JP6545084B2 - 潤滑油組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基油に有機モリブデン化合物の粒子が安定に分散した潤滑油組成物及びその製造方法に関する。
二硫化モリブデンは優れた潤滑性及び耐摩耗性を有しており、固体潤滑剤として有用でありグリース等では一般に使用されている。しかし、二硫化モリブデンは固体であり潤滑油に溶解せず、潤滑油への分散性も不十分であることから、潤滑油用途での障害となっていた。このため、潤滑油への溶解性を向上させる目的で、モリブデンジチオカルバメート化合物(以下、MoDTCという)、モリブデンジチオフォスフェート化合物(以下、MoDTPという)、モリブデンジキサンテート化合物、モリブデン酸アミン塩等の有機モリブデン化合物が開発されている。中でも、MoDTCは、潤滑性、耐摩耗性、耐熱性等に優れ、金属に対する腐食性が低いため、潤滑油用途に適した性能を有している。しかしながら、MoDTCは、他の有機モリブデン化合物に比べて、結晶性が高く、鉱物油への溶解性も低いという問題があった。ジブチルアミノ基等の直鎖で短鎖のアルキル基を有するMoDTCは、潤滑性が高いが、結晶の析出による沈降、分離等の経時の溶解安定性の問題から、その用途は、二硫化モリブデンと同様に、結晶であっても問題のないグリース等に限られている。潤滑性の点からは、短鎖アルキルアミノ基や直鎖アルキルアミノ基を有するMoDTCの方が、長鎖アルキルアミノ基や分岐アルキルアミノ基を有するMoDTCよりも優れているが、結晶性が高く鉱物油等への溶解性も低いことから、基油が鉱物油や炭化水素系合成油の場合には長鎖アルキルアミノ基や分岐アルキルアミノ基を有するMoDTC(例えば、特許文献1を参照)が使用されている。
一方、特許文献2には、グリースに対する分散性を高めるために、MoDTCを有機溶媒でスラリー状にし、洗浄・乾燥・粉砕して得られる粒径が50μm以下である粉末状のMoDTCを、基グリース100質量部に対して0.1〜10質量部含有するグリース組成物が開示されている。更に、特許文献3には、高温使用に適したグリースとして、鉱物油60〜70質量%、ポリ−α−オレフィンを基礎とする合成油10〜20質量%、平均粒径0.5〜20μmのMoDTC0.2〜0.6質量%等を含有するグリースが開示されている。
しかしながら、結晶性が高く基油への溶解性も低い有機モリブデン化合物を含有し、有機モリブデン化合物粒子が沈降しない潤滑油組成物は知られていない。
特開昭62−081396号公報 特開平07−053983号公報 特開平08−170091号公報
従って、本発明の目的は、結晶性の高い有機モリブデン化合物であっても、沈殿の問題の起きない、経時安定性に優れた潤滑油組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、結晶性の高い有機モリブデン化合物であっても、微粒子化することにより、潤滑油中に安定に分散できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、基油に、有機モリブデン化合物の粒子が分散した潤滑油組成物であって、レーザー回折光散乱法により測定される有機モリブデン化合物の粒子の50%粒子径が30〜450nmであることを特徴とする潤滑油組成物である。
本発明の潤滑油組成物は、結晶性の高い有機モリブデン化合物であっても、基油中に安定に分散しており、経時的に沈降分離しにくく、高い潤滑性を有する。
<有機モリブデン化合物>
本発明の潤滑油組成物では、有機モリブデン化合物粒子が基油に分散された状態となっている。本発明では、レーザー回折光散乱法により測定される有機モリブデン化合物粒子の50%粒子径は30〜450nmである。有機モリブデン化合物粒子の50%粒子径が450nmよりも大きい場合には、分散安定性が不十分となり、経時的に有機モリブデン化合物が沈降分離する場合があり、30nmよりも小さい場合には、微粒子化に多大なエネルギーを要する。有機モリブデン化合物粒子の50%粒子径は、40〜300nmが好ましく、45〜200nmが更に好ましく、50〜150nmが最も好ましい。また、50%粒子径が同等であっても、粒径の分布が広く比較的大きな粒子がある場合には、分散安定性が不十分となる場合があることから、有機モリブデン化合物粒子の90%粒子径は1200nmよりも小さいことが好ましく、800nmよりも小さいことが更に好ましく、300nmよりも小さいことが最も好ましい。なお、レーザー回折光散乱法で測定されるのは、体積基準の粒度分布である。
基油に分散した有機モリブデン化合物粒子は、有機モリブデン化合物の融点以上の温度では油滴状になり再凝集し易くなり、粒子径が大きくなって沈降する場合があることから、本発明の潤滑油組成物に使用される有機モリブデン化合物の融点は高いことが好ましい。本発明の潤滑油組成物に使用される有機モリブデン化合物の融点は、少なくとも100℃であることが好ましく、少なくとも150℃であることが更に好ましく、少なくとも200℃であることが最も好ましい。なお、有機モリブデン化合物の中には、固体状ではあるが融点を有さず、加熱により固体状のままで分解してしまう化合物もある。本発明では、このような有機モリブデン化合物の場合には、分解点をもって融点とみなすものとする。
