JP2023109024A - 光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】制御すべきレーザ光の波長を高精度に制御することができる光モジュールを提供すること。【解決手段】本発明の一態様である光モジュールは、半導体レーザ素子と、光の周波数的に周期的な透過特性を有し、前記半導体レーザ素子が出力したレーザ光の一部である複数の分岐レーザ光を、前記透過特性に応じた透過率で各々透過させる複数の光フィルタと、前記複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器と、を備える。前記複数の光フィルタの前記透過特性は、前記複数の温度調整器による前記複数の光フィルタの温度調整により、互いに位相が異なるように調整される。前記半導体レーザ素子の波長ロック制御は、前記レーザ光の一部の強度と、温度調整後の前記複数の光フィルタを各々透過した前記複数の分岐レーザ光の強度とをもとに行われる。【選択図】図1

Description

本発明は、光モジュールに関するものである。
従来、1本の光ファイバに波長が異なる複数の光信号を多重化して同時に伝送する波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)通信分野では、情報通信量の増加に伴い、より狭い波長間隔で光信号を多重化することが求められている。より狭い波長間隔で光信号を多重化するためには、半導体レーザ素子から出力される、信号光となるレーザ光の波長を精度高く制御する必要がある。このため、半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を選択的に透過するエタロンフィルタを備える光モジュールが提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
上記光モジュールは、半導体レーザ素子の温度をペルチェ効果によって調整する熱電素子モジュールを備え、半導体レーザ素子から出力されたレーザ光の一部をエタロンフィルタ側に分岐し、エタロンフィルタを透過した分岐光の強度に基づいて熱電素子モジュールを動作させることにより、半導体レーザ素子の温度を調整する。エタロンフィルタは、レーザ光の周波数に対して周期的な透過特性を有している。このため、エタロンフィルタを透過した分岐光の強度が所定の値になるように半導体レーザ素子の温度を調整することにより、半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の波長を所定の波長に制御することができる。
また、エタロンフィルタの透過特性は、温度に依存して変化する。このため、上記光モジュールは、半導体レーザ素子の温度調整用の熱電素子モジュールとは別に、エタロンフィルタの温度をペルチェ効果によって調整する熱電素子モジュールをさらに備え、この熱電素子モジュールでエタロンフィルタの温度を一定の温度に調整することにより、エタロンフィルタの透過特性を固定している。
特開2003-110190号公報 特開2019-140306号公報
半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の波長を高精度に制御するためには、制御すべきレーザ光の波長を、エタロンフィルタの透過特性における光の周波数に対する透過率の変化率(以下、透過率変化率という)が大きい周波数領域の波長に設定することが好ましい。
しかしながら、上述した従来の光モジュールでは、エタロンフィルタを一定の温度に調整して当該エタロンフィルタの透過特性を固定しているため、制御すべきレーザ光の波長が、透過率変化率が小さい周波数領域の波長となる可能性があり、この場合、当該レーザ光の波長を高精度に制御することが困難である。
また、エタロンフィルタの透過特性には上記のように温度依存性があるため、エタロンフィルタの温度が所定範囲で変化するように温度調整し、これにより、エタロンフィルタの透過特性を、制御すべきレーザ光の波長に応じて位相変化させることは可能である。しかしながら、この場合は、エタロンフィルタの温度を大きく(例えば30℃近く)変化させねばならず、このエタロンフィルタの温度変化に伴い、上記透過特性の位相変化量(位相のシフト量)が大きくなることから、上記透過特性の位相変化に大きな誤差が生じる可能性がある。それ故、制御すべきレーザ光の波長を高精度に制御することが困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、制御すべきレーザ光の波長を高精度に制御することができる光モジュールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光モジュールは、半導体レーザ素子と、光の周波数的に周期的な透過特性を有し、前記半導体レーザ素子が出力したレーザ光の一部である複数の分岐レーザ光を、前記透過特性に応じた透過率で各々透過させる複数の光フィルタと、前記複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器と、を備え、前記複数の光フィルタの前記透過特性は、前記複数の温度調整器による前記複数の光フィルタの温度調整により、互いに位相が異なるように調整され、前記半導体レーザ素子の波長ロック制御は、前記レーザ光の一部の強度と、温度調整後の前記複数の光フィルタを各々透過した前記複数の分岐レーザ光の強度とをもとに行われる、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の温度調整器には、前記複数の光フィルタのうち一つの光フィルタの温度と前記半導体レーザ素子の温度とをともに調整する温度調整器が含まれる、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の温度調整器とは別体であり、前記半導体レーザ素子の温度を調整する温度調整器をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の温度調整器は、前記複数の光フィルタの温度を、互いに異なる一定の目標温度となるように各々調整する、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の温度調整器は、前記複数の光フィルタの温度を、前記半導体レーザ素子の温度以上の温度に各々調整する、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の光フィルタの各々は、エタロンフィルタ、リング共振器型フィルタまたはマッハツェンダー干渉型フィルタである、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記複数の温度調整器の各々は、熱電クーラーである、ことを特徴とする。
