JP6539077B2 - ワモンゴキブリ誘引製剤 - Google Patents
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Description
(1) ヒノキチオールおよび/またはその塩であるヒノキチオール類を含有することを特徴とするワモンゴキブリ誘引製剤。
(2) さらに、殺虫成分を含有することを特徴とする前記(1)に記載の誘引製剤。
(3) エアゾール剤又は固形剤であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の誘引製剤。
(4) 固形剤が粒剤又は粉剤であることを特徴とする前記(3)に記載の誘引製剤。
(5) 固形剤が毒餌剤であることを特徴とする前記(3)または(4)に記載の誘引製剤。
(6) 捕獲器に使用されることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の誘引製剤。
(7) 前記ヒノキチオール類がヒノキチオールである前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の誘引製剤。
(8) 前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の誘引製剤のワモンゴキブリ駆除または捕獲のための使用。
(9) 前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載のワモンゴキブリ誘引製剤を製造するための請求項1に記載のヒノキチオール類またはヒノキチオール含有精油の使用。
EPI値が1に近いほど、ゴキブリ誘引活性が高いことを示す。
固形剤としての毒餌剤において、固形とは、ベンジリデン−D−ソルビトール、カラギーナン、ポリビニルアルコール、アルギン酸等のゲル化剤を用いてゲル状やグミ状、ペースト状といった半固形の形態に調製することも含まれる。
本発明の誘引物質であるヒノキチオール(和光純薬工業株式会社製、結晶〜結晶性粉末)と、対照物質としてゴキブリの誘引活性化合物として知られるソトロン(3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン、和光純薬工業株式会社製)(日本農芸化学会誌 Vol.57、655−658頁、1983年)および、フラネオール(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、和光純薬工業株式会社製、米国特許4945107号)について、各10-3ピコグラム(pg)〜106pgを、ワモンゴキブリ若齢幼虫について、リニアトラックオルファクトメーターを用いた生物試験に供し、そのワモンゴキブリ誘引活性を確認した。
試験の結果、いずれの化合物も105〜106pgにおいては同等の誘引活性を示したが、より低濃度である102〜104pgにおいて、ヒノキチオールは、対照物質であるソトロン、フラネオールに比べて顕著に優れたワモンゴキブリ誘引活性を示した。
供試化合物及び対照化合物の0.5μg/0.5mLエタノール溶液を1.2cm四方のカット綿に含浸させた後、30分間風乾させたものを、粘着式ゴキブリ捕獲器(商品名「ゴキブリキャッチャー」、大日本除蟲菊株式会社製)の粘着面中央に置き、供試サンプル及び対照サンプルとした。
供試化合物として前述のヒノキチオールを用い、対照化合物として、前述のソトロンを用いた。
ワモンゴキブリの場合、2m98cm×1m70cm×高さ20cmの試験区を設けた。30cm四方のひだ折にした濾紙を3段重ねて、試験区の中央に設置し潜伏シェルターとし、その両側に給水器を2個置いた。クロゴキブリ及びチャバネゴキブリの場合、55cm×38cm×高さ30cmの衣装ケースを試験区とした。15cm四方のひだ折にした濾紙を3段重ねて、試験区の中央に設置し潜伏シェルターとし、その両側に給水器を1個置いた。
その後、ワモンゴキブリ及びクロゴキブリの場合雌雄成虫各5匹及び中老齢幼虫10匹、若齢幼虫20匹を同時に放ち、チャバネゴキブリの場合雌雄成虫各10匹及び中老齢幼虫20匹、若齢幼虫20匹を同時に放ち、一晩静置した。翌日、供試サンプル及び対照サンプルを試験区の四隅にそれぞれが対角線上に位置するように2個ずつ配置し一晩静置した。
翌日、各サンプルの捕獲数を計数し、対照サンプルであるソトロンの捕獲数を1とした場合の相値を算出した。
ヒノキチオールは、ゴキブリの誘引活性化合物として知られるソトロンよりも捕獲数が高まることから誘引効果に優れていることがわかった。またその効果については、ワモンゴキブリのみで優れた誘引効果が認められた。
ヒドラメチルノン5部、ホウ酸15部、脱脂粉乳10部、ゴマ油5部、グリセリン15部、でんぷん25部、米ぬか20部、精製水5部からなる混合物に、前述のヒノキチオールを0.2ppmの含有量になるように加えてよく混練したものをそれぞれ約10gずつ搾り出して成形し、本発明の食毒剤を調製した。
米ぬか30部、魚粉15部及びでんぷん糊剤50部を精製水5部で練ったものに、前述のヒノキチオールが1つの錠剤あたり80ppmとなるよう添加含有させたものを、直径15mmで2mm厚の円盤状に打ち抜き、錠剤(重さ1g)を作製した。
