以下、図面を参照してサーバの制御方法、サーバおよびサーバの制御プログラムについて詳細に説明する。ただし、本開示は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
本開示にかかるサーバを含む情報提供システムは、飲食店のオーナーまたは従業員等の飲食店関係者により選択された用語を含む名称に対応する外国語メニューを生成する。
図1は、情報提供システムの動作の概要を示す模式図である。
情報提供システム1は、調理方法および食材に対応する第1マスタを記憶する。本開示において、マスタとは、情報提供システム1における処理に使用されるデータを集約して管理する、データ群、表またはデータベースである。マスタにおけるデータの管理は、RDBMS(Relational Data Base Management System)により行われてもよく、単一ファイルにより行われてもよい。
調理方法に対応する第1マスタは、調理方法のカテゴリに属する用語の各国語での表記を関連づけて記憶している。食材に対応する第1マスタは、食材のカテゴリに属する用語の各国語での表記を関連づけて記憶している。
情報提供システム1は、調理方法に対応する第2マスタを記憶する。第2マスタは、調理方法のカテゴリに属する用語とテンプレートとを関連づけて記憶している。テンプレートとは、調理方法のカテゴリに属する用語を含むメニューを表記する場合の用語の並び順を規定する情報である。
図1の例では、用語「串焼き」に関連づけられているテンプレート「grilled [食材] skewer」は、カテゴリ「調理方法」に属する用語「串焼き」がカテゴリ「食材」に属する用語とともに選択されたときに、カテゴリ「食材」に属する用語の英語による表記が「[食材]」の位置に配置されるべきことを示している。
図1の例におけるカテゴリ「調理方法」のように、第2マスタにおいてテンプレートと関連づけられているカテゴリを「基幹カテゴリ」という。
情報提供システム1は、ユーザが使用する端末から、選択データにより、翻訳の対象となるメニューに含まれる用語の指定を受け付ける。選択データとは、ユーザにメニューに含まれる用語を第1言語で選択させる画面を、ユーザが使用する端末に表示させるためのデータである。ユーザは、選択データにより表示される用語入力画面を用いて、翻訳対象となるメニューに含まれる用語を選択する。図1の例では、日本語の用語「串焼き」と「和牛」が用語として選択されている。
情報提供システム1は、選択された用語のうち基幹カテゴリに属する用語に基づいて第2マスタからテンプレートを特定する。そして、情報提供システム1は、特定したテンプレートで規定された並び順で、選択された用語の、第2言語での表記を並べることにより、第2言語メニューを生成し、ユーザに提供する。図1の例では、英語メニューとして「grilled Wagyu beef skewer」が生成されている。
これにより、情報提供システム1は、適切な語順で外国語の名称を生成することが可能となる。
なお、以下では、第1言語が日本語、第2言語が英語、第3言語が中国語(簡体字)である例を説明するが、第1言語、第2言語、および第3言語は他の言語であってもよい。
図2は、情報提供システム1の概略構成を示す模式図である。
情報提供システム1において、サーバ2は、ストレージ装置3と接続され、端末4とネットワーク5を介して接続される。
ネットワーク5は、サーバ2と端末4とを通信可能に接続する。ネットワーク5は、例えばTCP/IP(Transport Control Protocol / Internet Protocol)による通信が行われるインターネットであり、ネットワーク5により通信する機器は、有線または無線によって接続される。無線による接続は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11acなどの無線LAN(Local Area Network)接続であってよく、また、4G(4th Generation)回線などの無線WAN(Wide Area Network)接続であってよい。
図3は、サーバ2の概略構成を示す模式図である。
サーバ2は、ストレージ装置3および端末4と接続し、名称の第2言語での表記を生成する。そのために、サーバ2は、サーバ通信部21と、サーバ記憶部22と、サーバ処理部23とを備える。
サーバ通信部21は、サーバ2をネットワーク5に接続するための通信インタフェース回路を有する。サーバ通信部21は、端末4から受信したデータをサーバ処理部23に供給する。また、サーバ通信部21は、サーバ処理部23から供給されたデータを端末4等に送信する。
サーバ記憶部22は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置および光ディスク装置のうちの少なくとも1つを有する。サーバ記憶部22は、サーバ処理部23による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部22は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部21を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。各種プログラムは、例えばCD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD−ROM(DVD Read-Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いてサーバ記憶部22にインストールされてよい。
サーバ処理部23は、1以上プロセッサおよびその周辺回路を備える。サーバ処理部23は、サーバ2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。サーバ処理部23は、サーバ2の各種処理がサーバ記憶部22に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手段で実行されるように、サーバ通信部21等の動作を制御する。サーバ処理部23は、サーバ記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部23は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
サーバ処理部23は、選択データ送信部231と、受信部232と、テンプレート特定部233と、表記生成部234と、表記送信部235と、表記記憶部236とを有する。サーバ処理部23が有するこれらの各部は、サーバ処理部23が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、サーバ処理部23が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてサーバ2に実装されてもよい。
図4は、ストレージ装置3の概略構成を示す模式図である。
ストレージ装置3は、本開示における記憶部の一例である。ストレージ装置3は、入力されたデータを記憶し、記憶したデータを要求に応じて出力する。そのために、ストレージ装置3は、ストレージ通信部31と、ストレージ記憶部32と、ストレージ処理部33とを備える。
