JP6171049B1 - 通気スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】透湿性、遮熱性、及び耐腐食性のバランスに優れながら、組み立てや現場で施工する際の作業性も良好な通気スペーサを提供する。【解決手段】建物の屋根の垂木51間又は壁の柱間における通気性を確保する通気スペーサ100であって、屋根又は壁の構成面50aに対向するように配置される板状本体10と、板状本体10の周縁に設けられる起立部20とを備え、板状本体10は、基材1と、基材1の表面に設けられる金属層2と、金属層2から基材1まで貫通する貫通孔3とを備え、起立部20は、屋根又は壁の構成面50aと板状本体10との間の空間の通気性を確保しながら構成面50aと板状本体10との離間距離を維持する離間部21と、板状本体10を構成面50aに対して位置決めする際に把持される取手部22とを備え、金属層2は、10〜300μmの厚みを有する金属印刷層として構成される通気スペーサ。【選択図】図1

Description

本発明は、建物の屋根の垂木間又は壁の柱間における通気性を確保する通気スペーサに関する。
建物の屋根や壁構造内において結露を防止するため、建物の屋根の垂木間や壁の柱間に通気路を確保する通気スペーサが設置される。通気スペーサに求められる機能は、(1)室内で発生した湿気を通気路内に導入する透湿性、(2)建物、壁、又は通気路内の空気から伝達される熱を遮断する遮熱性、(3)湿気や腐食性物質(例えば、建材から発生する腐食性ガス)に対する耐腐食性、(4)組み立てが容易であり、狭く奥まった場所でも簡単且つ確実に施工できる作業性などが挙げられる。
従来の通気スペーサとして、段ボール紙の少なくとも一方の面にアルミニウム蒸着樹脂フィルム等からなる反射層を貼り合わせた遮熱シートにおいて、その両端を角柱状に折り曲げた構造体があった(特許文献1を参照)。特許文献1の通気スペーサは、構造体の表面に反射層を設けているため、屋根裏や室内側の温度変化の抑制に有効であり、さらに、両端の折り曲げ部が反発力を発揮するため、構造体を屋根の垂木間に押し込むだけで反発力を利用して容易に固定できるとされている。
また、別の従来の通気スペーサとして、樹脂材料からなる基体の表面に金属蒸着膜を形成した遮熱材において、当該遮熱材の両端を折り曲げて起立部を構成し、二つの起立部の間の領域に遮熱材の厚さ方向に貫通する通気スリットを設けた構造体があった(特許文献2を参照)。特許文献2の通気スペーサは、遮熱材によって通気路の遮熱性を確保しながら、室内側で発生した湿気は通気スリットから通気路内に導かれ、最終的に棟の外部に排出されるため、室内空間を快適な状態に維持できるとされている。
特開2007−278026号公報 特開2012−041741号公報
特許文献1の通気スペーサは、遮熱性及び作業性については、一定の効果が期待できると考えられる。しかしながら、通気スペーサの構造上、室内側と通気路側とが略完全に隔離されるため、室内側で湿気が発生した場合、その湿気を通気路に導入する(すなわち、室内の湿気を逃がす)ことができず、その結果、室内側で湿気が滞留してカビ等が発生する原因となり得る。また、通気路内において結露が発生すると、結露水によって金属蒸着樹脂フィルム内の金属が酸化又は劣化し、通気スペーサとしての機能が低下する虞がある。
特許文献2の通気スペーサは、遮熱材に通気スリットを設けているため、室内側で発生した湿気は通気スリットから通気路に導入され、棟の外部に排出され易いものとなっている。しかしながら、季節によっては室内側よりも屋根や壁構造内の方が高湿度となることがあり、この場合、通気路内に湿気が滞留し易くなる。また、風が弱い時期では、通気路内の湿気が棟の外部に排出され難くなり、その結果、遮熱材の表面で湿気が結露し、結露水が通気スリットに入り込んで、通気スリットの周囲から金属蒸着膜を酸化又は劣化させる虞がある。
さらに、建物の屋根や壁構造内においては、建材に含まれる化学物質、塗料、接着剤等から腐食性ガスが発生することがある。このような場合、特許文献1の通気スペーサに使用される金属蒸着樹脂フィルムや、特許文献2の通気スペーサに使用される金属蒸着膜では、長期に亘って腐食性ガスによる浸食に耐えることは困難であることが予想される。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、透湿性、遮熱性、及び耐腐食性のバランスに優れながら、組み立てや現場で施工する際の作業性も良好な通気スペーサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明にかかる通気スペーサの特徴構成は、
建物の屋根の垂木間又は壁の柱間における通気性を確保する通気スペーサであって、
前記屋根又は前記壁の構成面に対向するように配置される板状本体と、前記板状本体の周縁に設けられる起立部とを備え、