本発明に係る光モジュールは、上記の発明において、前記半導体レーザ素子は、バーニア型の波長可変レーザ素子、または複数の分散帰還型レーザ素子が集積されたDFB集積型の波長可変レーザ素子である、ことを特徴とする。
本発明によれば、制御すべきレーザ光の波長を高精度に制御することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態1に係る光モジュールの一構成例を示す図である。 図2は、本発明の実施形態1における二つのエタロンフィルタの各々に適用される一つのエタロンフィルタの透過特性の一例を示す図である。 図3は、本発明の実施形態1における二つのエタロンフィルタの透過特性の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施形態2に係る光モジュール一構成例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態2の変形例に係る光モジュール一構成例を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る光モジュールの実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する構成要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各層の厚さや厚さの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る光モジュールの一構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態1に係る光モジュール1は、筐体2と、温度調整器3、4と、LDキャリア5と、半導体レーザ素子6と、コリメートレンズ7と、光アイソレータ8と、ビームスプリッタ9、10、11と、フォトダイオード12、13、14と、PDキャリア12a、13a、14aと、ミラー15、16と、エタロンフィルタ17、18と、サーミスタ19、20と、集光レンズ21と、フェルール22と、光ファイバ23と、制御器50とを備えている。
筐体2は、例えば図1に示すように、平面視で角丸矩形状をなす箱状構造体であり、光モジュール1の各構成部を内部に収納する。具体的には、図1に示すように、筐体2は、温度調整器3、4と、LDキャリア5と、半導体レーザ素子6と、コリメートレンズ7と、光アイソレータ8と、ビームスプリッタ9、10、11と、フォトダイオード12、13、14と、PDキャリア12a、13a、14aと、ミラー15、16と、エタロンフィルタ17、18と、サーミスタ19、20とを内部に収納する。なお、図1には図示されていないが、筐体2は、上記各構成部を収納する内部空間を閉じる蓋部を備えている。光モジュール1の説明の便宜上、図1には、当該蓋部を取り外した状態の筐体2が図示されている。
二つの温度調整器3、4は、本発明において複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器の一例である。これら二つの温度調整器3、4の各々は、例えば、熱電クーラー(TEC:Thermoelectric Cooler)であり、電極および配線を有する基板上に配置された複数のペルチェ素子(図示せず)と、これら複数のペルチェ素子の上面(当該基板とは反対側の端面)に設けられた基台とによって構成される。図1に示すように、当該基台は、一方の温度調整器3において基台3aであり、他方の温度調整器4において基台4aである。温度調整器3は基台3a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整し、温度調整器4は基台4a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整する。
例えば、温度調整器3は、制御器50から供給される駆動電流に応じて、基台3a上の半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17を冷却する。これにより、温度調整器3は、この半導体レーザ素子6の温度と、本実施形態1における二つのエタロンフィルタ17、18のうち一つのエタロンフィルタ17の温度とをともに調整する。この際、温度調整器3は、これら半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17の各温度を互いに同じ温度に調整する。
また、温度調整器4は、制御器50から供給される駆動電流に応じて、基台4a上のエタロンフィルタ18を冷却する。これにより、温度調整器4は、このエタロンフィルタ18の温度を、上述した温度調整器3が温度調整するエタロンフィルタ17とは別に調整する。この際、温度調整器4は、このエタロンフィルタ18の温度を上記エタロンフィルタ17の温度より高い温度に調整する。
なお、上述した温度調整器3、4の各基台3a、4aは、熱伝導率が高い材料からなる板状部材である。この熱伝導率が高い材料としては、例えば、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、銅タングステン、炭化ケイ素、シリコン、銅およびダイヤモンド等が挙げられる。
LDキャリア5は、半導体レーザ素子6等の部品を載置するための部材である。例えば、図1に示すように、LDキャリア5上には、半導体レーザ素子6、コリメートレンズ7およびサーミスタ19が載置されている。このように半導体レーザ素子6等の部品が載置されたLDキャリア5は、図1に示すように、温度調整器3の基台3a上に設けられる。すなわち、半導体レーザ素子6は、このLDキャリア5を介して温度調整器3の基台3a上に配置されている。LDキャリア5は、温度調整器3によって半導体レーザ素子6の温度を効率よく調整するという観点から、熱伝導率が高い材料を用いて形成されることが好ましい。この熱伝導率が高い材料としては、例えば、上述した温度調整器3、4の各基台3a、4aの材料と同様のものが挙げられる。
