以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図14を参照して本発明を適用した実施形態1に係る電源ボックス装置1ついて説明する。
このうち、図1は、電源ボックス装置1の斜視図である。
また、図2は、レバーカバー13がロック解除位置P2に配置された状態の電源ボックス装置1の斜視図である。ただし、図2では、前側のガイド部材25は、取り外している。
また、図3は、電源ボックス装置1の分解斜視図である。ただし、スライド部材23、4個の爪部材24のうちの後ろ側の2個、及び2個のガイド部材25のうちの後ろ側の1個は、透視図で図示している。
また、図4は、照明器具6が装着された状態で、配線ダクト5に取り付けられた電源ボックス装置1の斜視図である。
また、図5は、配線ダクト5に取り付けられた状態の電源ボックス装置1の背面図である。
なお、以下の説明では、図1中、図3〜図8中に矢印で示す「前後左右上下」が、電源ボックス装置1や配線ダクト5の「前後左右上下」に対応するものとして説明する。また、電源ボックス装置1を構成する後述の各部材は、電源ボックス装置1やその構成部材が図1、図3、図6〜図8に示す状態にある場合に、それぞれホームポジションHPに配置されているものとする。また、プラグ30の位置とは、後述する操作レバー31mの位置であるものとして説明する。
まず、電源ボックス装置1の取付け・取外し先となる配線ダクト5は、図4、図5に示すように、一方向に長く延びる部材であり、例えば、天井面(不図示)に敷設されている。図5に示すように、配線ダクト5の幅(左右方向の寸法)をW1とすると、配線ダクト5の左右方向の中央には、これよりも幅W2が小さいダクト溝5aが下方に向かって開口している。ダクト溝5aの上側における左右両側には、それぞれ配線溝5bが内側を向いて開口している。これら配線溝5bには、導電板(不図示)が前後方向に配設されている。なお、これら導電板には、後述するプラグ30の電極34が接離する。また、ダクト溝5aの下側における左右両側には、一対のレール部5cが形成されている。このレール部5cには、後述する突出位置T1に配置された爪部材24の平面状の摺動面24cが上方から載るように係合されている。
次に、電源ボックス装置1について説明する。
電源ボックス装置1は、図1〜図3に示すように、電源ボックス10、仮止め機構20、及びプラグ30を備えている。
このうち電源ボックス10は、ボックス本体11の開口部11aを、蓋部材14によって閉蓋することで構成されている。
ボックス本体11は、前後方向に長い直方体状に形成されていて、上方に向かって開口する開口部11aを有している。ボックス本体11は、その大部分を占める前側のハウジング12とその後部に昇降自在に支持されたレバーカバー13とによって構成されている。
ハウジング12は、図3に示すように、後端に、平面視形状(上側から見た形状)が半円形の壁面12aを有しており、壁面12aの左右の前端近傍には、それぞれ上下方向に延びるガイド溝12bが形成されている。これら2個のガイド溝12bの間には、上下方向の軸心C1を中心とする透孔12cが形成されている。この軸心C1は、後述するプラグ30の回転中心となっている。透孔12cの左右両側には、相互に対向する一対の電極12dが配設されている。ハウジング12の内側には、照明器具6の電源(不図示)が収納される収納空間12eが確保されている。
一方、レバーカバー13は、ハウジング12側のガイド溝12bに係合する係合凸部13aを有していて、図1、図3に示すロック位置P1と、図2に示すロック解除位置P2との間で昇降可能である。レバーカバー13の後端部の左側には、レバー収納部13bが形成されている。レバー収納部13bは、平面視形状がホームベース形状で、下方に向かって窪むように形成されている。レバーカバー13は、ロック解除位置P2において、操作レバー31mの回転を許容し、ロック位置P1において、第1位置R1(通電・固定位置)にある操作レバー31mを被覆して回転を禁止するようになっている。
以上説明したボックス本体11は、開口部11aが、蓋部材14によって閉蓋されている。
蓋部材14は、ほぼ長方形の板状に形成されている。蓋部材14の後部には、軸心C1を中心とする透孔14aが形成されていて、この透孔14aの周囲には、環状の摺動面14bが設けられている。摺動面14bの前側には、摺動面14bよりも少し高い位置に、前後方向に長い板状の凹部14cが形成されている。凹部14cの左端と右端とには、それぞれ2箇所ずつ、嵌合部14dが形成されている。これら嵌合部14dは、蓋部材14を表裏方向(上下方向)に貫通していて、後述するガイド部材25の脚部25aが上方から嵌合されている。
以上説明したように、ボックス本体11の開口部11aを、蓋部材14で閉蓋することによって、電源ボックス10が構成されている。
次に、仮止め機構20は、図1、図2に示すように、蓋部材14の上面に組み込まれている。仮止め機構20は、図3に示すように、下側からほぼ順に、スライドベース21、圧縮ばね(ばね部材、付勢手段)22、スライド部材23、4個の爪部材24、及び2個のガイド部材25が重なるように組み合わされている。
