JP6539281B2 - 黒色化表面処理銅箔及びキャリア箔付銅箔 - Google Patents

黒色化表面処理銅箔及びキャリア箔付銅箔 Download PDF

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Description

本発明は、黒色化表面処理銅箔及びキャリア付銅箔に関するものである。
近年、携帯電話、携帯情報端末等の様々な電子機器の操作部にタッチパネルが採用されている。タッチパネルは、液晶表示装置等の表示用パネルの表示面上に、指先やペン先等の接触位置を検出する入力装置を組み合わせた電子部品であり、使用者が画面の操作手順を見ながら容易に入力操作を行える点で利便性が高い。タッチパネルには、その構造及び検出方式の違いにより、抵抗膜型や静電容量型等の様々なタイプが存在する。
特に、静電容量方式タッチパネルは、指先と導電膜との間での静電容量の変化を捉えて位置を検出するものであり、指がパネル表面に近づくだけで静電結合が起きる性質を活かして、接触する前にカーソルを表示するという表現や操作が可能である。静電容量方式には表面型と投影型の2種類が存在する。図1に示されるように、投影型の静電容量方式タッチパネル10は、x軸方向及びy軸方向にそれぞれパターニングされた2層の透明電極層12,12’を絶縁層14を挟んで積層し、タッチされた位置を電極間の静電容量の変化から検出するものであり、高精度で多点検出可能なため、スマートフォン等の携帯機器に採用されている。なお、図1においては、透明電極層12/絶縁層14/透明電極層12’の積層物はガラス基板16と保護カバー18に挟持されている。
近年、静電容量方式タッチパネルにおいて、従来広く用いられてきたITO(インジウム錫酸化物)透明電極に代えて、銅箔をストライプ状又はメッシュ状の銅配線に加工して用いることが提案されている。このような銅配線はITO透明電極よりも低抵抗であり、それ故、より高感度で動作安定性に優れたタッチパネルを実現できる。例えば、特許文献1(特開2013−206315号公報)には、フィルム表面と裏面の透視が必要な部分のそれぞれにストライプ状又はメッシュ状の銅配線を備えたタッチパネルセンサーが開示されている。銅配線は本来、金属特有の鏡面反射のため反射率が高くなるが、特許文献1のタッチパネルセンサーでは、銅配線の視認される側の面を酸化膜化して黒色化することで、銅配線からの反射を低く抑え、それによりタッチパネルセンサーとしてディスプレイに搭載した時のコントラストの低下を抑制している。また、このストライプ状又はメッシュ状の銅配線の形成は、銅箔をフィルムに貼り合わせた積層体にフォトリソグラフィによるパターニング及び銅箔のエッチング除去を施すことにより行われ、その後、銅配線の視認される側にアルカリ薬液を用いて黒色化処理が行われる。
一方、プラズマディスプレイ前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュに用いられる銅箔として、黒色化又は褐色化処理を施した銅箔が知られている。例えば、特許文献2(WO2007/007870)には、未処理銅箔の表面に、ニッケル系黒色化処理面やコバルト系黒色化処理面を備える表面処理銅箔が開示されている。また、特許文献3(特開2005−187913号公報)には、多段階に行う銅めっきにより形成された褐色面を備える褐色化表面処理銅箔が開示されている。
特開2013−206315号公報 国際公開第2007/007870号 特開2005−187913号公報
ところで、引用文献2や引用文献3に開示されるような予め黒色化又は褐色化された表面処理銅箔をタッチパネルセンサー用の配線材料として使用できれば、黒色化処理を別途行う必要が無くなるため好都合である。その一方で、特許文献1のようなストライプ状等の銅配線は銅箔をエッチング除去して形成されるため、液晶表示装置等のタッチパネルに表示される画像を鮮明にするためには、銅箔がエッチングされた箇所におけるフィルム(例えばPETフィルム等の樹脂フィルム)の透明性の確保が重要となる。というのも、銅箔がエッチングされた箇所におけるフィルムの透明性(以下、銅箔エッチング後のフィルムの透明性という)は、そこに存在していた銅箔の表面粗さ等の表面プロファイルがフィルム表面に引き継がれるため、銅箔の表面プロファイルに大きく左右されるからである。この点、特許文献2に記載の表面処理銅箔は、銅箔エッチング後のフィルムの透明性には優れるが、銅エッチング液に対し銅よりも溶解し難いニッケル系黒色化処理又はコバルト系黒色化処理が施されているため、エッチング時の線バラツキが生じたり、あるいは銅エッチング液が汚染されて液濃度を制御しづらくなる。また、特許文献3に記載の表面処理銅箔は、エッチング阻害要因となる異種金属を褐色化処理表面に含まないため、特許文献2の黒色化処理のようなエッチング時の線バラツキは生じにくいものの、多段階のヤケめっきにより、銅箔エッチング後のフィルムの透明性が悪くなるため、バックライトが散乱してしまい、液晶表示部の画像が鮮明に見えづらくなる。
本発明者らは、今般、銅粒子を用いた微細粗化により銅箔を黒色化し、それにより処理表面の凹凸及びその傾斜を低減することで、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルムの透明性を高くすることができ、なおかつ、ストライプ又はメッシュ状配線の視認性を低減するのに十分な望ましい黒色を実現できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルム透明性を高くすることができ、なおかつ、ストライプ又はメッシュ状配線の視認性を低減するのに十分な望ましい黒色を実現することが可能な、タッチパネル用電極材料の用途に適した黒色化表面処理銅箔を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような黒色化表面処理銅箔を備えたキャリア箔付銅箔を提供することにある。
