JP6550035B2 - ダクト保温構造、ダクト保温構造の施工方法 - Google Patents

ダクト保温構造、ダクト保温構造の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ダクトの保温構造等に関するものである。
従来、建物内などに取付けられるダクトには、ダクト内外の温度差等によって生じる結露を防止するため、保温構造が設けられる。このようなダクトの保温構造は、例えば、ダクトの外側にグラスウール、石綿、ウレタンフォームなどの保温材を巻きつけて形成される。
しかし、石綿は発癌性があるとの理由で近年使用されていない。また、ウレタンフォームは作業性が悪く、また、作業後の外観が汚いために使用頻度が少ない。そのため空調ダクトなどの保温はグラスウールによるものが大半を占めているのが現状である。
しかしながら、グラスウールは吸湿率が高いので、外気中の水分を多く吸って本体中の水分量が増加し、熱伝導率が高くなるおそれがある。熱伝導率が高くなると、断熱効果が低減するため、防湿保護を行う必要がある。例えば、グラスウールの外側をビニールシートやアルミ箔で覆い、さらにその上を金網や鉄板あるいは防湿性の高い布などの防湿カバーで覆う必要がある。このため、作業の工程が多く効率が悪いという課題がある
また、防湿カバーは非常に傷つきやすいため、ダクトの工場出荷時に、ダクト外周に保温を実施しておくことができない。したがって、工場より出荷したダクトを現場室内の天井裏などに配管した後に保温構造を施工する必要がある。しかし、保温材の取付け作業は高所作業を伴って危険であり、また天井裏など狭隘な場所による不確実な作業が生じるため、保温材の取付けに長時間を要し、ダクトの配管施工コストを高くしているという課題がある。
さらにグラスウール粉塵は皮膚に突き刺さり掻痒感や疼痛を惹起し、また、これを吸引することにより呼吸器疾患の健康被害が生ずるおそれがある。このため、作業員のみならず人々の健康を害する危険性があるという課題がある。
また、特にダクト同士の連結は、フランジ部同士を固定部材で接合することにより行われる。したがって、ダクトの表面には、フランジ部が突出し、複雑な形状となる。このため、フランジ部の保温を行うことが困難となり、フランジ部における結露を防止する必要がある。
このような中、ダクトの保温を行う方法としては、合成樹脂独立気泡性発泡体をあらかじめ工場内でダクトに取り付けてから出荷する保温方法が提案されている(特許文献1)。
また、ダクトのフランジカバーにあらかじめスリットを設け、フランジ部に無機質繊維系断熱材を密着させるように巻きまわす方法がある(特許文献2)。
また、ダクトのフランジ用断熱材の長手方向に沿って粘着層を延出させ、簡便にダクト断熱材に貼合する手法がある(特許文献3)。
実用新案登録第3071395号公報 特開2000−088330号公報 実用新案登録第3188144号公報
しかし、特許文献1のような構造では、例えば樹脂発泡体が取り付けられたダクトを重ねて出荷すると、運搬時の振動で露出した金属部と樹脂発泡体の表面が触れ合って樹脂発泡体表面が傷つく恐れがある。また、特許文献1には、ダクトを連結する際に、フランジカバーを取り付ける旨も記載されているが、特許文献1の方法ではフランジ表面とフランジカバー間に隙間が生じる。このため、フランジ表面とフランジカバーの隙間に水分が浸入し、内部結露を起こすおそれがある。さらに、時間の経過で結露水が粘着面等に浸透し、フランジカバーや樹脂発泡体の脱落を引き起こすおそれがある。
また、特許文献2の方法は、無機質繊維系断熱材に限定される方法であり、前述した作業時の粉塵等の課題は解決されない。また、仮に、特許文献2に対して、樹脂発泡体を適用しても、ボルトやクリップ等があって複雑化したフランジ部に対し、保温材を密着させることは容易ではなく、内部結露の発生は抑えられない。
また、特許文献3も、対象となる断熱材は無機質繊維系断熱材と形状追随性に乏しいポリスチレンフォームのみであり、樹脂発泡体を適用できる方法ではない。また、特許文献2と同様に、仮に特許文献3に樹脂発泡体を適用しても、内部結露の発生は抑えられない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、施工性に優れ、結露の発生を効率よく抑制することが可能なダクト保温構造等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために第1の発明は、フランジ部で互いに連結されたダクトと、前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、を具備し、前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ、前記第1の保温材および前記第3の保温材には、複数の貫通小孔が形成され、前記貫通小孔のピッチは10mm〜50mmであることを特徴とするダクト保温構造である。