ストレージ通信部31は、ストレージ装置3をサーバ2に接続するための通信インタフェース回路を有する。ストレージ通信部31は、サーバ2から受信したデータをストレージ処理部33に供給する。また、ストレージ通信部31は、ストレージ処理部33から供給されたデータをサーバ2に送信する。
ストレージ記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置および光ディスク装置のうちの少なくとも1つを有する。ストレージ記憶部32は、サーバ2から受信したデータ等を記憶する。
ストレージ処理部33は、1以上プロセッサおよびその周辺回路を備える。ストレージ処理部33は、ストレージ装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。ストレージ処理部33は、ストレージ通信部31およびストレージ記憶部32の動作を制御する。
なお、ストレージ装置3は、ストレージ通信部31およびストレージ処理部33を有していなくてもよい。この場合、ストレージ装置3のストレージ記憶部32がサーバ2に直接接続され、ストレージ記憶部32はサーバ2のサーバ処理部23により制御される。
ストレージ装置3は、名称に含まれる複数の用語を、それぞれの用語に共通する属性であるカテゴリごとに、図5〜図9に例示する第1マスタ〜第3マスタに記憶し、サーバ2に提供する。本実施形態では、処理の対象となる名称は料理のメニュー名であり、カテゴリは「調理方法」「食材」「産地」「部位」「ランク」である。料理のメニュー名に含まれる用語のカテゴリは、上記の他に「調味料」「トッピング」「味付け」「形状」などが含まれてよい。また、名称は料理のメニュー名に限定されず、料理のメニュー名以外の名称を処理の対象とする場合、その名称に含まれる用語のカテゴリは本実施形態の例とは異なる。
図5は、調理方法に対応する第1マスタの例を示す図である。
調理方法に対応する第1マスタには、調理方法に属する用語のそれぞれの第1言語、第2言語および第3言語での表記が、識別子に関連づけて記憶されている。具体的には、調理方法に対応する第1マスタには、カテゴリ「調理方法」に属する日本語の用語「直火焼」「炭火焼」「串焼き」「丼」と、これらに対応する英語および中国語(簡体字)の表記が、それぞれの識別子に関連づけて記憶されている。
図6は、食材に対応する第1マスタの例を示す図である。
食材に対応する第1マスタには、食材に属する用語のそれぞれの第1言語、第2言語および第3言語での表記と、親IDとが、識別子に関連づけて記憶されている。具体的には、食材に対応する第1マスタには、カテゴリ「食材」に属する日本語の用語「肉」「牛肉」「和牛」「魚介類」「魚」「まぐろ」と、これらに対応する英語および中国語(簡体字)の表記が、それぞれの識別子に関連づけて記憶されている。
親IDは、関連づけられている用語の上位概念を表す用語である上位用語に相当する用語のIDである。食材「和牛」の親ID「IDM001」は、ID「IDM001」に関連づけられた「牛肉」が「和牛」の上位用語であることを示す。
図7は、食材修飾語に対応する第1マスタの例を示す図である。
食材修飾語に対応する第1マスタには、食材を修飾する用語のそれぞれの第1言語、第2言語および第3言語での表記と、カテゴリと、適用範囲とが、識別子に関連づけて記憶されている。カテゴリは、食材修飾語に対応する第1マスタに記憶される各用語が属するカテゴリを示している。適用範囲は、各用語とともに選択可能な他カテゴリに属する用語のIDを示している。
食材修飾語に対応する第1マスタには、カテゴリ「産地」に属する食材修飾語として、日本語の用語「北海道産」「沖縄産」と、これらに対応する英語および中国語(簡体字)の表記と、属性「産地」と、適用範囲とが、それぞれの識別子に関連づけて記憶されている。用語「北海道産」の適用範囲「IDL001, IDL002,…」は、用語「北海道産」が用語「肉」、「魚介類」等とともに選択可能であることを示している。
また、食材修飾語に対応する第1マスタには、カテゴリ「部位」に属する食材修飾語として、日本語の用語「サーロイン」「テンダーロイン」「ほほ肉」と、これらに対応する英語および中国語(簡体字)の表記と、属性「部位」と、適用範囲とが、それぞれの識別子に関連づけて記憶されている。
また、食材修飾語に対応する第1マスタには、カテゴリ「ランク」に属する食材修飾語として、日本語の用語「A5ランク」と、これらに対応する英語および中国語(簡体字)の表記と、属性「ランク」と、適用範囲とが、識別子に関連づけて記憶されている。
食材修飾語に対応する第1マスタには、複数のカテゴリ「産地」と「部位」と「ランク」とについて、それぞれのカテゴリに属する用語が記憶されている。このように、複数のカテゴリについて、それぞれのカテゴリに属する用語が、単一の第1マスタに記憶されてよい。
図8は、調理方法に対応する第2マスタの例を示す図である。
調理方法に対応する第2マスタには、親IDと、調理方法に属する用語と、第2言語である英語用および第3言語である中国語(簡体字)用テンプレートとが、識別子に関連づけて記憶されている。このようにテンプレートと関連づけて記憶されるカテゴリである「調理方法」は、基幹カテゴリである。テンプレートは、各用語を含む名称を英語および中国語(簡体字)で表記する場合の、その名称に含まれる各カテゴリにそれぞれ属する各用語の並び順を規定する。
図8において、調理方法「炭火焼」の親ID「J001」は、ID「J001」に関連づけられた「直火焼」が「炭火焼」の上位用語であることを示す。このように、第2マスタにおいて、特定の用語には上位用語が関連づけられている。
図9は、食材に対応する第3マスタの例を示す図である。
食材に対応する第3マスタには、食材に属する用語と、第2言語である英語での表記と、英語用サブテンプレートと、中国語(簡体字)用サブテンプレートとが、識別子に関連づけて記憶されている。英語用サブテンプレートは、各用語を含む部分名称を英語で表記する場合の、その部分名称に含まれる各カテゴリにそれぞれ属する各用語の並び順を規定する。サブテンプレートは、基幹カテゴリ以外のカテゴリに属する用語に関連づけられる。図9では記載を省略しているが、中国語(簡体字)用サブテンプレートにおいても、英語用サブテンプレートと同様に、各用語を含む部分名称を中国語(簡体字)で表記する場合の、その部分名称に含まれる各カテゴリにそれぞれ属する各用語の並び順が規定される。
本実施形態のストレージ装置3は、情報提供システム1全体で共通に使用するそれぞれ単一の第1マスタ〜第3マスタを記憶している。ストレージ装置3は、端末4ごと、または、端末4のユーザごとに、使用する第1マスタ〜第3マスタを記憶するようにしてもよい。また、ストレージ装置3は、第1マスタ〜第3マスタのうちの一部の情報を、情報提供システム1全体で共通に記憶し、第1マスタ〜第3マスタのうちの他の情報を、端末4ごと、または、端末4のユーザごとに記憶してもよい。
図10は、端末4の概略構成を示す模式図である。