本発明の一態様によれば、銅粒子を用いた微細粗化により黒色化された処理表面を有する黒色化表面処理銅箔であって、
前記処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが25以下であり、かつ、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系の明度Lが30以下である、黒色化表面処理銅箔が提供される。
本発明の他の一態様によれば、キャリア箔と、該キャリア箔上に設けられた剥離層と、該剥離層上に前記処理表面を外側にして設けられた本発明の黒色化表面処理銅箔とを備えた、キャリア箔付銅箔が提供される。
投影型の静電容量方式タッチパネルの一般的な構成を示す図である。 タッチパネル用の銅配線の一例を示す図である。 タッチパネル用の銅配線の他の一例を示す図である。
黒色化表面処理銅箔
本発明の銅箔は黒色化表面処理銅箔である。この黒色化表面処理銅箔は、銅粒子を用いた微細粗化により黒色化された処理表面を有する。銅粒子を用いた微細粗化により黒色化されることで処理表面の粗さ曲線は凹凸が小さいものとなっており、とりわけ凹凸の傾きが小さいことで特性付けられる。この凹凸の傾きが小さい処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが25以下であることによって規定される。このような凹凸の傾き、すなわちRΔqが小さいことで、樹脂フィルム(例えばPETフィルム)に貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルムの透明性を有意に高くすることができる。前述のとおり、液晶表示装置等のタッチパネルに表示される画像を鮮明に表示させるためには銅箔エッチング後のフィルムの透明性の確保が重要となるが、本発明の黒色化表面処理銅箔を用いることでこのフィルムの透明性を実現することができる。しかも、この黒色化表面処理銅箔はストライプ又はメッシュ状配線の視認性を低減するのに十分な望ましい黒色を実現できるものであり、この特性はJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系の明度Lが30以下であることによって規定される。前述のとおり、銅配線は本来、金属特有の鏡面反射のため反射率が高くなるが、上記のような明度Lに黒色化することで、タッチパネルセンサーとしてディスプレイに搭載した時の表示画像を鮮明にすることができる。このように、本発明によれば、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルム透明性を高くすることができ、なおかつ、ストライプ又はメッシュ状配線の視認性を低減するのに十分な望ましい黒色を実現することが可能な黒色化表面処理銅箔が提供される。
したがって、本発明の黒色化表面処理銅箔は、タッチパネルセンサー用の配線材料に用いられるのが好ましく、従来タッチパネルセンサーに広く用いられてきたITO透明電極よりも低抵抗なより良い代替材料となる。本発明の黒色化表面処理銅箔がタッチパネルセンサー用の配線材料に用いられる場合、図2Aに示されるように、銅配線22とフィルム24が積層された構成において、視認される側(図2Aではフィルム24側)に黒色化された処理表面22aを向けて配置されるのが好ましい。また、図2Bに示されるように、フィルム24の両面に銅配線22,22’を積層させてもよいが、この場合は、少なくとも上側の銅配線22’は視認される側(図2Bではフィルム24に対して配線22’側)に黒色化された処理表面22a’を向けて配置されるのが好ましく、両側の銅配線22,22’が視認される側に黒色化された処理表面22a,22a’を向けていてもよい。図2A及び2Bのいずれの構成においても、銅配線は視認される側と反対側にも黒色化された処理表面を有していてよい。
本発明の黒色化表面処理銅箔は、銅粒子を用いた微細粗化により黒色化された処理表面を有する。このように本発明の黒色化された処理表面は銅粒子で構成されるため、エッチング性に優れる。すなわち、特許文献2に開示されるような銅エッチング液に対し銅よりも溶解し難いニッケル系黒色化処理又はコバルト系黒色化処理は、エッチング時の線バラツキが生じたり、あるいは銅エッチング液が汚染されて液濃度を制御しづらくなるが、そのような欠点が解消される。したがって、銅粒子が、銅及び不可避不純物からなるのが好ましい。銅粒子の粒径は特に限定されない。これは、銅粒子の粒径は、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq、粗さ曲線要素の平均高さRc、算術平均粗さRa等の表面性状パラメータに反映され、それらのパラメータで評価すれば足りるからである。もっとも、銅粒子の粒径は、10nm〜250nmが好ましいとはいえる。銅粒子の形状は、特に限定されないが、粉落ちを効果的に防止する観点からすれば、略球状であることが好ましい。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが25以下である。RΔqは、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される、粗さ曲線の基準長さlにおける局部傾斜dZ/dxの二乗平均平方根であり、以下の式:
Figure 0006539281
によって規定されるものである。このようにRΔqは凹凸の傾斜を平均化したパラメータであり、処理表面におけるコブの有無を明確に示唆する。すなわち、RΔqが高すぎるとコブや凹凸が大きすぎることを意味し、銅箔エッチング後のフィルムの透明性が悪くなる。この点、RΔqが25以下であると処理表面におけるコブや凹凸が小さくなるため、銅箔エッチング後のフィルムの透明性が向上する。好ましいRΔqは3〜25であり、さらに好ましくは3〜10であり、特に好ましくは3〜8であり、最も好ましくは4〜7である。このような範囲であると、銅箔エッチング後のフィルムの透明性をさらに向上することができ、また、微細粗化量を減らしてコブで黒くすることもある程度可能となる。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系の明度Lが30以下であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは13以下である。下限値は特に限定されないが、例えば0.5以上である。明度Lはその値が低いほどより黒く見えることを意味し、その値が高いほどより白っぽく見えることを意味する。この点、上記範囲内であると、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、ストライプ又はメッシュ状配線の視認性をより効果的に低減することができる。その結果、タッチパネルセンサーとしてディスプレイに搭載した時の表示画像を鮮明にすることができる。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、JIS Z 8701(1999)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるXYZ表色系のY値が10以下であるのが好ましく、より好ましくは5以下である。下限値は特に限定されないが、典型的には0.5以上である。Y値は視感反射率と呼ばれるものであり、緑色と反射率を併せ持つパラメータである。特に、Y値が10以下であると、反射率が低くなる結果、ディスプレイ部のセンサーが反射して白っぽく見えるといった現象を効果的に回避ないし抑制することができる点で好ましい。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系のa値が4以下であるのが好ましく、より好ましくは−5〜3、さらに好ましくは−3〜2である。L表色系のa値はその値が高いほど赤みがかった色調であることを意味するが、人間の目には赤みがかった色調が目につきやすい傾向がある。この点、タッチパネルセンサー用の配線材料の用途において、a値が上記のような範囲であると赤みが強調されず配線がより目立ちにくくなる点でより望ましい色調を呈するといえる。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される粗さ曲線要素の平均高さRcが0.1〜1.0μmであるのが好ましく、より好ましくは0.1〜0.8μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μm、特に好ましくは0.2〜0.4μmである。上記範囲内であると、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、回路剥がれが起こりにくく、また、回路パターンの直線性も実現しやすい。
本発明の黒色化表面処理銅箔の処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される算術平均粗さRaが0.10〜0.35μmであるのが好ましく、より好ましくは0.15〜0.25μm、さらに好ましくは0.20〜0.25μmである。上記範囲内であると、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、回路剥がれが起こりにくく、また、回路パターンの直線性も実現しやすい。
本発明の黒色化表面処理銅箔は、黒色化表面処理銅箔を前記処理表面側で厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルムの片面に貼り合わせた後、エッチングにより銅箔を除去した場合に、残されたポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが60%以下のヘイズ値(Haze)を有するようなものが好ましく、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは45%以下、特に好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下である。下限値は特に限定されないが、例えば1%以上である。ヘイズ値は曇り度を意味することから、上記のように低いヘイズ値は高い透明性を意味する。したがって、このような構成の黒色化表面処理銅箔は、樹脂フィルムに貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルムの透明性を高くすることができる。なお、ヘイズ値は、黒色化表面処理銅箔とPETフィルム(厚さ100μm)とを熱圧着して銅張積層板を作製した後、当該表面処理銅箔をエッチング除去し、残ったPETフィルムを、市販のヘイズメーター(例えば、日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用いて、JIS K 7136(2000)に準じて、23℃でのフィルムのヘイズ値(Haze:単位%)を3箇所測定し、その平均値を求めることにより行えばよい。
