JP6541716B2 - 3dシート材、及び、3dシート材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クッション基材の表面側に凹部が形成されたシート材、及び、クッション基材の表面側にエンボス凸部を押圧するエンボス工程を有し、クッション基材の表面側に凹部が形成されたシート材を製造する製造方法に関する。
従来、熱エンボス加工された乾式不織布(ウエブ)が知られている(特許文献1参照)。
このウエブは、セルロース系繊維からウエブが形成され、熱融着性繊維を含まないエアレイド不織布が複数枚積層されたエアレイド不織布積層体が熱エンボス加工により、熱エンボス部で互いに熱融着されている。
特開2006−241625号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたウエブは、特許文献1の図1に示されたように、エンボス凸部に押圧された部分(凹部)からエンボス凸部に押圧されていない部分にかけては、断面が湾曲状となり、ウエブに対して形成されるエンボス模様としては、エンボス凸部に押圧された凹部と押圧されていない部分との間の境界が不明確でメリハリがなく、立体感に乏しいものとなる。
本発明は、このような点に鑑み、凹内周の底寄りに水平方向とのなす角が鋭角である斜平面部分を有すること等によって、「凹部の明確化」等を実現するシート材、シート材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るシート材1は、クッション基材2の表面側に凹部3が形成されたシート材であって、前記凹部3は、底4と凹内周5を備え、この凹内周5は、前記底4寄りに、水平方向とのなす角θが鋭角である斜平面部分6を有し、前記凹部3は、複数であり、これら複数の凹部3は、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、前記長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成され、前記複数の凹部3のうち、前記長手方向Lに略沿って隣接する2つの凹部3間の長手間隔KLは、前記短手方向Sに略沿って隣接する2つの凹部3間の短手間隔KSより長く、且つ、前記長手間隔KLが8mm以上100mm以下であり、前記短手間隔KSが5mm以上60mm以下であると同時に、当該シート材の厚さ1wは、2mm以上40mm以下であることを第1の特徴とする。
本発明に係るシート材1の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、前記長手方向Lに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する長手非凹部3L’の表面、及び、前記短手方向Sに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する短手非凹部3S’の表面は、略平坦である点にある。
本発明に係るシート材1の第3の特徴は、上記第1又は2の特徴に加えて、前記凹内周5は、前記クッション基材2の表面側寄りにも、前記斜平面部分6を有し、又は、前記クッション基材2の表面側には、表皮材7が積層され、前記凹部3は、前記表皮材7と共にクッション基材2が凹んだものである点にある。
これらの特徴により、凹部3に底4と凹内周5を備え、凹内周5の底4寄りに水平方向とのなす角θが鋭角である斜平面部分6を有することによって、特許文献1とは異なり、図1で示したように、凹部3の底4から凹内周5にかけての断面が底4と凹内周5との境界で鋭角状に屈曲することとなるため、凹部3は、底4と凹内周5の間の境界が明確でメリハリ(シャープな印象)が出て(「凹部の明確化」)、様々な角度からでも凹部3の立体感(3D)を十分に認識し易い構成となる(「立体感の向上」)。
尚、立体感を認識し易いシート材1は、「3Dシート材」とも言える。
又、凹内周5のクッション基材2の表面側寄りにも斜平面部分6を有することによって、凹部3の凹内周5からクッション基材2の表面等にかけての断面も凹内周5と表面等との境界で鋭角状に屈曲しているため、凹部3は、凹内周5とクッション基材2の表面等の間の境界も明確でメリハリが出て(更なる「凹部の明確化」)、様々な角度からでも凹部3の立体感をより認識し易い構成となる(更なる「立体感の向上」)。
更に、クッション基材2の表面側に積層された表皮材7と共にクッション基材2を凹ませて凹部3を形成することによって、クッション基材2として同じ素材を用いたとしても、表皮材7を変えるだけで、シート材1の表面性状(色・素材等)を様々に選択可能となると共に、表皮材7に対しても「凹部の明確化」等を図れる。
そして、複数の凹部3を、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、各方向L、Sに略沿って繰り返し並べ、長手間隔KLを短手間隔KSより長くすることによって、長手方向Lに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する非凹部(長手非凹部)3L’も、短手方向Sに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する非凹部(短手非凹部)3S’より長く(広く)なるところ、より長い長手非凹部3L’は凹部3の長手方向Lで支え、より短い短手非凹部3S’は凹部3の短手方向Sで支える(つまり、非凹部3L’、3S’の長さ方向に応じて、凹部3で支える)ため、長手方向Lや短手方向Sの何れにおいても、非凹部3L’、3S’のヘタリを抑制し易くなる。
本発明に係るシート材の製造方法は、クッション基材2の表面側にエンボス凸部11を押圧するエンボス工程Eを有し、前記クッション基材2の表面側に凹部3が形成されたシート材を製造する製造方法であって、前記エンボス凸部11には頂12と凸外周13を設け、且つ、この凸外周13には前記頂12寄りに水平方向とのなす角θ’が鋭角である斜平面部分14を設け、前記エンボス工程Eにおいて、前記エンボス凸部11における頂12及び凸外周13の斜平面部分14が前記クッション基材2の表面側に当接した状態で、前記エンボス凸部11を押圧することで、前記凹部3には底面4と凹内周5を設け、且つ、この凹内周5には前記底面4寄りに水平方向とのなす角θが鋭角である斜平面部分6を設け、前記エンボス凸部11は、複数であり、これら複数のエンボス凸部11は、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、前記長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成され、前記複数のエンボス凸部11のうち、前記長手方向Lに略沿って隣接する2つのエンボス凸部11間の長手間隔KLは、前記短手方向Sに略沿って隣接する2つのエンボス凸部11間の短手間隔KSより長く、且つ、前記長手間隔KLが8mm以上100mm以下であり、前記短手間隔KSが5mm以上60mm以下であると同時に、当該シート材の厚さ1wは、2mm以上40mm以下であることを第1の特徴とする。
