JP6547329B2 - 自在継手のヨークと軸部材との結合構造およびステアリング装置 - Google Patents
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Description
図10各図に示すヨーク420は、自在継手を構成する一対のヨークのうち、操舵補助機構の出力軸(図示省略)が嵌合される側のヨークである。図10各図に示すように、軸部材嵌合孔436の内周面には雌セレーション438が設けられている。自在継手のヨーク420と操舵補助機構の図示しない出力軸との結合は、出力軸をヨーク420の軸部材嵌合孔436に差し込み、出力軸とヨーク420とが嵌合した状態から、ヨークに形成されたスリット442を貫通して設けられたボルト挿通孔444に挿通された締め付け用ボルト(図示省略)でヨーク420を締め付けることによりなされる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る自在継手のヨークと軸部材との結合構造を有するステアリング装置の全体構成を示す斜視図である。本実施形態に係るステアリング装置は、ラックアンドピニオン式のコラムアシスト型電動パワーステアリング装置である。
図3は、アッパー側自在継手15のアッパー側ヨーク20の6面図であり、図3(a)はアッパー側ヨーク20をアッパー側端面すなわちステアリングシャフト2側の端面側から見た状態を示し、図3(b)は図3(a)のb−b矢視図であり、図3(c)は図3(a)のc−c矢視図であり、図3(d)は図3(a)のd−d矢視図であり、図3(e)は図3(a)のe−e矢視図であり、図3(f)は図3(c)のf−f矢視図である。
図4(a)はアッパー側ヨーク20の断面図であり、図4(b)は出力軸7の端部の側面図である。なお、図4(b)において、紙面右方がヨーク20側すなわち出力軸7の下端であり、紙面左方が操舵補助機構4側である。
図6中に「標準」として示すように、出力軸7の雄セレーション51の歯形を標準歯形とし、雄セレーション51の歯形に対応する歯溝の雌セレーション38を形成するためのブローチツールの刃を標準刃とすると、標準歯形に対応する雌セレーション38を形成するためには、ブローチツールの刃を転位させる必要はなく、標準刃で加工すれば良い。
図5に示すように出力軸7を嵌合孔36に差し込んだ後、ボルト挿通孔44に締め付け用のボルト45(図1参照)を挿通し、締め付けボルト45を締め付ける。一対の肉厚部40、40は、ボルト45の締め付けに伴い、スリット42のアーム側端55を挟んだ各肉厚部40、40の基部を支点として、締め付けボルト45の軸線方向に互いに近づくように撓む。連結部30は、肉厚部40、40の撓み動作に伴い、嵌合孔36が締め付けボルト45の軸線方向に潰されるように、すなわち締め付けボルト45の軸線方向に対向する周壁が互いに近づく方向に撓む。詳細には、嵌合孔36の周壁は、周方向の全周のうち、スリット42側の略半分の円弧に対応する部分が軸方向のほぼ全域に亘って、スリット42を中心とする両側部分が互いに近づく方向に撓むこととなる。
図7(a)、図7(c)中の長円で示す部分は、本実施形態に係るヨーク20において出力軸7の雄セレーション51に噛み合う雌セレーション38の範囲を示している。このように、本実施形態によれば、図10に示した従来の結合構造に比べて、広い範囲で雌セレーション38が雄セレーション51に噛み合うことがわかる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については重複する説明は省略する。また、第1実施形態と同一の部材については同一の符号を用いて説明する。第2実施形態は、ヨークの連結部に形成される雌セレーションの構成を第1実施形態と異なる構成とした形態である。他の構成は第1実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態に係るヨーク220の連結部30の内周面すなわち嵌合孔236の周壁には、雌セレーション238が形成されている。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については重複する説明は省略する。また、第1実施形態と同一の部材については同一の符号を用いて説明する。第3実施形態は、ヨークの連結部に形成される雌セレーションの構成および出力軸の雄セレーションの構成を第1実施形態と異なる構成とした形態である。他の構成は第1実施形態と同様である。
