JP6540551B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室内を空調する空調装置に関するものである。
従来、住宅用空調装置において、圧縮機、凝縮器、減圧器、および蒸発器を有するヒートポンプ装置が暖房運転して室内を暖房するものがある(例えば、特許文献1参照)。
住宅用空調装置には、室外から凝縮器を通過して室内に流れる空気流を発生させる第1送風機と、室内から蒸発器、および排気口を通して室外に流れる空気流を発生させる第2送風機とが設けられている。このため、第1送風機と第2送風機とによって室内の換気を行うことになる。
第2送風機は、蒸発器に対して排気口側に配置されている。蒸発器および排気口の間には、蒸発器を通過した空気流を排気口に導くための排気ダクトが設けられている。
凝縮器は、第1送風機から送風される空気流を圧縮機から吐出される高温高圧冷媒により加熱する。このため、凝縮器から室内に温風が吹き出されて室内が暖房される。減圧器は、凝縮器を通過した冷媒を減圧する。蒸発器は、第2送風機から送風される空気流から吸熱して減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる。これにより、室内を換気しつつ、蒸発器が第2送風機からの送風される空気から熱を回収して暖房運転の効率を向上させることができる。
特開2009−8317号公報
本発明者は、上記特許文献1の空調装置において、蒸発器で冷媒を蒸発させる熱が不足する場合に、室内から導入される内気に加えて室外から導入された外気を蒸発器に通過させて、蒸発器にて外気からも吸熱して冷媒を蒸発させることを検討した。
冬期などでは、外気の温度が低い場合には、蒸発器が空気流から吸熱する際に蒸発器の表面温度が零度以下になる場合がある。この場合、蒸発器表面には、空気流に含まれる水蒸気が氷結して霜が生じ、その霜が蒸発器の吸熱作用を妨げる原因になる。
この場合、圧縮機から吐出される高温高圧冷媒を蒸発器に供給して蒸発器表面に着いた霜を融かす除霜運転を実施することが一般的である。
しかし、除霜運転の実施中に、室内を換気するために、第2送風機が室内からの高温高湿の室内空気を蒸発器を通過して室外に流すと、蒸発器では冷媒が室内空気から吸熱せず、室内空気に含まれる水蒸気が蒸発器で凝縮しない。このため、空気流は、水蒸気を含んだ状態で蒸発器を通過して、排気ダクトや第2送風機に流れる。
このとき、排気ダクトや第2送風機周囲の温度は除霜運転前の暖房運転で低くなっていると、空気流に含まれる水蒸気は、排気ダクトや第2送風機等で凝縮して排気ダクトや第2送風機の電動モータやファン等に結露が生じる。
その後、除霜運転が終了して暖房運転が開始されると、室内から導入される室内空気と室外から導入された外気とを含む空気流が蒸発器にて冷媒によって冷却され、この冷却された空気流が第2送風機や排気ダクトを通過して排気口から排出される。このため、排気ダクトや第2送風機等の温度は、蒸発器を通過した冷風等によって零度以下になる場合がある。この場合、排気ダクトや第2送風機の電動モータ、ファン等に生じた露が氷結して氷が生じる。
このとき、第2送風機では、電動モータ、ファン等に生じた氷によってファンの回転が妨げられる問題が生じる。さらに、排気ダクトにおいて蒸発器に生じるドレン水を排出する排水路が設けられている場合には、排気ダクトの排水路が氷によって塞がれる、といった問題が生じる。
また、このような問題は、暖房運転の停止後に、室内を換気するために、第2送風機を作動させる場合にも、生じる。
具体的には、暖房運転の実施時には、上述の如く、蒸発器によって冷却され空気流が第2送風機や排気ダクトを冷却するため、排気ダクトや第2送風機等の温度は、零度以下になる場合がある。このため、暖房運転の停止後に、第2送風機を作動させると、室内からの高温高湿の空気流が蒸発器を通過して排気ダクトや第2送風機に流れる。したがって、排気ダクトや第2送風機(すなわち、蒸発器に対して空気流れ下流側)では、空気流に含まれる水蒸気が凝縮して氷結して氷が生じる。よって、氷が第2送風機のファンの回転を妨げたり、排気ダクトの排水路を塞いだりする問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、蒸発器に対して空気流れ下流側に、結露、或いは氷結が生じることを抑制するようにした空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機(50)と、
室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機(52)と、
冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機(10)、第1熱交換器(20)、減圧器(30)、および第2熱交換器(40)を備え、圧縮機から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置(4)と、
第1熱交換器が圧縮機から吐出される冷媒により第1送風機により発生される空気流を加熱し、減圧器が第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、第2熱交換器が第2送風機により発生される空気流から吸熱して減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部(S150)と、
圧縮機から吐出される冷媒により第2熱交換器の温度を上昇させて第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する除霜運転部(S130)と、
除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる排気制御部(S121、S180)と、
室内からの空気流を吸入する内気吸入口(61a)を有し、内気吸入口を介して吸入した空気流を第2熱交換器に向けて導く内気導入ダクト(61)と、
室外からの空気流を吸入する外気吸入口(62a)を有し、外気吸入口を介して吸入した空気流を第2熱交換器に向けて導く外気導入ダクト(62)と、
室外に開口する排気口(63b)を有し、第2熱交換器を通過した空気流を排気口に導いて排気口から排出する排気ダクト(63)と、
冷媒が内気導入ダクトおよび外気導入ダクトを通過した空気流から吸熱する第2熱交換器と、
第2熱交換器側から空気流を吸い込んで、この吸い込んだ空気流を排気口側に吹き出す第2送風機と、
室内から内気導入ダクトに導入する空気流を発生される内気導入送風機(51)と、を備え、
暖房運転部は、排気ダクトを流れる空気量を内気導入ダクトを流れる空気量よりも大きくして、室外から外気導入ダクトに流れる空気流と室内から内気導入ダクトに流れる空気流とが第2熱交換器に流れるように第2送風機および内気導入送風機を制御し、
排気制御部は、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に空気流が流れることを停止させるように第2送風機および内気導入送風機を制御する、或いは室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させるように第2送風機および内気導入送風機を制御する
請求項1に記載の発明によれば、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、水蒸気を含んだ空気流が室内から第2熱交換器に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。したがって、第2熱交換器に対して空気流れ下流側に結露、或いは氷結が生じることが抑制される。
請求項6に記載の発明では、減圧器は、第1熱交換器および第2熱交換器の間の冷媒流路の断面積を調整可能に構成されて、かつ冷媒流路の断面積を調整して冷媒流路を絞ることにより第1熱交換器から第2熱交換器に流れる冷媒を減圧するものであり、
除霜運転部は、減圧器を制御して暖房運転部の実施時に比べて冷媒流路の断面積を大きくして、圧縮機から吐出されて第2熱交換器および減圧器を通過した冷媒により第2熱交換器の温度を上昇させて第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する。
但し、冷媒流路の断面積とは、冷媒流路のうち冷媒流れ方向に対して直交する断面の面積である。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における住宅用空調装置の全体構成を示す図である。 図1の住宅用空調装置の電気的構成を示す図である。 図1の電子制御装置の暖房運転処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の電子制御装置の暖房運転処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における住宅用空調装置の全体構成を示す図である。 図5の住宅用空調装置の電気的構成を示す図である。 図6の電子制御装置の暖房運転処理を示すフローチャートである。 他の実施形態における住宅用空調装置の全体構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態の住宅用空調装置1の概略構成を示す。
住宅用空調装置1は、住宅2の室内3の空調と換気を実施するものであって、電動圧縮機10、熱交換器20、40、電動膨張弁30、電動ファン50、51、52、内外気吸入ダクト60、内気導入ダクト61、外気導入ダクト62、排気ダクト63、およびドア70、71を備える。
電動圧縮機10は、熱交換器20、40、電動膨張弁30とともに、冷媒配管で閉回路(すなわち、冷凍サイクル)を構成している。すなわち、電動圧縮機10、熱交換器20、40、および電動膨張弁30は、冷媒を循環させるヒートポンプ装置4を構成している。
電動圧縮機10は、冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動モータとから構成されている。
熱交換器20は、電動ファン50から送風される空気流を電動圧縮機10から吐出される高圧高温冷媒によって加熱する放熱器である。熱交換器20の入口20aは、電動圧縮機10の冷媒吐出口10bに接続されている。熱交換器20は、内外気吸入ダクト60のうち室内吹出口60c側に配置されている。
熱交換器40は、電動ファン51から送風される空気流から吸熱して電動膨張弁30から流れる冷媒を蒸発させる蒸発器である。熱交換器40の出口40bは、電動圧縮機10の冷媒吸入口10aに接続されている。熱交換器40は、排気ダクト63のうち吸入口63a側に配置されている。
電動膨張弁30は、熱交換器20から流れる冷媒を減圧膨張させる減圧器である。具体的には、電動膨張弁30は、熱交換器20から熱交換器40に流れる冷媒流路の流路断面積を調整する弁体と、この弁体を駆動する電動アクチュエータを備える。電動膨張弁30は、熱交換器20の出口20bと熱交換器40の入口40aとの間に接続されている。
電動ファン50は、内外気吸入ダクト60の内気吸気口60aおよび外気吸気口60bのうち少なくとも一方から室内吹出口60cに流れる空気流を発生させる第1送風機である。電動ファン50は、内外気吸入ダクト60のうち室内吹出口60c側に配置されている。