半導体レーザ素子6は、波長可変レーザ素子であり、制御器50から駆動電流が供給されることにより、レーザ光L1を出力する。レーザ光L1の波長は、光通信用に用いられる波長帯(例えば1520nm以上1620nm以下の波長帯)内の波長である。このような半導体レーザ素子6としては、例えば、バーニア効果を利用してレーザ光の発振波長を可変とするバーニア型の波長可変レーザ素子、または複数の分散帰還型レーザ素子が集積されたDFB集積型の波長可変レーザ素子等が挙げられる。半導体レーザ素子6がバーニア型の波長可変レーザ素子である場合、半導体レーザ素子6が出力するレーザ光L1の波長は、半導体レーザ素子6内の発振波長選択用変更素子に設けられたマイクロヒータに、制御器50から供給される駆動電流によって制御される。上記の発振波長選択用変更素子は、例えば、分布型ブラッグ反射型のサンプルドグレーティングやリング共振器型フィルタのような櫛状の反射スペクトルを有する素子である。また、半導体レーザ素子6がDFB集積型の波長可変レーザ素子である場合、半導体レーザ素子6が出力するレーザ光L1の波長は、制御器50から分散帰還型レーザ素子に供給される駆動電流と、温度調整器3によって調整される半導体レーザ素子6の温度とによって制御される。
コリメートレンズ7は、図1に示すように、半導体レーザ素子6の前方側に位置するようにLDキャリア5上に配置されている。なお、半導体レーザ素子6の前方側は、半導体レーザ素子6がレーザ光L1を出力する側である。コリメートレンズ7は、半導体レーザ素子6から出力されたレーザ光L1を平行光に変換する。
光アイソレータ8は、図1に示すように、前段側(半導体レーザ素子6側)のビームスプリッタ9と後段側(光ファイバ23側)のビームスプリッタ10との間に位置するように、温度調整器4の基台4a上に配置されている。光アイソレータ8は、前段側から順方向に進むレーザ光L1を後段側(すなわちビームスプリッタ10側)へ透過させるとともに、ビームスプリッタ10側から半導体レーザ素子6に光が戻ることを阻止する。
ビームスプリッタ9は、図1に示すように、コリメートレンズ7と光アイソレータ8との間に位置するように、温度調整器3の基台3a上に配置されている。ビームスプリッタ9は、コリメートレンズ7によって平行光にされたレーザ光L1の一部を分岐レーザ光L2として分岐し、この分岐レーザ光L2をミラー15に向けて反射させるとともに、残りのレーザ光L1を光アイソレータ8に向けて透過させる。
ビームスプリッタ10は、図1に示すように、光アイソレータ8とビームスプリッタ11との間に位置するように、温度調整器4の基台4a上に配置されている。ビームスプリッタ10は、光アイソレータ8を透過したレーザ光L1の一部を分岐レーザ光L3として分岐し、この分岐レーザ光L3をミラー16に向けて反射させるとともに、残りのレーザ光L1をビームスプリッタ11に向けて透過させる。
ビームスプリッタ11は、図1に示すように、ビームスプリッタ10の後段側に位置するように、温度調整器4の基台4a上に配置されている。ビームスプリッタ11は、ビームスプリッタ10を透過したレーザ光L1の一部を分岐レーザ光L4として分岐し、この分岐レーザ光L4をフォトダイオード12に向けて反射させるとともに、残りのレーザ光L1を集光レンズ21に向けて透過させる。
フォトダイオード12は、パワーモニタ用のフォトダイオードであり、図1に示すように、PDキャリア12aに搭載された状態で温度調整器4の基台4a上に配置される。フォトダイオード12は、ビームスプリッタ11から反射した分岐レーザ光L4を受光し、受光した分岐レーザ光L4の強度を検出する。フォトダイオード12は、このように検出した分岐レーザ光L4の強度に応じた電流信号を制御器50に出力する。
集光レンズ21は、図1に示すように、筐体2の光出力側の側壁部に設けられたホルダ部内に配置される。このホルダ部には、光ファイバ23の一端が挿通固定されたフェルール22が取り付けられている。集光レンズ21は、ビームスプリッタ11を透過したレーザ光L1を集光し、光ファイバ23に結合させる。光ファイバ23は、集光レンズ21によって結合されたレーザ光L1を所定の装置等(図示せず)まで伝送する。
一方、ミラー15は、図1に示すように、エタロンフィルタ17の前段側に位置するように、温度調整器3の基台3a上に配置されている。ミラー15は、ビームスプリッタ9から反射した分岐レーザ光L2をエタロンフィルタ17に向けて反射させる。
ミラー16は、図1に示すように、エタロンフィルタ18の前段側に位置するように、温度調整器4の基台4a上に配置されている。ミラー16は、ビームスプリッタ10から反射した分岐レーザ光L3をエタロンフィルタ18に向けて反射させる。
二つのエタロンフィルタ17、18は、本発明における複数の光フィルタの一例である。これら二つのエタロンフィルタ17、18は、それぞれ、光の周波数的に周期的な透過特性を有し、半導体レーザ素子6が出力したレーザ光L1の一部である複数の分岐レーザ光を、当該透過特性に応じた透過率で透過させる。
詳細には、図1に示すように、一つのエタロンフィルタ17は、ビームスプリッタ9によってレーザ光L1から分岐した分岐レーザ光L2の光路中、例えば、フォトダイオード13とミラー15との間に位置するように、温度調整器3の基台3a上に配置されている。エタロンフィルタ17は、温度調整器3によって温度調整され、この温度調整後の透過特性に応じた透過率で、ミラー15から反射した分岐レーザ光L2をフォトダイオード13に向けて選択的に透過させる。また、図1に示すように、もう一つのエタロンフィルタ18は、ビームスプリッタ10によってレーザ光L1から分岐した分岐レーザ光L3の光路中、例えば、フォトダイオード14とミラー16との間に位置するように、温度調整器4の基台4a上に配置されている。エタロンフィルタ18は、温度調整器4によって上記エタロンフィルタ17とは異なる温度に調整され、この温度調整後の透過特性に応じた透過率で、ミラー16から反射した分岐レーザ光L3をフォトダイオード14に向けて選択的に透過させる。
本実施形態1において、これら二つのエタロンフィルタ17、18の透過特性は、上述した温度調整器3、4によるエタロンフィルタ17、18の温度調整により、互いに位相が異なるように調整される。このようなエタロンフィルタ17、18の互いに位相が異なる透過特性の詳細については、後述する。
フォトダイオード13、14は、波長モニタ用のフォトダイオードである。詳細には、図1に示すように、フォトダイオード13は、PDキャリア13aに搭載された状態で温度調整器3の基台3a上に配置され、エタロンフィルタ17を透過した分岐レーザ光L2を受光する。フォトダイオード13は、受光した分岐レーザ光L2の強度を検出し、検出した分岐レーザ光L2の強度に応じた電流信号を制御器50に出力する。また、フォトダイオード14は、PDキャリア14aに搭載された状態で温度調整器4の基台4a上に配置され、エタロンフィルタ18を透過した分岐レーザ光L3を受光する。フォトダイオード14は、受光した分岐レーザ光L3の強度を検出し、検出した分岐レーザ光L3の強度に応じた電流信号を制御器50に出力する。
