JP6549856B2 - 羽子板ボルト - Google Patents

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Description

本発明は、羽子板ボルト係り、たとえば、木造建築物に使用されるものに関する。
従来より、木造建築物の柱(梁等でもよい。)と梁(柱等でもよい。)とを接合する羽子板ボルトが知られている(たとえば特許文献1参照)。羽子板ボルトは、柱や梁等の建築部材をお互いに引き寄せ接合状態にして保持するものである。
意匠登録第1329062号公報
ところで、従来の羽子板ボルトでは、この羽根部を木製の柱に固定するためにボルトを用いているが、このボルトは木痩せや地震等による振動で緩んでしまうおそれがあるという問題がある。そこで、バネ座金等の緩み止め部材を使用する必要が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ボルトを用いて羽根部を柱等の建築部材に取り付けたときに、バネ座金等の緩み止め部材を使用することなく上記ボルトが緩むことを防止することができる羽子板ボルトを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ボルトによって第1の建築部材に固定されたときに弾性変形する羽根部と、前記第1の建築部材に接合されている第2の建築部材を貫通するボルト部とを有し、前記羽根部は、平板状のものを円弧状に変形させた形状に形成されており、この羽根部の円弧は、前記羽根部の幅方向では形状が変化していない一定の曲率半径の円弧になっており、前記羽根部の中央部には、貫通孔が形成されており、前記ボルトによる固定がされたときに前記貫通孔を前記ボルトが貫通して前記円弧状の羽根部が前記弾性変形をすることで、前記羽根部の曲率半径が、前記ボルトによる固定がされていない場合に比べて大きくなるように構成されており、前記羽根部の幅寸法は、前記貫通孔のところで最も広く、前記羽根部の長手方向で前記貫通孔から離れるにしたがって次第に狭くなっており、前記羽根部の長手方向の両端部には、平坦部が形成されている羽子板ボルトである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の羽子板ボルトにおいて、前記ボルト部は、第1の延伸部と、第2の延伸部とを備えて構成されており、前記第1の延伸部は、前記円弧状の羽根部の一端部から、前記円弧状の羽根部の一端と他端とをお互いに結ぶ方向に対して斜めに交差する方向であって前記円弧状の羽根部から離れ前記円弧状の羽根部の凸側に延伸する方向に延びており、前記第2の延伸部は、前記羽根部とは反対側における前記第1の延伸部の端から、前記円弧状の羽根部の一端と他端とをお互いに結ぶ方向であって前記第1の延伸部から離れる方向に延びている羽子板ボルトである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の羽子板ボルトにおいて、前記ボルトを締める工具の口部を用いて、前記ボルト部に螺合するナットを締めることができるように構成されている羽子板ボルトである。
本発明によれば、ボルトを用いて羽根部を柱等の建築部材に取り付けたときに、バネ座金等の緩み止め部材を使用することなく上記ボルトが緩むことを防止することができる羽子板ボルトを提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る羽子板ボルトを示す図であり、(a)は(b)におけるIA矢視図である。 (a)は図1(b)におけるIIA矢視図であり、(b)は図1(b)におけるIIB矢視図であり、図1(b)におけるIIC矢視図である。 本発明の実施形態に係る羽子板ボルトの使用例を示す図である。 (a)は本発明の実施形態に係る羽子板ボルトの羽根部を模式的に示す図であり、(b)は1つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を模式的に示す図である。 2つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を示す図であり、(a)は(b)におけるVA矢視図である。 3つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を示す図であり、(a)は(b)におけるVIA矢視図である。 4つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を示す図であり、(a)は(b)におけるVIIA矢視図である。 5つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を示す図であり、(a)は(b)におけるVIIIA矢視図である。 6つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部を示す図である。