本発明の黒色化表面処理銅箔の厚さは特に限定されないが、0.1〜18μmが好ましく、より好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜7μm、特に好ましくは0.5〜5μm、最も好ましくは0.5〜3μmである。なお、本発明の黒色化表面処理銅箔は、通常の銅箔の表面に黒色粗化を行ったものに限らず、キャリア箔付銅箔の銅箔表面の黒色粗化を行ったものであってもよい。
黒色化表面処理銅箔の製造方法
本発明による黒色化表面処理銅箔の好ましい製造方法の一例を説明するが、本発明による黒色化表面処理銅箔は以下に説明する方法に限らず、銅粒子を用いた微細粗化が行われるかぎり、あらゆる方法によって製造されたものであってよい。
(1)銅箔の準備
黒色化表面処理銅箔の製造に使用する銅箔として、電解銅箔及び圧延銅箔の双方の使用が可能である。また、銅箔は、無粗化の銅箔であってもよいし、予備的粗化を施したものであってもよい。銅箔の厚さは特に限定されないが、0.1〜18μmが好ましく、より好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜7μm、特に好ましくは0.5〜5μm、最も好ましくは0.5〜3μmである。銅箔がキャリア箔付銅箔の形態で準備される場合には、銅箔は、無電解銅めっき法及び電解銅めっき法等の湿式成膜法、スパッタリング及び化学蒸着等の乾式成膜法、又はそれらの組合せにより形成したものであってよい。
銅粒子による微細粗化が行われることになる銅箔の表面は、うねりの最大高低差(Wmax)が2.0μm以下であるのが好ましく、より好ましくは1.2μm以下、さらに好ましくは0.8μm以下である。下限値は特に限定されないが、例えば0.1μm以上である。上記範囲内であると、銅粒子による微細粗化を行った際に、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqで規定される凹凸の傾きを低減することができ、樹脂フィルム(例えばPETフィルム)に貼り合わせてタッチパネル用のストライプ又はメッシュ状の配線に加工された場合に、銅箔エッチング後のフィルムの透明性を有意に高くすることができる。なお、「うねりの最大高低差(Wmax)」とは、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて得られる試料表面の凹凸に関する情報から、うねりに係る波形データをフィルタリングして抽出した波形データにおける高低差の最大値(波形の最大ピーク高さと最大バレー深さの和)をいい、例えば、測定機器としてzygo New View 5032(Zygo社製)を用い、解析ソフトにMetro Pro Ver.8.0.2を用いて、低周波フィルタを11μmの条件を採用することにより測定することができる。
(2)黒色粗化
銅粒子を用いた微細粗化により、銅箔の少なくとも一方の表面を黒色化させる。この黒色粗化は、黒色粗化用銅電解溶液を用いた電解により行われる。好ましい黒色粗化用銅電解溶液は、銅濃度10〜20g/L、フリー硫酸濃度30〜100g/L、塩素濃度20〜100ppmの電解溶液である。ここで、銅濃度が10g/L未満の場合には、銅粒子の電着速度が遅くなり、工業的に要求される生産性を満足しないため好ましくない。一方、銅濃度が20g/Lを超えると、後述する電流密度との関係で、平滑めっき条件に近づき、黒色粗化が困難となるため好ましくない。そして、フリー硫酸濃度は、この銅濃度との関係で、この濃度範囲を逸脱すると、電解時の通電特性が変化して、良好な黒色粗化が困難となるため好ましくない。
黒色粗化用銅電解溶液には添加剤をさらに加えて微細粗化を制御するのが好ましい。そのような添加剤の好ましい例としては、ポリエチレングリコール及びビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドの組合せ、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。例えば、ポリエチレングリコール及びビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドは、それぞれ濃度10〜500ppmで黒色粗化用銅電解溶液に添加されるのが好ましい。ポリアクリル酸ナトリウムは、濃度10〜1000ppmで黒色粗化用銅電解溶液に添加されるのが好ましい。このように添加剤を単独で又は適宜組み合わせて添加することにより、針状の粒成長を抑制し、球状の微細粗化粒子を形成することができる。
黒色粗化用銅電解溶液を用いた電解は、溶液温度20〜40℃の電解液中で、銅箔を陰極に分極し、電流密度30〜100A/dm、時間2〜10secの条件で行うのが好ましい。溶液温度が20℃未満になると、形成する粗化粒子の形状にバラツキが生じやすくなるため好ましくない。一方、この溶液温度が40℃を超えると、黒色粗化用銅電解溶液の溶液性状の変化が起こりやすく、安定した微細粗化が出来なくなる傾向があるため好ましくない。また、電流密度が30A/dm未満の場合には、十分な黒色粗化が出来ず、黒色粗化面の明度Lを30以下とすることが困難となるため好ましくない。一方、電流密度が100A/dmを超えると、微細な銅粒子の析出速度が過剰となり、形成される銅粒子形状が、良好な球状体とならなくなるため好ましくない。
(3)防錆処理