内外気吸入ダクト60は、内気吸気口60a、外気吸気口60b、および室内吹出口60cを形成し、内気吸気口60aおよび外気吸気口60bのうち少なくとも一方から室内吹出口60cに空気流を導くためのダクトである。内気吸気口60aおよび室内吹出口60cは、それぞれ、室内3に開口されている。外気吸気口60bは、室外に開口されている。
内気導入ダクト61は、内気導入口61aおよび内気排気口61bを形成し、室内3から内気導入口61aを介して導入された空気流を内気排気口61bに導くためのダクトである。内気導入口61aは、室内3に開口されている。内気排気口61bは、熱交換器40に向けて開口されている。
外気導入ダクト62は、外気出入口62a、62bを形成し、室外から外気出入口62aを介して導入された空気流を外気出入口62bに導くためのダクトである。外気出入口62a、62bは、外気の出口および入口を兼ねる開口部である。外気出入口62aは、室外に開口されている。外気出入口62bは、熱交換器40に向けて開口されている。
排気ダクト63は、吸入口63aおよび排気口63bを形成し、吸入口63aから導入した空気流を排気口63bに導くためのダクトである。吸入口63aは、外気導入ダクト62の外気出入口62bと内気導入ダクト61の内気排気口61bとに接続されている。排気口63bは、室外に開口されている。本実施形態の排気ダクト63は、熱交換器40を通過した空気流を排気口63bを介して室外に導く役割を果たす。
電動ファン50、51、52は、ファンおよびファンを駆動する電動モータから構成されている。電動ファン50は、内外気吸入ダクト60のうち熱交換器20および室内吹出口60cの間に配置されている。電動ファン51は、内気導入送風機として、内気導入ダクト61のうち内気導入口61a側に配置されている。
電動ファン52は、排気ダクト63のうち排気口63b側に配置されている第2送風機である。ドア70は、内外気吸入ダクト60のうち内気吸気口60a側に配置されて、内気吸気口60aを開閉可能に内外気吸入ダクト60によって支持されている。ドア71は、外気出入口62b側に配置され、外気出入口62bを開閉可能に外気導入ダクト62によって支持されている。
なお、本実施形態の電動圧縮機10、熱交換器20、40、電動膨張弁30、電動ファン50、51、52、内外気吸入ダクト60、内気導入ダクト61、外気導入ダクト62、排気ダクト63、およびドア70、71は、一体化されて住宅2内に配置されている。
次に、本実施形態の住宅用空調装置1の電気的構成について図2を参照して説明する。
住宅用空調装置1は、図2に示すように、電子制御装置80、リモコン81、および温度センサ82、83、84、85を備える。電子制御装置80は、マイクロコンピュータ、メモリ、カウンタ等から構成されて、メモリに予め記憶されたコンピュータプログラムにしたがって、暖房運転処理を実行する。
電子制御装置80は、暖房運転処理の実行に伴って、リモコン81の出力信号、および温度センサ82、83、84、85の出力信号に基づいて、電動圧縮機10、電動膨張弁30、電動ファン50、51、52、およびドア駆動用電動モータ70a、71aを制御する。
ドア駆動用電動モータ70aは、ドア70を回転駆動する電動モータである。ドア駆動用電動モータ71aは、ドア71を回転駆動する電動モータである。温度センサ84は、室内3の温度を検出する。温度センサ82は、熱交換器40の表面温度を検出する。さらに、温度センサ83は、温度検出部として、熱交換器40に対して空気流れ下流側の表面温度を検出する。温度センサ85は、室内外の温度(以下、外気温度という)を検出する。
リモコン81は、暖房運転処理の開始およびその停止させる操作を受けるスイッチ、室内3の換気風量を設定させるスイッチ、室内3の目標温度である設定温度Tsetを設定させるスイッチ、ドア70の開度を設定させるスイッチ、並びに、換気運転処理の開始およびその停止させる操作を受けるスイッチ等を備える。
換気運転処理とは、電子制御装置80がドア駆動用電動モータ71aを駆動してドア71によって内外気吸入ダクト62の外気出入口62bを閉じて、さらに電動ファン52を停止し、かつ電動ファン50、51を駆動する処理である。
この場合、電動ファン50は、室外から外気吸気口60bを介して内外気吸入ダクト60に空気流を吸い込んで室内吹出口60cから室内3に吹き出す。このとき、電動ファン51は、室内3から内気導入口61aを通して内気導入ダクト61内に空気流を吸い込んで内気排気口61b側に吹き出す。このため、この吹き出された空気流は吸入口63aから排気ダクト63を通して排気口63bから室外に流れる。このことにより、室内3の換気が行われることになる。
次に、本実施形態の電子制御装置80の暖房運転処理について図3を参照して説明する。
図3は電子制御装置80の暖房運転処理を示すフローチャートである。電子制御装置80は、図3のフローチャートにしたがって、暖房運転処理を実行する。換気運転処理が実施されているときに、使用者がリモコン81に対して暖房運転を開始させるために操作すると、暖房運転処理の実行が開始される。
まず、ステップ100において、除霜運転を開始させるべきか否かを判定する。具体的には、温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40の表面温度が所定温度(例えば、外気温度−10℃)以下であるか否かを判定する。外気温度は、温度センサ85によって検出される。
このとき、熱交換器40の表面温度が所定温度以下であるとき、除霜運転を開始させるべきであるとしてステップ100でYESと判定する。
次に、ステップ110において、温度センサ83の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)以下であるか否かを判定する。
このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度よりも高いとしてNOと判定したときには、電子制御装置80が電動ファン50、51、52を制御するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を制御して、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることが停止された状態で室内3の換気が実施される(ステップ120)。
具体的には、電子制御装置80がドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を駆動して内外気吸入ダクト60の外気出入口62bを閉じる。
これに加えて、電子制御装置80が電動ファン50、51を駆動して、電動ファン52を停止する。このため、電動ファン50は、室外から外気吸気口60bを介して内外気吸入ダクト60に空気流を吸い込んでこの吸い込んだ空気流(図1中矢印A1参照)を室内吹出口60cから室内3に吹き出す。
電動ファン51は、室内3から内気導入口61aを通して内気導入ダクト61内に矢印A2の如く空気流を吸い込んで内気排気口61b側に吹き出す。この吹き出された空気流は矢印A3の如く、吸入口63aから排気ダクト63を通して排気口63bから室外に流れる。
以上により、内気導入ダクト61のみからの空気流が熱交換器40に流れる。
さらに、電子制御装置80が電動圧縮機10および電動膨張弁30を制御して除霜運転を開始する(ステップ130)。
この際に、電動膨張弁30では、弁体が電動アクチュエータによって駆動されて、熱交換器20、40の間の冷媒流路の流路断面積を調整して暖房運転の実施時の流路断面積よりも大きくする。冷媒流路の流路断面積とは、冷媒流路のうち冷媒流れ方向に対して直交する断面の面積である。
このとき、電動圧縮機10が熱交換器40から冷媒を吸入して熱交換器20に吐出する。熱交換器20を通過した冷媒は、電動膨張弁30で暖房運転時よりも少ない量減圧されて熱交換器40に流れる。このとき、冷媒温度は0℃よりも高くなるため、熱交換器40の表面に付いた霜が融ける。
そして、熱交換器40を通過した冷媒は、電動圧縮機10によって吸入される。
また、上記ステップ110において、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるときには、YESと判定する。この場合、ステップ121において、排気制御部として、電動ファン50、51、52を停止するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を駆動してドア71によって外気吸入ダクト60の外気出入口62bを閉じる。
このことにより、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを停止されるとともに、室内3の換気が停止される。
具体的には、室外からの空気が外気吸気口60b、内外気吸入ダクト60、および室内吹出口60cを介して室内3に流れることが停止される。
さらに、室内3からの空気流が内気導入口61a、内気導入ダクト61、内気排気口61b、吸入口63a、排気ダクト63、および排気口63bを通して室外に流れることが停止される。
次のステップ130において、除霜運転部として、上述と同様に、電動圧縮機10および電動膨張弁30を制御して除霜運転を実施する。
このような除霜運転が実施されると、ステップ140において、除霜運転を終了すべきか否かを判定する。具体的には、温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40の表面温度が所定温度(例えば、5℃)よりも高いか否かを判定する。
このとき、熱交換器40の表面温度が所定温度以下であるとき、除霜運転を継続すべきであるとしてステップ140でNOと判定して、ステップ140に戻る。このため、熱交換器40の表面温度が所定温度以下である限り、ステップ140のNO判定を繰り返す。
熱交換器40の表面温度が所定温度よりも高くなると、除霜運転を停止すべきであるとしてステップ140でYESと判定する。
すると、ステップ150に移行して、電動ファン50、51、52を制御するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を制御して、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを開始するとともに、室内3の換気を開始する。
具体的には、電動ファン50は、室外から外気吸気口60bを介して内外気吸入ダクト60に空気流を吸い込んでこの吸い込んだ空気流(図1中矢印A1参照)を室内吹出口60cから室内3に吹き出す。
このとき、電子制御装置80がドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を駆動して外気吸入ダクト60の外気出入口62bを開ける。
これに加えて、電子制御装置80が電動ファン52の送風量を電動ファン51の送風量よりも大きくなるように電動ファン51、52を制御する。
電動ファン51は、室内3から内気導入口61aを通して内気導入ダクト61内に矢印A2の如く空気流を吸い込んで内気排気口61b側に吹き出す。そして、電動ファン52は、吸入口63aから排気ダクト63を通して排気口63bに向けて流れる空気流を発生させる。
このため、室外から、矢印A5の如く、外気導入ダクト62を通して流れる空気流と、室内3から、矢印A2の如く、内気導入ダクト61を通して流れる空気流とが合流されてこの合流された空気流は、熱交換器40、電動ファン52、および排気ダクト63を通して室外に流れる。
さらに、ステップ150において、暖房運転部として、電動圧縮機10および電動膨張弁30を制御して暖房運転を除霜運転に代えて開始する。