端末4は、ネットワーク5を介してサーバ2に接続し、サーバ2と通信を行う。端末4は、ユーザの入力操作に応じて、名称に含まれる用語の選択等の入力を受け付ける。そのために、端末4は、端末通信部41と、端末記憶部42と、端末操作部43と、端末表示部44と、端末処理部45とを備える。
なお、本実施形態では端末4として、パーソナルコンピュータ(Personal Computer, PC)を想定するが、実施形態はこれに限定されない。端末4は、例えば多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)、携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、タブレット端末、タブレットPC、ノートPCなどの情報処理装置であってよい。また、端末4は、飲食店に設置され飲食店の関係者等に操作されるメニュー端末等であってもよい。
端末通信部41は、通信インタフェース回路を備え、端末4をネットワーク5に接続する。端末通信部41は、端末処理部45から供給されたデータを、ネットワークを介してサーバ2等に送信する。また、端末通信部41は、ネットワークを介してサーバ2等から受信したデータを端末処理部45に供給する。
端末記憶部42は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部42は、端末処理部45での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部42は、ドライバプログラムとして、端末操作部43を制御する入力デバイスドライバプログラムや、端末表示部44を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部42は、アプリケーションプログラムとして、ユーザが端末操作部43に対して名称に含まれる用語の選択を行うための用語入力画面を表示するための画面表示プログラム等を記憶する。また、端末記憶部42は、所定の処理にかかる一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
端末操作部43は、端末4の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネルやキーボタン等である。ユーザは、端末操作部43を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。端末操作部43は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として端末処理部45に供給される。
端末表示部44は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。端末表示部44は、端末処理部45から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
端末処理部45は、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を備える。端末処理部45は、端末4の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。端末処理部45は、端末4の各種処理が端末記憶部42に記憶されているプログラムや端末操作部43のへ操作等に基づいて適切な手段で実行されるように、端末通信部41や端末表示部44等の動作を制御する。端末処理部45は、端末記憶部42に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部45は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
端末処理部45は、少なくとも閲覧実行部451、端末送信部452等を備える。これらの各部は、端末処理部45が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして端末4に実装されてもよい。
本開示の情報提供システム1は、上述のハードウェア構成を採用することで、複数の用語を組み合わせた名称の翻訳を適切な語順でサーバにより提供するので、サーバの処理時間を短縮することができ、効率的な情報処理が可能となる。
図11〜図15を参照して、サーバ2に接続された端末4の表示機能によって端末表示部44に表示される各表示画面の一例を説明する。
図11は、用語入力画面の例を示す図である。
端末4は、サーバ2が送信する選択データに基づいて、図11に示す用語入力画面1100を端末表示部44に表示する。選択データとは、基幹カテゴリに属する用語および基幹カテゴリ以外のカテゴリに属する用語を第1言語により端末のユーザに選択させるためのデータである。端末4のユーザは、用語入力画面1100を参照して、翻訳対象となる料理の名称に含まれる用語をカテゴリごとに選択する。
用語入力画面1100には、調理方法入力ボックス1101、食材入力ボックス1102、調理方法リスト表示リンク1103、食材リスト表示リンク1104、調理方法修飾語追加画面表示リンク1105、食材修飾語追加画面表示リンク1106、カテゴリ追加リンク1107および入力内容決定ボタン1108が含まれる。
調理方法入力ボックス1101は、料理の名称に含まれる用語のうちカテゴリ「調理方法」に属する用語を入力するための領域である。
食材入力ボックス1102は、対象となる用語のカテゴリが「食材」である点を除き、調理方法入力ボックス1101と同様である。
調理方法リスト表示リンク1103は、カテゴリ「調理方法」に属する用語のリストを表示させるためのリンクであり、ハイパーテキストにおけるハイパーリンクの形式で表示される。端末4のユーザが、調理方法リスト表示リンク1103の上にマウスポインタを位置させてマウスボタンをクリックする、タッチパネル上で調理方法リスト表示リンク1103の表示される領域をタップするなどの、端末4の構成に応じた所定の操作を行うことにより、端末4の端末表示部44に調理方法リストが表示される。
調理方法リスト表示リンク1103は、表示領域に対するユーザの所定の操作を受け付けて調理方法リストを表示させることができれば、どのようなものであってもよく、例えばボタン形式で表示されていてもよい。同様に、本明細書の実施形態において「ボタン」として説明する要素は、ボタン以外の形態、例えばハイパーリンクで実現されてもよい。
食材リスト表示リンク1104は、対象となる用語のカテゴリが「食材」である点を除き、調理方法リスト表示リンク1103と同様である。
調理方法修飾語追加画面表示リンク1105は、調理方法として選択されている用語に対して修飾語を追加する画面を表示させるためのリンクである。調理方法修飾語追加画面表示リンク1105の表示領域に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、端末表示部44に調理方法の修飾語を追加する画面が表示される。
食材修飾語追加画面表示リンク1106は、対象となる用語のカテゴリが「食材」である点を除き、調理方法修飾語追加画面表示リンク1105と同様である。
