JP7058500B2 - 屋根裏通気構造及び通気部材 - Google Patents

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本発明は、屋根裏と外気との間の通気を行なう通気経路を備えた屋根裏通気構造及び通気部材に関する。
従来の軒天井の取り付けなどに関する軒先の構造では、屋根裏の劣化防止や法上の要請から、屋根裏と外気との間の通気構造を備えたものが求められている。通気構造を有する軒先構造の例としては、特許文献1(特開2013-147818号公報)に開示されているものが知られている。
特許文献1には、窯業系材料で構成された板状本体の裏面側に、通気口が形成された上面部及び下面部、前記上面部及び下面部とを連結する中間部、前記板状本体の裏面側下方位置に連結するための係止部とを有し、略コの字状の薄板状材料で構成された換気金具を取り付けた化粧部材を、軒下の外壁上部に前記換気金具の中間部が接触するように配置される通気構造が記載されている。
特開2013-147818号公報
しかし、特許文献1に記載された通気構造は、板状本体の裏面に突出して設けられる換気金具の中間部が、外壁と接触するように配置されるため、通気部材自体が外壁から妻側に突出したように配置する必要がある。
よって、特許文献1に記載された通気構造は、外壁に段差が形成されるため、軒のない構造を採用する場合には、使用することが難しかった。また、特許文献1に記載された化粧板は、窯業系材料を用いていることから、デザイン面及び高級感の問題は解消できるが、板状本体の裏面側へ突出する換気金具の突出量に合わせて、化粧板が固定される垂木の妻側の裏打ち材及び外壁との奥行き寸法幅を調整する必要がある。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、施工手順が容易であり、軒のない構成にもできる屋根裏と外気との間の通気可能な屋根裏通気構造及び通気部材を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第1態様によれば、軒を有しない屋根裏通気構造であって、
垂木の端面に固定された化粧板と外壁との間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材を備え、
前記通気部材は、
前記化粧板と外壁との外表面に沿って配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の開口部材と、
前記開口部材の裏面側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記化粧板側へ延びる下側邪魔板を有する樹脂製の下部邪魔板部材と、
前記開口部材の裏面側に接続し、前記化粧板の下端に接するように配置され、前記下側邪魔板と異なる奥行き位置に下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部材と、
を有し、
前記下側邪魔板と上側邪魔板は高さ方向に重なるような長さに構成されることを特徴とする、屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記上部邪魔板部材は、樹脂により構成されていることを特徴とする、第1態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記下側邪魔板と上側邪魔板の少なくとも一方は、複数設けられていることを特徴とする、第第1又は2態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記下部邪魔板部材は、前記下側邪魔板の下端部に設けられた排水口を有し、
前記開口部材に設けられた前記通気開口は、前記下部邪魔板部材より下方まで伸びていることを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つの屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記下部邪魔板部材は、前記外壁の上端に沿って配置される水平部と、前記水平部の中間位置に立設された第1下側邪魔板と、前記水平部の端部に前記水平部に対して立設された第2下側邪魔板とを有し、
前記上側邪魔板は、前記第1下側邪魔板と第2下側邪魔板との間の奥行き位置に配置されていることを特徴とする、第1から第4態様のいずれか1つの屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記下部邪魔板部材は、前記開口部材の裏面に沿うように構成され前記水平部に連続する係止部を有し、
記開口部材は、下端が折り返されて構成された前記係止部を固定する折り返し部を有することを特徴とする、第5態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記第2下側邪魔板は、下側が前記水平部に対して傾斜して設けられた斜行部と、前記斜行部の上端に連続する鉛直方向に伸びる鉛直部を有し、