有機モリブデン化合物の基油に対する溶解性が高い場合には、有機モリブデン化合物が基油に溶解してしまい粒子状に分散できないことから、本発明の潤滑油組成物に使用される有機モリブデン化合物の、25℃における基油に対する溶解度は、100質量ppm以下であることが好ましく、50質量ppm以下であることが更に好ましい。
本発明の潤滑油組成物に使用される有機モリブデン化合物の構造は、基油に分散できるものであれば、特に限定されないが、潤滑性及び熱安定性の点から、MoDTC及びMoDTPが好ましく、MoDTCが更に好ましい。MoDTCとしては、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物が挙げられ、MoDTPとしては、下記一般式(5)で表される化合物が挙げられる。MoDTCの中でも、潤滑性及び熱安定性の点から、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006545084
(式中、R〜Rは炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表し、X〜Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
Figure 0006545084
(式中、R〜R10は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。)
Figure 0006545084
(式中、R11〜R16は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。)
Figure 0006545084
(式中、R17〜R24は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。)
Figure 0006545084
(式中、R25〜R28は炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表し、X〜Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
す。)
一般式(1)において、R〜Rは炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。炭素数1〜18の直鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。炭素数3〜9の分岐アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、2級ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、2級ペンチル基、t−ペンチル基、2級ヘキシル基、2級ヘプチル基、2級オクチル基、2級ノニル基等が挙げられる。
炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、t−ブチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数7〜13のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、クミル基、ヒドロシンナミル基、ベンスヒドリル基、メチルベンジル基、t−ブチルベンジル基等が挙げられる。
〜Rとしては、潤滑性が高く、融点の高いものが得られることから、炭素数1〜10の直鎖アルキル基、炭素数3〜5の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、ベンジル基が更に好ましく、炭素数2〜4の直鎖アルキル基、ベンジル基が最も好ましい。
一般式(1)において、X〜Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。潤滑性に優れることから、X〜Xはのうち2〜3つが硫黄原子で残りが酸素原子であることが好ましい。なお、一般式(1)で表される化合物は、特開平08−217782号公報等に記載の方法により製造することができる。
一般式(2)において、R〜R10は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基及び炭素数7〜13のアラルキル基としては、例えば、一般式(1)のR〜Rで例示した基等が挙げられる。R〜R10としては、潤滑性が高く、融点の高いものが得られることから、炭素数1〜10の直鎖アルキル基、炭素数3〜5の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、ベンジル基が更に好ましく、炭素数1〜4の直鎖アルキル基、ベンジル基が最も好ましい。なお、一般式(2)で表される化合物は、特表2001−515528号公報等に記載の方法により製造することができる。
