JP6540097B2 - 波長可変レーザ装置 - Google Patents

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本発明は、波長可変レーザ装置に関する。
光通信における伝送容量の増加に対応するために、例えば光信号の光波の位相が90°ずつ異なる4つの位相間で変調する偏波多重4値位相変調方式(DP−QPSK)等のコヒーレント変調方式が利用される。これにより、コヒーレント変調方式による1波長辺りの伝送容量が100Gb/sとなる波長多重光通信システムの導入が進められる。また、更なる伝送容量の増加に向けて例えば16値直角位相振幅変調(QAM)のような多値度の高いコヒーレント変調方式での光伝送の検討が進められている。
多値度の高いコヒーレント変調方式では、レーザ光源となる波長可変レーザ装置において、波長揺らぎ量を示すスペクトル線幅が狭いこと求められ、例えば16QAM方式では100kHz以下の線幅が必要とされている。同時に、波長可変レーザ装置では一般的に高い光出力が求められ、特に、位相変調方式の信号を復調する際に用いる局所発振光の強度は、その光強度で位相変調信号を復調する際の信号光強度で決まるため、更に高い光出力が求められる。
波長多重光通信システムに用いられる波長可変レーザの出力が小さい場合には出力を増幅する必要があるが、増幅する手法として、波長可変レーザの後段に増幅用の半導体光増幅素子(SOA)を配置する構造が知られている。例えば、第1のSOAと波長可変フィルタを含む構造の波長可変レーザにおいて、第1のSOAに、さらに、集積ミラーと増幅用の第2のSOAを集積した構造が知られている。
第1のSOAは、波長可変フィルタとともに半導体レーザを構成する。また、集積ミラーとしてギャップミラーを採用し、また、光が出射される第2のSOAの出力端にARコートが施されることが知られている。この構造では、第2のSOAによって出力光を増幅することが可能となるため、高出力のレーザ光源を得ることができる。
増幅用のSOAを使用したその他の例として、並列に集積した複数のDFBレーザの複数の出力光を導く複数の光導波路と、複数の光導波路を合流した光合流器と、光合流器の出力を増幅する1つのSOAとを1つのチップに集積した構造が知られている。
波長多重光通信システムの光源として使用される波長可変レーザのスペクトル線幅が大きい場合には、光信号のノイズの原因となる。そこで、波長可変レーザのスペクトル線幅を狭くするための波長可変レーザとして次の構造が知られている。
例えば、複数の半導体レーザの出力光を合波する合波部の出力光を導波する第1光導波路と、第1光導波路の出力端に接続される増幅用のSOAと、第1光導波路を通してSOAの出力光を位相調整する位相調整部と、を集積した光半導体装置が知られている。この構造において位相調整部に制御部からバイアス電圧が印加される。そして、制御部から位相調整部に印加するバイアス電圧を調整することにより、反射光の位相を調整し、これにより半導体レーザの出力光のスペクトル線幅を小さくしている。
特開2010−050162号公報 国際公開第2007/080891号公報 特開2004−349692号公報 特開2013−168500号公報
上記の構造において、増幅用のSOAの出力側の端面において残留反射がある場合、その端面で反射されて半導体レーザに戻る光、即ち反射戻り光によってレーザ共振器内の発振状態が乱され、スペクトル線幅が増大してしまうことがある。
反射戻り光のスペクトル線幅に対する影響は、反射戻り光の位相によって変化する。例えば、レーザの共振器内部の光の位相と戻り光の位相が合っている場合にはスペクトル線幅は小さくなり、それらの位相が逆転している場合にはレーザ発振が不安定になりスペクトル線幅が増大する。
反射戻り光の位相は、基板とその上の積層構造の劈開時の端面の微小な位置のずれによって変化し、また、レーザの発振波長などによっても変化するため、事実上ランダムになる。このため、上記のレーザ構造では、反射戻り光によってスペクトル線幅が劣化することを完全に制御するのは困難である。
また、光出力を増大させるために増幅用のSOAの利得を増やすと、反射戻り光の増幅率も高くなるため、スペクトル線幅に対する影響がより顕著になり、反射戻り光が逆位相となる場合のスペクトル線幅の劣化の度合いも大きくなる。
これに対し、上記のようにSOAの出力光を位相調整部により位相調整して導体レーザの出力光のスペクトル幅を小さくする方法がある。この場合、スペクトル線幅を何らかの方法でモニタする必要があるが、スペクトル線幅の評価はスペクトルアナライザが必要であり、現実的にはモニタが困難である。また、戻り光の位相による波長可変レーザの光出力の変動を利用して戻り光の位相状態をモニタする方法も考えられるが、端面にARコートが施されている場合、反射戻り光の位相を調整してもその光出力強度は殆ど変わらず、位相調整の精度を高く制御することが難しかった。
本発明の目的は、スペクトル線幅を小さくしつつ半導体光増幅素子の利得を高くすることができる波長可変レーザ装置を提供することにある。
