JP6544538B2 - 脆性基板のクラックライン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は脆性基板のクラックライン形成方法に関する。
フラットディスプレイパネルまたは太陽電池パネルなどの電気機器の製造において、ガラス基板などの脆性基板を分断することがしばしば必要となる。まず基板上にスクライブラインが形成され、次にこのスクライブラインに沿って基板が分断される。スクライブラインは、カッタを用いて基板を機械的に加工することによって形成され得る。カッタが基板上を摺動または転動することで、基板上に塑性変形によるトレンチが形成されると同時に、このトレンチの直下には垂直クラックが形成される。その後、ブレーク工程と称される応力付与がなされる。ブレーク工程によりクラックを厚さ方向に完全に進行させることで、基板が分断される。
基板が分断される工程は、基板にスクライブラインを形成する工程の直後に行なわれることが多い。しかしながら、スクライブラインを形成する工程とブレーク工程との間において基板を加工する工程を行なうことも提案されている。基板を加工する工程とは、たとえば、基板上に何らかの部材を設ける工程である。
たとえば国際公開第2002/104078号の技術によれば、有機ELディスプレイの製造方法において、封止キャップを装着する前に各有機ELディスプレイとなる領域毎にガラス基板上にスクライブラインが形成される。このため、封止キャップを設けた後にガラス基板上にスクライブラインを形成したときに問題となる封止キャップとガラスカッターとの接触を回避させることができる。
またたとえば国際公開第2003/006391号の技術によれば、液晶表示パネルの製造方法において、2つのガラス基板が、スクライブラインが形成された後に貼り合わされる。これにより1度のブレーク工程で2枚の脆性基板を同時にブレークすることができる。
国際公開第2002/104078号 国際公開第2003/006391号
上記従来の技術によれば、脆性基板への加工がスクライブラインの形成後に行なわれ、その後応力付与によりブレーク工程が行なわれる。このことは、脆性基板への加工時に垂直クラックが既に存在することを意味する。この垂直クラックの厚さ方向におけるさらなる伸展が加工中に意図せず発生することで、加工中は一体であるべき脆性基板が分離されてしまうことがあり得た。また、スクライブラインの形成工程と基板のブレーク工程との間に基板の加工工程が行なわれない場合においても、通常、スクライブラインの形成工程の後かつ基板のブレーク工程の前に基板の搬送または保管が必要であり、その際に基板が意図せず分断されてしまうことがあり得た。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、脆性基板が分断される位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前に脆性基板が意図せず分断されることを防ぐことができる、脆性基板のクラックライン形成方法を提供することである。
本発明の脆性基板のクラックライン形成方法は、第1の面を有し、前記第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板を準備する工程と、前記脆性基板の前記第1の面に刃先を押し付ける工程と、前記押し付ける工程によって押し付けられた前記刃先を前記脆性基板の前記第1の面上で摺動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインを形成する工程とを備える。前記トレンチラインを形成する工程は、前記トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。また本発明の脆性基板の分断方法はさらに、前記トレンチラインを形成する工程の後、前記クラックレス状態を維持する工程と、前記クラックレス状態を維持する工程の後に、前記トレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記脆性基板のクラックを伸展させることによって、クラックラインを形成する工程とを備える。前記クラックラインによって前記トレンチラインの直下において前記脆性基板は前記トレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている
なお上記「第1の面に刃先を押し付ける」とは、第1の面の任意の位置に刃先を押し付けることを意味するものであり、よって、第1の面の縁に刃先を押し付けることも意味し得る。
