JP2023119237A - 試料支持体、及び試料支持体の製造方法 - Google Patents

試料支持体、及び試料支持体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度な質量分析を可能にする試料支持体、及び試料支持体の製造方法を提供する。【解決手段】試料支持体は、試料の成分のイオン化に用いられる試料支持体である。試料支持体1は、基板2と、導電層5と、複数の粒子71と、を備えている。基板2は、第1主面2a、及び第1主面2aに開口する複数の孔2cを有している。導電層5は、孔2cが塞がれないように第1主面2aに設けられている。複数の粒子71は、導電層5の表面5aに設けられている。イオン化に用いられるエネルギー線に対する複数の粒子71の吸収率は、エネルギー線に対する導電層5の吸収率以上である。【選択図】図5

Description

本発明は、試料支持体、及び試料支持体の製造方法に関する。
従来、試料の質量分析において、試料の成分をイオン化するための試料支持体が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような試料支持体は、第1主面、第1主面とは反対側の第2主面、並びに第1主面及び第2主面に開口する複数の貫通孔を有する基板と、第1主面に設けられた導電層と、を備えている。
このような質量分析においては、例えばレーザ光のようなエネルギー線が基板の第1主面に照射されると、エネルギーが導電層を介して第1主面側の試料の成分に伝達される。ことにより、試料の成分がイオン化される結果、試料イオンが生じる。そして、試料イオンが検出され、その検出結果に基づいて試料の質量分析が実施される。
特許第6093492号公報
上述したような質量分析においては、エネルギーが導電層を介して試料の成分に伝達されるため、試料の成分が効率よくイオン化される。その結果、試料イオンも効率よく検出されるため、感度(信号強度)の向上が確保されている。しかし、質量分析においては、更なる感度の向上が望まれる場合がある。
本発明は、高感度な質量分析を可能にする試料支持体、及び試料支持体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の試料支持体は、試料の成分のイオン化に用いられる試料支持体であって、主面、及び主面に開口する複数の孔を有する基板と、孔が塞がれないように主面に設けられた導電層と、導電層の表面に設けられた複数の粒子と、を備え、イオン化に用いられるエネルギー線に対する複数の粒子の吸収率は、エネルギー線に対する導電層の吸収率以上である。
この試料支持体は、主面、及び主面に開口する複数の孔を有する基板を備えている。複数の孔に試料の成分が導入されると、成分が主面側に留まる。導電層に電圧が印加されつつ主面に対してエネルギー線が照射されると、主面側における成分にエネルギーが伝達される。主面側における成分は、このエネルギーによってイオン化される。ここで、導電層の表面には、複数の粒子が設けられている。エネルギー線に対する複数の粒子の吸収率は、エネルギー線に対する導電層の吸収率以上である。そのため、上記エネルギーが主面側における成分に効率よく伝達され、これにより、主面側における成分が効率よくイオン化される。したがって、成分のイオン化によって生じた試料イオンの信号強度が向上する。よって、この試料支持体によれば、高感度な質量分析が可能となる。
複数の粒子は、導電層の表面に堆積している複数のナノ粒子であってもよい。これにより、主面側における成分に上記エネルギーがより効率よく伝達されるため、より高感度な質量分析が可能となる。
主面に垂直な方向から見た場合に、複数の粒子に対応する面積は、導電層に対応する面積よりも小さくてもよい。これにより、導電層及び粒子の両方の機能を確実に確保することができ、上述したような高感度な質量分析を確実に実現することができる。
導電層の表面は、互いに離れた複数の第1領域と、複数の第1領域のそれぞれの間に位置する第2領域と、を含み、複数の第1領域のそれぞれには、複数の粒子が設けられており、第2領域には、複数の粒子が設けられていなくてもよい。これにより、導電層及び粒子の両方の機能を確実に確保することができ、上述したような高感度な質量分析を確実に実現することができる。
複数の粒子は、レーザ光に対して吸収性を有していてもよい。これにより、エネルギー線としてレーザ光を用いることで、上述したような高感度な質量分析を実現することができる。
複数の粒子は、紫外線に対して吸収性を有していてもよい。これにより、エネルギー線の波長帯域の範囲が広くなるため、エネルギー線の種類の選択の自由度を向上させることができる。
エネルギー線に対する複数の粒子の増感作用は、エネルギー線に対する導電層の増感作用よりも大きくてもよい。これにより、上述したような高感度な質量分析を確実に実現することができる。
複数の粒子の材料は、導電層の材料と異なっていてもよい。これにより、導電層及び粒子の両方の機能を確保しつつ、導電層及び粒子のそれぞれの材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子の材料は、金属元素を含んでいてもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子の機能を確保しつつ、粒子の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子の材料は、金、白金又は二酸化チタンであってもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子の機能を確保しつつ、粒子の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子の材料は、炭素を含んでいてもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子の機能を確保しつつ、粒子の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子の材料は、金属元素又は炭素を含む化合物であってもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子の機能を確保しつつ、粒子の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子は、静電噴霧法によって形成されていてもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子の機能を低コストで確保することができる。
本発明の試料支持体の製造方法は、試料の成分のイオン化に用いられる試料支持体を製造する方法であって、主面、及び主面に開口する複数の孔を有する基板を用意する第1工程と、孔を塞がないように主面に導電層を設ける第2工程と、導電層の表面に複数の粒子を設ける第3工程と、を備え、イオン化に用いられるエネルギー線に対する複数の粒子の吸収率は、エネルギー線に対する導電層の吸収率以上である。