第2の発明は、フランジ部で互いに連結されたダクトと、前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、を具備し、前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ、前記ダクトは、断面が略矩形であり、前記第3の保温材は、4つの分割体に分割され、前記分割体は、一方の端部に所定長さのスリットが形成され、前記スリットに前記ダクトの一の面の端部近傍の前記フランジ部が挿入され、前記スリットの基部近傍が、前記ダクトの隣り合う他の面側に折り曲げられて、前記他の面側の端部近傍に配置される他の前記分割体の前記スリットの形成部を覆うように、それぞれの前記分割体の端部同士が互いに重なり合って配置されることを特徴とするダクト保温構造である
前記第3の保温材は、前記フランジ部の両側から前記フランジ部を覆う側方保温部材と、前記フランジ部を外方から覆う外方保温部材とからなってもよい。
第3の発明は、フランジ部で互いに連結されたダクトと、前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、を具備し、前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ、前記第3の保温材は、前記フランジ部の両側から前記フランジ部を覆う側方保温部材と、前記フランジ部を外方から覆う外方保温部材とからなり、前記側方保温部材は、前記フランジ部を挟み込むように前記フランジ部の両側に折り返されており、前記フランジ部の両側の前記側方保温部材が一体で構成されることを特徴とするダクト保温構造である
前記側方保温部材は、前記フランジ部の両側に積層して前記第1の保温材の外面に貼り付けられてもよい。
前記第3の保温材は、前記フランジ部の外方から、前記フランジ部を挟み込むように前記フランジ部の両側に折り返されており、前記フランジ部の両側の前記第3の保温材が一体で構成されてもよい。
前記第3の保温材の裏面側に、金属層が設けられることが望ましい。
前記第2の保温材は、表面に気孔が露出していることが望ましい。
第1から第3の発明のいずれかによれば、第1の保温材、第2の保温材および第3の保温材が、いずれも樹脂発泡体からなるため、取扱い性に優れる。また、第2の保温材をフランジ部に直接貼り付けるため、第2の保温材を確実にフランジ部に密着させることができ、フランジ部と第2の保温材との間に隙間が形成されることを抑制することができる。このため、フランジ部の表面に結露が生じることを抑制することができる。また、第2の保温材が貼り付けられたフランジ部を、さらに第3の保温材で覆うことで、ダクトの金属部が露出することがなく、確実に結露を防止することができる。
ここで、ダクト用保温材は国土交通省の定める耐火性能を有していなければならないため、有機物質系発泡体を保温材として用いた場合、その性能発現が一つの課題となる。具体的には、上記認定試験の一つであるコーンカロリーメーター試験に合格しなければならない。
これに対し、第1の保温材と第3の保温材の外表面には金属箔が貼り付けられるため、樹脂が外面に露出せず、コーンカロリーメーター試験を実施した場合、発泡樹脂が燃焼することを抑制することができる。
また、第3の保温材を4つの分割体に分割して、それぞれの分割体の一方の端部に所定長さのスリットを形成することで、フランジ部の突起をスリットに挿入することができる。このため、ダクトの角部において、第3の保温材がフランジ部によって外方に過剰に膨らみ、第1の保温材との間に隙間が形成されることを抑制することができる。また、それぞれの分割体の端部を互いに重ね合わせることで、フランジ部を容易に全周にわたって覆うことができる。
同様に、第3の保温材を、側方保温部材と外方保温部材とで構成し、側方保温部材によって、フランジ部の両側から前記フランジ部を覆い、外方保温部材によって、フランジ部を外方から覆うことで、同様の効果を得ることができる。
この際、側方保温部材を、フランジ部を挟み込むように折り返し、フランジ部の両側の側方保温部材を一体で構成することで、部品点数を減らすことができ、作業が容易である。
また、側方保温部材は、フランジ部側に貼り付けるのではなく第1の保温材上に積層しても同様の効果を得ることできる。
第3の保温材を、フランジ部の外方から、フランジ部を挟み込むように折り返し、フランジ部の両側の第3の保温材を一体で構成することで、部品点数を減らすことができ、作業が容易である。
第3の保温材の裏面側に、金属箔や金属板からなる金属層を設けることで、第3の保温材の剛性を高めることができる。このため、第3の保温材の温度変化に伴う変形等を抑制することができる。
また、第2の保温材の表面に気孔を露出させることで、仮に保温材の表面に結露等が生じた場合でも、水滴が気孔の凹凸によって保持され、他の部位へ流れることを抑制することができる。
また、第1の保温材および第3の保温材に、複数の貫通小孔を形成することで、前述したコーンカロリーメーター試験の際に、樹脂発泡体の膨張等を抑制することができる。これは、樹脂発泡体の裏面に設けられる接着剤等の成分が、コーンカロリーメーター試験の際に加熱分解して、ガスが発生するためである。貫通小孔を形成していないと、発生したガスが樹脂発泡体を膨張させ、過剰な寸法変化を引き起こして試験不成立または燃焼による不合格となる。これに対し、第1の保温材および第3の保温材に、複数の貫通小孔を形成することで、ガスが外部に抜けるため、過剰な膨張等を抑制することができる。