一般式(3)において、R11〜R16は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基及び炭素数7〜13のアラルキル基としては、例えば、一般式(1)のR〜Rで例示した基等が挙げられる。R11〜R16としては、潤滑性が高く、融点の高いものが得られることから、炭素数1〜10の直鎖アルキル基、炭素数3〜5の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、ベンジル基が更に好ましく、炭素数1〜4の直鎖アルキル基、ベンジル基が最も好ましい。なお、一般式(3)で表される化合物は、特表2001−515528号公報等に記載の方法により製造することができる。
一般式(4)において、R17〜R24は炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数7〜13のアラルキル基を表す。炭素数1〜18の直鎖アルキル基、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基及び炭素数7〜13のアラルキル基としては、例えば、一般式(1)のR〜Rで例示した基等が挙げられる。R17〜R24としては、潤滑性が高く、融点の高いものが得られることから、炭素数1〜10の直鎖アルキル基、炭素数3〜5の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数3〜4の分岐アルキル基、ベンジル基が更に好ましく、炭素数1〜4の直鎖アルキル基、ベンジル基が最も好ましい。なお、一般式(4)で表される化合物は、特開平03−100098号公報、特表平06−507907号公報等に記載の方法により製造することができる。
一般式(5)において、R25〜R28は炭素数1〜8の直鎖アルキル基、炭素数3〜4の分岐アルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。炭素数1〜8の直鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が挙げられる。炭素数3〜4の分岐アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、2級ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、t−ブチルシクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、t−ブチルフェニル基等が挙げられる。R25〜R28としては、潤滑性が高く、融点の高いものが得られることから、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜4の分岐アルキル基及びフェニル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基及びイソプロピル基が更に好ましく、炭素数1〜3の直鎖アルキル基が最も好ましい。なお、一般式(5)で表される化合物は、特開平11−302294号公報等に記載の方法により製造することができる。
<基油>
本発明の潤滑油組成物に使用できる基油としては、例えば、パラフィン系鉱物油、ナフテン系鉱物油あるいはこれらを水素化精製、溶剤脱れき、溶剤抽出、溶剤脱ろう、水添脱ろう、接触脱ろう、水素化分解、アルカリ蒸留、硫酸洗浄、白土処理等の精製した精製鉱物油等の鉱物油;ポリ−α−オレフィン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリブテン、GTL(Gas to liquids)基油、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等の炭化水素系合成油;ポリフェニルエーテル、アルキル置換ジフェニルエーテル、ポリアルキレングリコール等のエーテル系合成油;ポリオールエステル、二塩基酸エステル、ヒンダードエステル、モノエステル等の等のエステル系合成油;リン酸エステル系合成油、ポリシロキサン系合成油、フッ化炭化水素系合成油が挙げられ、これらの基油は単独でもよいし、2種以上の混合でもよい。本発明の潤滑油組成物の基油としては、有機モリブデン化合物の潤滑性向上効果が出やすいことから、鉱物油及び炭化水素系合成油が好ましく、パラフィン系の精製鉱物油、ポリ−α−オレフィン、GTL基油が更に好ましい。
基油の粘度は、有機モリブデン化合物の分散安定性の点からは高い方が好ましいが、あまりに高い場合には有機モリブデン化合物の分散が困難になる場合があることから、基油の粘度は、40℃の動粘度が1〜800mm/sであることが好ましく、3〜250mm/sであることが更に好ましく、8〜80mm/sであることが最も好ましい。
本発明の潤滑油組成物中の有機モリブデン化合物の含量があまりに少ない場合には、良好な潤滑性が得られず、あまりに多い場合には、配合量に見合う増量効果が得られないばかりか、流動性が低下する場合がある。従って、有機モリブデン化合物の含量は、本発明の潤滑油組成物100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部が更に好ましく、0.2〜1質量部が最も好ましい。なお、基油に対する有機モリブデン化合物の含量が多いもの、例えば、基油100質量部に対して、有機モリブデン化合物の含量が5〜50質量部である潤滑油組成物は、他の潤滑油に添加する潤滑油添加剤として有用である。