この製造方法によれば、上述したように、高感度な質量分析を可能にする試料支持体を製造することができる。
第3工程では、ウェットプロセスによって複数の粒子を設けてもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子を確実に形成することができる。
第3工程では、静電噴霧法によって、導電層の表面に対して複数の粒子を含む液体を噴射してもよい。これにより、エネルギー線に対して吸収性を有する粒子を確実に且つ低コストで形成することができる。
本発明によれば、高感度な質量分析を可能にする試料支持体、及び試料支持体の製造方法を提供することができる。
一実施形態の試料支持体の平面図である。 図1に示されるII-II線に沿っての断面図である。 図1に示される試料支持体の基板の拡大像である。 図1示される試料支持体の表面の模式図である。 図1に示される試料支持体の断面の模式図である。 図1に示される試料支持体の表面の拡大像である。 図1に示される試料支持体を用いた質量分析方法の工程を示す図である。 第1比較例及び第1実施例の質量分析方法の結果を示す図である。 第2比較例及び第2実施例の質量分析方法の結果を示す図である。 図1に示される試料支持体の製造方法の工程を示す図である。 第3比較例及び第3実施例の質量分析方法の結果を示す図である。 変形例の試料支持体の表面の拡大像である。 変形例の試料支持体の表面の拡大像である。 変形例の試料支持体の断面の模式図である。 変形例の試料支持体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。各図において同一又は相当の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[試料支持体の構成]
図1及び図2に示されるように、試料支持体1は、基板2と、フレーム3と、導電層5と、を備えている。試料支持体1は、平面視において略矩形状を有している。本実施形態では、試料支持体1の長辺に沿った方向をX軸方向と表し、試料支持体1の短辺に沿った方向をY軸方向と表し、試料支持体1の厚さ方向をZ軸方向と表す。X軸方向における試料支持体1の長さは、例えば3cm程度である。Y軸方向における試料支持体1の長さは、例えば2cm程度である。
基板2は、例えば矩形板状を呈している。基板2は、第1主面2aと、第1主面2aとは反対側の第2主面2bと、複数の孔2cと、を有している。基板2の厚さ方向(第1主面2aに垂直な方向)Dから見た場合における基板2の一辺の長さは、例えば数cm程度である。基板2の厚さは、例えば1μm~50μm程度である。本実施形態では、基板2の厚さは、5μm~50μmである。
複数の孔2cは、基板2において一様に(均一な分布で)形成されている。各孔2cは、基板2の厚さ方向Dに沿って延在しており、第1主面2a及び第2主面2bに開口している。つまり、各孔2cは、基板2を貫通する貫通孔である。厚さ方向Dから見た場合における孔2cの形状は、例えば略円形である。各孔2cの大きさは互いに不揃いであってもよいし、部分的に孔2c同士が互いに連結していてもよい。基板2は、絶縁性材料によって形成されている。
図3に示されるように、基板2には、略一定の幅を有する複数の孔2cが一様に形成されている。図3に示される基板2は、Al(アルミニウム)を陽極酸化することにより形成されたアルミナポーラス皮膜である。例えば、Al基板に対して陽極酸化処理が施されることにより、Al基板の表面部分が酸化されると共に、Al基板の表面部分に複数の細孔(孔2cになる予定の部分)が形成される。続いて、酸化された表面部分(陽極酸化皮膜)がAl基板から剥離され、剥離された陽極酸化皮膜に対して上記細孔を拡幅するポアワイドニング処理が施されることにより、上述した基板2が得られる。なお、基板2は、Ta(タンタル)、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Hf(ハフニウム)、Zr(ジルコニウム)、Zn(亜鉛)、W(タングステン)、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)等のAl以外のバルブ金属を陽極酸化することにより形成されてもよいし、Si(シリコン)を陽極酸化することにより形成されてもよい。
孔2cの幅は、例えば1nm~700nm程度である。孔2cの幅は、以下のようにして取得される値である。まず、基板2の第1主面2a及び第2主面2bのそれぞれの画像を取得する。図3は、基板2の第1主面2aの一部のSEM画像の一例を示している。当該SEM画像において、黒色の部分は孔2cであり、白色の部分は孔2c間の隔壁部である。続いて、取得した第1主面2aの画像に対して例えば二値化処理を施すことで、測定領域R内の複数の第1開口(孔2cの第1主面2a側の開口)に対応する複数の画素群を抽出し、1画素当たりの大きさに基づいて、第1開口の平均面積を有する円の直径を取得する。同様に、取得した第2主面2bの画像に対して例えば二値化処理を施すことで、測定領域R内の複数の第2開口(孔2cの第2主面2b側の開口)に対応する複数の画素群を抽出し、1画素当たりの大きさに基づいて、第2開口の平均面積を有する円の直径を取得する。そして、第1主面2aについて取得した円の直径と第2主面2bについて取得した円の直径との平均値を孔2cの幅として取得する。
フレーム3は、基板2の第1主面2aに設けられており、第1主面2a側において基板2を支持している。フレーム3は、基板2の第1主面2aに対向する第1面3hと、第1面3hとは反対側の第2面3gとを有している。本実施形態では、フレーム3は、厚さ方向Dから見た場合に基板2よりも大きい矩形板状に形成されている。
フレーム3の略中央部には、フレーム3の厚さ方向(すなわち、厚さ方向D)に貫通する開口部3aが形成されている。フレーム3の角部には、フレーム3の厚さ方向に貫通する開口部3bが形成されている。X軸方向におけるフレーム3の縁部3c(すなわち、Y軸方向に沿った縁部)の中央部には、X軸方向の内側に向かって窪んだ凹部3dが設けられている。
開口部3aは、略円形状に形成されている。本実施形態では、開口部3aは、円の一部(一方向において互いに対向する部分)を弓型に切り欠いた形状を有している。具体的には、開口部3aは、Y軸方向における両側の縁部がX軸方向に平行となるように円の一部を弓型に切り欠いた形状を有している。一例として、開口部3aのY軸方向の幅は、1.5cm程度である。基板2のうち開口部3aに対応する部分(すなわち、厚さ方向Dから見た場合に開口部3aと重なる部分)は、試料の測定を行うための測定領域Rとして機能する。すなわち、フレーム3に設けられた開口部3aによって、測定領域Rが規定されている。言い換えれば、開口部3aは、測定領域Rに対応するように第1面3h及び第2面3gに開口している。つまり、フレーム3は、厚さ方向Dから見た場合に基板2の測定領域Rを包囲するように形成されている。
