以下、添付図面を参照して、本実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態のウェーハ処理システムの模式図である。なお、以下に示すウェーハ処理システムは一例を示すものであり、この構成に限定されない。ウェーハ処理システムは、本実施の形態の搬送機構によってウェーハ処理装置間でウェーハを搬送可能であれば、適宜変更されてもよい。
図1に示すように、ウェーハ処理システム1は、複数のウェーハ処理装置2A−2Dに対して搬送機構3でウェーハW(ウェーハユニットWU)が搬送され、各ウェーハ処理装置2A−2DでウェーハWを加工している。本実施の形態では、ウェーハ処理装置2Aがハーフカット用の第1の切削装置、ウェーハ処理装置2Bがフルカット用の第2の切削装置、ウェーハ処理装置2CがUV照射器、ウェーハ処理装置2Dがダイボンダでそれぞれ構成されている。なお、ウェーハ処理装置2は、上記した切削装置、UV照射器、ダイボンダに限定されず、ウェーハWに加工を施す装置であればよい。
ウェーハWの表面は格子状の分割予定ラインで区画され、区画された各領域に各種デバイスが形成されている。なお、ウェーハWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板に半導体デバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の無機材料基板に光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。また、ウェーハWは半導体デバイス形成前の半導体基板や光デバイス形成前の無機材料基板でもよい。ウェーハWは、粘着テープTを介して環状フレームFに支持されたウェーハユニットWUとして複数のウェーハ処理装置2A−2D間で搬送される。
ところで、一般的なウェーハ処理システムでは、複数枚のウェーハユニットWUがカセットに収容されており、カセット単位で複数枚のウェーハユニットWUがウェーハ処理装置に搬送される。しかしながら、ウェーハ処理装置の種類毎にウェーハWに対する加工に要する時間が異なっており、前後のウェーハ処理装置で同時にウェーハWに対する加工が完了するわけではない。例えば、後段のウェーハ処理装置でカセット内の全てのウェーハWの加工が完了していても、前段のウェーハ処理装置でカセット内の全てのウェーハWの加工が完了していなければ、後段のウェーハ処理装置にカセットが搬送されない。
このため、後段のウェーハ処理装置には無駄な待機時間が発生する。オペレータが前段のウェーハ処理装置で完了したウェーハWを後段のウェーハ処理装置に搬送して待機時間を短くすることもできるが、オペレータの負担が大きくなる。そこで、複数枚のウェーハWをカセットで一度に搬送する代わりに、本実施の形態の搬送機構3では、加工が終わったウェーハユニットWUから移送手段50で1枚ずつ搬送して後段のウェーハ処理装置の待機時間を削減している。また、搬送機構3からウェーハユニットWUが位置決めされた状態でウェーハ処理装置2に受け渡されるため、ウェーハWの搬送時の高精度な位置決めを不要にして装置構成を簡略化している。
このように構成されたウェーハ処理システム1では、複数の移送手段50によってウェーハ処理装置2A−2Dを結ぶウェーハユニットWUの搬送ルートが形成されている。各移送手段50には、それぞれ搬送ルート内で担当エリアが設定されている。各移送手段50の上方には、コードリーダ等の複数の撮像手段4が設けられている。ウェーハユニットWUが移送手段50で搬送されている間に、撮像手段4によって環状フレームF又はウェーハWの表面に付された識別コードが撮像される。各ウェーハ処理装置2A−2Dには識別コードから加工条件が設定されて、加工条件に応じてウェーハWが加工される。
以下、図2から図4を参照して、搬送機構の詳細構成について説明する。図2は、本実施の形態のウェーハ処理装置及び搬送機構の斜視図である。図3は、本実施の形態の仮置き手段及び保持パッドの模式図である。図4は、本実施の形態のウェーハユニットの抜け止め構造の説明図である。なお、図2では、ウェーハ処理装置として第1の切削装置に搬送機構を備える構成を例示するが、他の加工装置に搬送機構を備える構成にしてもよい。
図2に示すように、ウェーハ処理装置2Aは、移送手段50によって搬送されたウェーハユニットWUを取り込んで、切削機構(不図示)によってウェーハWを切削するように構成されている。基台10上の略半部に筐体11が設けられており、筐体11内には切削機構が収容され、筐体11外にはウェーハユニットWUの搬入出用の各種機構や洗浄機構21が設けられている。ウェーハ処理装置2Aは、筐体11外の搬送スペースが移送手段50による搬送ルートに直交するように配置されており、この直交部分を通じて移送手段50からウェーハ処理装置2AにウェーハユニットWUが投入される。