このうち、スライドベース21は、前後方向に長い板状に形成されている。スライドベース21の左側面と右端面との前側と後側とには、合計4個の凸部21aが設けられている。スライドベース21の前後方向及び左右方向の中心には、前後方向に長いばね収納部21bが形成されている。ばね収納部21bは、スライドベース21を上下方向に貫通していて、前壁面21cと後壁面21dとを有している。スライドベース21は、後述するガイド部材25によって、蓋部材14の凹部14cに固定されている。つまり、スライドベース21は、蓋部材14に対して不動である。
圧縮ばね22は、スライドベース21のばね収納部21bに収納されている。圧縮ばね22は、その前端をばね収納部21bの前壁面21cに当接させている。圧縮ばね22の後端と後壁面21dとの間に、次に説明するスライド部材23の突起部23eが挿入されている。ばね部材22は、この突起部23eを介して、スライド部材23全体を後方に付勢している。
スライド部材23は、前後方向に長い板状のカム部23aと、その後端に連続する後下がりの傾斜部23bと、傾斜部23bの下端に連続する円弧部23cとが一体に形成されている。
カム部23aは、傾斜部23bに近い後端側から前端側にかけて、第1〜第4の4個のカム溝(カム面)23dが上下方向に貫通している。このうち第1,第3のカム溝23dは、後端が右に、前端が左に位置するように傾斜している。一方、第2,第4のカム溝23dは、逆に、後端が左に、前端が右に位置するように傾斜している。これらのカム溝23dには、後述する爪部材24の突起部24bが上方から係合されている。カム部23aの裏面における前後方向及び左右方向の中央には、直方体状の突起部23eが下方に向けて突設されている。この突起部23eは、上述のように、スライドベース21のばね収納部21bにおける、圧縮ばね22の後端と後壁面21dとの間に挿入されて、圧縮ばね22によって後方に付勢されている。これにより、スライド部材23全体が後方に付勢されている。
ここで、スライド部材23は、圧縮ばね22によって付勢された突起部23eが、後壁面21dに当接する前に、円弧部23cがプラグ30の小径の半円部31iに軽く当接するようになっている。なお、このときのスライド部材23の位置をホームポジションHPとする。
スライド部材23全体は、後述する爪部材24及びガイド部材25によって、上下方向の移動が禁止され、また、ガイド部材25によって左右方向の移動が禁止されているため、前後方向のスライド移動(前進・後進)のみが許容されている。
傾斜部23bには、左側面に、係合凹部23fが形成されている。この係合凹部23fには、後述するプラグ30の係合凸部31kが係合されている。
円弧部23cは、ほぼ1/4の環状に形成されている。円弧部23cの内周面23gは、後述のプラグ30の半円部31iの外周面と同形になっている。円弧部23cの後端は、当接面23hとなっていて、後述するプラグ30の突起部31nが接離される。
上述のカム部23a、傾斜部23b、及び円弧部23cを有するスライド部材23全体は、付勢力をもって(付勢状態で)プラグ30に当接されている。すなわち、スライド部材23は、圧縮ばね22によって付勢された突起部23eが、ばね収納部21bの後壁面21dに当接する前に、円弧部23cの内周面23gをプラグ30の半円部31iに当接させて停止している。なお、このときのスライド部材23の位置をホームポジションHPとする。
爪部材24は、直方体状(板状)に形成されていて、外側を向いた先端部の表面側には、先端に向かって下がり勾配となる傾斜面24aが形成されている。また、先端部の裏面側には、平面状の摺動面24cが形成されている。また、爪部材24の裏面側のほぼ中央には、円柱状の突起部(カムフォロア)24bが下方に向かって突設されている。本実施形態では、後側から前側にかけて第1〜第4の4個の爪部材24が、この順にスライド部材23側の第1〜第4のカム溝23dに、それぞれの突起部24bを係合させて配設されている。このとき、第1、第3の爪部材24は、先端部の傾斜面24aを左に向けた姿勢で、また、第2,第4の爪部材24は、先端部の傾斜面24aを右に向けた姿勢で配設されている。
また、4個の第1〜第4の爪部材24の、前後方向の配置について、第1、第2の爪部材24の間隔、及び第3、第4の爪部材24の間隔が比較的狭いのに対し、第2、第3の爪部材24の間隔は比較的広くとっている。これにより、4個の爪部材24を配線ダクト5に係合させた仮止め状態において、電源ボックス装置1の姿勢を安定させることができる。さらに、電源ボックス装置1に照明器具6を装着した状態において、全体の重心が、第2、第3の爪部材24の間に位置するようにすれば、仮止め状態の電源ボックス1及び照明器具6の姿勢をより一層安定させることができる。なお、爪部材24の個数は、4個に限定されるものではない。