の発明は、第1の発明に係るダクト保温構造の施工方法であって、分割された前記ダクトの表面に、前記第1の保温材を貼り付けるとともに、前記フランジ部に、前記第2の保温材を貼り付ける工程と、それぞれの前記ダクトを、前記第2の保温材が貼り付けられていない側を対向面として互いに連結する工程と、前記フランジ部の外周に、前記第3の保温材を貼り付ける工程と、を具備することを特徴とするダクト保温構造の施工方法である。
の発明によれば、結露の生じにくいダクト保温構造を容易に施工することができる。
本発明によれば、施工性に優れ、結露の発生を効率よく抑制することが可能なダクト保温構造等を提供することができる。
ダクト保温構造1の分解斜視図。 ダクト保温構造1を示す斜視図。 図2のA−A線断面図。 (a)は図3のB−B線断面図、(b)は図3のC−C線断面図、(c)は図3のD−D線断面図。 (a)は図4(a)のE部拡大断面図、(b)は図4(a)のF部拡大断面図。 (a)は樹脂発泡素材19を示す断面図、(b)は保温材7を示す断面図。 ダクト保温構造1aの断面図。 図7のG−G線断面図。 (a)は、図7のK−K線断面図、(b)、(c)は(a)の他の実施形態を示す図。 ダクト保温構造1bの断面図。 図10のH−H線断面図。 ダクト保温構造1cの断面図。 (a)は、図12のI−I線断面図、(b)は図12のJ−J線断面図。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、ダクト保温構造1の分解斜視図であり、図2は、ダクト保温構造1の斜視図である。ダクト保温構造1は、ダクト3、保温材5、7、11等から構成される。
ダクト3は、フランジ部3aを具備し、ダクト3同士は、互いのフランジ部3a同士を対向させて、図示を省略したボルト等によって連結される。ダクト3は、略矩形の断面形状を有し、ダクト3の表面の各面には、第1の保温材である保温材5が貼り付けられる。すなわち、ダクト3は、フランジ部3aを除く略全表面が保温材5で覆われる。
連結されたダクト3のフランジ部3aの両面(フランジ部3a同士の対向面とは逆側の面であって、連結した際に露出する面)には、第2の保温材である保温材7が貼り付けられる。なお、保温材7は、例えば帯状に4分割されており、ダクト3の各面に対応するそれぞれのフランジ部3aの表面を覆うように貼り付けられる。
さらに、連結されたフランジ部3aを外周から覆うように、第3の保温材である保温材11が設けられる。すなわち、保温材11は、保温材7が貼り付けられたフランジ部3aを全周にわたって外方から覆うように配置される。保温材11の詳細は後述する。
保温材5、7、11は、いずれも樹脂発泡体からなる。保温材5、7、11の材質としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂発泡体であって、樹脂成分は、加工性や形状追随性の観点からポリエチレン系樹脂であることが望ましい。
また、使用されるポリエチレン系樹脂としてはエチレン系モノマーの単独重合体体もしくは共重合体であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等もしくは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分とする共重合体などが好適に用いられる。なかでもポリエチレンやエチレン-酢酸ビニル共重合体が特に好適に用いられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、保温材5、7、11には、必要に応じて気泡核剤、熱安定剤、加工助剤、滑剤、衝撃改質剤、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料等が適宜添加されてもよい。また、保温材5、7、11は、架橋されていてもよく、または架橋されていなくてもよいが、寸法変化を考慮すると架橋発泡体がより好適である。
また、保温材5、7、11の発泡倍率は、30倍〜50倍が好ましい。発泡倍率が30倍未満の場合には断熱性が不足し、50倍を超えると強度が低下して保温材が貼り付けられたダクト3を搬送する際に保温材が傷つくおそれがある。
また、保温材5、7、11の厚さは、4mm〜20mmが好ましい。保温材5、7、11の厚さが4mm未満の場合は断熱性が不足し、20mmを超えるとダクト施工時に他の部材と作業スペースが干渉し施工が困難になる。
また、ダクト3に貼り付けられた際に、外面側となる保温材5、11の表面側には、金属箔が貼り付けられる。なお、金属箔の詳細は後述する。
また、保温材5、7、11を貼りつけるための接着剤の種類としては、例えば、溶剤系、ホットメルト系、エマルジョン系等の種別や、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、アクリル系、シリコン系、ポリアミド系、ウレタン系、ポリエステル系等の樹脂種別があるが、特に限定されるものではない。但し、加熱時の粘着性を担保することを考慮し、アクリル系乃至シリコン系粘着剤が好適に使用される。特に材料費の観点を考慮するとアクリル形粘着剤が最適である。
次に、ダクト保温構造の施工方法についてより詳細に説明する。まず、分割された状態のそれぞれのダクト3の外表面に、保温材5を貼り付けるとともに、フランジ部3aの外面側(連結時に対向する面とは逆側の面)に、保温材7を貼り付ける。この状態で、施工現場等に運搬される。
