JP6539801B1 - 試料支持体 - Google Patents

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Abstract

試料支持体(1A)は、基板(2)と、イオン化基板(3)と、支持部(5)と、フレーム(7)と、を備える。イオン化基板(3)は、第2表面(3b)において試料を滴下するための複数の測定領域(R)を有する。イオン化基板(3)の少なくとも各測定領域(R)には、第1表面(3a)及び第2表面(3b)に開口する複数の貫通孔(3c)が形成されている。少なくとも第2表面(3b)における貫通孔(3c)の周縁部には、導電層(4)が設けられている。フレーム(7)は、基板(2)とイオン化基板(3)とが対向する方向から見て、複数の測定領域(R)を区切るように、第2表面(3b)における各測定領域(R)の周縁部上に設けられた壁部(7b)を有する。

Description

本開示は、試料支持体に関する。
従来、試料にレーザ光を照射して試料中の化合物をイオン化し、イオン化された試料を検出することによって質量分析を行う手法が知られている。特許文献1には、複数の貫通孔(mmオーダー)が設けられた固定板を保持板上に配置し、当該貫通孔を通して保持板上に試料を滴下し、当該試料に対してレーザ光を照射することにより、試料のイオン化を行う手法が記載されている。特許文献2には、複数の非貫通孔(μmオーダー)が設けられた基板にマトリックスを加えた試料を滴下し、当該非貫通孔の内部に浸透した試料に対してレーザ光を照射することにより、試料のイオン化を行う手法が記載されている。
特開2014−21048号公報 米国特許第7695978号公報
上記手法のように複数の測定ポイント(凹部)に対して試料を上から滴下する方式によれば、試料の連続測定が可能となる。しかしながら、上記手法においては、凹部に対する試料の滴下量が多過ぎた場合、当該凹部から試料が溢れ出し、いわゆる凹凸効果(凹凸構造によりレーザ光のエネルギーが試料に伝わり易くなる効果)が失われ、試料のイオン化効率が低下するおそれがある。すなわち、試料中の成分を適切にイオン化できなかったり、検出されるイオンの量が低下したりするおそれがある。その結果、上述した質量分析において十分な信号強度を得ることができず、試料中の成分を適切に検出できないおそれがある。
そこで、本開示は、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料の連続測定を行うことができる試料支持体を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る試料支持体は、基板と、基板上に配置されるイオン化基板と、イオン化基板における基板に対向する第1表面と基板とが互いに離間するように、基板に対してイオン化基板を支持する支持部と、基板とイオン化基板とが対向する方向から見て、イオン化基板における第1表面とは反対側の第2表面の周縁部上に少なくとも形成されたフレームと、を備える。イオン化基板は、第2表面において試料を滴下するための複数の測定領域を有する。イオン化基板の少なくとも各測定領域には、第1表面及び第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されている。少なくとも第2表面における貫通孔の周縁部には、導電層が設けられている。フレームは、基板とイオン化基板とが対向する方向から見て、複数の測定領域を区切るように、第2表面における各測定領域の周縁部上に設けられた壁部を有する。
この試料支持体では、支持部により、イオン化基板の第1表面と基板との間に隙間が形成される。これにより、イオン化基板の第2表面に対する試料の滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板に設けられた貫通孔を介して、試料の過剰分をイオン化基板の第1表面と基板との間の隙間に逃すことができる。このため、試料の過剰分が第2表面上に溢れ出すことが抑制され、第2表面に対するレーザ光の照射によって試料の成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。また、この試料支持体では、フレームの壁部によって区切られた複数の測定領域を用いることにより、試料の連続測定を行うことが可能となっている。以上により、この試料支持体によれば、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料の連続測定を行うことができる。
導電層は、フレームの表面を更に覆うように形成されていてもよい。この場合、導電層に電圧を印加するための電気的接続をフレーム上で行うことができる。これにより、イオン化基板上の実効領域(すなわち測定領域)を侵食することなく、上記電気的接続を実現することができる。
試料支持体は、導電性を有し、導電層におけるフレームの表面を覆う部分に接触した状態でイオン化基板と基板とを互いに固定する固定部材を更に備えてもよい。この場合、固定部材(例えばテープ等)により、基板、イオン化基板、及びフレームを確実に互いに固定することができる。また、基板が導電性を有する場合に、固定部材を介して基板と導電層との間の電気的接続(導電層に電圧を印加するための電気的接続)を行うことができる。これにより、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。
支持部は、基板とイオン化基板とが対向する方向から見て、複数の測定領域を区切るように、第1表面における各測定領域の周縁部と基板との間に設けられた第1支持部を有してもよい。この場合、第1支持部によっても、イオン化基板における複数の測定領域を適切に区切ることができる。
第1支持部は、イオン化基板と基板とを接着する接着部材であってもよい。この場合、第1支持部により、イオン化基板の第1表面と基板との間の隙間を確保しつつ、基板に対してイオン化基板を固定することができる。
支持部は、イオン化基板の周縁部と基板との間に設けられた第2支持部を有してもよい。この場合、第2支持部により、イオン化基板の第1表面と基板との間の隙間を確保しつつ、基板に対してイオン化基板を安定的に支持することができる。
第2支持部は、イオン化基板と基板とを接着する接着部材であってもよい。この場合、第2支持部により、イオン化基板の第1表面と基板との間の隙間を確保しつつ、基板に対してイオン化基板を固定することができる。
基板は、導電性を有するスライドガラス又は金属により形成されていてもよい。この場合、導電層に電圧を印加するための電気的接続を基板を介して行うことが可能となる。その結果、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。