本発明によれば、脆性基板が分断される位置を規定するラインとして、その直下にクラックを有しないトレンチラインが形成される。分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインは、トレンチラインの形成後にそれに沿ってクラックを伸展させることで形成される。これにより、トレンチラインの形成後かつクラックラインの形成前の脆性基板は、分断される位置がトレンチラインによって規定されつつも、クラックラインが未だ形成されていないので容易に分断は生じない状態にある。この状態を用いることで、脆性基板が分断される位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前に脆性基板が意図せず分断されることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 図1(A)の線IIA−IIAに沿う概略端面図(A)、図1(B)の線IIB−IIBに沿う概略端面図(B)、図1(C)の線IIC−IICに沿う概略端面図(C)、図1(D)の線IID−IIDに沿う概略端面図(D)、および図1(E)の線IIE−IIEに沿う概略端面図(E)である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法において形成されるトレンチラインの構成を概略的に示す端面図(A)、およびクラックラインの構成を概略的に示す端面図(B)である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の構成を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図5(A)の矢印VBの視点で概略的に示す平面図(B)である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第1の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第2の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第3の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法の第1の工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法の第2の工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法の第3の工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3の第1の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3の第2の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5の変形例の脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態6における脆性基板の分断方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図18(A)の矢印XVIIIBの視点で概略的に示す平面図(B)である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
本実施の形態の脆性基板の分断方法について、以下に説明する。
図1(A)および図2(A)を参照して、まずガラス基板4(脆性基板)が準備される(図4:ステップS10)。ガラス基板4は、上面SF1(第1の面)と、その反対の下面SF2とを有する。ガラス基板4は、上面SF1に垂直な厚さ方向DTを有する。また刃先51およびシャンク52を有するカッティング器具50が準備される。刃先51は、そのホルダとしてのシャンク52に固定されることによって保持されている。
次に、ガラス基板4の上面SF1に刃先51が押し付けられる(図4:ステップS20)。次に、押し付けられた刃先51がガラス基板4の上面SF1上で摺動させられる(図1(A)中の矢印参照)。
図1(B)および図2(B)を参照して、刃先51の上記摺動によってガラス基板4の上面SF1上に塑性変形が発生させられる。これにより上面SF1上に、溝形状を有するトレンチラインTLが形成される(図4:ステップS30)。図3(A)を参照して、トレンチラインTLを形成する工程は、トレンチラインTLの直下においてガラス基板4がトレンチラインTLの延在方向(図1(B)における横方向)と交差する方向DCにおいて連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。クラックレス状態においては、塑性変形によるトレンチラインTLは形成されているものの、それに沿ったクラックは形成されていない。よって従来のブレーク工程のようにガラス基板4に単純に曲げモーメントなどを発生させる外力を加えても、トレンチラインTLに沿った分断は容易には生じない。このためクラックレス状態においてはトレンチラインTLに沿った分断工程は行われない。クラックレス状態を得るために、刃先51に加えられる荷重は、クラックが発生しない程度に小さく、かつ塑性変形が発生する程度に大きくされる。
クラックレス状態は、必要な時間に渡って維持される(図4:ステップS40)。クラックレス状態の維持のためには、トレンチラインTLにおいてガラス基板4に対して過度の応力が加わるような操作、たとえば基板に破損を生じるような大きな外部応力の印加または大きな温度変化を伴う加熱、が避けられればよい。クラックレス状態が維持されつつ、ガラス基板4が次の工程の実施場所へと搬送され得る。またクラックレス状態が維持されつつ、ガラス基板4が次の工程の実施まで保管され得る。