所望により、黒色粗化後の銅箔に防錆処理を施してもよい。防錆処理は、亜鉛を用いためっき処理を含むのが好ましい。亜鉛を用いためっき処理は、亜鉛めっき処理及び亜鉛合金めっき処理のいずれであってもよく、亜鉛合金めっき処理は亜鉛−ニッケル合金処理が特に好ましい。亜鉛−ニッケル合金処理は少なくともNi及びZnを含むめっき処理であればよく、Sn、Cr、Co等の他の元素をさらに含んでいてもよい。亜鉛−ニッケル合金めっきにおけるNi/Zn付着比率は、質量比で、1.2〜10が好ましく、より好ましくは2〜7、さらに好ましくは2.7〜4である。また、防錆処理はクロメート処理をさらに含むのが好ましく、このクロメート処理は亜鉛を用いためっき処理の後に、亜鉛を含むめっきの表面に行われるのがより好ましい。こうすることで防錆性をさらに向上させることができる。特に好ましい防錆処理は、亜鉛−ニッケル合金めっき処理とその後のクロメート処理との組合せである。
(4)シランカップリング剤処理
所望により、銅箔にシランカップリング剤処理を施し、シランカップリング剤層を形成してもよい。これにより耐湿性、耐薬品性及び接着剤等との密着性等を向上することができる。シランカップリング剤層は、シランカップリング剤を適宜希釈して塗布し、乾燥させることにより形成することができる。シランカップリング剤の例としては、4−グリシジルブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シランカップリング剤、又はγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)ブトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性シランカップリング剤、又はγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性シランカップリング剤又はビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン等のオレフィン官能性シランカップリング剤、又はγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル官能性シランカップリング剤、又はイミダゾールシラン等のイミダゾール官能性シランカップリング剤、又はトリアジンシラン等のトリアジン官能性シランカップリング剤等が挙げられる。
キャリア箔付銅箔
本発明の黒色化表面処理銅箔は、キャリア箔付銅箔の形態で提供することができる。特に、タッチパネルセンサーとしてディスプレイに搭載した時の表示画像を鮮明にするために、より狭い回路パターン幅や銅配線の高さを5μm以下とする場合には、薄い銅箔を用いることになるため、ハンドリング性向上の観点から、キャリア付銅箔を用いることが好ましい。この場合、キャリア箔付銅箔は、キャリア箔と、このキャリア箔上に設けられた剥離層と、この剥離層上に黒色化処理表面を外側にして設けられた本発明の黒色化表面処理銅箔とを備えてなる。もっとも、キャリア箔付銅箔は、本発明の黒色化表面処理銅箔を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。
キャリア箔は、黒色化表面処理銅箔を支持してそのハンドリング性を向上させるための箔である。キャリア箔の例としては、アルミニウム箔、銅箔、表面をメタルコーティングした樹脂フィルム等が挙げられ、好ましくは銅箔である。銅箔は圧延銅箔及び電解銅箔のいずれであってもよい。キャリア箔の厚さは典型的には200μm以下であり、好ましくは18μm〜200μmである。
剥離層は、キャリア箔の引き剥がし強度を弱くし、該強度の安定性を担保し、さらには高温でのプレス成形時にキャリア箔と銅箔の間で起こりうる相互拡散を抑制する機能を有する層である。剥離層は、キャリア箔の一方の面に形成されるのが一般的であるが、両面に形成されてもよい。剥離層は、有機剥離層及び無機剥離層のいずれであってもよい。有機剥離層に用いられる有機成分の例としては、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸等が挙げられる。窒素含有有機化合物の例としては、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物等が挙げられ、中でもトリアゾール化合物は剥離性が安定し易い点で好ましい。トリアゾール化合物の例としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、N’,N’−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア、1H−1,2,4−トリアゾール及び3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。硫黄含有有機化合物の例としては、メルカプトベンゾチアゾール、チオシアヌル酸、2−ベンズイミダゾールチオール等が挙げられる。カルボン酸の例としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸等が挙げられる。一方、無機剥離層に用いられる無機成分の例としては、Ni、Mo、Co、Cr、Fe、Ti、W、P、Zn、クロメート処理膜等が挙げられる。なお、剥離層の形成はキャリア箔の少なくとも一方の表面に剥離層成分含有溶液を接触させ、剥離層成分をキャリア箔の表面に固定されること等により行えばよい。キャリア箔の剥離層成分含有溶液への接触は、剥離層成分含有溶液への浸漬、剥離層成分含有溶液の噴霧、剥離層成分含有溶液の流下等により行えばよい。また、剥離層成分のキャリア箔表面への固定は、剥離層成分含有溶液の乾燥、剥離層成分含有溶液中の剥離層成分の電着等により行えばよい。剥離層の厚さは、典型的には1nm〜1μmであり、好ましくは5nm〜500nmである。