カテゴリ追加リンク1107は、用語入力画面1100に表示されている入力ボックス、リスト表示リンクおよび修飾語追加画面表示リンクに対応するカテゴリ以外のカテゴリに対応する入力ボックス、リスト表示リンクおよび修飾語追加画面表示リンクを用語入力画面1100に追加で表示させるためのリンクである。
用語入力画面1100では、カテゴリ「調理方法」および「食材」に対応する入力ボックス、リスト表示リンクおよび修飾語追加画面表示リンクが表示されている。「調理方法」および「食材」以外のカテゴリ、例えば「調味料」に属する用語が翻訳対象となる料理の名称に含まれる場合に、端末4のユーザがカテゴリ追加リンク1107に対して所定の操作を行うと、端末4は、用語入力画面1100に「調味料」に対応する入力ボックス、リスト表示リンクおよび修飾語追加画面表示リンクを追加で表示させる。
カテゴリ追加リンク1107に対する操作によって表示される入力ボックス、リスト表示リンクおよび修飾語追加画面表示リンクは、対象となるカテゴリが異なる点を除き、調理方法入力ボックス1101、調理方法リスト表示リンク1103および調理方法修飾語追加画面表示リンク1105と同様である。
入力内容決定ボタン1108は、用語入力画面1100に含まれる入力ボックスに入力された用語で用語の選択を決定するボタンである。入力内容決定ボタン1108に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、入力ボックスに入力された用語が、選択された用語としてサーバ2に送信される。
図12(a)は調理方法に対応する用語選択リストの例を示す図であり、図12(b)は食材に対応する用語選択リストの例を示す図である。
図11に示す用語入力画面1100の調理方法リスト表示リンク1103に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、サーバ2から端末4に送信されるデータに基づき、端末表示部44に調理方法リスト1201が表示される。調理方法リスト1201は、カテゴリ「調理方法」に属する用語「直火焼」「炭火焼」「串焼き」「丼」等が表示され、用語「串焼き」が選択された状態を示している。
端末4のユーザが、マウスポインタを「串焼き」に位置づけてマウスボタンをダブルクリックする、タッチパネル上の「串焼き」の表示される領域をタップするなどの、端末4の構成に応じた所定の操作を行うことにより、リストにおいて「串焼き」を選択することが決定し、用語入力画面1100に反映される。
このように、サーバ2から端末4に送信されるデータに基づき表示される調理方法リスト1201によって、端末4のユーザは、カテゴリ「調理方法」に属する用語を日本語により選択することができる。
ユーザに調理方法を選択させる調理方法リスト1201を表示するための選択データは、用語入力画面1100を表示するためのデータとともにサーバ2から端末4に送信される。また、このデータは、調理方法リスト表示リンク1103に対する端末4のユーザによる所定の操作により端末4からサーバ2に対して送信される信号に応じてサーバ2から端末4に送信されてもよい。
ユーザに調理方法を選択させるための選択データに基づく表示は、調理方法リスト1201に示すように選択対象となる用語を一覧表示するリスト形式に限られず、例えばユーザの操作に応じてリストを展開するドロップダウンリスト形式であってもよい。
図11に示す用語入力画面1100の食材リスト表示リンク1104に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、食材リスト1202が表示される。食材リスト1202は、カテゴリ「食材」に属する用語「肉」「牛肉」「和牛」「魚介類」「魚」「まぐろ」が表示され、「和牛」が選択された状態を示している。
食材リスト1202を表示するためのデータの送信、食材リスト1202の表示形式、食材リスト1202における用語の選択の決定、用語入力画面1100への反映については、調理方法リスト1201と同様である。
図13(a)は食材修飾語入力画面の例を示す図であり、図13(b)は産地に対応する食材修飾語選択リストの例を示す図である。
図11に示す用語入力画面1100の食材修飾語追加画面表示リンク1106に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、端末4の端末表示部44に食材修飾語追加画面1300が表示される。食材修飾語追加画面1300は、産地入力ボックス1301と、部位入力ボックス1302と、形状入力ボックス1303と、ランク入力ボックス1304と、産地リスト表示リンク1305と、部位リスト表示リンク1306と、形状リスト表示リンク1307と、ランクリスト表示リンク1308と、食材修飾語決定ボタン1309とを含む。
産地、部位、形状、ランクにそれぞれ対応する入力ボックス1301〜1304は、それぞれのカテゴリに属する食材修飾語を入力するための領域である。
産地、部位、形状、ランクにそれぞれ対応するリスト表示リンク1305〜1308は、それぞれのカテゴリに属する食材修飾語のリストを表示させるためのリンクである。リスト表示リンク1305〜1308に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、リンクに対応するリストが表示される。
図13(a)に示す食材修飾語追加画面1300の産地リスト表示リンク1305に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、端末4の端末表示部44に産地リスト1310が表示される。図13(b)に示す産地リスト1310は、カテゴリ「産地」に属する用語「北海道産」「沖縄産」等のうち、「北海道産」が選択された状態を示している。
このとき表示されるリストには、修飾対象となる用語を適用範囲に含む修飾語のみが表示されるようにして、その用語とともに選択することのできない修飾語の選択が禁止されてよい。このようにリストを表示すると、不適切な用語が選択されることを防止することができる。また、このようなリストによると、選択することのできない修飾語は表示されず、選択することのできる修飾語のみが表示されるため、ユーザはより容易に用語を選択することができる。
例えば、図11に示す用語入力画面1100の食材入力ボックス1102に入力された用語「まぐろ」に修飾語を追加することを考える。食材入力ボックス1102に用語「まぐろ」が入力された状態で食材修飾語追加画面表示リンク1106に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、端末4の端末表示部44に用語「まぐろ」に対応する食材修飾語入力画面が表示される。食材修飾語入力画面の部位リスト表示リンクに端末4のユーザが所定の操作を行って表示される部位リストには、用語「まぐろ」が適用範囲に含まれる部位のみが表示される。
具体的には、図7に示す第1マスタの例では、部位「サーロイン」の適用範囲は「IDM001」であり、「まぐろ」または上位用語である「魚」「魚介類」のIDを含んでいない。部位「テンダーロイン」も同様である。一方、部位「ほほ肉」の適用範囲は「IDM001, IDM008」であり、「まぐろ」の上位用語である「魚」のID「IDM008」を含んでいる。よって、部位リストには「サーロイン」「テンダーロイン」は含まれず、「ほほ肉」は含まれる。