2個のガイド部材25は、スライドベース21、スライド部材23、爪部材24を上方から覆うようにして蓋部材14に取り付けられている。ガイド部材25は、正面視形状(前側から見た形状)がほぼ下方に開口した「コ」字形に形成されている。ガイド部材25の左側壁の前部下端及び右側壁の後部下端には、脚部25aが形成されている。また、ガイド部材25は、前端側に、左方に向かって開口する窓部25b及びこの窓部25bから右方に延びるガイド部25cが形成されている。一方、ガイド部材25の後端側には、右方に向かって開口する窓部25d及びこの窓部25dから左方に延びるガイド部25eが形成されている。また、左側壁及び右側壁の前後方向の中央の下端には、切欠部25fが形成されている。さらに、ガイド部材25の内面には、スライド部材23の前後方向の移動をガイドするガイド部25gが形成されている。ここで、図3に示すガイド部材25の幅(左右方向の寸法)をW3とすると、この幅W3は、図5に示す配線ダクト5のダクト溝5aの幅W2との間に、
W3<W2
が成り立つように設定されている。これにより、電源ボックス装置1は、ガイド部材25をダクト溝5aに挿入して、後述する仮止めを行うことが可能となる。
ガイド部材25は、各脚部25aを蓋部材14の嵌合部14dに上方から嵌合させている。これにより、ガイド部材25は、切欠部25fをスライドベース21の凸部21aに係合させて、スライドベース21を蓋部材14の凹部14cに位置決め固定している。また、ガイド部材25は、ガイド部25gによって、スライドベース21に対するスライド部材23の前後方向のスライド移動をガイドする。さらに、ガイド部材25は、爪部材の左右方向の移動をガイドする。
なお、上述のスライド部材23のカム溝23dと、これに係合される爪部材24の突起部24bとによって、スライド部材23の前進・後進を爪部材24の退避・突出に変換するカム構造Aを構成している。また、スライド部材23、及びカム構造Aによって、爪部材24を突出位置T1から退避位置T2に退避させる退避機構Bを構成している。
次に、プラグ30について説明する。
図6は、プラグ30の分解斜視図である。
また、図7は、操作レバー31mが第1位置R1に配置された状態の、プラグ30、スライド部材23、爪部材24、ガイド部材25、及びボックス本体11側の電極12dの平面図である。なお、他の部材は図示を省略している。
また、図8は、同じく、正面図である。
プラグ30は、図3、図6、図7に示すように、上ストッパ31、下ストッパ32、シャフト33、及び2個の電極34を有しており、これらの部材が、軸心C1を貫通するビス35及びナット36によって一体的に組み立てられている。
上ストッパ31には、円筒部31a、一対の係合片31b、及び鍔部31cが形成されている。
このうち、円筒部31aは、外周面31dが円柱状に形成されており、中心には、平面視形状がほぼ正方形の透孔31eが上下方向に貫通している。円筒部31aの上端における右側及び左側には、電極34の屈曲部(羽根部)34aが係合される切欠部31fが形成されている。円筒部31aの直径(外径)D1は、上述のガイド部材25の幅W3とほぼ同じで、配線ダクト5(図5参照)のダクト溝5aの幅W2よりも少し小さく設定されている。
係合片31bは、円筒部31aの外周面31dから左方及び右方に突出されている。係合片31bの平面視形状は、ほぼ等脚台形状に形成されている。つまり、先細りのテーパ状に形成されている。係合片31bの前後方向の寸法は、先端部31gから漸増して基端部31hで最大となるが、基端部31hにおいても円筒部31aの直径D1を超えることはない。これにより、図9、図11を参照して後述するように、操作レバー31mが第2位置R2(通電・固定解除位置)と第3位置R3(仮止め解除位置)との間にある場合に、プラグ30の係合片31b及び電極34の屈曲部34aが、配線ダクト5のダクト溝5aを通過することができる。つまり、通過を可能とする操作レバー31mの位置が、ピンポイントではなく、適宜な幅を持つことになる。このように幅を持つことにより、仮止めを解除すべくスライド部材23を前方に移動させるための操作レバー31mの回転角度を確保することが可能となる。
鍔部31cは、ほぼ右半分の小径の半円部31iとほぼ左半分の大径の半円部31jとを有している。半円部31iは、曲率半径が、上述のスライド部材23の円弧部23cの内周面23gの曲率半径と同じに形成されていて、この内周面23gが軽い当接圧をもって当接されている。一方、半円部31jには、前端側に係合凸部31kが周方向に向かって突設されていて、上述のスライド部材23の係合凹部23fに係合されている。これより、スライド部材23の前進を禁止している。また、半円部31jの前端側の左側及び右側には、それぞれ操作レバー31m、突起部31nが突設されている。操作レバー31mは、半円部31jから放射方向に突出し、さらに下方に延びるように形成されている。操作レバー31mは、第1位置R1に配置され、ロック位置P1に配置されたレバーカバー13によって覆われている。なお、プラグ30から操作レバー31mを除いた全体をプラグ本体とすると、操作レバー31mは、プラグ本体から放射方向に突出し、さらに下方に延びるように形成されているといえる。