本発明の潤滑油組成物を製造する方法は、特に限定されず、有機モリブデン化合物を微粉砕してから基油に分散させてもよいし、基油に有機モリブデン化合物を添加してから微粉砕してもよい。分散安定性が良好で、50%粒子径の小さい分散物が得られることから、基油に、粒子状の有機モリブデン化合物を添加してから微粉砕することが好ましい。本発明の潤滑油組成物の製造に好ましい粉砕機としては、ローラーミル、ハンマーミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミル等が挙げられる。分散安定性が良好で、50%粒子径の小さい分散物が得られることから、有機モリブデン化合物を基油に添加し、ビーズミルを用いてレーザー回折光散乱法により測定される有機モリブデン化合物の粒子の50%粒子径が30〜450nmとなるまで粉砕、分散させることが好ましい。有機モリブデン化合物を基油に添加して微粉砕する場合には、粉砕が容易になることから、有機モリブデン化合物の融点よりも、少なくとも10℃低い温度で粉砕することが好ましい。
ビーズミルを用いて、有機モリブデン化合物を基油に分散させる場合は、100〜1000μm程度の50%粒子径に予め粗粉砕した有機モリブデン化合物を使用することが好ましい。ビーズミルのビーズの直径は、粒子径の小さい分散物が得られることから、0.3mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であることが更に好ましい。ビーズの材質は、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等のいずれでもよいが、不純物の混入が少なく、分散効率にも優れることから、セラミックスが好ましい。
有機モリブデン化合物を基油に分散させる場合は、基油に対しできるだけ多量の有機モリブデン化合物を添加して分散させた後、目標とする濃度になるように基油で希釈することが好ましい。ただし、有機モリブデン化合物の量が過剰であると、増粘して粉砕が不十分になることから、ローラーミル、ハンマーミルでは、基油100質量部に対して、有機モリブデン化合物を、好ましくは10〜180質量部、より好ましくは20〜150質量部添加し、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミルでは、基油100質量部に対して、有機モリブデン化合物を、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは1.5〜30質量部添加する。
本発明の潤滑油組成物は、有機モリブデン化合物粒子の分散安定性が向上することから、無灰型分散剤を更に含有することが好ましい。無灰型分散剤としては、アルケニル無水コハク酸とポリアミン化合物との縮合反応によって得られるコハク酸イミド型分散剤、アルケニル無水コハク酸とポリオール化合物との縮合反応によって得られるコハク酸エステル型分散剤、アルケニル無水コハク酸とアルカノールアミンとの縮合反応によって得られるコハク酸エステルアミド型分散剤、アルキルフェノールとポリアミンをホルムアルデヒドで縮合させて得られるマンニッヒ塩基系分散剤及びこれらのホウ酸変性物が挙げられ、分散安定性の向上効果が大きいことから、コハク酸イミド型分散剤が好ましい。コハク酸イミド型分散剤は下記一般式(6)で表されるモノコハク酸イミド型分散剤と下記一般式(7)で表されビスコハク酸イミド型分散剤に分けることができる。有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の点から、ビスコハク酸イミド型分散剤が好ましい。
Figure 0006545084
(式中、R29はアルケニル基を表わし、mは1〜10の数を表わす。)
Figure 0006545084
(式中、R30はアルケニル基を表わし、nは1〜10の数を表わす。)
一般式(6)においてR29はアルケニル基を表わす。有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の点から、R29はポリブテニル基が好ましく、R29の分子量は500〜5000が好ましく、1500〜4000が更に好ましく、1700〜3000が最も好ましい。mは1〜10の数を表わす。有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の点から、mは2〜6の数が好ましく、3〜5の数が更に好ましい。
一般式(7)においてR30はアルケニル基を表わす。有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の点から、R30はポリブテニル基が好ましく、R30の分子量は500〜5000が好ましく、1500〜4000が更に好ましく。1700〜3000が最も好ましい。nは1〜10の数を表わす。有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の点から、nは2〜6の数が好ましく、3〜5の数が更に好ましい。