サーミスタ19は、図1に示すように、半導体レーザ素子6の近傍、例えば、LDキャリア5上に配置され、温度調整器3によって調整された半導体レーザ素子6の温度を検出する。サーミスタ19は、検出した半導体レーザ素子6の温度を示す検出信号を制御器50に出力する。本実施形態1において、サーミスタ19による検出温度は、温度調整器3によって半導体レーザ素子6とともに温度調整されるエタロンフィルタ17の温度と同じである。
サーミスタ20は、図1に示すように、温度調整器4の基台4a上に配置され、温度調整器4によって調整されたエタロンフィルタ18の温度を検出する。サーミスタ20は、検出したエタロンフィルタ18の温度を示す検出信号を制御器50に出力する。なお、サーミスタ20は、エタロンフィルタ18の温度検出の観点から、エタロンフィルタ18の近傍に配置されることが好ましい。
制御器50は、二つの温度調整器3、4による半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17、18の各温度調整を制御する。詳細には、制御器50は、二つの温度調整器3、4に駆動電流を各々供給し、これにより、エタロンフィルタ17、18の各温度が互いに異なる温度となるように温度調整器3、4を各々制御する。
ここで、制御器50の制御対象である二つの温度調整器3、4には、二つのエタロンフィルタ17、18のうち一つのエタロンフィルタ17の温度と半導体レーザ素子6の温度とをともに調整する温度調整器3が含まれる。制御器50は、この温度調整器3に駆動電流を供給し、これにより、半導体レーザ素子6の温度がレーザ光L1の出力に好適な目標温度に調整されるとともに、エタロンフィルタ17の温度が当該半導体レーザ素子6と同じ目標温度に調整されるように、温度調整器3を制御する。この際、制御器50は、サーミスタ19から検出信号を入力し、この検出信号をもとに、温度調整器3による調整後の半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17の各温度を取得する。制御器50は、取得した各温度が上記目標温度となるように駆動電流の値を決定し、この駆動電流を温度調整器3に供給する。これにより、制御器50は、半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17の各温度が上記目標温度に調整されるように、温度調整器3をフィードバック制御する。
さらに、制御器50は、もう一つの温度調整器4に駆動電流を供給し、これにより、エタロンフィルタ18の温度が上記エタロンフィルタ17とは異なり且つ高温の目標温度に調整されるように、温度調整器4を制御する。この際、制御器50は、サーミスタ20から検出信号を入力し、この検出信号をもとに、温度調整器4による調整後のエタロンフィルタ18の温度を取得する。制御器50は、取得した温度がエタロンフィルタ18の目標温度となるように駆動電流の値を決定し、この駆動電流を温度調整器4に供給する。これにより、制御器50は、エタロンフィルタ18の温度が目標温度に調整されるように、温度調整器4をフィードバック制御する。
また、制御器50は、半導体レーザ素子6が出力するレーザ光L1を所望の波長および強度のレーザ光にするための制御、いわゆる、波長ロック制御を行う。この半導体レーザ素子6の波長ロック制御は、レーザ光L1の一部である分岐レーザ光L4の強度と、温度調整後のエタロンフィルタ17、18を各々透過した二つの分岐レーザ光L2、L3の強度とをもとに行われる。
詳細には、制御器50は、フォトダイオード12から入力した電流信号をもとに、フォトダイオード12によって検出された分岐レーザ光L4の強度を取得する。また、制御器50は、フォトダイオード13、14から各々入力した各電流信号をもとに、フォトダイオード13、14によって各々検出された分岐レーザ光L2、L3の各強度を取得する。なお、フォトダイオード13によって検出された分岐レーザ光L2の強度はエタロンフィルタ17を透過後の分岐レーザ光L2の強度であり、フォトダイオード14によって検出された分岐レーザ光L3の強度はエタロンフィルタ18を透過後の分岐レーザ光L3の強度である。制御器50は、上記検出された分岐レーザ光L4の強度と上記検出された分岐レーザ光L2または分岐レーザ光L3の強度との比(以下、分岐レーザ光L2、L3、L4の検出強度比という)が、レーザ光L1の波長および強度が所望の波長および強度になるときの比(以下、レーザ光L1の目標比という)となるように、半導体レーザ素子6の波長ロック制御を行う。
例えば、半導体レーザ素子6がバーニア型の波長可変レーザ素子である場合、制御器50は、半導体レーザ素子6の温度が当該半導体レーザ素子6の波長ロック制御時におけるマイクロヒータの温度制御に適した一定の目標温度となるように、温度調整器3に駆動電流を供給して温度調整器3を制御する。これにより、温度調整器3は、半導体レーザ素子6の温度を冷却等によって上記一定の目標温度に調整するとともに、エタロンフィルタ17の温度を冷却等によって半導体レーザ素子6と同じ一定の目標温度に調整する。これに加え、制御器50は、分岐レーザ光L2、L3、L4の検出強度比がレーザ光L1の目標比となるように駆動電流を決定し、この駆動電流を半導体レーザ素子6に供給することにより、レーザ光L1の波長および強度を所望の波長および強度に制御する。
また、半導体レーザ素子6がDFB集積型の波長可変レーザ素子である場合、制御器50は、分岐レーザ光L2、L3、L4の検出強度比がレーザ光L1の目標比となるように、半導体レーザ素子6の駆動制御用および温度調整用の各駆動電流を決定する。制御器50は、半導体レーザ素子6の温度が所定範囲内で可変の目標温度となるように、上記決定した温度調整用の駆動電流を温度調整器3に供給して温度調整器3を制御する。これにより、温度調整器3は、半導体レーザ素子6の温度を冷却等によって上記可変の目標温度に調整するとともに、エタロンフィルタ17の温度を冷却等によって半導体レーザ素子6と同様である可変の目標温度に調整する。これに加え、制御器50は、上記決定した駆動制御用の駆動電流を半導体レーザ素子6に供給して半導体レーザ素子6を制御する。制御器50は、上記のように半導体レーザ素子6および温度調整器3を制御することにより、レーザ光L1の波長および強度を所望の波長および強度に制御する。