図1(C)および図2(C)を参照して、クラックレス状態が維持されつつ、次にガラス基板4が加工される。具体的には、上面SF1上に部材11が設けられる。部材11は、互いに離れた部分11aおよび11b(第1および第2の部分)を有してもよい。部分11aおよび11bの各々はトレンチラインTLから離れていてもよい。部分11aおよび11bはトレンチラインTLを挟んでいてもよい。また下面SF2上に部材12が設けられる。部材12は、互いに離れた部分12aおよび12bを有してもよい。部材を設ける工程は、たとえば、予め準備された部材を接合することによって、または、原料を堆積することによって行い得る。
さらに図1(D)および図2(D)を参照して、上述したようにクラックレス状態が維持された後、言いかえれば、トレンチラインTLの形成から時間差を置いて、トレンチラインTLに沿って厚さ方向DTにおけるガラス基板4のクラックが伸展させられる。これにより、トレンチラインTLに対して自己整合的にクラックラインCLが形成される(図4:ステップS50)。図3(B)を参照して、クラックラインCLによってトレンチラインTLの直下においてガラス基板4はトレンチラインTLの延在方向(図1(B)における横方向)と交差する方向DCにおいて連続的なつながりが断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCLのクラックを介してガラス基板4の部分同士が接触していてもよい。
クラックラインCLの形成は、たとえば、トレンチラインTL上の所定の箇所においてガラス基板4に、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みを解放するような応力を印加することによって開始される。応力の印加は、たとえば、形成されたトレンチラインTL上に再度刃先を押し付けることによる外部応力の印加、または、レーザ光の照射などによる加熱によって行ない得る。
さらに図1(E)および図2(E)を参照して、次に、クラックラインCLに沿ってガラス基板4が基板片4aおよび4bへ分断される(図4:ステップS60)。すなわち、いわゆるブレーク工程が行なわれる。ブレーク工程は、たとえば、ガラス基板4への外力FB(図2(D))の印加によって行ない得る。これにより部分11aおよび12aが設けられた基板片4aと、部分11bおよび12bが設けられた基板片4bとが得られる。
なお図1(C)および図2(C)においては上面SF1および下面SF2のそれぞれに部材11および12が設けられるが、上面SF1および下面SF2の一方にのみ部材が設けられてもよい。また部材は必ずしも複数の部分を有する必要はない。またガラス基板4の加工は、部材を設ける工程に限定されるものではない。またクラックレス状態が維持されている間に、ガラス基板4は必ずしも加工されなくてもよく、たとえば、搬送および保管がなされるのみであってもよい。
本実施の形態によれば、ガラス基板4が分断される位置を規定するラインとして、その直下にクラックを有しないトレンチラインTL(図3(A))が形成される。分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインCL(図3(B))は、トレンチラインTLの形成後にそれに沿ってクラックを自己整合的に伸展させることで形成される。これにより、トレンチラインTLの形成後かつクラックラインCLの形成前のガラス基板4(図1(B)および図2(B))は、ガラス基板4が分断される位置がトレンチラインTLによって規定されつつも、クラックラインCLが未だ形成されていないので容易に分断は生じない状態にある。この状態を用いることで、ガラス基板4が分断される位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前にガラス基板4が意図せず分断されることを防ぐことができる。たとえば、搬送中にガラス基板4が意図せず分断されることを防ぐことができる。また、部材11および12を設けるための加工中にガラス基板4が意図せず分断されることを防ぐことができる。
本実施の形態におけるクラックラインCLの形成工程は、いわゆるブレーク工程と本質的に異なっている。ブレーク工程は、既に形成されているクラックを厚さ方向にさらに伸展させ、基板を完全に分離するものである。一方、クラックラインCLの形成工程は、トレンチラインTLの形成によって得られたクラックレス状態から、クラックを有する状態への変化をもたらすものである。この変化は、クラックレス状態が有する内部応力の開放によって生じると考えられる。トレンチラインTLの形成時の塑性変形、およびトレンチラインTLの形成によって生成される内部応力の大きさや方向性などの状態は、回転刃の転動が用いられる場合と、本実施の形態のように刃先の摺動が用いられる場合とでは異なると考えられ、刃先の摺動が用いられる場合には、より広いスクライブ条件においてクラックが発生しやすくなる。また内部応力の開放には何らかのきっかけが必要であり、上述したような外部からの応力印加によるトレンチラインTL上のクラックの発生がそのようなきっかけとして作用すると考えられる。トレンチラインTLおよびクラックラインCLの好適な形成方法の詳細は、以下の実施の形態2〜6において説明する。
(実施の形態2)
はじめに、本実施の形態における脆性基板の分断方法において用いられる刃先について、以下に説明する。