上ストッパ31は、円筒部31aにおける鍔部31cの下方に位置する部分31p(図8参照)が図3に示す蓋部材14の透孔14aに挿入されて、鍔部31cの裏面が蓋部材14の摺動面14b上に載っている。
下ストッパ32には、フランジ部32a、四角柱部32b、及びボス部32cが形成されている。
フランジ部32aの中央には、ほぼ正方形状の段部32dが形成されている。この段部32dは、上ストッパ31の透孔31eが嵌合されている。また、フランジ部32a及び四角柱部32bの左側及び右側には、切欠部32eが形成されている。切欠部32eには、電極34の下端の突起34cが配置されている。ボス部32cは、図3に示すボックス本体11の透孔12cに挿入されている。
シャフト33は、上から順に、頭部33a、四角柱部33b、及びボス部33cを有している。頭部33aの凹部33dには、ナット36が配設されている。頭部33aは、その下端と上述の上ストッパ31の切欠部31fとの間で、電極34の屈曲部34a近傍を挟み込んでいる。四角柱部33bは、電極34が配設される面が上側ほど内側に傾斜していて、電極34の裏面側との間に隙間を形成している。ボス部33cは、下ストッパ32の段部32dの中心の透孔32fに挿入されている。
電極34は、上端に外側に屈曲された屈曲部34aを有し、中間部34bが下方に延び、下端に突起34cを有している。電極34は、中間部34bが上ストッパ31の透孔31eとシャフト33の四角柱部33bとの間に挟まれて配設されている。これにより、図3に示すように、屈曲部34aが上述の係合片31bと同じく左右方向の外側に向けて突出し、突起34cが左右方向に向けて露出されている。
上述のプラグ30全体は、蓋部材14により、軸心C1と中心として、正回転・逆回転可能に支持されている。
なお、上述の仮止め機構20とプラグ30とによって着脱装置Cが構成されている。
次に、上述構成の電源ボックス装置1の動作について説明する。
ここで、図9は、操作レバー31mが第2位置R2に配置された状態の、プラグ30、スライド部材23、爪部材24、ガイド部材25、及びボックス本体11側の電極12dの平面図である。図10は、同じく、正面図である。
また、図11は、操作レバー31mが第3位置R3に配置された状態の、プラグ30、スライド部材23、爪部材24、ガイド部材25、及びボックス本体11側の電極12dの平面図である。図12は、同じく、正面図である。
また、図13は、操作レバー31mが第2位置R2に配置され、かつ爪部材24が退避位置T2に配置された状態の、プラグ30、スライド部材23、爪部材24、ガイド部材25、及びボックス本体11側の電極12dの平面図である。図14は、同じく、正面図である。
まず、作業者が電源ボックス装置1を配線ダクト5から取り外す場合について説明する。
電源ボックス装置1は、配線ダクト5に取り付けられ、電気的な接続及び機械的な固定がなされた状態においては、各部材は、図1、図7、図8に示すホームポジションHPに配置されている。
このとき、操作レバー31mは、第1位置R1に配置されて、ロック位置P1に配置されたレバーカバー13によって覆われている。
この操作レバー31mの第1位置R1に対応して、電極34の屈曲部34a及び係合片31bは、ほぼ左右方向を向いている。この状態では、電極34は、屈曲部34aが配線溝5b内の導電板(不図示)に接触し、配線ダクト5と電源ボックス装置1とを電気的に接続する。また、係合片31bは、図5に二点鎖線で示すように、左右方向を向いて、鍔部31cとの間に、配線ダクト5のレール部5cを上下から挟み込む。これにより、電源ボックス装置1全体が、配線ダクト5に対して移動不能に固定される。
また、スライド部材23は、ホームポジションHPに配置され、爪部材24は突出位置T1に配置される。突出された爪部材24は、配線ダクト5に係合して、仮止め状態を維持している。
つづいて、レバーカバー13をロック解除位置P2に移動し、操作レバー31mを逆回転させて、図9、図10に示す第2位置R2に移動する。
この操作レバー31mの第2位置R2に対応して、電極34は、屈曲部34aがほぼ前後方向を向いて導電板から離れ、配線ダクト5と電源ボックス装置1との電気的な接続を解除する。また、係合片31bは、ほぼ前後方向を向いて、配線ダクト5に対する電源ボックス装置1の機械的な固定を解除する。
また、スライド部材23は、プラグ30の突起部31nが接触するに留まるため、引き続きホームポジションHPを維持し、爪部材24は、引き続き、突出位置T1を維持して仮止め状態を維持する。
このとき、プラグ30は、配線ダクト5から取り外れる状態にあるが、上述のように爪部材24によって仮止め状態が維持されるため、電源ボックス装置1は、脱落するおそれはない。
つづいて、操作レバー31mを逆回転させて、図11、図12に示す第3位置R3に移動する。
