JP6539250B2 - フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 - Google Patents
フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6539250B2 JP6539250B2 JP2016216072A JP2016216072A JP6539250B2 JP 6539250 B2 JP6539250 B2 JP 6539250B2 JP 2016216072 A JP2016216072 A JP 2016216072A JP 2016216072 A JP2016216072 A JP 2016216072A JP 6539250 B2 JP6539250 B2 JP 6539250B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- glass
- glass substrate
- less
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B25/00—Annealing glass products
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/083—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
- C03C3/085—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound containing an oxide of a divalent metal
- C03C3/087—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound containing an oxide of a divalent metal containing calcium oxide, e.g. common sheet or container glass
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
さらに詳細には、本発明は、p−Si・TFTフラットパネルディスプレイが液晶ディスプレイであるp−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、及びその製造方法に関する。あるいは本発明は、有機ELディスプレイ用ガラス基板、及びその製造方法に関する。あるいは、本発明は、酸化物半導体薄膜トランジスタフラットパネルディスプレイ用ガラス基板に関する。さらに詳細には、基板表面に酸化物半導体薄膜トランジスタを形成して製造されるフラットディスプレイに用いられるガラス基板及びその製造方法に関する。
[1]
SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなり、
昇降温速度が10℃/min、550℃で2時間保持の熱処理が施された後の下記式で示される熱収縮率が75ppm以下である、
p−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第2の態様のガラス基板)。
(式)
熱収縮率(ppm)={熱処理前後でのガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106
[2]
前記ガラスはSb2O3を実質的に含有しない [1]に記載のガラス基板。
[3]
熱収縮率が60ppm以下である[1]又は[2]に記載のガラス基板。
[4]
前記熱収縮率は、ガラス基板をTgで30分保持した後、Tg-100℃まで100℃/分で冷却し、室温まで放冷する徐冷操作を行った後に前記熱処理を施して得た値である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のガラス基板。
[5]
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなる
p−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第3の態様のガラス基板)。
[6]
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜11質量%未満、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
Sb2O3は実質的に含有せず、かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなる
p−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第3の態様のガラス基板の一例)。
[7]
前記ガラスは失透温度が1250℃以下であり、かつ前記ガラス基板はダウンドロー法にて成形したものである、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のガラス基板。
[8]
前記ガラスは質量比K2O/R2Oが0.9以上である[1]〜[7]のいずれか1項に記載のガラス基板。
[9]
TFT液晶ディスプレイ用である[1]〜[8]のいずれか1項に記載のガラス基板。
[10]
SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなり、
昇降温速度が10℃/min、550℃で2時間保持の熱処理が施された後の下記式で示される熱収縮率が75ppm以下である、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板。
(式)
熱収縮率(ppm)={熱処理前後でのガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106
[11]
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板。
[12]
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜11質量%未満、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
Sb2O3は実質的に含有せず、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板。
