JP6539914B2 - 鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法 - Google Patents

鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法 Download PDF

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本発明は、鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法に関する。
従来、鋼桁とコンクリート床版とを一体化させた合成桁の建設では、現場において鋼桁を組み上げ、現場打ちのコンクリート床版を施工したり、プレキャストコンクリート床版を設置したりしている(例えば、特許文献1および2参照)。一般に、鋼桁の組み上げでは、分割して搬入された鋼桁どうしを溶接接合や高力ボルト接合している。
特許第2996388号公報 特開2015−1045号公報
しかしながら、鋼桁どうしを溶接接合する場合、現場施工費が高くなるという問題がある。また、鋼桁どうしを高力ボルト接合する場合、建設後に塗装の劣化に対する補修を行う必要があるなど、維持管理に手間および費用がかかるという問題がある。
いずれの場合でも鋼桁どうしの接合部が露出するため、接合後に素地調整や現場塗装などが必要となり、手間および費用がかかるという問題がある。
そこで、本発明は、鋼桁どうしの接合を容易にかつ安価に行うことができる鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る鋼桁の接合構造は、軸線方向に隣り合い、ウェブと該ウェブの下側に連続する下フランジとを有する鋼桁どうしが接合される鋼桁の接合構造において、軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの前記下フランジどうしが接合され、軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの対向する端部どうしを一体に囲繞する鉄筋コンクリート製のコンクリート接合部を有し、前記ウェブは、軸線方向の端部側に配置された第1ずれ止め部を有し、隣り合う前記鋼桁それぞれの前記第1ずれ止め部、および前記下フランジどうしの接合部は、前記コンクリート接合部に埋設されていることを特徴とする。
また、本発明に係る鋼桁の接合方法では、軸線方向に隣り合い、ウェブと該ウェブの下側に連続する下フランジとを有する鋼桁どうしを接合する鋼桁の接合方法において、前記ウェブの軸線方向の端部側に第1ずれ止め部を形成する第1ずれ止め部形成工程と、前記鋼桁を軸線方向に配列し軸線方向に隣り合う前記下フランジどうしを接合する下フランジ接合工程と、軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの対向する端部どうしを一体に囲繞するコンクリート接合部を形成するコンクリート接合部形成工程と、を有し、前記コンクリート接合部形成工程では、隣り合う前記鋼桁それぞれの前記第1ずれ止め部と、前記下フランジどうしの接合部が内部に埋設されるように前記コンクリート接合部を形成する。
本発明では、隣り合う鋼桁それぞれの第1ずれ止め部がコンクリート接合部に埋設されていることにより、第1ずれ止め部にコンクリート接合部のコンクリート部分が付着して隣り合う鋼桁それぞれのウェブとコンクリート接合部とが一体化するため、コンクリート接合部を介して隣り合う鋼桁を接合することができる。
また、下フランジどうしの接合部がコンクリート接合部に埋設されていることにより、下フランジどうしの接合部の素地調整や現場塗装などの作業を省略することができるとともに、下フランジどうしの接合部の塗装部分の劣化に対する補修などが不要となるため維持管理にかかる手間を軽減させることができる。
また、コンクリート接合部が設けられていることにより、コンクリート接合部を横桁として利用することができるため、専用の横桁を施工する必要がなく、鋼桁の設置を容易に行うことができる。
また、鋼桁どうしをコンクリート接合部で接合する構成であることにより、鋼桁をトラックなどの運搬手段で運搬可能な大きさに設計することにより、鋼桁の運搬を容易に行うことができる。
また、本発明に係る鋼桁の接合構造では、前記鋼桁の上部側にプレキャストコンクリート床版が接合され、前記ウェブは、上部側に配置された第2ずれ止め部を有し、該第2ずれ止め部は、前記プレキャストコンクリート床版に埋設されていて、前記コンクリート接合部は、前記プレキャストコンクリート床版と接合されている構成としてもよい。
