潤・収縮繰り返し試験セル(有効面積約15cm2)にセットし、セル温度は85℃になるように加温した。その後、セル中に無加湿の窒素を270秒−フル加湿の窒素を30秒流すサイクルを繰り返す試験を実施した。6サイクルごとにアノード開放状態でカソード側に背圧(50kPa)を掛けることで膜の破れを確認した(背圧↓で膜破れ発生と判断)。
500サイクルまで測定し、破れがあったものは×、破れがなかったものは○と評価した。
デュポン社製20%ナフィオン(登録商標)溶液に、市販の40%Pt触媒担持カーボン(田中貴金属工業社 燃料電池用触媒 TEC10V40E)と、少量の超純水およびイソプロピルアルコールを加えた後、均一になるまで攪拌し、触媒ペーストを調製した。この触媒ペーストを、カーボンペーパー(東レ社製 TGPH−060)に白金の付着量が0.5mg/cm2になるように均一に塗布・乾燥して、電極触媒層付きガス拡散層を作製した。上記の電極触媒層付きガス拡散層の間に、高分子電解質膜を、電極触媒層が膜に接するように挟み、ホットプレス法により80℃、3MPaにて4分間加圧、加熱することにより、膜−電極接合体とした。この接合体をElectrochem社製の評価用燃料電池セルFC25−02SPに組み込んで、セル温度80℃で、アノード26%RHおよびカソード16%RHの条件で水素と酸素を供給して発電特性を評価した。性能安定後の1A/cm2での電圧を用いサンプル間の比較を行った。
ポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−2,5−ベンゾフェノン(10)]
1000ml反応容器に合成したポリマー(10g)、トリメチルアミン塩酸塩(22.6g、22mmol)、NMP 200mlを計量し、120℃で12時間攪拌した。反応混合物をクロロホルム150mlで洗浄し、トリメチルアミン塩酸塩の反応残渣が除去できるまでクロロホルムで繰り返し洗浄した。300ml三角フラスコに精製したポリマー、陽イオン交換樹脂(ダウエックスモノスフィアー650C)100g、純水200gを計量し室温で12時間攪拌した。陽イオン交換樹脂をろ過により除去し、ポリマー水溶液を濃縮、乾燥し、目的物を6.5g合成することができた。合成したポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−2,5−ベンゾフェノン(10)]のイオン交換基容量は5.5meq/gであった。
ポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−4,4’−ベンゾフェノン(10)]
合成したポリマーを用いて合成例1と同様に処理し、ポリ[(p−フェニレンスルホン酸) 4,4,4‘−ベンゾフェノン(10)]を6.0g合成することができた。合成したポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−4,4’−ベンゾフェノン(10)]のイオン交換基容量は5.7meq/gであった。
合成例1で得られたポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−2,5−ベンゾフェノン(10)]100mg、ビニルスルホン酸40mg、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20mg、DAROCUR1173 3mgをメタノール/水[90/10(w/w)]混合溶液4.4gに溶解させた。その後、メタノールに浸漬したポリエチレン製多孔膜(サイズ:10×10cm、膜厚:15μm、空孔率:49%)をPTFE製基材上に置き、その上から上記ポリマー溶液をコートし、窒素雰囲気下室温で乾燥させた。得られた複合膜に対して、80度加熱下でUV照射(15J/cm2)を行った。さらに、120℃で1時間熱処理を実施した。得られた架橋複合膜を純水に一晩浸漬し、その後乾燥させ、目的の複合高分子電解質膜を得た。得られた膜のIECは2.4meq/gであった。
合成例2で得られたポリ[(p−フェニレンスルホン酸)−4,4’−ベンゾフェノン(10)]100mg、ビニルスルホン酸40mg、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20mg、DAROCUR1173 3mgをメタノール/水[90/10(w/w)]混合溶液4.4gに溶解させた。その後、メタノールに浸漬したポリエチレン製多孔膜(サイズ:10×10cm、膜厚:15μm、空孔率:49%)をPTFE製基材上に置き、その上から上記ポリマー溶液をコートし、窒素雰囲気下室温で乾燥させた。得られた複合膜に対して、80度加熱下でUV照射(15J/cm2)を行った。さらに、120℃で1時間熱処理を実施した。得られた架橋複合膜を純水に一晩浸漬し、その後乾燥させ、目的の複合高分子電解質膜を得た。得られた膜のIECは2.3meq/gであった。
下記