(光学フィルタの透過特性)
つぎに、本発明の実施形態1における複数の光学フィルタの透過特性の一例として、上述した二つのエタロンフィルタ17、18の透過特性を詳細に説明する。二つのエタロンフィルタ17、18は、略同じ周期の透過特性を有するものであり、上述したように、二つの温度調整器3、4によって互いに異なる温度に各々調整される。これにより、これら二つのエタロンフィルタ17、18の各透過特性は、互いに位相が異なるように調整されている。
図2は、本発明の実施形態1における二つのエタロンフィルタの各々に適用される一つのエタロンフィルタの透過特性の一例を示す図である。図2では、横軸は光の周波数を示し、縦軸は一つのエタロンフィルタを透過する光の透過率を示している。図2中の曲線によって例示されるように、一つのエタロンフィルタは、光の周波数的に周期的な透過特性を有する。このエタロンフィルタの透過特性における透過率変化率は、当該曲線の谷およびその近傍の周波数領域や、当該曲線の山およびその近傍の周波数領域において、その他の周波数領域よりも小さい。例えば、制御対象の光の周波数がfa(曲線の谷)やfb(曲線の山)である場合、透過率変化率が小さいため、当該光の波長制御が困難である。
これに対して、本発明の実施形態1における二つのエタロンフィルタ17、18は、二つの温度調整器3、4によって互いに異なる温度に調整される。これにより、二つのエタロンフィルタ17、18の各透過特性は、透過率変化率が小さい周波数領域を透過率変化率が大きい周波数領域で互いに補い合うように調整される。図3は、本発明の実施形態1における二つのエタロンフィルタの透過特性の一例を示す図である。図3において、曲線C1は、エタロンフィルタ17の透過特性を示す周波数弁別カーブであり、曲線C2はエタロンフィルタ18の透過特性を示す周波数弁別カーブである。これら二つのエタロンフィルタ17、18の温度は、上述した二つの温度調整器3、4により、互いに異なる温度であって半導体レーザ素子6の温度以上の温度に各々調整される。
例えば、半導体レーザ素子6がバーニア型の波長可変レーザ素子である場合、二つの温度調整器3、4は、二つのエタロンフィルタ17、18の温度を、互いに異なる一定の目標温度となるように各々調整する。これにより、エタロンフィルタ17の温度は、半導体レーザ素子6と同じ一定の目標温度(例えば50℃)に調整される。エタロンフィルタ18の温度は、上記エタロンフィルタ17よりも高温となる一定の目標温度(例えば70℃)に調整される。また、半導体レーザ素子6がDFB集積型の波長可変レーザ素子である場合、温度調整器3は、エタロンフィルタ17の温度を、半導体レーザ素子6と同じ可変の目標温度に調整する。これにより、エタロンフィルタ17の温度は、半導体レーザ素子6と同様に所定範囲内(例えば35℃以上65℃以下)で変化するように調整される。一方、温度調整器4は、エタロンフィルタ18の温度を、上記エタロンフィルタ17の温度変化によらず、半導体レーザ素子6の温度よりも高温となる一定の目標温度に調整する。これにより、エタロンフィルタ18の温度は、上記エタロンフィルタ17よりも高温となる一定の目標温度(例えば70℃)に調整される。
ここで、二つのエタロンフィルタ17、18は、各々、温度変化に応じて透過特性の位相が変化する性質(透過特性の温度依存性)を有する。このため、上記のように二つのエタロンフィルタ17、18が互いに異なる温度に調整されることにより、低温のエタロンフィルタ17の透過特性と高温のエタロンフィルタ18の透過特性とには、図3に示すように、二つのエタロンフィルタ17、18の温度差に応じた位相差ΔPが生じる。これにより、エタロンフィルタ17の透過特性における透過率変化率が小さい周波数領域(曲線C1の細線部)は、エタロンフィルタ18の透過特性における透過率変化率が大きい周波数領域(曲線C2の太線部)と重なる。エタロンフィルタ17の透過特性における透過率変化率が大きい周波数領域(曲線C1の太線部)は、エタロンフィルタ18の透過特性における透過率変化率が小さい周波数領域(曲線C2の細線部)と重なる。この結果、二つのエタロンフィルタ17、18は、透過率変化率が小さい周波数領域を透過率変化率が大きい周波数領域で互いに補い合う透過特性を有することとなり、透過率変化率が大きくて光の波長制御を高精度に行える周波数領域は、図2で示したような一つのエタロンフィルタの透過特性の場合よりも広範囲に存在する。
なお、上記透過特性の位相差ΔPが得られるエタロンフィルタ17、18の温度差は、当該エタロンフィルタ17、18の種類によって異なるが、上記透過率変化率が大きい周波数領域を広範囲に存在させるという観点から、透過特性の位相差ΔPが理想の位相差となるように調整されることが好ましい。上記理想の位相差としては、例えば、エタロンフィルタが有する透過特性の1周期の1/5以上1/3以下の範囲内となる位相差が挙げられる。
また、二つのエタロンフィルタ17、18の各透過特性の周期は、互いに略等しいことが好ましいが、1周期の1/3以内の差であれば、互いに異なっていても、透過率変化率が大きい周波数領域を広い波長範囲にわたって分布させることができるので好ましい。これら二つのエタロンフィルタ17、18の各透過特性の周期は、互いに同一であることがさらに好ましい。
半導体レーザ素子6の波長ロック制御では、制御器50は、エタロンフィルタを透過後のレーザ光の強度の検出結果として、フォトダイオード13によって検出された分岐レーザ光L2の強度と、フォトダイオード14によって検出された分岐レーザ光L3の強度とのいずれかを用いる。この際、制御器50は、二つのエタロンフィルタ17、18のうち、レーザ光L1の制御すべき波長において透過率変化率が大きい方のエタロンフィルタを透過した分岐レーザ光の強度を用いることが好ましい。
例えば、図3に示すように、レーザ光L1の制御すべき波長がf1以上f2未満の周波数領域の波長である場合、制御器50は、エタロンフィルタ18よりも透過率変化率が大きいエタロンフィルタ17を透過した分岐レーザ光L2の強度(フォトダイオード13による検出強度)を波長ロック制御に用いる。レーザ光L1の制御すべき波長がf2以上f3未満の周波数領域の波長である場合、制御器50は、エタロンフィルタ17よりも透過率変化率が大きいエタロンフィルタ18を透過した分岐レーザ光L3の強度(フォトダイオード14による検出強度)を波長ロック制御に用いる。制御器50は、このようにフォトダイオード13、14による各検出強度を選択的に用いれば、レーザ光L1の波長を高精度に制御することができる。なお、制御すべき波長において、いずれの透過率変化率が大きいかについては、制御器50の記憶部(図示せず)に制御波長と透過率変化率との対応を示すテーブルを格納しておき、制御器50が、当該テーブルをもとに、制御波長に応じて適宜選択するようにすればよい。