また、本発明に係る鋼桁の接合方法では、前記ウェブの上部側に第2ずれ止め部を形成する第2ずれ止め部形成工程と、前記鋼桁の上部側にプレキャストコンクリート床版を形成するプレキャストコンクリート床版形成工程と、を有し、プレキャストコンクリート床版形成工程では、前記第2ずれ止め部が内部に埋設されるように前記プレキャストコンクリート床版を形成し、前記コンクリート接合部形成工程では、前記コンクリート接合部と前記プレキャストコンクリート床版とを接合する構成としてもよい。
第2ずれ止め部がプレキャストコンクリート床版に埋設されていることにより、第2ずれ止めにプレキャストコンクリート床版のコンクリート部分が付着して鋼桁のウェブとプレキャストコンクリート床版とが一体化するため、鋼桁とプレキャストコンクリート床版とを容易に接合することができる。
また、コンクリート接合部は、プレキャストコンクリート床版と接合されていることにより、コンクリート接合部を介して隣り合うプレキャストコンクリート床版を接合することができる。
また、鋼桁の圧縮応力が作用する領域がプレキャストコンクリート床版に被覆されていることにより、プレキャストコンクリート床版が鋼桁の水平補剛材の代わりとなるため、鋼桁に鋼製の水平補剛材を設ける必要がなく、費用や鋼桁の製作にかかる手間の軽減や、鋼桁の軽量化を図ることができる。
また、プレキャストコンクリート床版が接合された鋼桁どうしをコンクリート接合部で接合する構成であることにより、プレキャストコンクリート床版が接合された鋼桁をトラックなどの運搬手段で運搬可能な大きさに設計することにより、プレキャストコンクリート床版および鋼桁の運搬を容易に行うことができる。
また、本発明に係る鋼桁の接合構造では、前記鋼桁は、前記ウェブの上側に連続する上フランジが設けられていないことが好ましい。
このような構成とすることにより、鋼桁の圧縮応力が作用する領域に上フランジがなく、この領域がプレキャストコンクリート床版に被覆されているため、鋼桁に作用する圧縮応力を軽減させることができる。
また、本発明に係る鋼桁の接合構造では、前記鋼桁は、軸線方向に直交する水平方向に複数配列されていて、軸線方向に直交する水平方向に複数配列された前記鋼桁それぞれの前記コンクリート接合部が一体に形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、コンクリート接合部を形成することにより、橋軸方向に隣り合う鋼桁どうしを接合することができるとともに、橋軸方向に直交する水平方向に配列された鋼桁どうしについても接合することができる。
本発明によれば、鋼桁どうしの接合を容易にかつ安価に行うことができる。
(a)は、本発明の実施形態による合成桁の接合構造の一例を示す図、(b)は(a)のA−A線断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 図1の斜視図である。 鋼桁の斜視図である。 第1プレキャスト部材の斜視図である。 第1プレキャスト部材および第2プレキャスト部材を幅方向から見た図である。 コンクリート接合部が形成される前の合成桁を示す図である。 鋼桁どうしが接合される前の定位置に配置された第1プレキャスト部材および第2プレキャスト部材を示す図である。 下フランジの接合を説明する図である。 (a)本発明の実施形態の変形例を示す図、(b)は他の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態による鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法について、図1乃至図8に基づいて説明する。
図1および2に示すように、本実施形態による橋梁11は、複数の合成桁1,1…が橋軸方向に配列され、橋軸方向に隣り合う合成桁1,1どうしがコンクリート接合部2によって接合されている。複数の合成桁の1,1…は、その軸線方向(延在方向)が橋軸方向となるように配置されている。
合成桁1は、軸線方向に直交する水平方向に間隔をあけて配置された一対の鋼桁3,3と、一対の鋼桁3,3の上部側に接合されたコンクリート床版4と、を有している。
ここで、橋梁11および合成桁1,1…が延在する方向を軸線方向とし、軸線方向に直交する水平方向を幅方向とする。
一対の鋼桁3,3は、それぞれT字型鋼で、断面形状が逆T字型となるように、ウェブ31がフランジ32の上側となる姿勢に配置されている。以下の説明では、鋼桁3がこの姿勢であるものとし、フランジ32を下フランジ32とする。
