JP6541584B2 - ガス供給系を検査する方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、基板処理装置の処理容器内にガスを供給するためのガス供給系を検査する方法に関するものである。
プラズマ処理装置といった基板処理装置では、その処理容器内にガス供給系からのガスが供給されて、基板が処理される。基板処理装置では複数種の処理が順次行われることがある。このため、ガス供給系は、複数種のガスのうち一以上のガスの流量を制御して、流量が制御された一以上のガスを処理容器内に供給するよう構成されることがある。
具体的に、ガス供給系は、複数の第1の配管、複数の第1のバルブ、複数の流量制御器、複数の第2の配管、複数の第2のバルブ、第3の配管、及び、第3のバルブを備える。複数の第1の配管はそれぞれ、複数のガスソースに接続されている。複数の第1のバルブはそれぞれ、複数の第1の配管に設けられている。複数の流量制御器はそれぞれ、複数の第1の配管の下流に設けられている。複数の第2の配管はそれぞれ、複数の流量制御器の下流に設けられている。複数の第2のバルブはそれぞれ、複数の第2の配管に設けられている。第3の配管は、複数の第2の配管に接続されている。第3のバルブは、第3の配管に設けられている。第3のバルブの下流において、第3の配管は、処理容器に接続されている。
複数の流量制御器としては、下記の特許文献1〜3に記載されているタイプの、即ち圧力制御式の流量制御器が用いられ得る。このタイプの流量制御器は、オリフィス、コントロールバルブ、第1の圧力計、及び、第2の圧力計を有している。コントロールバルブは、オリフィスの上流側に設けられている。第1の圧力計は、コントロールバルブとオリフィスの間の配管の内部の圧力を測定するよう構成されている。第2の圧力計は、オリフィスの下流の配管の内部の圧力を測定するよう構成されている。このタイプの流量制御器では、設定流量に応じてコントロールバルブが制御される。第1の圧力計の測定圧力値が第2の圧力計の測定圧力値の約2倍以上である場合には、第1の圧力計の測定圧力値から求められる出力流量と設定流量との差を減少させるように、コントロールバルブが制御される。また、第1の圧力計の測定圧力値が第2の圧力計の測定圧力値の約2倍よりも小さい場合には、第1の圧力計の測定圧力値と第2の圧力計の測定圧力値の差から求められる出力流量と設定流量との差を減少させるように、コントロールバルブが制御される。
特許第3291161号明細書 特許第4102564号明細書 特許第4866682号明細書
ところで、ガス供給系の状態は、基板処理装置の稼働時間の経過につれて変化し得る。ガス供給系の状態が以前の状態から変化すると、同一のプロセスレシピに従って基板処理装置の処理容器にガスが供給されているのにもかかわらず、基板の処理のために処理容器内に供給されているガスの流量が、別の基板の処理のために以前に処理容器内に供給されたガスの流量とは異なる流量となる。したがって、以前に処理された基板の状態と後に処理された基板の状態が異なるという事態が生じ得る。故に、ガス供給系を検査することが必要である。
一態様においては、基板処理装置の処理容器内にガスを供給するためのガス供給系を検査する方法が提供される。ガス供給系は、複数の第1の配管、複数の第1のバルブ、複数の流量制御器、複数の第2の配管、複数の第2のバルブ、第3の配管、及び、第3のバルブを備えている。複数の第1の配管は複数のガスソースにそれぞれ接続されている。複数の第1のバルブは、複数の第1の配管にそれぞれ設けられている。複数の流量制御器は、複数の第1の配管の下流にそれぞれ設けられており、該複数の第1の配管にそれぞれ接続されている。複数の第2の配管は、複数の流量制御器の下流にそれぞれ設けられており、該複数の流量制御器にそれぞれ接続されている。複数の第2のバルブは、複数の第2の配管にそれぞれ設けられている。第3の配管は、複数の第2の配管の下流に設けられており、複数の第2の配管に接続されている。第3のバルブは、第3の配管に設けられている。第3の配管は、前記第3のバルブの下流において処理容器に接続されている。複数の流量制御器の各々は、オリフィス、オリフィスの上流で延在し第1の配管に接続された第4の配管、オリフィスの下流で延在し第2の配管に接続された第5の配管、第4の配管に設けられたコントロールバルブ、コントロールバルブとオリフィスとの間において第4の配管の内部の圧力を測定するための第1の圧力計、及び、第5の配管の内部の圧力を測定するための第2の圧力計を有する。
一態様に係る方法は、(i)複数の流量制御器のうち第1の流量制御器を経由して処理容器内に供給されるガスの流量を制御する工程であり、当該ガスの流量は第1の流量制御器において設定流量に応じて制御される、該工程(以下、「流量制御工程」という)と、(ii)流量制御工程の実行期間において、複数の第2のバルブのうちの一以上の第2のバルブであり前記複数の流量制御器のうちガスの流量を制御していない一以上の第2の流量制御器の下流に設けられた該一以上の第2のバルブを開く工程と、(iii)一以上の第1の差分絶対値及び一以上の第2の差分絶対値を求める工程であり、該一以上の第1の差分絶対値の各々は、第1の流量制御器の出力流量が定常状態になっている定常期間において一以上の第2の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定された第1の定常圧力値と第1の基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、一以上の第2の差分絶対値の各々は、定常期間において一以上の第2の流量制御器の各々の第2の圧力計によって測定された第2の定常圧力値と第2の基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、第1の基準定常圧力値及び第2の基準定常圧力値はそれぞれ、実行期間よりも前に定められており、上記設定流量に応じて処理容器内に供給されるガスの流量を制御している第1の流量制御器の出力流量が定常状態になったときに一以上の第2の流量制御器の各々の第1の圧力計及び2の圧力計のそれぞれによって測定された測定圧力値である、該工程と、(iv)一以上の第1の差分絶対値及び一以上の第2の差分絶対値の平均値を求める工程と、(v)一以上の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きいか否か、一以上の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きいか否か、及び、平均値が第3の閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、を含む。
上記方法では、実行期間中に設定流量に応じた流量で第1の流量制御器から出力されるガスは、処理容器に加えて、一以上の第2の流量制御器の第4の配管及び第5の配管にも供給される。したがって、一以上の第1の定常圧力値及び一以上の第2の定常圧力値は、定常状態における第1の流量制御器の出力流量を反映する。また、第1の基準定常圧力値は、実行期間よりも前の期間(以下、「基準期間」という)において、同一の設定流量に応じてガスを出力している第1の流量制御器の出力流量が定常状態になったときに取得された第1の定常圧力値である。また、第2の基準定常圧力値は、基準期間において、同一の設定流量に応じてガスを出力している第2の流量制御器の出力流量が定常状態になったときに取得された第2の定常圧力値である。したがって、一以上の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きいか否か、一以上の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きいか否か、及び、平均値が第3の閾値よりも大きいか否かを判定することにより、実行期間における第1の流量制御器の定常状態の出力流量が、基準期間における第1の流量制御器の定常状態の出力流量から変化しているか否かを判定することができる。故に、本方法によれば、ガス供給系の検査が可能となる。なお、一以上の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きい場合、一以上の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きい場合、或いは、平均値が第3の閾値よりも大きい場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態では、一以上の第2の流量制御器は、複数の流量制御器のうち上記実行期間においてガスの流量を制御していない複数の第2の流量制御器であってもよい。この実施形態では、一以上の第1の差分絶対値及び一以上の第2の差分絶対値は、定常期間において複数の第2の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定される第1の定常圧力値と第1の基準定常圧力値との間の差分絶対値、及び、定常期間において複数の第2の流量制御器の各々の第2の圧力計によって測定される第2の定常圧力値と第2の基準定常圧力値との間の差分絶対値を求めることによって得られる複数の第1の差分絶対値及び複数の第2の差分絶対値であり、上記平均値は、複数の第1の差分絶対値及び前記複数の第2の差分絶対値の平均値であり、判定する前記工程において、複数の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きいか否か、複数の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きいか否か、及び、平均値が第3の閾値よりも大きいか否かが判定されてもよい。この実施形態によれば、複数の第2の流量制御器の第1の圧力計及び第2の圧力計の測定圧力値が用いられるので、基準期間における定常状態の第1の流量制御器の出力流量に対して、実行期間における定常状態の第1の流量制御器の出力流用が変化しているか否かを、より高感度に検出することが可能となる。
一実施形態において、方法は、上記実行期間中、且つ、上記定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における第1の流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程と、積算値と所定の基準値とを比較する工程と、を更に含んでいてもよい。この所定の基準値は、基準期間中の過渡期間における第1の流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値の積算値であり得る。この実施形態において用いられる第1の流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値は、第1の流量制御器の出力流量を反映する。したがって、上記積算値は、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性を反映する。かかる積算値を所定の基準値と比較することにより、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。なお、積算値と所定の基準値との差の絶対値が所定値以上である場合には、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定されてもよい。また、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、上記実行期間中、且つ、上記定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における一以上の第2の流量制御器の第1の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程と、積算値と所定の基準値とを比較する工程とを更に含んでいてもよい。この所定の基準値は、基準期間中の過渡期間中の複数の時点における第2の流量制御器の第1の圧力計の測定値の積算値であり得る。この実施形態において用いられる第2の流量制御器の第1の圧力計の測定圧力値も、第1の流量制御器の出力流量を反映する。かかる積算値を所定の基準値と比較することにより、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。なお、積算値と所定の基準値との差の絶対値が所定値以上である場合には、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定されてもよい。また、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