具体的には、電動膨張弁30では、弁体が電動アクチュエータによって駆動されて、熱交換器20、40の間の冷媒流路の流路断面積が調整されて除霜運転の実施時の流路断面積よりも小さくなる。つまり、電動膨張弁30が、熱交換器20、40の間の冷媒流路を絞ることになる。
このとき、電動圧縮機10は、熱交換器40の出口40bから冷媒を吸入して圧縮して吐出する。この吐出された高温高圧冷媒は、熱交換器20に流れる。このため、高温高圧冷媒は、熱交換器20を通過する空気流を加熱する。この加熱された空気流は温風として室内3に流れる。
一方、熱交換器20を通過した冷媒は、電動膨張弁30で減圧・膨脹して熱交換器40に流れる。このため、熱交換器40では、冷媒が空気流から吸熱して蒸発する。すなわち、熱交換器40では空気流が冷媒により冷却されてこの冷却された空気流が電動ファン52、および排気口63bから室外に流れる。
その後、電子制御装置80は、次の(a)、(b)の判定によって暖房運転を停止させるべきか否かについて判定する(ステップ160)。
(a)使用者がリモコン81に対して暖房運転を停止させるために操作したか否かを判定する。
(b)温度センサ84の検出温度に基づいて、室内3の温度が設定温度Tsetに到達したか否かを判定する。
例えば、使用者がリモコン81に対して暖房運転を停止させるために操作したとき、および室内3の温度が設定温度Tsetに到達したときのうちいずれか一方のときには、暖房運転を停止させるべきであるとしてステップ160でYESと判定する。
一方、使用者がリモコン81に対して暖房運転を停止させるための操作をしていないとき、および室内3の温度が設定温度Tsetに到達していないときのうちいずれか一方のときには、暖房運転を継続させるべきであるとしてステップ160でNOと判定する。
このようなステップ160において、暖房運転を継続させるべきであるとしてNOと判定すると、ステップ100に戻る。
このため、熱交換器40の表面温度が所定温度(例えば、外気温度−10℃)以下である限り、ステップ100のYES判定、ステップ110の判定処理、ステップ121の外気導入停止・換気停止処理(或いは、ステップ120の外気導入停止)、ステップ130の除霜運転、ステップ140の判定処理、ステップ150の外気導入開始・換気開始・暖房運転開始処理、および、ステップ160のNO処理を繰り返す。このため、除霜運転と暖房運転とを繰り返すことになる。
その後、使用者がリモコン81に対して暖房運転を停止させるために操作したとき、或いは、室内3の温度が設定温度Tsetに到達したときには、暖房運転を停止させるべきであるとして、暖房運転を停止させるべきとしてステップ160でYESと判定する。
次に、ステップ170において、判定部として、温度センサ83の出力信号に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度以下であるか否かを判定する。所定温度は、例えば、零度であって、電動ファン52および排気ダクト63に生じた露が氷結するか否かを判定するための温度である。熱交換器40に対して空気流れ下流側部品とは、電動ファン52、および排気ダクト63のうち熱交換器40に対して空気流れ下流側を意味する。
このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度よりも高いときには、ステップ170でNOと判定する。
すると、電子制御装置80が、次のステップ182において、図3のステップ120と同様に、電動ファン50、51を駆動するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を駆動して外気導入ダクト62の外気出入口62bを閉じる。このことにより、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることが停止された状態で室内3の換気が継続される。
これに加えて、電子制御装置80が電動圧縮機10を停止してヒートポンプ装置4の運転を停止して、ステップ190に移行する。
上記ステップ170において、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるときには、YESと判定する。これに伴い、ステップ180において、上記ステップ121と同様に、排気制御部として、電動ファン50、51、52を停止するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を制御して外気導入ダクト62の外気出入口62bを閉じる。このため、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることが停止され、かつ車室3内の換気が停止されることになる。これに加えて、電子制御装置80が電動圧縮機10を停止してヒートポンプ装置4の運転を停止する。
その後、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品には周囲の空気等から熱が伝わると、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が徐々に上昇する。
その後、ステップ181において、温度センサ83の出力信号に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)よりも高いか否かを判定する。
このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)以下であるときには、ステップ181でNOと判定してステップ181に戻る。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度以下である限り、ステップ181でNO判定を繰り返す。その後、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度よりも高くなると、ステップ181でYESと判定して、ステップ190に進んで、電動ファン52を停止した状態で電動ファン50、51を駆動することにより、室内3の換気を開始する。
具体的には、電動ファン50は、室外から外気吸気口60bを介して内外気吸入ダクト60に空気流を吸い込んでこの吸い込んだ空気流(図1中矢印A1参照)を室内吹出口60cから室内3に吹き出す。そして、電動ファン51は、室内3から内気導入口61aを通して内気導入ダクト61内に矢印A2の如く空気流を吸い込んで内気排気口61b側に吹き出す。
以上説明した本実施形態によれば、住宅用空調装置1は、室内に向けて流れる空気流を発生させる電動ファン50と、室内から室外に流れる空気流を発生させる電動ファン51、52と、冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機10、熱交換器20、電動膨張弁30、および熱交換器40を備え、圧縮機10から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置4とを備える。
電子制御装置80は、熱交換器20が圧縮機10から吐出される冷媒により電動ファン50により発生される空気流を加熱し、熱交換器40が電動ファン51、52により発生される空気流から吸熱して電動膨張弁30によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する(ステップ150)。電子制御装置80は、圧縮機10から吐出される冷媒により熱交換器40の温度を上昇させて熱交換器40に着いた霜を融かす除霜運転を実施する(ステップ130)。
本実施形態では、電子制御装置80は、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であった場合、除霜運転の開始後に、電動ファン51、52の送風を停止させる(ステップ121)。このため、除霜運転の開始後に、除霜運転の開始後、水蒸気を含んだ空気流が室内3から熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。
さらに、電子制御装置80は、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であった場合、暖房運転の停止後に、ヒートポンプ装置4の運転を停止して電動ファン51、52の送風を停止して室内3の換気を停止する(ステップ180)。このため、ヒートポンプ装置4の運転の停止後に、水蒸気を含んだ空気流が室内3から熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。
以上のように、除霜運転の開始後に、或いは、暖房運転の停止後に、水蒸気を含んだ空気流が室内3から熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品において、結露、或いは氷結が生じることが抑制される。これにより、氷が電動ファン52のファンの回転を妨げたり、氷が第2送風機の排気ダクトの排水路を塞いだりする問題を未然に抑えることができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、暖房運転停止後、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度よりも高くなると、室内3の換気を開始した例について説明したが、これに代えて、暖房運転停止後、所定期間経過すると、室内3の換気を開始する第2実施形態について説明する。
本実施形態と上記第1実施形態とは、電子制御装置80による暖房運転処理が相違するだけで、その他の構成は同一である。このため、本実施形態の電子制御装置80による暖房運転処理について図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の電子制御装置80による暖房運転処理を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、図1のフローチャートにおいて、ステップ200、210と、ステップ181Aとを追加したものである。
ステップ200、210は、ステップ130、140の間に配置されているステップであって、ステップ121における外気導入停止・換気停止処理が実施された場合にのみ、実施される。つまり、ステップ120における外気導入停止処理が実施された場合には、ステップ130の実施後、ステップ200、210がスキップされて、ステップ140に移行する。
ステップ200は、除霜運転を継続して実施した時間(以下、除霜運転時間という)が所定時間Tz以上であるか否かを判定するステップである。ステップ210は、ドア71によって外気吸入ダクト60の外気出入口62bを閉じて、かつ電動ファン50、51、52を制御して室内3の換気を開始するステップである。
所定時間Tzは、除霜運転の開始後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)よりも高くなると想定される時間である。所定時間Tzは、暖房継続時間、暖房運転の実施中の熱交換器40の温度(若しくは、温度センサ83によって検出されるダクト63内の温度)、および暖房運転の実施中の換気風量によって予め決められている。
ここで、暖房継続時間は、除霜運転に先だって暖房運転が継続して実施された時間である。暖房継続時間が長くなるほど、熱交換器40により冷却された空気流によって排気ダクト63や電動ファン52が冷却された時間が長くなることになる。そこで、暖房継続時間が長くなるほど、所定時間Tzを長くする。