ウェブ31の軸線方向の両端部近傍には、それぞれ上下方向に略等間隔をあけて複数の第1孔部(第1ずれ止め部)33,33…が形成されている。ウェブ31の上端部近傍には、軸線方向に略等間隔をあけて複数の第2孔部(第2ずれ止め部)34,34…が形成されている。
第1孔部33,33…は、ウェブ31の上下方向全体にわたって形成されている。
第2孔部34,34…は、ウェブ31の軸線方向の一方の端部近傍に形成された第1孔部33,33…と軸線方向の他方の端部近傍に形成された第2孔部34,34…との間全体にわたって形成されている。
下フランジ32の軸線方向の両端部近傍には、複数の第3孔部35,35…が形成されている。本実施形態では、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3の下フランジ32,32は、高力ボルト接合されていて、第3孔部35,35…にはボルトが挿入される。
なお、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3の下フランジ32,32は、溶接されていてもよい。
ここで、一対の鋼桁3,3のうちの幅方向の一方側に配置された鋼桁3を第1鋼桁36とし、幅方向の他方側に配置された鋼桁3を第2鋼桁37とする。
コンクリート床版4は、第1鋼桁36の上部側に接合された第1プレキャストコンクリート床版41と、第2鋼桁37の上部側に接合された第2プレキャストコンクリート床版42と、第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42との間に配置された接合床版43と、を有している。
第1プレキャストコンクリート床版41、第2プレキャストコンクリート床版42、および接合床版43は、それぞれ板面が水平面となる略同じ厚さの板状に形成されていて、第1プレキャストコンクリート床版41、接合床版43、第2プレキャストコンクリート床版42の順に幅方向の一方側から他方側に配列されている。
第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42は、それぞれの板面が略同じ長尺の略長方形状で、板面の長手方向が軸線方向となり、短手方向が幅方向となる向きに配置されている。接合床版43は、板面が長尺の略長方形状で板面の長手方向が軸線方向となり、短手方向が幅方向となる向きに配置されている。接合床版43は、軸線方向の寸法が第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42と同じ寸法で、幅方向の寸法が第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42との間の寸法となるように設計されている。
図4に示すように、第1プレキャストコンクリート床版41は、下部側における幅方向の略中央部に第1鋼桁36のウェブ31の上部側が入り込んでいる。ウェブ31の上部側に形成された第2孔部34,34…(図3参照)は、それぞれ第1プレキャストコンクリート床版41の内部に埋設されている。
第2孔部34,34…は、内部に第1プレキャストコンクリート床版41のコンクリート部分411が入り込むとともに、内周面に第1プレキャストコンクリート床版41のコンクリート部分411が付着するように構成されている。第2孔部34,34…は、第1プレキャストコンクリート床版41と第1鋼桁36との接合におけるずれ止めとなっている。
第1プレキャストコンクリート床版41は、軸線方向の寸法が第1鋼桁36の軸線方向の寸法よりも小さく形成されていて、第1鋼桁36の軸線方向の両端部よりも内側の部分に接合されている。このため、第1鋼桁36の上部側における軸線方向の両端部は、第1プレキャストコンクリート床版41の内部に埋設されていない。
第1プレキャストコンクリート床版41には、軸線方向に延びる第1鉄筋412,412…と、幅方向に延びる第2鉄筋413,413…と、が設けられている、第1鉄筋412,412…は、コンクリート部分411から軸線方向の両側に突出している。第2鉄筋413,413…は、コンクリート部分411から幅方向の他方側(接合床版43が配置される側)に突出している。
なお、第2鉄筋413,413…は、第1鋼桁36の第2孔部34,34…に挿通されていてもよい。