この操作レバー31mの第3位置R3に対応して、電極34の屈曲部34a及び係合片31bは、上述の操作レバー31mが第2位置R2にある場合とほぼ同様に前後方向を向く。すなわち、電気的な接続及び機械的な固定の解除状態は維持される。
また、スライド部材23は、プラグ30の突起部31nに押されて前進する。これにより、爪部材24は、先端部をガイド部材25内に引っ込めて退避位置T2に配置され、仮止め状態が解除される。
電源ボックス装置1は、この操作レバー31mが第3位置R3位置に配置された場合には、配線ダクト5から取り外すことができる。
次に、電源ボックス装置1を配線ダクト5に取り付ける場合について説明する。
配線ダクト5から取り外された電源ボックス装置1において、操作レバー31mから手を放すと、操作レバー31mは、圧縮ばね22によって後進し、爪部材24は、突出位置T1に配置される。また、操作レバー31mの後進により、突起部31nが正回転し、操作レバー31mは、図9に示す第2位置R2に移動する。
電源ボックス装置1は、図9、図10に示す、操作レバー31mが第2位置R2に配置され、爪部材24が突出位置T1に配置された状態で、配線ダクト5に取り付けられることになる。
電源ボックス装置1を、例えば、作業者が片手で持って持ち上げて、プラグ30側の電極34の屈曲部34a、係合片31b、及びガイド部材25を配線ダクト5のダクト溝5aに挿入する。この際、電極34の屈曲部34a及び係合片31bは、ほぼ前後方向を向き、また、爪部材24は、傾斜面24aが配線ダクト5の一部に当接することで、図13に示す退避位置T2に退避されるため、挿入が可能である。挿入後には、爪部材24が突出位置T1に復帰して配線ダクト5に係合し、仮止め状態となる。
この仮止め状態では、爪部材24は、積極的に退避動作を行わない限り、退避位置T2に退避することはない。また、爪部材24の先端側裏面の摺動面24cが、配線ダクト5側のレール部5cに上方から載っている。このため、仮止め状態の電源ボックス装置1は、作業者が自重を支持する必要がなく、容易に配線ダクト5に沿って移動させて位置決めすることができる。
位置決め後、操作レバー31mを第2位置R2から第1位置R1に正回転させると、電極34の屈曲部34a及び係合片31bが左右方向を向き、配線ダクト5に対する電源ボックス装置1の電気的な接続及び機械的な固定を行うことができる。
ここで、上述のような構成及び作用の電源ボックス装置1の作用・効果をまとめる。
・電源ボックス装置1は、例えば、作業者が片手で電源ボックス装置1を持ち上げて、ガイド部材25を配線ダクト5のダクト溝5aに挿入するといった簡単な動作で、一旦退避した爪部材24が突出して配線ダクト5に係合することができる。この仮止め状態においては、爪部材24は、変形することなく電源ボックス装置1の自重を支えることができるので、手を放しても電源ボックス装置1が落下するおそれはない。このため、電源ボックス装置1を、片手で簡単に配線ダクト5に沿って移動させて位置決めすることができる。なお、電源ボックス装置1にあらかじめ照明器具6が装着されている場合も同様である。
・爪部材24の先端部に下がり勾配の傾斜面24aを設けるといった簡単な構成で、爪部材24を退避させることが可能となる。
・爪部材24は、圧縮ばね(ばね部材、付勢手段)22の付勢力に抗してスライド部材23を前進させることにより、カム構造Aを介して退避させることができる。これにより、配線ダクト5に対する爪部材24の係合を解除することができる。つまり、配線ダクト5に対する電源ボックス装置1の仮止めを解除することができる。
・左右方向に移動可能な爪部材24は、スライド部材23側の傾斜したカム溝(カム面)23dに凸状の突起部(カムフォロア)24bを係合させているので、スライド部材23の前進・後進に対応して、退避・突出することができる。
・爪部材24は、配線ダクト5側のレール部5c上を摺動する平面状の摺動面24cを有するので、配線ダクト5に沿って電源ボックス装置1を容易に移動させることができる。
・退避機構Bは、配線ダクト5に対する電源ボックス装置1の電気的な接続及び機械的な固定を行うプラグ30の逆回転に連動して、爪部材24を退避させて配線ダクト5への係合を解除することができる。これにより、電源ボックス装置1は、配線ダクト5に対する仮止めが解除されて、配線ダクト5からの取外しが可能となる。つまり、プラグ30の逆回転により、電源ボックス装置1の電気的な接続及び機械的な固定の解除と、仮止めの解除との双方が可能となる。
・プラグ30は、第2位置R2から第3位置R3への逆回転によって、爪部材24を退避させて配線ダクト5に対する係合を解除し、仮止めを解除する。すなわち、仮止めが解除されて、配線ダクト5からの電源ボックス装置1の取外しが可能となるのは、プラグ30が第1位置R1から第2位置R2に逆回転されて、電気的な接続が解除された後に限られるので、電気的に安全に、電源ボックス装置1を取り外すことができる。
・電源ボックス装置1は、プラグが第2位置R2にあるときは、配線ダクト5に取り付けても電気的な接続は行われないので、電気的に安全に配線ダクト5に取り付けることができる。プラグ30は、電源ボックス装置1の取付け後、第2位置R2から第1位置R1に正回転することにより、電気的な接続を確保することができる。