黒色化表面処理銅箔としては、上述した本発明の黒色化表面処理銅箔を用いる。本発明の黒色化表面処理銅箔は銅粒子を用いた微細粗化(黒色化)が施されたものであるが、手順としては、先ず剥離層の表面に銅層を銅箔として形成し、その後少なくとも微細粗化(黒色化)を行えばよい。微細粗化(黒色化)の詳細については前述したとおりである。なお、銅箔はキャリア付銅箔としての利点を活かすべく、極薄銅箔の形態で構成されるのが好ましい。極薄銅箔としての好ましい厚さは0.1μm〜7μmであり、より好ましくは0.5μm〜5μm、さらに好ましくは0.5μm〜3μmである。
剥離層と銅箔の間に他の機能層を設けてもよい。そのような他の機能層の例としては補助金属層が挙げられる。補助金属層はニッケル及び/又はコバルトからなるのが好ましい。補助金属層の厚さは、0.001〜3μmとするのが好ましい。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1:黒色化表面処理銅箔
黒色化表面処理銅箔の作製及び評価を以下のようにして行った。
(1)電解銅箔の作製
銅電解液として以下に示される組成の硫酸酸性硫酸銅溶液を用い、陰極に表面粗さRaが0.20μmのチタン製の回転電極を用い、陽極にはDSA(寸法安定性陽極)を用いて、溶液温度45℃、電流密度55A/dmで電解し、厚さ12μmの電解銅箔を得た。この電解銅箔の析出面のうねりの最大高低差(Wmax)は0.8μm、電極面のうねりの最大高低差(Wmax)は1.5μmであった。
<硫酸酸性硫酸銅溶液の組成>
‐ 銅濃度:80g/L
‐ フリー硫酸濃度:140g/L
‐ ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド濃度:30mg/L
‐ ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体濃度:50mg/L
‐ 塩素濃度:40mg/L
<うねりの最大高低差(Wmax))>
測定機器としてzygo New View 5032(Zygo社製)を用い、解析ソフトにMetro Pro Ver.8.0.2を用いて、低周波フィルタを11μmの条件を採用して、うねりの最大高低差(Wmax)を測定した。このとき、表面処理銅箔の被測定面を試料台に密着させて固定し、試料片の1cm角の範囲内の中で108μm×144μmの視野を6点選択して測定し、6箇所の測定点から得られたうねりの最大高低差(Wmax)の平均値を代表値として採用した。
(2)黒色粗化
上述の電解銅箔が備える電極面及び析出面の内、析出面側に対して、以下に示される組成の黒色粗化用銅電解溶液を用い、溶液温度30℃、電流密度50A/dm、時間4secの条件で電解して、黒色粗化を行った。
<黒色粗化用銅電解溶液の組成>
‐ 銅濃度:13g/L
‐ フリー硫酸濃度:70g/L
‐ 塩素濃度:35mg/L
‐ ポリエチレングリコール濃度:100ppm
‐ ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド濃度:100ppm
(3)防錆処理
黒色粗化後の電解銅箔の両面に、無機防錆処理及びクロメート処理からなる防錆処理を行った。まず、無機防錆処理として、ピロリン酸浴を用い、ピロリン酸カリウム濃度80g/L、亜鉛濃度0.2g/L、ニッケル濃度2g/L、液温40℃、電流密度0.5A/dmで亜鉛−ニッケル合金防錆処理を行った。次いで、クロメート処理として、亜鉛−ニッケル合金防錆処理の上に、更にクロメート層を形成した。このクロメート処理は、クロム酸濃度が1g/L、pH11、溶液温度25℃、電流密度1A/dmで行った。
(4)シランカップリング剤処理
上記防錆処理が施された銅箔を水洗し、その後直ちにシランカップリング剤処理を行い、黒色粗化面の防錆処理層上にシランカップリング剤を吸着させた。このシランカップリング剤処理は、純水を溶媒とし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン濃度が3g/Lの溶液を用い、この溶液をシャワーリングにて黒色粗化面に吹き付けて吸着処理することにより行った。シランカップリング剤の吸着後、最終的に電熱器により水分を蒸発させ、厚さ12μmの黒色化表面処理銅箔を得た。
(5)評価
得られた黒色化表面処理銅箔について、各種特性の評価を以下のとおり行った。
<表面性状パラメータ(RΔq、Rc及びRa)>
光学測定装置としてレーザー顕微鏡(オリンパス製、OLS4100)を用い、JIS B 0601(2001)に準拠して、表面処理銅箔の表面性状パラメータRΔq、Rc及びRaを測定した。この測定は、評価長さを642μmとし、銅箔の幅方向で測定を行った。ここで、銅箔の幅方向は、電解銅箔製造時の回転陰極の幅方向(TD方向)に対応する。
<明度L、色度a及びY値>
分光色彩計(日本電色工業株式会社製、SE6000)を用いて、明度L及び色度aをJIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して、Y値をJIS Z 8701(1999)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定した。
<ヘイズ値(Haze)>