本発明のp−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第1の態様のガラス基板)は、SiO2 52〜78質量%、Al2O3 3〜25質量%、B2O3 3〜15質量%、RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%、Sb2O3 0〜0.3質量%、を含有し、かつAs2O3は実質的に含有せず、質量比CaO/ROは0.65以上であり、質量比(SiO2+Al2O3)/B2O3は7〜30の範囲であり、かつ質量比(SiO2+Al2O3)/ROは5以上であるガラスからなるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板である。また、本発明のp−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第1の態様のガラス基板)の一例として、SiO2 52〜78質量%、Al2O3 3〜25質量%、B2O3 3〜15質量%、RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量)0.01〜0.8質量%を含有し、Sb2O3は実質的に含有せず、かつAs2O3は実質的に含有しないガラスであって、さらに、質量比CaO/ROは0.65以上であり、質量比(SiO2+Al2O3)/B2O3 は8.1〜20の範囲であり、かつ質量比(SiO2+Al2O3)/ROは 5以上であるガラスからなるガラス基板を挙げることができる。
以下に、本発明の第1の態様のガラス基板の各ガラス成分を含有する理由及び含有量や組成比の範囲について説明する。
SiO2は、ガラスの骨格成分であり、従って、必須成分である。含有量が少なくなると、耐酸性が、耐BHF(バッファードフッ酸)および歪点が低下する傾向がある。また、熱膨張係数が増加する傾向がある。また、SiO2含有量が少なすぎると、ガラス基板を低密度化をするのが難しくなる。一方、SiO2含有量が多すぎると、ガラス融液の比抵抗が上昇し、熔融温度が著しく高くなり熔解が困難になる傾向がある。SiO2含有量が多すぎると、耐失透性が低下する傾向もある。このような観点から、SiO2の含有量は、52〜78質量%の範囲とする。SiO2の含有量は、好ましくは57〜75 質量%、より好ましくは58〜72質量%、さらに好ましくは59〜70質量%、一層好ましくは59〜69質量%、より一層好ましくは61〜69質量%、さらに一層好ましくは61〜68質量%、尚一層好ましくは62〜67質量%の範囲である。他方、SiO2含有量が多すぎると、ガラスのエッチングレートが遅くなる傾向がある。ガラス板をスリミングする場合の速度を示すエッチングレートが十分に速いガラス基板を得るという観点からは、SiO2の含有量は、好ましくは53〜75 質量%、より好ましくは55〜70質量%、さらに好ましくは55〜65質量%、一層好ましくは58〜63質量%の範囲である。尚、SiO2含有量は、上記耐酸性等の特性とエッチングレートの両方を考慮して適宜決定される。
Al2O3は、分相を抑制し、歪点を高くする必須成分である。含有量が少なすぎると、ガラスが分相しやすくなる。歪点が低下する。さらに、ヤング率及びエッチングレートも低下する傾向がある。Al2O3含有量が多すぎると、比抵抗が上昇する。また、ガラスの失透温度が上昇して、耐失透性が低下するので、成形性が悪化する傾向がある。このような観点から、Al2O3の含有量は3〜25質量%の範囲である。Al2O3の含有量は、好ましくは8〜25質量%、より好ましくは10〜23質量%、さらに好ましくは12〜20質量%、一層好ましくは14〜20質量%、尚一層好ましくは15〜20質量%、さらに尚一層好ましくは15〜19質量%の範囲である他方、エッチングレートが十分に速いガラス基板を得るという観点からは、Al2O3の含有量は、好ましくは8〜25質量%、より好ましくは10〜23質量%、さらに好ましくは14〜23質量%、一層好ましくは17〜22質量%である。尚、Al2O3の含有量は、上記ガラスが分相特性等とエッチングレートの両方を考慮して適宜決定される。
B2O3は、ガラスの熔融温度に代表される高温粘性域における温度を低下させ、清澄性を改善する必須成分である。B2O3含有量が少なすぎると、熔解性、耐失透性及び耐BHFが低下する傾向にある。また、B2O3含有量が少なすぎると、比重が増加して低密度化が図りがたくなる。他方、B2O3含有量が多すぎると、比抵抗が上昇する。また、B2O3含有量が多すぎると、歪点が低下し、耐熱性が低下する。また、耐酸性及びヤング率が低下する傾向にある。また、ガラス熔解時のB2O3の揮発により、ガラスの不均質が顕著となり、脈理が発生しやすくなる。このような観点から、B2O3含有量は、3〜15質量%の範囲であり、好ましくは3〜13質量%、より好ましくは3〜11質量%未満、より好ましくは3〜10質量%未満、さらに好ましくは4〜9質量%、一層好ましくは5〜9質量%、尚一層好ましくは7〜9質量%の範囲である。他方、失透温度を十分に低下させるためには、B2O3含有量は、3〜15質量%の範囲であり、好ましくは5〜15質量%、よりましくは6〜13質量%、さらにましくは7〜11質量%未満である。尚、B2O3含有量は、上記熔解性等と失透温度の両方を考慮して適宜決定される。
ROは、比抵抗を低下させ、熔解性を向上させる必須成分である。RO含有量が少なすぎると、比抵抗が上昇し、熔解性が悪化する。RO含有量が多すぎると、歪点及びヤング率が低下する。さらに、密度が上昇する。また、RO含有量が多すぎると、熱膨張係数が増大する傾向もある。このような観点から、ROは、3〜20質量%の範囲であり、好ましくは4〜16質量%、より好ましくは4〜15質量%、さらに好ましくは6〜14質量%、一層好ましくは7〜14質量%、より一層好ましくは7〜12質量%、尚一層好ましくは8〜11質量%の範囲である。
Li2O、Na2O及びK2OであるR2Oは、ガラスの塩基性度を高め、清澄剤の酸化を容易にして、清澄性を発揮させる成分である。また、熔解性向上、比抵抗低下させる成分である。従って、R2Oを含有させると、比抵抗が低下し、清澄性が向上し、熔解性が向上する。しかし、R2O含有量が多すぎると、ガラス基板から溶出してTFT特性を劣化させる。また、熱膨張係数が増大する傾向がある。これらの観点から、R2Oの合量であるLi2O+Na2O+K2Oは0.01〜0.8質量%の範囲であり、好ましくは0.01〜0.6質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%、さらに好ましくは0.01〜0.4質量%、一層好ましくは0.01〜0.3質量%の範囲である。上記範囲における下限値0.01質量%は、好ましくは0.05質量%、より好ましくは0.1質量%である。
K2O含有量が多すぎると、ガラス基板から溶出してTFT特性を劣化させる傾向がある。また、熱膨張係数も増大する傾向がある。K2O含有量は、好ましくは0.01〜0.8質量%、より好ましくは0.05〜0.7質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%、一層好ましくは0.1〜0.5質量%、より一層好ましくは0.1〜0.4質量%、さらに一層好ましくは0.1〜0.3質量%の範囲である。
ZnO含有量が多くなりすぎると、失透温度及び密度が上昇する傾向がある。また、歪点が低下する傾向がある。そのため、ZnO含有量は、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0〜3質量%、さらに好ましくは0〜2質量%、一層好ましくは0〜1質量%の範囲である。ZnOは実質的に含有しないことが好ましい。