開口部3bは、開口部3aよりも小さい円形状に形成されている。一例として、開口部3bの直径は、1mm程度である。基板2のうち開口部3bに対応する部分(すなわち、厚さ方向Dから見た場合に開口部3bと重なる部分)は、キャリブレーション用のキャリブレーション領域Cとして機能する。
上述したように、基板2には複数の孔2cが一様に形成されているため、測定領域R及びキャリブレーション領域Cのいずれも、複数の孔2cを含む領域である。測定領域Rにおける孔2cの開口率(厚さ方向Dから見た場合に測定領域Rに対して孔2cが占める割合)は、実用上は10~80%であり、特に30~60%であることが好ましい。キャリブレーション領域Cについても測定領域Rと同様である。
フレーム3の材料は、例えば、金属又はセラミックス等である。本実施形態では、フレーム3は、非磁性であり且つ耐酸性を有する材料によって形成されている。このような材料としては、例えば、チタン、ステンレス鋼(SUS)等が挙げられる。本実施形態では、フレーム3は、SUSによって形成されている。試料支持体1の外形は、主にフレーム3によって規定されている。X軸方向におけるフレーム3の長さは、例えば3cm程度である。Y軸方向におけるフレーム3の長さは、例えば2cm程度である。フレーム3の厚さは、例えば3mm以下である。一例として、フレーム3の厚さは0.2mmである。
厚さ方向Dから見た場合に、基板2は、フレーム3のX軸方向に沿った一対の縁部3eの間に収まると共に、フレーム3の一対の凹部3dの各々の底部3fの間に収まっている。基板2のうち測定領域R及びキャリブレーション領域C以外の部分は、接着層6によってフレーム3に接合されている。このように基板2がフレーム3に接合されて支持されることにより、試料支持体1のハンドリングが容易になると共に、温度変化等に起因する基板2の変形が抑制される。
接着層6は、基板2の第1主面2aとフレーム3の第1面3hとの間に形成されており、基板2とフレーム3とを接着している。接着層6は、例えば、放出ガスの少ない接着剤(例えば、低融点ガラス、真空用接着剤等)によって形成され得る。接着層6は、導電性接着剤によって形成されてもよいし、金属ペーストを塗布することによって形成されてもよい。また、接着層6は、UV硬化性接着剤(光硬化性接着剤)又は無機バインダー等によって形成されてもよい。UV硬化性接着剤の例として、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。また、無機バインダーの例として、オーデック社製のセラマボンド(登録商標)、東亞合成社製のアロンセラミック(登録商標)等が挙げられる。本実施形態では一例として、接着層6は、UV硬化性接着剤によって形成されている。
導電層5は、基板2の第1主面2aに設けられている。導電層5は、基板2の第1主面2aのうちフレーム3の開口部3aに対応する領域、開口部3aの内面、及び開口部3aの周縁部のフレーム3の第2面3gに一続きに(一体的に)形成されている。導電層5は、測定領域Rにおいて、基板2の第1主面2aのうち孔2cが形成されていない部分を覆っている。導電層5は、各孔2cが塞がれないように設けられている。測定領域Rにおいては、各孔2cが開口部3aに露出している。
また、導電層5は、基板2の第1主面2aのうちフレーム3の開口部3bに対応する領域、開口部3bの内面、及び開口部3bの周縁部のフレーム3の第2面3gにも一続きに(一体的に)形成されている。導電層5は、キャリブレーション領域Cにおいて、基板2の第1主面2aのうち孔2cが形成されていない部分を覆っている。導電層5は、各孔2cが塞がれないように設けられている。キャリブレーション領域Cにおいても、測定領域Rと同様に、各孔2cが開口部3bに露出している。なお、図1においては、導電層5の図示が省略されている。
導電層5は、導電性材料によって形成されている。導電層5は、試料の質量分析に適した材料によって形成されている。具体的には、導電層5は、例えば、Pt(白金)又はAu(金)によって形成されている。導電層5の材料としては、以下に述べる理由により、試料との親和性(反応性)が低く且つ導電性が高い金属が用いられることが好ましい。
例えば、タンパク質等の試料と親和性が高いCu(銅)等の金属によって導電層5が形成されていると、後述する試料のイオン化の過程において、試料分子にCu原子が付加した状態で試料がイオン化され、Cu原子が付加した分だけ、後述する質量分析法において検出結果がずれるおそれがある。したがって、導電層5の材料としては、試料との親和性が低い金属が用いられることが好ましい。
一方、導電性の高い金属ほど一定の電圧を容易に且つ安定して印加し易くなる。そのため、導電性が高い金属によって導電層5が形成されていると、測定領域Rにおいて基板2の第1主面2aに均一に電圧を印加することが可能となる。また、導電性の高い金属ほど熱伝導性も高い傾向にある。そのため、導電性が高い金属によって導電層5が形成されていると、基板2に照射されたエネルギー線のエネルギーを、導電層5を介して試料に効率的に伝えることが可能となる。したがって、導電層5の材料としては、導電性の高い金属が用いられることが好ましい。
以上の観点から、導電層5の材料としては、例えば、Pt、Au等が用いられることが好ましい。本実施形態では、導電層5の材料は、Ptである。導電層5は、例えば、公知の一般的な蒸着法によって形成されている。導電層5は、加熱された基板2に対してPtが蒸着されることで形成されている。これにより、導電層5の表面5aの平坦性又は均一性を確保することができる。Ptの蒸着は、例えば、真空度が10-4Pa程度の条件下において行われる。導電層5は、膜状に形成された蒸着膜である。導電層5の厚さは、例えば1nm~350nm程度である。導電層5の厚さは、例えば30nmよりも小さくてもよい。なお、導電層5の材料としては、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Ag(銀)等が用いられてもよい。導電層5は、例えば、スパッタリング等によって形成されていてもよい。
試料支持体1は、導電性テープ4によってスライドグラス(補強基板)8に固定されている。導電性テープ4は、導電性材料によって形成されている。導電性テープ4は、例えば、アルミテープ、カーボンテープ等である。導電性テープ4の厚さは、例えば50μm程度である。
導電性テープ4は、フレーム3の第2面3g上に貼り付けられている。本実施形態では、導電性テープ4は、フレーム3のX軸方向における両側に設けられている。具体的には、導電性テープ4は、フレーム3のX軸方向における一方側(図1の図示左側)に設けられた導電性テープ41と、フレーム3のX軸方向における他方側(図1の図示右側)に設けられた導電性テープ42と、を有している。