表面処理銅箔とPETフィルム(厚さ100μm)とを熱圧着して銅張積層板を作製した。その後、当該表面処理銅箔をエッチング除去し、残ったPETフィルムを、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用いて、JIS K 7136(2000)に準じて、23℃でのフィルムのヘイズ値(Haze:単位%)を3箇所測定し、その平均値を求めた。
例2
黒色粗化を電解銅箔の電極面側に対して行ったこと以外は、例1と同様にして黒色化表面処理銅箔の作製及び評価を行った。
例3
黒色化表面処理銅箔を備えたキャリア箔付銅箔の作製及び評価を以下のようにして行った。
(1)キャリア箔の作製
銅電解液として以下に示される組成の硫酸酸性硫酸銅溶液を用い、陰極に表面粗さRaが0.20μmのチタン製の回転電極を用い、陽極にはDSA(寸法安定性陽極)を用いて、溶液温度45℃、電流密度55A/dmで電解し、厚さ12μmの電解銅箔をキャリア箔として得た。
<硫酸酸性硫酸銅溶液の組成>
‐ 銅濃度:80g/L
‐ フリー硫酸濃度:140g/L
‐ ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド濃度:30mg/L
‐ ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体濃度:50mg/L
‐ 塩素濃度:40mg/L
(2)有機剥離層形成
酸洗処理されたキャリア用銅箔の電極面側を、CBTA(カルボキシベンゾトリアゾール)1000重量ppm、硫酸150g/l及び銅10g/lを含むCBTA水溶液に、液温30℃で30秒間浸漬して引き上げ、CBTA成分をキャリア箔の電極面に吸着させた。こうして、キャリア用銅箔の光沢面の表面にCBTA層を有機剥離層として形成した。
(3)補助金属層形成
有機剥離層が形成されたキャリア用銅箔を、硫酸ニッケルを用いて作製されたニッケル20g/l及びピロリン酸カリウム300g/lを含む溶液に浸漬して、液温45℃、pH3、電流密度5A/dmの条件で、厚さ0.002μm相当の付着量のニッケルを有機剥離層上に付着させた。こうして有機剥離層上にニッケル層を補助金属層として形成した。
(4)極薄銅箔形成
補助金属層が形成されたキャリア用銅箔を、酸性硫酸銅溶液に浸漬して、電流密度8A/dmの平滑めっき条件で60秒間電解して、厚さ3μmの極薄銅箔を補助金属層上に形成した。この極薄銅箔の析出面のうねりの最大高低差(Wmax)は1.1μmであった。
(5)黒色粗化
上述の極薄銅箔の析出面に対して、以下に示される組成の黒色粗化用銅電解溶液を用い、溶液温度30℃、電流密度50A/dm、時間4secの条件で電解して、黒色粗化を行った。
<黒色粗化用銅電解溶液の組成>
‐ 銅濃度:13g/L
‐ フリー硫酸濃度:70g/L
‐ 塩素濃度:35mg/L
‐ ポリアクリル酸ナトリウム濃度:400ppm
(6)防錆処理
黒色粗化後のキャリア箔付極薄銅箔の両面に、無機防錆処理及びクロメート処理からなる防錆処理を行った。まず、無機防錆処理として、ピロリン酸浴を用い、ピロリン酸カリウム濃度80g/L、亜鉛濃度0.2g/L、ニッケル濃度2g/L、液温40℃、電流密度0.5A/dmで亜鉛−ニッケル合金防錆処理を行った。次いで、クロメート処理として、亜鉛−ニッケル合金防錆処理の上に、更にクロメート層を形成した。このクロメート処理は、クロム酸濃度が1g/L、pH11、溶液温度25℃、電流密度1A/dmで行った。
(7)シランカップリング剤処理
上記防錆処理が施された銅箔を水洗し、その後直ちにシランカップリング剤処理を行い、黒色粗化面の防錆処理層上にシランカップリング剤を吸着させた。このシランカップリング剤処理は、純水を溶媒とし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン濃度が3g/Lの溶液を用い、この溶液をシャワーリングにて黒色粗化面に吹き付けて吸着処理することにより行った。シランカップリング剤の吸着後、最終的に電熱器により水分を気散させ、厚さ3μmの黒色化表面処理極薄銅箔を備えた、キャリア箔付銅箔を得た。
(8)評価
得られた黒色化表面処理銅箔を備えたキャリア箔付銅箔について、各種特性の評価を例1と同様にして行った。
例4(比較)
黒色粗化の代わりに以下に述べる褐色化処理を電解銅箔の電極面側に対して行ったこと以外は、例1と同様にして褐色化表面処理銅箔の作製及び評価を行った。
<褐色化処理>
まず、粗化処理を施していない電解銅箔(例1(1)で作製されたもの)を、硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液に30秒間浸漬して、表面の清浄化を行った。こうして清浄化された電解銅箔に対して、以下に示される工程(a)〜(e)をこの順に施すことにより褐色化処理を行った。
(a)基礎めっき処理工程
上記電解銅箔の電極面側に対して、硫酸銅系めっき溶液をヤケめっき条件で用いて、銅箔の表面を褐色にするための基礎めっき処理を行った。この基礎めっき処理は、銅濃度18g/l、フリー硫酸濃度100g/l、液温25℃の硫酸銅溶液を用いて、電流密度(Ia)10A/dmのヤケめっき条件で電解することにより行った。その結果、この基礎めっき工程で行ったヤケめっきは、ある程度の凹凸を銅箔表面に形成するための核を形成したのみであり、換算厚さ300mg/mの電着量であった。
(b)追加めっき処理工程
こうして基礎めっき処理された銅箔の表面に、硫酸銅系めっき溶液をヤケめっき条件で用いて1回のめっき処理を施した。このときの追加めっき処理は上記工程(a)と同様の濃度及び液温の硫酸銅溶液を用いて行った。このとき、ヤケめっきを行う際に採用する電流密度(Ib)をIaの15%の電流密度となる1.5A/dmとして、工程(a)で銅箔の表面に形成した核に対する電流集中を防止して無用な異常析出を防止した。この追加めっき工程での電着量は、換算厚さとして50mg/mの電着量とした。