前記板状本体は、基材と、前記基材の表面に設けられる金属層と、前記金属層から前記基材まで貫通する貫通孔とを備え、
前記起立部は、前記屋根又は前記壁の構成面と前記板状本体との間の空間の通気性を確保しながら前記構成面と前記板状本体との離間距離を維持する離間部と、前記板状本体を前記構成面に対して位置決めする際に把持される取手部とを備え、
前記金属層は、10〜300μmの厚みを有する金属印刷層として構成されていることにある。
本構成の通気スペーサによれば、屋根又は壁の構成面に対向するように配置される板状本体は、基材の表面に金属層を設けたものであり、この金属層は、10〜300μmの厚みを有する金属印刷層として構成されている。印刷による金属層は、従来の金属蒸着層などと比べて厚みを容易にコントロールすることができ、遮熱性にも優れたものとなる。
また、金属層の厚みが大きくなると、基材の表面の細孔や凹凸が金属で埋められて平坦化され、通常、通気スペーサの透湿性は低下することになる。この点、本構成の通気スペーサは、板状本体が金属層から基材まで貫通する貫通孔を備えているため、室内側の空気は貫通孔を介して屋根又は壁の構成面と板状本体との間の空間側(すなわち、通気路側)に容易に通流することができる。従って、室内側で湿気が発生したり、建材から腐食性ガスが発生しても、湿気や腐食性ガスは貫通孔を通って通気路に導入され、やがて棟の外部に排出されることになる。ここで、湿気や腐食性ガスが貫通孔を通過すると、貫通孔の内面だけなく、貫通孔の通気路側又は室内側の開口部の周囲が湿気や腐食性ガスに曝されるため、特に貫通孔の周辺の金属層が腐食し易い環境となるが、本構成の通気スペーサは、金属層を10〜300μmの厚みを有する金属印刷層として構成しているため、十分な厚みによって金属層は容易には腐食しない。従って、本構成の通気スペーサは、貫通孔による透湿性を維持しながら、金属層(金属印刷層)による高い耐腐食性を実現することができ、その結果、通気スペーサを長期に亘って使用することが可能となる。
さらに、本構成の通気スペーサは、板状本体の周縁に設けられた起立部が、屋根又は壁の構成面と板状本体との離間距離を維持する離間部と、板状本体を構成面に対して位置決めする際に把持される取手部とを備えている。このような構成により、取手部を把持して建物の屋根の垂木間や壁の柱間に離間部を嵌めこむだけで、簡単且つ確実に通気スペーサを設置することができ、作業性の面でも優れている。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記離間部及び前記取手部は、前記板状本体を挟んで互いに反対方向に突出するように設けられ、前記離間部の幅をL1とし、前記取手部の幅をL2としたとき、L1はL2より大きく構成されていることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、離間部及び取手部が互いに反対方向に突出しているため、離間部及び取手部は互いに干渉されることなく夫々の機能を独立して発揮することができる。また、離間部の幅L1は取手部の幅L2より大きいため、設置箇所に通気スペーサを配置した状態で十分な通気性を確保することができる。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記板状本体及び前記起立部は、一体の部材として構成され、
前記起立部は、前記一体の部材を端部から幅L1で略直角に折り曲げて構成され、
前記取手部は、前記起立部の折り曲げ辺からL1よりも小さい幅L2で設けた半切断片を前記起立部の折り曲げ方向とは逆方向に折り曲げて構成されていることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、取手部の幅L2は起立部の幅L1より小さいため、起立部の内部に取手部が含まれることになる。そして、起立部の折り曲げ辺を軸として起立部(離間部)と取手部とを夫々独立して動かすことができるため、設置場所の形状に応じて、起立部及び取手部を夫々最適な角度に調整して通気スペーサを嵌めこむことができる。従って、本構成の通気スペーサは、作業性がより良好なものとなる。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記L1に対する前記L2との比率が、0.2 ≦ L2/L1 ≦ 0.9 に設定されることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、起立部の折り曲げ幅L1と、取手部の折り曲げ幅L2との比率が、0.2 ≦ L2/L1 ≦ 0.9 に設定されるため、構成面と板状本体との離間距離が適切に維持されることで屋根又は壁の構成面と板状本体との間の空間の通気性を確保しながら、良好な作業性を実現することができる。