前記斜行部に、耐火膨張材が配置されていることを特徴とする、第5又は第6態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第8態様によれば、軒を有しない屋根裏通気構造において、垂木の端面に固定された化粧板と外壁との間に配置される、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材であって、
前記化粧板と外壁との外表面に沿って配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の開口部材と、
前記開口部材の裏面側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記化粧板側へ延びる下側邪魔板を有する樹脂製の下部邪魔板部材と、
前記開口部材の裏面側に接続し、前記化粧板の下端に接するように配置され、前記下側邪魔板と異なる奥行き位置に下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部材と、
を有し、
前記下側邪魔板と上側邪魔板は高さ方向に重なるような長さに構成されることを特徴とする、通気部材を提供する。
本発明によれば、軒を有しない屋根裏通気構造において、化粧板都外壁との間の隙間を外側から塞ぐように配置された開口部材によって、当該隙間を介して屋根裏と外気の通気を行うことができる。また、開口部材は金属で構成されているため、耐候性に優れる。
また、下側邪魔板部材は、樹脂で構成されており、熱を伝えにくいので、外壁中の木材の温度上昇を抑えることができる。
さらに、下部邪魔板部材と上部邪魔板部材とに設けられ、高さ方向に重なるような長さに構成されている下側邪魔板と上側邪魔板によって、通気開口から吹き込んだ雨水などが外壁内側に浸入することが防止される。
また、通気金具の取り付けは、前記化粧板と外壁との間の隙間に下部邪魔板部材と上部邪魔板部材を嵌め込んで、固定すればよいので、施工が容易であり、取り付けが容易である。
これにより、施工手順が容易であり、例えば、垂木の端面に固定された化粧板及び前記化粧板と上下方向に間隔をおいて配置された外壁との外表面が略同一面となる軒のない構成おいても適用できる屋根裏と外気との間の通気可能な屋根裏通気構造を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる屋根裏通気構造が用いられた家屋の例を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す断面図である。 図2の妻側外壁の構成を示す部分断面斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる通気部材の構成を示す斜視図である。 図4の通気部材の構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は組立て断面図である。 図2の屋根裏通気構造のVI部分の拡大図である。 本発明の第2実施形態にかかる通気部材の構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は組立て断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る通気部材及び当該通気部材を用いた屋根裏通気構造について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる通気部材が用いられた家屋の例を示す図である。本実施形態にかかる通気部材1は、屋根裏と外気の間で通気が可能な屋根裏通気構造50に用いられる。通気部材1は、家屋100の屋根101の妻側化粧板102と妻側外壁103との間、又は、家屋100の屋根101の平側化粧板104と平側の外壁である平壁105との間に形成される隙間17(図3参照)配置される。以下、本発明の通気部材1を妻側に配置する場合について説明するが、平側に配置する場合も基本的な構成は共通する。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す断面図である。図3は、図2の妻側外壁の構成を示す部分断面斜視図である。図2は、通気部材を妻側に用いた屋根裏通気構造を例として説明するものであり、図1のII-II線における断面図に相当する。
本実施形態にかかる屋根裏通気構造50においては、上記の通り本発明にかかる通気部材を妻側に用いている。本実施形態にかかる屋根裏通気構造50では、垂木3の上に野地板4を敷いて、瓦などの屋根化粧材5を載せる。野地板4の先端部分には水切り板6が設けられる。
また、垂木3の先端側には妻側化粧板102が設けられている。妻側化粧板102は、垂木3の延在方向に沿って交差する方向に設けられており、当該妻側化粧板102は、図示しないビスなどにより垂木3に固定される。なお、固定は、ねじに限らず、釘、ビス、金具等の固定部材を用いることができる。