イオン化基板は、バルブ金属又はシリコンを陽極酸化することにより形成されていてもよい。この場合、バルブ金属又はシリコンの陽極酸化によって、複数の微細な貫通孔が設けられたイオン化基板を適切かつ容易に実現できる。
貫通孔の幅は、1nm〜700nmであってもよい。この場合、イオン化基板の第2表面に滴下された試料の過剰分については貫通孔を介してイオン化基板の第1表面と基板との間の隙間に移動させつつ、第2表面に対するレーザ光の照射によりイオン化させるための試料を貫通孔内に好適に留めることができる。
本発明の他の側面に係る試料支持体は、基板と、導電性を有し、基板上に配置されるイオン化基板と、イオン化基板における基板に対向する第1表面と基板とが互いに離間するように、基板に対してイオン化基板を支持する支持部と、基板とイオン化基板とが対向する方向から見て、イオン化基板における第1表面とは反対側の第2表面の周縁部上に少なくとも形成されたフレームと、を備える。イオン化基板は、第2表面において試料を滴下するための複数の測定領域を有する。イオン化基板の少なくとも各測定領域には、第1表面及び第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されている。フレームは、基板とイオン化基板とが対向する方向から見て、複数の測定領域を区切るように、第2表面における各測定領域の周縁部上に設けられた壁部を有する。
この試料支持体によれば、試料支持体において導電層を省略することができると共に、上述したように導電層を備える試料支持体と同様に、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料の連続測定を行うことができる。
本開示によれば、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料の連続測定を行うことができる試料支持体を提供することができる。
第1実施形態に係る試料支持体の平面図である。 図1に示されるII−II線に沿った試料支持体の断面図である。 図1に示される試料支持体のイオン化基板及び導電層の概略構成を示す要部拡大断面図である。 図1に示される試料支持体のイオン化基板の拡大像を示す図である。 一実施形態に係る質量分析方法の工程を示す概略図である。 比較例に係るレーザ脱離イオン化法の工程を示す概略図である。 第2実施形態に係る試料支持体を示す図である。 図7に示される破線Aで囲まれた部分の概略構成を示す要部拡大断面図である。 第3実施形態に係る試料支持体を示す図である。 第4〜第6実施形態に係る試料支持体を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図に示される各部材(又は部位)の寸法又は寸法の比率は、説明をわかり易くするために、実際の寸法又は寸法の比率とは異なることがある。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照して、第1実施形態に係る試料支持体1について説明する。図1は、試料支持体1の平面図である。図2は、図1に示されるII−II線に沿った試料支持体1の断面図である。図3は、試料支持体1のイオン化基板3及び導電層4の概略構成を示す要部拡大断面図である。図1〜図3に示されるように、試料支持体1は、基板2と、イオン化基板3と、導電層4と、支持部5と、テープ6(固定部材)と、を備えている。基板2は、例えば長方形板状に形成されている。以下では、便宜上、基板2の長辺に沿った方向をX方向、基板2の短辺に沿った方向をY方向、基板2の厚み方向をZ方向と言う場合がある。Z方向は、基板2とイオン化基板3とが対向する方向でもある。
基板2は、例えば、導電性材料によって形成されている。基板2は、例えば、導電性を有するスライドガラス、金属等により形成されている。導電性を有するスライドガラスは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電膜が形成されたガラス基板(ITOスライドガラス)である。基板2の短辺及び長辺の長さは、例えば数cm程度である。基板2の厚さは、例えば1mm程度である。基板2は、試料支持体1を図示しない質量分析装置の試料台(ステージ)に載置する際に、試料台に接触する部分である。
イオン化基板3は、例えば、絶縁性材料によって長方形板状に形成されている。イオン化基板3は、例えば、バルブ金属又はシリコンを陽極酸化することにより形成され得る。本実施形態では、イオン化基板3の短辺(Y方向に沿った辺)の長さは、基板2の短辺の長さと同一であり、イオン化基板3の長辺(X方向に沿った辺)の長さは、基板2の長辺の長さよりも短くされている。イオン化基板3の厚さは、例えば1μm〜50μm程度である。イオン化基板3は、基板2上に配置されており、基板2に対向する第1表面3aと、第1表面3aとは反対側の第2表面3bと、を有している。イオン化基板3は、Z方向から見て、イオン化基板3の長辺と基板2の長辺とが重なり、且つ、イオン化基板3の中心と基板2の中心とが重なるように、基板2上に配置されている。
図1に示されるように、イオン化基板3は、第2表面3bにおいて、試料を滴下するための複数の測定領域Rを有している。測定領域Rの形状は、例えば直径数mm程度(例えば3mm)の円形である。本実施形態では、イオン化基板3には、X方向に沿って7つの測定領域Rが等間隔に配置されると共に、Y方向に沿って4つの測定領域Rが等間隔に配置されている。イオン化基板3には、オペレータが各測定領域Rを識別するための目印(マーク)等が付加されていてもよいが、このような目印等が付加されていなくてもよい。すなわち、イオン化基板3の第2表面3bは、複数の測定領域Rを設定可能な大きさの領域を有していればよい。この場合、例えば後述する第1支持部5b等のイオン化基板3以外の部材によって各測定領域Rが区切られることにより、各測定領域Rは、試料支持体1を用いて測定を行うオペレータによって認識され得る。
図3に示されるように、イオン化基板3の少なくとも各測定領域Rには、複数の貫通孔3cが一様に(均一な分布で)形成されている。本実施形態では、イオン化基板3の第2表面3b全体において、複数の貫通孔3cが一様に形成されている。各貫通孔3cは、Z方向(第1表面3a及び第2表面3bに垂直な方向)に沿って延在しており、第1表面3a及び第2表面3bに開口している。Z方向から見た場合における貫通孔3cの形状は、例えば略円形である。貫通孔3cの幅は、例えば1nm〜700nm程度である。貫通孔3cの幅とは、Z方向から見た場合における貫通孔3cの形状が略円形である場合には、貫通孔3cの直径を意味し、当該形状が略円形以外である場合には、貫通孔3cに収まる仮想的な最大円柱の直径(有効径)を意味する。