以上、説明したように、本発明の実施形態1に係る光モジュールは、半導体レーザ素子と、光の周波数的に周期的な透過特性を有し、前記半導体レーザ素子が出力したレーザ光の一部である複数の分岐レーザ光を前記透過特性に応じた透過率で各々透過させる複数の光フィルタと、前記複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器と、を備え、前記複数の光フィルタの前記透過特性を、前記複数の温度調整器による前記複数の光フィルタの温度調整によって互いに位相が異なるように調整し、前記半導体レーザ素子の波長ロック制御を、前記レーザ光の一部(すなわち前記複数の光フィルタのいずれも透過していない分岐レーザ光)の強度と、温度調整後の前記複数の光フィルタを各々透過した前記複数の分岐レーザ光の強度とをもとに行うようにしている。
このため、前記複数の光フィルタの互いに位相が異なる各透過特性において、前記レーザ光の高精度の波長制御に使用可能な透過率変化率が大きい周波数領域を、前記レーザ光の制御すべき波長の広い波長範囲にわたって分布できるとともに、このときの温度調整による前記複数の光フィルタの各温度の変化量を低減することができる。これにより、前記複数の光フィルタ間における各透過特性の好適な位相差を確保しながら、前記複数の光フィルタの温度調整による前記各透過特性の位相シフト量を低減することができる。この結果、前記各透過特性の位相シフトによる位相誤差を低減できることから、制御すべきレーザ光の波長を高精度に制御することができる。
また、本発明の実施形態1に係る光モジュールにおいて、前記複数の温度調整器には、前記複数の光フィルタのうち一つの光フィルタ(第1光フィルタ)の温度と前記半導体レーザ素子の温度とをともに調整する第1温度調整器が含まれるようにしている。このため、前記第1温度調整器によって前記第1光フィルタの温度を前記半導体レーザ素子の温度と同じ温度に調整するとともに、前記第1温度調整器以外である少なくとも一つの第2温度調整器によって、前記第1光フィルタ以外である少なくとも一つの第2光フィルタの温度を前記第1光フィルタよりも高温の一定温度に調整することができる。これにより、前記複数の光フィルタの各温度調整に必要な消費電力を低く抑えることができる。特に、前記半導体レーザ素子がバーニア型の波長可変レーザ素子である場合、前記第1光フィルタの温度を前記半導体レーザ素子の温度と同じ一定温度に調整することができ、この結果、前記複数の光フィルタの各温度を全て、前記半導体レーザ素子の温度以上の一定温度に調整できることから、前記半導体レーザ素子の温度調整に必要な消費電力を低く抑えるとともに、前記複数の光フィルタの各温度調整に必要な消費電力をより低く抑えることができる。また、前記半導体レーザ素子がDFB集積型の波長可変レーザ素子である場合であっても、少なくとも前記第2光フィルタの温度を前記第1光フィルタよりも高温の一定温度に調整できることから、前記複数の光フィルタの各温度調整に必要な消費電力を従来の光モジュールに比べて低く抑えることができる。
また、前記複数の温度調整器によって、前記複数の光フィルタの各温度を前記半導体レーザ素子の温度以上の一定温度に調整しているので、前記複数の温度調整器の各々における基台の反りを小さく抑えることができる。この結果、光モジュール内を進行するレーザ光(分岐レーザ光を含む)の光学結合のずれを防止することができ、前記半導体レーザ素子の波長ロック制御の高精度化に寄与することができる。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る光モジュール一構成例を示す図である。図4に示すように、本実施形態2に係る光モジュール1Aは、上述した実施形態1に係る光モジュール1の温度調整器3に代えて温度調整器30、31を備え、制御器50に代えて制御器50Aを備え、さらにサーミスタ25を備える。その他の構成は実施形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
三つの温度調整器4、30、31は、本発明において複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器の一例である。温度調整器30、31の各々は、例えば、TECであり、上述した温度調整器4と同様に構成される。すなわち、図4に示すように、温度調整器30は、基台30aを備え、この基台30a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整する。温度調整器31は、基台31aを備え、この基台31a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整する。なお、温度調整器4は、上述した実施形態1と同様であり、その説明を省略する。
例えば、温度調整器30は、複数の光学フィルタを各々温度調整するための複数(本実施形態2では二つ)の温度調整器4、31とは別体であり、制御器50Aから供給される駆動電流に応じて、基台30a上の半導体レーザ素子6を冷却する。これにより、温度調整器30は、この半導体レーザ素子6の温度を調整する。また、温度調整器31は、制御器50Aから供給される駆動電流に応じて、基台31a上のエタロンフィルタ17を冷却する。これにより、温度調整器31は、このエタロンフィルタ17の温度を、温度調整器30が温度調整する半導体レーザ素子6と、温度調整器4が温度調整するエタロンフィルタ18とは別に調整する。この際、温度調整器31は、このエタロンフィルタ17の温度を、半導体レーザ素子6の温度より高く、エタロンフィルタ18の温度とは異なる温度に調整する。これら温度調整器30、31の各基台30a、31aを構成する材料は、上述した温度調整器4の基台4aと同様の熱伝導率が高い材料である。
なお、本実施形態2では、図4に示すように、温度調整器30の基台30a上には、半導体レーザ素子6、コリメートレンズ7およびサーミスタ19が載置された状態のLDキャリア5と、ビームスプリッタ9とが、上述した実施形態1と同様に配置されている。温度調整器31の基台31a上には、PDキャリア13aに搭載された状態のフォトダイオード13と、ミラー15と、エタロンフィルタ17とが、上述した実施形態1と同様に配置されている。また、温度調整器31の基台31a上には、サーミスタ25がさらに設けられている。