本実施形態の1つの観点によれば、第1の半導体光増幅素子と、前記第1の半導体光増幅素子の2つの光入出力部のうち一方に光接続された波長可変フィルタと、前記第1の半導体光増幅素子の前記2つの光入出力部のうち他方に光接続され、少なくとも前記波長可変フィルタの可変波長範囲の波長の光を反射するミラーと、前記ミラーの前記第1半導体光増幅素子とは逆側に、2つの光入力部のうちの一方が光接続された第2の半導体光増幅素子と、前記第2の半導体光増幅素子と前記ミラーの間か、前記第2の半導体光増幅素子の前記ミラーとは逆側のいずれか一方の光導波路に設けられた位相制御部と、前記第2の半導体光増幅素子の前記2つの入出力部のうちの他方の光出力端側に配置された低反射膜と、前記低反射膜を通して前記第2の半導体光増幅素子から出力される光出力の少なくとも一部の強度をモニタする光検出素子と、前記位相制御部の位相を調整する位相制御電源と、前記第2の半導体光増幅素子への電流を制御することにより前記第2の半導体光増幅素子が共振のない状態となるように利得を調整し、さらに前記光検出素子の検出値に基づいて前記位相制御電源から前記位相制御部への位相調整用信号を制御することにより、前記第2の半導体光増幅素子の前記光出力の強度を極大にして第2の半導体光増幅素子の利得変動の極大の波長を前記波長可変フィルタにより選択される光の波長と一致させ、前記低反射膜からの反射戻り光の位相を前記波長可変フィルタと前記ミラーにより形成されるレーザ共振器内の光の位相に合せるように制御する制御部と、を有する波長可変レーザ装置が提供される。この場合、0(dB)<(前記ミラーの損失dB+前記低反射膜のミラー損失(dB)−((前記第2の半導体光増幅素子の利得(dB)×2))<34(dB)の関係にあることが好ましい。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解されるものである。
本実施形態によれば、スペクトル線幅を小さくしつつ半導体光増幅素子の利得を高くすることができる。
図1は、実施形態に係る波長可変レーザ装置を示す平面図である。 図2は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における波長可変フィルタ内のリング共振器部分の断面図ある。 図3は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における半導体光増幅素子部分の断面図である。 図4(a)は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における分布ブラッグ反射ミラー部分の層構造を示す断面図、図4(b)は、図4(a)に示す分布ブラッグ反射ミラー部分の複数の回折格子を示す断面図である。 図5は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における位相制御部の断面図である。 図6は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における出力側の半導体光増幅素子の利得の波長依存性を示す特性図である。 図7は、実施形態に係る波長可変レーザ装置における戻り光の位相に対する半導体光増幅素子からの出力とスペクトル線幅の関係を示す特性図である。 図8(a)、(b)は、比較例に係る波長可変レーザ装置の平面図と、その波長可変レーザ装置における戻り光の位相に対する半導体光増幅素子からの出力とスペクトル線幅の関係を示す特性図である。 図9は、実施形態に係る波長可変レーザ装置の第1の変形例を示す平面図である。 図10は、実施形態に係る波長可変レーザ装置の第2の変形例を示す平面図である。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1は、本実施形態に係る波長可変レーザ装置を示す平面図、図2は、図1に示す波長可変フィルタ内のリング共振器部分のI−I線に沿った断面図である。図3は、図1に示す半導体光増幅素子部分のII−II線に沿った断面図である。図4(a)、(b)は、図1に示す分布ブラッグ反射ミラー部分のIII-III線とIV−IV線に沿った断面図、図5は、図1に示す位相制御部のV−V線に沿った断面図である。
図1において、波長可変レーザ装置1は、半導体光増幅素子(SOA)集積素子10と波長可変フィルタ20を有している。SOA集積素子10のうち波長可変フィルタ20との光接続端面は、波長可変フィルタ20の光接続端面に突き合わせて光学的に接合される。
SOA集積素子10では、光接続端面からその反対側の光出力端面に向けて、第1のSOA11、分布ブラッグ反射(DBR)ミラー12、位相制御部13、第2のSOA15が順に形成され、隣接するそれらの活性層、コア層は互いに接続されている。
第1のSOA11のうち波長可変フィルタ20との光接続側の端面には、端面に対して垂直方向に第1のSOA11の導波路が接続され、端面には、反射防止用の無反射(AR)膜17がコーティングされている。
また、第2のSOA15の出力端面に対して垂直方向は第2のSOA15の導波路が接続されている。また、第2のSOA15の出力端面には、端面光反射率が例えば1.0%以下、例えば0.1%となる低反射膜19が形成されている。端面光反射率が1.0%となる低反射膜19として、例えば、厚みが約140nmの酸化窒化チタン(TiON)膜が形成され、或いは、厚みが約240nmのフッ化マグネシウム(MgF)膜が形成される。