別の態様においても、基板処理装置の処理容器内にガスを供給するためのガス供給系を検査する方法が提供される。ガス供給系は、複数の第1の配管、複数の第1のバルブ、複数の流量制御器、複数の第2の配管、複数の第2のバルブ、第3の配管、及び、第3のバルブを備えている。複数の第1の配管は複数のガスソースにそれぞれ接続されている。複数の第1のバルブは、複数の第1の配管にそれぞれ設けられている。複数の流量制御器は、複数の第1の配管の下流にそれぞれ設けられており、該複数の第1の配管にそれぞれ接続されている。複数の第2の配管は、複数の流量制御器の下流にそれぞれ設けられており、該複数の流量制御器にそれぞれ接続されている。複数の第2のバルブは、複数の第2の配管にそれぞれ設けられている。第3の配管は、複数の第2の配管の下流に設けられており、複数の第2の配管に接続されている。第3のバルブは、第3の配管に設けられている。第3の配管は、前記第3のバルブの下流において処理容器に接続されている。複数の流量制御器の各々は、オリフィス、オリフィスの上流で延在し第1の配管に接続された第4の配管、オリフィスの下流で延在し第2の配管に接続された第5の配管、第4の配管に設けられたコントロールバルブ、コントロールバルブとオリフィスとの間において第4の配管の内部の圧力を測定するための第1の圧力計、及び、第5の配管の内部の圧力を測定するための第2の圧力計を有する。ガス供給系は、前記第3の配管の内部の圧力を測定するための第3の圧力計を備える。
上記別の態様に係る方法は、(i)複数の流量制御器のうち第1の流量制御器を経由して処理容器内に供給されるガスの流量を制御する工程であり、該ガスの流量は第1の流量制御器において設定流量に応じて制御される、該工程と、(ii)差分絶対値を求める工程であり、該差分絶対値は、第1の流量制御器の出力流量が定常状態になっている定常期間において第3の圧力計によって測定された定常圧力値と基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、基準定常圧力値は、ガスの流量を制御する前記工程の実行期間よりも前に定められており、設定流量に応じて処理容器内に供給されるガスの流量を制御している第1の流量制御器の出力流量が定常状態になったときに第3の圧力計によって測定された測定圧力値である、該工程と、(iii)差分絶対値が閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、を含む。
上記別の態様に係る方法では、実行期間中に設定流量に応じた流量で第1の流量制御器から出力されるガスは、第3の配管に流される。したがって、定常圧力値は、定常状態における第1の流量制御器の出力流量を反映する。また、基準定常圧力値は、実行期間よりも前の期間、即ち基準期間において、同一の設定流量に応じてガスを出力している第1の流量制御器の出力流量が定常状態になったときに第3の圧力計によって取得された定常圧力値である。したがって、定常圧力値と基準定常圧力値との差分絶対値が閾値よりも大きいか否かを判定することにより、実行期間における第1の流量制御器の定常状態の出力流量が、基準期間における第1の流量制御器の定常状態の出力流量から変化しているか否かを判定することができる。故に、本方法によれば、ガス供給系の検査が可能となる。なお、差分絶対値が閾値よりも大きい場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、実行期間中、且つ、定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における第3の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程、積算値と所定の基準値とを比較する工程と、を更に含んでいてもよい。この実施形態において用いられる所定の基準値は、基準期間中の過渡期間における第3の圧力計の測定圧力値の積算値であり得る。この実施形態において用いられる第3の圧力計の測定圧力値は、第1の流量制御器の出力流量を反映する。したがって、上記積算値は、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性を反映する。かかる積算値を所定の基準値と比較することにより、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。なお、積算値と所定の基準値との差の絶対値が所定値以上である場合には、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定されてもよい。また、実行期間における第1の流量制御器の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態では、複数の流量制御器の各々のコントロールバルブは、その開閉動作のために弁体を移動させるよう構成された圧電素子、及び、該圧電素子に電圧を印加するよう構成された制御回路を含む駆動部を更に有する。この実施形態において、方法は、上記実行期間中の第1の流量制御器の圧電素子に対する印加電圧が、第1の流量制御器のコントロールバルブの全開時の圧電素子に対する印加電圧として予め設定された基準電圧と同一か否か、及び、上記実行期間中の第1の流量制御器の出力流量が設定流量よりも小さいか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。圧電素子にコントロールバルブを全開させるための電圧が印加されているにもかかわらず、第1の流量制御器の出力流量が設定流量よりも小さい場合には、第1の流量制御器に供給されるガスの圧力が不足しているものと考えられる。例えば、このような場合には、第1の流量制御器の上流にある第1のバルブの動作不良が発生しているものと考えられる。この実施形態によれば、上記実行期間中の第1の流量制御器の圧電素子に対する印加電圧が基準電圧と同一か否か、及び、上記実行期間中の第1の流量制御器の出力流量が設定流量よりも小さいか否かを判定するので、第1の流量制御器の上流側(一次側)の供給圧力不足を検出することが可能となる。なお、上記実行期間中に圧電素子に印加されている電圧が上記基準電圧と同一であり、且つ、上記実行期間中の第1の流量制御器の出力流量が設定流量よりも小さい場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、上記実行期間中の第1の流量制御器の第1の圧力計の測定圧力値と当該実行期間中の第1の流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値との差が所定値以下か否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。第1の流量制御器の下流の第2のバルブがその故障に起因して閉じている場合には、第1の流量制御器の第1の圧力計の測定圧力値と当該第1の流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値とは略同一になる。したがって、この実施形態によれば、第1の流量制御器の下流の第2のバルブの故障を検出することが可能となる。なお、上記の差が所定値以下である場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されているプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が第1の所定値よりも大きいか否か、及び、複数の流量制御器の各々の第2の圧力計の測定圧力値が第2の所定値よりも大きいか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。第1の圧力計及び第2の圧力計は、流量制御器の内部のガスが排気された状態において「0」の測定値を出力するように初期的に設定されている。即ち、第1の圧力計及び第2の圧力計には、ゼロ点の調整が初期的になされている。この実施形態によれば、複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が第1の所定値よりも大きい場合には、その流量制御器の第1の圧力計のゼロ点のずれを検出することができる。また、複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、複数の流量制御器の各々の第2の圧力計の測定圧力値が第2の所定値よりも大きい場合には、その流量制御器の第2の圧力計のゼロ点のずれを検出することができる。なお、ゼロ点のずれが検出された場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、所定時間内に複数の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値と第2の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値との差分絶対値が所定値以上であるか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。流量制御器にゼロ点のずれがない場合には、流量制御器の内部が排気された状態では、第1の圧力計の測定圧力値の移動平均値と第2の圧力計の測定圧力値の移動平均値との間には、差が殆ど存在しない。したがって、これら二つの移動平均値の間の差分絶対値が所定値以上である場合には、ゼロ点のずれが発生していることになる。故に、この実施形態によれば、ゼロ点の検出が可能となる。なお、ゼロ点のずれが検出された場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の第1のバルブ及び複数の第2のバルブが閉じられている状態で複数の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定される第1の測定圧力値、及び、複数の流量制御器の各々の第2の圧力計によって測定される第2の測定圧力値を取得する工程と、第1の測定圧力値を予め定められた関数に入力することにより、当該第1の測定圧力値に対応する第2の圧力計の初期の圧力値を取得する工程と、第2の測定圧力値と初期の圧力値とを比較する工程と、を更に含んでいてもよい。この関数は、この実施形態の方法の各工程を実行する前に、複数の第1のバルブ及び複数の第2のバルブが閉じられている状態で複数の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定される第1の測定圧力値、及び、複数の流量制御器の各々の第2の圧力計によって測定される第2の測定圧力値を、各流量制御器の内部の圧力を種々の圧力に設定しつつ、測定し、第1の測定圧力値と対応の第2の測定圧力値との関係を関数化することにより得られるものである。各流量制御器の第1の圧力計の状態及び第2の圧力計の状態が正常であれば、当該流量制御器の上流の第1のバルブと当該流量制御器の下流の第2のバルブが閉じられた状態において取得される当該流量制御器の第1の圧力計の測定圧力値(第1の測定圧力値)を上記関数に入力することによって得られる初期の圧力値と当該流量制御器の第2の圧力計の測定圧力値(第2の測定圧力値)とは略同一の値になるはずである。したがって、上記初期の圧力値と第2の測定圧力値とを比較することにより、流量制御器の第1の圧力計及び第2の圧力計の何れかの測定圧力値に初期の測定圧力値に対する誤差が生じているか否かを判定することができる。なお、例えば、初期の圧力値に対して第2の測定圧力値が所定値以上異なっている場合には、流量制御器の第1の圧力計及び第2の圧力計の何れかの測定圧力値に初期の測定圧力値に対する誤差が生じていると判定してもよい。また、流量制御器の第1の圧力計及び第2の圧力計の何れかの測定圧力値に初期の測定圧力値に対する誤差が生じていると判定された場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態においては、方法は、複数の第1のバルブ及び複数の第2のバルブが閉じられている状態で、所定時間内に複数の流量制御器の各々の第1の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値と第2の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値との差分絶対値が所定値以上であるか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。流量制御器の第1の圧力計及び第2の圧力計の双方が正常である場合には、その流量制御器の上流の第1のバルブと下流の第2のバルブが閉じられている状態において第1の圧力計の測定圧力値の移動平均値と第2の圧力計の測定圧力値の移動平均値との間には、差が殆ど存在しない。したがって、これら二つの移動平均値の間の差分絶対値が所定値以上である場合には、流量制御器の第1の圧力計又は第2の圧力計の何れかが誤差を有する測定圧力値を出力する状態にあることになる。故に、この実施形態によれば、流量制御器の第1の圧力計又は第2の圧力計の何れかが誤差を有する測定圧力値を出力する状態にあることを検出することが可能となる。なお、流量制御器の第1の圧力計又は第2の圧力計の何れかが誤差を有する測定圧力値を出力する状態にあることが検出された場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の流量制御器の各々のコントロールバルブが閉じられている状態で、所定時間が経過したか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。コントロールバルブは完全にガスを遮断できないことがある。コントロールバルブが閉じられている状態が長期間継続すると、その後に下流の第2のバルブを開いてプロセス用にガスを供給する場合の過渡特性に影響が及ぼされる。この実施形態によれば、このような過渡特性に影響を与えるコントロールバルブの状態を検出することが可能となる。なお、コントロールバルブが閉じられている状態で、所定時間が経過している場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の流量制御器の各々の圧電素子に対する印加電圧が当該流量制御器のコントロールバルブが閉じられる時の圧電素子に対する印加電圧として予め設定された基準電圧と同一である場合に、複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が所定値以上増加しているか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。圧電素子に対する印加電圧がコントロールバルブを閉じるための設定になっているにもかかわらず、第1の圧力計の測定圧力値が所定値以上増加している場合には、許容し得ないリークがコントロールバルブに生じているものと考えられる。この実施形態によれば、圧電素子に対する印加電圧がコントロールバルブを閉じるための設定になっている場合に、複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が所定値以上増加しているか否かを判定するので、許容し得ないコントロールバルブのリークを検出することが可能である。なお、コントロールバルブにリークが生じている場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