この特徴により、エンボス工程Eにおいて、エンボス凸部11における頂12及び凸外周13の斜平面部分14がクッション基材2の表面側に当接した状態で、エンボス凸部11を押圧することで、凹部3の凹内周5には底面4寄りに水平方向とのなす角θが鋭角である斜平面部分6を設けることによって、図1で示したように、凹部3の底4から凹内周5にかけての断面は底4と凹内周5との境界で鋭角状に屈曲することとなるため、凹部3は、底4と凹内周5の間の境界が明確でメリハリが出て(「凹部の明確化」)、様々な角度からでも凹部3の立体感(3D)を十分に認識し易い構成となる(「立体感の向上」)。
尚、立体感を認識し易いシート材1の製造方法は、「3Dシート材の製造方法」とも言える。
本発明に係るシート材やシート材の製造方法によると、凹内周の底寄りに水平方向とのなす角が鋭角である斜平面部分を有すること等によって、「凹部の明確化」等を実現できる。
本発明に係るシート材の実施例1を示す図であって、(a)はシート材全体の平面図であり、(b)は(a)中のA矢視断面を示し、(c)は(a)中のB矢視断面を示す。 シート材の実施例1を示す図面代用写真である。 本発明に係るシート材の実施例2を示す図であって、(a)はシート材全体の平面図であり、(b)は(a)中のC矢視断面を示し、(c)は(a)中のD矢視断面を示す。 シート材の実施例2を示す図面代用写真である。 本発明に係るシート材の実施例3を示す図であって、(a)はシート材全体の平面図であり、(b)は(a)中のE矢視断面を示し、(c)は(a)中のF矢視断面を示す。 シート材の実施例3を示す図面代用写真である。 シート材の変形例を示す図面代用写真である。 本発明に係るシート材の製造方法を示す断面図であって、(a)はエンボス工程前の状態を示し、(b)エンボス工程中の状態を示す。
<シート材1の全体構成>
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜7には、本発明の第1実施形態に係るシート材1が示されており、このシート材1は、クッション基材2の表面側に凹部3が形成されたシート状物である。
シート材1は、クッション基材2の表面側に、表皮材7が積層されていても良い。
シート材1の「表面1a」とは、自動車等のシート(椅子)を覆うシートカバーなどの繊維製品に使用する時に露出する側の面であるとも言える。
逆に、シート材1の「裏面1b」とは、シートカバーなどの繊維製品に使用する時に露出しない側の面であるとも言える。
シート材1の厚さ1wは、何れの値でも良いが、例えば、1mm以上100mm以下、好ましくは1mm以上50mm以下、更に好ましくは2mm以上40mm以下(3mm、4mm、5mm、10mm、30mmなど)であっても良い。
シート材1の厚さ1wのうち、凹部3の底4からシート材1の裏面1bまでの厚さは、当然、シート材1の厚さ1wから、凹部3の深さ(シート材1の表面1aから凹部3の底4までの深さ)3dを引いた値となる。
尚、シート材1が分厚い(厚さ1wが所定値(例えば、30mmなど)以上である)場合には、シート材1は、略直方体状であるとも言える。
このようなシート材1を構成するクッション基材2について、以下に述べる。
<クッション基材2>
図1〜7に示したように、クッション基材2は、上述したシート材1の基材となるクッション性(緩衝性や可撓性)を有した部材であり、その表面2a等側には、凹部3が形成されている。
尚、クッション基材2の「表面2a」とは、自動車等のシート(椅子)を覆うシートカバーなどの繊維製品にシート材1を使用する場合は、後述する表皮材7が積層されていなければ、使用時に露出する側の面であり、表皮材7が積層されていれば、使用時に露出する側に近い側の面であるとも言える。
逆に、クッション基材2の「裏面2b」とは、シートカバーなどの繊維製品にシート材1を使用する時に露出しない側の面、又は、露出しない側に近い側の面であるとも言える。
更に、クッション基材2の「表面側」とは、クッション基材2の上述した表面2aの側を意味する以外に、後述する表皮材7が積層されていれば、使用時に露出する表皮材7の表面7aに近い側の面も意味する。
クッション基材2の厚さ2wも、何れの値でも良いが、例えば、1mm以上100mm以下、好ましくは1mm以上50mm以下、更に好ましくは2mm以上40mm以下(3mm、4mm、5mm、10mm、30mmなど)であっても良い。
クッション基材2の構成・素材についても、特に限定はないが、例えば、ポリウレタンフォーム(PUF)や、ポリスチレンフォーム(PSF)、ポリエチレンフォーム(PEF)、ポリプロピレンフォーム(PPF)等の発泡させた合成樹脂(合成樹脂フォーム)であっても良い。
又、クッション基材2の構成・素材としては、例えば、合成樹脂の不織布であっても良く、この不織布を構成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル繊維、ナイロン(ポリアミド)繊維、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系繊維、レーヨン繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)を主成分とするアクリル繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維(ビニロン繊維)、ポリウレタン(PU)繊維などの合成繊維であったり、その他、綿、絹、ガラス繊維、羊毛などであり、これらを単独又は組み合わせて用いられても良い。
この他、クッション基材2の構成・素材としては、例えば、ダブルラッシェル編等の編物や、二重織、二重織以上の多重織などの織物等を含む布帛であっても良い。
以下、クッション基材2は、主にウレタンフォームとして述べる。
<凹部3、長手方向L、短手方向S>
図1〜7に示したように、凹部3は、クッション基材2の表面(表面2aや、後述の表皮材7が積層されていれば、その表面7a)側に形成された凹みである。
凹部3は、底4と凹内周5を備えており、このうち凹内周5には、少なくとも底4寄りに、水平方向とのなす角θが鋭角である斜平面部分6を有している。
凹部3は、1つのクッション基材2に対して、1つだけ形成されていたり、複数形成されていても良い。
凹部3は、平面視形状が、後述する長手方向Lや短手方向Sを有しても良い。
ここで、凹部3における長手方向Lと短手方向Sは、互いに直交しつつ、平面視における凹部3内で最も長い線分が略沿った方向が長手方向Lであり、平面視における凹部3内で最も短い線分が略沿った方向が短手方向Sである。
凹部3の平面視形状としては、例えば、凹部3が長手方向Lや短手方向Sを有する場合であれば、略矩形状(長方形状)や略楕円形状、略ひし形状であっても良い。
更に詳解すれば、凹部3の平面視形状が略矩形状であれば、長辺に略沿った方向が長手方向Lであり、短辺に略沿った方向が短手方向Sである。
又、凹部3の平面視形状が略楕円形状であれば、長径に略沿った方向が長手方向Lであり、短径に略沿った方向が短手方向Sである。
同様に、凹部3の平面視形状が略ひし形であれば、2つの対角線のうち、長い方の対角線に略沿った方向が長手方向Lであり、短い方の対角線に略沿った短手方向Sは短径に略沿った方向である。