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記貫通孔は、長さ2〜20mm、幅1mm以下の細長孔であることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、貫通孔は、長さ2〜20mm、幅1mm以下に設定されているため、通気スペーサの内側(通気路側)と外側(室内側)との間で空気が適度に通流し、透湿性及び耐腐食性を良好なものとすることができる。また、貫通孔の形態が細長孔であるため、通気スペーサの内側と外側との間で一定の通気性を確保しつつ、遮熱性を確保することができる。さらに、貫通孔の形態が細長孔であれば、通気スペーサの内側から外側への害虫等の侵入も防止することができる。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記貫通孔は、1〜30個/10cmの密度で設けられることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、貫通孔は、1〜30個/10cmの密度で設けられるため、透湿性及び耐腐食性を良好なものとすることができる。また、上記の密度範囲であれば、通気スペーサの強度や剛性も確保することができる。
本発明にかかる通気スペーサにおいて、
前記起立部の表面積と、前記離間部及び前記取手部の合計表面積とが実質的に等しくなるように構成されていることが好ましい。
本構成の通気スペーサによれば、起立部の表面積と、離間部及び取手部の合計表面積とが実質的に等しくなるように構成されているため、一枚の起立部から無駄なく離間部及び取手部を形成することができる。
図1は、組み立て前の通気スペーサの(a)展開図、及び(b)断面図である。 図2は、組み立て後の通気スペーサの斜視図である。 図3は、設置箇所に通気スペーサを設置した状態の説明図である。
以下、本発明の通気スペーサについて、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する構成に限定されることを意図するものではない。
通気スペーサは、建物の屋根の垂木間又は壁の柱間における通気性を確保するものであり、板状の部材を組み立てることにより使用可能な状態となる。本明細書では、説明の便宜上、組み立て前の通気スペーサを参照符号101で示し、組み立て後の通気スペーサを参照符号100で示す。図1は、組み立て前の通気スペーサ101の(a)展開図、及び(b)A−A位置の断面図である。図2は、組み立て後の通気スペーサ100の斜視図である。図3は、設置箇所に通気スペーサ100を設置した状態の説明図である。なお、図2では、通気スペーサ100の層構造(厚み)の表示は省略してある。また、図3では、設置箇所として建物の屋根の垂木間を例示してあるが、他の設置箇所として壁の柱間などが挙げられる。
通気スペーサ100,101は、図1及び図2に示すように、板状本体10と起立部20とを備えている。以下、板状本体10及び起立部20の具体的構成について説明する。
<板状本体>
板状本体10は、図1(b)に示すように、通気スペーサ100,101の主要な部材である基材1と、基材の表面に設けられる金属層2とを備えている。なお、図1(b)の基材1及び金属層2の厚みは、説明容易化のため実際の厚みより拡大して示してある。また、基材1と金属層2との厚み関係は、実際の通気スペーサ100,101における厚みの大小関係(縮尺)を正確に反映したものではない。基材1には、強度が優れ、一定の剛性を有しており、且つ軽量であることが求められる。また、基材1を多孔性の素材で構成すると、表面に微細な凹凸や内部に微細孔を有することになり、その結果、基材1自体がある程度の透湿性を有するものとなり得る。基材1の材質は、例えば、合成樹脂、繊維、紙等が挙げられる。合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよいし、複数種を混合した混合物として用いてもよい。繊維としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿、セルロース等の天然繊維が挙げられる。これらの繊維は単独で用いてもよいし、複数種を混合した混繊物として用いてもよい。紙としては、木材パルプ、麻、木綿、竹、藁等の天然原料や、古紙等の再生原料、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成原料が挙げられる。これらの紙は単独で用いてもよいし、複数種を混合した混紙物として用いてもよい。基材1の形態は、基材1の材質が合成樹脂である場合は発泡成形体が好ましく、基材1の材質が紙である場合は段ボールが好ましい。基材1の厚みは、2〜9mmに設定されることが好ましい。基材1の厚みが2mm未満の場合、板状本体10の剛性が不足するため、通気スペーサ100,101の形状を維持できなくなる虞がある。基材1の厚みが9mmを超える場合、板状本体10が硬くなるため、通気スペーサ101から通気スペーサ100への組み立てが困難になり、現場で通気スペーサ100を施工する際の作業性も低下する。