・レバーカバー13は、ロック位置P1に配置された際に、所定位置の操作レバー31mを覆うので、外部から操作レバー31mが見えないようにして、デザイン的な向上を図るとともに、操作レバー31mの不要な操作(誤操作)を禁止することができる。
・操作レバー31mは、所定位置が、配線ダクト5と電源ボックス装置1との電気的な接続及び機械的な固定を行う第1位置R1に設定されている。これにより、レバーカバー13は、ロック位置P1において、第1位置R1に配置された操作レバー31mを覆って回転を禁止する。つまり、配線ダクト5と電源ボックス装置1との電気的な接続の解除や機械的な固定の解除を防止することができる。
・レバーカバー13をロック位置P1に上昇できたことにより、配線ダクト5と電源ボックス装置1との電気的な接続及び機械的な固定が確実に行われていることを確認することができる。
・上述の電源ボックス装置1によれば、配線ダクト5に対して電源ボックス装置1を取付け・取外しするための仮止め機構20及びプラグ30が、いずれも蓋部材14に組み込まれている。このため、例えば、構成や寸法が異なる種々の配線ダクト5に対して、電源ボックス10側は設計変更することなく、仮止め機構20及びプラグ30を含む蓋部材14側の設計変更等によって対処することができる。
・以上の電源ボックス装置1では、爪部材24は、圧縮ばね22により、スライド部材23を介して、突出方向に付勢されている。そして、突出位置T1に配置された状態においては、爪部材24には、付勢力は作用していない。しかし、爪部材24は、突出位置T1から退避位置T2に向けて少しでも移動すると、直ちに、突出位置T1に向けて付勢力が作用するようになっている。なお、これに代えて、例えば、爪部材24を突出位置T1に位置決めするストッパ(不図示)を設け、圧縮ばね22により、スライド部材23をかいして爪部材24をストッパに押圧させるようにしてもよい。この場合には、爪部材24は突出方向に向かう付勢力が作用した付勢状態で突出位置T1に配置されていることになる。本発明は、上述の、突出位置T1に配置された爪部材24に、付勢力が作用しない場合、また、作用する場合の双方を含むものである。
<実施形態2>
図15、図16を参照して、本発明を適用した実施形態2に係る電源ボックス装置2について説明する。
図15は、電源ボックス装置2の斜視図である。
また、図16は、電源ボックス装置2の一部の分解斜視図である。
なお、以下の説明では、図15中、図16中に矢印で示す「前後左右上下」が、電源ボックス装置2や配線ダクト5の「前後左右上下」に対応するものとして説明する。
電源ボックス装置2は、電源ボックス50、仮止め機構60、及びプラグ70を備えている。
このうち電源ボックス50は、上部に開口部51aが形成されたボックス本体51と、この開口部51aを閉蓋する蓋部材52とを有している。
蓋部材52には、後端部に、プラグ70を回転可能に支持する透孔52aが形成され、また、透孔52aの少し前から前端まで延びるカバー部52bが形成されている。カバー部52bは、前後方向に長い直方体状に形成されていて、上方に向かって突設され、また、内側は下方に向かって開口している。カバー部52bは、仮止め機構60を上方から覆っている。
カバー部52bの左側壁52cと右側壁52dには、それぞれ2個ずつの窓部52eが形成されている(ただし右側壁52dの窓部52eは、不図示)。なお、左側壁52cの2個の窓部52eは、右側壁52dの2個の窓部52eよりも、少し前側に形成されている。各窓部52eには、前後方向に対向する一対の軸受部52fが設けられている。この軸受部52fには、後述する軸部材62が貫通されている。
ボックス本体51の後端の左側には、操作レバー53が配設されている。操作レバー53は、平面視形状が「L」字形の板状に形成されている。操作レバー53の右端側には、上下の2箇所に、小孔53aが形成されている。これら小孔53aは、ボックス本体51側の上下方向の軸部51bに係合されている。操作レバー53の後端側の右端には、歯車部53bが形成されている。操作レバー53全体は、軸部51bによって回転(揺動)可能に支持されていて、図示の閉鎖位置R4と、この閉鎖位置R4からほぼ90度時計回りに回転した開放位置との間を移動する。
仮止め機構60は、スライド部材61、4本の軸部材62、4個の爪部材63、4個の第1圧縮ばね(ばね部材、付勢手段)64、第2圧縮ばね(ばね部材)65、及び仮止め解除ボタン66を有している。なお、第1圧縮ばね64及び第2圧縮ばね65は、矢印で図示している。
このうち、スライド部材61は、ほぼ前後方向に長い板状に形成されていて、後端側には下方に屈曲した当接部61aを有している。スライド部材61には、後端部、中間部、及び前端部にそれぞれ1個ずつ、合計3個のガイド溝61bが前後方向に長い長孔状に形成されている。これらのガイド溝61bには、ボルト61cが貫通している。ボルト61cは、ガイド溝61bの溝幅よりも直径が大きい頭部(不図示)を有していて、この頭部をスライド部材61の裏面に当接させてガイド溝61bを下方から貫通し、先端(上端)を蓋部材52に螺合させている。これにより、スライド部材61全体は、蓋部材52により、ボルト61cを介して前後方向に移動可能に支持される。