次に、それぞれのダクト3を、保温材7が貼り付けられていない側を対向面として互いに連結する。その後、フランジ部3aの外周に、保温材11を貼り付ける。ここで、保温材11は、4つの分割体9a、9b、9c、9dに分割されて構成される。それぞれの分割体9a、9b、9c、9dは、一方の端部に所定長さのスリット13が形成される。
図3は、図2のA−A線断面図である。また、図4(a)は、図3のB−B線断面図、図4(b)は、図3のC−C線断面図、図4(c)は、図3のD−D線断面図である。ダクト3の一の面(例えば図3の左側の面)の端部近傍(図3の上方)において、分割体9aのスリット13にフランジ部3aを挿入する。この部位で、分割体9aの先端側をダクト3にテープ15a1で固定する。
さらに、分割体9aのスリット13の基部近傍を、隣り合う他の面(図3の上面)側に折り曲げる。同様に、ダクト3の他の面(図3の上面)の端部近傍(図3の右側)において、分割体9bのスリット13にフランジ部3aを挿入する。この部位で、分割体9bの先端側をダクト3にテープ15b1で固定する。さらに、分割体9bのスリット13の基部近傍を、隣り合うさらに他の面(図3の右面)側に折り曲げる。
この際、分割体9bのスリット13の形成部の全体を覆うように、分割体9aを分割体9bの外面に折り曲げる。この状態で、分割体9a、9bは、テープ15a2で固定される。さらに、図2に示すように、分割体9aの幅方向両端部を、全長にわたってテープ15eで、分割体9bまたは保温材5の表面に貼り付ける。
以上を繰り返し、それぞれの分割体9a、9b、9c、9dの端部同士が互いに重なり合って配置される。すなわち、それぞれの分割体9a、9b、9c、9dのスリット13が、隣り合う他の分割体9a、9b、9c、9dの端部で覆われる。なお、各テープは、例えば金属テープである。
このようにすることで、フランジ部3aの角部近傍では、少なくとも一つの分割体がスリット13によって保温材5の上面に貼り付けられ、他の分割体でスリット13を含むフランジ部3aを覆うことができる。例えば、フランジ部3aの角部は、ダクト本体からの突出量が大きいため、1枚の保温材をフランジ部3aの外周を連続して覆うようにした場合には、フランジ部3aの角部で隙間が生じやすい。しかし、本実施形態のようにすることで、この隙間の発生を抑制し、確実にフランジ部3a全体を覆うことができる。なお、保温材7が貼り付けられたフランジ部3aを完全に覆うことが可能であれば、他の方法であってもよい。
図5(a)は、図4(a)のE部拡大図であり、保温材11の断面図、図5(b)は、図4(b)のF部拡大図であり、保温材5の断面図である。前述したように、保温材11は、樹脂発泡体11aの表面に、金属箔11bが設けられて構成される。同様に、保温材5は、樹脂発泡体5aの表面に、金属箔5bが設けられて構成される。
金属箔5b、11bは、厚さ5〜100μm、好ましくは6〜20μmのものである。厚さが5μm未満であると強度面で破断し易く、ダクト施工時に傷つきやすくなる。逆に、厚さが100μmを超えると、面材である金属箔5b、11bの剛性が大きくなり過ぎて、曲げ等の加工がし難くなる。したがって金属箔5b、11bの厚さは5〜100μmであることが好ましい。特に、不燃性とコスト、ハンドリング性を考慮に入れると、金属箔5b、11bの厚みは、6〜20μmが最も好ましい。
金属箔5b、11bの材質は特に限定をするものではないが、アルミニウム箔、ステンレス箔、チタン合金箔、ニッケル合金箔、青銅箔、スズ箔、亜鉛合金箔、真鍮箔など挙げられる。経済性や生産性の観点からアルミニウム箔が好ましい。また、金属箔5b、11bは、金属箔単独であっても、樹脂がラミネートされたり、繊維層が積層されたものを使用してもよい。加工性や強度を考慮すると、アルミニウム箔の裏面にポリオレフィン系樹脂がラミネートされ、さらに樹脂系繊維層乃至ガラスクロスが積層されたものが好ましい。
保温材11の裏面側には、金属層11cが設けられる。金属層11cは、金属箔または金属板で構成される。金属層11cは、樹脂発泡体11aの厚さの0.8%以上の厚さにすることが望ましい。これより薄いと、保温材11の剛性が低くなり、例えば加熱試験時などにおいて、金属層11cが樹脂発泡体11aの寸法変化に追随してしまい、例えばコーンカロリーメーター試験時に不合格となってしまう。
なお、保温材5については、ダクト3に貼り付けられるため、金属層は不要である。すなわち、保温材5は、ダクト3の鋼板によって剛性が保たれるため、変形等を抑制することができる。
また、保温材5、11には、表面から裏面まで貫通する複数の貫通小孔17が設けられる。これは、コーンカロリーメーター試験実施時に発生する接着剤の分解ガスによる膨張を抑制する効果がある。
なお、貫通小孔17のピッチは10mm〜50mmが好ましい。貫通小孔17のピッチが10mm未満だと孔数が増えすぎる。このため、金属箔5b、11bの強度が低下して運搬時の破れが多くなる。また、コーンカロリーメーター試験時に、金属箔5b、11bが、樹脂発泡体5a、11aの寸法変化に追いつかず、破れるおそれがある。また、貫通小孔17のピッチが50mmより大きい場合は、接着剤の分解ガスの脱離が遅くなり、コーンカロリーメーター試験時の膨張を抑えることが困難となる。特に、貫通小孔17のピッチは、孔ピッチは15mm〜35mmが最適である。