(c)被覆めっき処理工程
こうしてヤケめっきを施した銅箔面に、銅めっき溶液を用いて平滑めっき条件で被覆めっき処理を行った。この被覆めっきは、銅濃度65g/l、フリー硫酸濃度150g/l、液温45℃の硫酸銅溶液を用いて、電流密度15A/dmの平滑めっき条件で電解することにより行った。このようにして、工程(a)及び(b)で粗化処理した表面を滑らかにした。このときの平滑めっきの換算厚さは4g/mであった。
(d)仕上げめっき処理工程
こうして平滑めっき処理が施された表面に、銅めっき溶液をヤケめっき条件で用いて、銅箔表面を褐色に仕上げるための仕上げめっき処理を施し、それにより極微細銅粒を付着形成した。この極微細銅粒の形成は、9−フェニルアクリジンを添加した、銅濃度が13g/l、フリー硫酸50g/l、9−フェニルアクリジン150mg/l、塩素濃度28ppm、液温35℃の硫酸銅溶液を用いて、電流密度24A/dm の電解条件で行った。この仕上げめっき処理工程での電着量は、換算厚さとして300mg/mの電着量とした。
(e)洗浄及び乾燥工程
こうして仕上げめっきが施された銅箔に対して、十分に純水をシャワーリングして洗浄を行い、電熱器により雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分を発させて褐色化処理面を備えた表面処理銅箔を得た。なお、水洗は、この工程に限らず、前述した各工程の間で前工程の溶液を後工程に持ち込まないように適宜行った。
例5(比較)
黒色粗化を行わなかったこと以外は例2と同様にして、表面処理銅箔の作製及び評価を行った。
結果
例1〜5において得られた評価結果は表1に示されるとおりであった。
Figure 0006539281
表1に示される結果から、RΔqが25以下であり、かつ、L表色系の明度Lが30以下である、黒色化表面処理銅箔を作製した例1〜3において、低いヘイズ値が実現されており、それ故、銅箔エッチング後のフィルム透明性が高くなることが分かる。また、ストライプ又はメッシュ状配線の視認性を低減するのに十分な望ましい黒色が実現されている。さらに、例1〜3においてはいずれもL表色系のa値が低く、赤みが強調されない(すなわち配線がより目立ちにくくなる)望ましい色調を呈した。したがって、本発明の黒色化表面処理銅箔はタッチパネルセンサー用の配線材料の用途に極めて適する。

Claims (11)

  1. 銅粒子を用いた微細粗化により黒色化された処理表面を有する黒色化表面処理銅箔であって、
    前記処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが25以下であり、かつ、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系の明度Lが30以下である、黒色化表面処理銅箔。
  2. 前記処理表面は、JIS Z 8701(1999)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるXYZ表色系のY値が10以下である、請求項1に記載の黒色化表面処理銅箔。
  3. 前記RΔqが3〜10である、請求項1又は2に記載の黒色化表面処理銅箔。
  4. 前記処理表面は、JIS Z 8729(2004)及びJIS Z 8722(2009)に準拠して測定されるL表色系のa値が4以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  5. 前記処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される粗さ曲線要素の平均高さRcが0.1〜1.0μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  6. 前記処理表面は、JIS B 0601(2001)に準拠して測定される算術平均粗さRaが0.10〜0.35μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  7. 前記銅粒子が、銅及び不可避不純物からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  8. 前記黒色化表面処理銅箔を前記処理表面側で厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの片面に貼り合わせた後、エッチングにより前記銅箔を除去した場合に、残されたポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが60%以下のヘイズ値を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  9. 0.1〜18μmの厚さを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  10. タッチパネルセンサー用の配線材料に用いられる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔。
  11. キャリア箔と、該キャリア箔上に設けられた剥離層と、該剥離層上に前記処理表面を外側にして設けられた請求項1〜10のいずれか一項に記載の黒色化表面処理銅箔とを備えた、キャリア箔付銅箔。

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