暖房運転の実施中の熱交換器40の温度は、除霜運転に先だって暖房運転が実施されているときの熱交換器40の温度である。熱交換器40の温度が低くなるほど、排気ダクト63や電動ファン52の温度が低くなる。そこで、熱交換器40の温度が低くなるほど、所定時間Tzを長くする。本実施形態の熱交換器40の温度は、熱交換器40内の冷媒温度を示すものであって、温度センサ82によって検出される。
暖房運転の実施中の換気風量は、除霜運転に先だって暖房運転が実施されているときの換気風量であって、リモコン81への操作によって設定される。暖房運転の実施中の換気風量が多くなるほど、室内3からの空気流によって熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れる水蒸気の量が増えるため、熱交換器40に対して空気流れ下流側にて露が凍結する可能性が高まる。そこで、暖房運転の実施中の換気風量が多いほど、所定時間Tzを長くする。
本実施形態では、除霜運転時間が所定時間Tz未満であるとしてステップ200においてNOと判定する。この場合、ステップ140に移行して、除霜運転を終了すべきか否かを判定する。このとき、除霜運転を継続すべきであるとして、ステップ140でNOと判定すると、ステップ200に戻る。
このため、ステップ110でYESと判定してから、ステップ121で外気導入停止・換気停止処理が実施され、その後ステップ130で除霜運転が実施された場合には、ステップ140でNOと判定され、かつステップ200においてNOと判定されると、室内3の換気が停止された状態が継続される。その後、除霜運転時間が所定時間Tz以上になるとステップ200においてYESと判定する。これに伴い、ステップ210で室内3の換気を開始する。その後、ステップ140において、除霜運転を終了すべきであるとしてYESと判定するとステップ150に進む。
また、ステップ181Aは、図1のステップ181の代わりに設けられたもので、ステップ180でヒートポンプ装置4の運転を停止してから経過した時間(以下、運転停止時間という)が所定時間Td以上であるか否かを判定するステップである。暖房停止時間は、暖房運転停止後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)よりも高くなると想定される時間である。暖房停止時間は、暖房継続時間、暖房運転の実施中の熱交換器40の温度(若しくは、温度センサ83によって検出されるダクト63内の温度)、および暖房運転の実施中の換気風量によって予め決められている。
暖房継続時間は、ステップ160でYESと判定される前に暖房運転が継続して実施された時間である。暖房継続時間が長くなるほど、熱交換器40により冷却された空気流によって排気ダクト63や電動ファン52が冷却された時間が長くなることになる。そこで、暖房継続時間が長くなるほど、所定時間Tdを長くする。
暖房運転の実施中の熱交換器40の温度は、ステップ160でYESと判定される前に、暖房運転が実施されているときの熱交換器40の温度である。熱交換器40の温度が低くなるほど、排気ダクト63や電動ファン52の温度が低くなる。そこで、熱交換器40の温度(若しくは、ダクト63内の温度)が低くなるほど、所定時間Tdを長くする。本実施形態の熱交換器40の温度は、熱交換器40内の冷媒温度を示すものであって、温度センサ82によって検出される。
暖房運転の実施中の換気風量は、ステップ160でYESと判定される前に暖房運転が実施されているときの換気風量であって、リモコン81への操作によって設定される。暖房運転の実施中の換気風量が多くなるほど、室内3からの空気流によって熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れる水蒸気の量が増えるため、熱交換器40に対して空気流れ下流側にて露が凍結する可能性が高まる。そこで、暖房運転の実施中の換気風量が多いほど、所定時間Tdを長くする。
本実施形態では、ステップ181Aにおいて、運転停止時間が所定時間Td未満であるときには、NOと判定してステップ181Aに戻る。このため、運転停止時間が所定時間Td未満である限り、ステップ181AのNO判定を繰り返す。このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品には、周囲の空気等から熱が伝わり、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が上昇する。
その後、運転停止時間が所定時間Td以上になると、ステップ181AでYESと判定する。このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度(例えば、15℃)以上になる。その後、ステップ190に進んで、上記第1実施形態と同様に、電動ファン50、51、52を制御して室内3の換気を開始する。
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置80は、暖房運転を停止後、運転停止期間が所定時間td以上経過するまで室内3の換気を停止するように電動ファン50、51、52を制御する。所定時間tdは、暖房運転停止後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)よりも高くなると想定される時間である。このため、運転停止期間が所定時間td以上経過した場合に室内3の換気が開始されて、室内3から水蒸気を含んだ空気流が熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れた場合に、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品に結露、氷結が生じることを抑制することができる。
本実施形態では、電子制御装置80は、除霜運転の開始後、除霜運転時間が所定時間Tz以上になるまで、室内3の換気を停止する。所定時間Tzは、除霜運転の開始後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)よりも高くなると想定される時間である。このため、室内3の換気が開始されて、室内3から水蒸気を含んだ空気流が熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れた場合に、熱交換器40に対して空気流れ下流側に結露が生じることを未然に抑制することができる。
(第3実施形態)
本第3実施形態では、上記第1実施形態において、四方弁90を追加して四方弁90によって冷媒の流れを切り替えて、室内3を暖房する暖房運転と熱交換器40に対して空気流れ下流側部品を暖める暖機運転とを切り替える例について説明する。
図5に本実施形態の本実施形態の住宅用空調装置1の概略構成を示す。
本実施形態の住宅用空調装置1は、上記第1実施形態の住宅用空調装置1に対して四方弁90を追加したものである。四方弁90は、弁入口91、弁出口92、および弁出入口93、94を形成し、弁出入口93、94のうち一方を弁入口91に接続し、他方を弁出口92に接続する弁体と、この弁体を駆動する電動アクチュエータとを備える。
弁入口91は、圧縮機10の冷媒吐出口10bに接続されて圧縮機10の冷媒吐出口10bから吐出される冷媒が入る入口である。弁出口92は、圧縮機10の冷媒吸入口10aに接続されて圧縮機10の冷媒吸入口10aに冷媒を流す出口である。弁出入口94は、熱交換器20の出入口20cに接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第1弁出入口である。弁出入口93は、熱交換器40の出入口40dに接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第2弁出入口である。
本実施形態の熱交換器20は、上記第1実施形態の熱交換器20と同様に構成されたものであって、入口20a、出口20bに代わる出入口20c、20dを備える第1熱交換器である。出入口20c、20dは、それぞれ、冷媒の出口および入口を兼ねる。熱交換器40は、上記第1実施形態の熱交換器40と同様に構成されたものであって、入口40a、出口40bに代わる出入口40c、40dを備える第2熱交換器である。出入口40c、40dは、それぞれ、冷媒の出口および入口を兼ねる。電動膨張弁30は、熱交換器20の出入口20dと熱交換器40の出入口40dとの間に配置されている。
本実施形態の電子制御装置80は、四方弁90の電動アクチュエータを介して弁体を制御して弁出入口93、94のうち一方を弁入口91に接続し、他方を弁出口92に接続する(図6参照)。
次に、本実施形態の電子制御装置80の暖房運転処理について図7を参照して説明する。
図7は電子制御装置80の暖房運転処理を示すフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと同一のステップは、同一処理を示し、その説明を省略する。
電子制御装置80は、図7のフローチャートにしたがって、暖房運転処理を実行する。使用者がリモコン81に対して暖房運転を開始させるために操作すると、暖房運転処理の実行が開始される。
まず、ステップ100において、除霜運転を開始させるべきか否かを判定する。このとき、熱交換器40の表面温度が所定温度以下であるとき、除霜運転を開始させるべきであるとしてステップ100でYESと判定する。これに伴い、次のステップ220において、電動圧縮機10、四方弁90、および電動膨張弁30を制御して除霜運転を開始する。
具体的には、電動アクチュエータを介して弁体を制御して、弁入口91と弁出入口93とを接続し、かつ弁出口92と弁出入口94とを接続する。このため、電動圧縮機10は、四方弁90の出入口94側から冷媒を吸入して圧縮して吐出する。この吐出された高温高圧冷媒は、四方弁90の入口91、出入口93を通して熱交換器40に流れる。このため、高温高圧冷媒は、熱交換器40自体を加熱する。したがって、熱交換器40の表面に付いた霜が融ける。これに加えて、高温高圧冷媒の熱が熱交換器40に対して空気流れ下流側部品に伝わる。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が上昇する。
この際に、電動膨張弁30では、弁体が電動アクチュエータによって駆動されて、熱交換器20、40の間の冷媒流路の流路断面積を調整して暖房運転の実施時の流路断面積よりも大きくする。
このとき、熱交換器40を通過した冷媒は、電動膨張弁30で暖房運転時よりの少ない量減圧されて熱交換器20に流れる。熱交換器20を通過した冷媒は、四方弁90の出入口94、出口92を通して電動圧縮機10によって吸入される。
これに加えて、ステップ220において、電動ファン50、51、52を停止するともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を制御して外気導入ダクト62の外気出入口62bを閉じる。これにより、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを停止するとともに、室内3の換気を停止することになる。
その後、ステップ140において、除霜運転を終了すべきか否かを判定する。このとき、熱交換器40の表面温度が所定温度(例えば、零℃)以下であるとき、除霜運転を継続すべきであるとしてステップ140でNOと判定して、ステップ140に戻る。このため、熱交換器40の表面温度が所定温度以下である限り、ステップ140のNO判定を繰り返す。したがって、熱交換器40の表面温度が所定温度以下である限り、ステップ220における除霜運転の実施・外気導入停止・室内3の換気停止処理が継続される。