この他、凹部3の平面視形状が略三角形状である場合であっても、最も長い辺に略沿った方向が長手方向Lで、この最も長い辺に向かい合う頂点から当該辺へ下した垂線に略沿った方向が短手方向Sであるとも言え、略正五角形状であれば、最も長い対角線に略沿った方向が長手方向Lで、この最も長い対角線に向かい合う頂点から当該対角線へ下した垂線に略沿った方向が短手方向Sであったり、略正六角形状であれば、最も長い対角線に略沿った方向が長手方向Lで、この最も長い対角線に直交する最も短い対角線に略沿った方向が短手方向Sであったり、後述するような略棒状の八角形状であれば、当該略棒状の長手方向が長手方向であり、当該略棒状の幅方向が短手方向Sであると言えることから、互いに直交する長手方向Lと短手方向Sを有する何れの形状であっても良いと言える。
一方、凹部3の平面視形状は、上述した長手方向Lと短手方向Sを有さずとも良く、例えば、略正方形状、略円形状(略真円形状)などであっても構わない。
凹部3の大きさも、特に限定はないが、長手方向Lに沿った長さ(長手長さ)L’は、例えば、10mm以上150mm以下、好ましくは15mm以上140mm以下、更に好ましくは20mm以上130mm以下(28mmや46mm、121mmなど)であっても良い。
又、凹部3の短手方向Sに沿った長さ(短手長さ)S’は、例えば、上述した凹部3の長手長さL’より短く、且つ、5mm以上50mm以下、好ましくは7mm以上40mm以下、更に好ましくは10mm以上30mm以下(15mmや23mmなど)であっても良い。
凹部3の深さ3dは、シート材1の表面1a(又は、クッション基材2の表面2aや、表皮材7の表面7a)から凹部3の底4までの深さであるとも言え、その値には特に限定はなく、例えば、1mm以上20mm以下、好ましくは2mm以上10mm以下、更に好ましくは3mm以上7mm以下(3.5mmや4.0mm、4.5mm、5.0mmなど)であっても良い。
このような凹部3が、上述したように複数である場合には、これら複数の凹部3は、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されていても良い。
尚、「凹部3それぞれの長手方向L同士が略平行である」とは、各凹部3において対応する各長手方向L同士(例えば、平面視形状が略矩形状であれば長辺同士が、略ひし形状であれば長い方の対角線同士が)略一直線状に並ぶ場合の他、各凹部3において対応する各長手方向L同士が、略平行であっても、略一直線状には並ばない(互い違いになる)場合も含む。
同様に、「凹部3それぞれの短手方向S同士が略平行である」とは、各凹部3において対応する各短手方向S同士(例えば、平面視形状が略矩形状であれば短辺同士が、略ひし形状であれば短い方の対角線同士が)略一直線状に並ぶ場合の他、各凹部3において対応する各短手方向S同士が、略平行であっても、略一直線状には並ばない(互い違いになる)場合も含む。
この他、複数の凹部3は、それぞれの長手方向L同士や短手方向S同士の略平行か等を無視してランダムに並べられていても良い。
以下、凹部3は複数であり、これら複数の凹部3の平面視形状は長手方向Lと短手方向Sを有し、各凹部3の長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、各方向L、Sに略沿って繰り返し並んで形成されているものとして述べる。
<底4>
図1〜7に示したように、底(底面)4は、凹部3において最も下方(シート材1の裏面1b(クッション基材2の裏面2b)の最も近く)に位置し、後述する凹内周5に囲まれた部分である。
底4は、略平坦な面(略平面)でも良いし、若干湾曲した面(曲面)でも良い。
底4の平面視形状も、特に限定はないが、例えば、上述した凹部3の平面視形状に略相似且つ縮小した形状であっても良い。
よって、底4の平面視形状も、長手方向Lや短手方向Sを有する場合があり、この各方向L、Sが、凹部3の各方向L、Sと略平行であっても良い。
底4の具体的な平面視形状も、上述した凹部3の平面視形状のように、例えば、凹部3が長手方向Lや短手方向Sを有する場合であれば、略矩形状(長方形状)や略楕円形状、略ひし形状、略三角形状、略正五角形状、略正六角形状、略棒状の八角形状などであっても良い。
一方、底4の平面視形状も、長手方向Lと短手方向Sを有さずとも良く、例えば、略正方形状、略円形状(略真円形状)などであっても構わない。
底4の大きさも、特に限定はないが、長手長さL’は、例えば、1.0mm以上100.0mm以下、好ましくは2.0mm以上95.0mm以下、更に好ましくは3.0mm以上90.0mm以下(5.6mmや10.0mm、85.0mmなど)であっても良い。
又、底4の短手長さS’は、例えば、上述の底4の長手長さL’より短く、且つ、1.0mm以上20.0mm以下、好ましくは1.5mm以上15.0mm以下、更に好ましくは2.0mm以上10.0mm以下(3.0mmや5.0mmなど)であっても良い。
更に、底4の厚さ4wは、凹部3の底4からシート材1の裏面1bまでの厚さであって、シート材1の厚さ1wから凹部3の深さ3dを引いた値であるとも言え、この厚さ4wも、特に限定はないが、例えば、0.1mm以上2.0mm以下、好ましくは0.2mm以上1.5mm以下、更に好ましくは0.3mm以上1.0mm以下(0.5mmや0.8mmなど)であっても良い。
<凹内周5>
図1〜7に示したように、凹内周5は、凹部3において上述した底4とシート材1の表面1a(クッション基材2の表面2aや、後述の表皮材7が積層されていれば、その表面7a)との間に位置し、底4を囲む部分である。
凹内周5は、少なくとも底4寄りに、後述する斜平面部分(凹斜平面部分)6を有している。
更に、凹内周5は、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側寄りにも、凹斜平面部分6を有していても良い。
従って、凹内周5は、凹斜平面部分6では略平坦な面(略平面)であるが、それ以外の部分では、略平面も良いし、曲面でも良い。
凹内周5の平面視形状も、特に限定はないが、例えば、上述した凹部3の平面視形状と底4の平面視形状が互いに略相似で、且つ、凹部3の各方向L、Sと底4の各方向L、Sが略平行であれば、凹部3の平面視形状のある1辺と、この1辺に対応する底4の平面視形状の1辺と、凹部3の平面視形状の頂点とこの頂点に対応する底4の平面視形状の頂点とを結ぶ線分に囲まれた形状であっても良い。
この場合を換言すれば、凹部3のある1辺と、この1辺に対応する底4の1辺は、略平行で、且つ、凹部3のある1辺より底4の1辺の方が短いことから、凹内周5の平面視形状は、略台形状となるとも言える。
又、凹部3の平面視形状と底4の平面視形状が、互いに略相似でない、又は、凹部3の各方向L、Sと底4の各方向L、Sが略平行でない場合などであれば、凹内周5の平面視形状は、略台形状以外の形状(略矩形状や略三角形状、互いに平行でない略四角形状など)となっても良い。
このような凹内周5の大きさは、平面視においては、上述した凹部3の大きさから、底4の大きさを引いたものであると言える。
<凹部3の斜平面部分6、水平方向となす角θ>
図1〜7に示したように、凹部3の斜平面部分(凹斜平面部分)6は、凹内周5の底4寄りに少なくとも存在し(設けられ)、水平方向とのなす角(凹斜角)θが鋭角である略平坦な面(略平面)の部分である。
凹斜平面部分6は、上述したように、凹内周5の底4寄りだけでなく、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側寄りに設けられていても良い。