一実施形態において、方法は、複数の第2のバルブの各々が閉じられており、複数の流量制御器の各々の圧電素子に対する印加電圧が基準電圧と同一である場合に、複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が減少するか否かを判定する工程を更に含んでいてもよい。第2のバルブが閉じられており、圧電素子に対する印加電圧がコントロールバルブを閉じるための設定になっているにもかかわらず、第1の圧力計の測定圧力値が減少している場合には、当該コントロールバルブの下流の第2のバルブにリークが生じているものと考えられる。この実施形態によれば、圧電素子に対する印加電圧がコントロールバルブを閉じるための設定になっている場合に、第1の圧力計の測定圧力値が減少するか否かを判定するので、第2のバルブのリークの有無を検出することが可能となる。なお、第2のバルブにリークが生じている場合には、基板処理装置の制御部によって警報信号を発してもよく、基板処理装置の制御部によって当該基板処理装置によって実行されるプロセスを停止させてもよい。
以上説明したように、ガス供給系を検査することが可能となる。特に、第1の流量制御器を経由してガスが基板処理装置の処理容器に供給されている期間において、第1の流量制御器の定常状態の出力流量が、基準期間の第1の流量制御器の定常状態の出力流量から変化しているか否かを判定することが可能となる。
基板処理装置を例示する図である。 流量制御器と共に基板処理装置の制御部を示す図である。 コントロールバルブを例示する図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 工程ST3の一実施形態を示す流れ図である。 工程ST3の別の実施形態を示す流れ図である。 工程ST6の一実施形態を示す流れ図である。 工程ST4の一実施形態を示す流れ図である。 工程ST5の一実施形態を示す流れ図である。 工程ST5の別の実施形態を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 基板処理装置の別の例を示す図である。 別の実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。 工程ST300を示す流れ図である。 工程ST600を示す流れ図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
まず、実施形態に係る方法が適用され得るガス供給系を有する基板処理装置について説明する。図1は、基板処理装置を例示する図である。図1に示す基板処理装置10は、処理容器PC及びガス供給系GPを備えている。処理容器PCは、内部空間を提供している。処理容器PCの内部空間には、基板が収容される。処理容器PCには、圧力調整弁APCを介して排気装置EAが接続されている。ガス供給系GPは、基板処理のためのガスを処理容器PC内に供給するよう構成されている。基板処理装置10は、例えば、プラズマエッチングといったプラズマ処理を基板に施すための装置であることができる。基板処理装置10は、プラズマ処理装置である場合には、プラズマ源を更に備える。
ガス供給系GPは、複数の第1の配管L1、複数の第1のバルブV1、複数の流量制御器FC、複数の第2の配管L2、複数の第2のバルブV2、第3の配管L3、及び、第3のバルブV3を備えている。
複数の第1の配管L1の上流側の端部はそれぞれ、複数のガスソースGSに接続されている。複数のガスソースGSは、互いに異なるガス種のガスのソースである。複数の第1のバルブV1はそれぞれ、複数の第1の配管L1に設けられている。複数の第1の配管L1の下流側の端部はそれぞれ、複数の流量制御器FCに接続されている。複数の流量制御器FCのそれぞれの構成については、後述する。
複数の第2の配管L2の上流側の端部はそれぞれ、複数の流量制御器FCに接続されている。複数の流量制御器FCの各々は、圧力制御式の流量制御器である。複数の第2のバルブV2はそれぞれ、複数の第2の配管L2に設けられている。複数の第2の配管L2は、第3の配管L3に合流している。この第3の配管L3には第3のバルブV3が設けられている。第3のバルブV3の下流において、第3の配管L3は、処理容器PCに接続している。
ガス供給系GPは、配管LP1、バルブVP1、バルブVP2、複数の配管LP3、及び、複数のバルブVP3を更に備えていてもよい。配管LP1の上流側の端部はパージガスのソースGPSに接続している。パージガスは、例えば、窒素ガスである。バルブVP1は、配管LP1に設けられている。また、バルブVP2は、バルブVP1の下流において配管LP1に設けられている。配管LP2は、バルブVP1とバルブVP2の間において配管LP1から分岐している。複数の配管LP3の上流側の端部は、配管LP2に接続している。複数の配管LP3の下流側の端部はそれぞれ、複数の第1の配管L1に接続している。複数のバルブVP3はそれぞれ、複数の配管LP3に設けられている。
以下、図1と共に図2を参照する。図2は、流量制御器と共に基板処理装置の制御部を示す図である。図1及び図2に示すように、基板処理装置10は、制御部12を更に備えている。制御部12は、プロセッサ12p及びメモリといった記憶装置12mを備えるコンピュータ装置であり得る。
記憶装置12mには、後述する実施形態の方法における各種検査処理を実行するためのプログラム、及び、基板処理装置10において実行される基板処理用のプロセスレシピが記憶されている。また、記憶装置12mには、後述する実施形態の方法においてガス供給系GPから送られる各種の数値を記憶するためにも用いられる。
プロセッサ12pは、記憶装置12mに記憶されているプログラムに従って動作し、プロセスレシピを参照して、基板処理装置10の各部を制御する。また、プロセッサ12pは、記憶装置12mに記憶されているプログラムに従って、後述する実施形態の方法における各種検査処理を実行するよう構成されている。
以下、図2を参照して、複数の流量制御器FCの各々の構成について説明する。流量制御器FCは、オリフィスOF、コントロールバルブCV、第1の圧力計P1、第2の圧力計P2、第4の配管L4、第5の配管L5、及び、制御回路20を備えている。オリフィスOFは第4の配管L4と第5の配管L5との間にオリフィス孔を提供している。第4の配管L4は、オリフィスOFの上流側で延在しており、第5の配管L5はオリフィスの下流側で延在している。第4の配管L4は、対応の第1の配管L1に接続している。コントロールバルブCVは、第4の配管L4の途中に設けられている。即ち、第4の配管L4は、コントロールバルブCVに対して上流側で延在する上流側部分L4aと、コントロールバルブCVに対して下流側で延在する下流側部分L4bとを含んでおり、コントロールバルブCVは、当該上流側部分L4aと当該下流側部分L4bの間に設けられている。オリフィスOFの上流側、且つ、コントロールバルブCVの下流側には、第1の圧力計P1が設けられている。第1の圧力計P1は、第4の配管L4の内部の圧力を測定するよう構成されている。オリフィスOFの下流側には、第2の圧力計P2が設けられている。第2の圧力計P2は、第5の配管L5の内部の圧力を測定するよう構成されている。流量制御器FCは、温度測定器TSを更に備え得る。温度測定器TSは、オリフィスOFのオリフィス孔を通過するガスの温度を測定するよう構成されている。
制御回路20には、制御部12からプロセスレシピによって特定される設定流量Fsetが入力されるようになっている。また、制御回路20には、第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1、及び、第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が入力されるようになっている。さらに、制御回路20には、温度測定器TSによって測定される温度Tmが入力されるようになっている。
制御回路20は、臨界条件が満たされるときに、下記式(1)によって、流量制御器FCの出力流量Foutを求める。臨界条件は、例えば、第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2の2倍以上であるときに満たされる。

Fout=K×Pm1 …(1)

なお、式(1)において、Kは、K=SC/Tm1/2で定められる値である。ここで、Sは、ガスが通過するオリフィスOFのオリフィス孔の断面積であり、Cは比例係数である。
また、制御回路20は、臨界条件が満たされないときに、即ち、非臨界条件が満たされるときに、下記式(2)によって、流量制御器FCの出力流量Foutを求める。非臨界条件は、第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2の2倍よりも小さいときに満たされる。

Fout=K×Pm2×(Pm1−Pm2) …(2)

なお、式(2)において、iは0.40<i<0.50の定数であり、jは0.50<j<0.65の定数であり、双方共に実験的に定められている。
制御回路20は、算出した出力流量Foutと設定流量Fsetとの差、即ちΔFをコントロールバルブCVに出力するようになっている。また、制御回路20は、後述する実施形態に係る方法の各種検査処理における利用のために、測定圧力値Pm1、出力流量Fout、及び、測定圧力値Pm2を制御部12に入力するようになっている。
図3は、コントロールバルブを例示する図である。図3に示すように、コントロールバルブCVは、駆動部22を有している。この駆動部22は、制御回路24を有している。制御回路24には、制御回路20からΔFが入力されるようになっている。
また、駆動部22は、圧電素子26を含んでいる。圧電素子26は、コントロールバルブCVの開閉動作において後述の弁体30を移動させるよう構成されている。制御回路24は、ΔFが0になるように、圧電素子26に印加する電圧Vpを制御するようになっている。なお、制御回路24は、圧電素子に対する印加電圧Vpを特定する信号を制御部12に入力するようになっている。
コントロールバルブCVは、本体28、弁体30(ダイヤフラム)、皿バネ32、押さえ部材34、ベース部材36、球体38、及び、支持部材40を更に有している。本体28は、流路28a、流路28b、及び、弁室28cを提供している。流路28aは、第4の配管L4の上流側部分L4aと弁室28cとの間で延在している。流路28bは、弁室28cと第4の配管L4の下流側部分L4bとの間で延在している。また、本体28は、弁座28dを更に提供している。
弁体30は、皿バネ32によって押さえ部材34を介して弁座28dに対して付勢されている。圧電素子26に対する印加電圧がゼロである場合には、弁体30は弁座28dに当接しており、コントロールバルブCVは閉じられた状態となる。
圧電素子26の一端(図中では下端)は、ベース部材36によって支持されている。圧電素子26は、支持部材40に連結されている。支持部材40は、その一端(図中では下端)において、押さえ部材34と結合されている。この圧電素子26に電圧が印加されると、当該圧電素子26は伸張する。圧電素子26が伸張すると、支持部材40は弁座28dから離れる方向に移動し、これに伴い、押さえ部材34も弁座28dから離れる方向に移動する。これにより、弁体30が弁座28dから離間し、コントロールバルブCVが開かれた状態となる。コントロールバルブCVの開度、即ち、弁体30と弁座28dとの間の距離は、圧電素子26に印加される電圧によって制御される。