貫通小孔17の孔径については特に限定はないが、1mm〜3mmが好ましい。この範囲を逸脱すると上述したものと同様の不具合が起こるおそれがある。
図6(a)は、樹脂発泡素材19を示す断面概念図である。樹脂発泡素材19は、内部に多数の気孔21を有する。ここで、樹脂発泡素材19は、発泡処理を行う際に、表面近傍のガス成分が発泡せずに外部の放出されるため、表面近傍に非発泡層が形成される。
保温材7としては、樹脂発泡素材19をそのまま使用しても、前述した内部結露の抑制に効果的ではあるが、図6(b)に示すように、表面をスライス加工等によって除去して、気孔21を露出させることが好ましい。
気孔21が表面に露出すると、例えば過酷な使用条件下で内部結露の発生が避けられない場合においても、気孔断面で水滴を保水することができるため、水滴の移動を防ぐことができる。このため、保温材5、11への水分移行を防ぎ、保温材の脱落を防止することができる。なお、保温材7の気孔の平均サイズについては特に限定されるものではないが、表面張力と表面積を考慮すると0.05mm〜4mmが好ましく、0.1mm〜2mmが最適である。
以上、本実施の形態によれば、ダクト3の外面を保温材5で覆うとともに、保温材7が貼り付けられたフランジ部3aを、全周にわたって保温材11で覆うことで、ダクト3における結露を抑制することができる。特に、保温材7は直接フランジ部3aに貼り付けられて密着するため、保温材7とフランジ部3aとの間に隙間が形成されることがない。このため、特にフランジ部3aにおける結露を効率よく抑制することができる。
また、保温材5、11の表面に金属箔5b、11bを設けることで、例えば、コーンカロリーメーター試験の際に、内部の樹脂発泡体5a、11aが燃焼することを抑制することができる。すなわち、金属箔5b、11bは、熱を分散する役割と、内部の樹脂発泡体5a、11aと外気との接触を断つ役割を果たす。したがって、仮に内部の樹脂発泡体5a、11aが熱で収縮・変質があったとしても、燃焼(発熱反応)が生じることを抑制することができる。
また、保温材7を4分割し、それぞれの分割体9a、9b、9c、9dにスリット13を設け、スリット13によって、ダクト3の角近傍におけるフランジ部3aを避けて保温材7を貼り付け、さらにその外周から、隣り合う他の分割体9a、9b、9c、9dの端部で覆うようにすることで、特に隙間のできやすい、フランジ部3aの角近傍における隙間の発生を抑制し、効率よくフランジ部3aを全周にわたって覆うことができる。
また、保温材5、11に、複数の貫通小孔17を形成することで、前述したコーンカロリーメーター試験の際に、樹脂発泡体5a、11aの裏面等に設けられる接着剤等の加熱分解によって生じるガスを外部に抜くことができる。このため、コーンカロリーメーター試験の際の樹脂発泡体5a、11aの膨張等を抑制することができる。
また、保温材11の裏面側に、金属箔または金属板による金属層11cを設けることで、保温材11の剛性を高めることができる。特に、樹脂発泡体11aの厚みの0.8%以上の厚みの金属層11cを設けることで、温度変化等よる金属箔11bと樹脂発泡体11aの収縮率の違いによる変形に対して、金属層11cが、この変形を抑制する支持部材として機能する。このため、温度変化によって、保温材11が脱落等することを抑制することができる。なお、保温材5については、ダクト3自体の剛性によって変形を抑制することができる。
また、保温材7の外表面に気孔21を露出させることで、万が一、保温材7の表面に水滴が付着した場合でも、水滴が他の部位に流れることを抑制することができる。このため、ダクト3の内部や、保温材5、11等の接着部等へ水滴が流れることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、国土交通省の定める耐火性能を有し、かつダクト保温材として内部結露も含めた充分な保温性と防露性を有する保温構造を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、ダクト保温構造1aの断面図であり、図8は、図7のG−G線断面図、図9(a)は、図7のK−K線断面図である。なお、図7および9(a)においては、テープの図示を省略する。また、以下の説明において、第1の実施形態と同様の機能を奏する構成については、図1〜図6と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
ダクト保温構造1aは、ダクト保温構造1とほぼ同様の構成であるが、保温材11に代えて、保温材12a、12bが用いられる。なお、保温材12a、12bは、保温材11と同様の断面構造を有し、貼り付けられる形態のみが異なる。
前述したように、ダクト3同士は、互いのフランジ部3aを対向させて接続される。この際、フランジ部3aの表面には、保温材7が貼り付けられる。本実施形態では、ダクト3の各辺のそれぞれにおいて、フランジ部3aおよび保温材7を両側から挟み込むように、側方保温部材である保温材12aが貼り付けられる。保温材12aは、フランジ部3aの高さよりも高く、フランジ部3aの外方に突出する。
フランジ部3aの上部に突出した、保温材12a同士の間には、外方保温部材である保温材12bが貼り付けられる。保温材12bは、帯状であり、ダクト3(フランジ部3a)の全周を覆うように巻き付けられて接着される。すなわち、本実施形態においては、第3の保温材が、フランジ部3aの両側からフランジ部3aを覆う側方保温部材と、フランジ部3aを外方から覆う外方保温部材とから構成される。なお、保温材12bをそれぞれの辺ごとに分割してもよい。