基台10の上面中央は、筐体11内に向かって延在するように開口されており、この開口はチャックテーブル14と共に移動する移動板12と蛇腹状の防水カバー13とによって覆われている。防水カバー13の下方には、チャックテーブル14をX軸方向に移動させるボールねじ式の駆動機構(不図示)が設けられている。図1では、駆動機構によって筐体11内から筐体11外にチャックテーブル14を移動させた状態を示している。チャックテーブル14の上方には、Y軸方向に延在する一対のセンタリングガイド18が設けられている。一対のセンタリングガイド18のX軸方向の離間接近によってチャックテーブル14に対し、ウェーハユニットWUのX軸方向が位置決めされる。
筐体11外の搬送スペースには、チャックテーブル14と移送手段50との間に、ウェーハユニットWUを洗浄する洗浄機構21が設けられている。洗浄機構21は、スピンナテーブル22上のウェーハユニットWUを基台10内に降下させ、洗浄水を噴射してウェーハユニットWUを洗浄した後、乾燥エアを吹き付けてウェーハユニットWUを乾燥させる。また、洗浄機構21の上方には、ウェーハ処理装置2AにおいてウェーハユニットWUを仮置きする仮置き手段40が設けられている。ウェーハユニットWUは、仮置き手段40と移送手段50との間で受け渡される。
仮置き手段40は、Y軸方向に延在する一対の支持台41の上面に、Y軸方向に延在する一対のガイド板42を設けて構成されている。一対のガイド板42は、一対の支持台41に対してY軸方向にスライド可能に設置されており、移送手段50に対するウェーハユニットWUの受け渡し位置へスライドする。一対のガイド板42のスライドは、例えば、リニアモータ式の移動機構(不図示)によって実施される。一対のガイド板42上には、ウェーハユニットWUの環状フレームFを位置決めするための複数の第1の位置決めローラー43及び複数の第1の補助ローラー44が設置されている。
一対の支持台41は、洗浄機構21の上方でX軸方向に離間接近可能に設置されている。ウェーハユニットWUの受け渡し時には、一対の支持台41がウェーハユニットWUを保持可能な間隔まで接近される。ウェーハユニットWUの洗浄時には、スピンナテーブル22へのウェーハユニットWUの搬送を妨げないように、一対の支持台41がスピンナテーブル22の上方を空けるように離間される。筐体11の前面15には、ウェーハ処理装置2Aを操作するためのタッチパネル式のモニター16が設けられている。モニター16に映し出された操作画面によってウェーハ処理装置2Aの加工条件等が設定される。
筐体11の側面17には、仮置き手段40とチャックテーブル14との間でウェーハユニットWUを搬送する第1の搬送アーム31が設けられている。また、筐体11の側面17には、チャックテーブル14とスピンナテーブル22との間、スピンナテーブル22と仮置き手段40との間で、それぞれウェーハユニットWUを搬送する第2の搬送アーム36が設けられている。第1、第2の搬送アーム31、36は、それぞれ筐体11の側面17に設置されたボールねじ式の駆動機構32、37でY軸方向に駆動される。
なお、洗浄機構21のチャックテーブル14を挟んだ反対側に、カセットの載置台25を設けて、ウェーハWが不良である場合に載置台25上のカセットにウェーハユニットWUを収容させてもよい。この場合、載置台25は、昇降機構(不図示)によってウェーハユニットWUが収容されるカセットのスロットの高さが調整される。また、第1の搬送アーム31に設けられたプッシュプル機構34によって、一対のセンタリングガイド18にウェーハユニットWUの環状フレームFをガイドさせながら、ウェーハユニットWUをカセットのスロットに押し込むようにする。
搬送機構3は、仮置き手段40と移送手段50とを備え、仮置き手段40に仮置きされたウェーハユニットWUを移送手段50の保持パッド51で受け取り、移送手段50の移送部52によって保持パッド51をウェーハ処理装置2間で搬送するように構成されている。保持パッド51は、仮置き手段40の一対のガイド板42の所定の間隔内に入り込む平板62で、一対のガイド板42との間でウェーハユニットWUが受け渡されている。平板62上には、ウェーハユニットWUの環状フレームFを位置決めするための複数の第2の位置決めローラー63及び複数の第2の補助ローラー64が設置されている。