以下、実施形態に係るガス供給系を検査する方法について説明する。実施形態の方法は、基板処理装置10の処理容器PCにガスが供給されている実行期間において、即ちプロセスが実行されている期間において、ガス供給系GPを検査するための幾つかの検査処理、及び、実行期間以外の期間、即ち、プロセスが行われていない期間においてガス供給系GPを検査するための幾つかの検査処理を含む。以下、これら複数の検査処理を順に説明する。
図4は、実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。図4において、二つの二重線の間に示されている工程は、並列的に行われる工程である。図4に示す検査処理は、基板処理装置においてプロセスが実行されており、複数の流量制御器のうち一以上の第1の流量制御器を経由するガスが処理容器内に供給されている期間において実行される検査処理(以下、「リアルタイム検査処理RP」という)である。即ち、図4に示す処理は、一以上の第1の流量制御器がガスの流量を制御している実行期間において行われる検査処理である。以下、基板処理装置において一つのプロセスレシピに従ったプロセスが実行され、第1の流量制御器が流量制御器FC(1)であり、流量の制御を行っていない、即ち、処理容器PCにガスを供給していない第2の流量制御器が流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)である場合を例にとって、リアルタイム検査処理RPについて説明する。なお、基板処理装置において実行されるプロセスが異なるプロセスであれば、複数の流量制御器FCのうち第1の流量制御器として使用される一以上の流量制御器及び第2の流量制御器として使用される一以上の流量制御器は、上記の例とは異なるものとなる。また、第1の流量制御器の個数及び第2の流量制御器の個数は限定されるものではない。
図4に示すように、リアルタイム検査処理RPでは、まず、工程ST1が実行され、当該工程ST1において流量制御器FC(1)によるガスの流量制御が開始される。流量制御器FC(1)によってその流量が調整されたガスは、処理容器PCに供給される。工程ST1では、複数の第1のバルブV1のうち、流量制御器FC(1)の上流の第1のバルブV1(1)が開かれ、複数の第2のバルブV2のうち流量制御器FC(1)の下流の第2のバルブV2(2)が開かれ、第3のバルブV3が開かれる。また、バルブVP1、バルブVP2、複数のバルブVP3は閉じられる。なお、工程ST1におけるバルブの開閉は、制御部12からの信号によって制御され得る。さらに、工程ST1では、プロセスレシピによって指定された設定流量Fsetが制御部12から流量制御器FC(1)に入力され、流量制御器FC(1)が上述したように出力流量Foutと設定流量Fsetの差を減少させるように、コントロールバルブCVの開度を調整する。
工程ST2は、工程ST1と略同時に開始される。工程ST2では、流量制御器FC(2)の下流の第2のバルブV2(2)及び流量制御器FC(3)の下流の第2のバルブV2(3)が開かれる。工程ST2におけるバルブの開閉は、制御部12からの信号によって制御され得る。なお、流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)の各々のコントロールバルブCVは開かれていてよく、閉じられていてもよい。
リアルタイム検査処理RPでは、工程ST2の実行と略同時の時点以降、且つ、以下の工程ST3〜ST6が実行されている間の、即ち、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量Foutが当該流量制御器FC(1)の制御回路20から制御部12に送られる。また、実行期間中の複数の時点において流量制御器FC(1)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、及び、流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値Pm2が、流量制御器FC(1)の制御回路20から制御部12に送られ、当該複数の時点において流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、及び、流量制御器FC(2)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値Pm2が、流量制御器FC(2)の制御回路20から制御部12に送られ、当該複数の時点において流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、及び、流量制御器FC(3)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値Pm2が、流量制御器FC(3)の制御回路20から制御部12に送られる。これらの測定圧力値は、制御部12の記憶装置12mによって記憶される。また、実行期間中の流量制御器FC(1)のコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpを特定する信号が、当該流量制御器FC(1)のコントロールバルブCVの制御回路24から制御部12に送られる。
工程ST2の実行後、リアルタイム検査処理RPでは、工程ST3、工程ST4、及び、工程ST5が並列的に実行される。また、工程ST6は、工程ST3の実行後に実行される工程であるが、当該工程ST6も、工程ST4及び工程ST5と並列的に実行される。
工程ST3では、流量制御器FC(1)から出力されるガスの出力流量の過渡特性の検査が行われる。図5は、工程ST3の一実施形態を示す流れ図である。図5に示す一実施形態の工程ST3は、工程ST31及び工程ST32を含んでいる。工程ST31及び工程ST32における演算は制御部12によって実行される。
工程ST31では、実行期間中の過渡期間中の複数の時点において流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2によって測定された複数の測定圧力値Pm2の積算値AC1が算出される。過渡期間は、定常期間の前の実行期間中の期間である。定常期間は、流量制御器FC(1)の出力流量が定常状態になっている期間であり、例えば、所定の時間内における流量制御器FC(1)の出力流量の最大値と最小値との差が所定値以下である場合に、流量制御器FC(1)の出力流量が定常状態になっていると判断することができる。
続く工程ST32では、積算値AC1が、所定の基準値Ref1と比較される。所定の基準値Ref1は、基準期間中の過渡期間中の複数の時点における流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2の積算値である。基準期間は、実行期間よりも以前の期間であり、実行期間において利用されているプロセスレシピと同一のプロセスレシピに従ったプロセスが基板処理装置において実行されていた期間であり、当該プロセスレシピによって指定された設定流量に応じて流量制御器FC(1)が出力流量を制御していた期間である。例えば、基準期間は、上記プロセスレシピに従ったプロセスが基板処理装置において最初に実行された期間であり得る。
流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2は、流量制御器FC(1)の出力流量を反映する。したがって、積算値AC1は、実行期間中の過渡期間における流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性を反映している。かかる積算値AC1を所定の基準値Ref1と比較することにより、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。
工程ST32の比較においては、例えば、積算値AC1と所定の基準値Ref1との差の絶対値が所定値Tha以上である場合に、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定することができる。実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、工程ST7において、制御部12によって警報信号が出力される。また、続く工程ST8において、実行されているプロセスが制御部12によって停止される。一方、工程ST32において、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得える程度にしか変化していないか、或いは、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性と同一であると判定される場合には、続く工程ST6が実行される。
なお、図5に示す工程ST3が実行されている期間においては、流量制御器FC(2)の下流の第2のバルブV2及び流量制御器FC(3)の下流の第2のバルブV2は閉じられていてもよく、開かれていてもよい。後者の場合、即ち、流量制御器FC(2)の下流の第2のバルブV2及び流量制御器FC(3)の下流の第2のバルブV2が開かれている場合には、より長期間の過渡期間を確保することができ、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性に対して実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が変化しているか否かをより高精度に判定することが可能となる。
図6は、工程ST3の別の実施形態を示す流れ図である。図6に示す実施形態の工程ST3が実行されている期間においては、流量制御器FC(2)の下流の第2のバルブV2及び流量制御器FC(3)の下流の第2のバルブV2は開かれた状態にある。図6に示す実施形態の工程ST3は、工程ST35及び工程ST36を含んでいる。工程ST35及び工程ST36における演算は制御部12によって実行される。工程ST35では、実行期間中の過渡期間中の複数の時点において流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1によって測定された複数の測定圧力値Pm1、及び、当該複数の時点において流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1によって測定された複数の測定圧力値Pm1の積算値AC2が算出される。
続く工程ST36では、積算値AC2が、所定の基準値Ref2と比較される。所定の基準値Ref2は、基準期間中の過渡期間中の複数の時点において流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、及び、当該複数の時点において流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1の積算値である。
実行期間中には、流量制御器FC(1)から出力されたガスは、流量制御器FC(2)の第4の配管L4及び第5の配管L5、並びに、流量制御器FC(3)の第4の配管L4及び第5の配管L5にも供給される。したがって、流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1、及び、流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1は、流量制御器FC(1)の出力流量を反映する。故に、積算値AC2は、流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性を反映している。かかる積算値AC2を所定の基準値Ref2と比較することにより、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。
工程ST36における比較では、例えば、積算値AC2と所定の基準値Ref2との差の絶対値が所定値Thb以上である場合に、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定することができる。実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、工程ST7において、制御部12によって警報信号が出力される。また、続く工程ST8において、実行されているプロセスが制御部12によって停止される。一方、工程ST36において、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得える程度にしか変化していないか、或いは、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性と同一であると判定される場合には、続く工程ST6が実行される。