次にポリブテン(分子量900)95部、ポリイソブチレン(分子量120万)5部からなる粘着組成物を調製し、この組成物を8×15cmの広さ、厚さ1mmのボール紙に厚さ0.5mmに塗着して粘着板を得た。この粘着板の中央に、先に作製した錠剤を置き、本発明の捕獲器を得た。
イミプロトリン0.3g(エアゾール組成物全体量に対して、0.1w/v%)、フェノトリン0.9g(エアゾール組成物全体量に対して、0.3w/v%)、誘引物質として、前述のヒノキチオールを0.03g(エアゾール組成物全体量に対して、0.01w/v%)、ソルビタンモノラウレート系非イオン界面活性剤4.8g(エアゾール原液中、4.0w/v%)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル系非イオン界面活性剤3.0g(エアゾール原液中、2.5w/v%)、ポリエチレングリコールモノラウレート系非イオン界面活性剤6.0g(エアゾール原液中、5.0w/v%)に、炭素数が12〜16個のイソパラフィン系脂肪族飽和炭化水素(商品名:IPソルベント2028)を加え油相として98mLとし、さらに水22mL(エアゾール原液中、18.0w/v%)を加えたエアゾール原液120mLを耐圧エアゾール容器に充填し、噴射バルブを装填した後、噴射ガスであるLPG(液化石油ガス)180mL(エアゾール組成物全体量に対して、60.0w/v%)を加圧充填して、本発明の水性エアゾール剤300mLを得た。
殺虫成分としてのシフェノトリン0.2gとd−T80−フタルスリン0.8g、誘引物質として、前述のヒノキチオールを0.03gと、及びステアリン酸ブチル4.0gに無臭ケロセン67.7gを加え、全量90mL(72.2g)の殺虫原液を調製した。
この殺虫原液90mL(72.2g)を耐圧エアゾール容器に充填し、噴射バルブを装填した後、噴射ガスであるLPG(液化石油ガス)210mL(117.6g)を加圧充填して、本発明の油性エアゾール剤300mLを得た。
イミプロトリンを0.45g(0.5w/v%)、フェノトリンを0.45g(0.5w/v%)、誘引物質として、ヒノキチオール含有精油(ヒバ油;ヒノキチオール2重量%含有、液体状)を2.0gと、誘引効果持続成分としてミリスチン酸イソプロピルを1.35g(15.0w/v%)、及びエタノールを含有する原液90mLを150mL容量の耐圧エアゾール容器に充填し、これに噴射剤として炭酸ガス4.0gを加圧充填して、本発明の炭酸ガスエアゾール剤を得た。
n−パラフィン5.0重量%にタルク91.3重量%を十分混合したのち、誘引物質として、前述のヒノキチオールを0.5重量%と、殺虫成分としてのシフルトリン0.2重量%及びジプロピレングリコール3.0重量%の混合溶液を添加し、ハンマーミルで粉砕混合して、本発明の粉剤を得た。
n−パラフィン5.0重量%にタルク90.0重量%を十分混合したのち、誘引物質として、ヒノキチオール亜鉛塩(特開2009−274971号公報記載の製造例に従い作製)を0.5重量%、殺虫成分としてd−フェノトリン0.3重量%、共力剤としてN−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド1.5重量%及びトリプロピレングリコール2.7重量%の混合溶液を添加し、ハンマーミルで粉砕混合して、本発明の粉剤を得た。
2a 吸入口(コントロール側)
2b 吸入口(サンプル側)
3 サンプルを塗布した金属製ディスク
4 供試虫設置場所
Claims (9)
- ヒノキチオールおよび/またはその塩であるヒノキチオール類を有効成分として含有することを特徴とするワモンゴキブリ誘引製剤。
- さらに、殺虫成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の誘引製剤。
- エアゾール剤又は固形剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の誘引製剤。
- 固形剤が粒剤又は粉剤であることを特徴とする請求項3に記載の誘引製剤。
- 固形剤が毒餌剤であることを特徴とする請求項3または4に記載の誘引製剤。
- 捕獲器に使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘引製剤。
- 前記ヒノキチオール類がヒノキチオールである請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘引製剤。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘引製剤のワモンゴキブリ駆除または捕獲のための使用。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のワモンゴキブリ誘引製剤を製造するための請求項1に記載のヒノキチオール類またはヒノキチオール含有精油の使用。
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