移送部52は、レール基台54に設置されたX軸に平行な一対のガイドレール55と、一対のガイドレール55にスライド可能に設置されたモータ駆動のスライダ56とを有している。スライダ56には、昇降機構57を介して保持パッド51が取り付けられている。また、スライダ56の背面には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部にボールネジ58が螺合されている。ボールネジ58の一端部に連結された駆動モータ59によりボールネジ58が回転駆動されることで、保持パッド51が一対のガイドレール55に沿ってX軸方向に移動される。
また、ウェーハ処理装置2Aには、移送手段50によってウェーハユニットWUが1枚ずつ搬送されている。ウェーハ処理装置2AでウェーハユニットWUに対する加工が完了すると、移送手段50によって間を置かずに後段のウェーハ処理装置2B(図1参照)に向けてウェーハユニットWUが搬送される。よって、ウェーハ処理装置2Bには連続的にウェーハユニットWUが搬送されるため、カセット単位でウェーハユニットWUが搬送される場合のように待機時間が長くなることがない。
ウェーハ処理装置2AにウェーハユニットWUが搬送されると、装置外の受け渡し位置で仮置き手段40の一対のガイド板42に移送手段50の保持パッド51からウェーハユニットWUが受け渡される。一対のガイド板42が装置内に退避して、ウェーハ処理装置2AでウェーハユニットWUが一対のガイド板42上で仮置きされる。ウェーハユニットWUは第1の搬送アーム31で一対のガイド板42から一対のセンタリングガイド18に搬送される。ウェーハユニットWUは、一対のセンタリングガイド18でX軸方向の位置決めされた後、再び第1の搬送アーム31でチャックテーブル14上に搬送される。
また、切削済みのウェーハユニットWUは第2の搬送アーム36でチャックテーブル14から洗浄機構21に搬送され、洗浄済みのウェーハユニットWUは第2の搬送アーム36で洗浄機構21から一対のガイド板42上に仮置きされる。一対のガイド板42が装置外の受け渡し位置に飛び出して、一対のガイド板42上のウェーハユニットWUが別の移送手段50の保持パッド51に受け渡される。そして、保持パッド51にウェーハユニットWUが保持されて、後続のウェーハ処理装置2B(図1参照)に向けて搬送される。以下、ウェーハユニットWUの受け渡し位置における保持パッド51及び一対のガイド板42の詳細構成について説明する。
図3A及び図3Bに示すように、一対のガイド板42に保持されるウェーハユニットWUの環状フレームFの外周は、平行に向かい合った2つの第1の平坦面71及び第1の平坦面71に対して直交する方向で向かい合った2つの第2の平坦面72を有している。また、環状フレームFの外周は、第1、第2の平坦面71、72の間を繋ぐ上面視円弧状の湾曲面73を有している。ウェーハユニットWUは、環状フレームFの開口部に粘着テープTを介してウェーハWを支持して構成されている。一対のガイド板42は、この環状フレームFの第1の平坦面71を含む両端を上面に保持するように、所定の間隔を持って配設されている。
一対のガイド板42上には、ウェーハユニットWUの環状フレームFが載置される複数の載置部45が設けられている。各載置部45は、一対のガイド板42の上面から半球状に突出しており、環状フレームFを支持して一対のガイド板42の上面からウェーハユニットWUの裏面を離間させている。また、一対のガイド板42上には、環状フレームFの第1の平坦面71に当接するように複数の第1の位置決めローラー43が対向して配設されている。さらに、一対のガイド板42上には、環状フレームFの湾曲面73に当接するように複数の第1の補助ローラー44が対向して配設されている。
第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44は、各ガイド板42上に設置された支持板46に回転軸を介して片持ちで支持されている。第1の位置決めローラー43が環状フレームFに対して左右方向(X軸方向)から当接され、第1の補助ローラー44が環状フレームFに対して斜め方向から当接される。ウェーハユニットWUは、第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44によって一対のガイド板42上で前後左右に位置決めされるため、一対のガイド板42が前後方向(Y軸方向)にスライドしてもウェーハユニットWUが一対のガイド板42上で動くことがない。