第2プレキャストコンクリート床版42は、下部側における幅方向の略中央部に第2鋼桁37のウェブ31の上部側が入り込んでいる。ウェブ31の上部側に形成された第2孔部34,34…(図3参照)は、それぞれ第2プレキャストコンクリート床版42の内部に埋設されている。図4には、第1プレキャストコンクリート床版41および第1鋼桁36が示されているが、第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42とは幅方向に対称となるように形成されているため、対応する部分に第2プレキャストコンクリート床版42の各部材および第2鋼桁37の符号を記載している。
第2孔部34,34…は、内部に第2プレキャストコンクリート床版42のコンクリート部分421が入り込むとともに、内周面に第2プレキャストコンクリート床版42のコンクリート部分421が付着するように構成されている。第2孔部34,34…は、第2プレキャストコンクリート床版42と第2鋼桁37との接合におけるずれ止めとなっている。
第2プレキャストコンクリート床版42は、軸線方向の寸法が第2鋼桁37の軸線方向の寸法よりも小さく形成されていて、第2鋼桁37の軸線方向の両端部よりも内側の部分に接合されている。このため、第2鋼桁37の上部側における軸線方向の両端部は、第1プレキャストコンクリート床版41の内部に埋設されていない。
第2プレキャストコンクリート床版42には、軸線方向に延びる第1鉄筋422,422…と、幅方向に延びる第2鉄筋413,413…と、が設けられている、第1鉄筋422,422…は、コンクリート部分421から軸線方向の両側に突出している。第2鉄筋423,423…は、コンクリート部分421から幅方向の一方側(接合床版43が配置される側)に突出している。
なお、第2鉄筋423,423…は、第2鋼桁37の第2孔部34,34…に挿通されていてもよい。
図1および図2に戻り、接合床版43は、コンクリート部分431に第1プレキャストコンクリート床版41から突出する第2鉄筋413,413…(図4参照)、および第2プレキャストコンクリート床版42から突出する第2鉄筋413,413…(図4参照)が埋設されている。
第1プレキャストコンクリート床版41は、予め工場などで第1鋼桁36に接合されて第1プレキャスト部材51となった状態に製作されてから現場に搬入されている。第2プレキャストコンクリート床版42は、予め工場などで第2鋼桁37に接合されて第2プレキャスト部材52となった状態に製作されてから現場に搬入されている。接合床版43は、現場打ちコンクリートによって現場にて形成されている。
第1プレキャスト部材51と第2プレキャスト部材52とが定位置に配置され、接合床版43が第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42との間に形成されることで、第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42とが接合されている。
コンクリート接合部2は、板面が軸線方向を向く鉛直面となる板状に形成され、軸線方向に隣り合う第1鋼桁36の互いに隣り合う端部近傍、および軸線方向に隣り合う第2鋼桁37の互いに隣り合う端部近傍を一体に囲繞している。
図1(a)および(c)示すように、第1鋼桁36および第2鋼桁37それぞれのウェブ31に形成された第1孔部33,33…、軸線方向に隣り合う下フランジ32,32どうしの接合部321は、コンクリート接合部2のコンクリート部分21に埋設されている。
第1孔部33,33…は、内部にコンクリート接合部2のコンクリート部分21が入り込むとともに、内周面にコンクリート接合部2のコンクリート部分21が付着するように構成されている。第1孔部33,33…は、コンクリート接合部2とウェブ31との接合におけるずれ止めとなっている。
コンクリート接合部2は、軸線方向に隣り合う第1プレキャストコンクリート床版41,41の間、および軸線方向に隣り合う第2プレキャストコンクリート床版42,42の間に配置されていて、第1プレキャストコンクリート床版41から軸線方向に突出する第1鉄筋412、および第2プレキャストコンクリート床版42から軸線方向に突出する第1鉄筋422(図4参照)が埋設されている。
コンクリート接合部2は、現場打ちコンクリートによって現場にて形成されている。
次に、合成桁1,1の接合方法(鋼桁の接合方法)について説明する。
まず、図5に示すように第1プレキャスト部材51,51…および第2プレキャスト部材52,52…を製作する。
第1鋼桁36および第2鋼桁37のウェブ31に第1孔部33,33および第2孔部34,34を形成し(第1ずれ止め部形成工程、第2ずれ止め部形成工程)、第1鋼桁36および第2鋼桁37の下フランジ32に第3孔部35,35…を形成するとともに、第1鋼桁36および第2鋼桁37のウェブ31と下フランジ32とを接合する。