妻側化粧板102は、垂木の先端に設けられる下地材7と、下地材7の表面側に配置される化粧材8とを有する。下地材7は木材等が用いられ、化粧材8は、窯業系材料などが好適に用いられる。窯業系材料としては、例えば、無機系材料からなり、好ましくは、比重が0.75~2.0程度のセメント系押出成形体などを用いることができる。なお、妻側化粧板102は、下地材7を省略し、化粧材8を垂木3に直接取り付けることも可能である。
妻側外壁103は、所定の間隔を置いて配置される柱9と柱9の上端に水平方向に配置される妻梁10とに固定される。柱9と妻梁10との間には、天井11が設けられる。天井11と野地板4の間のスペースが屋根裏2となる。また、柱9の内側すなわち、屋内側には、内壁12が配置される。内壁12の内側は居住スペース12aとなる。
妻側外壁103は、下地合板13と通気胴縁14とサイディング材15が積層されて構成されている。下地合板13は、柱9に固定される薄手の木材で構成されており、表面に防湿シート13aを貼着する。下地合板13の厚み寸法は、例えば9mm程度とすることができる。
通気胴縁14は、図3に示すように、下地合板13の外表面に所定の間隔をおいて配置される。通気胴縁14の間の空間は、妻側外壁103の壁内通気経路16となる。通気胴縁14の厚み寸法は、例えば15mm程度とすることができる。
サイディング材15は、妻側外壁の最外装に配置される。サイディング材15としては、例えば、妻側化粧板102の化粧材8と同様の材質を用いることができる。サイディング材15の厚み寸法は、例えば16mm程度とすることができる。
本実施形態では、妻側外壁103と妻側化粧板102との外表面は、ほぼ同一平面となるように構成される。すなわち、本実施形態にかかる家屋100は、軒を有しない家屋となっている。妻側外壁103と妻側化粧板102との外表面を同一平面とするには、例えば、妻側化粧板102の下地材7や妻側外壁103の下地合板13の厚み寸法を調整すればよい。
また、妻側外壁103と妻側化粧板102との間には、隙間17が設けられており、当該隙間17に通気部材1が配置される。なお、後述するように通気部材1は、長さ寸法Lは2~3m程度の部材であり、隙間17は、通気部材1が配置される部分にのみ設ければよい。
図4は本発明の第1実施形態にかかる通気部材1の構成を示す斜視図である。本実施形態にかかる通気部材1は、金属で構成された開口部材20と、開口部材20の裏面側に設けられた下部邪魔板部材21及び上部邪魔板部材22とで構成されている。本実施形態では、通気部材1の長さ寸法Lは2~3mとなっている。また、下部邪魔板部材21と上部邪魔板部材22との高さ寸法H2は、隙間17に対応する。なお、通気部材1の大きさは、必ずしも上記サイズに限定されるものではなく、軒下構造の大きさに応じて適宜変更することができる。
開口部材20は、一定の厚み寸法を有する金属板を折り曲げて構成されており、前面に多数の通気開口24が穿設されている。開口部材20の高さ寸法H1は、妻側外壁103と妻側化粧板102との間の隙間17よりも大きく構成されており、本実施形態では60mmとなっている。
通気開口24は、単位長さあたり所定の開口面積を確保できるように、大きさ及び設置数が設計される。
本実施形態では、開口部材20の下端は、下部邪魔板部材21を固定するための折り返し部25となっている。また、開口部材20の上端23は、折り返され上部邪魔板部材22と一体に接続される。すなわち、本実施形態では、開口部材20と上部邪魔板部材22は、一体であり、共に金属で構成されている。開口部材20に好適に用いられる材料としては、ステンレス、鋼鉄、アルミニウム材料などが挙げられる。また、表面23には、コーティングなどの防錆処理やデザイン面の工場のための加飾処理を施してもよい。
開口部材20が金属で構成されることにより、屋外に露出する開口部材20の耐候性を向上させることができる。
下部邪魔板部材21は、合成樹脂で構成されている。下部邪魔板部材21に好適に用いられる材料としては、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂などを例示することができる。下部邪魔板部材21を樹脂で構成することにより、熱を伝えにくいので、開口部材20からの熱が妻側外壁103の内部に伝わり難くすることができ、居住スペース12aの温度上昇の抑制及び防寒特性を向上させることができる。
下部邪魔板部材21は、図5に示すように、開口部材20の裏面に沿うように構成された係止部29と、係止部29に連続し、水平方向に伸びる水平部26と、水平部26の中央部分に立設された第1下側邪魔板27と、水平部26の端部に位置する第2下側邪魔板28とが一体に構成されている。
係止部29は、開口部材20の裏面に沿うように略鉛直方向に延び、開口部材20の折り返し部25に挟まれて開口部材20に固定される。水平部26は、係止部29に対して直交して水平方向に延び、妻側外壁103の上面に接触するように配置される。
第1下側邪魔板27は、水平部26の中間部分に設けられており、水平部26から上向きに鉛直方向に延びる。また、第1下側邪魔板27の下端位置には、通気部材1の長さ方向に所定間隔をおいて水抜き穴30が複数設けられる。水抜き穴30は、後述するように通気経路に侵入した水を外部に排出する。