保持パッド51は、一対のガイド板42の所定の間隔に挿入されて、ウェーハユニットWUを上面で保持する平板62を有している。平板62上には、ウェーハユニットWUの環状フレームFが載置される複数の載置部65が設けられている。各載置部65は、平板62の上面から半球状に突出しており、環状フレームFを支持して平板62の上面からウェーハユニットWUの裏面を離間させている。また、平板62上には、環状フレームFの第2の平坦面72に当接するように複数の第2の位置決めローラー63が対向して配設されている。さらに、平板62上には、環状フレームFの湾曲面73に当接するように複数の第2の補助ローラー64が対向して配設されている。
第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64は、平板62上に設置された支持板66に回転軸を介して片持ちで支持されている。第2の位置決めローラー63が環状フレームFに対して前後方向(Y軸方向)から当接され、第2の補助ローラー64が環状フレームFに対して斜め方向から当接される。ウェーハユニットWUは、第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64によって平板62上で前後左右に位置決めされるため、平板62が左右の搬送方向(X軸方向)に移動してもウェーハユニットWUが平板62上で動くことがない。
図4Aに示すように、一対のガイド板42上には第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44(図3A参照)によってウェーハユニットWUの抜け止め構造が形成されている。ウェーハユニットWUの抜け止め構造は、環状フレームFの表面が第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44の回転軸47よりも下方になるように、載置部45で環状フレームFが支持されている。第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44のローラー面にウェーハユニットWUの環状フレームFが引っ掛ることで一対のガイド板42からウェーハユニットWUが抜け出ることが防止される。
より詳細には、向かい合う第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44の対向間隔は、それぞれ環状フレームFの第1の平坦面71の対向間隔及び湾曲面73の対向間隔よりも僅かに大きいだけである。したがって、一対のガイド板42からウェーハユニットWUから外れようとしても、第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44のいずれかによって環状フレームFが止められる。また詳細な説明は省略するが、図4Bに示すように、保持パッド51にも、一対のガイド板42と同様に、第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64(図3A参照)によってウェーハユニットWUの抜け止め構造が形成されている。
なお、一対のガイド板42から保持パッド51にウェーハユニットWUを受け渡す際には、ウェーハユニットWUが真上に上げられるため、環状フレームFが第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44によって抜け止めされることがない。保持パッド51から一対のガイド板42にウェーハユニットWUを受け渡す際には、ウェーハユニットWUが真下に下げられるため、環状フレームFが第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64によって抜け止めされることがない。
続いて、図5及び図6を参照して、一対のガイド板と保持パッドによるウェーハユニットの受け渡し動作について説明する。図5及び図6は、本実施の形態のウェーハユニットの受け渡し動作の説明図である。なお、図5及び図6に示すウェーハユニットの受け渡し動作は一例であり、適宜変更が可能である。図5及び図6では、一対のガイド板から保持パッドへのウェーハユニットの受け渡し動作を説明するが、保持パッドから一対のガイド板へのウェーハユニットの受け渡し動作は逆の手順で実施される。また、切削済みのウェーハユニットWUは、センタリングガイド18から第1の搬送アーム31によって一対のガイド板42上に搬送されているものとする。
図5Aに示すように、ウェーハユニットWUの環状フレームFが一対のガイド板42上の複数の載置部45に載置されている。また、環状フレームFの第1の平坦面71が第1の位置決めローラー43に転接され、環状フレームFの湾曲面73が第1の補助ローラー44に転接されて、ウェーハユニットWUが一対のガイド板42上で前後左右に位置決めされている。この状態で、一対のガイド板42が装置外にスライドして、受け渡し位置にウェーハユニットWUが位置付けられる。ウェーハユニットWUが位置決めされているため、一対のガイド板42のスライドによって一対のガイド板42からウェーハユニットWUが落下することがない。