図5(A)および(B)を参照して、刃先51には、天面SD1(第1の面)と、天面SD1を取り囲む複数の面とが設けられている。これら複数の面は側面SD2(第2の面)および側面SD3(第3の面)を含む。天面SD1、側面SD2およびSD3(第1〜第3の面)は、互いに異なる方向を向いており、かつ互いに隣り合っている。刃先51は、天面SD1、側面SD2およびSD3が合流する頂点を有し、この頂点によって刃先51の突起部PPが構成されている。また側面SD2およびSD3は、刃先51の側部PSを構成する稜線をなしている。側部PSは突起部PPから線状に延びている。また側部PSは、上述したように稜線であることから、線状に延びる凸形状を有する。
刃先51はダイヤモンドポイントであることが好ましい。すなわち刃先51は、硬度および表面粗さを小さくすることができる点からダイヤモンドから作られていることが好ましい。より好ましくは刃先51は単結晶ダイヤモンドから作られている。さらに好ましくは結晶学的に言って、天面SD1は{001}面であり、側面SD2およびSD3の各々は{111}面である。この場合、側面SD2およびSD3は、異なる向きを有するものの、結晶学上、互いに等価な結晶面である。
なお単結晶でないダイヤモンドが用いられてもよく、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で合成された多結晶体ダイヤモンドが用いられてもよい。あるいは、微粒のグラファイトや非グラファイト状炭素から、鉄族元素などの結合材を含まずに焼結された多結晶体ダイヤモンド粒子を鉄族元素などの結合材によって結合させた焼結ダイヤモンドが用いられてもよい。
シャンク52は軸方向AXに沿って延在している。刃先51は、天面SD1の法線方向が軸方向AXにおおよそ沿うようにシャンク52に取り付けられることが好ましい。
カッティング器具50を用いてトレンチラインTL(図3(A))を形成するためには、ガラス基板4の上面SF1に、刃先51の突起部PPおよび側部PSが、ガラス基板4が有する厚さ方向DTへ押し付けられる。次に側部PSを上面SF1上に射影した方向におおよそ沿って、刃先51が上面SF1上を摺動させられる。これにより上面SF1上に、垂直クラックを伴わない溝状のトレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLはガラス基板4の塑性変形によって生じるが、この際にガラス基板4が若干削れてもよい。ただしこのような削れは微細な破片を生じ得ることから、なるべく少ないことが好ましい。
刃先51の摺動によって、トレンチラインTLおよびクラックラインCL(図3(B))が同時に形成される場合と、トレンチラインTLのみが形成される場合とがある。クラックラインCLは、トレンチラインTLのくぼみから厚さ方向DTに伸展したクラックであり、上面SF1上においては線状に延びている。後述する方法によれば、トレンチラインTLのみが形成された後、それに沿ってクラックラインCLを形成することができる。
次に、ガラス基板4の分断方法について、以下に説明する。
図6(A)を参照して、ステップS10(図4)にて、まずガラス基板4が準備される。ガラス基板4は平坦な上面SF1を有する。上面SF1を囲む縁は、互いに対向する辺ED1(第1の辺)および辺ED2(第2の辺)を含む。図6(A)で示す例においては、縁は長方形状である。よって辺ED1およびED2は互いに平行な辺である。また図6(A)で示す例においては辺ED1およびED2は長方形の短辺である。またガラス基板4は、上面SF1に垂直な厚さ方向DT(図5(A))を有する。
次に、ステップS20(図4)にて、上面SF1に刃先51が位置N1で押し付けられる。位置N1の詳細は後述する。刃先51の押し付けは、図5(A)を参照して、ガラス基板4の上面SF1上で刃先51の突起部PPが辺ED1および側部PSの間に配置されるように、かつ刃先51の側部PSが突起部PPと辺ED2の間に配置されるように行なわれる。
次に、ステップS30(図4)にて、上面SF1上に複数のトレンチラインTL(図中では5つのライン)が形成される。トレンチラインTLの形成は、位置N1(第1の位置)および位置N3の間で行なわれる。位置N1およびN3の間には位置N2(第2の位置)が位置する。よってトレンチラインTLは、位置N1およびN2の間と、位置N2およびN3の間とに形成される。
位置N1およびN3は、図6(A)に示すようにガラス基板4の上面SF1の縁から離れて位置してもよく、あるいは、その一方または両方が上面SF1の縁に位置してもよい。形成されるトレンチラインTLは、前者の場合はガラス基板4の縁から離れており、後者の場合はガラス基板4の縁に接している。
位置N1およびN2のうち位置N1の方が辺ED1により近く、また位置N1およびN2のうち位置N2の方が辺ED2により近い。なお図6(A)に示す例では、位置N1は辺ED1およびED2のうち辺ED1に近く、位置N2は辺ED1およびED2のうち辺ED2に近いが、位置N1およびN2の両方が辺ED1またはED2のいずれか一方の近くに位置してもよい。
トレンチラインTLが形成される際には、本実施の形態においては、位置N1から位置N2へ刃先51が変位させられ、さらに位置N2から位置N3へ変位させられる。すなわち、図5(A)を参照して、刃先51が、辺ED1から辺ED2へ向かう方向である方向DAへ変位させられる。方向DAは、刃先51から延びる軸AXを上面SF1上へ射影した方向に対応している。この場合、刃先51はシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。