図13(a)の食材修飾語決定ボタン1309は、入力ボックス1301〜1304に入力された食材修飾語の選択を決定するボタンである。食材修飾語決定ボタン1309に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、入力ボックス1301〜1304に入力された食材修飾語が選択された用語として確定される。確定された用語は、端末4からサーバ2に送信されてもよく、端末4の端末記憶部42に記憶されてもよい。
図14は、用語選択後の用語入力画面の例を示す図である。
図13(a)に示す食材修飾語追加画面1300の食材修飾語決定ボタン1309により食材修飾語の選択が決定されると、端末表示部44に用語入力画面1100′が表示される。用語選択後の用語入力画面1100′は、調理方法入力ボックス1101′および食材入力ボックス1102′に選択された用語が表示されている点において図11に示す用語入力画面1100と異なり、その他の要素は同一である。よって、同一の要素についての説明は省略する。
用語入力画面1100′において、調理方法入力ボックス1101′には、図12(a)に示す調理方法リスト1201で選択された用語「串焼き」が入力されている。また、食材入力ボックス1102′には、図12(b)に示す食材リスト1202で選択された用語「和牛」と、図13(a)に示す食材修飾語追加画面1300で選択された用語「北海道産」「サーロイン」「A5ランク」が入力されている。
用語入力画面1100′において、入力内容決定ボタン1108に対し端末4のユーザが所定の操作を行うと、入力ボックスに入力された用語「串焼き」「和牛」「北海道産」「サーロイン」および「A5ランク」が、選択された用語としてサーバ2に送信される。
図15は、生成用語表示画面の例を示す図である。
図14に示す用語入力画面1100′の入力内容決定ボタン1108により選択された用語がサーバ2に送信され、サーバ2が生成した英語表記を端末4が受信すると、端末表示部44に生成用語表示画面1500が表示される。生成用語表示画面1500には、選択調理方法表示欄1501と、選択食材表示欄1502と、言語選択ドロップダウンリスト1503と、生成用語表示欄1504と、料理登録ボタン1505と、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506と、選択カテゴリ登録ボタン1507と、修正ボタン1508とが含まれる。
選択調理方法表示欄1501は、図14において料理の名称に含まれる用語として選択された、カテゴリ「調理方法」に属する用語の日本語による表記を表示する領域である。選択調理方法表示欄1501には、図14における調理方法入力ボックス1101′の表示内容に対応する内容が表示される。図15の例において、選択調理方法表示欄1501には、「串焼き」が表示されている。
選択食材表示欄1502は、料理の名称に含まれるとして選択された、カテゴリ「食材」に属する用語の日本語による表記を表示する領域である。選択食材表示欄1502には、図14における食材入力ボックス1102′の表示内容に対応する内容が表示される。図15の例において、選択食材表示欄1502には、「和牛」および食材修飾語として選択された「北海道産」「サーロイン」「A5ランク」が表示されている。
図11で示したカテゴリ追加リンク1107によりカテゴリを追加した場合、追加されたカテゴリに属し、選択された用語の表示欄が、選択調理方法表示欄1501および選択食材表示欄1502と同様に、生成用語表示画面1500に表示される。
言語選択ドロップダウンリスト1503は、選択調理方法表示欄1501および選択食材表示欄1502に表示される選択された用語について、どの外国語における表記を表示するかを選択するリストである。
言語選択ドロップダウンリスト1503の右側にある「▼」の表示された領域へのユーザの所定の操作に応じて、言語選択ドロップダウンリスト1503のうち左側の領域に、用語の表記言語として選択可能な言語、例えば「英語」「中国語(簡体字)」などがリスト表示される。図15の例では、表記言語として英語が選択されている。
本実施形態において、英語表記を生成する例を説明しているが、言語選択ドロップダウンリスト1503により表記言語を変更することにより、英語以外の言語での表記を生成することができる。また、言語選択ドロップダウンリスト1503によってユーザが表記言語を明示的に選択していないときに用いられるデフォルト言語を予め設定しておいてもよい。デフォルト言語は、サーバ2のサーバ記憶部22または端末4の端末記憶部42に記憶される。
生成用語表示欄1504は、サーバ2により生成された名称の英語での表記を表示する領域である。図15の例では「grilled Hokkaido grade A5 Wagyu beef sirloin skewer」が表示されている。
料理登録ボタン1505は、生成用語表示欄1504に表示された表記を料理の名称として登録させるボタンである。料理登録ボタン1505に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、生成用語表示欄1504に表示された表記が料理の名称の英語表記として登録される。登録された英語表記は、サーバ2のサーバ記憶部22または端末4の端末記憶部42に記憶される。このとき、表示言語として選択された英語以外の表記も記憶されてよい。
カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506は、生成用語表示欄1504に表示された表記を登録するカテゴリを選択するリストである。選択カテゴリ登録ボタン1507は、生成用語表示欄1504に表示された表記を、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506により選択されたカテゴリの用語として登録させるボタンである。
カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506の右側にある「▼」の表示された領域へのユーザの所定の操作に応じて、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506のうち左側の領域に、生成用語表示欄1504に表示された表記の記憶先カテゴリとして選択可能なカテゴリ、例えば「食材」「調味料」「トッピング」などがリスト表示される。図15においてカテゴリ選択ドロップダウンリスト1506は、ユーザが所望のカテゴリとしてカテゴリ「食材」を選択し、リスト表示から単一項目表示に戻った状態を示している。
選択カテゴリ登録ボタン1507は、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506で選択されたカテゴリに、生成用語表示欄1504に表示された表記を登録させるボタンである。選択カテゴリ登録ボタン1507に対するユーザの所定の操作に応じて、生成用語表示欄1504に表示された表記が、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506で選択されているカテゴリに登録される。
