JP6541253B2 - 内燃機関の補機の取付構造 - Google Patents

内燃機関の補機の取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の動力を利用して内燃機関の補助などを行う補機を内燃機関に取り付ける構造に関する。
自動車などの内燃機関の周囲には、内燃機関の動力を利用して駆動される補機、例えばオルタネータやエアコンディショナのコンプレッサ(以下、圧縮機と呼ぶことがある)などが配置される。補機にはプーリーが設けられ、このプーリーと、内燃機関のクランク軸に設けられたクランクプーリーとに無端ベルトが架け渡され、無端ベルトを介して内燃機関の動力が補機に伝達される。
補機には、無端ベルトの張力を調整可能に取り付けられたものがある。特許文献1は、スラントエンジンを開示しており、このエンジンのシリンダブロックを覆うフロントカバーに固定される固定点を支点として揺動可能に取り付けられたオルタネータを開示している。オルタネータを所定の角度に揺動させるとオルタネータのプーリーの位置が変わり、このプーリーに架け渡された無端ベルトの張力が変わる。従って、オルタネータの揺動角度を調整することで無端ベルトの張力を調整できる。補機を所定の角度に回転させた状態を固定するために、ブラケットやアジャスティングバーなどと呼ばれる帯状の部材が利用される。ブラケットは、例えば、一端部が上記フロントカバーに固定され、他端部が補機に連結される。他端部には、特許文献1に記載されるように長孔が設けられて長孔の範囲で補機の揺動を可能にし、長孔と補機とを連通するボルトを締め付けることで補機を所定の角度に固定する。
特開平09−053523号公報
スラントエンジンのようなシリンダボアの軸線を鉛直方向に対して傾斜させた状態で車両に搭載される内燃機関について、補機と、補機に架け渡される無端ベルトの張力を調整するブラケットとを含めた大きさを小さくすることが望まれている。
上述のスラントエンジンのような内燃機関は、運転席や助手席などの座席の下部に配置される場合が多いため、車両の上下方向の大きさが小さいこと、即ち高さが低いことが望まれる。特許文献1に記載されるように、シリンダブロックの上部から座席に向かって突出するようにブラケットが取り付けられることで、補機及びブラケットを含めたエンジンの高さが高くなる。特許文献1では、スラントエンジンの搭載面であるオイルパンの底面からシリンダヘッドまでの高さよりも、ブラケットにおける補機を連結する他端部の高さが高く、ブラケットの端部がスラントエンジン本体から突出している。また、特許文献1では、スラントエンジンにおける高い側であるシリンダヘッド側にブラケットを配置していることからも、補機及びブラケットを含めたエンジンの高さが高い。
仮に、スラントエンジンにおける低い側であるオイルパンの下側から上方に向かってブラケットを配置した場合には、上述のシリンダヘッド側にブラケットを配置した場合よりも、ブラケットを含めたエンジンの高さを低くできる。しかし、この場合は、ブラケットがオイルパンの上面から水平方向に突出して、オイルパンの上方にブラケットのみを配置する空間が必要となり、十分な小型化が望めない。
そこで、本発明の目的の一つは、補機と、補機に架け渡される無端ベルトの張力を調整するブラケットとを含めて、小型にできる内燃機関の補機の取付構造を提供することにある。
本発明の一態様に係る内燃機関の補機の取付構造は、シリンダボアの軸線を鉛直方向に対して傾斜させて車両に搭載される内燃機関と、クランクプーリーに架け渡される無端ベルトによって回転されるプーリーと、前記内燃機関に直接固定される固定部と、前記固定部を支点として前記内燃機関に対して揺動可能に取り付けられる連結部とを備える第一補機と、前記クランクプーリーの回転に連動して回転されるプーリーを備える第二補機と、揺動させた前記第一補機の位置に応じて前記無端ベルトの張力を調整するブラケットとを備える。
前記ブラケットは、前記クランクプーリーと前記第二補機のプーリーとの間に配置される固定端部と、前記第一補機の連結部に連結される連結端部と、前記固定端部から前記第一補機のプーリーと前記第二補機のプーリーとの間を経て前記連結端部に亘って配置される本体とを備える。