図4は、イオン化基板3の厚さ方向から見た場合におけるイオン化基板3の拡大像を示す図である。図4において、黒色の部分は貫通孔3cに相当し、白色の部分は貫通孔3c間の隔壁部に相当する。図4に示されるように、イオン化基板3には、略一定の幅を有する複数の貫通孔3cが一様に形成されている。測定領域Rにおける貫通孔3cの開口率(イオン化基板3の厚さ方向から見た場合に当該測定領域Rに対して全ての貫通孔3cが占める割合)は、実用上は10〜80%であり、特に60〜80%であることが好ましい。複数の貫通孔3cの大きさは互いに不揃いであってもよいし、部分的に複数の貫通孔3c同士が互いに連結していてもよい。
図4に示されるイオン化基板3は、Al(アルミニウム)を陽極酸化することにより形成されたアルミナポーラス皮膜である。具体的には、Al基板に対して陽極酸化処理を施し、酸化された表面部分をAl基板から剥離することにより、イオン化基板3を得ることができる。なお、イオン化基板3は、Ta(タンタル)、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Hf(ハフニウム)、Zr(ジルコニウム)、Zn(亜鉛)、W(タングステン)、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)等のAl以外のバルブ金属を陽極酸化することにより形成されてもよいし、Si(シリコン)を陽極酸化することにより形成されてもよい。
導電層4は、絶縁性のイオン化基板3に導電性を付与するために設けられた導電性材料からなる層である。ただし、イオン化基板3が導電性材料からなる場合であっても導電層4を設けることは妨げられない。導電層4は、少なくとも第2表面3bにおける貫通孔3cの周縁部に設けられている。図3に示されるように、導電層4は、第2表面3bのうち貫通孔3cが形成されていない部分を覆っている。つまり、各貫通孔3cの第2表面3b側の開口は、導電層4によって塞がれていない。
導電層4の材料としては、以下に述べる理由により、試料との親和性(反応性)が低く且つ導電性が高い金属が用いられることが好ましい。例えば、タンパク質等の試料と親和性が高いCu(銅)等の金属によって導電層4が形成されていると、後述する試料のイオン化の過程において、試料分子にCu原子が付着した状態で試料がイオン化され、Cu原子が付着した分だけ、後述する質量分析法において検出結果がずれるおそれがある。したがって、導電層4の材料としては、試料との親和性が低い金属が用いられることが好ましい。
一方、導電性の高い金属ほど一定の電圧を容易に且つ安定して印加し易くなる。そのため、導電性が高い金属によって導電層4が形成されていると、測定領域Rにおいてイオン化基板3の第2表面3bに均一に電圧を印加することが可能となる。また、導電性の高い金属ほど熱伝導性も高い傾向にある。そのため、導電性が高い金属によって導電層4が形成されていると、イオン化基板3に対して照射されたレーザ光のエネルギーを、導電層4を介して試料に効率的に伝えることが可能となる。したがって、導電層4の材料としては、導電性の高い金属が用いられることが好ましい。
以上の観点から、導電層4の材料としては、例えば、Au(金)、Pt(白金)等が用いられることが好ましい。導電層4は、例えば、メッキ法、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)、蒸着法、スパッタ法等によって、厚さ1nm〜350nm程度に形成される。なお、導電層4の材料としては、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)等が用いられてもよい。
支持部5は、イオン化基板3の第1表面3aと基板2とが互いに離間するように、基板2に対してイオン化基板3を支持する部材である。支持部5は、イオン化基板3の第1表面3aと基板2におけるイオン化基板3に対向する表面2aとの間に隙間を形成するための隙間形成部材として機能する。本実施形態では、支持部5の外形は、Z方向から見て、イオン化基板3とほぼ同じ大きさの長方形板状をなしている。また、支持部5の厚さは、例えば40μm程度である。
Z方向から見て、支持部5における複数の測定領域Rと重なる部分には、測定領域Rに対応する形状(ここでは直径3mmの円形)の貫通孔5aが形成されている。すなわち、支持部5は、Z方向から見て、複数の測定領域Rを区切るように、第1表面3aにおける各測定領域Rの周縁部と基板2との間に設けられた第1支持部5b(各貫通孔5aの周縁部分)を有している。また、支持部5は、イオン化基板3の周縁部(Z方向から見て、複数の測定領域Rが設けられた領域よりも外側の部分)と基板2との間に設けられた第2支持部5c(イオン化基板3の周縁部と重なる部分)も有している。
第1支持部5bは、複数の貫通孔5a間の隔壁部に相当する部分であり、複数の測定領域Rを規定するように形成されている。第1支持部5bは、例えば、イオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとを接着する接着部材により形成されている。具体的には、第1支持部5bは、例えば、導電性を有する両面テープ、真空接着剤等である。このような第1支持部5bによれば、イオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間の隙間を確保しつつ、基板2の表面2aに対してイオン化基板3を固定することができる。ここで、イオン化基板3には複数の貫通孔3cが設けられており、且つ、イオン化基板3及び導電層4は非常に薄い。このため、イオン化基板3の第2表面3b側から試料支持体1を見た場合に、貫通孔5a及び第1支持部5bの境界が透けて見える。これにより、試料支持体1を用いて測定を実施するオペレータは、各測定領域Rを視認することができる。また、第1支持部5bによれば、一の測定領域Rに滴下された試料の過剰分がイオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間の隙間を介して他の測定領域Rに移動してしまうこと(すなわち、異なる測定領域に滴下された試料同士が混ざってしまうこと)を防止することもできる。
第2支持部5cは、支持部5の外周枠に相当する部分であり、複数の測定領域Rを包囲するように形成されている。このような第2支持部5cによれば、イオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間の隙間を確保しつつ、基板2に対してイオン化基板3を安定的に支持することができる。第2支持部5cは、例えば、イオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとを接着する接着部材により形成されている。具体的には、第2支持部5cは、例えば、導電性を有する両面テープ、真空接着剤等である。この場合、第2支持部5cにより、基板2の表面2aに対してイオン化基板3を固定することができる。