サーミスタ25は、図4に示すように、温度調整器31の基台31a上に配置され、温度調整器31によって調整されたエタロンフィルタ17の温度を検出する。サーミスタ25は、検出したエタロンフィルタ17の温度を示す検出信号を制御器50Aに出力する。なお、サーミスタ25は、エタロンフィルタ17の温度検出の観点から、エタロンフィルタ17の近傍に配置されることが好ましい。
制御器50Aは、三つの温度調整器30、31、4による半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17、18の各温度調整を制御する。詳細には、制御器50Aは、温度調整器30に駆動電流を供給し、これにより、半導体レーザ素子6の温度を調整するように温度調整器30を制御する。この際、制御器50Aは、上述した実施形態1の温度調整器3と同様に、サーミスタ19からの検出信号をもとに、温度調整器30をフィードバック制御する。
ここで、制御器50Aの制御対象である三つの温度調整器30、31、4のうち、二つの温度調整器31、4は、二つのエタロンフィルタ17、18の各温度を、互いに異なる一定の目標温度となるように調整する。制御器50Aは、温度調整器31に駆動電流を供給し、これにより、エタロンフィルタ17の温度がエタロンフィルタ18の温度とは異なる一定の目標温度となるように、温度調整器31を制御する。このエタロンフィルタ17の目標温度としては、例えば、半導体レーザ素子6よりも高く且つエタロンフィルタ18よりも低い一定温度が挙げられる。制御器50Aは、サーミスタ25から検出信号を入力し、この検出信号をもとに、温度調整器31による調整後のエタロンフィルタ17の温度を取得する。制御器50Aは、取得した温度がエタロンフィルタ17の目標温度となるように駆動電流の値を決定し、この駆動電流を温度調整器31に供給する。これにより、制御器50Aは、エタロンフィルタ17の温度が一定の目標温度に調整されるように、温度調整器31をフィードバック制御する。なお、制御器50Aによる温度調整器4の制御は、上述した実施形態1における制御器50と同様である。
また、制御器50Aは、上述した実施形態1の制御器50と同様に、半導体レーザ素子6の波長ロック制御を行う。この際、制御器50Aは、半導体レーザ素子6の温度調整について、実施形態1の温度調整器3と同様に温度調整器30を制御する。
以上、説明したように、本発明の実施形態2に係る光モジュールは、複数の光学フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器とは別体であり、半導体レーザ素子の温度を調整する温度調整器をさらに備えるようにし、その他を実施形態1と同様にしている。このため、上述した実施形態1と同様の作用効果を享受するとともに、半導体レーザ素子のタイプによらず、当該半導体レーザ素子の温度調整とは独立して複数の光学フィルタの温度を各々調整することができ、これにより、当該複数の光フィルタの温度を、例えば互いに異なり且つ当該半導体レーザ素子の温度よりも高い一定温度に調整できることから、当該複数の光フィルタの各温度調整に必要な消費電力をより簡易に低く抑えることができる。
(実施形態2の変形例)
図5は、本発明の実施形態2の変形例に係る光モジュール一構成例を示す図である。図5に示すように、この変形例に係る光モジュール1Bは、上述した実施形態2に係る光モジュール1Aの温度調整器30に代えて温度調整器40を備え、温度調整器4に代えて温度調整器41を備え、制御器50Aに代えて制御器50Bを備える。その他の構成は実施形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
本変形例における三つの温度調整器31、40、41のうち、二つの温度調整器31、41は、本発明において複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器の一例である。温度調整器41は、例えば、TECであり、上述した温度調整器31と同様に構成される。すなわち、図5に示すように、温度調整器41は、基台41aを備え、この基台41a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整する。なお、温度調整器31は、上述した実施形態2と同様であり、その説明を省略する。
例えば、温度調整器41は、制御器50Bから供給される駆動電流に応じて、基台41a上のエタロンフィルタ18を冷却する。これにより、温度調整器41は、このエタロンフィルタ18の温度を、温度調整器40が温度調整する半導体レーザ素子6と、温度調整器31が温度調整するエタロンフィルタ17とは別に調整する。この際、温度調整器41は、このエタロンフィルタ18の温度を、半導体レーザ素子6の温度より高く、エタロンフィルタ17の温度とは異なる温度に調整する。
また、本変形例における三つの温度調整器31、40、41のうち、温度調整器40は、半導体レーザ素子6の温度を調整する温度調整器の一例であり、複数の光学フィルタを各々温度調整するための複数(本変形例では二つ)の温度調整器31、41とは別体に構成される。図5に示すように、温度調整器40は、基台41aを備え、この基台41a上の各構成部の温度をペルチェ効果によって調整する。例えば、温度調整器40は、制御器50Bから供給される駆動電流に応じて、基台40a上の半導体レーザ素子6を冷却する。これにより、温度調整器40は、この半導体レーザ素子6の温度を調整する。
なお、本変形例では、図5に示すように、温度調整器40の基台40a上には、半導体レーザ素子6、コリメートレンズ7およびサーミスタ19が載置された状態のLDキャリア5と、ビームスプリッタ9、10、11と、光アイソレータ8と、PDキャリア12aに搭載された状態のフォトダイオード12とが、上述した実施形態2と同様に配置されている。温度調整器41の基台41a上には、PDキャリア14aに搭載された状態のフォトダイオード14と、ミラー16と、エタロンフィルタ18と、サーミスタ20とが、上述した実施形態2と同様に配置されている。また、これら温度調整器40、41の各基台40a、41aを構成する材料は、上述した温度調整器31の基台31aと同様の熱伝導率が高い材料である。