導電性テープ41は、X軸方向におけるフレーム3の中央部よりも一方側(図1の図示左側)において、測定領域R及びキャリブレーション領域Cを覆わないように設けられている。導電性テープ41には、キャリブレーション領域Cを露出させるための円形状の開口部41aが設けられている。本実施形態では、導電性テープ41の縁部は、フレーム3の縁部3c,3e、フレーム3の開口部3aの縁部、及びフレーム3の開口部3bの縁部から若干離間している。一方、導電性テープ41は、厚さ方向Dから見た場合に、フレーム3の凹部3dによって形成された空間と重なる位置にも設けられている。すなわち、導電性テープ41は、厚さ方向Dから見てフレーム3と重ならない部分4b(すなわち、凹部3dによって形成された空間と重なる部分)を有する。
導電性テープ42は、X軸方向におけるフレーム3の中央部よりも他方側(図1の図示右側)において、測定領域Rを覆わないように設けられている。本実施形態では、導電性テープ42の縁部は、フレーム3の縁部3c,3e、及びフレーム3の開口部3aの縁部から若干離間している。一方、導電性テープ42は、厚さ方向Dから見た場合に、フレーム3の凹部3dと重なる位置にも設けられている。すなわち、導電性テープ42は、厚さ方向Dから見てフレーム3と重ならない部分4b(すなわち、凹部3dによって形成された空間と重なる部分)を有する。導電性テープ41,42それぞれの部分4bがスライドグラス8の載置面8aに貼り付けられることにより、試料支持体1がスライドグラス8に固定される。
スライドグラス8は、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電膜が形成されたガラス基板であり、透明導電膜の表面が載置面8aとなっている。スライドグラス8は、基板2の少なくとも測定領域Rの第2主面2bの全体を覆うように、基板2に対して固定されている。一例として、スライドグラス8は、厚さ方向D(Z軸方向)から見て、フレーム3の外形よりも大きい矩形状を有している。すなわち、厚さ方向Dから見て、上述した試料支持体1を構成する全ての要素(基板2及びフレーム3等)が、スライドグラス8内に収まっている。すなわち、スライドグラス8は、測定領域Rだけでなく、基板2の全体を覆っている。試料支持体1は、スライドグラス8によって補強されている。なお、試料支持体1の補強基板としては、スライドグラス8以外の基板が用いられてもよい。
図4は、基板2の第1主面2a側から見た場合における測定領域Rの拡大図である。図4に示されるように、試料支持体1は、複数の吸収部7を備えている。複数の吸収部7は、導電層5の表面5aに設けられている。吸収部7は、少なくとも測定領域R及びキャリブレーション領域Cのそれぞれに設けられている。
各吸収部7は、導電層5の表面5aに点在している。具体的には、導電層5の表面5aは、複数の第1領域51aと、第2領域52aと、を含んでいる。各第1領域51aは、互いに離れている。厚さ方向Dから見た場合に、各第1領域51aの形状は、互いに異なっている。厚さ方向Dから見た場合に、各第1領域51aは、不規則に分布している。第2領域52aは、各第1領域51aの間に位置している。本実施形態では、第2領域52aは、導電層5の表面5aのうち各第1領域51a以外の領域である。
吸収部7は、第1領域51aに設けられている。本実施形態では、各第1領域51aには、吸収部7が設けられており、第2領域52aには、吸収部7が設けられていない。換言すると、各第1領域51aは、導電層5の表面5aのうち吸収部7が設けられている領域である。第2領域52aは、導電層5の表面5aのうち吸収部7が設けられていない領域である。第2領域52aは、露出している。
第1領域51a及び第2領域52aは、吸収部7の形状及び分布によって規定されている。吸収部7が導電層5の表面5aの一部に設けられているため、厚さ方向Dから見た場合に、複数の吸収部7に対応する面積は、導電層5に対応する面積よりも小さい。なお、図1及び図2においては、吸収部7の図示が省略されている。
図5は、試料支持体1のうち吸収部7が存在する部分の断面図である。図5に示されるように、導電層5は、基板2の第1主面2a、各孔2cの内壁面における第1主面2a側の一部に形成されている。吸収部7は、複数の粒子71を有している。複数の粒子71は、導電層5の表面5aに堆積している。粒子71は、例えばナノ粒子である。ナノ粒子とは、粒径が所定値よりも小さい粒子のことを意味する。本実施形態では、粒子71の平均粒径は、5nm~1000nm程度である。
粒子71の平均粒径は、粒子71の形状を二次元的に観察する方法によって取得される値である。粒子71の形状は、例えば走査電子顕微鏡(SEM)又は走査プローブ顕微鏡(SPM)等によって観察される。粒子71の平均粒径は、上記のような顕微鏡によって取得した二次元画像について画像解析し、又は、上記のような顕微鏡によって観察される画像において直接長さを測定することによって取得される。画像解析の場合には、取得した吸収部7の画像に対して例えば二値化処理を施すことで、複数の粒子71に対応する複数の画素群を抽出し、1画素当たりの大きさに基づいて、複数の粒子71の平均面積を有する円の直径を複数の粒子71の平均粒径として取得する。
直接長さを測定する場合には、観察される吸収部7の画像において、粒子71の粒子境界のコントラスト差に基づいて粒子71の外縁を認識した後、当該外縁を横断する長さ(ピクセルサイズ)に基づいて、粒子71の粒子径(実サイズ)を取得する。直接長さを測定する場合には、観察される吸収部7の画像において、粒子71の表面を凹凸の具合を表す一次元プロファイルに基づいて粒子71の両端を認識した後、当該両端間の長さ(ピクセルサイズ)に基づいて、粒子71の粒子径(実サイズ)を取得してもよい。直接長さを測定する場合には、上記のように複数の粒子71の粒子径を取得した後、統計学上の平均値又は中央値を粒子71の平均粒径として取得する。なお、形状観察の結果、複数の粒子71が集合体となっている場合には、集合体に含まれる各粒子71の粒子径を測定する。本実施形態では、粒子71の平均粒径(5nm~1000nm程度)は、上記のいずれかの方法によって取得された値である。
複数の粒子71は、導電層5を部分的に覆うように分布している。具体的には、複数の粒子71は、第1主面2aに形成されている導電層5の表面5a、各孔2cの内壁面に形成されている導電層5の表面5a、及び、各孔2cの内壁面における導電層5から露出している部分のそれぞれに分布している。なお、複数の粒子71は、導電層5を完全に覆っていなくてもよい。導電層5の一部は、複数の粒子71から露出していてもよい。複数の粒子71は、各孔2cを塞いでいない。複数の粒子71は、孔2cの一部を塞いでいてもよい。複数の粒子71は、一部の孔2cを完全に塞いでいてもよい。複数の粒子71は、全ての孔2cを塞いでいなければよい。
図6は、吸収部7が設けられている試料支持体1の一部のSEM画像の一例を示している。当該SEM画像において、黒色の部分は孔2cであり、灰色の部分は孔2c間の隔壁の表面に形成されている導電層5であり、白色の部分は吸収部7である。図6に示されるように、導電層5の表面5aには、複数の吸収部7が点在している。各吸収部7は、導電層5の表面5aに付着している。