この溶液を、室温の雰囲気下で188μmポリエステルフィルム上にキャストし、80℃で10分、100℃で10分、130℃で10分処理した。その後、得られたフィルム状膜を、室温の純水に一晩浸漬させ、残留している溶媒を取り除いた。その後、得られた膜をろ紙に挟み、さらにガラス板で両面を挟み、荷重をかけつつ、20℃、相対湿度30%RHの室内で、2日間、放置して乾燥し、高分子電解質膜を作製した。得られた高分子電解質膜の厚みは、17μmであり、イオン交換容量は、2.1meq/gとなった。
市販のパーフルオロスルホン酸系イオン交換膜であるナフィオン NR211(商品名)を用いて、比較評価した。
Claims (12)
- イオン性基およびラジカルを発生しうる構造を分子鎖中に有する芳香族系高分子電解質の2分子以上が該芳香族系高分子電解質と異なる構造を有し且つ繰り返し単位を有する化合物によって連結されてなる高分子電解質を多孔性の基材の細孔中に含む複合高分子電解質膜であって、
前記芳香族系高分子電解質がその分子鎖中に少なくとも下記化学式1および下記化学式2で示される繰り返し構造を有し、
該高分子電解質が該芳香族系高分子電解質と1種類以上のラジカル重合性化合物を含む組成物をラジカル重合開始剤存在下に、外部刺激により反応させて得られることを特徴とする複合高分子電解質膜。
(Ar1はスルホン酸基、スルホン酸塩またはスルホン酸基誘導体を含む2価の芳香族基、Ar2はスルホン酸基、スルホン酸塩またはスルホン酸基誘導体を含まずベンゾイル基を有する2価の芳香族基を示す)
- 前記組成物中の前記ラジカル重合性化合物の少なくとも1種類が、スルホン酸基もしくはホスホン酸基を有していることを特徴とする請求項1に記載の高分子電解質膜。
- 前記組成物中の前記ラジカル重合性化合物の少なくとも1種類が、2個以上のラジカル重合性基を有していることを特徴とする請求項1〜2に記載の複合高分子電解質膜。
- 前記外部刺激が紫外線照射または電子線照射であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
- 前記化学式2においてAr2が化学式3で示されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(式中、R1、R2は水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかであり、R1、R2は同一であっても異なっていてもよい。R3は炭素数1〜20のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール基のいずれかを示す。R3が置換基を有する場合、該置換基は水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかであり、該置換基を複数有する場合はそれらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。a、bは1〜4の整数を示す。p、qは、p+q=1を満たす0または1である。) - 前記化学式1のAr1は下記化学式4で表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
(式中、R4は水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基のいずれかであり、置換基は同一であっても異なっていてもよい。rは1または2であり、dは4−rを示す。AはOR5もしくはN(R6)(R7)を示し、R5は水素、アルカリ金属、炭素数1〜20のアルキル基のいずれかを示し、R6及びR7は水素または炭素数1〜20のアルキル基のいずれかであり、R6及びR7は同一であっても異なっていてもよい。) - 前記ラジカル重合開始剤が光反応性であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
- 前記多孔性基材の材質が高分子材料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
- 前記高分子電解質膜のイオン交換容量が1.5meq/g〜6.0meq/gであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の複合高分子電解質膜。
- 前記複合高分子電解質膜が、外部刺激によりラジカルを発生しうる構造を分子鎖中に有する芳香族系高分子電解質と、1種類以上のラジカル重合性化合物を含む組成物およびラジカル重合性開始剤を多孔性の基材の細孔中に充填後に、外部刺激を与え、該高分子電解質と該ラジカル重合性化合物を反応させて得られることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の複合高分子電解質膜の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の複合高分子電解質膜を用いた燃料電池用高分子電解質膜電極接合体。
- 請求項11に記載の高分子電解質膜電極接合体を用いた燃料電池。
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