本発明の実施形態に係る羽子板ボルト1は、告示平12建告第1460号表三ほ該当金物であり、主に木造軸組工法の建物で使用する、補強金物のひとつである。この金物は、従来のものと同様に、地震時や台風時などに梁がはずれて脱落するのを防ぐために必要不可欠な金物で、図3で示すように、第2の建築部材93や第1の建築部材1に取り付けるものである。
羽子板ボルト1は、図1、図2で示すように、羽根部(バネの機能を備えた羽根部)3とボルト部5とを備えている。
羽根部3は、図3で示すように、羽子板ボルトとは別個のボルト(たとえばM12のボルト)7によって第1の建築部材(たとえば、木製の柱9の平面状の側面11)に固定される部位である。また、羽根部3は、ボルト7による固定がされたときに弾性変形するようになっている。すなわち、振動や木痩等によるボルト7の緩みを防止するために、ボルト7の推進方向(図3の左右方向)で弾性変形するようになっている。
ボルト部5は、柱9に接合されている第2の建築部材(たとえば木製の梁)13を貫通する部位である。
羽根部3は、図1や図2で示すように、平板状のものをこの厚さ方向で湾曲させて円弧状に塑性変形させた形状に形成されており、羽根部3の中央部には、貫通孔15が形成されている。
貫通孔15は、羽根部3の円弧の延伸方向および幅方向の中央部で、羽根部3の厚さ方向に貫通している。ボルト部5は、羽根部3の円弧の延伸方向の一端部から、羽根部3から離れる側へ向かって延伸している。
図1(a)で示すように、羽根部3の幅寸法(図1(a)の上下方向の寸法)は、貫通孔15のところで最も広く、羽根部3の長手方向(図1(a)の左右方向)で貫通孔15から離れるにしたがって次第に狭くなっている。
ボルト7による固定がされたときには、貫通孔15をボルト7が貫通して円弧状の羽根部3が弾性変形している。そして、羽根部3の円弧の曲率半径(曲率の逆数)が、ボルト7による固定がされていない場合(羽子板ボルト1が単体で存在している場合)に比べて大きくなる(たとえば平板状になる)ように構成されている。
ボルト部5の先端部には、所定の長さにわたってオスねじ部(たとえばM12のオスねじ部)17が形成されている。
柱9と梁13とは、たとえば、四角柱状に形成されており、長手方向に対して直交する平面による断面の形状がお互いに等しい正方形状になっている。
柱9は上下方向に長く延びており、梁13は水平方向に長く延びている。柱9の上端に梁13が接合されていることで、柱9と梁13とで「T」字状の構造を形成している。
梁13には貫通孔19が設けられており、この貫通孔19は、柱9の近傍で梁13の肉部を上下方向に貫通している。柱9にも貫通孔21が設けられており、この貫通孔21は、梁13の近傍で柱9の肉部を水平方向に貫通している。
羽子板ボルト1が「T」字状になっている梁13と柱9とに固定されている状態では、羽子板ボルト1の羽根部3が柱9の一方の面11に接触している。また、羽子板ボルト1の羽根部3の貫通孔15と柱9の貫通孔21とをボルト7(たとえば六角ボルト)が貫通してボルト7の先端部が柱9の他方の面(一方の面11の反対側の面)23から突出している。
そして、この突出している先端部のオスねじ部25にナット(たとえば六角ナット)27が螺合している。これにより、六角ボルト7の、羽根部3に接触している頭部27と、六角ボルト7の先端部のオスねじ部25に羅号しているナット29とで、羽子板ボルト1の羽根部3と柱9とを挟み込んで押圧している。
この挟み込みにより、羽根部3が平板状に弾性変形し、羽根部3の一方の面(六角ボルト7の頭部27が当接している面とは反対側の面)が柱9に面接触しており、羽子板ボルト1と柱9とが一体化している。
なお、図3に示すものでは、六角ボルト7の頭部27にばね座金や座金が設けられておらず、頭部27が羽根部3に直接接触している。一方、ナット29と柱9との間には、ばね座金31や座金33を設けられているが、ばね座金31や座金33を削除してもよい。
また、羽子板ボルト1が「T」字状の梁13と柱9とに固定されている状態では、羽子板ボルト1のボルト部5が梁13の貫通孔19を貫通して、羽子板ボルト1のボルト部5の先端部が梁13の上面から上方に突出しており、羽子板ボルト1のボルト部5の先端部のオスねじ部17にナット(たとえば六角ナット)35が螺合している。