第1プレキャストコンクリート床版41を第1鋼桁36のウェブ31の上部に接合されるように形成する(プレキャストコンクリート床版形成工程)。このとき、図4に示すように、第1鉄筋412をコンクリート部分411の軸線方向の両端部から突出させ、第2鉄筋413をコンクリート部分411の幅方向の接合床版43が配置される側に突出させる。このようにして第1プレキャスト部材が製作される。
また、第2プレキャストコンクリート床版42を第2鋼桁37のウェブ31の上部に接合されるように形成する(プレキャストコンクリート床版形成工程)。このとき、図4に示すように、第1鉄筋422をコンクリート部分421の軸線方向の両端部から突出させ、第2鉄筋423をコンクリート部分421の幅方向の接合床版43が配置される側に突出させる。このようにして第2プレキャストコンクリート床版42が製作される。
続いて、図6および図7に示すように第1プレキャスト部材51,51…および第2プレキャスト部材52,52…を現場に搬入して定位置に設置する。そして、図8に示すように、軸線方向に隣り合う第1鋼桁36の下フランジ32,32どうしを接合するとともに、軸線方向に隣り合う第2鋼桁37の下フランジ32,32どうしを接合する(下フランジ接合工程)。
続いて、コンクリート接合部2および接合床版43(図1および図2参照)を形成する(コンクリート接合部形成工程)。
まず、コンクリート接合部2の配筋および接合床版43の配筋を行う。
コンクリート接合部2のコンクリート部分21に埋設される鉄筋は、第1プレキャストコンクリート床版41から軸線方向に突出する第1鉄筋412、および第2プレキャストコンクリート床版42から軸線方向に突出する第1鉄筋422に加えて、図示していない幅方向および上下方向に延びる鉄筋なども適宜含まれている。
接合床版43に埋設される配筋は、第1プレキャストコンクリート床版41から幅方向一方側に突出する第2鉄筋413、第2プレキャストコンクリート床版42から幅方向他方側に突出する第2鉄筋423に加えて、図示していない幅方向および上下方向に延びる鉄筋なども適宜含まれている。
続いて、コンクリート接合部2および接合床版43のコンクリートを打設する。このとき、軸線方向に隣り合う下フランジ32,32どうしの接合部321、およびウェブ31に形成された第1孔部33,33…をコンクリート接合部2に埋設させる。コンクリート打設後に所定の養生期間を置いてコンクリートを硬化させる。そして、コンクリートが硬化してコンクリート接合部2が形成されることによって合成桁1,1どうしが接合され、接合床版43が形成されることによって第1プレキャストコンクリート床版41と第2プレキャストコンクリート床版42とが接合される。
なお、コンクリート接合部2のコンクリート部分21と、接合床版43のコンクリート部分431とは一体に打設してもよいし、いずれか一方が先、他方が後となるように順番に打設してもよい。
次に、上述した本発明の実施形態による鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本発明の実施形態による鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法では、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3それぞれの第1孔部33,33…がコンクリート接合部2に埋設されている。これにより、第1孔部33,33…が鋼桁3,3とコンクリート接合部2とのずれ止めとなり、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3それぞれのウェブ31とコンクリート接合部2とが一体化するため、コンクリート接合部2を介して隣り合う鋼桁3,3を容易にかつ安価に接合することができる。また、隣り合う鋼桁3,3どうしがこのように接合されることにより、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3間において応力を伝達することができる。
また、軸線方向に隣り合う下フランジ32,32どうしの接合部321がコンクリート接合部2に埋設されていることにより、下フランジ32,32どうしの接合部321の素地調整や現場塗装などの作業を省略することができるとともに、下フランジ32,32どうしの接合部321における塗装部分の劣化に対する補修などが不要となるため維持管理にかかる手間を軽減させることができる。