複数の粒子71は、試料Sの成分のイオン化に用いられるエネルギー線に対して吸収性を有している。つまり、エネルギー線に対する複数の粒子71の吸収率は、比較的大きい。エネルギー線に対する複数の粒子71の吸収率は、エネルギー線に対する導電層5の吸収率以上である。本実施形態では、エネルギー線に対する複数の粒子71の吸収率は、エネルギー線に対する導電層5の吸収率よりも大きい。複数の粒子71は、エネルギー線に対して増感作用を示している。エネルギー線に対する複数の粒子71の増感作用は、エネルギー線に対する導電層5の増感作用と同等、又は、エネルギー線に対する導電層5の増感作用よりも大きい。本実施形態では、エネルギー線は、レーザ光である。つまり、複数の粒子71は、レーザ光に対して吸収性を有している。
複数の粒子71は、導電性を有している。これにより、導電層5だけではなく、粒子71にも電圧を印加することができるため、第1主面2a側における試料の成分へのエネルギーの伝達を確実に実現することができる。複数の粒子71の材料は、導電層5の材料と異なっている。複数の粒子71の材料は、金属元素を含んでいる。本実施形態では、複数の粒子71の材料は、Auである。
複数の粒子71は、静電噴霧法によって形成されている。具体的には、まず、複数の粒子71を含む液体(粒子分散液)が導電層5の表面5aに対して噴射(噴霧)される。続いて、導電層5の表面5aに付着した液体が乾燥される。これにより、導電層5の表面5aには、複数の粒子71によって形成された各吸収部7が形成される。
[質量分析方法]
次に、試料支持体1を用いた質量分析方法の一例について説明する。
まず、上述した試料支持体1が予め用意される。続いて、試料が各孔2cに導入される。各孔2cへの試料の導入は、例えば、人の皮膚に塗布された試料への測定領域Rの押し当て等によって行われる。つまり、試料は、測定領域Rに転写される。各孔2cへの試料の導入は、例えば、測定領域Rへの試料の滴下によって行われてもよい。
試料が測定領域Rに転写される場合、試料支持体1がスライドグラス8によって補強されているため、試料支持体1(特に基板2)の破損を効果的に抑制することができる。続いて、図7に示されるように、試料支持体1が、予めスライドグラス8と一体化された状態で、質量分析装置10の支持部12上に載置される。なお、図7においては、孔2c、導電層5、接着層6及び各吸収部7の図示が省略されている。
質量分析装置10は、支持部12と、試料ステージ18と、カメラ16と、照射部13と、電圧印加部14と、イオン検出部15と、制御部17と、を備えている。支持部12は、試料ステージ18上に載置されている。照射部13は、試料支持体1の第1主面2aに対してエネルギー線Lを照射する。電圧印加部14は、試料支持体1の第1主面2aに対して電圧を印加する。イオン検出部15は、試料イオンS2を検出する。カメラ16は、照射部13によるエネルギー線Lの照射位置を含むカメラ画像を取得する。カメラ16は、例えば、照射部13に付随する小型のCCDカメラである。
制御部17は、試料ステージ18、カメラ16、照射部13、電圧印加部14、イオン検出部15の動作を制御する。制御部17は、例えば、プロセッサ(例えば、CPU等)、及びメモリ(例えば、ROM、RAM等)等を備えるコンピュータ装置である。
続いて、電圧印加部14によって、スライドグラス8の載置面8a及び導電性テープ4を介して試料支持体1の導電層5(図2参照)に電圧が印加される。続いて、制御部17が、カメラ16により取得された画像に基づいて、照射部13を動作させる。具体的には、制御部17は、レーザ照射範囲(例えば、測定領域Rのうち、カメラ16により取得された画像に基づいて特定された成分S1が存在する領域)内の第1主面2aに対してエネルギー線Lが照射されるように照射部13を動作させる。
一例として、制御部17は、試料ステージ18を移動させると共に、照射部13によるエネルギー線Lの照射動作(照射タイミング等)を制御する。すなわち、制御部17は、試料ステージ18が所定間隔移動したことを確認した後に、照射部13にエネルギー線Lの照射を実行させる。例えば、制御部17は、レーザ照射範囲内をラスタスキャンするように試料ステージ18の移動(走査)と照射部13によるエネルギー線Lの照射とを繰り返す。なお、第1主面2aに対する照射位置の変更は、試料ステージ18ではなく照射部13を移動させることによって行われてもよいし、試料ステージ18及び照射部13の両方を移動させることによって行われてもよい。
このように、導電層5に電圧が印加されつつレーザ照射範囲内の第1主面2aに対してエネルギー線Lが照射されることにより、測定領域Rに付着した成分S1がイオン化される。その結果。試料イオンS2が放出される。具体的には、エネルギー線Lのエネルギーを吸収した導電層5から、測定領域Rに付着した成分S1にエネルギーが伝達され、エネルギーを獲得した成分S1が気化すると共に電荷を獲得して、試料イオンS2となる。以上の各工程が、試料支持体1を用いた試料の成分S1のイオン化方法(ここでは一例として、質量分析方法の一部としてのレーザ脱離イオン化法)に相当する。
放出された試料イオンS2は、試料支持体1とイオン検出部15との間に設けられたグランド電極(図示省略)に向かって加速しながら移動する。つまり、試料イオンS2は、電圧が印加された導電層5とグランド電極との間に生じた電位差によって、グランド電極に向かって加速しながら移動する。そして、イオン検出部15によって試料イオンS2が検出される。
イオン検出部15による試料イオンS2の検出結果は、エネルギー線Lの照射位置に関連付けられる。具体的には、イオン検出部15は、レーザ照射範囲内の各位置について個別に試料イオンS2を検出する。これにより、試料Sの質量分布を示す分布画像(MSマッピングデータ)が取得される。さらに、試料Sを構成する分子の二次元分布を画像化することができる。すなわち、イメージング質量分析を行うことができる。なお、ここでの質量分析装置10は、飛行時間型質量分析法(TOF-MS:Time-of-Flight Mass Spectrometry)を利用する質量分析装置である。
以上説明したように、試料支持体1は、第1主面2a、及び第1主面2aに開口する複数の孔2cを有する基板2を備えている。複数の孔2cに試料の成分S1が導入されると、成分S1が第1主面2a側に留まる。導電層5に電圧が印加されつつ第1主面2aに対してエネルギー線Lが照射されると、第1主面2a側における成分S1にエネルギーが伝達される。第1主面2a側における成分S1は、このエネルギーによってイオン化される。ここで、導電層5の表面5aには、複数の粒子71が設けられている。エネルギー線Lに対する複数の粒子71の吸収率は、エネルギー線Lに対する導電層5の吸収率以上である。そのため、上記エネルギーが第1主面2a側における成分S1に効率よく伝達され、これにより、第1主面2a側における成分S1が効率よくイオン化される。したがって、成分S1のイオン化によって生じた試料イオンS2の信号強度が向上する。よって、試料支持体1によれば、高感度な質量分析が可能となる。