なお、積算値AC2の算出には、流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)のうち一方の第1の圧力計P1の複数の測定圧力値Pm1が用いられてもよい。この場合には、所定の基準値Ref2は、基準期間中の過渡期間において、流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)のうち一方の第1の圧力計P1によって測定された複数の測定圧力値Pm1を用いて求められる。また、流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1の複数の測定圧力値Pm1から求められる積算値及び流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1の複数の測定圧力値Pm1から求められる積算値が、それらに対応の所定の基準値と個別に比較されてもよい。
図7は、工程ST6の一実施形態を示す流れ図である。図7に示す工程ST6が実行されている期間においては、流量制御器FC(2)の下流の第2のバルブV2及び流量制御器FC(3)の下流の第2のバルブV2は開かれた状態にある。工程ST6は、工程ST61〜工程ST63を含んでいる。これらの工程ST61〜ST63の演算は制御部12によって実行され得る。
工程ST61においては、複数の第1の差分絶対値ΔP1及び複数の第2の差分絶対値ΔP2が算出される。具体的に、実行期間中の定常期間において流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、即ち第1の定常圧力値と第1の基準定常圧力値との差分絶対値(第1の差分絶対値ΔP1)が算出される。この第1の基準定常圧力値は、実行期間よりも前に定められており、基準期間中の定常期間において流量制御器FC(2)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値である。また、実行期間中の定常期間において流量制御器FC(2)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値Pm2、即ち第2の定常圧力値と第2の基準定常圧力値との差分絶対値(第2の差分絶対値ΔP2)が算出される。この第2の基準定常圧力値は、実行期間よりも前に定められており、基準期間中の定常期間において流量制御器FC(2)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値である。
また、実行期間中の定常期間において流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値Pm1、即ち第1の定常圧力値と第1の基準定常圧力値との差分絶対値(第1の差分絶対値ΔP1)が算出される。この第1の基準定常圧力値は、実行期間よりも前に定められており、基準期間中の定常期間において流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1によって測定された測定圧力値である。また、実行期間中の定常期間において流量制御器FC(3)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値Pm2、即ち第2の定常圧力値と第2の基準定常圧力値との差分絶対値(第2の差分絶対値ΔP2)が算出される。この第2の基準定常圧力値は、実行期間よりも前に定められており、基準期間中の定常期間において流量制御器FC(3)の第2の圧力計P2によって測定された測定圧力値である。このような演算により、工程ST61では、複数の第1の差分絶対値ΔP1及び複数の第2の差分絶対値ΔP2が算出される。
続く工程ST62では、複数の第1の差分絶対値ΔP1及び複数の第2の差分絶対値ΔP2の平均値Aveが算出される。続く工程ST63では、複数の第1の差分絶対値ΔP1の各々が所定の第1の閾値Th1よりも大きいか、複数の第2の差分絶対値ΔP2の各々が所定の第2の閾値Th2よりも大きいか、又は、平均値Aveが所定の第3の閾値Th3よりも大きいか否かが判定される。
複数の第1の差分絶対値ΔP1の各々が所定の第1の閾値Th1よりも大きいか、複数の第2の差分絶対値ΔP2の各々が所定の第2の閾値Th2よりも大きいか、又は、平均値Aveが所定の第3の閾値Th3よりも大きい場合には、工程ST7が次いで実行される。一方、複数の第1の差分絶対値ΔP1の各々が所定の第1の閾値Th1以下であり、複数の第2の差分絶対値ΔP2の各々が所定の第2の閾値Th2以下であり、且つ、平均値Aveが所定の第3の閾値Th3以下である場合には、リアルタイム検査処理RPは終了する。なお、工程ST6は、実行期間中の定常期間において繰り返し実行されてもよい。
実行期間中に設定流量に応じた流量で流量制御器FC(1)から出力されるガスは、処理容器PCに加えて、流量制御器FC(2)及びFC(3)の各々の第4の配管L4及び第5の配管L5にも供給される。したがって、第1の定常圧力値及び第2の定常圧力値は、定常状態における流量制御器FC(1)の出力流量を反映する。また、第1の基準定常圧力値は、基準期間中の定常期間において測定された第1の定常圧力値である。また、第2の基準定常圧力値は、基準期間中の定常期間において測定された第2の定常圧力値である。したがって、工程ST63の判定により、実行期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量が、基準期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量から変化しているか否かを判定することができる。また、流量を制御していない一以上の第2の流量制御器(例えば、流量制御器FC(2)及びFC(3))の第4の配管L4及び第5の配管L5における圧力変化が、当該一以上の第2の流量制御器の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2のそれぞれの測定圧力値に確実に反映される圧力変化よりも小さい場合であっても、このような小さな圧力変化が上述の平均値には反映される。これは、かかる小さな圧力変化が、一以上の第2の流量制御器の第1の圧力計P1の測定圧力値及び第2の圧力計P2の測定値のうち一部には反映されなくとも、他の一部には反映されるので、結果的に、平均値には反映されるからである。故に、平均値を用いることにより、実行期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量が、基準期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量から変化しているか否を高精度に判定することが可能となる。また、複数の第2の流量制御器、即ち流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2の測定圧力値が用いられるので、基準期間における定常状態の流量制御器FC(1)の出力流量に対して、実行期間における定常状態の流量制御器FC(1)の出力流用が変化しているか否かを、より高感度に検出することが可能となる。なお、工程ST6では、第2の流量制御器として、流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)のうち一つの流量制御器が用いられてもよい。
図8は、工程ST4の一実施形態を示す流れ図である。工程ST4は、上述したように工程ST3、工程ST5、及び、工程ST6と並列的に実行され得る。工程ST4は、工程ST41を含んでいる。工程ST41の演算は、制御部12によって実行される。工程ST41では、実行期間において、流量制御器FC(1)のコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpが基準電圧Vpref1とが同一か否か、及び、流量制御器FC(1)の出力流量Foutが設定流量Fsetよりも小さいか否かが判定される。基準電圧Vpref1は、流量制御器FC(1)のコントロールバルブCVの全開時の圧電素子26に対する印加電圧として予め設定された基準電圧である。
圧電素子26にコントロールバルブCVを全開させるための電圧が印加されているにもかかわらず、流量制御器FC(1)の出力流量Foutが設定流量Fsetよりも小さい場合には、流量制御器FC(1)に供給されるガスの圧力が不足しているものと考えられる。例えば、このような場合には、流量制御器FC(1)の上流にある第1のバルブV1(1)の動作不良が発生しているものと考えられる。工程ST41によれば、流量制御器FC(1)のコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpが基準電圧Vpref1とが同一であるか否か、及び、流量制御器FC(1)の出力流量Foutが設定流量Fsetよりも小さいか否かが判定されるので、流量制御器FC(1)の上流側(一次側)の供給圧力不足を検出することが可能となる。
工程ST41では、印加電圧Vpが基準電圧Vpref1と同一であり、且つ、流量制御器FC(1)の出力流量Foutが設定流量Fsetよりも小さい場合に、流量制御器FC(1)に供給されるガスの圧力が不足しているものと判定される。流量制御器FC(1)に供給されるガスの圧力が不足していると判定される場合には、工程ST7が次いで実行される。一方、流量制御器FC(1)に供給されるガスの圧力が不足していないと判定される場合には、工程ST4の実行が終了する。なお、工程ST4は、実行期間中に繰り返して実行されてもよい。
図9は、工程ST5の一実施形態を示す流れ図である。図9に示す工程ST5は、上述したように工程ST3、工程ST5、及び、工程ST6と並列的に実行され得る。図9に示す工程ST5は、工程ST51を含んでいる。工程ST51の演算は、制御部12によって実行される。工程ST51では、実行期間において、流量制御器FC(1)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1と流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2との差が所定値Pth以下であるか否かが判定される。流量制御器FC(1)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1と流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2との差が所定値Pth以下である場合には、工程ST7が次いで実行される。一方、流量制御器FC(1)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1と流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2との差が所定値Pthよりも大きい場合には、工程ST5の実行が終了する。なお、工程ST5は、実行期間中に繰り返して実行されてもよい。
流量制御器FC(1)の下流の第2のバルブV2(1)がその故障に起因して閉じている場合には、流量制御器FC(1)の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1と流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2とは略同一になる。したがって、工程ST51の判定によれば、流量制御器FC(1)の下流の第2のバルブV2(1)の故障を検出することが可能となる。
図10は、工程ST5の別の実施形態を示す流れ図である。図10に示す工程ST5は、上述したように工程ST3、工程ST4、及び、工程ST6と並列的に実行され得る。図10に示す工程ST5は、工程ST55を含んでいる。工程ST55の演算は、制御部12によって実行される。工程ST55では、実行期間中の流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が所定の上限圧力値Plimよりも大きいか否かが判定される。実行期間中の流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値が所定の上限圧力値Plimよりも大きい場合には、工程ST7が次いで実行される。一方、実行期間中の流量制御器FC(1)の第2の圧力計P2の測定圧力値が所定の上限圧力値Plim以下である場合には、工程ST5の実行が終了する。なお、工程ST5は、実行期間中に繰り返して実行されてもよい。
ガス供給系GPの流量制御器FCの第5の配管L5の内部の圧力には、通常、上限が設定されている。したがって、流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が所定の上限圧力値Plimを超えると、当該流量制御器FC(1)の下流の第2のバルブV2(1)の故障が発生しているものと考えられる。したがって、工程ST55の判定によれば、流量制御器FC(1)の下流の第2のバルブV2(1)の故障を検出することが可能となる。
以下、実施形態の方法における検査処理のうち、実行期間以外に実行される幾つかの検査処理について図11〜図15を参照して説明する。図11〜図15は、実施形態の方法の一部の検査処理を示す流れ図である。
図11に示す検査処理は、工程ST101〜工程ST104を含んでいる。工程ST101及び工程ST104は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST102及びST103は、制御部12によって実行される。