この螺合により、羽子板ボルト1と梁13とが一体化しており、この一体化と上述した羽子板ボルト1と柱9との一体化とによって、柱9と梁13との接合部の補強がなされている。なお、ナット35と梁13との間にも、ばね座金31や座金33を設けられているが、ばね座金31や座金33を削除してもよい。
さらに、ボルト部5は、第1の延伸部37と第2の延伸部39とを備えて構成されている。第1の延伸部37は、図1等で示すように、円弧状の羽根部3の一端部(図1(b)の右端)から、円弧状の羽根部3の一端と他端とをお互いに結ぶ方向(図1(b)の左右方向)に対して斜めに交差する方向であって円弧状の羽根部3から離れ円弧状の羽根部3の凸側に延伸する方向(図1(b)の右上方向)に延びている。
第2の延伸部39は、羽根部3とは反対側における第1の延伸部37の端(図1(b)の右端)から、円弧状の羽根部3の一端と他端とをお互いに結ぶ方向(図1(b)の左右方向)であって第1の延伸部37から離れる方向(図1(b)の右方向)に延びている。
ところで、羽子板ボルト1は、円柱状の素材(硬鋼線材や機械構造用炭素鋼鋼材等の鋼材)に適宜塑性加工を施すことで形成されている。たとえば、羽根部3は、円柱状の素材の一方の端部を鍛造(たとえば電鍛加工)することで形成されており、羽根部3の貫通孔15はプレス加工で形成されており、ボルト部5のオスねじ部17は転造によって形成されており、第1の延伸部37と第2の延伸部39との境の部位は、曲げ加工によって形成されている。
また、羽子板ボルト1では、ボルト7を締める工具の口部(図示せず)を用いて、ボルト部5に螺号するナット35を締めることができるように構成されている。
たとえば、ボルト7の頭部27を締めたり緩めたりするときに使用する工具の口部と、ボルト部5に螺号するナット35を締めたり緩めたりするときに使用する工具の口部と、ボルト7のオスねじ部25に螺号するナット29を締めたり緩めたりするときに使用する工具の口部とは、共通のものになっている。すなわち、工具に設けられている1つの口部を用いて、ボルト7の頭部27と、ボルト7に螺合しているナット29と、ボルト部5に螺号しているナット35とを締めたり緩めたりすることができるようになっており、1つの工具だけで、羽子板ボルト1を柱9と梁13とに設置することができるようになっている。
また、羽子板ボルト1の円弧状の羽根部3の両端部には、図1(b)等で示すように平坦部41が形成されている。羽子板ボルト1が「T」字状の梁13と柱9とに固定されている状態では、図3で示すように、一対の平坦部41が延長された態様で円弧状の羽根部3が平板状に弾性変形している。
なお、羽子板ボルト1が「T」字状の梁13と柱9とに固定されている状態において、羽根部3が完全な平板状になっている必要はない。羽根部3の一部(たとえば、平坦部41の近傍で平坦部41に隣接している部位)が平板状にならず円弧状になっていてもよい。なお、ボルト部5は、一方の平坦部41から延出している(図1(b)参照)。
また、羽子板ボルト1の羽根部3は、図1(b)、図4(a)で示すように、一つの円弧状部43とこの円弧状部43の両端から僅かに延出している一対の平坦部41とを備えて構成されているが、羽根部3の形状を図4(b)で示すように変形してもよい。
図4(b)で示す、1つめの変形例に係る羽子板ボルト1の羽根部3aは、複数の円弧状部45,47,49を備えて構成されている。中央の円弧状部45は、図4(a)に示すものと同様に、この円弧の中心が、ボルト部5の第1の延伸部37とは反対側(図4(b)の右側)に位置している。中央の円弧状部45の両端には、円弧状部47,49が設けられている。円弧状部47,49の円弧の中心は、ボルト部5の第1の延伸部37側(図4(b)の左側)に位置しており、これらの円弧状部47,49から平坦部41が僅かに延出している。
ここで、羽子板ボルト1の設置手順を、例を掲げて説明する。なお、貫通孔21が設けられている柱9に貫通孔19が設けられている梁13が予め設置されているものとする。
羽子板ボルト1のボルト部5を梁13の貫通孔19に挿入しボルト部5の先端を梁13の上面から突出させ、この突出しているオスねじ部17にナット35を螺合させる。
続いて、頭部27が羽根部3に当接しオスネジ部25の先端部が、柱9の他方の面23から突出するように、羽根部3の貫通孔15と柱9の貫通孔21とに、ボルト7を貫通させ、オスネジ部25にナット29を螺合させる。
続いて、ナット35とナット29とを交互に増し締めし、羽子板ボルト1の設置を終える。
羽子板ボルト1によれば、ボルト7による固定がされたときに弾性変形する羽根部3を備えているので、ボルト7を用いて羽根部3を柱9に取り付けたときに、バネ座金等の緩み止め部材を使用することなくボルト7が緩むことを防止することができる。