複数の粒子71は、導電層5の表面5aに堆積している複数のナノ粒子である。これにより、第1主面2a側における成分S1に上記エネルギーがより効率よく伝達されるため、より高感度な質量分析が可能となる。
厚さ方向Dから見た場合に、複数の粒子71に対応する面積は、導電層5に対応する面積よりも小さい。これにより、導電層5及び粒子71の両方の機能を確実に確保することができ、上述したような高感度な質量分析を確実に実現することができる。具体的には、この構成によれば、導電層5の一部が露出しているため、試料の成分S1を導電層5及び粒子71の両方に接触させることができる。これにより、導電層5を介して試料の成分S1に電圧を印加しつつ、粒子71を介して試料の成分S1にエネルギーを伝達することができる。
導電層5の表面5aは、互いに離れた複数の第1領域51aと、複数の第1領域51aのそれぞれの間に位置する第2領域52aと、を含んでいる。複数の第1領域51aのそれぞれには、複数の粒子71が設けられている。第2領域52aには、複数の粒子71が設けられていない。これにより、上述したように、導電層5及び粒子71の両方の機能を確実に確保することができ、高感度な質量分析を確実に実現することができる。
複数の粒子71は、レーザ光に対して吸収性を有している。これにより、エネルギー線Lとしてレーザ光を用いることで、上述したような高感度な質量分析を実現することができる。
エネルギー線Lに対する複数の粒子71の増感作用は、エネルギー線Lに対する導電層5の増感作用よりも大きい。これにより、上述したような高感度な質量分析を確実に実現することができる。
複数の粒子71の材料は、導電層5の材料と異なっている。これにより、導電層5及び粒子71の両方の機能を確保しつつ、導電層5及び粒子71のそれぞれの材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子71の材料は、金属元素を含んでいる。これにより、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71の機能を確保しつつ、粒子71の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子71の材料は、Auである。これにより、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71の機能を確保しつつ、粒子71の材料の選択の自由度を向上させることができる。
複数の粒子71は、静電噴霧法によって形成されている。これにより、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71の機能を低コストで確保することができる。また、粒子71の凝集を抑制することができ、導電層5の表面5aに形成された粒子71の粒子としての状態を確保することができる。また、複数の粒子71を導電層5の表面5aに均等に分布させることができる。
[実施例]
図8の(a)は、第1比較例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。図8の(b)及び(c)のそれぞれは、第1実施例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。第1比較例の質量分析方法において用いられた試料支持体は、粒子71を備えていない点で試料支持体1と異なっている。第1比較例の質量分析法では、レーザ光の強度が75%に設定された。第1実施例では、粒子71の材料がPtである試料支持体1(図8の(b))、及び、粒子71の材料がAuである試料支持体1(図8の(c))のそれぞれが用いられた。第1実施例では、レーザ光の強度が50%に設定された。第1比較例の質量分析方法のその他は、第1実施例の質量分析方法と同じである。第1比較例及び第1実施例では、試料としてアンジオテンシンII(Angiotensin II)が用いられた。
図8の(a)~(c)に示されるように、第1実施例でのレーザ光の強度が第1比較例でのレーザ光の強度よりも小さいにも関わらず、m/z1050~1100程度の領域において、第1実施例の質量分析方法でのイオンの検出強度は、第1比較例の質量分析方法でのイオンの検出強度よりも大きい。このように、試料支持体1によれば、高感度な質量分析が可能となることが分かった。
図9の(a)は、第2比較例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。図9の(b)は、第2実施例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。第2比較例の質量分析方法において用いられた試料支持体は、粒子71を備えていない点で試料支持体1と異なっている。第2比較例の質量分析法では、レーザ光の強度が80%に設定された。第2実施例では、粒子71の材料がPtである試料支持体1が用いられた。第2実施例では、レーザ光の強度が55%に設定された。第2比較例の質量分析方法のその他は、第2実施例の質量分析方法と同じである。第2比較例及び第2実施例では、試料としてアンジオテンシンIIが用いられた。
図9の(a)及び(b)に示されるように、第2実施例でのレーザ光の強度が第2比較例でのレーザ光の強度よりも小さいにも関わらず、m/z1050~1100程度の領域において、第2実施例の質量分析方法でのイオンの検出強度は、第2比較例の質量分析方法でのイオンの検出強度よりも大きい。このように、試料支持体1によれば、高感度な質量分析が可能となることが分かった。
図8又は図9に示されるように、試料支持体1によれば、エネルギー線の強度が比較的小さくても、高感度な質量分析が可能となる。これにより、測定対象物である試料の成分S1がエネルギー線の照射によってダメージを受けることを抑制しつつ、高感度な質量分析を行うことができる。つまり、試料の成分S1のよりソフトなイオン化を実現しつつ、高感度な質量分析が可能となる。
[試料支持体の製造方法]
次に、試料支持体1の製造方法について説明する。
図10に示されるように、まず、基板2を用意する(ステップS1、第1工程)。基板2は、接着層6によってフレーム3に接着された状態で用意される。続いて、基板2の第1主面2aに導電層5を設ける(ステップS2、第2工程)。ステップS2では、例えば、公知の蒸着法によって導電層5を形成する。ステップS2では、加熱された基板2に対してPtを蒸着する。これにより、導電層5の表面5aの平坦性を確保することができる。ステップS2では、例えば、真空度が10-4Pa程度の条件下においてPtの蒸着を行う。ステップS2では、孔2cを塞がないように導電層5を設ける。