金属層2は、通気スペーサ100,101の遮熱性を向上させるため、基材1の表面に設けられる。また、金属層2は、湿気や建材に含まれる化学物質、塗料、接着剤等から発生する腐食性ガスから基材1を保護する機能(耐腐食性)も有する。金属層2は、基材1の表面のうち、片側だけに設けてもよいし、両側に設けてもよい。金属層2の耐腐食性を効果的に発揮させるためには、図1(a)に示す通気スペーサ101を組み立てて図2に示す通気スペーサ100を構成したとき、通気性を確保するための空間に面する側に金属層2を設けることが好ましい。通気性を確保するための空間については後述する。基材1の表面に金属層2を形成する際は、金属粉末を含有する金属含有塗料又は金属ペーストを用いて印刷が行われる。従って、金属層2は金属印刷層として構成される。金属層2には、遮熱性が求められるため、金属含有塗料又は金属ペーストに含まれる金属粉末には赤外線反射能を有する金属が用いられる。そのような金属として、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、金、銀、鉛、亜鉛、マグネシウム、クロム等が挙げられる。これらの金属からなる金属粉末は単独で用いてもよいし、複数種を混合した混合物として用いてもよい。また、金属粉末の耐腐食性を向上させるため、金属粉末に保護処理を施すことも可能である。保護処理として、例えば、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂などの有機材料を用いた有機被膜処理、シリカなどの無機材料を用いた無機被膜処理、リン酸やモリブデン酸などの酸による酸化被膜処理、水酸化被膜処理等が挙げられる。金属層2の厚みは、10〜300μm、好ましくは50〜150μmに設定される。金属層2の厚みが10μm未満の場合、十分な遮熱性及び耐腐食性が得られない虞がある。金属層2の厚みが300μmを超える場合、遮熱性及び耐腐食性は十分であるが、板状本体10の表面が金属層2を構成する金属によって硬くなるため、通気スペーサ101から通気スペーサ100への組み立てが困難になり、現場で通気スペーサ100を施工する際の作業性も低下する。また、金属を多量に使用することになるため、コストアップの要因にもなる。金属層2を形成する方法としては、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、リバースコーティング法、フレキソ法などの公知の印刷方法が挙げられる。
通気スペーサ100において、金属層2の厚みをある程度大きくすると、基材1の表面の微細な凹凸や内部の微細孔が金属で埋められて平坦化され、通常、通気スペーサ100の透湿性は低下することになる。そこで、本発明では、図1に示すように、板状本体10に貫通孔3を設けている。なお、図1に示す貫通孔3は、実際の形状、密度、大きさ、板状本体10に対する大小関係(縮尺)等を正確に反映したものではない。
貫通孔3は、図1(b)に示すように、金属層2から基材1まで貫通するように形成される。これにより、室内側の空気は貫通孔3を介して屋根又は壁の構成面と板状本体との間の空間側(すなわち、通気路側)に容易に通流することができる。従って、金属層2の厚みが大きくなっても、通気スペーサ100の透湿性を良好な状態に維持することができる。また、室内側で湿気が発生したり、建材から腐食性ガスが発生しても、湿気や腐食性ガスは貫通孔3を通って通気路に導入され、やがて棟換気などの換気構造によって棟の外部に排出されることになる。ここで、湿気や腐食性ガスを棟の外部に排出する場合、湿気や腐食性ガスは主に貫通孔3を介して通気路に導入されることになるため、表面の金属層2には湿気や腐食性ガスが接触する機会が多くなる。特に、貫通孔3の周辺の金属層2は、常に湿気や腐食性ガスを含む気流に曝されるため、腐食が進行し易い環境となっている。また、貫通孔3の内面も湿気や腐食性ガスに曝されるため、金属層2は断面方向からも腐食され易い環境にある。さらに、湿気が結露して結露水となった場合、毛細管現象によって結露水が貫通孔3に侵入し、そのまま貫通孔3の内部に留まり易くなる。その結果、貫通孔3は内側から腐食が進行し易くなる。この点に関し、本発明の通気スペーサ100は、金属層2を10〜300μmの厚みを有する金属印刷層として構成しているため、十分な厚みによって金属層2は表面側からも内側からも容易には腐食しない。従って、通気スペーサ100は、貫通孔3による透湿性を維持しながら、金属層(金属印刷層)2による高い耐腐食性を実現することができる。また、金属層2が容易に腐食しないため、金属層2による遮熱性も維持することができる。その結果、通気スペーサ100を長期に亘って使用することが可能となる。貫通孔3の形成は、打ち抜き法、熱針ロール法等の公知の有孔加工により行うことができる。貫通孔3の形状は、遮熱性、強度、剛性を維持し易いという点から線状が好ましい。