その後、除霜運転によって、熱交換器40の表面温度が上昇して所定温度(例えば、零℃)よりも高くなると、除霜運転を終了すべきであるとしてステップ140でYESと判定する。
次に、ステップ150に移行して、電動ファン50、51、52を制御するとともに、ドア駆動用電動モータ71aを介してドア71を制御して、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを開始するとともに、室内3の換気を開始する。
さらに、ステップ150において、電動圧縮機10、四方弁90、および電動膨張弁30を制御して暖房運転を除霜運転に代えて開始する。
具体的には、四方弁90の電動アクチュエータを介して弁体を制御して、弁入口91と弁出入口94とを接続し、かつ弁出口92と弁出入口93とを接続する。
このとき、電動圧縮機10は、四方弁90の弁出入口94側から冷媒を吸入して圧縮して吐出する。この吐出された高温高圧冷媒は、四方弁90の弁出口92と弁出入口93とを介して熱交換器20に流れる。このため、高温高圧冷媒は、熱交換器20を通過する空気流を加熱する。この加熱された空気流は温風として室内3に流れる。
この際に、電動膨張弁30では、弁体が電動アクチュエータによって駆動されて、熱交換器20、40の間の冷媒流路の流路断面積を調整して除霜運転の実施時の流路断面積よりも小さくなる。
このため、熱交換器20を通過した冷媒は、電動膨張弁30で減圧・膨脹して熱交換器40に流れる。このため、熱交換器40では、冷媒が空気流から吸熱して蒸発する。すなわち、熱交換器40では空気流が冷媒により冷却されてこの冷却された空気流が電動ファン52、および排気口63bから室外に流れる。このとき、熱交換器40を通過した空気は、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品を冷却する。その後、次のステップ160において、暖房運転を停止させるべきか否かを判定する。
このとき、ステップ160において、暖房運転を継続すべきであるとしてNOと判定すると、ステップ100に戻る。このため、ステップ160において暖房運転を継続すべきであるとしてNOと判定し、かつステップ100において除霜運転を開始すべきであるとしてYESと判定する限り、ステップ220における除霜運転・外気導入停止・換気停止処理とステップ150における外気導入開始・換気開始・暖房運転処理とを交互に繰り返す。
その後、ステップ160において、暖房運転を停止すべきであるとしてYESと判定すると、次のステップ170において、温度センサ83の出力信号に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度以下であるか否かを判定する。
このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度よりも高いときには、ステップ170でNOと判定して、次のステップ182において、電動ファン50、51、52を制御して外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを停止する。これに加えて、電動圧縮機10を停止してヒートポンプ装置4の運転を停止して、ステップ190に移行する。
また、ステップ170において、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるとしてYESと判定したときには、電動ファン50、51を停止し、かつ電動ファン52を作動させて、室内3の換気を停止した状態で、外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の流れを発生させる(ステップ180A)。
このとき、電動ファン50、51を停止し、かつ電動ファン52を作動させることにより、内気導入ダクト61から熱交換器40に流れる内気が流れることが停止され、さらに電動ファン52の回転数を暖房運転時よりも小さくして、外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の流量を減らす。
これに加えて、ステップ180Aでは、四方弁90を制御して暖機運転を開始する。暖機運転は、上記ステップ220における除霜運転と同じ処理である。このため、四方弁90では、弁入口91と弁出入口93とが接続され、かつ弁出口92と弁出入口94とが接続される。このため、電動圧縮機10は、四方弁90の出入口94側から冷媒を吸入して圧縮して吐出する。この吐出された高温高圧冷媒は、四方弁90の入口91、出入口92を通して熱交換器40に流れる。
このため、高温高圧冷媒は、熱交換器40自体を加熱して霜を融かすとともに、熱交換器40を通過する空気流(すなわち、外気)を加熱する。この加熱された空気流が熱交換器40に対して空気流れ下流側部品を加熱する。そして、熱交換器40を通過した冷媒は、電動膨張弁30を通過して熱交換器20に流れる。熱交換器20を通過した冷媒は、四方弁90の出入口94、出口92を通して電動圧縮機10によって吸入される。
本実施形態では、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度(すなわち、温度センサ83の検出温度)が零℃以上になるように電動ファン52により送風される送風量が調整されている。ここで、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品を暖機する度合いを一定にするために、外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の送風量を所定の値にすることが好ましい。
次に、ステップ140Aにおいて、暖機運転を終了すべきか否かを判定する。具体的には、温度センサ83の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)よりも高いか否かを判定する。
熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるとき、暖機運転を継続すべきであるとしてステップ140AでNOと判定して、ステップ140Aに戻る。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下である限り、ステップ140AのNO判定が繰り返される。これに伴い、外気導入停止・換気停止・暖機運転処理(ステップ180A)が繰り返されることになる。
その後、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)よりも高くなると、ステップ140Aにおいて、暖機運転を停止すべきであるとしてYESと判定する。
次に、ステップ181において、温度センサ83の出力信号に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)よりも高いか否かを判定する。
このとき、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)未満であるときには、ステップ181に戻る。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)未満であるときには、ステップ181のNO判定を繰り返す。
その後、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)よりも高くなると、ステップ181において、YESと判定する。
すると、ステップ180Bにおいて、電動圧縮機10を停止してヒートポンプ装置4の運転を停止する。これに加えて、電動ファン52を停止して電動ファン50、51を駆動することにより、外気導入ダクト62から熱交換器40に外気が流れることを停止した状態で、室内3の換気を開始する(ステップ190)。
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置80は、暖房運転の実施後に、電動圧縮機10および四方弁90を制御して熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度を上昇させる暖機運転(ステップ180A)を実施する。その後、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、15℃)以上になってから、電動圧縮機10を停止してヒートポンプ装置4を終了させる。このため、その後、室内3の換気を開始して、熱交換器40に対して空気流れ下流側に露、或いは氷結が生じることを抑制することができる。
本実施形態では、電子制御装置80は、電動圧縮機10および四方弁90を制御して、暖機運転を実施する際に、室内3の換気を停止する。このため、室内3から水蒸気を含む空気流が熱交換器40に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。このため、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品に露が生じることが抑制される。よって、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品に氷結が生じる危険性を下げることができる。
本実施形態では、四方弁90を備えるヒートポンプ装置4が採用されて、圧縮機10から四方弁90を通して熱交換器40に高温高圧冷媒が流れる。このため、圧縮機10からの高温高圧冷媒を熱交換器20および電動膨張弁30を通して熱交換器40に流す場合に比べて、高温の冷媒を熱交換器40に流すことができる。したがって、ステップ150において、暖機運転を実施する時間を短くすることができる。これに伴って、室内3の換気を停止する時間を短くすることができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1〜第3実施形態では、本発明の空調装置を住宅用空調装置1とした例について説明したが、これに限らず、室内3を暖房する空調装置であれば、商業施設用空調装置やビル用空調装置、列車用空調装置、自動車用空調装置、など各種の空調装置を本発明の空調装置としてもよい。
(2)上記第1、第2実施形態では、ステップ121において、除霜運転の開始後、電動ファン51、52の送風を停止した例について説明したが、これに代えて、ステップ121において、電動ファン51、52の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させてもよい。
これにより、除霜運転の開始後に、室内3から内気導入ダクト61および熱交換器40を通して室外に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させることができる。このため、除霜運転の開始後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側に結露が生じることを抑制することができる。
同様に、上記第1、第2実施形態では、ステップ180において、暖房運転の停止後に、電動ファン51、52の送風を停止した例について説明したが、これに代えて、ステップ180において、電動ファン51、52の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させてもよい。