第2下側邪魔板28は、水平部26から鉛直方向に対し略45度方向に上向きに延びる斜行部28aと鉛直方向に延びる鉛直部28bとを備えている。ただし、第2下側邪魔板28は、鉛直部のみで構成してもよい。
第1下側邪魔板27と第2下側邪魔板28との高さ寸法は、同じである。ただし、第1下側邪魔板27と第2下側邪魔板28との高さ寸法は、それぞれ異なる高さとしてもよい。
上部邪魔板部材22は、上記のように開口部材20と一体に構成されており、水平部32と上側邪魔板31とを備える。水平部32は、開口部材20の裏面に対して直交して水平方向に延び、妻側化粧板102の下面に接触するように配置される。
上側邪魔板31は、水平部32の端部に連続し、鉛直方向下向きに延びる。上側邪魔板31は、第1下側邪魔板27と第2下側邪魔板28の間の奥行き位置に設けられる。すなわち、上側邪魔板31は、下側邪魔板27,28と異なる奥行き位置から下側に延びる。また、上側邪魔板31は、下端31aが、第1下側邪魔板27と第2下側邪魔板28の上端よりも下方に位置するような長さ寸法に構成されている。
図6は、本実施形態にかかる通気部材を備えた屋根裏通気構造の部分拡大図である。図6に示すように、通気部材1は、開口部材20を妻側化粧板102及び妻側外壁103を跨ぐように、妻側化粧板102及び妻側外壁103表面と略同一面となるように配置する一方、下部邪魔板部材21及び上部邪魔板部材22を隙間17内に挿入するように配置する。また、通気部材1は、開口部材20の上下突出部分を20a,20bを釘などで妻側化粧板102及び妻側外壁103に打ち付けて固定する。または、通気部材1は、上下突出部分を20a,20bの裏面を妻側化粧板102及び妻側外壁103に接着剤などで接着して固定してもよい。
図6に示すように、屋根裏通気構造50は、矢印80に示すように、通気部材により屋根裏と外気とを連通する通気経路80が形成され、屋根裏と外気との間の通気を行なうことができる。
すなわち、通気経路80は、開口部材20の通気開口24から開口部材20の裏面側に延び、第1下側邪魔板27、第2下側邪魔板28と上側邪魔板31との隙間を通って、屋根裏まで連通する。
第1下側邪魔板27と上側邪魔板31との隙間寸法A及び第2下側邪魔板28と上側邪魔板31との隙間寸法Bは、共に、所定の開口面積を確保することができるように設計されており、妻側外壁103の厚み寸法や開口面積などの観点から決定すればよい。なお、本実施形態では、第1下側邪魔板27と上側邪魔板31との隙間寸法A及び第2下側邪魔板28と上側邪魔板31との隙間寸法Bは、いずれも同寸法である。
また、第1下側邪魔板27、第2下側邪魔板28と上側邪魔板31とは、互いに高さ方向に重なるような長さに構成されているため、通気経路80は蛇行し、通気開口24から浸入した雨水などが屋根裏側に浸入することを防止する。
また、第2下側邪魔板28の斜行部28aによって、矢印81に示すように、壁内通気経路16を閉塞することなく確保することができる一方、鉛直部28bの位置を、壁内通気経路16よりも奥側とすることができるので、壁内通気経路16への水の流入を抑制することができる。
また、開口部材20の通気開口24は、その下端位置24aが、下部邪魔板部材21の水平部26よりも低い位置になるように構成されている。これにより、通気経路80に浸入した水は、水抜き穴30を通って、開口部材20側へ流れ、通気開口24から外部に排出される。
本実施形態にかかる屋根裏通気構造は、上記の通り、妻側化粧板102及び妻側外壁103との間の隙間17に通気部材1を配置することによって、通気部材1に設けられた通気経路80により、屋根裏と外気とが通気できるように構成されている。一方で、通気部材1に設けられた複数の邪魔板27,28,31によって通気経路は蛇行し、空気の急激な吹き込みを防止して、雨水などの屋根裏への浸入を防止することができる。
また、開口部材20を金属で構成することにより、屋外に露出する開口部材20の耐候性を向上させることができる一方、下部邪魔板部材21は、合成樹脂で構成することにより、開口部材20からの熱が妻側外壁103の内部へ伝わり難くすることができる。これにより、居住スペース12aの温度上昇の抑制及び防寒特性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。図7は、本発明の第2実施形態にかかる通気部材41の構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は組立て断面図である。本実施形態にかかる通気部材41は、第1実施形態にかかる通気部材1と同様に、妻側外壁103と妻側化粧板102との間の隙間17に配置される。また、金属で構成された開口部材20と、開口部材20の裏面側に設けられた下部邪魔板部材21及び上部邪魔板部材22とで構成されている。以下、第1実施形態にかかる通気部材1との相違点を中心として説明し、共通する部分については説明を省略する。
開口部材20は、一定の厚み寸法を有する金属板を折り曲げて構成されている。本実施形態では、上部邪魔板部材22は、開口部材20と別部材で構成されており、開口部材20の上端に設けられた折り返し部25aにより、開口部材20と接続される。