このように、生成された表記を所定のカテゴリに属する用語として新たに記憶するようにすると、その用語を別の名称に含まれる用語として選択することができるので、情報提供システム1は、より複雑な名称に対応する第2言語での表記を生成することが可能となる。
修正ボタン1508は、生成用語表示欄1504に表示された表記を修正するためのボタンである。修正ボタン1508に対して端末4のユーザが所定の操作を行うと、生成用語表示欄1504に表示された表記の修正が可能となる。
図16は、情報提供システム1の動作シーケンス図である。
情報提供システム1は、予めサーバ記憶部22および端末記憶部42に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部23および端末処理部45により、サーバ2および端末4の各要素と協働して、この動作シーケンスを実行する。
最初に、端末4の端末送信部452は、ユーザによる端末操作部43の操作に応じて、翻訳対象の名称に含まれる用語を選択するための選択データの要求を、端末通信部41を介してサーバ2に送信する(ステップS101)。
次に、サーバ2の受信部232が端末4からサーバ通信部21を介して選択データの要求を受信すると、選択データ送信部231は、ストレージ装置3に記憶された第1マスタを参照して、用語入力画面1100を表示させるための選択データを作成する(ステップS102)。
選択データ送信部231は、調理方法に対応する第1マスタに記憶された各用語の第1言語での表記を読み出して、読み出した各用語の第1言語での表記を選択可能に配置した調理方法リスト1201を表示させる選択データを作成する。また、選択データ送信部231は、食材に対応する第1マスタに記憶された各用語の第1用語での表記を読み出して、読み出した各用語の第1言語での表記を選択可能に配置した食材リスト1202を表示させる選択データを作成する。そして、調理方法リスト1201を表示させる選択データと食材リスト1202を表示させる選択データとを含む、用語入力画面1100を表示させるためのデータを作成する。
ステップS102において、選択データ送信部231は、選択された用語とともに選択可能な用語以外の用語の選択を禁止するように選択データを作成し、送信してもよい。選択データ送信部231は、第1マスタにおいて各用語に関連づけられる適用範囲に基づいて選択データを作成することにより、選択された用語とともに選択可能な用語以外の用語の選択を禁止することができる。選択データ送信部231は、例えば端末4に表示される用語リストに所定の用語が表示されないように選択データを作成することにより、所定の用語の選択を禁止することができる。
次に、サーバ2の選択データ送信部231は、選択データを端末4にサーバ通信部21を介して送信する(ステップS103)。
次に、端末4の閲覧実行部451は、サーバ2から端末通信部41を介して選択データを受信すると、受信された選択データに基づいて用語入力画面1100を端末表示部44に表示する(ステップS104)。
次に、端末4の閲覧実行部451は、端末表示部44に表示された用語入力画面1100に対してユーザが端末操作部43を操作して選択した用語を、端末通信部41を介してサーバ2に送信する(ステップS105)。他の選択した用語を修飾する修飾語が選択した用語に含まれる場合、閲覧実行部451は、修飾語と修飾語に修飾される用語とをひも付けてサーバ2に送信する。サーバ2の受信部232は、選択された基幹カテゴリに属する用語および基幹カテゴリ以外に属する用語を端末4から受信する。
次に、サーバ2の表記生成部234は、選択された用語を含む名称の第2言語での表記(以下、「第2言語表記」という)を生成する(ステップS106)。生成された第2言語表記は、サーバ記憶部22の一時記憶領域に記憶される。サーバ2における第2言語表記の生成処理の詳細は後述する。
次に、表記送信部235は、第2言語表記を含む、生成用語表示画面1500を表示させるためのデータを端末4にサーバ通信部21を介して送信する(ステップS107)。
次に、端末4の閲覧実行部451は、サーバ2から端末通信部41を介して第2言語表記を含むデータを受信すると、受信したデータに基づいて生成用語表示画面1500を端末表示部44に表示する(ステップS108)。
次に、閲覧実行部451は、端末表示部44に表示された生成用語表示画面1500に対するユーザの端末操作部43への操作に基づき、第2言語表記の第1マスタへの登録を要求する登録要求を、端末通信部41を介してサーバ2に送信する(ステップS109)。ステップS109において、閲覧実行部451は、第2言語表記の登録先となる第1マスタを指定する。図15の例では、選択カテゴリ登録ボタン1507への操作に基づき、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506で選択されたカテゴリ「食材」に対応する第1マスタが、第2言語表記の登録先として指定される。サーバ2は、明示的に登録先が指定されていない登録要求については、予め定められた第1マスタに第2言語表記を登録するようにしてもよい。
サーバ2は、サーバ通信部21を介して登録要求を受信すると、端末4のユーザの指示に従って、サーバ記憶部22の一時記憶領域に記憶されている第2言語表記を、登録要求で指定されたカテゴリに対応する第1マスタに、そのカテゴリに属する用語として新たに記憶する(ステップS110)。サーバ2における第2言語表記の登録処理の詳細は後述する。
以上により、情報提供システム1の動作シーケンスが終了する。
図17は、第2言語表記生成処理のフローチャートである。
図17に示すフローチャートは、図16に示すステップS106において実行される。
まず、テンプレート特定部233は、サーバ通信部21を介して受信した、メニューの名称に含まれる用語として選択された用語から基幹カテゴリに属する用語を特定する(ステップS201)。どのカテゴリが基幹カテゴリであるかは、予めサーバ記憶部22に記憶される。なお、テンプレート特定部233は、選択されたそれぞれの用語で第2マスタを検索し、第2マスタに記憶されている用語を基幹カテゴリに属する用語として特定してもよい。
次に、テンプレート特定部233は、選択された用語のうち基幹カテゴリに属する用語(以下、「選択基幹用語」という)を、第2マスタから検索する(ステップS202)。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、テンプレート特定部233は、基幹カテゴリである「調理方法」に属する用語「串焼き」を、第2マスタから検索する。
次に、テンプレート特定部233は、第2マスタにおいて、選択基幹用語にテンプレートが関連づけられているか否かを判定する(ステップS203)。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、テンプレート特定部233は、第2マスタにおいて用語「串焼き」にテンプレートが関連づけられているか否かを判定する。