テープ6は、導電性を有しており、イオン化基板3の短辺に沿った縁部を基板2に対して固定する部材である。テープ6は、導電層4に接触した状態でイオン化基板3と基板2とを互いに固定する固定部材として機能する。図2に示されるように、本実施形態では、テープ6は、イオン化基板3を基板2に対して押さえこむように、導電層4(ここでは、イオン化基板3の第2表面3bの短辺に沿った縁部の上面を覆う部分)と基板2の表面2aとに接着している。テープ6により、基板2に対してイオン化基板3を確実に固定することができる。また、基板2が導電性を有する場合に、テープ6を介して基板2と導電層4との間の電気的接続(導電層4に電圧を印加するための電気的接続)を行うことができる。これにより、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。
次に、試料支持体1を用いた質量分析方法(レーザ脱離イオン化法を含む)について説明する。図5は、本実施形態に係る質量分析方法の工程を示す概略図である。図5においては、導電層4の図示が省略されている。
まず、上述した試料支持体1が用意される(第1工程)。試料支持体1は、質量分析方法を実施する者によって製造されることで用意されてもよいし、試料支持体1の製造者又は販売者等から取得されることで用意されてもよい。
続いて、図5の(A)に示されるように、イオン化基板3における1つの測定領域Rに対して試料Sが滴下される(第2工程)。ここで、上述した支持部5によって、イオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間に隙間が形成されている。このため、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かった場合には、重力により、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して、試料Sの過剰分がイオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間の隙間に流れ込むことになる。一方、貫通孔3cの幅が1nm〜700nmと非常に小さいことにより、第2表面3bに対するレーザ光の照射によりイオン化させるための試料Sを貫通孔3c内に好適に留めることができる。これにより、図5の(B)に示されるように、試料Sがイオン化基板3に浸透した後(試料Sの乾燥後)において、試料Sの過剰分がイオン化基板3の第1表面3aと基板2の表面2aとの間の隙間に逃されている一方で、イオン化に必要な適量の試料Sが貫通孔3c内に留まった状態となる。
続いて、試料支持体1及び試料Sは、例えば、図示しない質量分析装置のステージ上に載置される。続いて、図5の(C)に示されるように、質量分析装置の電圧印加部101によって、基板2の表面2a及びテープ6(図2参照)を介して試料支持体1の導電層4(図2参照)に電圧が印加される(第3工程)。続いて、質量分析装置のレーザ光出射部102によって、イオン化基板3の第2表面3bに対してレーザ光Lが照射される(第3工程)。つまり、レーザ光Lは、試料Sが滴下された測定領域Rに対して照射される。
このように、導電層4に電圧が印加されつつイオン化基板3の第2表面3bに対してレーザ光Lが照射されることにより、イオン化基板3に形成された貫通孔3cに留まった試料S(特に、貫通孔3cの第2表面3b側の開口付近の試料S)の成分がイオン化され、試料イオンSI(イオン化された成分)が放出される(第4工程)。具体的には、レーザ光Lのエネルギーを吸収した導電層4(図3参照)から、イオン化基板3に形成された貫通孔3cに留まった試料Sの成分にエネルギーが伝達され、エネルギーを獲得した成分が気化すると共に電荷を獲得して、試料イオンSIとなる。以上の第1工程〜第4工程が、試料支持体1を用いたレーザ脱離イオン化法に相当する。
放出された試料イオンSIは、試料支持体1と質量分析装置の検出器103との間に設けられたグランド電極(図示省略)に向かって加速しながら移動する。つまり、試料イオンSIは、電圧が印加された導電層4とグランド電極との間に生じた電位差によって、グランド電極に向かって加速しながら移動する。そして、検出器103によって試料イオンSIが検出される(第5工程)。なお、ここでの質量分析装置は、飛行時間型質量分析法(TOF−MS:Time-of-Flight Mass Spectrometry)を利用する質量分析装置である。以上の第1工程〜第5工程が、試料支持体1を用いた質量分析方法に相当する。
図6は、比較例に係るレーザ脱離イオン化法の工程を示す概略図である。具体的には、図6は、従来の表面支援レーザ脱離イオン化法(SALDI:Surface-Assisted Laser
Desorption/Ionization)の概略を示している。比較例に係るレーザ脱離イオン化法では、表面に微細な凹凸構造を有する基板300が使用される。具体的には、まず、基板300の1つの測定スポット(基板300の凹凸構造が設けられた面)に対して試料Sが滴下される(図6の(A))。ここで、基板300には、試料支持体1のように、試料Sの過剰分を逃すための空間が設けられていない。このため、試料Sの滴下量が適量よりも多い場合、試料Sが基板300の表面に浸透した後(試料Sの乾燥後)、試料Sの過剰分が基板300の凹凸構造から溢れ出た状態(すなわち、凹凸構造が試料S中に埋没した状態)となる(図6の(B))。このため、いわゆる凹凸効果(凹凸構造によりレーザ光のエネルギーが試料に伝わり易くなる効果)が発揮されず、レーザ光を基板300の表面に対して照射した際の試料Sのイオン化効率が低下してしまう(図6の(C))。一方、上述したように、試料支持体1を用いたレーザ脱離イオン化法によれば、試料Sの過剰分がイオン化基板3の第2表面3b上に溢れることが防止されるため、試料Sのイオン化効率の低下を抑制することができる。
以上説明したように、試料支持体1では、支持部5により、イオン化基板3の第1表面3aと基板2との間に隙間が形成される。これにより、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して、試料Sの過剰分をイオン化基板3の第1表面3aと基板2との間の隙間に逃すことができる。このため、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことが抑制され、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によって試料Sの成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。また、試料支持体1では、第1支持部5bによって区切られた複数の測定領域Rを用いることにより、試料Sの連続測定を行うことが可能となっている。以上により、試料支持体1によれば、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料Sの連続測定を行うことができる。