次に、ステップS40(図4)にて、実施の形態1で説明したクラックレス状態(図3(A))が所望の時間に渡って維持される。その間に、実施の形態1と同様に、ガラス基板4が搬送されてもよく、またガラス基板4が加工されてもよい。ガラス基板4の加工は、たとえば、実施の形態1と同様に、ガラス基板4上に部材を設ける工程であってもよい。
図6(B)を参照して、ステップS50(図4)にて、トレンチラインTLが形成された後に、トレンチラインTLに沿って位置N2から位置N1の方へ(図中、破線矢印参照)、厚さ方向DT(図3(B))におけるガラス基板4のクラックを伸展させることによってクラックラインCLが形成される。クラックラインCLの形成は、アシストラインALおよびトレンチラインTLが位置N2で互いに交差することによって開始される。この目的で、トレンチラインTLを形成した後にアシストラインALが形成される。アシストラインALは、厚さ方向DTにおけるクラックをともなう通常のスクライブラインであり、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みを解放するものである。アシストラインALの形成方法は、特に限定されないが、図6(B)に示すように、上面SF1の縁を基点として形成されてもよい。
なお位置N2から位置N1への方向に比して、位置N2から位置N3への方向へは、クラックラインCLが形成されにくい。つまりクラックラインCLの伸展のしやすさには方向依存性が存在する。よってクラックラインCLが位置N1およびN2の間には形成され位置N2およびN3の間には形成されないという現象が生じ得る。本実施の形態は位置N1およびN2間に沿ったガラス基板4の分断を目的としており、位置N2およびN3間に沿ったガラス基板4の分離は目的としていない。よって位置N1およびN2間でクラックラインCLが形成されることが必要である一方で、位置N2およびN3間でのクラックラインCLの形成されにくさは問題とはならない。
次に、ステップS60(図4)にて、クラックラインCLに沿ってガラス基板4が分断される。具体的にはブレーク工程が行なわれる。なおクラックラインCLがその形成時に厚さ方向DTに完全に進行した場合は、クラックラインCLの形成とガラス基板4の分断とが同時に生じ得る。この場合、ブレーク工程を省略し得る。
以上によりガラス基板4の分断が行なわれる。
次に、上記分断方法の第1〜第3の変形例について、以下に説明する。
図7(A)を参照して、第1の変形例は、アシストラインALとトレンチラインTLとの交差が、クラックラインCL(図6(B))の形成開始のきっかけとして不十分な場合に関するものである。図7(B)を参照して、ガラス基板4へ、曲げモーメントなどを発生させる外力を加えることで、アシストラインALに沿って厚さ方向DTにおけるクラックが伸展し、その結果、ガラス基板4が分離される。これによりクラックラインCLの形成が開始される。
なお、図7(A)においてはアシストラインALがガラス基板4の上面SF1上に形成されるが、ガラス基板4を分離するためのアシストラインALはガラス基板4の下面SF2上に形成されてもよい。この場合、アシストラインALおよびトレンチラインTLは、平面レイアウト上、位置N2で互いに交差するが、互いに直接接触はしない。
また第1の変形例においては、ガラス基板4の分離によりトレンチラインTL付近の内部応力の歪みが解放され、それによりクラックラインCLの形成が開始される。したがってアシストラインAL自身が、トレンチラインTLに応力を加えることで形成されたクラックラインCLであってもよい。
図8を参照して、第2の変形例においては、ステップS20(図4)にて、ガラス基板4の上面SF1に刃先51が位置N3で押し付けられる。ステップS30(図4)にて、トレンチラインTLが形成される際には、本変形例においては、位置N3から位置N2へ刃先51が変位させられ、さらに位置N2から位置N1へ変位させられる。すなわち、図5を参照して、刃先51が、辺ED2から辺ED1へ向かう方向である方向DBへ変位させられる。方向DBは、刃先51から延びる軸AXを上面SF1上へ射影した方向と反対方向に対応している。この場合、刃先51はシャンク52によって上面SF1上を押し進められる。
図9を参照して、第3の変形例においては、ステップS30(図4)にてトレンチラインTLが形成される際に、刃先51はガラス基板4の上面SF1に位置N1に比して位置N2でより大きな力で押し付けられる。具体的には、位置N4を位置N1およびN2の間の位置として、トレンチラインTLの形成が位置N4に至った時点で、刃先51の荷重が高められる。言い換えれば、トレンチラインTLの荷重が、位置N1に比して、トレンチラインTLの終端部である位置N4およびN3の間で高められる。これにより、終端部以外での荷重を軽減しつつ、位置N2からのクラックラインCLの形成を誘起されやすくすることができる。
本実施の形態によれば、トレンチラインTLからクラックラインCLを、より確実に形成することができる。
また、後述する実施の形態3と異なり本実施の形態においては、トレンチラインTLが形成された時点(図6(A))ではアシストラインALは未だ形成されていない。よってクラックレス状態を、アシストラインALからの影響なく、より安定的に維持することができる。なお、クラックレス状態の安定性が問題とならない場合は、アシストラインALが形成されていない図6(A)の状態の代わりに、アシストラインALが形成された図7(A)の状態でクラックレス状態が維持されてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態における脆性基板の分断方法について、図10〜図12を用いつつ、以下に説明する。