工程ST101では、複数の流量制御器FCの内部のガスの排気が行われる。具体的には、複数の第1のバルブV1及びバルブVP1が閉じられ、複数の第2のバルブV2、複数の流量制御器FCのコントロールバルブCV、及び、第3のバルブV3が開かれ、排気装置EAが作動される。これにより、複数の流量制御器FCの内部のガスの排気が行われる。なお、工程ST101において、バルブVP2及び複数のバルブVP3は開かれてもよい。
続く工程ST102では、複数の流量制御器FCの内部のガスが排気された状態で、複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が第1の所定値P01よりも大きいか否か、及び、複数の流量制御器FCの各々の第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が第2の所定値P02よりも大きいか否かが判定される。
複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2は、複数の流量制御器FCの各々の内部のガスが排気された状態において「0」の測定値を出力するように初期的に設定されている。即ち、複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2には、ゼロ点の調整が初期的になされている。したがって、複数の流量制御器FCの内部のガスが排気された状態において、測定圧力値Pm1が第1の所定値P01よりも大きい場合には、対応の流量制御器FCの第1の圧力計P1のゼロ点のずれを検出することができる。また、複数の流量制御器FCの内部のガスが排気された状態において、測定圧力値Pm2が第2の所定値P02よりも大きい場合には、対応の流量制御器FCの第2の圧力計P2のゼロ点のずれを検出することができる。
工程ST102において、何れかの流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が第1の所定値P01よりも大きいか否か、又は、何れかの流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が第2の所定値P02よりも大きいと判定される場合には、続く工程ST103において警報信号が出力される。この工程ST103は、工程ST7と同様の工程である。続く工程ST104では、次に行われる予定のプロセスが停止される。一方、全ての流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が第1の所定値P01以下であり、且つ、全ての流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が第2の所定値P02以下である場合には、ゼロ点のずれはないものと判定されて、図11に示す検査処理が終了する。
図12に示す検査処理は、複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2の何れかの測定圧力値に、対応の初期の測定圧力値に対する誤差が生じているか否かを検査する処理であり、例えば、複数の流量制御器FCの各々に供給されるガスが切り換えられるときに実行される処理である。図12に示す検査処理は、工程ST111〜工程ST116を含んでいる。これら、工程ST111及び工程ST116は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST112〜ST115は、制御部12によって実行される。
工程ST111では、複数の第1のバルブV1及び複数の第2のバルブV2が閉じられる。工程ST112〜工程ST116は複数の流量制御器FCの各々に対して実行される。以下、一つの流量制御器FCに対する工程ST112〜工程ST116の処理内容について説明する。
工程ST112では、流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1及び当該流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2が取得される。続く工程ST113では、初期の圧力値P2iが取得される。初期の圧力値P2iは、工程ST112において取得された測定圧力値Pm1を、予め定められた関数に入力することによって取得される圧力値である。この関数は、図12の検査処理の実行前の期間において取得された複数の測定圧力値Pm1と当該複数の測定圧力値Pm1のそれぞれに対応する測定圧力値Pm2から作成された関数である。検査処理の実行前の期間は、流量制御器FCの新規導入直後の期間、又は、流量制御器FCの各々の第1の圧力計及び第2の圧力計の調整が行われた直後の期間といった初期の期間である。より具体的には、この関数は、流量制御器FCの内部の圧力を互いに異なる複数の圧力に設定しつつ、流量制御器FCの上流の第1のバルブV1及び当該流量制御器FCの下流の第2のバルブV2が閉じられている状態を形成し、当該複数の圧力の設定ごとに、流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1及び当該流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2を取得することにより得られた複数の測定圧力値Pm1と当該複数の測定圧力値Pm1のそれぞれに対応する複数の第2の測定圧力値Pm2との関係を関数化したものである。例えば、この関数は、複数の測定圧力値Pm1と当該複数の測定圧力値Pm1のそれぞれに対応の測定圧力値Pm2との間の関係を近似する関数であり得る。
続く工程ST114では、測定圧力値Pm2と初期の圧力値P2iとが比較される。流量制御器FCの第1の圧力計P1の状態及び第2の圧力計P2の状態が正常であれば、当該流量制御器FCの上流の第1のバルブV1と当該流量制御器FCの下流の第2のバルブV2が閉じられた状態では、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1を上記関数に入力することによって得られる初期の圧力値P2iと工程ST112で取得された流量制御器FCの第2の圧力計P2の測定圧力値Pm2とは略同一の値になるはずである。したがって、工程ST114の比較により、流量制御器FCの第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2の何れかの測定圧力値に、初期の測定圧力値に対する誤差が生じているか否かを判定することが可能となる。
工程ST114では、例えば、工程ST112で取得された測定圧力値Pm2と初期の圧力値P2iの差の絶対値が所定値Pdref以上であるか否かが判定される。工程ST112で取得された測定圧力値Pm2と初期の圧力値P2iの差の絶対値が所定値Pdref以上である場合には、続く工程ST115が実行され、さらに、工程ST116が実行される。工程ST115は工程ST103と同様の工程であり、工程ST116は工程ST104と同様の工程である。一方、工程ST112で取得された測定圧力値Pm2と初期の圧力値P2iの差の絶対値が所定値Pdrefよりも小さい場合には、流量制御器FCの第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2の何れの測定圧力値にも、初期の測定圧力値に対する誤差が生じていないものと判定されて、図12に示す検査処理が終了する。
図13に示す検査処理は、複数の流量制御器FCの各々のコントロールバルブCVにリークが生じているか否かを検出するための処理であり、工程ST121〜ST123を含んでいる。工程ST123は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST121〜ST122は制御部12によって実行される。以下、一つの流量制御器FCに対する工程ST121〜ST123の処理内容についてのみ説明する。
工程ST121では、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、所定時間以上の時間が経過したか否かが判定される。なお、流量制御器FCのコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpが所定の基準電圧Vpref2と同一である場合に、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態にあると判定される。この基準電圧Vpref2は、図4に示したコントロールバルブCVでは、ゼロである。
コントロールバルブCVは、一般的には、完全にガスを遮断できない。コントロールバルブCVが閉じられている状態が長期間継続すると、その後に下流の第2のバルブV2を開いてプロセス用にガスを供給する場合の過渡特性に影響が及ぼされる。工程ST121の判定によれば、このような過渡特性に影響を与えるコントロールバルブCVの状態を検出することが可能となる。
具体的に、工程ST121において、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、所定時間以上の時間が経過していると判定されると、続く工程ST122が実行され、さらに、工程ST123が実行される。工程ST122は工程ST103と同様の工程であり、工程ST123は工程ST104と同様の工程である。一方、工程ST121において、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、所定時間以上の時間が経過していないと判定されると、図13に示す検査処理が終了する。
図14に示す検査処理は、複数の流量制御器FCの各々のコントロールバルブCVにリークが生じているか否かを検出するための別の処理であり、工程ST131〜ST133を含んでいる。工程ST133は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST131〜ST132は制御部12によって実行される。以下、一つの流量制御器FCに対する工程ST131〜ST133の処理内容についてのみ説明する。
工程ST131では、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上増加するか否かが判定される。なお、流量制御器FCのコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpが所定の基準電圧Vpref2と同一である場合に、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態にあると判定される。
圧電素子26に対する印加電圧VpがコントロールバルブCVを閉じるための設定になっているにもかかわらず、第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上増加している場合には、許容し得ないリークがコントロールバルブCVに生じているものと考えられる。工程ST131の判定によれば、圧電素子26に対する印加電圧VpがコントロールバルブCVを閉じるための設定になっている場合に、流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上増加しているか否かを判定するので、許容し得ないコントロールバルブのリークを検出することが可能である。
具体的に、工程ST131において、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上増加していると判定される場合には、続く工程ST132が実行され、さらに、工程ST133が実行される。工程ST132は工程ST103と同様の工程であり、工程ST133は工程ST104と同様の工程である。一方、工程ST131において、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態で、流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上増加していないと判定されると、図14に示す検査処理が終了する。
図15に示す検査処理は、複数の第2のバルブV2にリークが生じているか否かを検査する処理であり、工程ST141〜工程ST143を含んでいる。工程ST143は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST141〜ST142は、制御部12によって実行される。以下、一つの流量制御器FCの下流の一つの第2のバルブV2についてのみ、そのリークの検査処理の内容を説明する。
工程ST141では、流量制御器FCの下流の第2のバルブが閉じられており、且つ、当該流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている場合に、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が減少するか否かが判定される。なお、流量制御器FCのコントロールバルブCVの圧電素子26に対する印加電圧Vpが所定の基準電圧Vpref2と同一である場合に、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている状態にあると判定される。