また、コンクリート接合部2が設けられていることにより、コンクリート接合部2を横桁として利用することができるため、専用の横桁を施工する必要がなく、鋼桁3,3の設置を容易に行うことができる。
また、鋼桁3の第2孔部34,34…が第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42に埋設されている。これにより、第2孔部34,34…が鋼桁3,3と第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42とのずれ止めとなり、鋼桁3と第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42とが一体化するため、鋼桁3と第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42とを容易に接合することができる。
また、コンクリート接合部2は、軸線方向に隣り合う第1プレキャストコンクリート床版41,41および軸線方向に隣り合う第2プレキャストコンクリート床版42,42のそれぞれと接合されていることにより、これらのプレキャストコンクリート床版どうしを接合することができる。
また、鋼桁3,3の圧縮応力が作用する領域が第1プレキャストコンクリート床版41または第2プレキャストコンクリート床版42に被覆されていることにより、第1プレキャストコンクリート床版41および第2プレキャストコンクリート床版42が鋼桁3,3の水平補剛材の代わりとなるため、鋼桁3,3に鋼製の水平補剛材を設ける必要がなく、費用や鋼桁の製作にかかる手間の軽減や、鋼桁3,3の軽量化を図ることができる。
また、鋼桁3,3は、断面形状が略逆T字型状で上フランジが設けられていないことにより、鋼桁3,3の圧縮応力が作用する上部側の領域にフランジがなく、この領域が第1プレキャストコンクリート床版41または第2プレキャストコンクリート床版42に被覆されているため、鋼桁3,3に作用する圧縮応力を軽減させることができる。
また、鋼桁3,3は、幅方向に配列されていて、これらの鋼桁3,3それぞれのコンクリート接合部2が一体に形成されている。これにより、コンクリート接合部2が軸線方向に隣り合う鋼桁3,3どうしを接合できるとともに、幅方向に配列された鋼桁3,3どうしも接合できる。
また、合成桁1,1…は、鋼桁3,3が薄肉構造であるため、ウェブ31を補剛して局部座屈を防止する鉛直補剛材、ウェブ31の圧縮側を補剛して局部座屈を防止する水平補剛材、および鋼桁3,3の断面形状を保持してねじれ変形を防止し、幅方向への倒れ込みを防止する対傾材を設ける必要がある。これらの部材は一般に溶接などで鋼桁3,3に接合するため、鋼桁3,3の製作に手間および費用がかかるという問題がある。これに対して、本実施形態では、鋼桁3,3に作用する圧縮応力を軽減させることができるため、鋼桁3,3の製作にかかる手間および費用を軽減させることができる。
また、第1プレキャスト部材51,51どうし、第2プレキャスト部材52,52どうしをコンクリート接合部2で接合する構成であることにより、第1プレキャスト部材51および第2プレキャスト部材52をトラックなどの運搬手段で運搬可能な大きさに設計することにより、第1プレキャスト部材51および第2プレキャスト部材52の運搬を容易に行うことができる。
以上、本発明による鋼桁の接合構造および鋼桁の接合方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、鋼桁3,3はコンクリート床版4が接合された合成桁1の鋼桁3,3であるが、コンクリート床版4が接合されていない桁の鋼桁であってもよい。
また、上記の実施形態では、ウェブ31に第1孔部33,33…および第2孔部34,34…が形成されていて、これらの第1孔部33,33…および第2孔部34,34…がずれ止めを構成しているが、ずれ止めとして、第1孔部33,33…および第2孔部34,34…に代わってウェブ31に突設されるスタッドなどを採用してもよい。
また、上記の実施形態では、合成桁1,1…は、幅方向に配列された第1鋼桁36および第2鋼桁37を有しているが、幅方向に設けられる鋼桁3が1つや3つ以上であってもよい。
また、上記の実施形態では、鋼桁3,3は、断面形状が逆T字形状のT字形鋼であるが、I形鋼など他の鋼材を用いてもよい。また、鋼桁3,3は、断面形状が上側に開口するU字形状の形鋼とし、一対のウェブそれぞれにプレキャストコンクリート床版が接合されていてもよい。