上記の内燃機関の補機の取付構造は、無端ベルトの張力を調整するブラケットの一端部がクランクプーリーと一つの補機のプーリーとの間に固定され、ブラケットの本体が主として二つの補機のプーリー間に亘って配置されている。クランクプーリーと複数の補機のプーリーとがつくる空間内にブラケットの大部分を収納しているため、補機及びブラケットを含めた内燃機関の高さを小さくできる上に、オイルパンの上方空間におけるブラケットのみが占有する空間を小さくできる。従って、上記の内燃機関の補機の取付構造は、補機及びブラケットを含めた内燃機関の小型化に寄与できる。
実施形態1の内燃機関の補機の取付構造の概略を示す正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の内燃機関の補機の取付構造を具体的に説明する。以下の説明では、鉛直方向(図1では上下方向)を車両の上下方向とする。図1は、内燃機関1をクランク軸の軸方向(紙面に直交方向)から見た状態を示す。
[実施形態1]
・全体構成
実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、自動車などの車両に搭載される内燃機関1と、内燃機関1の動力が伝達されて内燃機関1の補助などを行う複数の補機とを備え、これらの補機を車両に取り付ける際に構築される。各補機は、クランクプーリー20に架け渡される無端ベルト6によってクランクプーリー20の回転に同期して回転されるプーリーを有し、無端ベルト6を介して内燃機関1の動力(クランク軸2の回転力)が伝達される。図1では複数の補機のうち、第一補機としてプーリー30を備えるオルタネータ3を示し、第二補機としてプーリー40を備えるエアコンディショナのコンプレッサ(圧縮機、図示せず)を示す。第一補機(オルタネータ3)は、内燃機関1に直接固定される固定部を支点として、内燃機関1に対して揺動可能に内燃機関1に取り付けられている。第一補機を揺動して所定の角度に固定することで、揺動させた第一補機の位置に応じて無端ベルト6の張力を調整する。この第一補機を所定の角度に固定する部材として、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、ブラケット5を備える。そして、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、第一補機を内燃機関1に固定する介在部材の一つとして利用されるブラケット5を特定の位置に配置することを特徴の一つとする。以下、構成部材ごとに詳細に説明する。
・・内燃機関
内燃機関1は、シリンダボア(図示せず)の軸線Bを鉛直方向に対して傾斜させて車両に搭載されるスラントエンジンである。軸線Bと鉛直方向の軸との間の角度(180°−θ)は適宜選択でき、通常、鋭角(90°未満)、特に45°以上である。軸線Bと水平面Hとの間の角度θを調整する。図1の角度θは例示である。
内燃機関1は、クランク軸2を含む主運動系を収納するシリンダブロック10と、動弁系(図示せず)を収納するシリンダヘッド(図示せず)と、主運動系への潤滑油を内燃機関1の底部に貯留するオイルパン12と、シリンダヘッドに取り付けられて潤滑油の飛散を防止するシリンダカバー(図示せず)とを備える。下方から順に、オイルパン12、シリンダブロック10、シリンダヘッド、シリンダカバーが積層されて一体に組み付けられる。この組物のうち、シリンダブロック10、シリンダヘッド、シリンダカバーの積層体の一面には、クランク軸2と動弁系のカム軸とを同期させるタイミングチェーン(図示せず)などを収納するフロントカバー11が取り付けられる。フロントカバー11は、上記積層体に対して液密に取り付けられて、シリンダブロック10との間、シリンダヘッドとの間、シリンダカバーとの間などからの潤滑油の漏出を防止する。クランク軸2の一端部は、フロントカバー11から露出され、クランクプーリー20が設けられる。内燃機関1は、これらオイルパン12、シリンダブロック10、シリンダヘッド、シリンダカバー、フロントカバー11を主たる構成部材とする。
シリンダブロック10、シリンダヘッド、シリンダカバーは、図1に示すように角度θに傾斜した状態で車両に搭載される。スラントエンジンは、シリンダカバーが車両の上方に、オイルパン12が車両の下方に位置すると共に底部が水平となるように搭載される。