本発明の潤滑油組成物中の無灰型分散剤の含量があまりに少ない場合には、有機モリブデン化合物粒子の分散安定性の向上効果が得られず、あまりに多い場合には、無灰型分散剤配合量に見合う増量効果が得られないばかりか、流動性が低下する場合がある。従って、無灰型分散剤の含量は、本発明の潤滑油組成物100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜8質量部が更に好ましく、2〜6質量部が最も好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、更に、公知の潤滑油添加剤を含有してもよい。潤滑油添加剤としては、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の酸化防止剤;カルシウム、マグネシウム、バリウムなどのスルフォネート、フェネート、サリシレート、フォスフェート及びこれらの過塩基性塩等の清浄剤;高級アルコール類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸グリセリンエステル類、高級脂肪酸アミド類、高級アルキルアミン類等の油性向上剤;リン酸エステル、亜鉛ジチオフォスフェート、亜鉛ジチオカルバメート等の極圧剤;粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆剤、腐食防止剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の潤滑油組成物は、潤滑の用途であればいずれにも使用することができ、例えば、エンジン油、ギヤ油、タービン油、作動油、難燃性作動液、冷凍機油、コンプレッサー油、真空ポンプ油、軸受油、絶縁油、しゅう動面油、ロックドリル油、金属加工油、塑性加工油、熱処理油等の潤滑油に使用することができ、中でもエンジン油に好ましく使用できる。
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において「%」及び「ppm」は特に記載が無い限り質量基準である。
<基油>
40℃動粘度19.5mm/s、100℃動粘度4.24mm/sのパラフィン系精製鉱物油
<有機モリブデン化合物>
有機モリブデン化合物A1:一般式(1)において、R〜Rがブチル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTC(融点266℃、25℃における基油に対する溶解度20質量ppm以下)
有機モリブデン化合物A2:一般式(1)において、R〜Rがエチル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTC(融点280℃、25℃における基油に対する溶解度20質量ppm以下)
有機モリブデン化合物A3:一般式(5)において、R〜Rがエチル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTP(融点150℃、25℃における基油に対する溶解度20質量ppm以下)
有機モリブデン化合物A4:一般式(1)において、R〜Rがベンジル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTC(融点258℃、25℃における基油に対する溶解度20質量ppm以下)
有機モリブデン化合物A5:一般式(1)において、R,Rがベンジル基、R,Rがメチル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTC(融点270℃、25℃における基油に対する溶解度20質量ppm以下)
有機モリブデン化合物B1:一般式(1)において、R〜Rがイソトリデシル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTC(融点25℃以下、25℃における基油に対する溶解度1質量%以上)
有機モリブデン化合物B2:一般式(5)において、R25〜R28が2−エチルヘキシル基、X〜Xが硫黄原子、X〜Xが酸素原子であるMoDTP(融点25℃以下、25℃における基油に対する溶解度1質量%以上)
なお、有機モリブデン化合物A〜Eは、乳鉢を用いて粗粉砕した後、目開きが500μmの篩を用いて、篩を通過したものを用いた。
無灰型分散剤C1:一般式(6)において、R29が分子量1000のポリブテニル基、mが3であるコハク酸イミド。
無灰型分散剤C2:一般式(7)において、R30が分子量1000のポリブテニル基、nが3であるコハク酸イミド。
無灰型分散剤C3:一般式(7)において、R30が分子量2000のポリブテニル基、nが3であるコハク酸イミド。
〔製造例1〕
基油100質量部に、有機モリブデン化合物A1を25質量部添加し、ビーズミル(寿工業製、商品名:UAM−015)を用いて液温25℃にて粉砕、分散させ、本発明の潤滑油組成物D1を得た。なお、ビーズは、直径0.1mmのジルコニアビーズを450質量部使用した。
〔製造例2〕
製造例1において、有機モリブデン化合物A1の量を25質量部から2質量部に変えた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D2を得た。