P2O5含有量が多すぎると、ガラス熔解時のP2O5の揮発により、ガラスの不均質が顕著となり、脈理が発生しやすくなる。また、耐酸性が著しく悪化する。また、乳白が生じやすくなる。P2O5含有量は、好ましくは0〜3質量%、より好ましくは0〜1質量%、さらに好ましくは0〜0.5質量%の範囲であり、実質的に含有しないことが特に好ましい。
エッチングレート(μm/h)は、ガラス基板をHFの割合が1mol/kg、HClの割合が5mol/kgの混酸の40℃のエッチング液に1時間浸漬した場合の、単位時間(1時間)当たりのガラス基板の一方の表面の厚み減少量(μm)として表す。
β−OH値=(1/X)log 10(T1/T2)
X : ガラス肉厚(mm)
T1 : 参照波長2600nm における透過率(%)
T2 : 水酸基吸収波長2800nm付近における最小透過率(%)
低収縮率と熔解性を両立するために、本発明の第1の態様のガラス基板を構成するガラスのβ−OH値は、0.05〜0.40mm-1とすることが好ましく、0.10〜0.35mm-1がより好ましく、0.10〜0.30mm-1がさらに好ましく、0.10〜0.25mm-1がさらに好ましく、0.10〜0.20mm-1が一層好ましく、0.10〜0.15mm-1がより一層好ましい。
熱収縮率(ppm)={熱処理前後のガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなる
p−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板(本発明の第3の態様のガラス基板)を包含する。
SiO2 57〜75質量%、
Al2O3 8〜25質量%、
B2O3 3〜11質量%未満、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜25質量%、
MgO 0〜15質量%、
CaO 1〜20質量%、
SrO+BaO 0〜3.4質量%未満、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%を含有し、
質量比CaO/RO 0.65以上であり、
Sb2O3は実質的に含有せず、かつAs2O3は実質的に含有しないガラスからなる、
p−Si・TFTフラットパネルディスプレイ用ガラス基板を挙げることができる。
SiO2は、ガラスの骨格成分であり、従って、必須成分である。含有量が少なくなると、耐酸性、耐BHF(バッファードフッ酸)及び歪点が低下する傾向がある。また、熱膨張係数が増加する傾向がある。また、SiO2含有量が少なすぎると、ガラス基板を低密度化するのが難しくなる。一方、SiO2含有量が多すぎると、ガラス融液の比抵抗が上昇し、熔融温度が著しく高くなり熔解が困難になる傾向がある。SiO2含有量が多すぎると、耐失透性が低下する傾向もある。このような観点から、SiO2の含有量は、57〜75質量%の範囲とする。SiO2の含有量は、好ましくは58〜72質量%、さらに好ましくは59〜70質量%、一層好ましくは59〜69質量%、より一層好ましくは61〜69質量%、さらに一層好ましくは61〜68質量%、尚好ましくは62〜67質量%の範囲である。他方、SiO2含有量が多すぎると、ガラスのエッチングレートが遅くなる傾向がある。スリミングする場合の速度を示すエッチングレートが十分に速いガラス基板を得るという観点からは、SiO2の含有量は、好ましくは57〜75 質量%、より好ましくは57〜70質量%、さらに好ましくは57〜65質量%、一層好ましくは58〜63質量%の範囲である。尚、SiO2含有量は、上記耐酸性等の特性とエッチングレートの両方を考慮して適宜決定される。
Al2O3は、分相を抑制し、かつ歪点を高くする必須成分である。含有量が少なすぎると、ガラスが分相しやすくなる。また歪点が低下する傾向にある。さらに、ヤング率及びエッチングレートも低下する傾向がある。Al2O3含有量が多すぎると、比抵抗が上昇する。また、ガラスの失透温度が上昇して、耐失透性が低下するので、成形性が悪化する傾向がある。このような観点から、Al2O3の含有量は8〜25質量%の範囲である。Al2O3の含有量は、好ましくは10〜23質量%、より好ましくは12〜20質量%、さらに好ましくは14〜20質量%、尚一層好ましくは15〜20質量%、さらに一層好ましくは15〜19質量%の範囲である。他方、エッチングレートが十分に速いガラス基板を得るという観点からは、Al2O3の含有量は、好ましくは8〜23質量%、より好ましくは10〜23質量%、さらに好ましくは14〜23質量%、一層好ましくは17〜22質量%である。尚、Al2O3の含有量は、上記ガラスが分相特性等とエッチングレートの両方を考慮して適宜決定される。
B2O3は、ガラスの高温粘性域における粘度を低下させ、熔解性および清澄性を改善する必須成分である。B2O3含有量が少なすぎると、熔解性及び耐BHFが低下し、耐失透性も低下する。また、B2O3含有量が少なすぎると、比重が増加して低密度化が図りがたくなる。B2O3含有量が多すぎると、ガラス融液の比抵抗が上昇する。また、B2O3含有量が多すぎると、歪点が低下する。さらに、耐熱性及び耐酸性が低下し、ヤング率が低下する。また、ガラス熔解時のB2O3の揮発により、ガラスの不均質が顕著となり、脈理が発生しやすくなる。このような観点から、B2O3含有量は、3〜11質量%未満の範囲であり、好ましくは3〜10質量%未満、より好ましくは4〜9質量%、さらに好ましくは5〜9質量%、一層好ましくは7〜9質量%の範囲である。他方、失透温度を十分に低下させるためには、B2O3含有量は、好ましくは5〜15質量%、よりましくは6〜13質量%、さらにましくは7〜11質量%未満である。尚、B2O3含有量は、上記熔解性等と失透温度の両方を考慮して適宜決定される。
Li2O、Na2O及びK2OであるR2Oは、ガラスの塩基性度を高め、清澄剤の酸化を容易にして、清澄性を発揮させる成分である。また、熔解性向上、比抵抗低下させる成分である。従って、R2Oを含有させると、比抵抗が低下し、熔解性が向上すると共に、清澄性が向上する。しかし、R2O含有量が多すぎると、ガラス基板から溶出してTFT特性を劣化させる。また、熱膨張係数が増大する傾向がある。これらの観点から、R2Oの合量であるLi2O+Na2O+K2Oは0.01〜0.8質量%の範囲であり、好ましくは0.01〜0.6質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%、さらに好ましくは0.01〜0.4質量%、一層好ましくは0.01〜0.3質量%の範囲である。上記範囲における下限値0.01質量%は、好ましくは0.05質量%、より好ましくは0.1質量%である。
本発明の本発明の第1の態様のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の製造方法は、
SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
を含有し、As2O3は実質的に含有せず、