オイルパン12は、シリンダブロック10に接続される上筒部120と、上筒部120に接続される有底筒状の下容器122とを備える。上筒部120は、上下の開口部が平行しておらず、両開口部の延長面が交差するように各開口部が設けられている。上側の開口部は鉛直方向に対して傾斜するように設けられ、下側の開口部は鉛直方向に直交するように(水平面Hに平行するように)設けられている。開口部にはそれぞれフランジが設けられている。上側の開口部に設けられたフランジ124とシリンダブロック10の下方に設けられたフランジ104とが接合され、オイルパン12とシリンダブロック10とがフランジ接合される。また、上筒部120と下容器122とがフランジ接合される。内燃機関1の各構成部材がそれぞれフランジ接合されることで、内燃機関1は、潤滑油の液密性を高められる上に強度にも優れる。その他、この例のオイルパン12は、上筒部120の外周面を凹ませており、凹部を補機(ここでは第二補機である圧縮機)の載置箇所として利用する。オイルパン12は、代表的には、鋼などの鉄系材料やアルミニウム合金などのアルミニウム系材料といった金属の鋳物から構成されて、フロントカバー11よりも剛性が高い。
・・補機
この例において第一補機とするオルタネータ3は、無端ベルト6を介してプーリー30に伝達された回転力によって発電を行う。補機の配置位置は適宜選択できるが、この例では、オルタネータ3は、シリンダブロック10及びオイルパン12の上筒部120の双方よりも上方に配置されて、ボルトなどの締結部材7,8によって内燃機関1に固定されている。詳しくは、オルタネータ3は、径方向の対向位置に、オルタネータ3の本体から突出する固定片31と連結片35とを備え、固定片31を内燃機関1との直接固定部(固定部)とし、連結片35を、ブラケット5を介して内燃機関1に固定される間接固定部(連結部)とし、二点支持を行う。
この例では、シリンダブロック10におけるフランジ104近くの下方側領域から上方に突出するように固定片101が設けられており、固定片31,101同士が重ね合わされて、締結部材7によって固定される。この固定によって、オルタネータ3は、直接固定部における締結部材7を回転中心として揺動可能となり、連結片35が上下動するように、即ちオルタネータ3が内燃機関1に近接離反するように内燃機関1に取り付けられる。このような取付によって、オルタネータ3は、無端ベルト6の張力調整に利用される補機となる。連結片35についてはブラケット5の項で説明する。
この例において第二補機とする圧縮機は、無端ベルト6を介してプーリー40に伝達される回転力によって気体の圧縮を行う。この例では、圧縮機のプーリー40の一部が上述のオイルパン12の上筒部120に設けた凹部に収納されている。オイルパン12に凹部を設けて、補機の少なくとも一部を収納することで、オイルパン12に補機を搭載していても、オイルパン12からの突出量を低減できる。その結果、補機を含めた内燃機関1について、補機が、オイルパン12の上面から水平方向(図1では左右方向)に突出する量を低減できる。
・・プーリーの配置
この例では、図1に示すようにクランクプーリー20と、オルタネータ3のプーリー30と、圧縮機のプーリー40とが三角形の頂点をなし、三角形のほぼ中心がオイルパン12の上筒部120であってフランジ124近傍に位置するように、三つのプーリー20,30,40が内燃機関1に配置されている。
・・無端ベルト
この例では、上述のように三角形状に配置される三つのプーリー20,30,40に共通して、ゴムベルトなどからなる1本の無端ベルト6が架け渡されている。無端ベルト6はいわば上記の三角形の各辺をなす。無端ベルト6は、クランクプーリー20の回転に伴って回転し、この無端ベルト6の回転によってプーリー30,40をそれぞれ、クランクプーリー20の回転に連動させて回転させる。無端ベルト6の張力は所定の値に調整される。この例では、上述のようにオルタネータ3を揺動させて、プーリー30の位置を上下に移動させることで張力を調整する。
・・ブラケット
ブラケット5は、帯状の部材であり、一端部が内燃機関1に固定され、他端部が補機(ここでは第一補機であるオルタネータ3)に連結されて、補機の固定部材として機能する。特に、ブラケット5は、この補機を、内燃機関1との固定部を中心として揺動可能に支持して、この補機のプーリーを揺動軌道に沿って変位させることで、このプーリーに係止された無端ベルト6の張力を変更する張力調整部材として機能する。
ブラケット5は、帯状の本体50と、本体50の一端部であって内燃機関1に固定される固定端部51と、本体50の他端部であって第一補機の連結片35に連結される連結端部53とを備える。本体50は、固定端部51から第一補機のプーリー30と第二補機のプーリー40との間を経て連結端部53に亘って配置される。
