JP6464560B2 - 自在継手および該自在継手を備えたステアリング装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、軸部材嵌合孔の内周面に形成されたセレーションの、スリット方向と直交する直径方向において対向する部分に、欠歯部が形成された自在継手が記載されている。
また、特許文献3には、軸部材嵌合孔の内周面に雌セレーションが形成されない欠歯部を設け、該欠歯部をスリット形成時に生じるバリを収容するためのスペースとしている自在継手のヨークが記載されている。
図1は、本発明の第1実施形態に係るアッパー側自在継手を備えたステアリング装置の全体構成を示す斜視図である。本実施形態に係るステアリング装置は、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置である。
図3は、本発明の第1実施形態に係るアッパー側自在継手15のアッパー側ヨーク20の6面図である。図3において、(a)はアッパー側ヨーク20をアッパー側端面すなわちステアリングシャフト2側の端面側から見た状態を示し、(b)は(a)のb−b矢視図であり、(c)は(a)のc−c矢視図であり、(d)は(a)のd−d矢視図であり、(e)は(a)のe−e矢視図であり、(f)は(c)のf−f矢視図である。
図5は、図3(c)のA−A矢視拡大断面図である。
本実施形態においては、図6に示すように、通し孔部48側の欠歯部56は、連結部30の軸方向全長に亘っては設けられていない。すなわち、欠歯部56は、連結部30の軸方向において、連結部30の軸部材挿入側端部から、ボルト挿通孔44の軸線Dに対応する位置まで延在して設けられている。連結部30の内周面のうち、軸方向において欠歯部56よりもアーム側で、欠歯部56の周方向範囲に対応する部分には、複数の雌セレーション歯52bが連結部30のアーム側端部まで軸方向に延在して形成されている。雌セレーション歯52bは、断面形状は他の雌セレーション歯52と同一であるが、軸方向長さは他の雌セレーション歯52よりも短い。雌セレーション歯52bは、他の多数の雌セレーション歯52と周方向に適合して連続して設けられている。したがって、連結部30の軸方向においてボルト挿通孔44の中心軸線Dよりもアーム側の内周面には、全周に亘って雌セレーション38が設けられている。
ヨーク20を形成するための筒状部とヨーク部とを一体に備えたブランクであって、筒状部に雌セレーション38と一対の欠歯部56、56とが形成されたブランクにおいて、筒状部にスリット42を形成するためには、筒状部の外周側から内周側に向けて切削加工を施すこととなる。このような切削加工を行うと、切削工具が筒状部の内周側すなわち雌セレーション38側に突き出るときにバリが生じる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については重複する説明は省略する。また、第1実施形態と同一の部材については同一の符号を用いて説明する。第2実施形態に係るアッパー側自在継手は、連結部の構成を第1実施形態と異なる構成とした形態である。
第2実施形態に係るヨーク220の連結部30の内周面には、軸方向から見て、雌セレーション38が形成されていない欠歯領域254が、周方向の所定領域に亘って設けられている。欠歯領域254は、スリット42を中心に、該内周面の周方向の一方側の部分および他方側の部分に設けられた一対の欠歯部256、256から成っている。本実施形態においては、欠歯領域254を構成する一対の欠歯部256、256の形態が第1実施形態と異なっている。なお、一対の欠歯部256、256の構成はそれぞれ同様であるので、以下では、ボルト挿通孔44の通し孔部48(図5参照)側の欠歯部256の構成について説明し、雌ねじ部46(図5参照)側の欠歯部256の構成の説明は省略する。
通し孔部48側の欠歯部256は、第1実施形態と同様に、軸方向において、連結部30の軸部材挿入側端部からボルト挿通孔44の軸線Dに対応する位置まで延在して設けられている。連結部30の内周面のうち、軸方向において欠歯部256よりもアーム側で、欠歯部256の周方向範囲に対応する部分には、第1実施形態と同様に、複数の雌セレーション歯52bが連結部30のアーム側端部まで軸方向に延在して形成されている。雌セレーション歯52bの構成は、第1実施形態と同様である。
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4 操舵補助機構
5 電動モータ
6 減速機構
6A ハウジング
7 出力軸
8 アウタシャフト
9 インナシャフト
10 アウタコラム
11 インナコラム
12U アッパーブラケット
12L ロアーブラケット
13 車体側部材
14P ピボット軸
15 アッパー側自在継手
16 中間シャフト
17 ロアー側自在継手
18 ステアリングギヤ機構
18A ギヤハウジング
19 ピニオン軸
20 アッパー側ヨーク
22 ロアー側ヨーク
24 十字軸
28 タイロッド
30 連結部
32 アーム部
34 貫通孔
36 嵌合孔
38 雌セレーション
40 肉厚部
42 スリット
44 ボルト挿通孔
46 雌ねじ部
48 通し孔部
50 座ぐり
52 雌セレーション歯
54 欠歯領域
56 欠歯部
100 ステアリング装置
Claims (5)
- 十字軸と、
前記十字軸を介して連結される一対のヨークとからなり、
前記一対のヨークは、内周面が軸部材と嵌合する嵌合孔を形成する筒状の連結部をそれぞれ備え、
前記一対のヨークの少なくとも一方の前記連結部は、外周面から前記内周面まで径方向に貫通し軸方向に延在するスリットを形成する一対の対向部と、前記軸方向と直交する方向に前記スリットと交差して設けられたねじ孔とを有し、前記ねじ孔に螺合されたねじ部材によって前記一対の対向部が近づく方向に締め付けられることにより前記軸部材と連結され、前記内周面の一部の範囲に前記軸部材と嵌合する雌セレーションが設けられるとともに、前記内周面の残りの範囲に前記雌セレーションが形成されていない欠歯領域が設けられた自在継手において、
前記欠歯領域は、前記スリットを中心として周方向の一方側および他方側に設けられた所定周方向範囲の一対の欠歯部からなり、前記一対の欠歯部は、それぞれ、前記軸方向に関して、前記内周面の、前記軸部材が前記嵌合孔に挿入される側の端部から、前記ねじ孔の中心軸線の位置まで延在し、
前記軸方向に関して、前記ねじ孔の中心軸線よりも、前記軸部材が前記嵌合孔に挿入される側とは反対側の前記内周面の部分は、前記雌セレーションが全周に亘って設けられていることを特徴とする自在継手。 - 前記一対の欠歯部のそれぞれの周方向範囲は、前記内周面の全周に前記雌セレーションを形成したと仮定した場合に、前記嵌合孔の中心軸線よりも前記スリット側となる前記内周面の部分に形成された雌セレーションの部分のうち、前記スリットに対応する部分から、一方の歯面が前記ねじ孔の中心軸線に対して直角または最も直角に近い角度の傾斜角となる歯面を有する雌セレーション歯までの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の自在継手。
- 前記一対の欠歯部のそれぞれの周方向範囲は、前記内周面の全周に前記雌セレーションを形成したと仮定した場合に、前記嵌合孔の中心軸線よりも前記スリット側となる前記内周面の部分に形成された雌セレーションの部分の、前記スリットに対応する部分から、一方の歯面が前記ねじ孔の中心軸線に対して直角または最も直角に近い角度の傾斜角となる歯面を有する雌セレーション歯までの部分のうち、該雌セレーション歯側の略半分の部分であることを特徴とする請求項1に記載の自在継手。
- 前記一対の欠歯部のそれぞれと前記スリットとの間には、複数の雌セレーション歯が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の自在継手。
- 請求項1から4の何れか一項に記載された自在継手を備えたことを特徴とするステアリング装置。
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