質量比CaO/ROは0.65以上であり、質量比(SiO2+Al2O3)/B2O3は7〜30の範囲であり、かつ
質量比(SiO2+Al2O3)/ROは5以上のガラスとなるように調合したガラス原料を少なくとも直接通電加熱を用いて熔解して熔融ガラスを得る熔解工程と、
前記熔融ガラスを平板状ガラスに成形する成形工程と、
前記平板状ガラスを冷却する冷却工程と、を有する。
さらに本発明の本発明の第1の態様の液晶ディスプレイ用ガラス基板の製造方法は、
SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3〜15質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 3〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%
を含有し、Sb2O3は実質的に含有せず、かつAs2O3は実質的に含有せず、
質量比CaO/ROは0.65以上であり、質量比(SiO2+Al2O3)/B2O3 は8.1〜20の範囲であり、かつ質量比(SiO2+Al2O3)/ROは 5以上のガラスとなるように調合したガラス原料を少なくとも直接通電加熱を用いて熔解して熔融ガラスを得る熔解工程と、
前記熔融ガラスを平板状ガラスに成形する成形工程と、
前記平板状ガラスを冷却する冷却工程と、を有する。
熔解工程においては、所定のガラス組成となるように調合したガラス原料を少なくとも直接通電加熱を用いて熔解する。ガラス原料は、公知の材料から適宜選択できる。ガラス融液の1550℃における比抵抗が、50〜300Ω・cmの範囲となるように、ガラス原料の組成、特に、R2OとROの含有量を調整することが好ましい。R2Oの含有量を0.01〜0.8質量%、ROの含有量を3〜20質量%の範囲とすることで、1550℃における比抵抗を上記範囲内とすることができる。また、ガラス基板のβ-OHの値が0.1〜0.4mmとなるように、熔解工程を調整することが好ましい。また、本発明の第1及び2の態様のガラス基板の製造においては、ROの含有量を3〜20質量%の範囲で調整することでも1550℃における比抵抗を調整でき、本発明の第3の態様のガラス基板の製造においては、ROの含有量を3〜25質量%の範囲で調整することでもガラス融液1550℃における比抵抗を調整できる。
成形工程では、熔解工程にて熔解した熔融ガラスを平板状ガラスに成形する。平板状ガラスへの成形方法は、例えば、ダウンドロー法、特にオーバーフローダウンドロー法が好適である。その他、フロート法、リドロー法、ロールアウト法などを適用できる。ダウンドロー法を採用することにより、フロート法など他の成形方法を用いた場合に比べ、得られたガラス基板の主表面が熱間成形された表面であるために、極めて高い平滑性を有しており、成形後のガラス基板表面の研磨工程が不要となるために、製造コストを低減することができ、さらに生産性も向上させることができる。さらに、ダウンドロー法を使用して成形したガラス基板の両主表面は均一な組成を有しているために、エッチング処理を行った際に、均一にエッチングを行うことができる。加えて、ダウンドロー法を使用して成形することで、マイクロクラックのない表面状態を有するガラス基板を得ることができるため、ガラス基板自体の強度も向上させることができる
徐冷時の条件を適宜調整することでガラス基板の熱収縮率をコントロールすることができる。ガラス基板の熱収縮率は上述のように、75ppm以下、より好ましくは60ppm以下であることが好ましく、75ppm以下、より好ましくは60ppm以下のガラス基板を製造するためには、例えば、ダウンドロー法を使用する場合は、平板状ガラスの温度を、TgからTg-100℃の温度範囲を20〜120秒で冷却するように、成形を行うことが望ましい。20秒未満であると、熱収縮量を十分低減することができない場合がある。一方、120秒を超えると、生産性が低下すると共に、ガラス製造装置(徐冷炉)が大型化してしまう。あるいは、平板状ガラスの平均の冷却速度を、TgからTg-100℃の温度範囲において、50〜300℃/分とするように徐冷(冷却)を行うことが好ましい。冷却速度が、300℃/分を超えると、熱収縮量を十分低減することができない場合がある。一方、50℃/分未満であると、生産性が低下すると共に、ガラス製造装置(徐冷炉)が大型化してしまう。冷却速度の好ましい範囲は、50〜300℃/分であり、50〜200℃/分がより好ましく、60〜120℃/分がさらに好ましい。他方、徐冷工程後に熱収縮低減処理(オフラインアニール)工程を別途設けることで、熱収縮率を小さくすることもできる。しかし、徐冷工程とは別にオフラインアニール工程を設けると、生産性が低下し、コストが高騰してしまうという問題点がある。そのため、上述したように、徐冷工程において平板状ガラスの冷却速度を制御するという熱収縮低減処理(オンラインアニール)を施すことによって、熱収縮率を所定範囲内におさめることがより好ましい。
表1に示すガラス組成になるように、実施例1〜25及び比較例1〜2の試料ガラスを以下の手順に従って作製した。得られた試料ガラスおよび試料ガラス基板について、失透温度、Tg、100〜300℃の範囲における平均熱膨張係数(α)、熱収縮率、密度、歪点、熔解温度(粘度が102.5dPa・sの時のガラス温度、表1中ではT(log(η=2.5)と表示)、液相粘度、1550℃における比抵抗、、エッチング速度を求め、表1に示す。
まず、表1に示すガラス組成となるように、通常のガラス原料である、シリカ,アルミナ,酸化ホウ素,炭酸カリウム,塩基性炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸ストロンチウム,二酸化スズおよび三酸化二鉄を用いて、ガラス原料バッチ(以下バッチと呼ぶ)を調合した。なお、ガラスで400gとなる量で調合した。
前記試料ガラスを、3mm角、長さ55mmの角柱形状に切断・研削加工して、試験片とした。この試験片に対して、ビーム曲げ測定装置(東京工業株式会社製)を用いて測定を行い、ビーム曲げ法(ASTM C−598)に従い、計算により歪点を求めた。
熱収縮率は、前記熱収縮測定用試料ガラス基板を550℃で2時間の熱処理が施された後のガラス基板の収縮量を用いて、以下の式にて求めた。
熱収縮率(ppm)
={熱処理前後のガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106
本実施例では、具体的に、以下の方法によって収縮量の測定を行った。
前記試料ガラスの熔融時の比抵抗は、HP社製 4192A LF インピーダンス・アナライザーを用いて、四端子法にて測定し、前記測定結果より1550℃での比抵抗値を算出した。
前記試料ガラスを粉砕し、2380μmのふるいを通過し、1000μmのふるい上に留まったガラス粒を得た。このガラス粒をエタノールに浸漬し、超音波洗浄した後、恒温槽で乾燥させた。乾燥させたガラス粒を、幅12mm、長さ200mm、深さ10mmの白金ボート上に、前記ガラス粒25gをほぼ一定の厚さになるように入れた。この白金ボートを、1080〜1320℃(あるいは1140℃〜1380℃)の温度勾配をもった電気炉内に5時間保持し、その後、炉から取り出して、ガラス内部に発生した失透を50倍の光学顕微鏡にて観察した。失透が観察された最高温度を、失透温度とした。