流量制御器FCの下流の第2のバルブV2が閉じられており、当該流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられているにもかかわらず、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が減少している場合には、当該コントロールバルブCVの下流の第2のバルブV2にリークが生じているものと考えられる。工程ST141によれば、流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている場合に、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が減少するか否かが判定されるので、流量制御器FCの下流の第2のバルブV2のリークの有無を検出することが可能となる。
具体的には、工程ST141において、流量制御器FCの下流の第2のバルブV2が閉じられており、且つ、当該流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている場合に、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上減少していると判定される場合には、続く工程ST142が実行され、さらに、工程ST143が実行される。工程ST142は工程ST103と同様の工程であり、工程ST143は工程ST104と同様の工程である。一方、工程ST141において、流量制御器FCの下流の第2のバルブV2が閉じられており、且つ、当該流量制御器FCのコントロールバルブCVが閉じられている場合に、当該流量制御器FCの第1の圧力計P1の測定圧力値Pm1が所定値以上減少していないと判定されると、図15に示す検査処理が終了する。
以下、図16を参照して、図11の検査処理の代りに実行することができる検査処理について説明する。図16に示す検査処理は、図11に示す検査処理と同様に工程ST101、工程ST103、工程ST104を含んでいる。また、図16に示す検査処理は、図11に示す検査処理の工程ST102に変わる工程ST102Aを含んでいる。工程ST101及び工程ST104は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST102A及びST103は、制御部12によって実行される。以下、工程ST102Aについてのみ説明する。
工程ST102Aでは、複数の流量制御器FCの内部のガスが排気された状態で、所定時間内に複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1によって測定された複数の測定圧力値Pm1の移動平均値MVA1と第2の圧力計P2によって測定された複数の測定圧力値Pm2の移動平均値MVA2との差分絶対値が、所定値PD1(例えば、数kPa)以上であるか否かが判定される。複数の流量制御器FCのうち何れかにおいて、工程ST102Aの判定条件が満たされる場合には、次いで工程ST103が実行される。一方、何れの流量制御器についても、工程ST102Aの条件が満たされない場合には、図16に示す検査処理が終了する。なお、所定時間は、測定圧力値Pm1及び測定圧力値Pm2の取得レートに依存するが、例えば、当該取得レートが100μsecである場合には、0.1秒以上5秒以下の時間であり得る。
流量制御器FCの各々において、ゼロ点のずれがない場合には、流量制御器の内部が排気された状態では、移動平均値MVA1と移動平均値MVA2との間には、差が殆ど存在しない。したがって、これら二つの移動平均値の間の差分絶対値が所定値PD1以上である場合には、その流量制御器にゼロ点のずれが発生していることになる。故に、図16に示す検査処理によれば、流量制御器のゼロ点の検出が可能となる。
以下、図17を参照して、図12の検査処理の代りに実行することができる検査処理について説明する。図17に示す検査処理は、図12に示す検査処理と同様に工程ST111、工程ST115、工程ST116を含んでいる。また、図17に示す検査処理は、工程ST112Aを更に含んでいる。工程ST111及び工程ST116は制御部12による制御によって実行される。また、工程ST112A及びST115は、制御部12によって実行される。以下、工程ST112Aについてのみ説明する。
工程ST112Aは、工程ST111の次に実行される。工程ST112Aでは、複数の第1のバルブV1及び複数の第2のバルブV2が閉じられている状態で、所定時間内に複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1によって測定された複数の測定圧力値Pm1の移動平均値MVA11と第2の圧力計P2によって測定された複数の測定圧力値Pm2の移動平均値MVA12との差分絶対値が所定値PD2(例えば、数kPa)以上であるか否かが判定される。複数の流量制御器FCのうち何れかにおいて、工程ST112Aの判定条件が満たされる場合には、次いで、工程ST115が実行される。一方、何れの流量制御器についても、工程ST112Aの条件が満たされない場合には、図17に示す検査処理が終了する。なお、所定時間は、測定圧力値Pm1及び測定圧力値Pm2の取得レートに依存するが、例えば、当該取得レートが100μsecである場合には、0.1秒以上5秒以下の時間であり得る。
複数の流量制御器の各々の第1の圧力計P1及び第2の圧力計P2の双方が正常である場合には、その流量制御器の上流の第1のバルブV1と下流の第2のバルブV2が閉じられている状態においてその流量制御器に関して求められた移動平均値MVA11と移動平均値MVA12との間には、差が殆ど存在しない。したがって、これら二つの移動平均値の間の差分絶対値が所定値PD2以上である場合には、その流量制御器の第1の圧力計P1又は第2の圧力計P2の何れかが誤差を有する測定圧力値を出力する状態にあることになる。故に、図17に示す検査処理によれば、複数の流量制御器FCの各々の第1の圧力計P1又は第2の圧力計P2の何れかが誤差を有する測定圧力値を出力する状態にあることを検出することが可能となる。
以下、図4に示したリアルタイム検査処理RPの代りに用いることができるリアルタイム検査処理RP2について説明する。このリアルタイム検査処理RP2は、図18に示す基板処理装置に適用可能である。図18に示す基板処理装置10Aは、第3の圧力計P30を更に有するガス供給系GPAを備えている点で、図1に示した基板処理装置10と異なっている。第3の圧力計P30は、第3の配管L3の内部の圧力を測定するようになっている。この第3の圧力計P30の測定圧力値Pm3は、制御部12に出力されるようになっている。
リアルタイム検査処理RP2は、図19に示すように、工程ST2を含んでいない点で、図4に示したリアルタイム検査処理RPと異なっている。また、リアルタイム検査処理RP2は、工程ST3に代わる工程ST300を含んでおり、工程ST6に代わる工程ST600を含んでいる。その他の点においては、リアルタイム検査処理RP2は、リアルタイム検査処理RPと同様である。以下、工程ST300と工程ST600について説明する。以下の説明においては、基板処理装置において一つのプロセスレシピに従ったプロセスが実行され、第1の流量制御器が流量制御器FC(1)であり、流量の制御を行っていない、即ち、処理容器PCにガスを供給していない第2の流量制御器が流量制御器FC(2)及び流量制御器FC(3)である場合を例にとる。
図20は、工程ST300を示す流れ図である。図20に示すように、工程ST300では、流量制御器FC(1)から出力されるガスの出力流量の過渡特性の検査が行われる。工程ST300は、工程ST301及び工程ST302を含んでいる。工程ST301及び工程ST302における演算は制御部12によって実行される。
工程ST301では、基板処理装置10Aの処理容器PCに流量制御器FC(1)を経由してガスが供給されている実行期間中の過渡期間中の複数の時点において第3の圧力計P30によって測定された複数の測定圧力値Pm3の積算値AC3が算出される。過渡期間は、定常期間の前の実行期間中の期間である。定常期間は、流量制御器FC(1)の出力流量が定常状態になっている期間であり、例えば、所定の時間内における流量制御器FC(1)の出力流量の最大値と最小値との差が所定値以下である場合に、流量制御器FC(1)の出力流量が定常状態になっていると判断することができる。
続く工程ST302では、積算値AC3が、所定の基準値Ref3と比較される。所定の基準値Ref3は、基準期間中の過渡期間中の複数の時点における第3の圧力計P30の測定圧力値Pm3の積算値である。基準期間は、実行期間よりも以前の期間であり、実行期間において利用されているプロセスレシピと同一のプロセスレシピに従ったプロセスが基板処理装置において実行されていた期間であり、当該プロセスレシピによって指定された設定流量に応じて流量制御器FC(1)が出力流量を制御していた期間である。例えば、基準期間は、プロセスレシピに従ったプロセスが基板処理装置において最初に実行された期間であり得る。
第3の圧力計P30の測定圧力値Pm3は、流量制御器FC(1)の出力流量を反映する。したがって、積算値AC3は、実行期間における流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性を反映する。かかる積算値AC3を所定の基準値Ref3と比較することにより、実行期間における流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が許容し得ない程度に変化しているか否かを判定することができる。
工程ST302の比較においては、例えば、積算値AC3と所定の基準値Ref3との差の絶対値が所定値Thc以上である場合に、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定することができる。実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が、基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得ない程度に変化していると判定される場合には、工程ST7において、制御部12によって警報信号が出力される。また、続く工程ST8において、実行されているプロセスが制御部12によって停止される。一方、工程ST302において、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性から許容し得える程度にしか変化していないか、或いは、実行期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性が基準期間中の流量制御器FC(1)の出力流量の過渡特性と同一であると判定される場合には、続く工程ST600が実行される。
図21は、工程ST600を示す流れ図である。工程ST600は、工程ST601及び工程ST602を含んでいる。これらの工程ST601及び工程ST602の演算は制御部12によって実行され得る。
工程ST601においては、差分絶対値ΔP3が算出される。具体的に、実行期間中の定常期間において第3の圧力計P30によって測定された測定圧力値Pm3(定常圧力値)と基準定常圧力値との差分絶対値ΔP3が算出される。この基準定常圧力値は、実行期間よりも前に定められており、基準期間中の定常期間において第3の圧力計P30によって測定された測定圧力値である。
続く工程ST602では、差分絶対値ΔP3が閾値Th31よりも大きいか否かが判定される。差分絶対値ΔP3が閾値Th31よりも大きい場合には、工程ST7が次いで実行される。一方、差分絶対値ΔP3が閾値Th31以下である場合には、リアルタイム検査処理RP2は終了する。なお、工程ST600は、実行期間中の定常期間において繰り返し実行されてもよい。
実行期間中に設定流量に応じた流量で流量制御器FC(1)から出力されるガスは、第3の配管L3に流される。したがって、第3の圧力計P30によって測定される定常圧力値は、定常状態における流量制御器FC(1)の出力流量を反映する。また、基準定常圧力値は、実行期間よりも前の期間、即ち基準期間において、同一の設定流量に応じてガスを出力している流量制御器FC(1)の出力流量が定常状態になったときに第3の圧力計P30によって取得された定常圧力値である。したがって、定常圧力値と基準定常圧力値との差分絶対値ΔP3が閾値Th31よりも大きいか否かを判定することにより、実行期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量が、基準期間における流量制御器FC(1)の定常状態の出力流量から変化しているか否かを判定することができる。
以上、実施形態の方法について説明してきたが、上述した複数の検査処理の全てが実行される必要はなく、これら複数の検査処理のうち幾つかの検査処理のみが実行されてもよい。
10…基板処理装置、PC…処理容器、12…制御部、GP…ガス供給系、GS…ガスソース、L1…第1の配管、L2…第2の配管、L3…第3の配管、V1…第1のバルブ、V2…第2のバルブ、V3…第3のバルブ、FC…流量制御器、OF…オリフィス、L4…第4の配管、L5…第5の配管、P1…第1の圧力計、P2…第2の圧力計、20…制御回路、CV…コントロールバルブ、22…駆動部、24…制御回路、26…圧電素子、30…弁体。