これにより、暖房運転の停止後に、室内3から内気導入ダクト61および熱交換器40を通して室外に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させることができる。このため、暖房運転の停止後に、熱交換器40に対して空気流れ下流側に氷結が生じることを抑制することができる。
(3)上記第3実施形態では、ステップ180Aにおいて、暖機運転の実施時にて、室内3の換気を停止した状態で、室外から外気が外気導入ダクト62を通して熱交換器40に流れるように電動ファン50、51、52を制御した例について説明したが、これに代えて、次の(a)、(b)のようにしてもよぃ。
(a)暖機運転の実施時にて、電動ファン50、51、52を停止して、室内3の換気を停止し、かつ外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気が流れることを停止してもよい。
この場合、ステップ140Aにおいて、温度センサ83の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側の温度が所定温度(例えば、零℃)よりも高いと判定すると、電動ファン50、51を停止し、かつ電動ファン52を作動させてもよい。この場合、室内3の換気を停止した状態で、外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の流れを発生させる。
これにより、熱交換器40は、外気導入ダクト62から導入される空気流を加熱する。そして、この加熱された空気流が熱交換器40に対して空気流れ下流側部品を加熱することになる。
(b)ステップ180Aにおいて、暖機運転の実施時にて、電動ファン51、52の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させてもよい。
これにより、暖機運転の実施時に、室内3から内気導入ダクト61および熱交換器40を通して室外に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させることができる。このため、暖機運転の実施時に、熱交換器40に対して空気流れ下流側に氷結が生じることを抑制することができる。
(4)上記第1〜3実施形態では、電動ファン51、52を制御して、外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の風量を制御した例について説明したが、これに代えて、次の様にしてもよい。
すなわち、図8のように、外気導入ダクト62のうち外気出入口62a側に電動ファン53を追加して、電動ファン53の送風量を制御して外気導入ダクト62から熱交換器40に流れる外気の風量を制御してもよい。
(5)上記第1〜3実施形態では、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度を検出するために、熱交換器40に対して空気流れ下流側に温度センサ83を配置した例について説明したが、これに代えて、次の(a)(b)のようにしてもよい。
(a)熱交換器40の表面温度を検出する温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が推定する。このため、熱交換器40の表面温度を検出する温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度以下であるか否かを判定することになる。
(b)熱交換器40に対して空気流れ上流側に温度センサ83を配置して、温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が推定する。
このため、熱交換器40に対して空気流れ上流側の温度を検出する温度センサ82の検出温度に基づいて、熱交換器40に対して空気流れ下流側部品の温度が所定温度以下であるか否かを判定することになる。
(6)上記第1実施形態では、電動圧縮機10、熱交換器20、40、および電動膨張弁30がヒートポンプ装置4を構成した例について説明したが、これに代えて、上記第3実施形態で説明した四方弁90を上記第1実施形態のヒートポンプ装置4に組み合わせてもよい。
つまり、図5に示すように、電動圧縮機10、熱交換器20、40、電動膨張弁30、および四方弁90を用いてヒートポンプ装置4を構成する。
この場合、電子制御装置80は、暖房運転において、四方弁90を制御して弁出入口94と弁入口91とを接続し、かつ弁出入口93と弁出口92とを接続する。
暖房運転では、熱交換器20が圧縮機10から四方弁90の弁入口91および弁出入口94を通して吐出される冷媒により電動ファン50により発生される空気流を加熱する。電動膨張弁30が熱交換器20を通過した冷媒を減圧する。熱交換器40が電動ファン51、52により発生される空気流から吸熱して電動膨張弁30によって減圧された冷媒を蒸発させる。
電子制御装置80は、除霜運転部において、四方弁90が弁出入口93と弁入口91とを接続し、かつ弁出入口94と弁出口92とを接続する。除霜運転部では、熱交換器40が圧縮機10から四方弁90の弁入口91および弁出入口93を通して吐出される冷媒により熱交換器40の温度を上昇させて熱交換器40に着いた霜を融かす。
(7)上記第1実施形態では、電子制御装置80は、ステップ121(或いは、ステップ180)にて、電動ファン51、52を停止して室外から外気導入ダクト62を通して熱交換器40に空気流が流れることを停止した例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、電子制御装置80は、ステップ121(或いは、ステップ180)にて、室外から外気導入ダクト62を通して熱交換器40に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させるように電動ファン51、52を制御する。
具体的には、電動ファン51により送風される送風量を送風量S1とし、電動ファン52により送風される送風量を送風量S2とする。電動ファン52の送風量S2を電動ファン51の送風量S1よりも大きくし(S2>S1)、かつ電動ファン52の送風量S2と電動ファン51の送風量S1との差分dS(=S2−S1)を暖房運転の実施時に比べて小さくする。このことにより、室外から外気導入ダクト62を通して熱交換器40に流れる外気の空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させることができる。
(8)上記第1〜3実施形態では、電子制御装置80が電動ファン51、52を制御して熱交換器40を通過する空気流を制御した例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、電動ファン51、52のうち電動ファン52のみを採用する。電子制御装置80が電動ファン52を作動させると、内気導入ダクト61からの空気流と外気導入ダクト62からの空気流とが熱交換器40に流れる。一方、電子制御装置80が電動ファン52を停止させると、内気導入ダクト61から熱交換器40に空気流が流れることが停止され、外気導入ダクト62から熱交換器40に空気流が流れることが停止される。
(9)上記第3実施形態では、電動ファン52を停止した状態で、内気導入ダクト61に流れる送風量を、排気ダクト63に流れる送風量以上にした例について説明したが、これに代えて、内気導入ダクト61に流れる送風量を、排気ダクト63に流れる送風量以上にするならば、電動ファン52を作動させてもよい。
(10)上記第1、2実施形態では、ステップ120において、室外から外気吸入ダクト60を介して導入される空気流が熱交換器40に流れることを停止するために、ドア71によって内外気吸入ダクト60の外気出入口62bを閉じる例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、内外気吸入ダクト60の外気出入口62bを開閉するドア71が用いられていない住宅用空調装置1を採用する。そして、電子制御装置80が電動ファン50、51を駆動して、電動ファン52を停止する。このため、電動ファン50は、室外から外気吸気口60bを介して内外気吸入ダクト60に空気流を吸い込んでこの吸い込んだ空気流(図1中矢印A1参照)を室内吹出口60cから室内3に吹き出す。
電動ファン51は、室内3から内気導入口61aを通して内気導入ダクト61内に矢印A2の如く空気流を吸い込んで内気排気口61b側に吹き出す。この吹き出された空気流のうち一部は、矢印A3の如く、吸入口63aから排気ダクト63を通して排気口63bから室外に流れる。
さらに、ダクト61の内気排気口61bから吹き出される空気流のうち吸入口63aの排気ダクト63に流れる空気流以外の残りの空気流が矢印A4の如く、外気出入口62bを介して外気吸入ダクト60に流れる。この外気吸入ダクト60に流れる空気流は、外気出入口62aから室外に流れる。
以上により、室外から外気吸入ダクト60を介して導入される空気流が熱交換器40に流れることが停止される。
(11)上記第3実施形態においても、ステップ182において、上記(10)と同様、ドア71が用いられていない住宅用空調装置1において、電子制御装置80が電動ファン50、51を駆動して、電動ファン52を停止することにより、外気吸入ダクト60を介して導入される空気流が熱交換器40に流れることを停止してもよい。
(12)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記1〜3実施形態、および他の実施形態の一部または全部に記載された第1の観点によれば、室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機と、室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機と、冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機、第1熱交換器、減圧器、および第2熱交換器を備え、圧縮機から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置と、第1熱交換器が圧縮機から吐出される冷媒により第1送風機により発生される空気流を加熱し、減圧器が第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、第2熱交換器が第2送風機により発生される空気流から吸熱して減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部と、圧縮機から吐出される冷媒により第2熱交換器の温度を上昇させて第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する除霜運転部と、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる排気制御部と、を備える。