図8に示すように、保温材12a、12bが貼り付けられた状態で、さらに、外周から、テープ15fが貼りつけられる。テープ15fによって、保温材12a、12bおよび保温材5の互いの隙間が確実に封じられる。したがって、フランジ部3a等が露出することがなく、結露等を確実に防止することができる。
なお、前述したように、本実施形態においては、保温材12a、12bが第3の保温材として機能する。一方、本実施形態において、保温材7を設けずに、保温材12aを直接フランジ部3aに貼り付けてもよい。この場合には、保温材12aが第2の保温材として機能し、保温材12bが第3の保温材として機能する。
また、前述した実施形態では、保温材12aがフランジ部3aの外方に突出し、保温材12bは、保温材12aの間に配置されたが、図9(b)に示すように、保温材12aをフランジ部3aの外周に合わせて貼りつけてもよい。この場合には、保温材12bは、フランジ部3aの外周と保温材12aの端部を覆うように貼り付けられる。
また、図9(c)に示すように、フランジ部3aの両側に貼り付けられる保温材12aを一体として、フランジ部3aの一方の端部側で折り返してもよい。すなわち、側方保温部材は、フランジ部3aを挟み込むようにフランジ部3aの両側に折り返され、フランジ部3aの両側の側方保温部材が一体で構成される。この場合にも、保温材12bを保温材12a同士の間に配置して、フランジ部3aを外周から覆ってもよく、保温材12bをフランジ部3aと保温材12aの端部の両方を覆うように配置してもよい。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ダクト3の外面を第1の保温材で覆うとともに、第2の保温材が貼り付けられたフランジ部3aを、全周にわたって第3の保温材で覆うことで、ダクト3における結露を抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図10は、ダクト保温構造1bの断面図であり、図11は、図10のH−H線断面図である。なお、図10においては、テープの図示を省略する。ダクト保温構造1bは、ダクト保温構造1aとほぼ同様の構成であるが、第3の保温材として、保温材12c、12dが設けられる点で異なる。
保温材12c、12dは、保温材11と同様の断面構造を有し、貼り付けられる形態のみが異なる。側方保温部材である保温材12cは、フランジ部3aの両側において保温材5上に貼り付けられる。この際、フランジ部3aの端部位置に保温材12cの外面位置が合うように、保温材12cは、適宜重ねられて配置される。
図11に示すように、外方保温部材である保温材12dは、フランジ部3aの外周と保温材12aの外面を覆うように貼り付けられる。保温材12c、12dが貼り付けられた状態で、さらに、外周から、テープ15gが貼りつけられる。テープ15gによって、保温材12c、12dおよび保温材5の互いの隙間が確実に封じられる。したがって、フランジ部3a等が露出することがなく、結露等を確実に防止することができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ダクト3の外面を第1の保温材で覆うとともに、第2の保温材が貼り付けられたフランジ部3aを、全周にわたって第3の保温材で覆うことで、ダクト3における結露を抑制することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図12は、ダクト保温構造1cの断面図であり、図13(a)は、図12のI−I線断面図、図13(b)は、図12のJ−J線断面図である。なお、図12、図13(b)においては、テープの図示を省略する。ダクト保温構造1cは、ダクト保温構造1aとほぼ同様の構成であるが、第3の保温材として、保温材12eが設けられる点で異なる。
保温材12eは、保温材11と同様の断面構造を有し、貼り付けられる形態のみが異なる。保温材12eは、フランジ部3aの外側から、フランジ部3aの両側に折り込むようにして貼り付けられる。したがって、保温材12eによって、フランジ部3a(保温材7)の両側が覆われる。
なお、図13(b)に示すように、保温材12eの端部は、フランジ部3aよりも外方に突出する。保温材12eが突出した部位では、対向する保温材12e同士が貼り付けられる。したがって、保温材12eの端部が封止される。
また、図13(a)に示すように、保温材12eが貼り付けられた状態で、さらに、外周から、テープ15hが貼りつけられる。テープ15hによって、保温材12eと保温材5の互いの隙間が確実に封じられる。したがって、フランジ部3a等が露出することがなく、結露等を確実に防止することができる。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ダクト3の外面を第1の保温材で覆うとともに、第2の保温材が貼り付けられたフランジ部3aを、全周にわたって第3の保温材で覆うことで、ダクト3における結露を抑制することができる。