また、羽子板ボルト1によれば、羽根部3が平板状のものを円弧状に変形させた形状に形成されており、羽根部3の中央部に貫通孔15が形成されており、ボルト7による固定がされたときには、貫通孔15をボルト7が貫通して円弧状の羽根部3が弾性を変形し、羽根部3の曲率半径が大きくなるように構成されていることで、羽根部3のほぼ全体がバネになっている。これにより、ボルト7による固定がされたときにおける弾性変形のエネルギー(羽根部3に蓄積されているエネルギー)が大きくなっており、羽根部3の耐久力が向上するとともに、ボルト7が緩むことを一層確実に防止することができる。特に、円弧状の羽根部3は柱9の木痩に有効である。
また、羽子板ボルト1によれば、ボルト部5の第1の延伸部37が円弧状の羽根部3の一端部から斜め方向であって羽根部3から離れ羽根部3の凸側に延伸する方向に延びており、第2の延伸部39が第1の延伸部37の端から第1の延伸部37から離れる方向に延びているので、ボルト部5を挿入する梁13の貫通孔19が柱9からある程度離れている。これにより、梁13への後からの穴あけ作業(ボルト部5を挿入するための貫通孔19を、柱9に梁13が設置されている状態で設ける作業)がしやすくなる。
また、羽根部3が鍛造によって形成されているので、羽根部3とボルト部5との接合強度が、溶接で羽根部3をボルト部5に設けた場合に比べて大きくなり、羽根部3とボルト部5との接合部で羽子板ボルト1が破断するおそれを極力回避することができる。
また、羽子板ボルト1によれば、工具(たとえばボックスレンチやスパナ)に設けられている1つの口部を用いて、ボルト7の頭部27と、ボルト7に螺合しているナット29と、ボルト部5に螺号しているナット35とを締めたり緩めたりすることができるようになっているので、1つの工具によって羽子板ボルト1の取り付けを行うことができる。また、複数の工具を用いることなく1つの工具で、羽子板ボルト1を設置することができ、特に高所作業での作業性が向上する。
また、羽子板ボルト1によれば、円弧状の羽根部3の両端部に平坦部41が形成されているので、ボルト7を設置したときに羽根部3から柱9にかかる面圧が小さくなり羽根部3の柱9へのめり込みを回避することができるとともに、羽子板ボルト1を柱9に設置したときにボルト部5の姿勢が変化すること(延伸方向が変化すること)を極力防止することができる。
なお、上記説明では、羽根部3が円弧状に形成されている場合を例に掲げて説明したが、ボルト7によって羽根部3が弾性変形しボルト7の緩み止めがされるのであれば、羽根部3の形態を適宜変更してもよい。
図5は、2つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部3bを示している。羽根部3bは、全体的には平板状に形成されており、貫通孔15の外側に、円弧状(たとえば、1/4円弧状)の切り欠き溝(羽根部3bをこの厚さ方向に貫通している切り欠き溝)51と、直線状の切り欠き溝(貫通孔15の径方向に延びており一端が貫通孔15の外周に到達し他端が切り欠き溝51の延伸方向の一端に到達している切り欠き溝)53を設けることで、円弧状の片持ち梁状の弾性部55を形成している。
そして、弾性部55を基端(切り欠き溝51の延伸方向の他端)57で僅かに折り曲げることで、弾性部55が斜めに突出している。すなわち、図5(a)の紙面に直交する手前方向への弾性部55の突出量が、基端57から切り欠き溝53へ向かうにしたがって、次第に大きくなるように、弾性部55が斜め(図5(a)の紙面に対して斜め)に突出している。
なお、弾性部55は、複数設けられている。たとえば、弾性部55は、貫通孔15の中心に対して点対称に一対で設けられている。
そして、ボルト7を用いて、羽子板ボルト1が柱9に設置されたときには、斜めに延出している弾性部55がボルト7の頭部27で押圧されて弾性変形して、上記斜めの突出がなくなるようになっている。
図6は、3つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部3cを示している。羽根部3cも、全体的には平板状に形成されており、貫通孔15の外周からお互いが平行な切り欠き溝(羽根部3cをこの厚さ方向に貫通している切り欠き溝)59を設けることで、直線状片持ち梁状の弾性部61を形成している。
弾性部61を基端(貫通孔15から離れている側の端)63で僅かに折り曲げることで、弾性部61が斜めに突出している。すなわち、図6(a)の紙面に直交する手前方向への弾性部61の突出量が、基端63から貫通孔15へ向かうにしたがって次第に大きくなるように、弾性部61が斜め(図6(a)の紙面に対して斜め)に突出している。