図10を参照して、本実施の形態においてはアシストラインALがトレンチラインTLの形成前に形成される。アシストラインALの形成方法自体は、図6(B)(実施の形態2)と同様である。
図11を参照して、次に、ステップS20(図4)にて上面SF1に刃先51が押し付けられ、そしてステップS30(図4)にて、トレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLの形成方法自体は、図6(A)(実施の形態2)と同様である。アシストラインALおよびトレンチラインTLは位置N2で互いに交差する。次に、実施の形態2と同様、ステップS40(図4)が行なわれる。
図12を参照して、次に、ガラス基板4へ曲げモーメントなどを発生させる外力を加える通常のブレーク工程によって、アシストラインALに沿ってガラス基板4が分離される。これにより、ステップS50(図5)として、実施の形態1と同様のクラックラインCLの形成が開始される(図中、破線矢印参照)。なお、図10においてはアシストラインALがガラス基板4の上面SF1上に形成されるが、ガラス基板4を分離するためのアシストラインALはガラス基板4の下面SF2上に形成されてもよい。この場合、アシストラインALおよびトレンチラインTLは、平面レイアウト上、位置N2で互いに交差するが、互いに直接接触はしない。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じである。
図13(A)を参照して、第1の変形例においては、アシストラインALはガラス基板4の下面SF2上に形成される。そして、図8(実施の形態2)と同様に、トレンチラインTLの形成が位置N3から位置N1へ行なわれる。図13(B)を参照して、ガラス基板4へ曲げモーメントなどを発生させる外力を加えることで、アシストラインALに沿ってガラス基板4が分離される。これによりクラックラインCLの形成が開始される(図中、破線矢印参照)。
図14を参照して、第2の変形例においては、ステップS30(図4)にてトレンチラインTLが形成される際に、刃先51はガラス基板4の上面SF1に位置N1に比して位置N2でより大きな力で押し付けられる。具体的には、位置N4を位置N1およびN2の間の位置として、トレンチラインTLの形成が位置N4に至った時点で、刃先51の荷重が高められる。言い換えれば、トレンチラインTLの荷重が、位置N1に比して、トレンチラインTLの終端部である位置N4およびN3の間で高められる。これにより、終端部以外での荷重を軽減しつつ、位置N2からのクラックラインCLの形成を誘起されやすくすることができる。
(実施の形態4)
図15(A)を参照して、本実施の形態における脆性基板の分断方法においては、ステップS30(図4)にて、位置N1から位置N2を経由して辺ED2へ達するトレンチラインTLが形成される。次に、実施の形態2と同様、ステップS40(図4)が行なわれる。
図15(B)を参照して、次に位置N2と辺ED2との間に、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みを解放させるような応力が加えられる。これによりトレンチラインTLに沿ったクラックラインの形成が誘起される(図4:ステップS50)。
応力の印加として具体的には、上面SF1上において位置N2と辺ED2との間(図中、破線および辺ED2の間の領域)で、押し付けられた刃先51が摺動させられる。この摺動は辺ED2に達するまで行なわれる。刃先51は好ましくは最初に形成されたトレンチラインTLの軌道に交差するように、より好ましくは最初に形成されたトレンチラインTLの軌道に重なるように摺動される。この再度の摺動の長さは、たとえば0.5mm程度である。またこの再度の摺動は、複数のトレンチラインTL(図15(A))が形成された後にそれぞれに対して行なわれてもよく、あるいは、1つのトレンチラインTLの形成および再度の摺動を行なう工程がトレンチラインTLごとに順次行なわれてもよい。
変形例として、位置N2と辺ED2との間に応力を加えるために、上述した刃先51の再度の摺動に代えて、上面SF1上において位置N2と辺ED2との間にレーザ光が照射されてもよい。これにより生じた熱応力によっても、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みが解放され、それによりクラックラインの形成開始を誘起することができる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じである。
(実施の形態5)
図16(A)を参照して、本実施の形態における脆性基板の分断方法においては、ステップS30(図4)にて、位置N1から位置N2へ、そしてさらに位置N3へ刃先51を変位させることによって、上面SF1の縁から離れたトレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLの形成方法自体は図6(A)(実施の形態2)とほぼ同様である。次に、実施の形態2と同様、ステップS40(図4)が行なわれる。