以上のように、第1の保温材、第2の保温材および第3の保温材を用いることで、フランジ部3aにおける結露を防止することができるが、より確実にダクト3の鋼板の露出を防止し、結露を防止するためには、第1の実施形態が望ましい。
各種の条件を変えたダクト保温構造を形成して、結露の有無、コーンカロリー試験および施工性について評価した。ダクト保温構造としては、第1の実施形態にかかるダクト保温構造1を用いた。
コーンカロリーメーター試験は、東洋精機社製の「コーンカロリーメーター試験III」を使用した。試験方法はISO5660に記載されている通りとした。ここで、サンプル上部表面とサンプル上部に設置された分解ガス発火用電極との距離は13mmに規定されており、サンプルの膨張が大きく、サンプルが電極に触れた場合は不合格とした。加熱はコーンヒーターで20分間加熱し、発熱量と発熱速度を測定して求めた。
また、保温材5、7を角型のダクト3の周囲に貼り付けた状態で、ダクト3を連結して、施工時に各保温材の傷つきが無いか確認した。また、ダクト内送風温度12℃、環境温度32℃、環境湿度70%の条件下に一日静置して、結露試験とした。静置後、保温材の表面の結露と、フランジ部の内部結露について目視で確認した。
保温材に用いられる樹脂発泡体の密度は、水中置換法(JISK7112)にて求めた。また、樹脂発泡体の重量の測定にはメトラードレド社製の電子天秤AG204を使用した。各条件および結果については、表1、表2に示す。
Figure 0006550035
Figure 0006550035
(実施例1)
ダクトは0.5mm厚さの溶融亜鉛めっき鋼板で形成された480mmの角ダクトとした。樹脂発泡体5a、11aとして発泡倍率40倍の架橋ポリエチレン系発泡体(古河電気工業株式会社製 フォームエース(登録商標))を使用し、その表面に赤外ヒーターで熱をかけながらポリクロスポリラミアルミ箔(Pacific Industry Co.製)を貼合した。また、樹脂発泡体11aの裏面には、0.3mm厚さの溶融亜鉛めっき鋼板を貼り付けた。その後、φ1.8mmの釘が25mmピッチで千鳥状に配置された針孔ロールを通し、貫通小孔をあけた。続けて粘着材としてBPS6080TFK(トーヨーケム株式会社製:アクリル系粘着材)を保温材の裏面に塗布し、剥離紙を貼合して保温材5、11を製造した。
保温材7としては、表裏両面が粘着加工された架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体系発泡体の中間層をスライスしたものを用い、幅30mmにスリットしてテープ状とし、施工前のダクトのフランジ部に貼合した。各保温材が貼り付けられたダクトに、送風機としてASE−100を接続した。このダクトを試験室内に静置し、各温度・湿度条件に設定して1日放置した。
また、コーンカロリーメーター試験に対しては保温材5、11を100mm角に切り出し、0.3mm溶融亜鉛めっき鋼板(株式会社エジマ製)に貼合してサンプルとした。
以上の条件で試験を行った結果、ダクト施工時に保温材の表面の傷つきは発生しなかった。また、結露試験の結果、保温材の表面およびフランジカバーを剥がしたフランジ部表面の何れにも結露は発生していなかった。また、コーンカロリーメーター試験でも顕著な寸法変化は無く、発熱量等の規定値も合格となった。
(実施例2)
発泡体を架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体系発泡体とした以外は実施例1と同様とした。施工性、結露試験、コーンカロリーメーター試験の何れも合格であった。
(実施例3)
貫通小孔のピッチを15mm千鳥状とした以外は実施例2と同様とした。施工性、結露試験、コーンカロリーメーター試験の何れも合格であった。
(実施例4)
保温材11の裏面の金属層を0.1mm厚のアルミ箔にした以外は実施例2と同様とした。施工性、結露試験、コーンカロリーメーター試験の何れも合格であった。
(実施例5)
樹脂発泡体5a、11aの厚さを6mmにし、金属層11cを0.05mm厚のアルミ箔にした以外は実施例2と同様とした。施工性、結露試験、コーンカロリーメーター試験の何れも合格であった。
(比較例1)
保温材7を貼合せずに、実施例1と同様の手法で試験を実施した。その結果、保温材11の内部に結露が発生した。
(比較例2)
貫通小孔をあけずに実施例4と同様の試験を実施した。その結果、結露の発生はなかったもののコーンカロリーメーター試験で発泡体が大きく膨張して端子に触れ、不合格となった。
(比較例3)
金属箔5b、11bとして、アルミ単一素材の4μm厚さのアルミ箔を樹脂発泡体5a、11aに積層した以外は実施例2と同様とした。その結果、結露の発生もなく、コーンカロリー試験も合格したものの、ダクト施工時に表層アルミ箔が剥離し、発泡体への傷が見られた。
(比較例4)
裏面に貼合する金属層11cを、保温材厚さの0.8%以下である0.03mm厚のアルミ箔とした以外は実施例5と同様とした。その結果、結露の発生はなかったものの、コーンカロリーメーター試験で裏面の金属箔を含むサンプル全体が膨張し、端子に触れて不合格となった。
(比較例5)
各保温材として25mm厚のグラスウールを使用した。フランジ部に内部結露が発生した。この場合は、水滴が増えていくとグラスウールが吸水していた。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b、1c………ダクト保温構造