第2マスタにおいて、選択基幹用語にテンプレートが関連づけられている場合(ステップS203−Y)、テンプレート特定部233は、選択された用語のうち基幹カテゴリに属する用語に関連づけられているテンプレートを特定する(ステップS205)。このとき、テンプレート特定部233は、第2マスタにおいて用語に関連づけられているすべての言語用のテンプレートを特定する。なお、テンプレート特定部233は、上述したデフォルト言語のテンプレートのみを特定してもよい。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、テンプレート特定部233は、第2マスタにおいて用語「串焼き」に関連づけられたテンプレート「grilled [食材] skewer」を特定する。
第2マスタにおいて、選択基幹用語にテンプレートが関連づけられていない場合(ステップS203−N)、テンプレート特定部233は、第2マスタにおいて、選択された用語に関連づけられた上位用語(以下、「選択上位用語」という)にテンプレートが関連づけられているか否かを判定する(ステップS204)。
第2マスタにおいて、選択上位用語にテンプレートが関連づけられている場合(ステップS204−Y)、テンプレート特定部233は、選択上位用語に関連づけられているテンプレートを、選択された用語に関連づけられたテンプレートとして特定する(ステップS205)。
用語「炭火焼」が、選択された用語のうち基幹カテゴリに属する用語であるとき、図8に示す第2マスタでは、用語「炭火焼」にはテンプレートが関連づけられていない。一方、用語「炭火焼」には親ID「J001」が関連づけられており、ID「J001」に対応する用語「直火焼」は用語「炭火焼」の上位用語である。用語「直火焼」にはテンプレートが関連づけられているので、選択された用語「炭火焼」に対応するテンプレートとして、上位用語「直火焼」に関連づけられたテンプレート「[英語表記] [食材]」が特定される。
このように動作すると、語順の共通する下位用語についてテンプレートを作成する必要がなくなるので、サーバ管理者の作業が減少するとともに、第2マスタの記憶に必要なストレージ装置3の記憶容量を削減することができる。
第2マスタにおいて、選択上位用語にテンプレートが関連づけられていない場合(ステップS204−N)、第2言語表記生成処理は終了する。この場合、テンプレート特定部233は、異常終了を表すエラーコードを端末4に通知してもよい。
次に、表記生成部234は、選択された用語に対する修飾語の追加があるか否かを判定する(ステップS206)。表記生成部234は、選択された用語に対する修飾語の追加があるか否かを、端末4から修飾語と修飾語に修飾される用語とがひも付けて送信されたか否かにより判定する。
また、表記生成部234は、選択された用語に対する修飾語の追加があるか否かを、選択された用語に修飾語に対応するカテゴリの用語が含まれるか否かにより判定してもよい。どのカテゴリが修飾語に対応するカテゴリであるかは、予めサーバ記憶部22に記憶されていてよい。
選択された用語に対する修飾語の追加がある場合(ステップS206−Y)、表記生成部234は、修飾語追加処理を実行する(ステップS207)。修飾語追加処理の詳細は後述する。
選択された用語に対する修飾語の追加がない場合(ステップS206−N)、または、修飾語追加処理(ステップS207)が終了した場合、表記生成部234は、特定されたテンプレートで規定された並び順で選択された用語の第2言語表記を並べて、メニューの第2言語表記を生成する(ステップS208)。表記生成部234は、選択された用語を選択された用語の属するカテゴリに対応する第1マスタから検索し、検索された用語に関連づけられた第2言語表記を読み出すことにより、選択された用語の第2言語表記を取得する。
図1において、メニュー「和牛の串焼き」に含まれる用語「和牛」「串焼き」が選択され、修飾語の追加がない場合、表記生成部234は、英語テンプレートとして特定された「grilled [食材] skewer」で規定された並び順で、選択された用語の英語表記を並べる。すなわち、表記生成部234は、第1マスタから取得したカテゴリ「食材」に属する用語「和牛」の英語表記「Wagyu beef」を英語テンプレートの「[食材]」の位置に配置して、「和牛の串焼き」の英語表記「grilled Wagyu beef skewer」を生成する。
また、メニュー「牛肉の炭火焼」に含まれる用語「牛肉」「炭火焼」が選択され、修飾語の追加がない場合、表記生成部234は、英語テンプレートとして特定された「[英語表記] [食材]」で規定された並び順で、選択された用語の英語表記を並べる。「[英語表記] [食材]」において「[英語表記]」は、調理方法として選択された用語の英語表記を示す。したがって、用語「牛肉」「炭火焼」の英語表記は、第1マスタを参照して取得される「牛肉」の英語表記「beef」と「炭火焼」の英語表記「char-broiled」とをテンプレートに規定された並び順で並べた「char-broiled beef」となる。
以上により、第2言語表記作成処理は終了する。
図18は、修飾語追加処理のフローチャートである。
図18に示すフローチャートは、図17に示すステップS207において実行される。
まず、表記生成部234は、修飾語の追加された用語(以下、「被修飾選択用語」という)を第3マスタから検索する(ステップS301)。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、表記生成部234は、修飾語「北海道産」「サーロイン」「A5ランク」が追加された用語「和牛」を第3マスタから検索する。
次に、表記生成部234は、第3マスタにおいて、被修飾語選択用語にサブテンプレートが関連づけられているか否かを判定する(ステップS302)。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されているとき、表記生成部234は、第3マスタにおいて被修飾選択用語「和牛」にサブテンプレートが関連づけられているか否かを判定する。
第3マスタにおいて、被修飾選択用語にサブテンプレートが関連づけられている場合(ステップS302−Y)、表記生成部234は、被修飾選択用語に関連づけられているサブテンプレートを特定する(ステップS304)。このとき、表記生成部234は、第3マスタにおいて被修飾選択用語に関連づけられているすべての言語用のサブテンプレートを特定する。なお、表記生成部234は、上述したデフォルト言語のサブテンプレートのみを特定してもよい。図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、表記生成部234は、第3マスタにおいて被修飾選択用語「和牛」に関連づけられたサブテンプレート「[形状] [産地] [ランク] Wagyu beef [部位]」を特定する。
第3マスタにおいて、被修飾選択用語にサブテンプレートが関連づけられていない場合(ステップS302−N)、表記生成部234は、第3マスタにおいて、被修飾選択用語の上位用語にサブテンプレートが関連づけられているか否かを判定する(ステップS303)。