第2の観点によれば、室内からの空気流を吸入する内気吸入口を有し、内気吸入口を介して吸入した空気流を第2熱交換器に向けて導く内気導入ダクトと、室外からの空気流を吸入する外気吸入口を有し、外気吸入口を介して吸入した空気流を第2熱交換器に向けて導く外気導入ダクトと、室外に開口する排気口を有し、第2熱交換器を通過した空気流を排気口に導いて排気口から排出する排気ダクトと、冷媒が内気導入ダクトおよび外気導入ダクトを通過した空気流から吸熱する第2熱交換器と、第2熱交換器側から空気流を吸い込んで、この吸い込んだ空気流を排気口側に吹き出す第2送風機と、室内から内気導入ダクトに導入する空気流を発生される内気導入送風機と、を備え、暖房運転部は、排気ダクトを流れる空気量を内気導入ダクトを流れる空気量よりも大きくして、室外から外気導入ダクトに流れる空気流と室内から内気導入ダクトに流れる空気流とが第2熱交換器に流れるように第2送風機および内気導入送風機を制御し、排気制御部は、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に空気流が流れることを停止させるように第2送風機および内気導入送風機を制御する、或いは室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させるように第2送風機および内気導入送風機を制御する。
これにより、室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に空気流が流れることを停止、或いは室外から外気導入ダクトを通して第2熱交換器に流れる空気量を暖房運転の実施時に比べて低下させる。このため、第2熱交換器に対して空気流れ下流側部品の温度を上げることができる。
第3の観点によれば、第2熱交換器に対して空気流れ上流側、および第2熱交換器に対して空気流れ下流側のうち少なくとも一方に配置されて、空気流の温度を検出する温度検出部と、温度検出部により検出される温度に基づいて、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるか否かを判定する判定部と、を備え、排気制御部は、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であると判定部が判定したとき、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる。
これよれば、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるとき、第2熱交換器に対して空気流れ下流側に結露が生じることが抑制される。このため、第2熱交換器に対して空気流れ下流側において露が凍結することが抑制される。
第4の観点によれば、第2熱交換器の温度を検出する温度検出部と、温度検出部により検出される温度に基づいて、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるか否かを判定する判定部と、を備え、排気制御部は、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であると判定部が判定したとき、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる。
これよれば、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるとき、第2熱交換器に対して空気流れ下流側に結露が生じることが抑制される。このため、第2熱交換器に対して空気流れ下流側において露が凍結することが抑制される。
第5の観点によれば、 排気制御部は、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、所定期間に亘って、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる。
第6の観点によれば、減圧器は、第1熱交換器および第2熱交換器の間の冷媒流路の断面積を調整可能に構成されて、かつ冷媒流路の断面積を調整して冷媒流路を絞ることにより第1熱交換器から第2熱交換器に流れる冷媒を減圧するものであり、除霜運転部は、減圧器を制御して暖房運転部の実施時に比べて冷媒流路の断面積を大きくして、圧縮機から吐出されて第2熱交換器および減圧器を通過した冷媒により第2熱交換器の温度を上昇させて第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する。
第7の観点によれば、冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口および第2出入口を有する第1熱交換器と、冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口および第2出入口を有する第2熱交換器と、圧縮機の冷媒吐出口に接続されて圧縮機の冷媒吐出口から吐出される冷媒が入る弁入口と、圧縮機の冷媒吸入口に接続されて圧縮機の冷媒吸入口に冷媒を流す弁出口と、第1熱交換器の第1出入口に接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第1弁出入口と、第2熱交換器の第1出入口に接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第2弁出入口とを有し、第1弁出入口および第2弁出入口のうちいずれか一方の弁出入口と弁入口とを接続し、他方の弁出入口と弁出口とを接続する四方弁と、第1熱交換器の第2出入口と第2熱交換器の第2出入口との間に配置されている減圧器と、を備え、暖房運転部は、四方弁が第1弁出入口と弁入口とを接続し、かつ第2弁出入口と弁出口とを接続した状態で、第1熱交換器が圧縮機から四方弁の弁入口および第1弁出入口を通して吐出される冷媒により第1送風機により発生される空気流を加熱し、減圧器が第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、第2熱交換器が第2送風機により発生される空気流から吸熱して減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施し、除霜運転部は、四方弁が第2弁出入口と弁入口とを接続し、かつ第1弁出入口と弁出口とを接続した状態で、第2熱交換器が圧縮機から四方弁の弁入口および第2弁出入口を通して吐出される冷媒により第2熱交換器の温度を上昇させて第2熱交換器に着いた霜を融かす。
第8の観点によれば、室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機と、室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機と、冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機と、冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口および第2出入口を有する第1熱交換器と、冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口(40d)および第2出入口を有する第2熱交換器と、圧縮機の冷媒吐出口に接続されて圧縮機の冷媒吐出口から吐出される冷媒が入る弁入口と、圧縮機の冷媒吸入口に接続されて圧縮機の冷媒吸入口に冷媒を流す弁出口と、第1熱交換器の第1出入口に接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第1弁出入口と、第2熱交換器の第1出入口に接続されて冷媒の出口および入口を兼ねる第2弁出入口とを有し、第1弁出入口および第2弁出入口のうちいずれか一方の弁出入口と弁入口とを接続し、他方の弁出入口と弁出口とを接続する四方弁と、第1熱交換器の第2出入口と第2熱交換器の第2出入口との間に配置されている減圧器と、四方弁が第1弁出入口と弁入口とを接続し、かつ第2弁出入口と弁出口とを接続した状態で、第1熱交換器が圧縮機から吐出される冷媒により第1送風機により発生される空気流を加熱し、減圧器が第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、第2熱交換器が第2送風機により発生される空気流から吸熱して減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部と、暖房運転の停止後、四方弁が第2弁出入口と弁入口とを接続し、かつ第1弁出入口と弁出口とを接続した状態で、第2熱交換器が圧縮機から吐出される高温冷媒により第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度を上昇させる暖機運転を実施する暖機運転部と、暖機運転の停止後、圧縮機を停止させる運転停止部と、を備える。
これよれば、暖機運転によって第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度を上昇させてから、暖房運転を終了させる。このため、第2熱交換器に対して空気流れ下流側に露が生じても、その露が凍結することを抑制することができる。
第9の観点によれば、暖機運転部は、暖機運転を実施する際に、第2送風機の送風を停止、或いは第2送風機の送風量を暖房運転の実施時に比べて低下させる。
これよれば、除霜運転の開始後、或いは暖房運転の停止後に、水蒸気を含んだ空気流が室内から第2熱交換器に対して空気流れ下流側に流れることが抑制される。したがって、第2熱交換器に対して空気流れ下流側に結露が生じることが抑制される。このため、第2熱交換器に対して空気流れ下流側において露が凍結することが抑制される。
1 住宅用空調装置
3 室内
10 電動圧縮機、
20、40 熱交換器
30 電動膨張弁
50、51、52 電動ファン
60 内外気吸入ダクト
61 内気導入ダクト
62 外気導入ダクト
63 排気ダクト

Claims (7)

  1. 室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機(50)と、
    前記室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機(52)と、
    冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機(10)、第1熱交換器(20)、減圧器(30)、および第2熱交換器(40)を備え、前記圧縮機から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置(4)と、
    前記第1熱交換器が前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第1送風機により発生される空気流を加熱し、前記減圧器が前記第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、前記第2熱交換器が前記第2送風機により発生される空気流から吸熱して前記減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部(S150)と、
    前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第2熱交換器の温度を上昇させて前記第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する除霜運転部(S130)と、
    前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる排気制御部(S121、S180)と、
    前記室内からの空気流を吸入する内気吸入口(61a)を有し、前記内気吸入口を介して吸入した空気流を前記第2熱交換器に向けて導く内気導入ダクト(61)と、
    前記室外からの空気流を吸入する外気吸入口(62a)を有し、前記外気吸入口を介して吸入した空気流を前記第2熱交換器に向けて導く外気導入ダクト(62)と、