前記試料ガラスを、φ5mm、長さ20mmの円柱状に加工して、試験片とした。この試験片に対し、示差熱膨張計(Thermo Plus2 TMA8310)を用いて、昇温過程における温度と試験片の伸縮量を測定した。この時の昇温速度は5℃/minとした。前記温度と試験片の伸縮量との測定結果を元に100〜300℃の温度範囲における平均熱膨張係数およびTgを測定した。なお、本願でのTgとは、ガラス体を800℃に設定した別の電気炉の中で2時間保持した後、740℃まで2時間、更に660℃まで2時間で冷却後、その電気炉の電源を切り、室温まで冷却した試料ガラスについて測定した値である。
ガラスの密度は、アルキメデス法によって測定した。
前記試料ガラスの高温粘性は、白金球引き上げ式自動粘度測定装置を用いて測定した。
前記測定結果より、粘度102.5dPa・sの時の温度を算出し、熔融温度を得た。
前記高温粘性の測定結果より、前記失透温度での粘性を算出し、液相粘度を得た。表1には、10ndPa・sで示される液相粘度の指数部分nのみを表示する。
ガラス基板をHFの割合が1mol/kg、HClの割合が5mol/kgの混酸の40℃のエッチング液に1時間浸漬し、ガラス基板の一方の表面の厚み減少量(μm)を測定した。単位時間(1時間)当たりの減少量(μm)としてエッチングレート(μm/h)を求めた。
実施例7に示すガラス組成となるよう調合したガラス原料を、耐火煉瓦製の熔解槽と白金合金製の調整槽(清澄槽)を備えた連続熔解装置を用いて、1560〜1640℃で熔解し、1620〜1670℃で清澄し、1440〜1530℃で攪拌した後にオーバーフローダウンドロー法により厚さ0.7mmの薄板状に成形し、TgからTg-100℃の温度範囲内において、100℃/分の平均速度で徐冷を行い、液晶ディスプレイ用(有機ELディスプレイ用)ガラス基板を得た。なお、前記記載の各特性については、得られたガラス基板を用いて測定した。
実施例11、13に示すガラス組成となるよう調合したガラス原料を用いて実施例26と同様にガラス基板を作製し、各特性を測定した。
上記のように得られた実施例27の組成のガラス基板の熔解温度は1610℃、β-OH値は0.20mm-1で、Tgは754℃、歪点は697℃、熱収縮率は51ppmであり、他の特性は実施例11と同等であった。また、実施例28の組成のガラス基板の熔解温度は1585℃、β-OH値は0.21mm-1で、Tgは761℃、歪点は710℃、熱収縮率は31ppmであり、他の特性は実施例13と同等であった。上記のように、上記ガラス基板は720℃以上のTgと、1680℃以下の熔融温度とを有しており、高い低粘特性温度および良好な熔解性とが実現されていた。さらに、熱収縮率および失透温度も、本発明のガラス基板の条件を満たしていた。なお、上記のように得られたガラス基板は、実施例11、13よりも、β-OH値が0.1mm-1程度大きいため、実施例7、13と比較するとTgは2〜3℃低くなるが、十分に高いTgを実現できている。
したがって、本実施例で得られたガラス基板は、p−Si・TFTが適用されるディスプレイにも用いることが可能な、優れた特性を備えたガラス基板であるといえる。
Claims (8)
- SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3.0〜3.8質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 11.4〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量) 0.01〜0.8質量%、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
を含有し、
As2O3は実質的に含有せず、
RO + B2O3は15質量%以上、23質量%以下であり、
SiO2 + Al2O3は75〜87質量%であり、
質量比CaO/B2O3は1.1以上であり、
質量比(SiO2 + Al2O3)/ B2O3は21.6以上であり、
歪点695℃以上であるガラス(ただし、Y 2 O 3 +La 2 O 3 を0.1〜4 モル%含有する場合を除く)からなり、
失透温度が1050〜1300℃未満、ガラス融液(1550℃)の比抵抗が50〜300Ω・cm、熔融温度が1680℃以下であり、
昇降温速度が10℃/min、550℃で2時間保持の熱処理が施された後の下記式で示される熱収縮率が75ppm以下である、ディスプレイ用ガラス基板。
(式)
熱収縮率(ppm)={熱処理前後でのガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106 - 前記ガラス基板は、酸化物半導体薄膜TFTディスプレイ用である請求項1に記載のガラス基板。
- 前記ガラス基板は、液晶ディスプレイ用または有機ELディスプレイ用である請求項1に記載のガラス基板。
- 前記ガラスは、Tg 750℃以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス基板。
- SiO2 52〜78質量%、
Al2O3 3〜25質量%、
B2O3 3.0〜3.8質量%、
RO(但し、ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量) 11.4〜20質量%、
R2O(但し、R2OはLi2O、Na2O及びK2Oの合量)0.01〜0.8質量%、
Sb2O3 0〜0.3質量%、
を含有し、
As2O3は実質的に含有せず、
質量比CaO/B2O3は1.1以上であり、
RO + B2O3は15質量%以上、23質量%以下であり、
SiO2 + Al2O3は75〜87質量%であり、
質量比(SiO2 + Al2O3)/ B2O3は21.6以上であり、
失透温度が1050〜1300℃未満、ガラス融液(1550℃)の比抵抗が50〜300Ω・cm、熔融温度が1680℃以下となり、
歪点695℃以上であるガラス(ただし、Y 2 O 3 +La 2 O 3 を0.1〜4 モル%含有する場合を除く)となるように調合したガラス原料を少なくとも直接通電加熱を用いて熔解して熔融ガラスを得る熔解工程と、
前記熔融ガラスを平板状ガラスに成形する成形工程と、
前記平板状ガラスを徐冷する徐冷工程と、を有し、
昇降温速度が10℃/min、550℃で2時間保持の熱処理が施された後の下記式で示される熱収縮率が75ppm以下であるガラス基板を得ることを含む、
ディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
(式)
熱収縮率(ppm)={熱処理前後でのガラスの収縮量/熱処理前のガラスの長さ}×106 - 前記ガラス基板は、酸化物半導体薄膜TFTディスプレイ用である請求項5に記載の製造方法。