また、基板2が導電性を有するスライドガラス又は金属により形成されているため、導電層4に電圧を印加するための電気的接続を基板2を介して行うことが可能となる。その結果、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。
また、イオン化基板3は、バルブ金属又はシリコンを陽極酸化することにより形成されている。この場合、バルブ金属又はシリコンの陽極酸化によって、複数の微細な貫通孔3cが設けられたイオン化基板3を適切かつ容易に実現できる。
また、貫通孔3cの幅は、1nm〜700nmである。これにより、イオン化基板3の第2表面3bに滴下された試料Sの過剰分については貫通孔3cを介してイオン化基板3の第1表面3aと基板2との間の隙間に移動させつつ、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によりイオン化させるための試料Sを貫通孔3c内に好適に留めることができる。
また、試料支持体1は、導電性を有し、導電層4に接触した状態でイオン化基板3と基板2とを互いに固定するテープ6を備えている。このため、テープ6により、基板2に対してイオン化基板3を確実に固定することができる。また、基板2が導電性を有する場合に、テープ6を介して基板2と導電層4との間の電気的接続(導電層4に電圧を印加するための電気的接続)を行うことができる。これにより、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。
また、上述したレーザ脱離イオン化法の第1工程において用意される試料支持体1では、支持部5により、イオン化基板3の第1表面3aと基板2との間に隙間が形成される。これにより、第2工程において、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して、試料Sの過剰分をイオン化基板3の第1表面3aと基板2との間の隙間に逃すことができる。このため、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことが抑制される。その結果、第3工程において、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によって試料Sの成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。以上により、このレーザ脱離イオン化法によれば、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。
なお、試料支持体1において、イオン化基板3と基板2とは、個別に用意されてもよい。例えば、支持部5とテープ6とが設けられたイオン化基板3は、基板2とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、支持部5及びテープ6を備えたイオン化基板3)を基板2の表面2aに固定することにより、上述した試料支持体1が得られる。
[第2実施形態]
図7及び図8を参照して、第2実施形態に係る試料支持体1Aについて説明する。図7の(A)は、試料支持体1Aの平面図である。図7の(B)は、(A)におけるB−B線に沿った試料支持体1Aの断面図である。図8は、図7に示される破線Aで囲まれた部分の概略構成を示す要部拡大断面図である。図7及び図8に示されるように、試料支持体1Aは、フレーム7を備えると共に導電層4及びテープ6の配置が一部変更されている点において、試料支持体1と相違しており、その他の構成については試料支持体1と同様である。
フレーム7は、基板2とイオン化基板3とが対向する方向(Z方向)から見て、イオン化基板3における第2表面3bの周縁部上に少なくとも形成されている。本実施形態では、フレーム7の外形は、Z方向から見て、イオン化基板3とほぼ同じ大きさの長方形板状をなしている。また、フレーム7の厚さは、例えば1mm以下である。フレーム7は、例えば金属によって形成されている。
Z方向から見て、フレーム7における複数の測定領域Rと重なる部分には、測定領域Rに対応する形状(ここでは直径3mmの円形)の貫通孔7aが形成されている。すなわち、フレーム7は、Z方向から見て、複数の測定領域Rを区切るように、第2表面3bにおける各測定領域Rの周縁部上に設けられた壁部7b(各貫通孔7aの周縁部分)を有している。また、フレーム7は、イオン化基板3の第2表面3bの周縁部(Z方向から見て、複数の測定領域Rが設けられた領域よりも外側の部分)上に設けられた外縁部7c(イオン化基板3の周縁部と重なる部分)も有している。
壁部7bは、複数の貫通孔7a間の隔壁部に相当する部分であり、複数の測定領域Rを規定するように形成されている。これにより、試料支持体1を用いて測定を実施するオペレータは、各測定領域Rを視認することができる。また、壁部7bによれば、一の測定領域Rに試料を滴下した際等において、試料の一部が一の測定領域Rに隣接する他の測定領域Rに飛散することを防止することもできる。外縁部7cは、長方形板状のフレーム7の外周枠に相当する部分であり、複数の測定領域Rを包囲するように形成されている。
図8に示されるように、フレーム7(壁部7b及び外縁部7c)は、接着層8によってイオン化基板3の第2表面3bに固定されている。接着層8の材料としては、放出ガスの少ない接着材料(例えば、低融点ガラス、真空用接着剤等)が用いられることが好ましい。また、試料支持体1Aでは、導電層4は、イオン化基板3の第2表面3bのうちフレーム7の開口(貫通孔7a)に対応する領域(すなわち、測定領域R)、貫通孔7aの内面、及びフレーム7におけるイオン化基板3とは反対側の表面7dに一続きに(一体的に)形成されている。すなわち、導電層4は、フレーム7の表面7dを更に覆うように形成されている。これにより、後述するように、導電層4に電圧を印加するための電気的接続をフレーム7上で行うことができる。なお、測定領域Rにおいては、試料支持体1と同様に、導電層4は第2表面3bのうち貫通孔3cが形成されていない部分を覆っている。すなわち、各貫通孔3cの第2表面3b側の開口は、導電層4によって塞がれていない。
また、試料支持体1Aでは、テープ6は、導電層4におけるフレーム7の表面7dを覆う部分に接触した状態でイオン化基板3と基板2とを互いに固定する固定部材として機能する。具体的には、テープ6は、フレーム7の外縁部7cの上からイオン化基板3を基板2に対して押さえこむように、導電層4(ここでは、表面7dを覆う部分)と基板2の表面2aとに接着している。テープ6により、基板2、イオン化基板3、及びフレーム7を確実に互いに固定することができる。また、基板2が導電性を有する場合に、テープ6を介して基板2と導電層4との間の電気的接続(導電層4に電圧を印加するための電気的接続)を行うことができる。これにより、上記電気的接続のための構成を簡素化することができる。特に、上記電気的接続をフレーム7の表面7d上で行うことができるため、イオン化基板3上の実効領域(すなわち測定領域R)を侵食することなく、上記電気的接続を実現することができる。