貫通孔3のサイズは、長さ2〜20mm、幅1mm以下とすることが好ましい。貫通孔3の長さが2mm未満の場合、貫通孔3の通気抵抗が大きくなって空気の流通が阻害されるため、十分な透湿性が得られない可能性がある。貫通孔の長さが20mmを超える場合、通気スペーサ100の強度及び剛性を十分に維持できない虞がある。また、貫通孔の幅が1mmを超える場合、金属層2の面積を十分に確保できないため、十分な遮熱性が得られない可能性がある。貫通孔3のサイズを上記の適切な範囲に設定すると、通気スペーサ100の内側(通気路側)となる金属層2側と、通気スペーサ100の外側(室内側)となる基材1側との間で空気が適度に通流することができるため、室内側で発生した湿気や建材から発生した腐食性ガスは通気路を通って棟の外部に排出され、通気スペーサ100の透湿性及び耐腐食性を維持することができる。また、貫通孔の形態が細長孔であれば、通気スペーサ100の遮熱性も確保することができる。さらに、通気スペーサ100の内側から外側への害虫等の侵入も防止することができる。
貫通孔3の配置形態は、種々のパターンを採用することができる。例えば、貫通孔3を長さ方向が互いに平行となるように板状本体10に複数設け、幅方向における配置間隔が10〜100mmとなるように設定する。このような配置形態とすれば、通気スペーサ100の透湿性及び耐腐食性を良好に維持しつつ、強度や剛性も確保することができる。また、貫通孔3を平行に設けることは、生産性の観点からも好ましい。配置間隔が10mm未満の場合、通気スペーサ100の強度及び剛性を十分に維持できない虞がある。配置間隔が100mmを超える場合、通気スペーサ100の内側(通気路側)と外側(室内側)との間における空気の通流量が減少するため、通気スペーサ100の内側で結露が発生し易く、透湿性及び耐腐食性も低下する虞がある。なお、貫通孔3を設ける方向について、図1(a)では通気スペーサ101の幅方向(短手方向)に平行な方向としているが、通気スペーサ101の長さ方向(長手方向)に平行な方向であってもよい。また、組み立て後の通気スペーサ100の強度や剛性が確保される限りは、貫通孔3をランダム方向に設けることも可能である。
板状本体10に形成する貫通孔3の密度は、1〜30個/10cmとすることが好ましい。このような密度であれば、通気スペーサ100の透湿性及び耐腐食性を良好に維持することができる。密度が1個/10cm未満の場合、通気スペーサ100の内側(通気路側)と外側(室内側)との間における空気の通流量が減少するため、通気スペーサ100の内側で結露が発生し易く、透湿性及び耐腐食性も低下する虞がある。密度が30個/10cmを超える場合、通気スペーサ100の強度及び剛性を十分に維持できない虞がある。
<起立部>
通気スペーサ100を建物の屋根の垂木間に設置するにあたっては、通気性を確保しながら設置作業が容易であることが求められる。そのため、通気スペーサ100は、起立部20を備えている。起立部20は、図1(a)及び図2に示すように、板状本体10の周縁に設けられ、板状本体10とともに一体の部材として構成される。板状本体10及び起立部20は、組み立て前の通気スペーサ101の生産性、及び組み立て後の通気スペーサ100の強度及び剛性を高める観点から、構造的に連続した一体部材とすることが好ましい。この場合、起立部20は、図1(a)に示すように、一体の部材(通気スペーサ101)の端部から幅L1のところに折り曲げ辺Xを設定し、図2に示すように、当該折り曲げ辺Xを起点として幅L1の帯状部分を略直角に折り曲げて構成することができる。これにより幅L1の帯状の起立部20が形成される。折り曲げ辺Xは、折り目を付けるだけでもよいが、ミシン目及び/又はヒンジ線を入れておくことも可能である。折り曲げ辺Xに予めミシン目及び/又はヒンジ線を入れておけば、折り曲げ作業が容易なものとなり、通気スペーサ100を綺麗に仕上げることができる。例えば、折り曲げ辺Xにミシン目を入れる場合、ミシン目の切込みと後述するコ字型の切込み22aとが重ならないようにすることが好ましい。この場合、コ字型の切込み22aを折り曲げて後述の取手部22を形成したとき、後述の離間部21に対する取手部22の取付強度を維持することができる。また、折り曲げ辺Xの全体にミシン目を入れ、取手部22となる部位の折り曲げ辺Xにさらにヒンジ線を入れておくと、離間部21及び取手部22の夫々の折り曲げ作業をより容易に行うことができる。このように、折り曲げ辺Xにミシン目及び/又はヒンジ線を入れておくことで通気スペーサ100の組み立てを迅速に行うことができるようになり、作業性を向上させることができる。起立部20の幅L1は、通気スペーサ100の設置環境によって調整されるが、建物の屋根の垂木間又は壁の柱間に設置する場合、通気性を考慮して15〜50mmが好ましい。