図9(a)に示すように、本実施形態に係るヨーク320の連結部30の内周面すなわち嵌合孔336の周壁には、雌セレーション338が形成されている。また、図9(b)に示すように、本実施形態に係る出力軸307の外周面には、連結部30の雌セレーション338と噛み合う雄セレーション351が形成されている。
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4 操舵補助機構
5 電動モータ
6 減速機構
6A ハウジング
7 出力軸
8 アウタシャフト
9 インナシャフト
10 アウタコラム
11 インナコラム
12U アッパーブラケット
12L ロアーブラケット
13 車体側部材
14P ピボット軸
15 アッパー側自在継手
16 中間シャフト
17 ロアー側自在継手
18 ステアリングギヤ機構
18A ギヤハウジング
19 ピニオン軸
20、220、320 アッパー側ヨーク
22 ロアー側ヨーク
24 十字軸
28 タイロッド
30 連結部
32 アーム部
34 貫通孔
36、236、336 嵌合孔
38、238、338 雌セレーション
40 肉厚部
42 スリット
44 ボルト挿通孔
45 締め付けボルト
50 座ぐり
51、351 雄セレーション
53 大径部
55 スリットのアーム側端
100 ステアリング装置
Claims (6)
- 外周面に雄セレーションが形成された軸部材と、
自在継手のヨークであって、前記軸部材が挿入され、前記雄セレーションと噛み合う雌セレーションが内周面に形成された筒状の連結部を有し、前記連結部は、軸方向に延在するスリットを形成する一対の対向部を有し、ねじ部材によって前記一対の対向部が近づく方向に前記連結部が締め付けられることにより前記軸部材と結合する前記自在継手のヨークとの結合構造であって、
前記連結部に前記軸部材が挿入された後、前記ねじ部材によって前記連結部が締め付けられる前の状態において、前記雄セレーションと前記雌セレーションとの間には径方向の隙間が形成され、前記隙間の径方向寸法は、前記軸部材が挿入される側である前記雌セレーションの一方端側のほうが、前記雌セレーションの他方端側よりも大きく形成され、
前記雌セレーションは、前記一方端側から前記他方端側に向かうに従い、歯先円の径が小さくなる方向に傾斜したテーパ状であり、
前記雄セレーションは、前記連結部に挿入された状態において前記雌セレーションの前記一方端側に対応する部分から前記雌セレーションの前記他方端側に対応する部分に向かうに従い、歯先円が小さくなる方向に傾斜したテーパ状であり、
前記軸部材は、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置の操舵補助機構の出力軸であることを特徴とする自在継手のヨークと軸部材との結合構造。 - 前記雌セレーションは、前記雄セレーションの歯を正転位させた歯形に対応する歯溝となるように形成され、前記雄セレーションの歯に対する前記雌セレーションの転位係数は、前記雌セレーションの前記一方端側のほうが、前記他方端側よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の自在継手のヨークと軸部材との結合構造。
- 前記雄セレーションの歯に対する前記雌セレーションの転位係数は、前記雌セレーションの前記一方端から前記他方端に向かうに従い小さく徐変していることを特徴とする請求項2に記載の自在継手のヨークと軸部材との結合構造。
- 前記雄セレーションの歯に対する前記雌セレーションの転位係数は、前記雌セレーションの複数の異なる軸方向範囲に対して、それぞれ異なる値の転位係数が用いられていることを特徴とする請求項2に記載の自在継手のヨークと軸部材との結合構造。
- 前記雄セレーションは、前記連結部に挿入された状態において前記雌セレーションの前記一方端側に対応する部分の転位係数が、前記雌セレーションの前記他方端側に対応する部分の転位係数よりも大きいことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の自在継手のヨークと軸部材との結合構造。
- 請求項1から5の何れか一項に記載の自在継手のヨークと軸部材との結合構造を有し、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置であることを特徴とするステアリング装置。
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