固定端部51は、内燃機関1の所定の位置に配置されて、ボルトなどの締結部材9が取り付けられて、内燃機関1に固定される。この例では、固定端部51に二つの締結部材9,9を取り付けている。締結部材9の個数は一つ又は三つ以上とすることができ、多いほど固定強度を高められる。
連結端部53は、第一補機の連結片35が重ね合わされて、ボルトなどの締結部材8が取り付けられる。この例の連結端部53には長孔53hを設けており、締結部材8の軸部は、長孔53hを通って連結片35に至り、締結部材8の頭部は長孔53hに抜け止めされる。締結部材8を緩めれば、長孔53hの範囲内で締結部材8の軸部が移動可能であり、締結部材8を締め付けると移動不可能になる。従って、締結部材8を緩めて長孔53hの範囲内で締結部材8の軸部を移動させることで、締結部材8に螺合される連結片35を有する第一補機は、締結部材7を支点として揺動可能になり、プーリー30を変位できる。締結部材8を締め付ければ、連結片35の位置を固定できて、プーリー30の位置を固定できる。長孔53hの長さは、揺動長さに応じて調整するとよい。
そして、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造では、ブラケット5の固定端部51がクランクプーリー20と第二補機のプーリー(ここでは圧縮機のプーリー40)との間に配置されている点を特徴の一つとする。この例では、固定端部51は、オイルパン12に固定されている。詳しくは、固定端部51は、上述の三つのプーリー20,30,40がつくる三角形の中心近くに配置されている。
また、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造では、ブラケット5の固定端部51から第一補機のプーリー(ここではオルタネータ3のプーリー30)と第二補機のプーリー(ここでは圧縮機のプーリー40)の間を経て連結端部53が配置されている点を特徴の一つとする。この例では、ブラケット5の連結端部53は、オイルパン12の上筒部120の上方であって、二つの補機のプーリー30,40の接線(無端ベルト6による一辺に概ね相当)よりも若干外方に位置している。このようなブラケット5の連結端部53に連結される第一補機であるオルタネータ3は、シリンダブロック10のフランジ104とオイルパン12のフランジ124との接合界面を跨ぐように配置されて、シリンダブロック10と、オイルパン12とに固定される。
ブラケット5の本体50は、固定端部51と連結端部53とを繋ぐ屈曲形状となっている。詳しくは、本体50は、クランクプーリー20と第二補機のプーリー40との間から、プーリー40の上方に沿うように延びて上に凸に湾曲して、第一補機及び第二補機のプーリー30,40間を経て、第一補機のプーリー30の側方に沿うように延びて若干下に凸に湾曲しており、緩やかなS字状である。本体50は、第一補機を所定の揺動が可能なように連結でき、かつ、無端ベルト6による張力に耐え得る程度に第一補機を強固に固定できるような大きさ、形状、材料を選択するとよい。本体50が長過ぎると、特に連結端部53が長過ぎると、ブラケット5を含む内燃機関1について、載置面であるオイルパン12の底面から車両の上下方向に沿った高さh53が高くなるため、大型化を招かない範囲で選択するとよい。
・効果
実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、無端ベルト6の張力調整を行うブラケット5の固定端部51がクランクプーリー20と一つの補機のプーリー(圧縮機のプーリー40)との間に固定され、本体50が主として上記の二つのプーリー20,40間、及び二つの補機のプーリー間(オルタネータ3のプーリー30と、圧縮機のプーリー40との間)に配置されている。いわば、ブラケット5の本体50が主としてクランクプーリー20と複数の補機のプーリー30,40とがつくる三角形状の空間に配置されている。そのため、三つのプーリー20,30,40と、ブラケット5とがつくる外形の大きさを上記の三角形の大きさ程度にすることができる。
ブラケット5をこのような特定の位置に配置することで、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、ブラケットが主として内燃機関のシリンダブロックの上方に突出して配置されている場合と比較して、補機及びブラケット5を含めた内燃機関1の高さを小さくできる。この例では、ブラケット5の高さh53が、第一補機(オルタネータ3)の高さhよりも低く、ブラケット5を具備することによる高さの増大が実質的に無い。また、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、ブラケットが内燃機関のオイルパンの下側から上方に向かって配置される場合と比較して、オイルパン12の上方空間におけるブラケット5のみを配置する空間を格段に小さくできる。