起立部20を形成するにあたっては、板状本体10と起立部20とを別々に用意し、両者の端部を合わせて接着テープ等で接合することにより、板状本体10及び起立部20が一体化した通気スペーサ101を構成することも可能である。起立部20の形状は、図1(a)に示した矩形帯状のものが好ましいが、通気スペーサ100の長さ方向の少なくとも一部において一定の幅L1を有するものであれば、他の形状とすることも可能である。例えば、起立部20として、台形状の起立部や円弧状の起立部が挙げられる。
図3は、設置箇所(建物の屋根50の垂木51間)に通気スペーサ100を設置した状態の説明図である。通気スペーサ100の設置にあたっては、板状本体10の両側の起立部20を屋根50の垂木10間に沿わせながら、起立部20の先端を屋根50の構成面50aに当接させて嵌め込んで板状本体10を構成面50aに対向させる。ここで、起立部20は、屋根50の構成面50aと板状本体10との間に空間(通気路)Sを形成するための離間部21と、屋根50の垂木51間への通気スペーサ100の嵌め込み作業を容易に行うための取手部22とを備えている。離間部21は、図3に示すように、屋根50の構成面50aと板状本体10との間の空間(通気路)Sの通気性を確保しながら、屋根50の構成面50aと板状本体10との離間距離Dを維持するように機能する。屋根50の構成面50aと板状本体10との離間距離Dは、起立部20の幅L1に実質的に等しいものとなる。取手部22は、図1(a)に示すように、起立部20の一部に切込みを入れて構成することができる。すなわち、起立部20の折り曲げ辺Xから幅L1よりも小さい幅L2でコ字型の切込み22aを入れて半切断片22bを形成し、この半切断22bを、図2に示すように、起立部20の折り曲げ方向(金属層2側)とは逆方向(基材1側)に折り曲げることで、幅L2の取手部22が形成される。起立部20から取手部22を折り曲げると、同時に離間部21が形成される。離間部21及び取手部22は、互いに反対方向に突出しているため、離間部21及び取手部22は互いに干渉されることなく夫々の機能を独立して発揮することができる。取手部22の幅L2は、建物の屋根の垂木間又は壁の柱間に設置する場合、作業性を考慮して10〜45mmが好ましい。なお、取手部22の幅L2は起立部20の幅L1(離間部21の幅L1)より小さいため、起立部20の内部に取手部22が含まれることになる。従って、起立部20の表面積は、離間部21及び取手部22の合計表面積と実質的に等しくなる。この場合、一枚の起立部20から無駄なく離間部21及び取手部22を形成することができるため、本発明の通気スペーサ100は、生産性及びコスト面でも優れている。
起立部20から形成された離間部21及び取手部22は、起立部20の折り曲げ辺Xを軸として、離間部21と取手部22とを夫々独立して動かすことができる。従って、通気スペーサ100を設置場所に設置するにあたっては、当該設置場所の形状に応じて離間部21及び取手部22を夫々最適な角度に調整することで、通気スペーサ100を容易に嵌めこむことができる。このように、通気スペーサ100は作業性がより良好なものとなる。なお、離間部21の角度については、板状部材10に対して略直角とすることが好ましい。
ところで、通気スペーサ100の透湿性、遮熱性、及び耐腐食性のバランスを維持しながら、通気スペーサ100を現場で施工する際の作業性を良好なものとするためには、離間部21の幅L1と取手部22の幅L2とのバランスが重要となる。建物の屋根の垂木間又は壁の柱間に設置する通気スペーサ100の場合、L1に対するL2との比率(L2/L1)として、
0.2 ≦ L2/L1 ≦ 0.9
に設定することが好ましい。上記比率(L2/L1)が0.2未満の場合、取手部22の幅L2が不足するため、作業性が悪化する虞がある。上記比率(L2/L1)が0.9を超える場合、離間部の幅L1が不足するため、構成面50aと板状本体10との離間距離Dが小さくなり、屋根50の構成面50aと板状本体10との間の空間Sを十分に確保できず、通気スペーサ100の本来の機能である通気性が悪化する虞がある。
本発明の通気スペーサ(実施例1〜7)、及び本発明の範囲外となる通気スペーサ(比較例1〜3)について、各種測定及び評価を行い、通気スペーサの構造と性能(特性)との関係について検討を行った。測定項目及び評価基準は、以下のとおりである。
〔1〕透湿性
通気スペーサについて、JIS A1324「建築材料の透湿性測定方法」記載の5.2カップ法に準拠した方法で測定される透湿係数[ng/(m・s・Pa)]を測定し、透湿性能を評価した。透湿係数が700[ng/(m・s・Pa)]以上である場合、透湿性が良好と評価した。さらに、透湿係数が1000[ng/(m・s・Pa)]以上であるものについては、透湿性が非常に良好と評価した
〔2〕遮熱性
通気スペーサは、日光が当たらない場所に設置されるため、可視光よりも赤外線を遮断する性能が求められる。従って、通気スペーサの遮熱性は、赤外線反射率によって評価可能である。赤外線反射率は、対象物に赤外線を照射し、反射された赤外線の量をパーセンテージで標記したものである。赤外線反射率の測定は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を使用し、屋根や壁の構造体内部での熱影響として大きい5〜15μmの波長領域における反射率を通気スペーサの任意の三箇所で測定し、その平均値を求めた。赤外線反射率が80%以上である場合、遮熱性が良好と評価した。