〔製造例3〕
製造例1において、ビーズミルの代わりに振動ミル(セイワ技研製、商品名:ペイントシェーカーPC)を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D3を得た。
〔製造例4〕
製造例1において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A2を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D4を得た。
〔製造例5〕
製造例1において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A3を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D5を得た。
〔製造例6〕
製造例1において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A4を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D6を得た。
〔製造例7〕
製造例1において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A5を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、本発明の潤滑油組成物D7を得た。
〔製造例8〕
基油100質量部に、有機モリブデン化合物A1を2質量部添加し、マグネチックスターラーで5分間撹拌し、超音波発生装置(東京超音波技研製、型式:UC−1331)で10分間処理した後、更にマグネチックスターラーで60分間撹拌して比較の潤滑油組成物E1を得た。
〔製造例9〕
製造例8において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A2を用いた以外は製造例8と同様の操作を行い、比較の潤滑油組成物E2を得た。
〔製造例10〕
製造例8において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A3を用いた以外は製造例8と同様の操作を行い、比較の潤滑油組成物E3を得た。
〔製造例11〕
製造例8において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A4を用いた以外は製造例8と同様の操作を行い、比較の潤滑油組成物E4を得た。
〔製造例12〕
製造例8において、有機モリブデン化合物A1の代わりに有機モリブデン化合物A5を用いた以外は製造例8と同様の操作を行い、比較の潤滑油組成物E5を得た。
<粒子径の測定>
潤滑油組成物D1〜D7及びE1〜E5について、有機モリブデン化合物の含量が0.01質量%になるように基油で希釈し、レーザー回折光散乱法粒度分布計(島津製作所製、型式:SALD−2200)を用いて粒子径を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006545084
<保存安定性試験>
潤滑油組成物D1〜D7及びE1〜E5を用いて、有機モリブデン化合物の含量が0.3質量%になるように、基油で希釈し、実施例1〜7及び比較例1〜5の潤滑油組成物を調製した。また、潤滑油組成物D1〜D7及びE1〜E5並びに無灰型分散剤C1〜C3を用いて、表2に示す組合せで、有機モリブデン化合物の含量が0.3質量%、無灰型分散剤の含量が4質量%になるように、基油で希釈し、実施例8〜16及び比較例6〜10の潤滑油組成物を調製した。各潤滑油組成物を、長さ10cmのフタ付きガラス瓶に入れ、−5℃、25℃、60℃の恒温槽にそれぞれ静置した。1日後、7日後、28日後にそれぞれガラス瓶の底部への沈殿の有無を目視し、以下の基準で判定した。結果を表2に示す。
○:沈殿なし
△:わずかに沈殿が見られる
×:多くの沈殿が見られる
Figure 0006545084
表2の結果より、比較例の潤滑油組成物は沈殿が見られるのに対し、実施例の潤滑油組成物では−5℃、25℃では沈殿が見られず、60℃では7日目までは実施例3を除き沈殿が見られない。これは、有機モリブデン化合物の粒子径の効果であると考えられる。また、無灰型分散剤を配合した実施例8〜16は、無灰型分散剤を配合していない実施例1〜7よりも60℃における分散安定性が改善されている。
潤滑油組成物D1〜D7及びE1〜E5、有機モリブデン化合物B1及びB2、無灰型分散剤C1、カルシウムサリシレート、並びに2級アルキルZnDTPの含量が、表3に示す配合A又は配合Bとなるように基油で希釈して実施例17〜20及び比較例11〜24の潤滑油組成物を調製した。また、無灰型分散剤C1、カルシウムサリシレート及び2級アルキルZnDTPを含有するが、有機モリブデン化合物を含有しないものを比較例25とした。これらの潤滑油組成物を用いて、下記の条件で潤滑性試験及び銅版腐食試験熱安定性試験を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006545084
<潤滑性試験>