続いて、導電層5の表面5aに複数の吸収部7を設ける(ステップS3、第3工程)。ステップS3では、ウェットプロセスによって複数の吸収部7を設ける。ステップS3では、例えば静電噴霧法によって複数の吸収部7を設ける。具体的には、ステップS3では、静電スプレーを用いて、複数の粒子71を含む液体を微液滴化すると共に導電層5の表面5aに対して噴射(噴霧)する。これにより、複数の粒子71の凝集を抑制しつつ、導電層5の表面5aに複数の粒子71を設けるができる。
ステップS3では、少なくとも測定領域R及びキャリブレーション領域Cのそれぞれに設けられている導電層5の表面5aに対して、複数の粒子71を含む液体を噴射する。ステップS3の静電噴霧法では、例えば、浜松ナノテクノロジー株式会社製の静電噴霧成膜装置が用いられる。続いて、導電層5の表面5aに付着した液体を乾燥させる。これにより、導電層5の表面5aには、粒子71を含む各吸収部7が形成される。
以上説明したように、試料支持体1の製造方法によれば、上述したように、高感度な質量分析を可能にする試料支持体1を製造することができる。
ステップS3では、ウェットプロセスによって複数の粒子71を設けている。これにより、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71を確実に形成することができる。
ステップS3では、静電噴霧法によって、導電層5の表面5aに対して複数の粒子71を含む液体を噴射している。これにより、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71を確実に且つ低コストで形成することができる。また、粒子71の凝集を抑制することができ、導電層5の表面5aに形成された粒子71の粒子としての状態を確保することができる。また、複数の粒子71を導電層5の表面5aに均等に分布させることができる。
[変形例]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
導電層5は、例えば、複数の粒子によって構成されていてもよい。この場合、導電層5における複数の粒子の密度は、吸収部7における複数の粒子71の密度よりも大きい。密度とは、所定の体積を有する空間に複数の粒子が存在する場合に、当該空間の体積に対して粒子の体積が占める割合のことをいう。例えば、当該空間に存在する粒子の数が多いほど、粒子の密度が大きくなる傾向にある。例えば、当該空間に存在する各粒子間の隙間の体積が小さくなるほど、粒子の密度が大きくなる傾向にある。導電層5における複数の粒子は、吸収部7における複数の粒子71よりも緻密に集合している。吸収部7における複数の粒子71の平均粒径は、導電層5における複数の粒子の平均粒径よりも大きい。導電層5における複数の粒子の平均粒径は、吸収部7における複数の粒子71と同様な方法によって取得される。このような構成によれば、導電層5の厚さを大きくすることなく、エネルギー線Lを効率良く吸収することができる。具体的には、試料支持体1,1A,1Bによれば、導電層5によって導電性の機能を確保しつつ、さらに、吸収部7によってエネルギー線Lの吸収の機能を確保しているため、導電層5の厚さとしては、導電性を確保するための必要最小限の値にすることができる。導電層5の厚さと複数の吸収部7の厚さとの合計は、例えば30nmよりも小さくてもよい。
実施形態では、複数の粒子71の材料がAuである例を示したが、複数の粒子71の材料は、例えばPtであってもよい。つまり、複数の粒子71の材料は、導電層5の材料と同じであってもよい。この場合、導電層5の材料と複数の粒子71の材料との共通化ができ、試料支持体1の構成が簡易化される。また、測定領域Rのうち吸収部7が設けられている領域に試料を含む液体が滴下された場合に、測定領域Rのうち液体が滴下されている領域の視認性を向上させることができる。また、複数の粒子71の材料は、Pd(パラジウム)であってもよい。複数の粒子71は、水素を吸蔵することが可能であってもよい。エネルギー線Lに対するPdの吸収率は、エネルギー線Lに対するPtの吸収率よりも大きい。複数の粒子71の材料がPdである場合、複数の粒子71には、水素を吸蔵させるための処理(水素ガス雰囲気に晒す処理)が施されていてもよい。複数の粒子71の材料は、水素を吸蔵することが可能な材料として、例えば、Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Zr(ジルコニウム)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Th(トリウム)、又はそれらを含む合金であってもよい。このような場合においても、複数の粒子71には、水素を吸蔵させるための処理が施されていてもよい。
複数の粒子71の材料は、例えばTiO(二酸化チタン)であってもよい。この場合、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71の機能を確保しつつ、粒子71の材料の選択の自由度を向上させることができる。
図11の(a)は、第3比較例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。図11の(b)は、第3実施例の質量分析方法によって得られたマススペクトルを示す図である。第3比較例の質量分析方法において用いられた試料支持体は、粒子71を備えていない点で試料支持体1と異なっている。第3実施例では、粒子71の材料がTiOである試料支持体1が用いられた。第3比較例の質量分析方法のその他は、第3実施例の質量分析方法と同じである。第3比較例及び第3実施例では、人の皮膚に塗布された日焼け止めクレームが測定領域Rに転写された。第3比較例でのレーザ光の強度と第3実施例でのレーザ光の強度とは、同じであった。
図11の(a)及び(b)に示されるように、m/z630前後の領域において、第3実施例の質量分析方法でのイオンの検出強度は、第3比較例の質量分析方法でのイオンの検出強度よりも大きい。このように、試料支持体1によれば、高感度な質量分析が可能となることが分かった。
複数の粒子71の材料は、炭素を含んでいてもよい。複数の粒子71の材料は、金属元素又は炭素を含む化合物であってもよい。実施形態では、複数の粒子71が導電性を有している例を示したが、複数の粒子71は、絶縁性を有していてもよい。複数の粒子71は、半導体の性質を有していてもよい。これらの場合、エネルギー線Lに対して吸収性を有する粒子71の機能を確保しつつ、粒子71の材料の選択の自由度を向上させることができる。複数の粒子71は、試料の成分S1のイオン化に用いられるエネルギー線Lに対して吸収性を有していればよい。
複数の粒子71は、紫外線に対して吸収性を有していてもよい。これにより、エネルギー線Lの波長帯域の範囲が広くなるため、エネルギー線Lの種類の選択の自由度を向上させることができる。