試料支持体1Aでは、試料支持体1と同様に、支持部5により、イオン化基板3の第1表面3aと基板2との間に隙間が形成される。これにより、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して、試料Sの過剰分をイオン化基板3の第1表面3aと基板2との間の隙間に逃すことができる。このため、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことが抑制され、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によって試料Sの成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。また、この試料支持体1Aでは、フレーム7の壁部7bによって区切られた複数の測定領域Rを用いることにより、試料Sの連続測定を行うことが可能となっている。以上により、試料支持体1Aによれば、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制しつつ、試料Sの連続測定を行うことができる。
なお、試料支持体1Aにおいて、イオン化基板3と基板2とは、個別に用意されてもよい。例えば、支持部5とテープ6とフレーム7とが設けられたイオン化基板3は、基板2とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、支持部5、テープ6及びフレーム7を備えたイオン化基板3)を基板2の表面2aに固定することにより、上述した試料支持体1Aが得られる。
[第3実施形態]
図9を参照して、第3実施形態に係る試料支持体1Bについて説明する。図9の(A)は、試料支持体1Bの平面図である。図9の(B)は、(A)におけるB−B線に沿った試料支持体1Bの断面図(基板12の平面図)である。図9に示されるように、試料支持体1Bは、基板2の代わりに基板12を備える点において、試料支持体1と相違しており、その他の構成については試料支持体1と同様である。
基板12には、複数の測定領域Rに対応するように、基板12とイオン化基板3とが対向する方向(Z方向)に沿って延びる複数の貫通孔12aが設けられている。本実施形態では、貫通孔12aは、Z方向から見て、対応する測定領域Rと同一の大きさの円形形状をなしている。すなわち、貫通孔12aは、Z方向から見て、対応する支持部5の貫通孔5aと重なっている。ただし、貫通孔12aは、必ずしもZ方向から見て対応する測定領域R及び貫通孔5aと完全に重なっていなくてもよい。また、Z方向から見た貫通孔12aの外形は、必ずしも対応する測定領域R及び貫通孔5aの外形(ここでは直径3mmの円形)と一致していなくてもよい。すなわち、Z方向から見た貫通孔12aの外形は、対応する測定領域R及び貫通孔5aの外形よりも小さくてもよいし、或いは大きくてもよい。
試料支持体1Bでは、基板12のイオン化基板3側の少なくとも一部が、試料Sを基板12の内側に移動させることが可能なように形成されている。具体的には、基板12において、複数の貫通孔12aが形成されている。このため、イオン化基板3の貫通孔3cの第1表面3a側の開口から基板12側に流れ出た試料Sを、基板12の貫通孔12a内に移動させることが可能となっている。すなわち、各測定領域Rに対応するように基板12に設けられた貫通孔12aに試料Sの過剰分を逃すことができる。これにより、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して基板12に流れ込んだ試料Sの過剰分を基板12の内側(ここでは貫通孔12aの内部)に逃すことができる。このため、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことが抑制され、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によって試料Sの成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。以上により、試料支持体1Bによれば、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。また、試料支持体1Bでは、イオン化基板3の第2表面3b上に用意された複数の測定領域Rを用いることにより、試料Sの連続測定を行うことが可能となっている。
また、試料支持体1Bでは、基板12に形成された貫通孔12aを介して試料Sの過剰分を基板12の外側(イオン化基板3側とは反対側)に逃すことができるため、試料Sの過剰分を一層効果的に排出することができる。
また、上述したレーザ脱離イオン化法において、試料支持体1の代わりに試料支持体1Bを用いた場合には、上記第2工程において、イオン化基板3の第2表面3bに対する試料Sの滴下量が適量よりも多かったとしても、イオン化基板3に設けられた貫通孔3cを介して基板2に流れ込んだ試料Sの過剰分を基板12の内側(ここでは貫通孔12aの内部)に逃すことができる。このため、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことが抑制される。その結果、上記第3工程において、第2表面3bに対するレーザ光Lの照射によって試料Sの成分をイオン化する際のイオン化効率の低下が抑制される。以上により、試料支持体1Bを用いたレーザ脱離イオン化法によれば、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。
なお、試料支持体1Bにおいて、イオン化基板3と基板12とは、個別に用意されてもよい。例えば、支持部5とテープ6とが設けられたイオン化基板3は、基板12とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、支持部5及びテープ6を備えたイオン化基板3)を基板12の表面に固定することにより、上述した試料支持体1Bが得られる。
[第4実施形態]
図10の(A)は、第4実施形態に係る試料支持体1Cを示す図である。試料支持体1Cは、基板12の代わりに基板22を備える点において、試料支持体1Bと相違しており、その他の構成については試料支持体1Bと同様である。
基板22のイオン化基板3側の表面22aには、複数の測定領域Rに対応するように、複数の凹部22bが設けられている。本実施形態では、凹部22bの開口は、Z方向から見て、対応する測定領域Rと同一の大きさの円形形状をなしている。すなわち、凹部22bは、Z方向から見て、対応する支持部5の貫通孔5aと重なっている。ただし、凹部22bは、必ずしもZ方向から見て対応する測定領域R及び貫通孔5aと完全に重なっていなくてもよい。また、Z方向から見た凹部22bの外形は、必ずしも対応する測定領域R及び貫通孔5aの外形(ここでは直径3mmの円形)と一致していなくてもよい。すなわち、Z方向から見た凹部22bの外形は、対応する測定領域R及び貫通孔5aの外形よりも小さくてもよいし、或いは大きくてもよい。