なお、弾性部61も、複数設けられている。たとえば、弾性部61は、貫通孔15の中心に対して点対称に一対で設けられている。
そして、ボルト7を用いて、羽子板ボルト1が柱9に設置されたときには、斜めに延出している弾性部61がボルト7の頭部27で押圧されて弾性変形して、上記斜めの突出がなくなるようになっている。
図7は、4つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部3dを示している。羽根部3dも全体的には平板状に形成されており、貫通孔15の外側に、1本の直線状の切り欠き溝(羽根部3dをこの厚さ方向に貫通している切り欠き溝)65を設けている。切り欠き溝65は、貫通孔15と羽根部3dの幅方向の一端とをつないでいる。そして、切り欠き溝65とこれにつながっている部位を所定の範囲にわたって、図7(a)の紙面に直交する手前方向に、斜めに突出させている。
すなわち、切り欠き溝65から最も離れている箇所から切り欠き溝65へ向かうにしたがって、突出量が次第に大きくなるように、切り欠き溝65につながっている所定の範囲の部位(たとえば、貫通孔15の1/8円周から1/2円周の範囲で貫通孔15の外側の部位;図7(a)では1/8円周に相当する部位)を、斜め(図7(a)の紙面に対して斜め)に突出させている。
そして、ボルト7を用いて、羽子板ボルト1が柱9に設置されたときには、斜めに延出している部位がボルト7の頭部27で押圧されて弾性変形して、上記斜めの突出がなくなるようになっている。
図8は、5つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部3eを示している。羽根部3eは、全体的には平板状に形成されており、貫通孔15の外側に、円錐台側面状の突出部(皿バネ状の突出部)67を形成してある。
そして、ボルト7を用いて、羽子板ボルト1が柱9に設置されたときには、突出部67がボルト7の頭部27で押圧されて弾性変形して、上記突出がなくなるか、突出量が少なくなるように構成されている。
図9は、6つ目の変形例に係る羽子板ボルトの羽根部3fを示している。羽根部3fは、図8で示す羽根部3eに複数の切り欠き溝69を放射状に設けたことで、ボルト7の頭部27で押圧されて、皿バネ状の突出部67が弾性変形をしやすくなっている。
1 羽子板ボルト
3 羽根部
5 ボルト部
7 ボルト
9 第1の建築部材(柱)
13 第2の建築部材(梁)
15 貫通孔
35 ナット
37 第1の延伸部
39 第2の延伸部

Claims (3)

  1. ボルトによって第1の建築部材に固定されたときに弾性変形する羽根部と、
    前記第1の建築部材に接合されている第2の建築部材を貫通するボルト部と、
    を有し、前記羽根部は、平板状のものを円弧状に変形させた形状に形成されており、この羽根部の円弧は、前記羽根部の幅方向では形状が変化していない一定の曲率半径の円弧になっており、
    前記羽根部の中央部には、貫通孔が形成されており、
    前記ボルトによる固定がされたときに前記貫通孔を前記ボルトが貫通して前記円弧状の羽根部が前記弾性変形をすることで、前記羽根部の曲率半径が、前記ボルトによる固定がされていない場合に比べて大きくなるように構成されており、
    前記羽根部の幅寸法は、前記貫通孔のところで最も広く、前記羽根部の長手方向で前記貫通孔から離れるにしたがって次第に狭くなっており、
    前記羽根部の長手方向の両端部には、平坦部が形成されていることを特徴とする羽子板ボルト。
  2. 請求項1に記載の羽子板ボルトにおいて、
    前記ボルト部は、第1の延伸部と、第2の延伸部とを備えて構成されており、
    前記第1の延伸部は、前記円弧状の羽根部の一端部から、前記円弧状の羽根部の一端と他端とをお互いに結ぶ方向に対して斜めに交差する方向であって前記円弧状の羽根部から離れ前記円弧状の羽根部の凸側に延伸する方向に延びており、
    前記第2の延伸部は、前記羽根部とは反対側における前記第1の延伸部の端から、前記円弧状の羽根部の一端と他端とをお互いに結ぶ方向であって前記第1の延伸部から離れる方向に延びていることを特徴とする羽子板ボルト。
  3. 請求項1または請求項2に記載の羽子板ボルトにおいて、
    前記ボルトを締める工具の口部を用いて、前記ボルト部に螺合するナットを締めることができるように構成されていることを特徴とする羽子板ボルト。
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