SOA集積素子10における第2のSOA15の出力端の先方には、第2のSOA15の出力端から出力された光出力の一部を分岐するビームスプリッタ2が配置されている。また、ビームスプリッタ2の反射により分岐された光の進行方向には光強度を検出する光検出素子としてフォトダイオード3が配置される。
フォトダイオード3の検出信号は制御部4に出力され、制御部4は、フォトダイオード3からの検出信号に基づいて位相調整用電源5を介して位相制御部13に位相調整用信号を出力させる。具体的には、位相制御部13の導波路の屈折率を制御することによりその中を通る光の位相を調整する信号を位相調整用電源5から出力する。位相制御部13の導波路の屈折率の変更は、例えば、位相制御部13に設けられた後述するヒータ13hへの温度制御電流を位相調整用電源5から出力することにより行われる。
位相制御部13のヒータ13hに流す電流を調整することにより、位相制御部13の温度が変化するとともにその屈折率が変わる。これによりDBRミラー12から第2のSOAの出力側の低反射膜19までの範囲を往復する光の位相が調整される。なお、位相制御部13として、キャリアプラズマ効果、シュタルク効果などにより屈折率が変化する構造を備えた光導波路を採用してもよい。この場合、位相調整用電源5による位相制御部13の屈折率制御は、制御部4からの電流信号、あるいは、電圧信号により制御される。
波長可変フィルタ20は、2重リングフィルタであり、例えばシリコン(Si)基板21の一面の上に間隔をおいて順にストライプ状に形成された第1、第2及び第3の光導波路24、25、26を有している。第1の光導波路24の一端面は、SOA集積素子10との光接続端面となり、Si基板21の縁に達するように形成されている。また、第3の光導波路26の他端面、即ち光路の端面にはループミラー27が接続されている。
Si基板21の上方では、第1の光導波路24と第2の光導波路25の間の領域に第1のリング状光導波路22が形成され、この上には後述する被覆絶縁膜21bを介してヒータ22hが形成され、これらにより第1の波長可変リング共振器28が形成される。第1のリング状導波路22は、第1、第2の光導波路24、25にそれぞれに光結合する位置に配置される。なお、第1、第2の光導波路24、25の一部を第1のリング状導波路22の形状に沿って湾曲させてもよい。
また、第2の光導波路25と第3の光導波路26の間の領域には第2のリング状光導波路23が形成され、この上には後述する被覆絶縁膜21bを介してヒータ23hが形成され、これらにより第2の波長可変リング共振器29が形成される。第2のリング状導波路23は、第2の光導波路25と第3の光導波路26に光結合する位置に配置されている。なお、第2、第3の光導波路25、26の一部を第2のリング状導波路23の形状に沿って湾曲させてもよい。
なお、第1、第2のリング状光導波路22、23のいずれか一つにヒータ22h、23hが形成されていない構成も取りうる。この場合は、ヒータがついていないリング共振器の共振波長は固定され、その共振波長のいずれか1つが波長可変フィルタの選択波長となる。
第1、第2の波長可変用リング共振器28、29は、例えば図2に示すような断面構造を有する。即ち、Si基板21上に下地絶縁膜21aを介して凸状に第2のリング状光導波路23が形成され、その上には被覆絶縁膜21bが形成されている。また、第1、第2のリング状光導波路22、23の上には第1被覆絶縁膜21bを介してヒータ22h、23hが形成されている。ヒータ22h、23hは、例えばΩ状の平面形状に形成されている。また、ヒータ22h、23hは第2被覆絶縁膜21cに覆われている。
同様に、第1第3の光導波路24〜26は断面凸形状を有し、それらは下地絶縁膜21aと被覆絶縁膜21bにより上下から挟まれた構造を有している。第1第3の光導波路24〜26は下地絶縁膜21a及び第1被覆絶縁膜21bより屈折率が高い材料、例えばシリコンから形成され、下地絶縁膜21a及び第1、第2被覆絶縁膜21bはシリコン酸化膜から形成される。
波長可変フィルタ20は、第1のリング状光導波路22と第2のリング状光導波路23を通るそれぞれの光の共振波長の周期を微小に異ならせ、共振波長が一致する波長のみが通過するバーニア効果を利用した波長可変フィルタとなっている。共振波長を異ならせるために、ヒータ22h、23hの両端に温度調整部6a、6bから電流が流され、ヒータ22h、23hに流す電流量の調整による温度制御によって第1、第2の波長可変リング共振器28、29の共振波長をシフトさせる。これにより、第1、第2の波長可変リング共振器28、29の共振波長が互いに重なる波長を変える。温度調整部6a、6bからヒータ22h、23hの両端子に流す電流量は、例えば制御部4からの信号に基づいて制御される。
このような構造の波長可変フィルタ20内のループミラー27とSOA集積素子10内のDBRミラー12の間で波長可変型レーザの共振器が形成され、それらの間の領域にある第1のSOA11がレーザの利得媒質となる。そして、波長可変フィルタ20内の第1、第2の波長可変リング共振器28、29により選択される波長でレーザ発振が起きる。
利得媒体として使用される第1のSOA11の部分は、例えば、光進行方向に対して直交する向きに対して図3に示す断面構造を有している。第2のSOA15も同様な断面構造を有している。