〔3〕耐腐食性
通気スペーサは、夏季に高温多湿環境に曝されるため、金属層が腐食する虞がある。そこで、そのような環境を過剰条件で再現した加速試験を実施し、試験後の赤外線反射率が試験前の赤外線反射率と比べて、どの程度保持されているかを確認した。赤外線反射率の保持率は、通気スペーサの耐腐食性を表したものとなる。試験条件は、温度90℃、湿度90%の環境下で通気スペーサを60日間放置した。試験終了後、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて赤外線平均反射率を算出した。屋根や壁の構造体内部での熱影響が大きい5〜15μmの波長領域における反射率を通気スペーサの任意の三箇所で測定し、その平均値を求めた。そして、試験前後の赤外線反射率から、赤外線反射率の保持率を求めた。赤外線反射率の保持率が70%以上である場合、耐腐食性が良好と評価した。
〔4〕作業性
通気スペーサを組み立てる際の作業性、及び通気スペーサを屋根の垂木間に設置する際の作業性を総合的に評価した。評価は、起立部から取手部を折り曲げる際の「作業の容易性」の他、「金属層の割れ」、及び「基材の破れ・裂け」の有無について行った。作業性の評価基準は、以下のとおりである。
(評価基準)
○:「作業の容易性」、「金属層の割れ」、及び「基材の破れ・裂け」の何れについても問題がない。
△:「作業の容易性」、「金属層の割れ」、及び「基材の破れ・裂け」の何れか一つ以上に若干の問題がある。
×:「作業の容易性」、「金属層の割れ」、及び「基材の破れ・裂け」の何れか一つ以上に明らかな問題がある。
<実施例1>
基材として、段ボール(幅51.5cm、長さ90cm、厚み3mm)を使用した。段ボールの仕様を以下に示す。
・表面原紙:JIS P3902に分類されるLC160
・中しん原紙:JIS P3904に分類されるMB120
・裏面原紙:JIS P3902に分類されるLC160
・形状:JIS Z1516に分類されるB段
段ボールの表面原紙の全面に、アルミニウム粉末を分散させた水性インク(グランピア(登録商標)GPW銀、サカタインクス株式会社製)をグラビアコーティング機によって印刷塗工し、これを十分に乾燥させて、厚みが100μmの金属層(金属印刷層)を形成した。続いて、段ボール用打ち抜き機により段ボールを貫通する線状の貫通孔を設けた。貫通孔のサイズは長さ10mm、幅0.1mmであり、密度は2個/10cmであった。次に、段ボールの長手の両端辺から30mm内側の位置に折り曲げ辺を設けて幅(L1)が30mmの起立部を形成し、各起立部の折り曲げ辺から20mm外側までコ字型の切込みを入れて幅(L2)が20mmの半切断片を形成した。従って、L1に対するL2との比率は、L2/L1=0.67(下3桁四捨五入)であった。最後に、段ボールの両端から起立部を金属層側に略直角に折り曲げた後、起立部内の半切断片を起立部とは反対方向に折り曲げて取手部(幅L2:20mm)、及び離間部(幅L1:30mm)を形成し、実施例1の通気スペーサを得た。
<実施例2>
金属層の厚みを11μmとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例2の通気スペーサを得た。
<実施例3>
金属層の厚みを280μmとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例3の通気スペーサを得た。
<実施例4>
貫通孔のサイズを長さ2mm、幅0.1mmとし、貫通孔の密度を1個/10cmとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例4の通気スペーサを得た。
<実施例5>
貫通孔のサイズを長さ20mm、幅1mmとし、貫通孔の密度を28個/10cmとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例5の通気スペーサを得た。
<実施例6>
離間部の幅L1を50mmとし、取手部の幅L2を10mmとした。すなわち、L2/L1=0.2となる起立部を形成した。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例6の通気スペーサを得た。
<実施例7>
離間部の幅L1を50mmとし、取手部の幅L2を45mmとした。すなわち、L2/L1=0.9となる起立部を形成した。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により実施例7の通気スペーサを得た。
<比較例1>