スライド部材61の表面における左端側と右端側とには、それぞれ2個ずつ合計4個の前後方向に長い凹部61dが形成されている。図16に示すように、凹部61dには、内側に窪んだ切欠部61eが設けてあり、この切欠部61eには、ほぼ前後方向に延びるストッパ面61fとこの後端から外側に傾斜したカム面61gが形成されている。
軸部材62は、上述のスライド部材61の切欠部61eに前後方向を向けて固定されている。この軸部材62は、上述の蓋部材52の窓部52eの軸受部52fを前後方向に遊嵌している。
爪部材63は、スライド部材61の幅方向の中心を基準線C2とし、これに近い側を内側、また遠い側を外側としたときに、上部に外側を向いたフック部63aを有し、下部の内側に前後方向を向いた円筒部63bを有し、下部の外側に下方を向いた突起部63cを有している。この突起部63cと上述のカム面61gとによってカム構造Dを構成している。
フック部63aは、上面に外側ほど下方に位置する下り勾配の傾斜面63dが形成され、また、下面に配線ダクト5のレール部5c(図5参照)に係脱する摺動面63eが形成されている。
円筒部63bには、上述の軸部材62が前後方向に遊嵌されている。このため、爪部材63は、固定状態の軸部材62に対し、外側の突出位置T1と内側の退避位置(不図示)との間を揺動可能であり、かつ前後方向の相対移動可能である。なお、爪部材63は、突出位置T1と退避位置との間の揺動角度が小さいので、フック部63aは、ほぼ左右方向に移動するといえる。
突起部63cは、スライド部材61が図15、図16に示すホームポジションHPに位置しているときは、ストッパ面61fに当接した状態で停止し、このとき爪部材63は、フック部63aが上方に位置した起立姿勢となる。
第1圧縮ばね64は、各爪部材63の背面側(内側)に配設されている。図16に示す例では、第1圧縮ばね64は、先端部を爪部材63のフック部63aの裏面側に当接させ、一方、基端部を、図15に示す蓋部材52のカバー部52bにおける右側壁52dの内面に当接させている。爪部材63は、この第1圧縮ばね64によって外側に付勢され、突起部63cをストッパ面に61fに当接させて停止して直立姿勢を取るようになっている。
爪部材63は、蓋部材52の窓部52eによって前後方向の移動を規制(禁止)された状態で、窓部52eからフック部63aを突出させ、また退避させる。
第2圧縮ばね65は、スライド部材61の前端に配設されている。圧縮ばね65は、先端部をスライド部材61の前端に当接させ、また、基端部をボックス本体51の後壁面51cの内面に当接させている。第2圧縮ばね65によって後方に付勢されたスライド部材61は、仮止め解除ボタン66に当接して図15に示すホームポジションHPに配置されている。
スライド部材61は、仮止め解除ボタン66を押下することによって前進される。スライド部材61は、図16に示すように、後端の当接部61aの下端に、当接面61hが形成されている。当接面61hは、後端側が内側に位置するように傾斜している。これにより、仮止め解除ボタン66を右方に押すと、その先端部が当接面61hを押して、スライド部材61全体を前方に移動させる。これに伴い、スライド部材61のカム面61gが爪部材63の突起部63cを外側に押し出す。これにより、軸部材62を中心として、フック部63aが内側に倒れて退避する。つまり、配線ダクト5(図5参照)に対する爪部材63の係合が解除されて仮止めが解除される。
プラグ70は、図15に示すように、電極71、係合片72、及び歯車部73を有していて、蓋部材52の透孔52aによって正回転・逆回転可能に支持されている。歯車部73は、上述のボックス本体51側の操作レバー53の歯車部53bに係合している。
以上説明した電源ボックス装置2は、図15に示す状態で配線ダクト5(図5参照)に固定されている。このとき、爪部材24は、突出位置T1に配置されて配線ダクト5に係合し、仮止め状態を構成している。また、プラグ70は、電極71及び係合片72がほぼ左右方向に向いて、電気的な接続及び機械的な固定が行なわれている。さらに、操作レバー53は、閉鎖位置R4に配置されて、仮止め解除ボタン66を覆っている。このため、仮止め解除ボタン66は、例えば、作業者が不用意に触れられることによる誤操作が防止される。
電源ボックス装置2を配線ダクト5から取り外すには、操作レバー53をほぼ90度逆回転(図中の時計回り)させる。これにより、プラグ70の電極71及び係合片72がほぼ前後方向を向くので、プラグ70側の取外しが可能となる。ただし、この時点でも仮止め状態は維持されている。
つづいて、仮止め解除ボタン66を押下する。これに伴い、スライド部材61が前進して、爪部材63が退避位置に退避し、仮止め状態が解除される。これにより、電源ボックス装置2全体の取外しが可能となる。