図3において、n型InP基板10aの上には、n型InPクラッド層10b、活性層10c、p型InPクラッド層10d及びコンタクト層10eが形成されている。活性層10cは、例えば波長が1525μm〜1.565μm帯付近の発光波長になるように組成調整されたアンドープInGaAs多重量子井戸(MQW)構造を有している。また、コンタクト層10eとして例えばp型InGaAs層が形成される。
コンタクト層10eからn型InP基板10a上部までの層はメサストライプ状にパターニングされ、その両側に形成された凹部には半絶縁性のInP埋込層10fが埋め込まれる。また、埋込層10fとコンタクト層10eの上には保護絶縁膜10gとして例えば二酸化シリコン膜が形成され、保護絶縁膜10gにはコンタクト層10eを露出させる開口部10hが形成され、開口部10hを通してコンタクト層10eの上にp側電極10pが形成されている。さらに、n型InP基板10aの下面にはn側電極10nが形成されている。なお、第2のSOA15も同様な断面構造を有している。
DBRミラー12の部分は、図4(a)、(b)に例示する断面構造を有している。図4(a)は、光進行方向に対して直交する断面図、図4(b)は光進行方向に沿った断面図である。
DBRミラー12の層構造は、n型InP基板10aの上に、n型InGaAs回折格子層10i、n型InPクラッド層10j、アンドープのInGaAsコア層10k、p型InPクラッド層10dを順に積層した構造を有している。また、p型InPクラッド層10dの上には保護絶縁膜10gが形成されている。n型InGaAs回折格子層10iとn型InPクラッド層10jの境界面には、図4(b)に示すように、複数の回折格子12a〜12a(n>1)が形成されている。
複数の回折格子12a〜12aは、光進行方向に対して順に形成され、それぞれが一定のピッチを持った凹凸の格子を有し、例えば、電子ビーム(EB)描画法により形成される。複数の回折格子12a〜12aでは、段階的にブラック波長が異なるように回折格子12a〜12aの各々の凹凸のピッチを変え、1528nm〜1562nmのCバンド帯においてその反射率が例えば10%程度となるように設計される。回折格子12a〜12aは、図4の例では波長可変フィルタ20に近いほど波長が短くなるように配置されている。これに限らず、Cバンド帯において平坦な反射スペクトルが得られる構成であればどのような順番で配置しても構わない。
位相制御部13は、例えば図5に示すような断面構造を有している。半導体部分の構造は、図4(a)に示すDBRミラー部分と概ね同じであり、回折格子層10iに回折格子が形成されていない点が異なる。また、位相制御部13の最上層のp型InPクラッド層10dの上には保護絶縁膜10gが形成され、その上には、ヒータ13hが形成されている。ヒータ13hは、例えばチタン(Ti)等の金属膜をパターニングした構造を有し、その両端は位相調整用電源5に接続される。
なお、第1のSOA11の部分に形成されているp側電極10pは、可能な限り波長可変フィルタ20側の光接続端面の端近傍まで第1のSOA11の導波路上を覆うようにするのが好ましい。また、第1のSOA11とDBRミラー12の部分が接続されている部分では、第1のSOA11の活性層10cとDBRミラー12のコア層10kがバットジョイント接続されている。この場合、第1のSOA11の部分に形成されているp側電極10pの端は活性層10cとコア層10kの接合位置とほぼ同じ位置になるようにし、こちら側の端も第1のSOA11の部分の導波路上がp側電極10pで覆われているようにするのが好ましい。
同様に、第2のSOA15の部分に形成されているp側電極(10p)は、可能な限り出力端面の端近傍まで第2のSOA15の導波路上を覆うようにするのが好ましい。また、第2のSOA15と位相制御部13が接続される部分では第2のSOAの活性層(10c)と位相制御部13のコア層10kがバットジョイント接続されている。この場合、第2のSOA15に形成されているp側電極(10p)の端は、活性層(10c)とコア層10kの接合位置とほぼ同じ位置になるようにし、こちら側の端も第2のSOA12の部分の導波路上がp側電極(10p)で覆われているようにするのが好ましい。
これは、第1、第2のSOA11、15の部分の導波路を形成する活性層10cは、電流が注入されていない場合は光を吸収してレーザの特性を損なうため、第1、第2のSOA11、15の導波路全域に電流が注入されやすくすることにより、レーザ特性を向上させることが可能となるためである。
上記した波長可変レーザ装置1では、第1のSOA11の部分のp側電極10pとn側電極10nの間で電流を調整して流し、第1のSOA11から光を生じさせる。その光は、光接続された波長可変フィルタ20内のループミラー27とDBRミラー12の間の領域で往復してレーザ発振しDBRミラー12を通して第2のSOA15の部分に光が出力する。往復する際に第1の光導波路24、第1のリング状導波路22、第2の光導波路25、第2のリング状導波路23、第3の光導波路26を順逆に通って往復するため、第1、第2の2つのリング状導波路のバーニア効果によって選択された波長のみ選択的にレーザ発振する。