ここで、「底4寄りに凹斜平面部分6を有する」とは、底4と凹内周5の境界から、クッション基材2の表面側に向かって所定距離だけ離れた位置までの間が、凹斜平面部分6であって、底4の周り全てを囲むように(底4と凹内周5の境界全周に近接して)、凹斜平面部分6が存在する場合だけでなく、底4の周りのうち一部の凹内周5だけに(底4と凹内周5の境界のうち一部だけに近接して)、凹斜平面部分6が存在する場合も含む。
同様に、「クッション基材2の表面側寄りに凹斜平面部分6を有する」とは、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)と凹内周5の境界から、凹部3の底4に向かって所定距離だけ離れた位置までの間が、凹斜平面部分6であって、凹内周5の周縁全てに沿うように(クッション基材2の表面と凹内周5の境界全周に近接して)、凹斜平面部分6が存在する場合だけでなく、凹内周5の周縁のうち一部の凹内周5だけに(クッション基材2の表面と凹内周5の境界のうち一部だけに近接して)、凹斜平面部分6が存在する場合も含む。
尚、凹斜平面部分6が水平方向となす角(凹斜角)θにおける「水平方向」とは、シート材1が略水平に載置されている場合には、文字通りの略水平方向を意味し、シート材1がシートカバー等の繊維製品に使用されて、略水平に載置されていない箇所が生じる場合には、シート材1の表面1a(クッション基材2の表面2a、又は、表皮材7の表面7a)に略沿う方向を意味したり、凹部3の底4が略平面であれば、当該底4に略沿う方向を意味する。
この凹斜平面部分6が水平方向となす凹斜角θは、上述したように、鋭角であるが、ここで、「鋭角」とは、0(0.0)°より大きく、90(90.0)°より小さい角を言う。
又、凹斜角θは、鋭角であれば、その値に特に限定はないが、例えば、1.0°以上80.0°以下、好ましくは3.0°以上75.0°以下、更に好ましくは5.0°以上70.0°以下(12.5°や15.5°、19.7°、29.1°、33.7°など)であっても良い。
更に、凹斜角θは、凹部3の長手方向Lに略沿った断面視における値(長手凹斜角θL)と、凹部3の短手方向Sに略沿った断面視における値(短手凹斜角θS)が異なる値であっても良い。
このような凹斜平面部分6の数は、1つの凹部3において、何れの値でも良く、例えば、4個や8個(後述する実施例1〜3や変形例参照)であったり、1、3、3、5、6、7個、その他、9個以上であっても構わない。
<凹部3の長手間隔KL、短手間隔KS)
図1〜7に示したように、上述したように、複数の凹部3がそれぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されている場合、これら複数の凹部3のうち、長手方向Lに略沿って隣接する2つの凹部3間の間隔(距離)を、長手間隔KLと言い、短手方向Sに略沿って隣接する2つの凹部3間の間隔(距離)を、短手間隔KSと言う。
長手間隔KLは、短手間隔KSより長くても良い。又、長手間隔KLや短手間隔KSは、同じ値で繰り返されても良いし、隣接する2つの凹部3によっては、異なる値であっても良い。
長手間隔KLの具体的な値は、短手間隔KSより長ければ、特に限定はないが、例えば、8mm以上(換言すれば、8mm以上+∞(無限大)以下)、好ましくは8mm以上100mm以下、更に好ましくは10mm以上50mm以下(15mmや32mmなど)であっても良い。
又、短手間隔KSの値も、長手間隔KLより短ければ、特に限定はないが、例えば、1mm以上80mm以下、好ましくは3mm以上70mm以下、更に好ましくは5mm以上60mm以下(7mmや19mm、50mmなど)であっても良い。
<非凹部(長手非凹部3L’、短手非凹部3S’)>
図1〜7に示したように、非凹部3L’、3S’は、凹部3ではない部分であって、凹部3が複数形成されている場合には、隣接する2つの凹部3間に存在する隙間であると言える。
この場合を詳解すれば、長手方向Lに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する隙間が、長手非凹部3L’であり、短手方向Sに略沿って隣接する2つの凹部3間に存在する隙間が、短手非凹部3S’である。
図1〜7に示したように、長手非凹部3L’や短手非凹部3S’の平面視形状は、クッション基材2の表面(表面2a、表皮材7の表面7a)から、凹部3(1つ又は複数の凹部3)を抜いた形状となる。
尚、複数の長手非凹部3L’や短手非凹部3S’が、互いに繋がって、1つの大きな非凹部3’を形成していても良い。
<表皮材7>
図1〜7に示したように、表皮材7は、クッション基材2の表面2aに積層されたシート状物である。
表皮材7は、クッション基材2の表面2aに積層されるのであれば、その素材は何れでも良いが、例えば、織物、編物、不織布などの布帛や、フィルムなどのシート状物であっても良い。
表皮材7が織物の場合、何れの織組織でも構わないが、例えば、平織や綾織、朱子織、二重織、二重織以上の多重織などであっても良い。
表皮材7が編物の場合、デンビー編(トリコット編)や、ラッシェル編、ダブルラッシェル編、バンダイク編(アトラス編)、コード編などの経編や、平編(天竺編)、ゴム編(リブ編)、パール編などの緯編など、それぞれ何れの組織であっても構わない。
表皮材7が不織布である場合には、例えば、往復するニードルに繊維を引っ掛けて繊維相互間を交絡したニードルパンチ不織布であっても良く、その他、熱融着性繊維を含有し加熱により成形されたサーマルボンド不織布、アクリル樹脂やウレタン樹脂等のエマルション樹脂の吹き付け加工により成形されたケミカルボンド不織布、ノズルから紡糸された長繊維(フィラメント)を動くスクリーン上に積層して結合させたスパンボンド不織布、ステッチボンド不織布等をニードルパンチ法などによって結合させたものであっても構わない。
表皮材7が織物や編物、不織布などの布帛である場合、それらを構成(織成、編成)する繊維としては、熱可塑性の素材であるポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル繊維、ナイロン(ポリアミド)繊維、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系繊維、レーヨン繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)を主成分とするアクリル繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維(ビニロン繊維)、ポリウレタン(PU)繊維などの合成繊維でも良く、その他、ガラス繊維、羊毛、絹などであり、これらを単独又は組み合わせて用いられても良い。
尚、表皮材7が織物や編物、不織布などの布帛である場合、それらを構成(織成、編成)する繊維の繊度も、何れの値でも良いが、例えば、総繊度で、20dtex以上3000dtex以下である。
表皮材7がフィルムなどのシート状物であれば、それを構成する素材としては、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂などの合成樹脂などや、これらを単独又は組み合わせて用いられても良い。
上述した表皮材7は、所望により、酸化チタン、炭酸カルシウム等の体質顔料やフィラー(充填材)を任意に添加したり、消臭剤、抗菌剤、防カビ剤、難燃剤、撥水剤、防汚剤、着色剤、香料、発泡剤等を添加した素材を用いたり、表皮材7とした後に処理しても良い。