試料支持体1Cにおいても、試料支持体1Bと同様に、基板22のイオン化基板3側の少なくとも一部が、試料Sを基板22の内側に移動させることが可能なように形成されている。具体的には、基板22のイオン化基板3に対向する表面22aにおいて、複数の凹部22bが設けられている。このため、イオン化基板3の貫通孔3cの第1表面3a側の開口から基板22側に流れ出た試料Sを、基板22の凹部22b内に移動させることが可能となっている。すなわち、各測定領域Rに対応するように基板22に設けられた各凹部22bに試料Sの過剰分を逃すことができる。これにより、上述した試料支持体1Bと同様の効果が得られる。
なお、試料支持体1Cにおいて、イオン化基板3と基板22とは、個別に用意されてもよい。例えば、支持部5とテープ6とが設けられたイオン化基板3は、基板22とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、支持部5及びテープ6を備えたイオン化基板3)を基板22の表面22aに固定することにより、上述した試料支持体1Cが得られる。
[第5実施形態]
図10の(B)は、第5実施形態に係る試料支持体1Dを示す図である。試料支持体1Dは、基板12の代わりに基板32を備える点において、試料支持体1Bと相違しており、その他の構成については試料支持体1Bと同様である。
試料支持体1Dにおいても、試料支持体1Bと同様に、基板32のイオン化基板3側の少なくとも一部が、試料Sを基板32の内側に移動させることが可能なように形成されている。具体的には、基板32は、吸水性を有する材料によって形成されている。基板32は、例えばウレタン等の樹脂、ポーラス金属、セラミック等により形成されている。このため、イオン化基板3の貫通孔3cを介して基板32に到達した試料Sを基板32の内部に吸収することによって、試料Sの過剰分を基板32の内側に逃すことができる。これにより、上述した試料支持体1B及び1Cと同様の効果が得られる。
なお、試料支持体1Dにおいて、イオン化基板3と基板32とは、個別に用意されてもよい。例えば、支持部5とテープ6とが設けられたイオン化基板3は、基板32とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、支持部5及びテープ6を備えたイオン化基板3)を基板32の表面に固定することにより、上述した試料支持体1Dが得られる。
[第6実施形態]
図10の(C)は、第6実施形態に係る試料支持体1Eを示す図である。試料支持体1Eは、支持部5を備えておらず、イオン化基板3の第1表面3aが基板12の表面に接触している点において、試料支持体1Bと相違しており、その他の構成については試料支持体1Bと同様である。試料支持体1Eにおいては、支持部5が省略されたことにより、イオン化基板3の第1表面3aと基板12との間に隙間が形成されていない。このような試料支持体1Eにおいても、試料支持体1Bと同様に、基板12に形成された貫通孔12aにより、イオン化基板3の貫通孔3cの第1表面3a側の開口から基板12側に流れ出た試料Sを、基板12の貫通孔12a内に移動させることができる。すなわち、このような試料支持体1Eによっても、上述した試料支持体1B〜1Dと同様に、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことを抑制し、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。
なお、試料支持体1C又は1Dにおいても、支持部5は省略されてもよい。そのような場合であっても、上述した基板22又は基板32を備えることにより、試料Sの過剰分が第2表面3b上に溢れ出すことを抑制し、試料Sの滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。ただし、試料支持体1B〜1Dのように、上述した基板12,22,32を用いる場合であっても、支持部5によってイオン化基板3の第1表面3aと基板12,22,32との間に隙間が形成されてもよい。この場合、試料Sの過剰分をイオン化基板3の第1表面3aと基板12,22,32との間の隙間に更に逃すことができるため、試料Sの過剰分が第1表面3a上に溢れ出すことをより一層効果的に抑制することができる。
なお、試料支持体1Eにおいて、イオン化基板3と基板12とは、個別に用意されてもよい。例えば、テープ6が設けられたイオン化基板3は、基板12とは独立して流通する部材であってもよい。この場合、例えばオペレータ等が上記イオン化基板3(すなわち、テープ6を備えたイオン化基板3)を基板12の表面に固定することにより、上述した試料支持体1Eが得られる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、上述した試料支持体1,1A〜1Eの構成は、適宜組み合わせられてもよい。例えば、試料支持体1Aのフレーム7は、基板に加工が施された試料支持体1B〜1Eにも設けられてもよい。
また、試料支持体1,1A〜1Eの一部の構成は、適宜省略されてもよい。例えば、試料支持体1において、支持部5が接着部材であり、支持部5によってイオン化基板3と基板2とが十分に固定される場合には、テープ6は省略されてもよい。また、レーザ脱離イオン化法の第3工程においては、基板2,12,22,32及びテープ6を介さずに導電層4に電圧が印加されてもよい。その場合、基板2,12,22,32及びテープ6は、導電性を有していなくてもよい。
また、イオン化基板3は、導電性を有していてもよい。具体的には、イオン化基板3は、例えば半導体等の導電性材料からなっていてもよい。この場合、第3工程においてイオン化基板3に電圧が印加されてもよい。その場合、試料支持体1,1A〜1Eにおいて導電層4を省略することができると共に、上述したように導電層4を備える試料支持体1,1A〜1Eを用いる場合と同様に、試料の滴下量に起因するイオン化効率の低下を抑制することができる。
また、例えばイオン化基板3の第2表面3bに測定領域Rの境界を示すマーキングがされるような場合には、複数の測定領域Rを区切るための構成(上記実施形態では、第1支持部5b又はフレーム7の壁部7b)は省略されてもよい。また、試料支持体1Aのように支持部5及びフレーム7の両方が設けられる場合、第1支持部5b及び壁部7bの少なくとも一方によって複数の測定領域Rが区切られていてもよい。また、イオン化基板3は、必ずしも複数の測定領域Rを有していなくてもよく、測定領域Rの数は1つでもよい。