この時、波長可変フィルタ20内の第1、第2の波長可変リング共振器28、29のヒータ22h、23hに温度調整部6a、6bから流す電流を制御し、上記のように波長可変フィルタ20の第2リング導波路23の温度を変えてその屈折率を調整することにより共振波長を設定する。
DBRミラー12から出力された光は、位相制御部13、第2のSOA15、低反射膜19を通してSOA集積素子10の外部に出力されるが、本実施例の構成では第2のSOA15の利得を大きくして光出力強度を大きくしつつ光出力の波長スペクトル線幅を極小にすることができる。その詳細を以下に説明する。
上記のSOA集積素子10内では、第2のSOA15と第1のSOA11の間の領域に反射率が10%程度のDBRミラー12が配置される一方、第2のSOA15の出力端側の領域には例えば約1.0%以下の低反射率を持つ低反射膜19が配置されている。このため、DBRミラー12と低反射膜19の間が共振器となり、そこには低反射膜19の低反射による弱い共振が発生し、その間の領域に存在する第2のSOA15では、図6に示すように、その利得が波長に対して定在波の変化により周期的に、変動する。
利得の変動幅αは、第2のSOA15の共振がない状態での利得によって変化し、さらに第2のSOA15への注入電流の大きさに依存して変化する。例えば、DBRミラー12の反射率が10%、低反射膜19の反射率が0.1%であるとし、第2のSOA15の共振がない状態での利得が10dBとなるように電流の大きさを調整した場合、波長に対する第2のSOA15の利得の変動幅αは2dB程度となる。
第2のSOA15における周期的な利得の変動の極大・極小の波長の位置は、DBRミラー12から第2のSOA15の出力端面側の低反射膜19の間の光導波領域を光が往復した場合の位相によって、即ち、低反射膜19からの反射戻り光の位相によって変化する。従って、ヒータ13hによる位相制御部13の温度調整による戻り光の位相を制御することによって、図6に示す破線の波形から実線の波形に示すように、利得変動の極大・極小の波長をコントロールすることができる。
図6の実線の波形に示すように、第2のSOA15の利得変動の極大波長がレーザの発振波長と一致した場合には、ループミラー27とDBRミラー12の間のレーザ共振器内の光の位相と、低反射膜19からの反射戻り光の位相が合った状態となる。この結果、第2のSOA15から出力される光の波長のスペクトル線幅は、利得の大きさに従って、その戻り光がない場合と比較して低減する。一方、第2のSOA15の利得変動の極小波長がレーザの発振波長と一致した場合には、レーザ共振器内の光の位相と反射戻り光の位相が逆位相となるため、レーザの発振状態が不安定になり、スペクトル線幅が増大する。
従って、第2のSOA15の出力端面からの光出力強度をフォトダイオード3により検出し、それが極大となるように制御部4によって位相制御電源5からの電流量を制御し、位相制御部13において位相を制御する。これにより、図7に示すように、スペクトル線幅が劣化する逆位相の状態を避けて、戻り光による線幅の増大を起こさないように調整することができる。即ち、低反射膜19を使用し、第2のSOA15内を通る光の位相を位相制御部13で調整することにより、光出力を大きくするとともに光の波長スペクトル線幅を小さくすることができるという顕著な効果が得られる。
これに対し、図8(a)に示す比較例のSOA集積素子10Aのように、出力端面に低反射膜19ではなく無反射膜30をコーティングした場合には、無反射膜30とミラーの間には実質的に共振器が形成されない。したがって、第2のSOA15の利得の周期的な波長依存性は発生せず、第2のSOA15から出力されるレーザ光の出力は戻り光の位相状態によって大きく変化しなくなる。その結果、無反射膜を施した場合は、単純にレーザの光出力を検出しただけでは戻り光の位相状態およびそれに影響される線幅の状態をモニタすることはできず、線幅が増大しないように戻り光の位相を制御することはできない。
ところで、本実施形態において、第2のSOA15からの光出力強度をフォトダイオード3により検出して、出力端面からの戻り光の位相を制御する場合に、戻り光の位相に対するフォトダイオード3のモニタ値の変動をある程度大きく取るために、波長に対する第2のSOA15の利得の変動量αが少なくとも1dB以上となるようにするのが好ましい。
利得の変動量αは、第2のSOA15の利得と、DBRミラー12の反射率と、第2のSOA15端面、即ち低反射膜19の反射率とによって以下の式で表されるように一意に決まり、SOAの利得が高いほど、また、反射率が高いほど利得の変動量αは大きくなる。
α[dB]=10*log10{(1+RDBR 1/2*Rfacet 1/2*G)2/(1-RDBR 1/2*Rfacet 1/2*G)2}
※RDBR=DBR反射率、Rfacet=低反射膜の反射率、G=線形の利得
したがって、DBRミラー12の反射率と低反射膜19の反射率と第2のSOA15の利得を調整すれば、利得の変動量をコントロールすることができる。1dB以上の変動量αを得るためには、DBRミラー12と低反射膜19の間を一往復する際の第2のSOA15の利得も含めた損失を34dB以下となるように低反射膜19の反射率と第2のSOA15の利得を調整すればよい。