実施例1と同じ段ボールの表面原紙の全面にアルミニウムを蒸着し、厚みが0.1μmの金属層(金属蒸着層)を形成した。続いて、段ボール用打ち抜き機を用いて、実施例1と同様の貫通孔を設け、さらに、実施例1と同様の離間部及び取手部を形成し、比較例1の通気スペーサを得た。
<比較例2>
段ボールに貫通孔を設けないものとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により比較例2の通気スペーサを得た。
<比較例3>
金属層の厚みを3μmとした。それ以外は実施例1と同様の材料を使用し、同様の手順により比較例3の通気スペーサを得た。
〔検討結果〕
実施例1〜7、及び比較例1〜3の通気スペーサについて、構造及び性能を表1にまとめた。
Figure 0006171049
透湿性について、実施例1〜3,5〜7の通気スペーサは、何れも透湿係数が1000[ng/(m・s・Pa)]以上であり、非常に良好な結果を示した。実施例4の通気スペーサについても透湿係数が700[ng/(m・s・Pa)]以上であり、実用上問題となることはなかった。遮熱性について、実施例1〜7の通気スペーサは、何れも赤外線反射率が80%以上であり、良好な結果を示した。耐腐食性について、実施例1〜7の通気スペーサは、何れも加速試験後の赤外線反射率の保持率が70%以上であり、良好な結果を示した。作業性について、実施例1,2,4の通気スペーサは、組み立て時及び施工時とも非常に良好なものであった。実施例3,5〜7の通気スペーサについても作業性は良好であり、実用上問題となることはなかった。このように、実施例1〜7の通気スペーサは、透湿性、遮熱性、及び耐腐食性のバランスに優れており、しかも組み立てや現場での設置の作業性も良好なものであった。
一方、比較例1の通気スペーサは、金属層を蒸着により形成しているため、金属層の厚みが不十分であり、その結果、耐腐食性に劣るものとなった。このため、比較例1の通気スペーサは、長期に亘って継続使用することが困難であった。比較例2の通気スペーサは、貫通孔を設けていないため、透湿性が不十分であり、その結果、結露し易いものとなった。比較例3の通気スペーサは、金属層を印刷により形成したものであるが、その厚みが不十分であるため、遮熱性及び耐腐食性に劣るものとなった。
本発明の通気スペーサは、一般住宅、倉庫、工場、体育館、店舗、オフィスビル等の建物において、屋根や壁構造の通気性を確保する目的で利用可能である。
1 基材
2 金属層(金属印刷層)
3 貫通孔
10 板状本体
20 起立部
21 離間部
22 取手部
50 屋根
50a 屋根の構成面
51 垂木
100 通気スペーサ(組み立て後)
101 通気スペーサ(組み立て前)
D 離間距離
S 空間(通気路)

Claims (5)

  1. 建物の屋根の垂木間又は壁の柱間における通気性を確保する通気スペーサであって、
    前記屋根又は前記壁の構成面に対向するように配置される板状本体と、前記板状本体の周縁に設けられる起立部とを備え、
    前記板状本体は、基材と、前記基材の表面に設けられる金属層と、前記金属層から前記基材まで貫通する貫通孔とを備え、
    前記起立部は、前記屋根又は前記壁の構成面と前記板状本体との間の空間の通気性を確保しながら前記構成面と前記板状本体との離間距離を維持する離間部と、前記板状本体を前記構成面に対して位置決めする際に把持される取手部とを備え、
    前記貫通孔は、長さ2〜20mm、幅1mm以下の細長孔であり、1〜30個/10cm の密度で設けられ、
    前記金属層は、前記屋根又は前記壁の構成面と前記板状本体との間の空間に面する側に設けられ、温度90℃、湿度90%の環境下で通気スペーサを60日間放置する加速試験の後、5〜15μmの波長領域における赤外線反射率の保持率が71%以上となる、11〜280μmの厚みを有する金属印刷層として構成されている通気スペーサ。
  2. 前記離間部及び前記取手部は、前記板状本体を挟んで互いに反対方向に突出するように設けられ、前記離間部の幅をL1とし、前記取手部の幅をL2としたとき、L1はL2より大きく構成されている請求項1に記載の通気スペーサ。
  3. 前記板状本体及び前記起立部は、一体の部材として構成され、
    前記起立部は、前記一体の部材を端部から幅L1で略直角に折り曲げて構成され、
    前記取手部は、前記起立部の折り曲げ辺からL1よりも小さい幅L2で設けた半切断片を前記起立部の折り曲げ方向とは逆方向に折り曲げて構成されている請求項1又は2に記載の通気スペーサ。
  4. 前記L1に対する前記L2との比率が、0.2 ≦ L2/L1 ≦ 0.9 に設定される請求項2又は3に記載の通気スペーサ。
  5. 前記起立部の表面積と、前記離間部及び前記取手部の合計表面積とが実質的に等しくなるように構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の通気スペーサ。
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