表皮材7は、その模様については、無地や、花や草木などの植物の柄、動物の柄、幾何学模様、表面凹凸等による模様など何れでも良い。表皮材7の色彩についても、青色系、黒色系、白色系、赤色系、橙色系、黄色系、緑色系、紫色系など何れの色調でも良く、彩度や明度についても何れの値でも構わない。
表皮材7の「表面7a」とは、自動車等のシート(椅子)を覆うシートカバーなどの繊維製品に使用する時に露出する側の面であるとも言える。
逆に、表皮材7の「裏面1b」とは、シートカバーなどの繊維製品に使用する時に露出しない側の面であるとも言える。
表皮材7の厚さ7wも、何れの値でも良いが、例えば、0.1mm以上3.0mm以下、好ましくは0.2mm以上2.0mm以下、更に好ましくは0.3mm以上1.0mm以下であっても良い。
このような表皮材7がクッション基材2の表面2aに積層されている場合には、当該表皮材7と共にクッション基材2も凹むことで、凹部3が形成されることとなる。
又、表皮材7は、クッション基材2の表面2aに、接着剤等によって固着していても良く、その他、表皮材7とクッション基材2同士が熱溶着して、互いに固着しても構わない。
以下、シート材1の各実施例、変形例ごとに詳解する。
<シート材1の実施例1>
図1、2に示したように、シート材1の実施例1では、凹部3が複数であり、これら複数の凹部3は、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されている。
又、実施例1は、各凹部3が、各方向L、Sにおいて、略一直線状には並んでおらず(互い違いになっており)、各凹部3及びその底4の平面視形状は略ひし形状である。
実施例1は、クッション基材2の表面2aに表皮材7が積層されている。
実施例1の凹部3における凹内周5は、底4寄りとクッション基材2の表面(表皮材7の表面7a)側寄りの両方に凹斜平面部分6が設けられている。
実施例1の凹内周5では、底4の周り全てを囲み且つ凹内周5の周縁全てに沿うように4つの凹斜平面部分6から形成され、凹内周5全てが凹斜平面部分6であり、各凹斜平面部分6の平面視形状は略台形状であって、凹斜平面部分6の数は4個である。
実施例1において、シート材1の厚さ1wは、各凹部3が形成された状態で、表皮材7及びクッション基材2を合わせて、5mmであって、凹部3は、長手長さL’が46mmで、短手長さS’が23mmであって、凹部3の深さ3dは4.5mmである。
実施例1において、底4は、長手長さL’が5.6mmで、短手長さS’が3.0mmであって、凹斜平面部分6は、長手凹斜角θLが15.5°で、短手凹斜角θSが29.1°であり、長手間隔KLが15mmで、短手間隔KSが7mmである。
<シート材1の実施例2>
図3、4に示したように、シート材1の実施例2において上述した実施例1と最も異なるのは、各凹部3及びその底4の平面視形状が、略矩形状である点である。
又、実施例2においても、凹内周5全てが凹斜平面部分6であり、各凹斜平面部分6の平面視形状は略台形状である。
実施例2において、シート材1の厚さ1wは、各凹部3が形成された状態で、表皮材7及びクッション基材2を合わせて、4mmであって、凹部3は、長手長さL’が28mmで、短手長さS’が15mmであって、凹部3の深さ3dは3.2mmである。
実施例2において、底4は、長手長さL’が5.6mmで、短手長さS’が3.0mmであって、凹斜平面部分6は、長手凹斜角θLが19.7°で、短手凹斜角θSが33.7°であり、長手間隔KLが32mmで、短手間隔KSが19mmである。
その他のシート材1の構成、作用効果及び使用態様は、実施例1と同様である。
<シート材1の実施例3>
図5、6に示したように、シート材1の実施例3において上述した実施例1、2と最も異なるのは、各凹部3の平面視形状が、略棒状(厳密には、略棒状の略八角形状)である点である。
更に、シート材1の実施例3は、各凹部3の底4の平面視形状も、略棒状(厳密には、略棒状の略矩形状)である点や、各凹部3が、その短手方向Sのみに略沿って(謂わば、横1列に)繰り返し並んで形成されている点や、凹斜平面部分6の数が8個である点も異なる。
又、実施例3においても、凹内周5全てが凹斜平面部分6であるが、各凹斜平面部分6の平面視形状は、略台形状だけでなく、略矩形状や略三角形状も存在する。
実施例3において、シート材1の厚さ1wは、各凹部3が形成された状態で、表皮材7及びクッション基材2を合わせて、4mmであって、凹部3は、長手長さL’が28mmで、短手長さS’が15mmであって、凹部3の深さ3dは3.5mmである。
実施例3において、底4は、長手長さL’が85mmで、短手長さS’が3mmであって、凹斜平面部分6は、長手凹斜角θLが12.5°で、短手凹斜角θSが33.7°であり、短手間隔KSが50mmである(長手間隔KLについて敢えて言及すれば、+∞あり、長手間隔KLが短手間隔KSより長いとも言える)。
その他のシート材1の構成、作用効果及び使用態様は、実施例1、2と同様である。
<シート材1の変形例>
図7に示したように、シート材1の実施例1を変形した変形例において上述した実施例1と最も異なるのは、各凹部3の凹内周5において、凹斜平面部分6が、底4寄りに存在するものの、クッション基材2の表面側寄りには存在しない点である。
この変形例の場合、凹部3の底4から凹内周5にかけての断面は底4と凹内周5との境界で鋭角状に屈曲して、凹部3は、底4と凹内周5の間の境界が明確でメリハリが出る一方で、凹部3の凹内周5からクッション基材2の表面(表面2aや表皮材7の表面7a)にかけての断面は湾曲状となり、柔らかい印象も同時に持たせることが出来る。
変形例において、シート材1の厚さ1wは、各凹部3が形成された状態で、表皮材7及びクッション基材2を合わせて、3mmであって、凹部3の深さ3dは2.5mmである。
その他のシート材1の構成、作用効果及び使用態様は、実施例1と同様である。
<シート材の製造方法、エンボス工程E>
図8に示したように、シート材の製造方法は、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側にエンボス凸部11を押圧するエンボス工程Eを有し、クッション基材2の表面側に凹部3が形成されたシート材1を製造する方法である。
エンボス工程Eにおいては、エンボス凸部11における後述する頂12や、凸外周13の斜平面部分(凸斜平面部分)14が、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側に当接した状態で、エンボス凸部11を押圧することで、凹部3には底面4と凹内周5を設け、且つ、少なくとも凹内周5の底面4寄りに凹斜平面部分6を設ける。
エンボス工程Eについて詳解すれば、エンボス凸部11を有するエンボス押型20と、これを受けるエンボス受型30との間に、凹部3を形成する前のクッション基材2や表皮材7を挟み、所定の条件で、エンボス押型20(つまり、エンボス凸部11)を、クッション基材2の表面側からエンボス受型30方向へ押圧して、凹部3を形成する。