また、DBRミラー12と光出力端面の間を一往復する際の光導波路内の損失が0dBとなると第2のSOA15側でレーザ発振が起こってしまう。そこで本実施形態では、その損失を0dBより大きくなるようして次式の条件を満たすように第2のSOA15の利得および各部反射率を調整する。なお、次式の損失、利得の単位はdBであり、それぞれプラスの値を持つ(損失は損失がある場合がプラス、利得は利得がある場合がプラス)。
0dB<(DBRミラー損失+低反射膜ミラー損失−((第2のSOA利得×2))<34dB
これにより、第2のSOA15におけるレーザ発振を抑制し、かつ、戻り光の位相による第2のSOA15の光出力変動を明確にすることができるため、前述のような第2のSOA15の光出力の検出によるスペクトル線幅の低減を実行することが可能となる。
なお、DBRミラー12の反射率は数十%程度の損失数(dB)が想定され、また、第2のSOA15の利得は少なくとも約10dB、往復で約20dBが想定される。このため、DBRミラー12と低反射膜19の間でレーザ発振が起こらないように上記条件を満たすために、少なくとも第2のSOA15側に配置する低反射膜19の反射率は上記の式を満たす値、例えば1%以下、即ち損失として20dB以上とするのが好ましい。
また、図6に示した第2のSOA15の利得の波長に対する変動の周期は、DBRミラー12とループミラー27との間で形成されるレーザ共振器の縦モード間隔よりも広くなっていることが望ましい。これによって、レーザの縦モード位置が揺らいで発振波長が微小に変動した場合にも、第2のSOA15の利得の極大値となる付近からレーザの発振波長が大幅にずれないため、戻り光の位相としては大きく変動せず、戻り光によるスペクトル線幅の増大が起こらない位相状態に保つことが可能となる。
従って、ループミラー27とDBRミラー12により形成されるレーザ共振器の光路長に対して、DBRミラー12と第2のSOA15側の低反射膜19までの光路長が半分以下となるようにすることが望ましい。これは、共振波長の間隔は、共振器の長さに反比例するからである。
以上述べたように本実施形態によれば、第1のSOA11、DBRミラー12、位相制御部13及び第2のSOA15が集積されたSOA集積素子10と、波長可変フィルタ20を組み合わせた波長可変レーザ1を有している。また、SOA集積素子10は、DBRミラー12の片側に第1のSOA11が配置され、第1のSOA7の出力11と波長可変フィルタ20が光学的に結合され、DBRミラー12の逆側に第2のSOA15と位相制御部13が配置されている。また、DBRミラー12は、波長可変フィルタ20と第1のSOA11を含む波長可変レーザの可変波長範囲において波長に対して平坦な反射特性を持っており、SOA集積素子の第2のSOA15の出力端面側の低反射膜19の反射率が上記の損失、利得の関係を満たす条件、例えば約1%以下となり、しかもその反射率はランダムではなく予め定めた値となっている。
これより、DBRミラー12と第1のSOA11と波長可変フィルタ20を含むレーザ共振器において、波長可変フィルタ20により選択された波長におけるレーザ発振が起こる。この場合のレーザ光は、反射鏡であるDBRミラー12を通して第2のSOA15に伝搬し、第2のSOA15において増幅されて第2のSOA15の出力端から出射される。
このため、DBRミラー12と、反射率が1%以下の有限の反射率を持つ低反射膜との間で起こる弱い共振の影響で、第2のSOA15から出力される光の強度は、低反射膜19からの反射戻り光の位相が変化した場合に周期的に変化し、かつ、図7に示したように極大値になる場合において、レーザ光のスペクトル線幅が極小になる。従って、第2のSOA7の出力15側からの光出力をモニタし、これが極大となるように位相制御領域で戻り光の位相を制御することによりーザの線幅を低減することができる。
なお、上記の波長可変レーザ装置1では、第1のSOA11と第2のSOA15の間にDBRミラー12をn−InP基板1に集積しているが、これに限られず、他のミラーであってもよい。例えば、エッチングにより形成したギャップミラー(エッチドミラー)でもよく、波長可変レーザ1の可変波長範囲内で波長に対する反射率が比較的平坦な特性を持つミラーであればよい。
また、上記の波長可変レーザ装置1では、位相制御部13は、第2のSOA15に対して、DBRミラー12側に配置しているが、これに限られるものではなく、例えば、第2のSOA15に対して出力端面側に配置されてもよい。ただし、本実施例のように位相制御部13より出力端面側に第2のSOA15を配置した方が、位相制御部13における光損失を受けずにそのまま光出力を取り出せるという利点がある。
また、上記の波長可変レーザ装置1では、第2のSOA15の出力端面に接続されたSOA導波路が端面に対して垂直に接続されている例を示しているが、これに限られず、例えば出力端面に対して斜めに接続されてもよい。この場合は、SOA導波路を斜めにした分だけ低反射膜19から反射された戻り光が第2のSOA15の導波路に戻る実効的な反射率が減少するので、その分、出力端面に施す低反射膜19の反射率を高めに設定する。