下部邪魔板部材21は、合成樹脂で構成されている。下部邪魔板部材21は、図7に示すように、開口部材20の裏面に沿うように構成された係止部29と、係止部29に連続し、水平方向に伸びる水平部26と、水平部26の中央部分に立設された第1下側邪魔板27と、水平部26の端部に位置する第2下側邪魔板28とが一体に構成されている。
第2下側邪魔板28の斜行部28aには、加熱膨張材33が設けられる。加熱膨張材33は、火災などにより膨張して、通気経路80を封鎖する。これにより、火災時に屋根裏に火が広がることを防止することができる。
上部邪魔板部材22は、開口部材20の折り返し部25aに接続される。上部邪魔板部材22は、樹脂で構成されており、係止部34と、水平部32と上側邪魔板31とを備える。上部邪魔板部材22を樹脂で構成することにより、開口部材20からの熱が妻側外壁103の内部に伝わり難くすることができ、屋根裏の温度上昇の抑制及び防寒特性を向上させることができる。
係止部34は、開口部材20の裏面に沿うように略鉛直方向に延び、開口部材20の折り返し部25aに挟まれて開口部材20に固定される。水平部32は、開口部材20の裏面に対して直交して水平方向に延び、妻側化粧板102の下面に接触するように配置される。
上側邪魔板31は、水平部32の端部に連続し、鉛直方向下向きに延びる。上側邪魔板31は、下端31aが、第1下側邪魔板27と第2下側邪魔板28の上端よりも下方に位置するような長さ寸法に構成されている。
本実施形態にかかる通気部材41は、開口部材20を妻側化粧板102及び妻側外壁103を跨ぐように、妻側化粧板102及び妻側外壁103表面と略同一面となるように配置する一方、下部邪魔板部材21及び上部邪魔板部材22を隙間17内に挿入するように配置する。
通気部材41は、屋根裏と外気とを連通する通気経路を有し、この通気部材41を屋根裏通気構造に用いることにより、屋根裏と外気との間の通気を行なうことができる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について説明する。図8は、本発明の第3実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す拡大断面図である。以下、本実施形態にかかる説明においては、図6に第1実施形態にかかる通気部材1と構成を共通にする部分は説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態にかかる通気部材42は、第1実施形態にかかる通気部材1と同様に、妻側外壁103と妻側化粧板102との間の隙間17に配置される。また、金属で構成された開口部材20と、開口部材20の裏面側に設けられた下部邪魔板部材21及び上部邪魔板部材22とで構成されている。
開口部材20は、一定の厚み寸法を有する金属板を折り曲げて構成されている。本実施形態では、上部邪魔板部材22は、開口部材20と別部材で構成されており、開口部材20の上端に設けられた折り返し部25aにより、開口部材20と接続される。
また、開口部材20は、折り返し部25に連続し、水平方向に延びる取付部35を備える。取付部35は、下部邪魔板部材21の開口部材20への固定に用いられる。
下部邪魔板部材21は、合成樹脂で構成されている。下部邪魔板部材21は、図8に示すように、水平方向に伸び水平部26と、水平部26水平部26の端部に位置する第2下側邪魔板28とが一体に構成されている。
水平部26の裏面には、両面テープ36が設けられており、開口部材20の取付部35に下部邪魔板部材21を接着する。
本実施形態にかかる通気部材42は、下部邪魔板部材21に設けられている邪魔板を1枚のみとして、簡易な構造の通気部材42とすることができる。
以上説明したように、本実施形態の屋根裏通気構造によれば、妻側化粧板102及び妻側外壁103との間の隙間17に通気部材1を配置することによって、通気部材1に設けられた通気経路80により、屋根裏と外気とが通気できるように構成されている。一方で、通気部材1に設けられた複数の邪魔板27,28,31によって通気経路は蛇行し、空気の急激な吹き込みを防止して、雨水などの屋根裏への浸入を防止することができる。
また、開口部材20を金属で構成することにより、屋外に露出する開口部材20の耐候性を向上させることができる一方、下部邪魔板部材21は、合成樹脂で構成することにより、開口部材20からの熱が妻側外壁103の内部に伝わり難くすることができ、居住スペース12aの温度上昇の抑制及び防寒特性を向上させることができる。
また、通気金具1の取り付けは、妻側化粧板102と妻側外壁103との間の隙間17に下部邪魔板部材と上部邪魔板部材を嵌め込むように装着し、突出部分を妻側化粧板102と妻側外壁103に固定すればよいので、施工が容易であり、取り付けが容易である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
たとえば、本発明の通気部材は、上記実施形態の妻側にのみ限定されるものではなく、平側にも使用することができる。