Claims (15)

  1. 基板処理装置の処理容器内にガスを供給するためのガス供給系を検査する方法であって、
    前記ガス供給系は、
    複数のガスソースにそれぞれ接続された複数の第1の配管と、
    前記複数の第1の配管にそれぞれ設けられた複数の第1のバルブと、
    前記複数の第1の配管の下流にそれぞれ設けられており、該複数の第1の配管にそれぞれ接続された複数の流量制御器と、
    前記複数の流量制御器の下流にそれぞれ設けられており、該複数の流量制御器にそれぞれ接続された複数の第2の配管と、
    前記複数の第2の配管にそれぞれ設けられた複数の第2のバルブと、
    前記複数の第2の配管の下流に設けられており、該複数の第2の配管に接続された第3の配管と、
    前記第3の配管に設けられた第3のバルブと、
    を備え、
    前記第3の配管は、前記第3のバルブの下流において前記処理容器に接続されており、
    前記複数の流量制御器の各々は、オリフィス、該オリフィスの上流で延在し前記第1の配管に接続された第4の配管、前記オリフィスの下流で延在し前記第2の配管に接続された第5の配管、前記第4の配管に設けられたコントロールバルブ、該コントロールバルブと前記オリフィスとの間において前記第4の配管の内部の圧力を測定するための第1の圧力計、及び、前記第5の配管の内部の圧力を測定するための第2の圧力計を有し、
    該方法は、
    前記複数の流量制御器のうち第1の流量制御器を経由して前記処理容器内に供給されるガスの流量を制御する工程であり、該ガスの流量は第1の流量制御器において設定流量に応じて制御される、該工程と、
    ガスの流量を制御する前記工程の実行期間において、前記複数の第2のバルブのうちの一以上の第2のバルブであり前記複数の流量制御器のうちガスの流量を制御していない一以上の第2の流量制御器の下流に設けられた該一以上の第2のバルブを開く工程と、
    一以上の第1の差分絶対値及び一以上の第2の差分絶対値を求める工程であり、該一以上の第1の差分絶対値の各々は、前記第1の流量制御器の出力流量が定常状態になっている定常期間において前記一以上の第2の流量制御器の各々の前記第1の圧力計によって測定された第1の定常圧力値と第1の基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、該一以上の第2の差分絶対値の各々は、前記定常期間において前記一以上の第2の流量制御器の各々の前記第2の圧力計によって測定された第2の定常圧力値と第2の基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、前記第1の基準定常圧力値及び前記第2の基準定常圧力値はそれぞれ、前記実行期間よりも前に定められており、前記設定流量に応じて前記処理容器内に供給されるガスの流量を制御している前記第1の流量制御器の出力流量が前記定常状態になったときに前記一以上の第2の流量制御器の各々の前記第1の圧力計及び前記第2の圧力計のそれぞれによって測定された測定圧力値である、該工程と、
    前記一以上の第1の差分絶対値及び前記一以上の第2の差分絶対値の平均値を求める工程と、
    前記一以上の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きいか否か、前記一以上の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きいか否か、及び、前記平均値が第3の閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、
    を含む方法。
  2. 前記一以上の第2の流量制御器は、前記複数の流量制御器のうち前記実行期間においてガスの流量を制御していない複数の第2の流量制御器であり、
    前記一以上の第1の差分絶対値及び前記一以上の第2の差分絶対値は、前記定常期間において前記複数の第2の流量制御器の各々の前記第1の圧力計によって測定される第1の定常圧力値と前記第1の基準定常圧力値との間の差分絶対値、及び、前記定常期間において前記複数の第2の流量制御器の各々の前記第2の圧力計によって測定される第2の定常圧力値と前記第2の基準定常圧力値との間の差分絶対値を求めることによって得られる複数の第1の差分絶対値及び複数の第2の差分絶対値であり、
    前記平均値は、前記複数の第1の差分絶対値及び前記複数の第2の差分絶対値の平均値であり、
    判定する前記工程において、前記複数の第1の差分絶対値の各々が第1の閾値よりも大きいか否か、前記複数の第2の差分絶対値の各々が第2の閾値よりも大きいか否か、及び、前記平均値が第3の閾値よりも大きいか否かが判定される、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記実行期間中、且つ、前記定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における前記第1の流量制御器の前記第2の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程と、
    前記積算値と所定の基準値とを比較する工程と、
    を更に含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記実行期間中、且つ、前記定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における前記一以上の第2の流量制御器の前記第1の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程と、
    前記積算値と所定の基準値とを比較する工程と、
    を更に含む請求項1又は2に記載の方法。
  5. 基板処理装置の処理容器内にガスを供給するためのガス供給系を検査する方法であって、
    前記ガス供給系は、
    複数のガスソースにそれぞれ接続された複数の第1の配管と、
    前記複数の第1の配管にそれぞれ設けられた複数の第1のバルブと、
    前記複数の第1の配管の下流にそれぞれ設けられており、該複数の第1の配管にそれぞれ接続された複数の流量制御器と、
    前記複数の流量制御器の下流にそれぞれ設けられており、該複数の流量制御器にそれぞれ接続された複数の第2の配管と、
    前記複数の第2の配管にそれぞれ設けられた複数の第2のバルブと、
    前記複数の第2の配管の下流に設けられており、該複数の第2の配管に接続された第3の配管と、
    前記第3の配管に設けられた第3のバルブと、
    を備え、
    前記第3の配管は、前記第3のバルブの下流において前記処理容器に接続されており、
    前記複数の流量制御器の各々は、オリフィス、該オリフィスの上流で延在し前記第1の配管に接続された第4の配管、前記オリフィスの下流で延在し前記第2の配管に接続された第5の配管、前記第4の配管に設けられたコントロールバルブ、該コントロールバルブと前記オリフィスとの間において前記第4の配管の内部の圧力を測定するための第1の圧力計、及び、前記第5の配管の内部の圧力を測定するための第2の圧力計を有し、
    前記ガス供給系は、前記第3の配管の内部の圧力を測定するための第3の圧力計を備え、
    該方法は、
    前記複数の流量制御器のうち第1の流量制御器を経由して前記処理容器内に供給されるガスの流量を制御する工程であり、該ガスの流量は第1の流量制御器において設定流量に応じて制御される、該工程と、
    差分絶対値を求める工程であり、該差分絶対値は、前記第1の流量制御器の出力流量が定常状態になっている定常期間において前記第3の圧力計によって測定された定常圧力値と基準定常圧力値との間の差分絶対値であり、前記基準定常圧力値は、ガスの流量を制御する前記工程の実行期間よりも前に定められており、前記設定流量に応じて前記処理容器内に供給されるガスの流量を制御している前記第1の流量制御器の出力流量が前記定常状態になったときに前記第3の圧力計によって測定された測定圧力値である、該工程と、
    前記差分絶対値が閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、
    を含む方法。
  6. 前記実行期間中、且つ、前記定常期間よりも前の過渡期間中の複数の時点における前記前記第3の圧力計の測定圧力値の積算値を求める工程と、
    前記積算値と所定の基準値とを比較する工程と、
    を更に含む請求項5に記載の方法。
  7. 前記複数の流量制御器の各々の前記コントロールバルブは、該コントロールバルブの開閉動作のために弁体を移動させるよう構成された圧電素子、及び、該圧電素子に電圧を印加するよう構成された制御回路を含む駆動部を更に有し、
    前記実行期間中の前記第1の流量制御器の前記圧電素子に対する印加電圧が、該第1の流量制御器の前記コントロールバルブの全開時の前記圧電素子に対する印加電圧として予め設定された基準電圧と同一か否か、及び、前記実行期間中の前記第1の流量制御器の出力流量が前記設定流量よりも小さいか否かを判定する工程を更に含む、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記実行期間中の前記第1の流量制御器の前記第1の圧力計の測定圧力値と該実行期間中の該第1の流量制御器の前記第2の圧力計の測定圧力値との差が所定値以下か否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、前記複数の流量制御器の各々の前記第1の圧力計の測定圧力値が第1の所定値よりも大きいか否か、及び、前記複数の流量制御器の各々の前記第2の圧力計の測定圧力値が第2の所定値よりも大きいか否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。
  10. 前記複数の流量制御器の内部のガスが排気された状態で、所定時間内に前記複数の流量制御器の各々の前記第1の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値と前記第2の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値との差分絶対値が所定値以上であるか否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記複数の第1のバルブ及び前記複数の第2のバルブが閉じられている状態で前記複数の流量制御器の各々の前記第1の圧力計によって測定される第1の測定圧力値、及び、該複数の流量制御器の各々の前記第2の圧力計によって測定される第2の測定圧力値を取得する工程と、
    前記第1の測定圧力値を予め定められた関数に入力することにより、該第1の測定圧力値に対応する前記第2の圧力計の初期の圧力値を取得する工程と、
    前記第2の測定圧力値と前記初期の圧力値とを比較する工程と、
    を更に含む請求項1〜10の何れか一項に記載の方法。
  12. 前記複数の第1のバルブ及び前記複数の第2のバルブが閉じられている状態で、所定時間内に前記複数の流量制御器の各々の前記第1の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値と前記第2の圧力計によって測定された複数の測定圧力値の移動平均値との差分絶対値が所定値以上であるか否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜10の何れか一項に記載の方法。
  13. 前記複数の流量制御器の各々の前記コントロールバルブが閉じられている状態で、所定時間が経過したか否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜12の何れか一項に記載の方法。
  14. 前記複数の流量制御器の各々の前記コントロールバルブは、該コントロールバルブの開閉動作のために弁体を移動させるよう構成された圧電素子、及び、該圧電素子に電圧を印加するよう構成された制御回路を含む駆動部を更に有し、
    前記複数の流量制御器の各々の前記圧電素子に対する印加電圧が該流量制御器の前記コントロールバルブが閉じられる時の前記圧電素子に対する印加電圧として予め設定された基準電圧と同一である場合に、前記複数の流量制御器の各々の第1の圧力計の測定圧力値が所定値以上増加しているか否かを判定する工程を更に含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  15. 前記複数の第2のバルブの各々が閉じられており、前記複数の流量制御器の各々の前記圧電素子に対する印加電圧が前記基準電圧と同一である場合に、該複数の流量制御器の各々の前記第1の圧力計の測定圧力値が減少するか否かを判定する工程を更に含む、請求項14に記載の方法。
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