ただし、第2のSOA15の導波路をそのように斜めにした場合は、n−InP基板10aの劈開面に対して出力光が斜めに出射するため、光ファイバ、他の光導波路素子等との結合が難しくなる。このため、光ファイバとの結合等実装面を考慮する場合には上記のように出力端面に対して垂直に第2のSOA15の導波路が接続されている構成が好ましい。
また、上記の波長可変レーザ装置1では、位相制御部13はヒータ13hによる加熱によって屈折率が変化されているが、これに限られるものではない。例えば、位相制御部13の導波路に電圧を印加する、あるいは、電流を注入することによって導波路の屈折率を変化させて位相を変える方式でもよい。ただし、上記のようにヒータ13hによる加熱方法を用いた場合には、光導波路損失の増加などが起こらないため、高い光出力を得やすいという利点がある。
また、上記の波長可変レーザ装置1では、第1のSOA12のうち波長可変フィルタ20側の端面に接続されるSOA導波路、その端面に対して垂直となっているが、斜めにしてもよい。また、波長可変フィルタ20の上記の第1の光導波路24は、Si基板21のうち光接続面に対して垂直に接続されが、これを斜めにしてもよい。これらの場合、端面における反射率を下げて、余計な反射によって発生する不必要な波長依存性を抑制しやすいという利点がある。
さらに、上記の波長可変レーザ装置1では、フォトダイオード3において第2のSOA15からの出力に比例した検出信号が得られるため、この検出値が極大となるように、制御部4によって位相制御部13のヒータ13hへの電流を制御する。これによって、スペクトル線幅を低減するための位相の制御が可能となる。
ところで、波長可変フィルタ20は、図9に例示するように、2つのファブリペローエタロン31、32とミラー33を光路に配置したフィルタであってもよく、2つのファブリペローエタロン31、32により選択される波長においてレーザ発振が起こる。2つのファブリペローエタロン31、32は図1に示す構造と同様にその透過波長の周期が微小に異なっており、2つのファブリペローエタロン31、32で透過波長が重なる波長のみが選択される波長可変フィルタ20となっている。これにより、第1の実施例の場合と同様の効果が得られる。なお、図9において符号34は収束レンズを示している。
また、波長可変フィルタ20は、図10に例示するように、SOA集積素子10と同じn−InP基板10aに形成された2つの抽出格子DBR(Sampled-Grating DBR;SG−DBR)ミラー41、42とそれらを光結合する1×2の光カプラ43からなる。波長可変フィルタ20が同じSOA集積素子10内に集積されている点が、上記の例とは異なる。これにより、レーザ共振器は、いずれかのSG−DBRミラー41、42とDBRミラー12との間で形成され、第1のSOA12がレーザの利得媒質となる。
2つのSG−DBRミラー41、42は、異なるピッチで周期的にDBRミラーが配置された構造であり、DBRミラーの配置の周期によってその反射波長の周期が変化する。この例では、2つのDBRミラーの間でDBRミラーの配置の周期を微小に変え、その反射波長の周期が微小に異なるようにしている。これにより、2つのSG−DBRミラー41、42の反射波長が重なる波長が選択され、その波長においてレーザ発振が起こる。波長可変フィルタ10となる2つのSG−DBRミラー41、42の構成以外は、図1、図9に示す装置と同様の構造であり、これらと同様の効果を得ることが可能である。
以上の実施例では、波長可変フィルタ20の具体的な構成として3つの場合を示したが、本実施形態による効果はそれら構成に限られない。例えばレーザ共振器の反射鏡に複数個の反射ピークをもたせて波長可変範囲を広げるミラー、例えば電流を流してバーニア効果を生じさせる2つの超周期格子構造DBR(Super Structure Grating-DBR)など、いかなる波長可変フィルタ20でも場合でも効果を得ることができる。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解される。
次に、本発明の実施形態について付記する。
(付記1)第1の半導体光増幅素子と、前記第1の半導体光増幅素子の2つの光入出力部のうち一方に光接続された波長可変フィルタと、前記第1の半導体光増幅素子の前記光入出力部のうち他方に光接続され、少なくとも前記波長可変フィルタの可変波長範囲の波長の光を反射するミラーと、前記ミラーの前記第1の半導体光増幅素子とは逆側に、2つの光入力部のうちの一方が光接続された第2の半導体光増幅素子と、前記第2の半導体光増幅素子と前記ミラーの間か、前記第2の半導体光増幅素子の前記ミラーとは逆側のいずれか一方に設けられた位相制御部と、前記第2の半導体光増幅素子の光出力端側に配置された低反射膜と、を有する波長可変レーザ装置。
(付記2)0(dB)<(前記ミラーの損失dB+前記低反射膜のミラー損失(dB)−((前記第2の半導体光増幅素子の利得(dB)×2))<34(dB)の関係にあることを特徴とする付記1に記載の波長可変レーザ装置。
(付記3)前記第2の半導体光増幅素子の前記利得、前記ミラーの反射率および前記低反射膜の反射率は、前記第2の半導体光増幅素子内を通る光の波長の変化に対する前記第2の半導体光増幅素子の前記利得の変動量が1dB以上となる条件に調整されることを特徴とする付記1又は付記2に記載の波長可変レーザ装置。