3………ダクト
3a………フランジ部
5、7、11、12a、12b、12c、12d、12e………保温材
5a、11a………樹脂発泡体
5b、11b………金属箔
11c………金属層
9a、9b、9c、9d………分割体
13………スリット
15a1、15a2、15b1、15e、15f、15g、15h………テープ
17………貫通小孔
19………樹脂発泡素材
21………気孔

Claims (9)

  1. フランジ部で互いに連結されたダクトと、
    前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、
    連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、
    連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、
    を具備し、
    前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、
    前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ
    前記第1の保温材および前記第3の保温材には、複数の貫通小孔が形成され、
    前記貫通小孔のピッチは10mm〜50mmであることを特徴とするダクト保温構造。
  2. フランジ部で互いに連結されたダクトと、
    前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、
    連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、
    連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、
    を具備し、
    前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、
    前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ、
    前記ダクトは、断面が略矩形であり、
    前記第3の保温材は、4つの分割体に分割され、
    前記分割体は、一方の端部に所定長さのスリットが形成され、前記スリットに前記ダクトの一の面の端部近傍の前記フランジ部が挿入され、前記スリットの基部近傍が、前記ダクトの隣り合う他の面側に折り曲げられて、前記他の面側の端部近傍に配置される他の前記分割体の前記スリットの形成部を覆うように、それぞれの前記分割体の端部同士が互いに重なり合って配置されることを特徴とするダクト保温構造。
  3. 前記第3の保温材は、前記フランジ部の両側から前記フランジ部を覆う側方保温部材と、前記フランジ部を外方から覆う外方保温部材とからなることを特徴とする請求項1記載のダクト保温構造。
  4. フランジ部で互いに連結されたダクトと、
    前記ダクトの表面の各面に貼り付けられた第1の保温材と、
    連結された前記フランジ部の外面に貼り付けられた第2の保温材と、
    連結された前記フランジ部を外周から覆う第3の保温材と、
    を具備し、
    前記第1の保温材、前記第2の保温材および前記第3の保温材は、いずれも樹脂発泡体からなり、
    前記第1の保温材および前記第3の保温材の表面側には、金属箔が貼り付けられ、
    前記第3の保温材は、前記フランジ部の両側から前記フランジ部を覆う側方保温部材と、前記フランジ部を外方から覆う外方保温部材とからなり、
    前記側方保温部材は、前記フランジ部を挟み込むように前記フランジ部の両側に折り返されており、前記フランジ部の両側の前記側方保温部材が一体で構成されることを特徴とするダクト保温構造。
  5. 前記側方保温部材は、前記フランジ部の両側に積層して前記第1の保温材の外面に貼り付けられることを特徴とする請求項3記載のダクト保温構造。
  6. 前記第3の保温材は、前記フランジ部の外方から、前記フランジ部を挟み込むように前記フランジ部の両側に折り返されており、前記フランジ部の両側の前記第3の保温材が一体で構成されることを特徴とする請求項1記載のダクト保温構造。
  7. 前記第3の保温材の裏面側に、金属層が設けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のダクト保温構造。
  8. 前記第2の保温材は、表面に気孔が露出していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のダクト保温構造。
  9. 請求項1から請求項のいずれかに記載のダクト保温構造の施工方法であって、
    分割された前記ダクトの表面に、前記第1の保温材を貼り付けるとともに、前記フランジ部に、前記第2の保温材を貼り付ける工程と、
    それぞれの前記ダクトを、前記第2の保温材が貼り付けられていない側を対向面として互いに連結する工程と、
    前記フランジ部の外周に、前記第3の保温材を貼り付ける工程と、
    を具備することを特徴とするダクト保温構造の施工方法。
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