また、第1支持部5b及び第2支持部5cは、一体的に形成されていなくてもよい。例えば、1つの測定領域Rに対応する第1支持部は、他の測定領域Rに対応する第1支持部とは独立して設けられた部材であってもよい。具体的には、1つの測定領域Rに対応する第1支持部は、例えば、Z方向から見て当該測定領域Rの周縁部に重なるように形成された円筒状の部材であってもよい。また、第2支持部は、第1支持部とは独立して設けられた部材であってもよい。具体的には、第2支持部は、例えば、Z方向から見てイオン化基板3の周縁部に重なるように形成された矩形枠状の部材であってもよい。
また、壁部7b及び外縁部7cは、一体的に形成されていなくてもよい。例えば、1つの測定領域Rに対応する壁部は、他の測定領域Rに対応する壁部とは独立して設けられた部材であってもよい。具体的には、1つの測定領域Rに対応する壁部は、例えば、Z方向から見て当該測定領域Rの周縁部に重なるように形成された円筒状の部材であってもよい。また、外縁部は、壁部とは独立して設けられた部材であってもよい。具体的には、外縁部は、例えば、Z方向から見てイオン化基板3の周縁部に重なるように形成された矩形枠状の部材であってもよい。
また、複数の測定領域Rのうち少なくとも1つの測定領域Rは、質量校正(マスキャリブレーション)のための領域として用いられてもよい。測定対象試料の測定(上述した質量分析方法)を開始する前に、質量校正用の領域として設定された測定領域Rに質量校正用の試料(例えばペプチド等)を滴下して測定を実施することにより、マススペクトルの補正を行うことが可能となる。このようなマススペクトルの補正を測定対象試料の測定前に行うことにより、当該測定対象試料を測定した際に当該測定対象試料の正確なマススペクトルを得ることが可能となる。
また、上記レーザ脱離イオン化法(第1〜第3工程)は、本実施形態で説明した試料Sの質量分析だけでなく、イオンモビリティ測定等の他の測定・実験にも利用され得る。
また、試料支持体1,1A〜1Eの用途は、レーザ光Lの照射による試料Sのイオン化に限定されない。試料支持体1,1A〜1Eは、レーザ光L以外のエネルギー線(例えば、イオンビーム、電子線等)の照射による試料Sのイオン化に用いられてもよい。すなわち、上記レーザ脱離イオン化法において、レーザ光Lの代わりにレーザ光L以外のエネルギー線が照射されてもよい。
1,1A,1B,1C,1D,1E…試料支持体、2,12,22,32…基板、3…イオン化基板、3a…第1表面、3b…第2表面、3c…貫通孔、4…導電層、5…支持部、5a…貫通孔、5b…第1支持部、5c…第2支持部、6…テープ(固定部材)、7…フレーム、7a…貫通孔、7b…壁部、7c…外縁部、L…レーザ光、R…測定領域、S…試料。

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されるイオン化基板と、
    前記イオン化基板における前記基板に対向する第1表面と前記基板とが互いに離間するように、前記基板に対して前記イオン化基板を支持する支持部と、
    前記基板と前記イオン化基板とが対向する方向から見て、前記イオン化基板における前記第1表面とは反対側の第2表面の周縁部上に少なくとも形成されたフレームと、
    を備え、
    前記イオン化基板は、前記第2表面において試料を滴下するための複数の測定領域を有し、
    前記イオン化基板の少なくとも各前記測定領域には、前記第1表面及び前記第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されており、
    少なくとも前記第2表面における前記貫通孔の周縁部には、導電層が設けられており、
    前記フレームは、前記基板と前記イオン化基板とが対向する方向から見て、前記複数の測定領域を区切るように、前記第2表面における各前記測定領域の周縁部上に設けられた壁部を有する、
    試料支持体。
  2. 前記導電層は、前記フレームの表面を更に覆うように形成されている、
    請求項1に記載の試料支持体。
  3. 導電性を有し、前記導電層における前記フレームの表面を覆う部分に接触した状態で前記イオン化基板と前記基板とを互いに固定する固定部材を更に備える、
    請求項2に記載の試料支持体。
  4. 前記支持部は、前記基板と前記イオン化基板とが対向する方向から見て、前記複数の測定領域を区切るように、前記第1表面における各前記測定領域の周縁部と前記基板との間に設けられた第1支持部を有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の試料支持体。
  5. 前記第1支持部は、前記イオン化基板と前記基板とを接着する接着部材である、
    請求項4に記載の試料支持体。
  6. 前記支持部は、前記イオン化基板の周縁部と前記基板との間に設けられた第2支持部を有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の試料支持体。
  7. 前記第2支持部は、前記イオン化基板と前記基板とを接着する接着部材である、
    請求項6に記載の試料支持体。
  8. 前記基板は、導電性を有するスライドガラス又は金属により形成されている、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の試料支持体。
  9. 前記イオン化基板は、バルブ金属又はシリコンを陽極酸化することにより形成されている、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の試料支持体。
  10. 前記貫通孔の幅は、1nm〜700nmである、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の試料支持体。
  11. 基板と、
    導電性を有し、前記基板上に配置されるイオン化基板と、
    前記イオン化基板における前記基板に対向する第1表面と前記基板とが互いに離間するように、前記基板に対して前記イオン化基板を支持する支持部と、
    前記基板と前記イオン化基板とが対向する方向から見て、前記イオン化基板における前記第1表面とは反対側の第2表面の周縁部上に少なくとも形成されたフレームと、
    を備え、
    前記イオン化基板は、前記第2表面において試料を滴下するための複数の測定領域を有し、
    前記イオン化基板の少なくとも各前記測定領域には、前記第1表面及び前記第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されており、
    前記フレームは、前記基板と前記イオン化基板とが対向する方向から見て、前記複数の測定領域を区切るように、前記第2表面における各前記測定領域の周縁部上に設けられた壁部を有する、
    試料支持体。
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