制御器50Bは、三つの温度調整器40、31、41による半導体レーザ素子6およびエタロンフィルタ17、18の各温度調整を制御する。なお、制御器50Bは、半導体レーザ素子6の温度を調整する温度調整器40を、上述した実施形態2における温度調整器30と同様に制御する。また、制御器50Bは、エタロンフィルタ18の温度を調整する温度調整器41を、上述した実施形態2における温度調整器4と同様に制御する。制御器50Bによる温度調整器31の制御は、上述した実施形態2と同様である。
また、制御器50Bは、上述した実施形態2の制御器50Aと同様に、半導体レーザ素子6の波長ロック制御を行う。この際、制御器50Bは、半導体レーザ素子6の温度調整について、実施形態2の温度調整器30と同様に温度調整器40を制御する。
以上、説明したように、本発明の実施形態2の変形例に係る光モジュールでは、温度調整器の態様が実施形態2と異なるものの、半導体素子の温度を調整する温度調整器と、複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器とを別々に設ける等、実施形態2と実質的に同様にしている。このため、本変形例においても実施形態2と同様の作用効果を享受する。
なお、上述した実施形態1、2および変形例では、エタロンフィルタ17、18の各温度を互いに異なる一定温度に調整していたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、エタロンフィルタ17、18に例示される複数の光フィルタの各温度は、当該光フィルタの透過特性の温度変化による位相シフトの誤差が所定の許容範囲内であることを限度に、微調整されてもよい。例えば、これら複数の光フィルタの各温度は、目標温度を中心として一定の温度幅(5℃等)を持つ範囲内で微調整されてもよい。
また、上述した実施形態1、2および変形例では、光の周波数的に周期的な透過特性を有する光フィルタの一例としてエタロンフィルタを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、上記透過特性を有する複数の光フィルタは、例えば、エタロンフィルタ、リング共振器型フィルタまたはマッハツェンダー干渉型フィルタのいずれであってもよい。
また、上述した実施形態1、2および変形例では、光の周波数的に周期的な透過特性を有する二つのエタロンフィルタを備えた光モジュールを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、上記透過特性を有する光フィルタの配置数は、二つであってもよいし、三つ以上であってもよい。また、当該光フィルタの温度を調整する温度調整器の配置数は、これら複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整可能であれば、上述した二つまたは三つであってもよいし、四つ以上であってもよい。
また、上述した実施形態1、2および変形例により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施形態1、2および変形例に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1、1A、1B 光モジュール
2 筐体
3、4、30、31、40、41 温度調整器
3a、4a、30a、31a、40a、41a 基台
5 LDキャリア
6 半導体レーザ素子
7 コリメートレンズ
8 光アイソレータ
9、10、11 ビームスプリッタ
12、13、14 フォトダイオード
12a、13a、14a PDキャリア
15、16 ミラー
17、18 エタロンフィルタ
19、20、25 サーミスタ
21 集光レンズ
22 フェルール
23 光ファイバ
50、50A、50B 制御器
C1、C2 曲線
L1 レーザ光
L2、L3、L4 分岐レーザ光

Claims (8)

  1. 半導体レーザ素子と、
    光の周波数的に周期的な透過特性を有し、前記半導体レーザ素子が出力したレーザ光の一部である複数の分岐レーザ光を、前記透過特性に応じた透過率で各々透過させる複数の光フィルタと、
    前記複数の光フィルタの温度を互いに異なる温度に各々調整する複数の温度調整器と、
    を備え、
    前記複数の光フィルタの前記透過特性は、前記複数の温度調整器による前記複数の光フィルタの温度調整により、互いに位相が異なるように調整され、
    前記半導体レーザ素子の波長ロック制御は、前記レーザ光の一部の強度と、温度調整後の前記複数の光フィルタを各々透過した前記複数の分岐レーザ光の強度とをもとに行われる、
    ことを特徴とする光モジュール。
  2. 前記複数の温度調整器には、前記複数の光フィルタのうち一つの光フィルタの温度と前記半導体レーザ素子の温度とをともに調整する温度調整器が含まれる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記複数の温度調整器とは別体であり、前記半導体レーザ素子の温度を調整する温度調整器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  4. 前記複数の温度調整器は、前記複数の光フィルタの温度を、互いに異なる一定の目標温度となるように各々調整する、
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の光モジュール。
  5. 前記複数の温度調整器は、前記複数の光フィルタの温度を、前記半導体レーザ素子の温度以上の温度に各々調整する、
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の光モジュール。
  6. 前記複数の光フィルタの各々は、エタロンフィルタ、リング共振器型フィルタまたはマッハツェンダー干渉型フィルタである、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の光モジュール。
  7. 前記複数の温度調整器の各々は、熱電クーラーである、
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の光モジュール。
  8. 前記半導体レーザ素子は、バーニア型の波長可変レーザ素子、または複数の分散帰還型レーザ素子が集積されたDFB集積型の波長可変レーザ素子である、
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の光モジュール。
JP2022010389A 2022-01-26 2022-01-26 光モジュール Pending JP2023109024A (ja)

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