エンボス工程Eにおける上述の条件は、凹部3が形成されるのであれば、特に限定はないが、例えば、エンボス押型20やエンボス受型30の温度(例えば、エンボス押型20が160℃で、エンボス受型30が160℃以上180℃以下など)、エンボス押型20(エンボス凸部11)でクッション基材2等を押圧する力(押圧力とも言い、例えば、30tf/cm2 (30トン重/cm2 で、換言すれば30000kgf(キログラム重)/cm2 )など)、押圧時間(例えば、50秒、60秒以上90秒以下など)が、所定の値であっても良い。
又、エンボス押型20をエンボス受型30方向へ押圧(近接)させて、最も近接した時のエンボス押型20とエンボス受型30間の距離は、0mmであったり、所定の値(例えば、5mmなど)であっても良く、この所定の値よりも、クッション基材2の厚さ2wや、これに表皮材7の厚さ7wを加えた合計値を小さく(薄く)する(例えば、3mmなどとする)ことによって、凹内周5のクッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側には凹斜平面部分6が形成されないこととなる(上述したシート材1の変形例となる)とも言える。
エンボス押型20やエンボス受型30の構成についても、凹部3が形成されるのであれば、特に限定はないが、例えば、何れの型20、30もフラット形状であったり、ロール形状であっても良い。
エンボス工程E前のシート材1の厚さ(エンボス前厚さ)1w’(つまり、クッション基材2単独の厚さ2wや、これに表皮材7の厚さ7wを加えた厚さ)は、何れの値でも良いが、例えば、1mm以上105mm以下、好ましくは1mm以上52mm以下、更に好ましくは2mm以上41mm以下(30mmなど)であっても良い。
エンボス工程E後のシート材1の厚さ(つまり、凹部3が形成された後のシート材1の厚さ)1wは、上述したエンボス前厚さ1w’より薄くても良い。
エンボス工程Eにおいては、クッション基材2の下(クッション基材2の裏面2b側)に、シリコン樹脂等の耐熱性を有したエラストマ素材のシート状物(下敷シート40)を敷いた状態で、エンボス凸部11を押圧しても良い。
<エンボス凸部11(エンボス押型20、エンボス基部21)>
図8に示したように、エンボス凸部11は、エンボス基部21から立設するように(立設状に)エンボス押型20に設けられた凸状部分(山部分)であって、エンボス押型20におけるエンボス凸部11は、シート材1における凹部3に相当するとも言える。
エンボス基部21は、エンボス押型20において、凹状部分(谷部分)であるとも言える。
エンボス凸部11には、頂12と凸外周13が設けられており、このうち凸外周13には、少なくとも頂12寄りに、水平方向とのなす角θ’が鋭角である斜平面部分(凸斜平面部分)14を有している。
エンボス凸部11は、1つのエンボス押型20に対して、1つだけ形成されていたり、複数形成されていても良い。
エンボス凸部11は、平面視形状が、長手方向Lや短手方向Sを有しても良く、凹部3における各方向L、Sと同様に、エンボス凸部11における長手方向Lと短手方向Sは、互いに直交しつつ、平面視におけるエンボス凸部11内で最も長い線分が略沿った方向が長手方向Lであり、平面視におけるエンボス凸部11内で最も短い線分が略沿った方向が短手方向Sである。
エンボス凸部11の平面視形状としては、例えば、エンボス凸部11が長手方向Lや短手方向Sを有する場合であれば、凹部3と同様に、略矩形状(長方形状)や略楕円形状、略ひし形状、略三角形状、略正五角形状、略正六角形状、略棒状の八角形状であっても良い。
一方、エンボス凸部11の平面視形状は、上述した長手方向Lと短手方向Sを有さずとも良く、例えば、略正方形状、略円形状(略真円形状)などであっても構わない。
エンボス凸部11の大きさも、特に限定はないが、長手方向Lに沿った長さ(長手長さ)L’は、例えば、10mm以上150mm以下、好ましくは15mm以上140mm以下、更に好ましくは20mm以上130mm以下(28mmや46mm、121mmなど)であっても良い。
又、エンボス凸部11の短手方向Sに沿った長さ(短手長さ)S’は、例えば、上述したエンボス凸部11の長手長さL’より短く、且つ、5mm以上50mm以下、好ましくは7mm以上40mm以下、更に好ましくは10mm以上30mm以下(15mmや23mmなど)であっても良い。
エンボス凸部11の高さ11hは、エンボス押型20の表面20a(又は、エンボス基部21の表面21a)からエンボス凸部11の頂12までの高さであるとも言え、その値には特に限定はなく、例えば、1mm以上20mm以下、好ましくは2mm以上10mm以下、更に好ましくは3mm以上7mm以下(3.5mmや4.0mm、4.5mm、5.0mmなど)であっても良い。
このようなエンボス凸部11が、上述したように複数である場合には、これら複数のエンボス凸部11は、それぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されていても良い。
この他、複数のエンボス凸部11は、それぞれの長手方向L同士や短手方向S同士の略平行か等を無視してランダムに並べられていても良い。
以下、エンボス凸部11は複数であり、これら複数のエンボス凸部11の平面視形状は長手方向Lと短手方向Sを有し、各エンボス凸部11の長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、各方向L、Sに略沿って繰り返し並んで形成されているものとして述べる。
<頂12>
図8に示したように頂(頂面)12は、エンボス凸部11において最も上方(エンボス基部21の最も遠く)に位置し、平面視においては、後述する凸外周13に囲まれた部分であって、エンボス凸部11における頂12は、凹部3における底4に相当するとも言える。
頂12は、略平坦な面(略平面)でも良いし、若干湾曲した面(曲面)でも良い。
頂12の平面視形状も、特に限定はないが、例えば、エンボス凸部11の平面視形状に略相似且つ縮小した形状であっても良く、頂12の平面視形状も、長手方向Lや短手方向Sを有する場合があり、この各方向L、Sが、エンボス凸部11の各方向L、Sと略平行であっても構わない。
頂12の具体的な平面視形状も、上述したエンボス凸部11の平面視形状のように、例えば、エンボス凸部11が長手方向Lや短手方向Sを有する場合であれば、略矩形状(長方形状)や略楕円形状、略ひし形状、略三角形状、略正五角形状、略正六角形状、略棒状の八角形状などであっても良い。
一方、頂12の平面視形状も、長手方向Lと短手方向Sを有さずとも良く、例えば、略正方形状、略円形状(略真円形状)などであっても構わない。
頂12の大きさも、特に限定はないが、長手長さL’は、例えば、1.0mm以上100.0mm以下、好ましくは2.0mm以上95.0mm以下、更に好ましくは3.0mm以上90.0mm以下(5.6mmや10.0mm、85.0mmなど)であっても良い。
又、頂12の短手長さS’は、例えば、上述の頂12の長手長さL’より短く、且つ、1.0mm以上20.0mm以下、好ましくは1.5mm以上15.0mm以下、更に好ましくは2.0mm以上10.0mm以下(3.0mmや5.0mmなど)であっても良い。
<凸外周13>
図8に示したように、凸外周13は、エンボス凸部11において上述した頂12とエンボス基部21の表面21aとの間に位置し、頂12を囲む部分であって、エンボス凸部11における凸外周13は、凹部3における凹内周5に相当するとも言える。
凸外周13は、少なくとも頂12寄りに、後述する斜平面部分(凸斜平面部分)14を有している。