上述のように実施形態1の内燃機関の補機の取付構造は、複数のプーリー20,30,40がつくる空間をブラケット5の収納空間として有効に活用することで、補機及びブラケット5を含めた内燃機関1の大きさを小さくでき、小型化に寄与する。特に、高さを小さくできるため、座席下といった狭い収納空間であっても、補機及びブラケット5を含む内燃機関1を十分に収納できる。
また、実施形態1の内燃機関の補機の取付構造では、ブラケット5の連結端部53が車両の上方に位置するため、無端ベルト6の張力の調整作業を行い易い。
その他、この例の内燃機関の補機の取付構造は、無端ベルト6の張力調整を行う第一補機(オルタネータ3)を、ブラケット5を介してオイルパン12と、オイルパン12以外の内燃機関1の構成部材(この例ではシリンダブロック10)という複数の構成部材に固定するため、以下の理由により、第一補機の固定強度に優れる。第一補機(オルタネータ3)のプーリー30には無端ベルト6から下方に引かれる荷重が付与されるが、第一補機の連結片35は、ブラケット5を介して、剛性が十分に高いオイルパン12に固定されている。そのため、この下向きの荷重を、オルタネータ3の固定片31が固定されるシリンダブロック10と、高剛性のオイルパン12とで分担できる。また、この例ではブラケット5の固定端部51及びその近傍は、オイルパン12におけるフランジ124の延長面に沿うように取り付けられている。そのため、オルタネータ3からブラケット5を介してシリンダブロック10とオイルパン12とのフランジ接合界面の近傍の領域に無端ベルト6からの荷重が伝わるが、この領域はオイルパン12のなかでも剛性がより高い領域であり、オイルパン12が上記の荷重を十分に受けられる。このようにオイルパン12が無端ベルト6からの荷重を負担してオイルパン12以外の内燃機関1の構成部材に加えられ得る荷重を低減できるからである。
第一補機の固定片31が取り付けられる別の構成部材として、例えばフロントカバー11とすることができる。この場合でも、フロントカバー11と高剛性のオイルパン12とで無端ベルト6からの荷重を負担できるため、第一補機の固定強度に優れる。フロントカバー11に加えられる荷重が低減されて、フロントカバー11におけるシリンダブロック10を覆う領域の変形を防止でき、シリンダブロック10からフロントカバーを引き剥がし難くできるからである。更に、この場合、以下の理由により、フロントカバー11からの潤滑油の漏出も防止できる。上述のように無端ベルト6によってプーリー30が引っ張られて、第一補機を固定するフロントカバー11をも引っ張られることがある。上述のようにオイルパン12がこの引張荷重を分担してフロントカバー11に加えられ得る荷重を低減するため、無端ベルト6からの荷重によってフロントカバー11が変形し難かったり、シリンダブロック10からフロントカバー11を引き剥がし難くしたりできる。その結果、フロントカバー11の液密性を良好に維持できるからである。フロントカバー11は、シリンダブロック10、シリンダヘッド、シリンダカバーの三者の面合せのため、高い液密性が求められることから、この場合の内燃機関の補機の取付構造は、液密性の点からも好ましい構造といえる。
[実施形態2]
クランクプーリー20と共に1本の無端ベルト6が共通して架け渡される補機は、実施形態1で説明した第一補機がオルタネータ3、第二補機が圧縮機という組み合わせや個数だけに限定されない。例えば、オルタネータ3、エアコンディショナのコンプレッサ、ウォーターポンプ、及びパワーステアリングのオイルポンプなどから選択される2種以上とすることができる(実施形態1の組み合わせを除く)。無端ベルト6が架け渡される補機を二つ備える形態では、一方の補機を無端ベルトの張力調整に利用する第一補機、他方の補機を第二補機とすればよく、三つ以上備える形態では、いずれか一つの補機を無端ベルトの張力調整に利用する第一補機、別の一つを第二補機とすればよい。
[実施形態3]