(付記4)前記低反射膜は1%以下の反射率を有することを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1つに記載の波長可変レーザ装置。
(付記5)前記ミラーと前記第1の半導体光増幅素子と前記波長可変フィルタ内のミラーからなるレーザ共振器の第1光路長に対して、前記ミラーと前記低反射膜までの第2光路長が半分以下であることを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか1つに記載の波長可変レーザ装置。
(付記6)前記波長可変フィルタ内の前記ミラーはループミラーであることを特徴とする付記5に記載の波長可変レーザ装置。
(付記7)前記ミラーがDBRミラーかエッチドミラーであることを特徴とする付記1乃至付記6のいずれか1つに記載の波長可変レーザ装置。
(付記8)前記波長可変フィルタは、2つのリング共振器、2つのファブリペローエタロン、2つの抽出格子DBRミラー、2つの超格子構造DBRのいずれかを含むことを特徴とする付記1乃至付記7のいずれか1つに記載の波長可変レーザ装置。
(付記9)前記第1の半導体光増幅素子のうち前記波長可変フィルタに光接続する端には無反射膜が形成されていることを特徴とする付記8に記載の波長可変レーザ装置。
(付記10)前記低反射膜を通して前記第2の半導体光増幅素子からの光出力の少なくとも一部の強度をモニタする光検出素子と、前記位相制御部の位相を調整する位相制御電源と、前記光検出器の検出値に基づいて前記位相制御電源に位相調整用信号を送る制御部と、を有することを特徴とする付記1乃至付記9のいずれか1つに記載の波長可変レーザ装置。
(付記11)前記制御部は、前記光検出器の検出値が極大となる条件で前記位相制御部の導波路屈折率を調整する信号を位相制御電源に送ることを特徴とする付記10に記載の波長可変レーザ装置。
1 波長可変レーザ
2 ビームスプリッタ
3 フォトダイオード
4 制御部
5 位相調整用電源
6a、6b 温度調整部
10 SOA集積素子
11 第1のSOA
12 DBRミラー
13 位相制御部
15 第2のSOA
19 低反射膜
20 波長可変フィルタ
21 Si基板
22、23 リング導波路
24〜26 光導波路
27 ループミラー
28、29 波長可変リング共振器
31、32 ファブリペローエタロン
33 ミラー
41、42 抽出格子DBRミラー
43 光カプラ

Claims (5)

  1. 第1の半導体光増幅素子と、
    前記第1の半導体光増幅素子の2つの光入出力部のうち一方に光接続された波長可変フィルタと、
    前記第1の半導体光増幅素子の前記2つの光入出力部のうち他方に光接続され、少なくとも前記波長可変フィルタの可変波長範囲の波長の光を反射するミラーと、
    前記ミラーの前記第1半導体光増幅素子とは逆側に、2つの光入力部のうちの一方が光接続された第2の半導体光増幅素子と、
    前記第2の半導体光増幅素子と前記ミラーの間か、前記第2の半導体光増幅素子の前記ミラーとは逆側のいずれか一方の光導波路に設けられた位相制御部と、
    前記第2の半導体光増幅素子の前記2つの入出力部のうちの他方の光出力端側に配置された低反射膜と、
    前記低反射膜を通して前記第2の半導体光増幅素子から出力される光出力の少なくとも一部の強度をモニタする光検出素子と、
    前記位相制御部の位相を調整する位相制御電源と、
    前記第2の半導体光増幅素子への電流を制御することにより前記第2の半導体光増幅素子が共振のない状態となるように利得を調整し、さらに前記光検出素子の検出値に基づいて前記位相制御電源から前記位相制御部への位相調整用信号を制御することにより、前記第2の半導体光増幅素子の前記光出力の強度を極大にして第2の半導体光増幅素子の利得変動の極大の波長を前記波長可変フィルタにより選択される光の波長と一致させ、前記低反射膜からの反射戻り光の位相を前記波長可変フィルタと前記ミラーにより形成されるレーザ共振器内の光の位相に合せるように制御する制御部と、
    を有する波長可変レーザ装置。
  2. 0(dB)<(前記ミラーの損失dB+前記低反射膜のミラー損失(dB)−((前記第2の半導体光増幅素子の利得(dB)×2))<34(dB)の関係にあることを特徴とする請求項1に記載の波長可変レーザ装置。
  3. 前記低反射膜は、1%以下の反射率を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の波長可変レーザ装置。
  4. 前記ミラーと前記第1の半導体光増幅素子と前記波長可変フィルタ内のミラーからなるレーザ共振器の第1光路長に対して、前記ミラーと前記低反射膜までの第2光路長が半分以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ装置。
  5. 前記制御部は、前記光検出器の検出値が極大となる条件で前記位相制御部の導波路屈折率を調整する信号を位相制御電源に送ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の波長可変レーザ装置。
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