図5Bに示すように、ウェーハユニットWUが受け渡し位置に位置付けられると、ウェーハユニットWUの下方に保持パッド51が移動され、保持パッド51の平板62が一対のガイド板42の間に位置付けられる。そして、昇降機構57(図2参照)によって保持パッド51が上昇されて、一対のガイド板42に対して平板62が下側から近づけられる。このとき、ウェーハユニットWUが一対のガイド板42上で位置決めされているため、保持パッド51をウェーハユニットWUの真下に位置付けることで、ウェーハユニットWUに対して保持パッド51が精度よく位置合わせされる。
図6Aに示すように、保持パッド51が一対のガイド板42と同じ高さまで上昇すると、ウェーハユニットWUの環状フレームFが保持パッド51上の複数の載置部65に下側から当接される。また、環状フレームFの第2の平坦面72が第2の位置決めローラー63に転接され、環状フレームFの湾曲面73が第2の補助ローラー64に転接される。すなわち、一対のガイド板42の第1の位置決めローラー43及び第1の補助ローラー44に加えて、保持パッド51の第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64によってウェーハユニットWUが位置決めされる。
図6Bに示すように、保持パッド51がさらに上昇すると、一対のガイド板42から保持パッド51にウェーハユニットWUが受け渡される。このとき、一対のガイド板42の複数の載置部45から保持パッド51の複数の載置部65に環状フレームFが載せ替えられる。また、環状フレームFの第1の平坦面71から第1の位置決めローラー43が離れ、環状フレームFの湾曲面73から第1の補助ローラー44が離れる。これにより、保持パッド51の第2の位置決めローラー63及び第2の補助ローラー64によってウェーハユニットWUが前後左右に位置決めされる。そして、保持パッド51上のウェーハユニットWUは、移送手段50(図2参照)によって後段のウェーハ処理装置2に向けて搬送される。
以上のように、本実施の形態の搬送機構3は、仮置き手段40の一対のガイド板42の所定の間隔内に保持パッド51の平板62が収まるようにして、一対のガイド板42と保持パッド51の間でウェーハユニットWUが受け渡される。このとき、一対のガイド板42の第1の位置決めローラー43及び平板62の第2の位置決めローラー63によってウェーハユニットWUが前後左右に位置決めされる。このため、ウェーハ処理装置2側でウェーハユニットWUの搬送時の高精度な位置決めが不要となって簡易な装置構成にすることができる。また、ウェーハ処理装置2間でウェーハユニットWUが1枚毎に連続して搬送されるため、カセット単位でウェーハユニットWUを搬送する場合のように後段のウェーハ処理装置2の待機時間が長くなることが無く、後段のウェーハ処理装置2の待機時間を最小限にすることができる。よって、無駄な待機時間を削減して生産効率を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した本実施の形態において、載置部45、65が半球状に形成されたが、他の形状に形成されてもよい。載置部45、65は環状フレームFが載置可能に形成されていればよく、載置部45、65の形状、材質、個数は適宜変更が可能である。
また、上記した本実施の形態において、一対のガイド板42に4つの第1の位置決めローラー43が設けられる構成にしたが、ローラーの個数は適宜変更が可能である。例えば、第1の位置決めローラー43が、環状フレームFの第1の平坦面71に対応して2つ設けられていてもよい。
また、上記した本実施の形態において、平板62に4つの第2の位置決めローラー63が設けられる構成にしたが、ローラーの個数は適宜変更が可能である。例えば、第2の位置決めローラー63が、環状フレームFの第2の平坦面72に対応して2つ設けられていてもよい。
また、上記した実施の形態において、一対のガイド板42に第1の補助ローラー44が設けられる構成にしたが、一対のガイド板42に第1の補助ローラー44が設けられなくてもよい。また、平板62に第2の補助ローラー64が設けられる構成にしたが、平板62に第2の補助ローラー64が設けられなくてもよい。
また、上記した実施の形態において、移送部52がボールねじ式の移動機構で構成されたが、移送部52は保持パッド51をウェーハ処理装置2間で移送可能であれば、移動機構の構成は適宜変更が可能である。