実施形態では、各吸収部7が導電層5の表面5aに点在している例を示したが、複数の粒子71は、導電層5の表面5aを覆っていてもよい。つまり、少なくとも測定領域R又はキャリブレーション領域Cに設けられている導電層5の表面5aの全体は、複数の粒子71によって覆われていてもよい。導電層5の表面5aは、露出してなくてもよい。
実施形態では、複数の粒子71が、ウェットプロセスの一例として静電噴霧法によって形成されている例を示したが、複数の粒子71は、例えば、その他のウェットプロセスによって形成されていてもよい。複数の粒子71は、例えば、超音波噴霧法によって形成されていてもよい。この場合、静電噴霧法と同様に、複数の粒子71を導電層5の表面5aに均等に分布させることができる。
複数の粒子71は、複数の粒子71を含む粒子分散液を用いた滴下又はディップコートによって形成されていてもよい。この場合、上記の滴下又はディップコートを複数回行うことで、吸収部7の厚さを確保することができる。図12は、導電層5の表面5aに対する上記の滴下によって形成されている吸収部7の拡大像である。図12に示されるように、導電層5の表面5aには、複数の吸収部7が設けられている。
複数の粒子71は、複数の粒子71を含む粒子分散液を用いたスピンコートによって形成されていてもよい。図13は、導電層5の表面5aに対する上記のスピンコートによって形成されている吸収部7の拡大像である。図13に示されるように、導電層5の表面5aには、複数の吸収部7が設けられている。
複数の粒子71は、ドライプロセスによって形成されていてもよい。複数の粒子71は、例えば、マグネトロンスパッタリング、スパークアブレーション又はパルス真空アーク蒸着等によって形成されていてもよい。
実施形態では、各孔2cが、基板2の厚さ方向Dに沿って延在しており、且つ基板2に一様に形成されている例を示したが、基板2は、例えば不規則な多孔質構造を有していてもよい。具体的には、試料支持体1は、基板2に代えて、図14に示される基板2Aを備えていてもよい。図14に示されるように、基板2Aは、例えばガラスビーズの焼結体等である。ガラスビーズ焼結体は、例えば、多数のガラスビーズ21が焼結により一体化された構造を有する。基板2Aに含まれる各ガラスビーズ21の形状及び大きさは、均一であってもよいし、不揃いであってもよい。基板2Aの各孔2dは、各ガラスビーズの間に形成されている隙間である。各孔2dは、不規則な方向に延びると共に3次元上において不規則に分布している。各孔2dは、互いに不規則に連通している。そのため、例えば、基板2Aの一方の主面に接触した液体は、基板2Aの内部に形成された複数の経路(各孔2d)を辿って、基板2Aの他方側に向かって移動することが可能である。各孔2dは、基板2Aを貫通していなくてもよい。各孔2dは、基板2Aの一方主面には開口しており、基板2Aの他方の主面には開口していなくてもよい。
実施形態では、各孔2cが基板2を貫通している例を示したが、各孔2cは、基板2を貫通していなくてもよい。具体的には、試料支持体1は、基板2に代えて、図15に示される基板2Bを備えていてもよい。図15に示されるように、基板2Bは、複数の孔2cに代えて、複数の孔2eを有している点で、基板2と相違している。各孔2eは、基板2Bを貫通していない。各孔2eは、第1主面2aには開口しており、第2主面2bには開口していない。基板2Bは、例えば、SALDIに用いられる陽極酸化アルミナポーラス皮膜等であってもよい。
1…試料支持体、2,2A,2B…基板、2a…第1主面、2c…孔、5…導電層、5a…表面、51a…第1領域、52a…第2領域、71…粒子、L…エネルギー線、S1…試料の成分。

Claims (16)

  1. 試料の成分のイオン化に用いられる試料支持体であって、
    主面、及び前記主面に開口する複数の孔を有する基板と、
    前記孔が塞がれないように前記主面に設けられた導電層と、
    前記導電層の表面に設けられた複数の粒子と、を備え、
    前記イオン化に用いられるエネルギー線に対する前記複数の粒子の吸収率は、前記エネルギー線に対する前記導電層の吸収率以上である、試料支持体。
  2. 前記複数の粒子は、前記導電層の前記表面に堆積している複数のナノ粒子である、請求項1に記載の試料支持体。
  3. 前記主面に垂直な方向から見た場合に、前記複数の粒子に対応する面積は、前記導電層に対応する面積よりも小さい、請求項1又は2に記載の試料支持体。
  4. 前記導電層の前記表面は、互いに離れた複数の第1領域と、前記複数の第1領域のそれぞれの間に位置する第2領域と、を含み、
    前記複数の第1領域のそれぞれには、前記複数の粒子が設けられており、
    前記第2領域には、前記複数の粒子が設けられていない、請求項3に記載の試料支持体。
  5. 前記複数の粒子は、レーザ光に対して吸収性を有している、請求項1~4のいずれか一項に記載の試料支持体。
  6. 前記複数の粒子は、紫外線に対して吸収性を有している、請求項1~5のいずれか一項に記載の試料支持体。
  7. 前記エネルギー線に対する前記複数の粒子の増感作用は、前記エネルギー線に対する前記導電層の増感作用よりも大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の試料支持体。
  8. 前記複数の粒子の材料は、前記導電層の材料と異なっている、請求項1~7のいずれか一項に記載の試料支持体。
  9. 前記複数の粒子の材料は、金属元素を含んでいる、請求項1~8のいずれか一項に記載の試料支持体。
  10. 前記複数の粒子の材料は、金、白金又は二酸化チタンである、請求項9に記載の試料支持体。
  11. 前記複数の粒子の材料は、炭素を含んでいる、請求項1~8のいずれか一項に記載の試料支持体。
  12. 前記複数の粒子の材料は、金属元素又は炭素を含む化合物である、請求項1~8のいずれか一項に記載の試料支持体。
  13. 前記複数の粒子は、静電噴霧法によって形成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の試料支持体。
  14. 試料の成分のイオン化に用いられる試料支持体を製造する方法であって、
    主面、及び前記主面に開口する複数の孔を有する基板を用意する第1工程と、
    前記孔を塞がないように前記主面に導電層を設ける第2工程と、
    前記導電層の表面に複数の粒子を設ける第3工程と、を備え、
    前記イオン化に用いられるエネルギー線に対する前記複数の粒子の吸収率は、前記エネルギー線に対する前記導電層の吸収率以上である、試料支持体の製造方法。
  15. 前記第3工程では、ウェットプロセスによって前記複数の粒子を設ける、請求項14に記載の試料支持体の製造方法。
  16. 前記第3工程では、静電噴霧法によって、前記導電層の前記表面に対して前記複数の粒子を含む液体を噴射する、請求項15に記載の試料支持体の製造方法。
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