- 前記ガラス基板は、液晶ディスプレイ用または有機ELディスプレイ用である請求項5又は6に記載の製造方法。
- 前記ガラスは、Tg 750℃以上である請求項5〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011147768 | 2011-07-01 | ||
JP2011147768 | 2011-07-01 | ||
JP2012059233 | 2012-03-15 | ||
JP2012059233 | 2012-03-15 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015115385A Division JP6375265B2 (ja) | 2011-07-01 | 2015-06-08 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017071548A JP2017071548A (ja) | 2017-04-13 |
JP6539250B2 true JP6539250B2 (ja) | 2019-07-03 |
Family
ID=47437032
Family Applications (4)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012530015A Active JP5172045B2 (ja) | 2011-07-01 | 2012-06-29 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
JP2012244849A Active JP5759957B2 (ja) | 2011-07-01 | 2012-11-06 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
JP2015115385A Active JP6375265B2 (ja) | 2011-07-01 | 2015-06-08 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
JP2016216072A Active JP6539250B2 (ja) | 2011-07-01 | 2016-11-04 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
Family Applications Before (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012530015A Active JP5172045B2 (ja) | 2011-07-01 | 2012-06-29 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
JP2012244849A Active JP5759957B2 (ja) | 2011-07-01 | 2012-11-06 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
JP2015115385A Active JP6375265B2 (ja) | 2011-07-01 | 2015-06-08 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US9029280B2 (ja) |
JP (4) | JP5172045B2 (ja) |
KR (2) | KR101523832B1 (ja) |
CN (2) | CN103052604B (ja) |
TW (2) | TWI490183B (ja) |
WO (1) | WO2013005680A1 (ja) |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8697591B2 (en) * | 2006-12-14 | 2014-04-15 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Low dielectric glass and fiber glass |
JP5172045B2 (ja) * | 2011-07-01 | 2013-03-27 | AvanStrate株式会社 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
TWI597250B (zh) * | 2011-07-01 | 2017-09-01 | 安瀚視特股份有限公司 | 顯示器用玻璃基板 |
JP5943064B2 (ja) * | 2012-02-27 | 2016-06-29 | 旭硝子株式会社 | 無アルカリガラスの製造方法 |
JP6037117B2 (ja) * | 2012-12-14 | 2016-11-30 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス及びガラス基板 |
KR20160006335A (ko) * | 2014-07-08 | 2016-01-19 | 삼성디스플레이 주식회사 | 박막트랜지스터 기판, 디스플레이 장치, 박막트랜지스터 기판 제조방법 및 디스플레이 장치 제조방법 |
CN109133615B (zh) * | 2015-06-30 | 2022-05-10 | 安瀚视特控股株式会社 | 显示器用玻璃基板及其制造方法 |
JP6172481B2 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-08-02 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板及びその製造方法 |
CN105621881B (zh) * | 2015-12-30 | 2018-02-09 | 东旭科技集团有限公司 | 一种铝硅酸盐玻璃用组合物与铝硅酸盐玻璃及它们的用途 |
CN105621883A (zh) * | 2016-02-02 | 2016-06-01 | 彩虹(合肥)液晶玻璃有限公司 | 一种液晶基板玻璃及其制备方法 |
JP6323730B2 (ja) * | 2016-08-22 | 2018-05-16 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス及びガラス基板 |
WO2018051987A1 (ja) * | 2016-09-16 | 2018-03-22 | 旭硝子株式会社 | ガラス基板、および積層基板 |
JPWO2018225627A1 (ja) * | 2017-06-05 | 2020-04-23 | Agc株式会社 | 強化ガラス |
KR102569274B1 (ko) * | 2017-12-20 | 2023-08-22 | 니폰 덴키 가라스 가부시키가이샤 | 유리판의 제조 방법 |
CN109650723A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-04-19 | 陕西科技大学 | 一种高硬度的无碱高铝硼硅玻璃及制备方法 |