図16(B)を参照して、図15(B)(実施の形態4またはその変形例)と同様の応力印加が行なわれる。これによりトレンチラインTLに沿ったクラックラインの形成が誘起される(図4:ステップS50)。
図17を参照して、図16(A)の工程の変形例として、トレンチラインTLの形成において、刃先51が位置N3から位置N2へそして位置N2から位置N1へ変位させられてもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じである。
(実施の形態6)
図18(A)および(B)を参照して、上記各実施の形態において、刃先51(図5(A)および(B))に代わり、刃先51vが用いられてもよい。刃先51vは、頂点と、円錐面SCとを有する円錐形状を有する。刃先51vの突起部PPvは頂点で構成されている。刃先の側部PSvは頂点から円錐面SC上に延びる仮想線(図18(B)における破線)に沿って構成されている。これにより側部PSvは、線状に延びる凸形状を有する。
上記各実施の形態においてはガラス基板の縁の第1および第2の辺が長方形の短辺であるが、第1および第2の辺は長方形の長辺であってもよい。また縁の形状は長方形に限定されるものではなく、たとえば正方形であってもよい。また第1および第2の辺は直線状のものに限定されるものではなく曲線状であってもよい。また上記各実施の形態においてはガラス基板の面が平坦であるが、ガラス基板の面は湾曲していてもよい。
上述した分断方法に特に適した脆性基板としてガラス基板が用いられるが、脆性基板はガラス基板に限定されるものではない。脆性基板は、ガラス以外に、たとえば、セラミックス、シリコン、化合物半導体、サファイア、または石英から作られ得る。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
4 ガラス基板(脆性基板)
11,12 部材
51,51v 刃先
AL アシストライン
CL クラックライン
ED1 辺(第1の辺)
ED2 辺(第2の辺)
N1 位置(第1の位置)
N2 位置(第2の位置)
SF1 上面(第1の面)
SF2 下面(第2の面)
TL トレンチライン
PP,PPv 突起部
PS,PSv 側部

Claims (7)

  1. 第1の面を有し、前記第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板を準備する工程と、
    前記脆性基板の前記第1の面に刃先を押し付ける工程と、
    前記押し付ける工程によって押し付けられた前記刃先を前記脆性基板の前記第1の面上で摺動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインを形成する工程とを備え、前記トレンチラインを形成する工程は、前記トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれ、さらに
    前記トレンチラインを形成する工程の後、前記クラックレス状態を維持する工程と、
    前記クラックレス状態を維持する工程の後に、前記トレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記脆性基板のクラックを伸展させることによって、クラックラインを形成する工程とを備え、前記クラックラインによって前記トレンチラインの直下において前記脆性基板は前記トレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれてる、脆性基板のクラックライン形成方法。
  2. 前記クラックレス状態を保つ工程は、前記脆性基板を搬送する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
  3. 前記クラックレス状態を保つ工程は、前記脆性基板を加工する工程を含む、請求項1または2に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
  4. 前記トレンチラインを形成する工程において、前記トレンチラインは、第1の位置と、第2の位置との間で形成され、
    前記クラックラインを形成する工程は、前記トレンチラインに沿って前記第2の位置から前記第1の位置の方へ、前記厚さ方向における前記脆性基板のクラックを伸展させることによって行なわれる、
    請求項1からのいずれか1項に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
  5. 前記クラックラインを形成する工程は、前記トレンチラインと前記第2の位置で交差するアシストラインを形成する工程を含む、請求項4に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
  6. 前記クラックラインを形成する工程は、前記トレンチラインと前記第2の位置で交差するアシストラインにおいて前記脆性基板が分離される工程を含む、請求項4に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
  7. 前記クラックラインを形成する工程は、前記トレンチラインの前記第2の位置を含む領域に応力が加えられる工程を含む、請求項4に記載の脆性基板のクラックライン形成方法。
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