無端ベルトの張力調整に利用する第一補機と、それ以外の第二補機とで、異なる無端ベルトが架け渡された形態とすることができる(図示せず)。この形態では、クランクプーリー20に複数の無端ベルトが架け渡され、そのうちの1本の無端ベルトAが第一補機のプーリーとクランクプーリー20との二つのプーリーに架け渡され、別の1本の無端ベルトBが第二補機を含む少なくとも一つの補機のプーリーとクランクプーリー20とに架け渡される。この形態でも、無端ベルトAの張力調整を行う第一補機が連結されるブラケット5を、実施形態1と同様にクランクプーリー20と第一補機及び第二補機のプーリーとがつくる三角形状の空間に配置することで、補機及びブラケット5を含めた内燃機関の小型化を図ることができる。
この形態では、後者の無端ベルトBが架け渡される補機のうち、一つの補機を無端ベルトBの張力調整に利用する補機とし、この補機に第一補機のように固定片、連結片を設けて二点支持するとよい。例えば、固定片をオイルパン12に固定する。連結片は、無端ベルトBの張力調整に利用するブラケットを、例えば、第一補機のブラケットと共用し、このブラケットに長孔を二つ設けて、一方の長孔に留め付けることが挙げられる。複数の無端ベルトA,Bに対して、一つのブラケットを共用することで、ブラケットの配置空間が実質的に増大せず、補機及びブラケットを含めた内燃機関の小型化を図ることができる。無端ベルトBの張力調整用ブラケットを別途設ける場合も、このブラケットを複数のプーリーがつくる空間に収納することで、補機及びブラケットを含めた内燃機関の小型化を図ることができる。
本発明の内燃機関の補機の取付構造は、自動車などの車両に搭載される内燃機関、特にスラントエンジンに併設される補機を取り付ける際に利用できる。
1 内燃機関
10 シリンダブロック 101 固定片 104 フランジ
11 フロントカバー
12 オイルパン 120 上筒部 122 下容器 124 フランジ
2 クランク軸 20 クランクプーリー
3 オルタネータ(第一補機) 30 プーリー 31 固定片 35 連結片
40 (第二補機の)プーリー
5 ブラケット 50 本体 51 固定端部 53 連結端部 53h 長孔
6 無端ベルト 7,8,9 締結部材 B シリンダボアの軸線 H 水平面

Claims (1)

  1. シリンダボアの軸線を鉛直方向に対して傾斜させて車両に搭載される内燃機関と、
    クランクプーリーに架け渡される無端ベルトによって回転されるプーリーと、前記内燃機関に直接固定される固定部と、前記固定部を支点として前記内燃機関に対して揺動可能に取り付けられる連結部とを備える第一補機と、
    前記クランクプーリーの回転に連動して回転されるプーリーを備える第二補機と、
    揺動させた前記第一補機の位置に応じて前記無端ベルトの張力を調整するブラケットとを備え、
    前記内燃機関は、
    下方から順に積層されるオイルパンと、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとを含む積層体の一面に取り付けられるフロントカバーとを備え、
    前記クランクプーリーは、
    前記フロントカバーから露出されるクランク軸の一端部に設けられ、
    前記ブラケットは、
    前記クランクプーリーと前記第二補機のプーリーとの間に配置されると共に、前記オイルパンに固定される固定端部と、
    前記第一補機の連結部に連結される連結端部と、
    前記固定端部から前記第一補機のプーリーと前記第二補機のプーリーとの間を経て前記連結端部に亘って配置される本体とを備え
    前記本体は、前記クランクプーリーと前記第二補機のプーリーとの間から、前記第二補機のプーリーに沿うように延びて湾曲すると共に、前記第一補機のプーリーと前記第二補機のプーリーとの間を経て、前記第一補機のプーリーの側方に沿うように延びて湾曲する緩やかなS字状であり、
    前記第一補機は、
    前記シリンダブロックと前記オイルパンとの接合界面を跨ぐように配置され、
    前記固定部は、前記シリンダブロックに固定され、
    前記連結部は、前記ブラケットを介して、前記オイルパンに固定される内燃機関の補機の取付構造。
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JPH0530596U (ja) * 1991-09-26 1993-04-23 日産自動車株式会社 オルタネータの取付構造

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