    前記室外に開口する排気口(63b)を有し、前記第2熱交換器を通過した空気流を前記排気口に導いて前記排気口から排出する排気ダクト(63)と、
    前記冷媒が前記内気導入ダクトおよび前記外気導入ダクトを通過した空気流から吸熱する前記第2熱交換器と、
    前記第2熱交換器側から空気流を吸い込んで、この吸い込んだ空気流を前記排気口側に吹き出す前記第2送風機と、
    前記室内から前記内気導入ダクトに導入する空気流を発生される内気導入送風機(51)と、を備え、
    前記暖房運転部は、前記排気ダクトを流れる空気量を前記内気導入ダクトを流れる空気量よりも大きくして、前記室外から前記外気導入ダクトに流れる空気流と前記室内から前記内気導入ダクトに流れる空気流とが前記第2熱交換器に流れるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御し、
    前記排気制御部は、前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記室外から前記外気導入ダクトを通して前記第2熱交換器に空気流が流れることを停止させるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御する、或いは前記室外から前記外気導入ダクトを通して前記第2熱交換器に流れる空気量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御する空調装置。
  2. 室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機(50)と、
    前記室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機(52)と、
    冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機(10)、第1熱交換器(20)、減圧器(30)、および第2熱交換器(40)を備え、前記圧縮機から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置(4)と、
    前記第1熱交換器が前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第1送風機により発生される空気流を加熱し、前記減圧器が前記第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、前記第2熱交換器が前記第2送風機により発生される空気流から吸熱して前記減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部(S150)と、
    前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第2熱交換器の温度を上昇させて前記第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する除霜運転部(S130)と、
    前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる排気制御部(S121、S180)と、
    前記第2熱交換器に対して空気流れ上流側、および前記第2熱交換器に対して空気流れ下流側のうち少なくとも一方に配置されて、前記空気流の温度を検出する温度検出部(83)と、
    前記温度検出部により検出される温度に基づいて、前記第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるか否かを判定する判定部(S170)と、を備え、
    前記排気制御部は、前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であると前記判定部が判定したとき、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる空調装置。
  3. 室内に向けて流れる空気流を発生させる第1送風機(50)と、
    前記室内から室外に流れる空気流を発生させる第2送風機(52)と、
    冷媒を吸入して圧縮して吐出する圧縮機(10)、第1熱交換器(20)、減圧器(30)、および第2熱交換器(40)を備え、前記圧縮機から吐出される冷媒を循環するヒートポンプ装置(4)と、
    前記第1熱交換器が前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第1送風機により発生される空気流を加熱し、前記減圧器が前記第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、前記第2熱交換器が前記第2送風機により発生される空気流から吸熱して前記減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施する暖房運転部(S150)と、
    前記圧縮機から吐出される冷媒により前記第2熱交換器の温度を上昇させて前記第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する除霜運転部(S130)と、
    前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる排気制御部(S121、S180)と、
    前記第2熱交換器の温度を検出する温度検出部(82)と、
    前記温度検出部により検出される温度に基づいて、前記第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であるか否かを判定する判定部(S170)と、を備え、
    前記排気制御部は、前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記第2熱交換器に対して空気流れ下流側の温度が所定温度以下であると前記判定部が判定したとき、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる空調装置。
  4. 前記室内からの空気流を吸入する内気吸入口(61a)を有し、前記内気吸入口を介して吸入した空気流を前記第2熱交換器に向けて導く内気導入ダクト(61)と、
    前記室外からの空気流を吸入する外気吸入口(62a)を有し、前記外気吸入口を介して吸入した空気流を前記第2熱交換器に向けて導く外気導入ダクト(62)と、
    前記室外に開口する排気口(63b)を有し、前記第2熱交換器を通過した空気流を前記排気口に導いて前記排気口から排出する排気ダクト(63)と、
    前記冷媒が前記内気導入ダクトおよび前記外気導入ダクトを通過した空気流から吸熱する前記第2熱交換器と、
    前記第2熱交換器側から空気流を吸い込んで、この吸い込んだ空気流を前記排気口側に吹き出す前記第2送風機と、
    前記室内から前記内気導入ダクトに導入する空気流を発生される内気導入送風機(51)と、を備え、
    前記暖房運転部は、前記排気ダクトを流れる空気量を前記内気導入ダクトを流れる空気量よりも大きくして、前記室外から前記外気導入ダクトに流れる空気流と前記室内から前記内気導入ダクトに流れる空気流とが前記第2熱交換器に流れるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御し、
    前記排気制御部は、前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、前記室外から前記外気導入ダクトを通して前記第2熱交換器に空気流が流れることを停止させるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御する、或いは前記室外から前記外気導入ダクトを通して前記第2熱交換器に流れる空気量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させるように前記第2送風機および前記内気導入送風機を制御する請求項2または3に記載の空調装置。
  5. 前記排気制御部は、前記除霜運転の開始後、或いは前記暖房運転の停止後に、所定期間に亘って、前記第2送風機の送風を停止、或いは前記第2送風機の送風量を前記暖房運転の実施時に比べて低下させる請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調装置。
  6. 前記減圧器は、前記第1熱交換器および前記第2熱交換器の間の冷媒流路の断面積を調整可能に構成されて、かつ前記冷媒流路の断面積を調整して前記冷媒流路を絞ることにより前記第1熱交換器から前記第2熱交換器に流れる冷媒を減圧するものであり、
    前記除霜運転部は、前記減圧器を制御して前記暖房運転部の実施時に比べて前記冷媒流路の断面積を大きくして、前記圧縮機から吐出されて前記第2熱交換器および前記減圧器を通過した冷媒により前記第2熱交換器の温度を上昇させて前記第2熱交換器に着いた霜を融かす除霜運転を実施する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調装置。
  7. 前記冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口(20c)および第2出入口(20d)を有する前記第1熱交換器と、
    前記冷媒の出口および入口を兼ねる第1出入口(40d)および第2出入口(40c)を有する前記第2熱交換器と、
    前記圧縮機の冷媒吐出口に接続されて前記圧縮機の冷媒吐出口から吐出される冷媒が入る弁入口(91)と、前記圧縮機の冷媒吸入口に接続されて前記圧縮機の冷媒吸入口に前記冷媒を流す弁出口(92)と、前記第1熱交換器の第1出入口に接続されて前記冷媒の出口および入口を兼ねる第1弁出入口(94)と、前記第2熱交換器の第1出入口に接続されて前記冷媒の出口および入口を兼ねる第2弁出入口(93)とを有し、前記第1弁出入口および前記第2弁出入口のうちいずれか一方の弁出入口と前記弁入口とを接続し、他方の弁出入口と前記弁出口とを接続する四方弁(90)と、
    前記第1熱交換器の第2出入口と前記第2熱交換器の第2出入口との間に配置されている前記減圧器と、を備え、
    前記暖房運転部は、前記四方弁が前記第1弁出入口と前記弁入口とを接続し、かつ前記第2弁出入口と前記弁出口とを接続した状態で、前記第1熱交換器が前記圧縮機から前記四方弁の前記弁入口および前記第1弁出入口を通して吐出される冷媒により前記第1送風機により発生される空気流を加熱し、前記減圧器が前記第1熱交換器を通過した冷媒を減圧し、前記第2熱交換器が前記第2送風機により発生される空気流から吸熱して前記減圧器によって減圧された冷媒を蒸発させる暖房運転を実施し、
    前記除霜運転部は、前記四方弁が前記第2弁出入口と前記弁入口とを接続し、かつ前記第1弁出入口と前記弁出口とを接続した状態で、前記第2熱交換器が前記圧縮機から前記四方弁の前記弁入口および前記第2弁出入口を通して吐出される冷媒により前記第2熱交換器の温度を上昇させて前記第2熱交換器に着いた霜を融かす請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調装置。
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