US11718553B2 (en) * | 2019-03-19 | 2023-08-08 | AGC Inc. | Alkali-free glass substrate |
KR102141856B1 (ko) * | 2019-03-19 | 2020-08-07 | 에이지씨 가부시키가이샤 | 무알칼리 유리 기판 |
CN111606560B (zh) * | 2020-06-05 | 2022-03-11 | 中建材蚌埠玻璃工业设计研究院有限公司 | 一种无碱铝硼硅酸盐玻璃 |
CN115180824B (zh) * | 2022-07-05 | 2024-01-16 | 河北光兴半导体技术有限公司 | 防火玻璃组合物、防火玻璃及其制备方法 |
US11773006B1 (en) | 2022-11-10 | 2023-10-03 | Corning Incorporated | Glasses for high performance displays |
CN116040939A (zh) * | 2023-01-19 | 2023-05-02 | 华南理工大学 | 低熔点硼硅酸盐玻璃及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0825772B2 (ja) * | 1987-01-16 | 1996-03-13 | 日本板硝子株式会社 | 電子機器の基板用ガラス |
WO1997011920A1 (fr) * | 1995-09-28 | 1997-04-03 | Nippon Electric Glass Co., Ltd. | Substrat de verre exempt d'alcalis |
JPH09278465A (ja) | 1996-04-17 | 1997-10-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 熱収縮率の小さいガラス基板の製造方法 |
US5824127A (en) * | 1996-07-19 | 1998-10-20 | Corning Incorporated | Arsenic-free glasses |
US6060168A (en) * | 1996-12-17 | 2000-05-09 | Corning Incorporated | Glasses for display panels and photovoltaic devices |
JP2000086261A (ja) | 1998-09-14 | 2000-03-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | ガラス基板及びそれを用いた平板ディスプレイ装置並びにガラス基板の熱処理方法 |
JP4576680B2 (ja) | 1999-08-03 | 2010-11-10 | 旭硝子株式会社 | 無アルカリガラス |
DE10064977C1 (de) * | 2000-12-23 | 2002-10-02 | Schott Glas | Vorrichtung zum Herstellen von dünnen Glasscheiben |
JP2002308643A (ja) * | 2001-02-01 | 2002-10-23 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 無アルカリガラス及びディスプレイ用ガラス基板 |
JP5105571B2 (ja) | 2003-10-10 | 2012-12-26 | 日本電気硝子株式会社 | 無アルカリガラスの製造方法 |
JP4715258B2 (ja) | 2005-03-22 | 2011-07-06 | 旭硝子株式会社 | ガラスおよびガラス製造方法 |
CN102173581B (zh) | 2005-08-15 | 2013-06-26 | 安瀚视特股份有限公司 | 玻璃组成物 |
CN104250066A (zh) | 2005-08-15 | 2014-12-31 | 安瀚视特股份有限公司 | 玻璃组合物以及玻璃组合物的制造方法 |
KR101037988B1 (ko) | 2006-05-25 | 2011-05-30 | 니폰 덴키 가라스 가부시키가이샤 | 무알칼리 유리 및 무알칼리 유리 기판 |
JP5808069B2 (ja) * | 2007-02-16 | 2015-11-10 | 日本電気硝子株式会社 | 太陽電池用ガラス基板 |
JP5483821B2 (ja) | 2007-02-27 | 2014-05-07 | AvanStrate株式会社 | 表示装置用ガラス基板および表示装置 |
JP5435394B2 (ja) | 2007-06-08 | 2014-03-05 | 日本電気硝子株式会社 | 強化ガラス基板及びその製造方法 |
US7709406B2 (en) | 2007-07-31 | 2010-05-04 | Corning Incorporation | Glass compositions compatible with downdraw processing and methods of making and using thereof |
JP5428287B2 (ja) * | 2007-12-25 | 2014-02-26 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス板の製造方法及び製造設備 |
JP5327702B2 (ja) | 2008-01-21 | 2013-10-30 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法 |
US8187715B2 (en) * | 2008-05-13 | 2012-05-29 | Corning Incorporated | Rare-earth-containing glass material and substrate and device comprising such substrate |
DE102009008292B4 (de) * | 2009-02-10 | 2014-09-25 | Schott Ag | Kondensator und Verfahren zur Herstellung eines solchen |
WO2010107111A1 (ja) * | 2009-03-19 | 2010-09-23 | 日本電気硝子株式会社 | 無アルカリガラス |
JP5679513B2 (ja) * | 2009-05-07 | 2015-03-04 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板及びその製造方法 |
JP5780487B2 (ja) | 2009-06-01 | 2015-09-16 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法 |