使用試験機:SRV測定試験機(Optimol社製、型式:type3)
評価条件
・シリンダーオンプレートの線接触条件で摩擦係数を測定する
・荷重:400N
・温度:40〜120℃
・測定時間:45分
・振幅:1.5mm
・上部シリンダー:φ15×22mm(材質SUJ−2)
・下部プレート:φ24×6.85mm(材質SUJ−2)
評価方法:2〜45分の摩擦係数の平均値により評価する。摩擦係数の数値が低いほど潤滑性が良好であることを示す。
<銅板腐食試験>
試験方法:JIS K2513(石油製品−銅板腐食試験方法)に準拠
試験温度:100℃
試験時間:3時間
評価方法:銅板の変色をJIS K2513の銅板腐食標準と比較し、腐食の程度を判定する。番号の小さいほど、同一の番号の場合はa→b→cの順に、腐食が少ないことを示す。なお、表5に銅板腐食標準による腐食の分類を示す。銅板腐食標準は表5の「変色の状態」に示す特徴をもつ板でつくられている。
Figure 0006545084
Figure 0006545084
実施例17〜30は粒子状の有機モリブデン化合物が分散した本発明の潤滑油組成物、比較例11〜15及び比較例18〜23は有機モリブデン化合物の分散が不十分な比較の潤滑油組成物である。実施例17〜30の潤滑油組成物は、比較例11〜15及び比較例18〜23の潤滑油組成物に比べて、摩擦係数が低く、優れた潤滑性を示している。有機モリブデン化合物B1及びB2は油溶性の高い有機モリブデン化合物であり、比較例16、17、24及び25は、有機モリブデン化合物が均一に溶解した潤滑油組成物である。比較例16、17、24及び25は、摩擦係数は低いが、銅板腐食試験における銅板の変色が大きく、金属腐食の可能性があることを示している。
<酸化安定性試験>
市販のエンジン油(トヨタ自動車製、品名:トヨタキャッスルSN 0W−20)に、潤滑油組成物D1〜D7、並びに有機モリブデン化合物B1、B2を、それぞれMoの含量が700ppmになるように配合し、実施例31〜37及び比較例26〜27の潤滑油組成物を調製した。また、有機モリブデン化合物を含有しないものを比較例28とした。これらの潤滑油組成物について、下記の方法で酸化安定性試験を行った。結果を表6に示す。
試験方法:試料200mLを300mLガラス製メスシリンダーに入れ、140℃の恒温槽に入れ、試料中に流量50mL/分の空気を吹き込む。
使用試験機:SRV測定試験機(Optimol社製、型式:type3)
評価条件
・シリンダーオンプレートの線接触条件で摩擦係数を測定する
・荷重:200N
・温度:80℃
・測定時間:15分
・振幅:1mm
・上部シリンダー:φ15×22mm(材質SUJ−2)
・下部プレート:φ24×6.85mm(材質SUJ−2)
評価方法:10〜15分の摩擦係数の平均値により評価する。
Figure 0006545084
有機モリブデン化合物を配合した実施例31〜37及び比較例26〜27の組成物は、有機モリブデン化合物を配合していない比較例28に比べて摩擦係数が大きく低下している。試験6日後では、実施例31〜37の組成物が低摩擦係数を維持しているのに対し、油溶性の有機モリブデン化合物を配合した比較例26〜27は、有機モリブデン化合物を配合していない比較例28と同程度まで摩擦係数が上昇している。これは、本発明の潤滑油組成物が酸化安定性に優れており、エンジン油の添加剤として優れた性能を有していることを示している。

Claims (8)

  1. 基油に、有機モリブデン化合物の粒子が分散した潤滑油組成物であって、レーザー回折光散乱法により測定される前記有機モリブデン化合物の粒子の50%粒子径が30〜450nmであることを特徴とする潤滑油組成物。
  2. 前記有機モリブデン化合物がモリブデンジチオカルバメート化合物である請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記有機モリブデン化合物の融点が少なくとも100℃である請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. 前記基油が鉱物油又は炭化水素系合成油である請求項1〜3のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  5. 前記有機モリブデン化合物の含量が潤滑油組成物100質量部に対して0.05〜5質量部である請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  6. 無灰型分散剤を更に含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  7. エンジン油用である請求項1〜6のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  8. 有機モリブデン化合物を基油に添加し、ビーズミルを用いてレーザー回折光散乱法により測定される前記有機モリブデン化合物の粒子の50%粒子径が30〜450nmとなるまで粉砕、分散させることを含むことを特徴とする潤滑油組成物の製造方法。
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