凸外周13は、エンボス基部21の表面21a側寄りにも、凸斜平面部分14を有していても良く、凸外周13は、凸斜平面部分14では略平坦な面(略平面)であるが、それ以外の部分では、略平面も良いし、曲面でも良い。
凸外周13の平面視形状も、特に限定はないが、例えば、上述したエンボス凸部11の平面視形状と頂12の平面視形状が互いに略相似で、且つ、エンボス凸部11の各方向L、Sと頂12の各方向L、Sが略平行であれば、略台形状であっても良い。
又、エンボス凸部11の平面視形状と頂12の平面視形状が、互いに略相似でない、又は、エンボス凸部11の各方向L、Sと頂12の各方向L、Sが略平行でない場合などであれば、凸外周13の平面視形状は、略台形状以外の形状(略矩形状や略三角形状、互いに平行でない略四角形状など)となっても良い。
このような凸外周13の大きさは、平面視においては、上述したエンボス凸部11の大きさから、頂12の大きさを引いたものであると言える。
<エンボス凸部11の斜平面部分14、水平方向となす角θ’>
図8に示したように、エンボス凸部11の斜平面部分(凸斜平面部分)14は、凸外周13の頂12寄りに少なくとも存在し(設けられ)、水平方向とのなす角(凸斜角)θ’が鋭角である略平坦な面(略平面)の部分であって、エンボス凸部11における凹斜平面部分14は、凹部3における凹斜平面部分6に相当するとも言える。
凸斜平面部分14は、上述したように、凸外周13の頂12寄りだけでなく、エンボス基部21の表面21a側寄りに設けられていても良い。
ここで、「頂12寄りに凸斜平面部分14を有する」とは、頂12と凸外周13の境界から、エンボス基部21の表面21a側に向かって所定距離だけ離れた位置までの間が、凸斜平面部分14であって、頂12の周り全てを囲むように(頂12と凸外周13の境界全周に近接して)、凸斜平面部分14が存在する場合だけでなく、頂12の周りのうち一部の凸外周13だけに(頂12と凸外周13の境界のうち一部だけに近接して)、凸斜平面部分14が存在する場合も含む。
同様に、「エンボス基部21の表面21a側寄りに凸斜平面部分14を有する」とは、エンボス基部21の表面21aと凸外周13の境界から、エンボス凸部11の頂12に向かって所定距離だけ離れた位置までの間が、凸斜平面部分14であって、凸外周13の周縁全てに沿うように(エンボス基部21の表面21aと凸外周13の境界全周に近接して)、凸斜平面部分14が存在する場合だけでなく、凸外周13の周縁のうち一部の凸外周13だけに(エンボス基部21の表面21aと凸外周13の境界のうち一部だけに近接して)、凸斜平面部分14が存在する場合も含む。
尚、凸斜平面部分14が水平方向となす角(凸斜角)θ’における「水平方向」とは、エンボス押型20が略水平に載置されている場合には、文字通りの略水平方向を意味し、エンボス押型20が略水平に載置されていない場合には、エンボス基部21の表面21aに略沿う方向を意味したり、エンボス凸部11の頂12が略平面であれば、当該頂12に略沿う方向を意味する。
この凸斜平面部分14が水平方向となす凸斜角θ’は、上述したように、鋭角であるが、ここで、「鋭角」とは、0(0.0)°より大きく、90(90.0)°より小さい角を言う。
又、凸斜角θ’は、鋭角であれば、その値に特に限定はないが、例えば、1.0°以上80.0°以下、好ましくは3.0°以上75.0°以下、更に好ましくは5.0°以上70.0°以下(12.5°や15.5°、19.7°、29.1°、33.7°など)であっても良い。
更に、凸斜角θ’は、エンボス凸部11の長手方向Lに略沿った断面視における値(長手凸斜角θL’)と、エンボス凸部11の短手方向Sに略沿った断面視における値(短手凸斜角θS’)が異なる値であっても良い。
このような凸斜平面部分14の数は、1つのエンボス凸部11において、何れの値でも良く、例えば、4個や8個であったり、1、3、3、5、6、7個、その他、9個以上であっても構わない。
<エンボス凸部11の長手間隔KL、短手間隔KS)
エンボス押型20においても、凹部3と同様に、複数のエンボス凸部11がそれぞれの長手方向L同士が略平行で且つ短手方向S同士が略平行となるように、長手方向L及び短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されている場合、これら複数のエンボス凸部11のうち、長手方向Lに略沿って隣接する2つのエンボス凸部11間の間隔(距離)を、長手間隔KLと言い、短手方向Sに略沿って隣接する2つのエンボス凸部11間の間隔(距離)を、短手間隔KSと言う。
エンボス押型20における長手間隔KLも、短手間隔KSより長くても良い。
エンボス押型20において、長手間隔KLの具体的な値は、短手間隔KSより長ければ、特に限定はないが、例えば、8mm以上、好ましくは8mm以上100mm以下、更に好ましくは10mm以上50mm以下(15mmや32mmなど)であっても良く、又、短手間隔KSの値も、長手間隔KLより短ければ、特に限定はないが、例えば、1mm以上80mm以下、好ましくは3mm以上70mm以下、更に好ましくは5mm以上60mm以下(7mmや19mm、50mmなど)であっても良い。
尚、上述したシート材1における非凹部3’(長手非凹部3L’、短手非凹部3S’)は、エンボス押型20においては、エンボス基部21に相当すると言える。
又、エンボス凸部11の凸外周13には、エンボス基部21の表面側寄りにも、斜平面部分14を設けられていても良く、エンボス工程Eにおいて、エンボス凸部11における凸外周13の斜平面部分14がクッション基材2の表面側に当接した状態で、エンボス凸部11を押圧することで、凹部3の凹内周5に 、クッション基材2の表面側寄りにも、凹斜平面部分6を設けても良い。
<その他>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。シート材1、シート材の製造方法等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
シート材1は、上述した表皮材7の他、クッション基材2の裏面2b側に、裏打ち材などが積層されていても良い。
シート材1は、表皮材7を有さなくとも良く、シート材1の表面1a側にパイルを有していても構わない。
凹部3が複数である場合、これら複数の凹部3が、それぞれの長手方向L同士のみが略平行となるように、長手方向L及び/又は短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されていたり、それぞれの短手方向S同士のみが略平行となるように、長手方向L及び/又は短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成されていても良い。
尚、「長手方向L及び/又は短手方向Sに略沿って繰り返し並んで形成される」とは、<1>複数の凹部3は、それぞれの長手方向Lのみに略沿って(謂わば、縦1列に)繰り返し並んで形成されている場合、<2>上述した実施例3のように、それぞれの短手方向Sのみに略沿って(謂わば、横1列に)繰り返し並んで形成されている場合、<3>長手方向Lと短手方向Sの両方に略沿って繰り返し並んで形成されている場合の何れかを意味する。
複数の凹部3が一列に繰り返し並んで形成されている場合、エンボスロールによって、複数の凹部3を、エンボスロールの軸方向に略沿って一列に繰り返し並んで形成しても良い。