第3マスタにおいて、被修飾選択用語の上位用語にサブテンプレートが関連づけられている場合(ステップS303−Y)、表記生成部234は、被修飾選択用語の上位用語に関連づけられているサブテンプレートを特定する(ステップS304)。
第3マスタにおいて、被修飾選択用語の上位用語にサブテンプレートが関連づけられていない場合(ステップS303−N)、修飾語追加処理は終了する。このとき、表記生成部234は、異常終了を表すエラーコードを端末4に通知してもよい。
ステップS304に続いて、表記生成部234は、特定されたサブテンプレートで規定された並び順で選択された用語の第2言語表記を並べて、被修飾選択用語の第2言語表記を生成する(ステップS305)。表記生成部234は、選択された用語を、選択された用語の属するカテゴリに対応する第1マスタから検索し、検索された用語に関連づけられた第2言語表記を読み出すことにより、選択された用語の第2言語表記を取得する。
図14における用語入力画面1100′に示す用語が選択されている場合、表記生成部234は、用語「北海道産」「サーロイン」「A5ランク」の追加された用語「和牛」について、英語サブテンプレートとして特定された「[形状] [産地] [ランク] Wagyu beef [部位]」で規定された並び順で、選択された用語の英語表記を並べる。すなわち、表記生成部234は、第1マスタから取得した「産地」カテゴリの用語「北海道産」、「部位」カテゴリの用語「サーロイン」、「ランク」カテゴリの用語「A5ランク」それぞれの英語表記「Hokkaido」「sirloin」「grade A5」を、英語テンプレートのそれぞれのカテゴリの位置に配置して、英語表記「Hokkaido grade A5 Wagyu beef sirloin」を生成する。
以上により、情報提供システム1による修飾語追加処理は終了する。
図19は、第2言語表記登録処理のフローチャートである。
図19に示すフローチャートは、図16に示すステップS110において実行される。
まず、表記記憶部236は、端末4から料理としての登録が要求されたか否かを判定する(ステップS401)。具体的には、表記記憶部236は、ステップS109において端末4が送信する登録要求で指定される第1マスタがカテゴリ「料理」に対応する第1マスタであるか否かを判定する。
料理としての登録が要求されたと判定された場合(ステップS401−Y)、表記記憶部236は、ステップS106で生成された第2言語表記を料理として登録する(ステップS402)。表記記憶部236は、カテゴリ「料理」に対応する第1マスタにおける新たな項目として、生成された英語表記を記憶する。表記記憶部236は、登録される第1マスタにおいて一意となるIDを生成し、生成された英語表記に関連づけて記憶する。なお、表記記憶部236は、英語以外の言語による表記もあわせて記憶してよい。
料理としての登録が要求されていないと判定された場合(ステップS401−N)、表記記憶部236は、端末4からカテゴリを指定した登録が要求されたか否かを判定する(ステップS403)。具体的には、表記記憶部236は、ステップS109において端末4が送信する登録要求で、「料理」以外のカテゴリに対応する第1マスタが指定されているか否かを判定する。
カテゴリを指定した登録が要求されたと判定された場合(ステップS403−Y)、表記記憶部236は、ステップS106で生成された第2言語表記を、指定されたカテゴリの用語として登録する(ステップS404)。表記記憶部236は、登録される第1マスタにおいて一意となるIDを生成し、生成された英語表記に関連づけて記憶する。なお、表記記憶部236は、英語以外の言語による表記もあわせて記憶してよい。図15に示すように、カテゴリ選択ドロップダウンリスト1506でカテゴリ「食材」が選択されている場合、表記記憶部236は、カテゴリ「料理」に対応する第1マスタにおける新たな項目として、生成された英語表記を記憶する。
ステップS402での料理としての登録、または、ステップS404での指定カテゴリの用語としての登録において、表記記憶部236は、情報提供システム1で共通に使用される第1マスタに対して生成された第2言語表記を登録する。
第1マスタ〜第3マスタが端末4ごと、または、端末4のユーザごとにストレージ装置3に記憶されている場合、表記記憶部236は、端末4ごと、または、端末4のユーザごとに使用する第1マスタに対して生成された第2言語表記を登録してよい。このようにすると、情報提供システム1を利用する他の飲食店で第1マスタを参照して表示される用語リストに影響を与えることなく、端末4の設置されている飲食店の独自のメニューに対応する第2言語表記を登録することができる。
カテゴリを指定した登録が要求されていないと判定された場合(ステップS403−N)、第2言語表記登録処理は終了する。このとき、表記記憶部236は、異常終了を表すエラーコードを端末4に通知してもよい。
以上詳述したとおり、情報提供システム1は、基幹カテゴリに属する用語に関連づけられたテンプレートで規定された並び順で外国語での表記を並べて外国語での表記を生成するため、適切な語順で外国語のメニュー名称を生成することができる。
このように生成される外国語メニュー名称は、基幹カテゴリに属する用語ごとに用語の並び順が規定されているため、自然な語順となる。
また、このような情報提供システム1は、すべての用語の組み合わせについて並び順を規定するのではなく、基幹カテゴリに属する用語についてカテゴリの並び順を規定すればよいので、サービス提供のためのデータ作成が簡単になる。
なお、情報提供システム1は、上述した実施形態の一部を変形して実施することも可能である。
例えば、ステップS108において端末4で表示された英語表記は、端末4で記憶することもできるので、サーバ2は、表記記憶部236を有していなくてもよい。この場合、英語表記の登録要求(ステップS109)および英語表記の登録(ステップS110)は実行されない。このように構成すると、端末4がサーバ2に接続されていないときでも、生成された英語表記を表示することができる。
また、情報提供システム1のストレージ装置3に記憶される第1マスタ〜第3マスタには、第1言語としての日本語表記、第2言語としての英語表記および第3言語としての中国語(簡体字)表記が関連づけられているが、言語の組み合わせは上記に限定されず、より多くの言語の表記が関連づけられていてもよい。さらに、第1言語と第2言語のみが関連づけられていれば、第1言語の名称に対応する第2言語での表記を生成することにより、本開示の目的を達成することができる。
また、情報提供システム1において、基幹カテゴリは調理方法であり、基幹カテゴリ以外のカテゴリは食材または調味料である実施形態を説明した。このような情報提供システム1は、料理メニューの外国語表記の取得を希望する飲食店に対してメニューの翻訳を提供するのに好適である。
しかし、調理方法等のカテゴリ以外のカテゴリに属する用語に本実施形態を適用することも可能である。
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、様々な変更、置換および修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。