また、上記各実施形態では、上側邪魔板は1枚のみであるが、複数以上設けられていてもよい。また、下側邪魔板も、3枚以上設けてもよい。これらの邪魔板の枚数は、通気経路の開口面積に基づいて決定することができる。
1,41,42 通気部材
2 屋根裏
3 垂木
4 野地板
5 屋根化粧材
6 水切り板
7 下地材
8 化粧材
9 柱
10 妻梁
11 天井
12 内壁
12a 居住スペース
13 下地合板
14 通気胴縁
15 サイディング材
16 壁内通気経路
17 隙間
20 開口部材
20a,20b 上下突出部分
21 下部邪魔板部材
22 上部邪魔板部材
23 上端
24 通気開口
25,25a 折り返し部
26 水平部
27 第1下側邪魔板
28 第2下側邪魔板
28a 斜行部
28b 鉛直部
29 係止部
30 水抜き穴
31 上側邪魔板
32 水平部
33 加熱膨張材
34 係止部
35 取付部
36 両面テープ
50,51 屋根裏通気構造
80 通気経路
102 妻側化粧板
103 妻側外壁

Claims (8)

  1. 軒を有しない屋根裏通気構造であって、
    垂木の端面に固定された化粧板と外壁との間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材を備え、
    前記通気部材は、前記化粧板と外壁との外表面に沿って配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の開口部材と、
    前記開口部材の裏面側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記化粧板側へ延びる下側邪魔板を有する樹脂製の下部邪魔板部材と、
    前記開口部材の裏面側に接続し、前記化粧板の下端に接するように配置され、前記下側邪魔板と異なる奥行き位置に下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部材と、
    を有し、
    前記下側邪魔板と上側邪魔板は高さ方向に重なるような長さに構成されることを特徴とする、屋根裏通気構造。
  2. 前記上部邪魔板部材は、樹脂により構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の屋根裏通気構造。
  3. 前記下側邪魔板と上側邪魔板の少なくとも一方は、複数設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の屋根裏通気構造。
  4. 前記下部邪魔板部材は、前記下側邪魔板の下端部に設けられた排水口を有し、
    前記開口部材に設けられた前記通気開口は、前記下部邪魔板部材より下方まで伸びていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の屋根裏通気構造。
  5. 前記下部邪魔板部材は、前記外壁の上端に沿って配置される水平部と、前記水平部の中間位置に立設された第1下側邪魔板と、前記水平部の端部に前記水平部に対して立設された第2下側邪魔板とを有し、
    前記上側邪魔板は、前記第1下側邪魔板と第2下側邪魔板との間の奥行き位置に配置されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の屋根裏通気構造。
  6. 前記下部邪魔板部材は、前記開口部材の裏面に沿うように構成され前記水平部に連続する係止部を有し、
    記開口部材は、下端が折り返されて構成された前記係止部を固定する折り返し部を有することを特徴とする、請求項5に記載の屋根裏通気構造。
  7. 前記第2下側邪魔板は、下側が前記水平部に対して傾斜して設けられた斜行部と、前記斜行部の上端に連続する鉛直方向に伸びる鉛直部を有し、
    前記斜行部に、耐火膨張材が配置されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の屋根裏通気構造。
  8. 軒を有しない屋根裏通気構造において、垂木の端面に固定された化粧板と外壁との間に配置される、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材であって、
    前記化粧板と外壁との外表面に沿って配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の開口部材と、
    前記開口部材の裏面側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記化粧板側へ延びる下側邪魔板を有する樹脂製の下部邪魔板部材と、
    前記開口部材の裏面側に接続し、前記化粧板の下端に接するように配置され、前記下側邪魔板と異なる奥行き位置に下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部材と、
    を有し、
    前記下側邪魔板と上側邪魔板は高さ方向に重なるような長さに構成されることを特徴とする、通気部材。
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