又、凹部3は、2段状に凹んで形成されていても良く、詳解すれば、凹部3の凹内周5において、例えば、底4寄りに凹斜平面部分6が、底4と凹内周5の境界からクッション基材2の表面側に向かって所定距離だけ離れた位置まで延び、略水平方向に略平坦な面を間に挟んだ後、クッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)と凹内周5の境界まで再び凹斜平面部分6が延びるような構成であっても良い。
更に、凹部3は、3段状や4段状、5段状以上の構成であっても良い。
凹部3は、凹内周5の底4寄りの凹斜平面部分6や、凹内周5のクッション基材2の表面側寄りの凹斜平面部分6を有していれば、これらの凹斜平面部分6以外に、曲面部分を凹内周5に有していても良い。
曲面部分を凹内周5に有した凹部3が形成されたシート材1を、上述したシート材の製造方法(エンボス工程E)で製造する場合には、エンボス凸部11の凸外周13に曲面部分を設け、エンボス工程Eにおいて、当該曲面部分がクッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側に当接した状態で、エンボス凸部11を押圧することとしても良い。
これは、凹部3は、2段状や3段状、4段状、5段状以上で構成されている場合であっても、エンボス工程Eにおいて、各段がクッション基材2の表面側に当接した状態で、エンボス凸部11を押圧することは同様である。
底4の平面視形状は、凹部3の平面視形状に略相似していなかったり、縮小した形状でなくても良く、長手方向Lや短手方向Sを有していなくとも構わない。
凹内周5は、底4寄りのみに、斜平面部分6を有していても良い。
凹内周5の凹斜平面部分6における凹斜角θは、長手凹斜角θLと短手凹斜角θSが略同じ値であっても良い。
シート材1における凹部3が、底4と凹内周5を備え、且つ、少なくとも凹内周5の底4寄りに、凹斜平面部分6を有しているのであれば、上述したシート材の製造方法におけるエンボス工程Eにて形成される以外に、例えば、クッション基材2や表皮材7等を切削したり、溶融する等によって形成しても良い。
シート材の製造方法におけるエンボス工程Eにて、下敷シート40を、クッション基材2の下に敷かずに、エンボス凸部11をクッション基材2の表面(表面2aや、表皮材7の表面7a)側に押圧しても良い。
シート材の製造方法は、エンボス工程E以外に、エンボス工程E前に、エンボス受型30上で、クッション基材2の表面2a側に表皮材7を積層する積層工程や、エンボス工程E後に、凹部3が形成されたシート材1を裁断する裁断工程などの工程を含んでいても良い。
本発明に係るシート材は、鉄道車両や自動車、航空機、船舶等のシートを覆うシートカバーなどの繊維製品や、鉄道車両や自動車等の内装材など乗物内装用途の繊維製品として利用可能である他、産業資材用途、インテリア用途、衣料用途、衣料資材用途などに利用しても良い。
本発明に係るシート材の製造方法も、当該製造方法にて製造されたシート材を、鉄道車両や自動車、航空機、船舶等のシートを覆うシートカバーなどの繊維製品に用いたり、鉄道車両や自動車等の内装材など乗物内装用途の繊維製品として利用したり、その他、産業資材用途、インテリア用途、衣料用途、衣料資材用途などに利用しても良い。
1 シート材
2 クッション基材
3 凹部
4 凹部の底
5 凹部の凹内周
6 凹部の斜平面部分(凹斜平面部分)
7 表皮材7
11 エンボス凸部
12 エンボス凸部の頂
13 エンボス凸部の凸外周
14 エンボス凸部の斜平面部分(凸斜平面部分)
θ 凹斜平面部分が水平方向となす角(凹斜角)
θ’ 凸斜平面部分が水平方向となす角(凸斜角)
L 凹部の長手方向
S 凹部の短手方向
KL 長手間隔
KS 短手間隔
E エンボス工程

Claims (4)

  1. クッション基材(2)の表面側に凹部(3)が形成されたシート材であって、
    前記凹部(3)は、底(4)と凹内周(5)を備え、
    この凹内周(5)は、前記底(4)寄りに、水平方向とのなす角(θ)が鋭角である斜平面部分(6)を有し
    前記凹部(3)は、複数であり、
    これら複数の凹部(3)は、それぞれの長手方向(L)同士が略平行で且つ短手方向(S)同士が略平行となるように、前記長手方向(L)及び短手方向(S)に略沿って繰り返し並んで形成され、
    前記複数の凹部(3)のうち、前記長手方向(L)に略沿って隣接する2つの凹部(3)間の長手間隔(KL)は、前記短手方向(S)に略沿って隣接する2つの凹部(3)間の短手間隔(KS)より長く、且つ、前記長手間隔(KL)が8mm以上100mm以下であり、前記短手間隔(KS)が5mm以上60mm以下であると同時に、
    当該シート材の厚さ(1w)は、2mm以上40mm以下であることを特徴とするシート材。
  2. 前記長手方向(L)に略沿って隣接する2つの凹部(3)間に存在する長手非凹部(3L’)の表面、及び、前記短手方向(S)に略沿って隣接する2つの凹部(3)間に存在する短手非凹部(3S’)の表面は、略平坦であることを特徴とする請求項1に記載のシート材。
  3. 前記凹内周(5)は、前記クッション基材(2)の表面側寄りにも、前記斜平面部分(6)を有し、又は、
    前記クッション基材(2)の表面側には、表皮材(7)が積層され、前記凹部(3)は、前記表皮材(7)と共にクッション基材(2)が凹んだものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート材。
  4. クッション基材(2)の表面側にエンボス凸部(11)を押圧するエンボス工程(E)を有し、前記クッション基材(2)の表面側に凹部(3)が形成されたシート材を製造する製造方法であって、
    前記エンボス凸部(11)には頂(12)と凸外周(13)を設け、且つ、この凸外周(13)には前記頂(12)寄りに水平方向とのなす角(θ’)が鋭角である斜平面部分(14)を設け、
    前記エンボス工程(E)において、
    前記エンボス凸部(11)における頂(12)及び凸外周(13)の斜平面部分(14)が前記クッション基材(2)の表面側に当接した状態で、前記エンボス凸部(11)を押圧することで、
    前記凹部(3)には底面(4)と凹内周(5)を設け、且つ、この凹内周(5)には前記底面(4)寄りに水平方向とのなす角(θ)が鋭角である斜平面部分(6)を設け
    前記エンボス凸部(11)は、複数であり、
    これら複数のエンボス凸部(11)は、それぞれの長手方向(L)同士が略平行で且つ短手方向(S)同士が略平行となるように、前記長手方向(L)及び短手方向(S)に略沿って繰り返し並んで形成され、
    前記複数のエンボス凸部(11)のうち、前記長手方向(L)に略沿って隣接する2つのエンボス凸部(11)間の長手間隔(KL)は、前記短手方向(S)に略沿って隣接する2つのエンボス凸部(11)間の短手間隔(KS)より長く、且つ、前記長手間隔(KL)が8mm以上100mm以下であり、前記短手間隔(KS)が5mm以上60mm以下であると同時に、
    当該シート材の厚さ(1w)は、2mm以上40mm以下であることを特徴とするシート材の製造方法。
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