なお、配線ダクト5に対する電源ボックス装置2の取付け時には、爪部材63が、実施の形態1の爪部材24と同様、配線ダクト5の一部に当接して退避し、一部を通過した後に突出するので、仮止め状態を作り出すことができる。
本発明によれば、爪部材63の揺動動作によって、配線ダクト5に対する係合・係合解除を行うことができる。このため、爪部材63は、円筒部63bから突起部63cまでの距離よりも、円筒部63bからフック部63aまでの距離を長く設定することにより、突起部63cの移動を増幅してフック部63aの移動とすることができる。
また、仮止め状態を解除するために押下する仮止め解除ボタン66は、操作レバー53によって覆われている。このため、操作レバー53を逆回転させて、電気的な接続及び機械的な固定を解除した後でないと、仮止め解除を行うことができない。言い換えると、仮止め解除動作が行なえるのは、電気的な接続及び機械的な固定が解除された後である。
また、電気的な接続及び機械的な固定の解除と、仮止め解除とがそれぞ個別な部材(操作レバー53、仮止め解除ボタン66)によって、かつ個別な動作によって行われるので、不用意に、電気的な接続及び機械的な固定の解除と、仮止め解除とが一気に行われるおそれがない。
本実施形態においては、爪部材63の重心(不図示)が軸部材62よりも外側に位置するように構成すれば、爪部材63には、自重より外側に倒そうとする力が作用する。つまり、自重が、爪部材63を突出位置(T1)に向ける付勢力となる。この場合は、第1圧縮ばね64を省略することができる。
本実施形態においては、圧縮ばね22が、スライド部材23を後方に付勢する付勢手段と、爪部材24を突出方向に付勢する付勢手段とを兼ねることができる。このため、爪部材24を直接、付勢するための付勢手段を省略して、その分、構成を簡略化することができる。
<実施形態3>
図17〜図18を参照して、本発明を適用した実施形態3に係る電源ボックス装置3について説明する。
図17は、電源ボックス装置3のプラグ80の左側面図である。
また、図18は、プラグ80が係脱する配線ダクト7の正面図である。
上述の実施形態1では、図6に示すように、プラグ30の2個の電極34のそれぞれの屈曲部34aが上下1段で、それぞれ左右の外側に延びる例を説明した。本実施形態では、図17、図18に示すように、プラグ80から計6個の屈曲部(羽根部)81が上下3段で、各段ごとに左右の外側に延びる例を説明する。このように、屈曲部81が複数段にわたって設けられた場合も、本発明に含まれるものである。
本実施形態では、プラグ80から計6枚の屈曲部81が、上下3段で、各段ごとに、左側及び右側に延びて、配線ダクト7内の配線溝7aに配設された各導電板(導電線)に接離するように配設されている。
すなわち、左の上段の屈曲部81は、導電板(電極)L1(+)に、また、左の中段の屈曲部81は、導電板(データバス)D(−)に、そして左の下段の屈曲部81は、導電板(ニュートラル)N1(−)に接離するように配設されている。
さらに、右の上段の屈曲部81は、導電板(電極)L2(+)に、また、右の中段の屈曲部81は、導電板(データバス)D(+)に、そして左の下段の屈曲部81は、導電板(電極)L3(+)に接離するように配設されている。
ここで、例えば、プラグ80内部の接続関係を変更するダイヤル(不図示)を、電源ボックス装置3に設けるようにしてもよい。この場合、プラグ80を図17に示す状態にするのに先立ち、ダイヤルによって、屈曲部81のうち、導電板(電極)L1(+),L2(+),L3(+)に対応する任意の1つの屈曲部81を選択する。これにより、ダイヤルによって選択された屈曲部81と、導電板(ニュートラル)N1(−)とが、接触して導通される。また、この接触時に、導電板(データバス)D(+)、D(−)が接触して導通される。
一方、プラグ80を、操作レバー82を介してほぼ90度回転させて、各導電板が前後方向を向くようにすることにより、これらの接触を断って、導通を断つことができる。
なお、ダイヤルで導電板(電極)L1(+),L2(+),L3(+)の1つに対応する屈曲部81を選択するのに代えて、導電板(電極)L1(+),L2(+),L3(+)に対応する3個の屈曲部81の基端側を接触させることにより、どの導電板(電極)L1(+),L2(+),L3(+)に通電しても、導電板(ニュートラル)N1(−)と接触できるようにすることができる。
以上では、屈曲部81が6個ある場合を例に説明したが、本発明を適用できるという点では、屈曲部81は、4個であってもよい。この場合には、例えば、4個の屈曲部81は、導電板(電極)L1(+),L2(+)、導電板(ニュートラル)N1(−),N2(−)と接離するようにする。
極端に言えば、本発明は、屈曲部81の数には関係がなく、屈曲部81が左右方向を向いたときに通電状態となり、操作レバー82を介してプラグ80がほぼ90度回転して屈曲部81が前後方向を向いたときに通電解除状態となる電源ボックス装置に適用することができるものである。