また、図9(a)に示すように、軸線方向に隣り合うウェブ31,31それぞれの第1孔部33,33…に略U字形状の鉄筋61,61…が幅方向の両側からそれぞれ挿通され、第1鋼桁36のウェブ31から第2鋼桁37側に突出する鉄筋61と第2鋼桁37から第1鋼桁36側に突出する鉄筋61とが重ね継手となるように設けられて、コンクリート接合部2に埋設されてもよい。
また、図9(b)に示すように、軸線方向に隣り合う下フランジ32,32それぞれの第3孔部35,35…に略U字形状の鉄筋62,62…が軸線方向の両側からそれぞれ挿通され、軸線方向に隣り合う鋼桁3,3のうちの軸線方向の一方側に配置された鋼桁3のフランジ32から軸線方向他方側に突出する鉄筋62と、軸線方向他方側に配置された鋼桁3のフランジ32から軸線方向一方側に突出する鉄筋62とが重ね継手となるように設けられて、コンクリート接合部2に埋設されてもよい。このよう場合、鉄筋62,62にプレストレスが導入されていてもよい。
1 合成桁
2 コンクリート接合部
3 鋼桁
4 コンクリート床版
31 ウェブ
32 下フランジ
33 第1孔部(第1ずれ止め部)
34 第2孔部(第2ずれ止め部)
35 ボルト孔
36 第1鋼桁
37 第2鋼桁
41 第1プレキャストコンクリート床版
42 第2プレキャストコンクリート床版
43 接合床版
51 第1プレキャスト部材
52 第2プレキャスト部材
321 接合部

Claims (6)

  1. 軸線方向に隣り合い、ウェブと該ウェブの下側に連続する下フランジとを有する鋼桁どうしが接合される鋼桁の接合構造において、
    軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの前記下フランジどうしが接合され、
    軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの対向する端部どうしを一体に囲繞する鉄筋コンクリート製のコンクリート接合部を有し、
    前記ウェブは、軸線方向の端部側に配置された第1ずれ止め部を有し、
    隣り合う前記鋼桁それぞれの前記第1ずれ止め部、および前記下フランジどうしの接合部は、前記コンクリート接合部に埋設されていることを特徴とする鋼桁の接合構造。
  2. 前記鋼桁の上部側にプレキャストコンクリート床版が接合され、
    前記ウェブは、上部側に配置された第2ずれ止め部を有し、
    該第2ずれ止め部は、前記プレキャストコンクリート床版に埋設されていて、
    前記コンクリート接合部は、前記プレキャストコンクリート床版と接合されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼桁の接合構造。
  3. 前記鋼桁は、前記ウェブの上側に連続する上フランジが設けられていないことを特徴とする請求項2に記載の鋼桁の接合構造。
  4. 前記鋼桁は、軸線方向に直交する水平方向に複数配列されていて、
    軸線方向に直交する水平方向に複数配列された前記鋼桁それぞれの前記コンクリート接合部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鋼桁の接合構造。
  5. 軸線方向に隣り合い、ウェブと該ウェブの下側に連続する下フランジとを有する鋼桁どうしを接合する鋼桁の接合方法において、
    前記ウェブの軸線方向の端部側に第1ずれ止め部を形成する第1ずれ止め部形成工程と、
    前記鋼桁を軸線方向に配列し軸線方向に隣り合う前記下フランジどうしを接合する下フランジ接合工程と、
    軸線方向に隣り合う前記鋼桁それぞれの対向する端部どうしを一体に囲繞するコンクリート接合部を形成するコンクリート接合部形成工程と、を有し、
    前記コンクリート接合部形成工程では、隣り合う前記鋼桁それぞれの前記第1ずれ止め部と、前記下フランジどうしの接合部が内部に埋設されるように前記コンクリート接合部を形成することを特徴とする鋼桁の接合方法。
  6. 前記ウェブの上部側に第2ずれ止め部を形成する第2ずれ止め部形成工程と、
    前記鋼桁の上部側にプレキャストコンクリート床版を形成するプレキャストコンクリート床版形成工程と、を有し、
    プレキャストコンクリート床版形成工程では、前記第2ずれ止め部が内部に埋設されるように前記プレキャストコンクリート床版を形成し、
    前記コンクリート接合部形成工程では、前記コンクリート接合部と前記プレキャストコンクリート床版とを接合することを特徴とする請求項5に記載の鋼桁の接合方法。
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