JP5537144B2 (ja) * | 2009-12-16 | 2014-07-02 | AvanStrate株式会社 | ガラス組成物とそれを用いたフラットパネルディスプレイ用ガラス基板 |
TWI597250B (zh) * | 2011-07-01 | 2017-09-01 | 安瀚視特股份有限公司 | 顯示器用玻璃基板 |
JP5172045B2 (ja) * | 2011-07-01 | 2013-03-27 | AvanStrate株式会社 | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 |
-
2012
- 2012-06-29 JP JP2012530015A patent/JP5172045B2/ja active Active
- 2012-06-29 WO PCT/JP2012/066738 patent/WO2013005680A1/ja active Application Filing
- 2012-06-29 KR KR1020127031520A patent/KR101523832B1/ko active IP Right Grant
- 2012-06-29 CN CN201280002220.7A patent/CN103052604B/zh active Active
- 2012-06-29 US US13/537,906 patent/US9029280B2/en active Active
- 2012-06-29 TW TW101123755A patent/TWI490183B/zh active
- 2012-06-29 CN CN201310111025.4A patent/CN103204630B/zh active Active
- 2012-06-29 TW TW102107057A patent/TWI598315B/zh active
- 2012-06-29 KR KR1020127031263A patent/KR101273847B1/ko active IP Right Grant
- 2012-11-06 JP JP2012244849A patent/JP5759957B2/ja active Active
-
2015
- 2015-04-14 US US14/685,953 patent/US9580352B2/en active Active
- 2015-06-08 JP JP2015115385A patent/JP6375265B2/ja active Active
-
2016
- 2016-11-04 JP JP2016216072A patent/JP6539250B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013216562A (ja) | 2013-10-24 |
US9029280B2 (en) | 2015-05-12 |
JP5759957B2 (ja) | 2015-08-05 |
US20130059718A1 (en) | 2013-03-07 |
TWI490183B (zh) | 2015-07-01 |
CN103052604B (zh) | 2015-12-23 |
WO2013005680A1 (ja) | 2013-01-10 |
US9580352B2 (en) | 2017-02-28 |
TW201323371A (zh) | 2013-06-16 |
JP2015231942A (ja) | 2015-12-24 |
TWI598315B (zh) | 2017-09-11 |
US20150218040A1 (en) | 2015-08-06 |
KR20130014062A (ko) | 2013-02-06 |
JP2017071548A (ja) | 2017-04-13 |
TW201305083A (zh) | 2013-02-01 |
JP5172045B2 (ja) | 2013-03-27 |
CN103052604A (zh) | 2013-04-17 |
JP6375265B2 (ja) | 2018-08-15 |
KR101523832B1 (ko) | 2015-05-28 |
CN103204630A (zh) | 2013-07-17 |
KR101273847B1 (ko) | 2013-06-11 |
CN103204630B (zh) | 2020-06-09 |
JPWO2013005680A1 (ja) | 2015-02-23 |
KR20140018085A (ko) | 2014-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6539250B2 (ja) | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 | |
JP6420282B2 (ja) | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びその製造方法 | |
JP6105539B2 (ja) | フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法 | |
KR101409534B1 (ko) | 평판 디스플레이용 유리 기판 및 그의 제조 방법 | |
TWI570087B (zh) | Glass substrate for flat panel display and method for manufacturing the same | |
TWI518045B (zh) | 平板顯示器用玻璃基板 | |
KR20160023699A (ko) | 무알칼리 유리 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170906 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171107 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20171225 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180814 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190319 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190510 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190604 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190607 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6539250 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |