JP6534229B2 - 船舶 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス浄化装置を設けた船舶に関する。
船舶のエンジンから排気される排ガスを浄化することが推し進められている。国際海事機関(IMO)の第70回海洋保護委員会(MEPC70)において、2020年1月1日から世界全海域を航行する船舶に対して、エンジンから排気されるSOxの規制として燃料中の硫黄分を0.5%以下に規制することが決定された。この規制の対応として、次の3つがある。
(1)船舶の燃料として、規制値に適合する燃料油を用いる。
(2)排ガス浄化装置を船舶に搭載する。
(3)船舶の燃料として、代替燃料(主にLNG燃料)を用いる。
上記(2)の排ガス洗浄装置は、船舶のエンジンから排気される排ガスを浄化して排ガス中のSOxを低減する装置であり、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2016−137766号公報
ところで、船舶には、艤装数に応じた係留設備を装備することになっている。艤装数が増加すると、係留設備が大型化する。
艤装数は、次の算出式により計算される値である。この算出式は、船級規則「2016鋼船規則C編27章」に記載されている。

艤装数=W2/3+2.0hB+0.1A

ここで、Wは満載排水量(t)であり、Bは船舶の幅(最大幅)である。艤装数の算出式において、h(或いは後述のh’)には係数2.0が掛けられるので、h’が艤装数に与える影響は大きい。一方、Aには係数0.1が掛けられるので、Aが艤装数に与える影響は小さい。
hは、次の式により算出される値である。

h=f+h’

ここで、fは、船体中央の計画最大満載喫水線から最上層全通甲板(上甲板)の梁の船側における上面までの垂直距離である。h’は、最上層全通甲板から、船楼又は幅がB/4を超える甲板室(外部に露出せずに閉ざされた内部空間を有する構造物)のうちで最も高い位置にあるものの頂部までの高さである。
Aは、次の式により算出される値である。

A=fL1+Σh’’L2

ここで、fは上記と同じであり、L1は船舶の長さである。Σh’’L2は、最上層全通甲板よりも上方にあって、幅がB/4を越え、高さが1.5m以上の船楼、甲板室又はトランクの高さh’’と長さL2の積の和である。
艤装数は、次のように排ガス浄化装置の設置により増加する場合がある。排ガス浄化装置は、大型機器である。排ガス浄化装置は、一般的にエンジンケーシングと機関室の内部空間に設置される。排ガス浄化装置は、上甲板よりも上方に位置する上方装置部を含み、エンジンケーシングは、上甲板から上方側に位置し、上甲板よりも下方に位置する機関室と接続している。排ガス浄化装置の上方装置部をエンジンケーシングの内部空間に配置するために、エンジンケーシングを船舶の幅方向および高さ方向に拡大すると、艤装数が大きく増加してしまう。すなわち、エンジンケーシングの高さが、艤装数に大きな影響を与える上記h’となっている場合には、この拡大により艤装数が大きく増加してしまう。
そこで、本発明の目的は、船舶の艤装数を増加させずに排ガス浄化装置を船舶に設置できるようにすることにある。
上述の目的を達成するため、本発明によると、船舶のエンジンから排気される排ガス中の硫黄分を低減する排ガス浄化装置が設けられた船舶であって、
船舶の幅をBとして、船楼又は幅がB/4を超える甲板室のうち最も高い位置にあるものの頂部の高さを基準高さ(船級規則で定義される高さ)として、
前記排ガス浄化装置は、前記基準高さより上方に位置する上側構造部を含み、
前記上側構造部は、船舶において外部に露出している露出領域に配置されている、船舶が提供される。
本発明では、排ガス浄化装置の上側構造部は、基準高さより上方に配置されているが、甲板室の内部に配置せずに、上側構造部を露出領域に配置するようにした。したがって、基準高さより上方側へ甲板室(例えばエンジンケーシング)を拡大することが不要になる。よって、排ガス浄化装置の設置が艤装数に与える影響を、無くすことができ、または抑えることができる。
本発明の第1実施形態による船舶を示す。 第1実施形態における支持構造体の説明図である。 支持構造体を示す図である。 本発明の第2実施形態による船舶を示す。 第2実施形態における排ガス浄化装置の貫通部材の説明図である。 本発明の第3実施形態による船舶を示す。 本発明の第4実施形態による船舶を示す。 第4実施形態における排ガス浄化装置の貫通部材の説明図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1(A)は、本発明の実施形態による船舶10の船尾側を示す側面図であり、図1(B)は、図1(A)の1B−1B断面図である。
船舶10の船体には、エンジンケーシング1Aと機関室1Bが設けられている。エンジンケーシング1Aは、船舶10の上甲板15から上方側に位置する甲板室であり、後述する煙突11の基部と結合している。機関室1Bは、上甲板15よりも下方に位置する。エンジンケーシング1Aの内部空間1aは機関室1B内と接続している。機関室1Bには、エンジン本体(すなわち、船舶10の推進プロペラ5を回転駆動するエンジン3)が設置されている。図1において、エンジン3は、推進プロペラ5に連結されている駆動シャフト7を回転駆動する。エンジン3から排気される排ガスは、第1の配管8を通って煙突11から外部へ排出される。エンジンケーシング1Aの内部空間1aには、エンジン3からの排ガスを流す配管(例えば、第1の配管8や後述する第2の配管9)などが配置されている。
船舶10には、上述の排ガス中の硫黄分(すなわちSOx)を低減する排ガス浄化装置20が設けられる。一例では、排ガス浄化装置20は、既存の船舶10に後から設置されてよい。すなわち、排ガス浄化装置20は、船舶10の製造後に当該船舶10に設置されたものであってよい。別の例では、排ガス浄化装置20は、船舶10を新たに製造する時に船舶10に設置されたものであってもよい。
排ガス浄化装置20へ排ガスを流入させるために、第1の配管8の途中箇所Pには、第2の配管9が接続されている。第1の配管8には、途中箇所Pよりも下流側において第1のバルブ8aが設けられている。第2の配管9には第2のバルブ9aが設けられている。排ガス浄化装置20を用いる場合には、第1のバルブ8aを閉じ、第2のバルブ9aを開くことにより、エンジン3からの排ガスが排ガス浄化装置20へ流入する。
排ガス浄化装置20は、エンジン3から流入した排ガスを浄化して排ガス中のSOxを低減する。排ガス浄化装置20は、その内部において、排ガスに洗浄水を噴霧することにより、洗浄水と排ガスとを接触させて排ガスを浄化する。浄化された排ガスは、排ガス浄化装置20の煙突13から外部に排出される。排ガス浄化装置20は、少なくとも、上述のように洗浄水を排ガスに噴霧する構成を有する。排ガス浄化装置20には、煙突13が接続されている。煙突13は、上述のように浄化された排ガスを船舶10の外部に排出する。排ガス浄化装置20は、SOxスクラバーと呼ばれる公知のものあってよい。なお、上記の排ガス管は、船舶10の外部に暴露していてもよい。
本実施形態では、排ガス浄化装置20は、船舶10の幅方向においてエンジンケーシング1Aの一方側に配置されている。なお、図1(A)に示すように、排ガス浄化装置20は、長手方向位置が、エンジンケーシング1Aと同じである。なお、長手方向とは、船舶10の船首から船尾に向かう方向である(以下、同様)。また、以下で、船舶10の幅方向を単に幅方向といい、幅とは、船舶10の幅方向における寸法を意味する。
ところで、船舶10の幅(すなわち最大幅)をBとして、船楼又は幅がB/4を超える甲板室(例えばエンジンケーシング1A)のうち最も高い位置にあるものの頂部の高さを基準高さHとする。言い換えると、基準高さHは、上甲板15から、上述した艤装数の算出式におけるh’だけ上方の高さである。本実施形態では、艤装数の算出式におけるh’は、図1に示すように、上甲板15からエンジンケーシング1Aの上面1b(頂部)までの高さになっている。したがって、本実施形態では、基準高さHは、エンジンケーシング1Aの上面1b(頂部)の高さである。なお、図1(A)において、居住区を構成する居住区構造体16において幅がB/4を超える部分は、エンジンケーシング1Aの上面1bより低い位置にある。
排ガス浄化装置20は、基準高さHより上方に位置する上側構造部20aと、基準高さHから下方に位置する下側構造部20bとからなる。排ガス浄化装置20は、幅がB/4よりも小さい。したがって、排ガス浄化装置20自体は艤装数を増加させない。しかし、排ガス浄化装置20(上側構造部20a)をエンジンケーシング1Aの内部空間1aに配置すると、その分、エンジンケーシング1Aの幅と高さが増加するので、艤装数算出式の第2項の2.0hBが大きく増加し、その結果、艤装数が大きく増加してしまう。そこで、本実施形態では、艤装数が増加しないように、上側構造部20aと下側構造部20bのうち少なくとも上側構造部20aを、甲板室(エンジンケーシング1A)の外部に配置している。すなわち、上側構造部20aは、船舶10において外部に露出している露出領域に配置されている。なお、図1では、下側構造部20bも露出領域に配置されている。
図2は、図1において支持構造体17を図示した場合を示す。図2(A)は、船舶10の船尾側を示す側面図であり、図2(B)は、図2(A)の2B−2B断面図である。なお、図2では、第1および第2の配管8,9と第1および第2のバルブ8a,9aの図示を省略している。
船舶10は、上側構造部20aを外部に露出させたまま上側構造部20aを支持する支持構造体17を備える。支持構造体17を介して、上側構造部20aは船舶10の構造物(例えばエンジンケーシング1Aと上甲板15と煙突11)に結合している。これにより、支持構造体17を介して、上側構造部20aは船舶10の構造物に支持されている。
本実施形態では、支持構造体17はやぐら構造をなしている。この場合の構成を図2と図3に基づいて説明する。図3(A)は、図2(B)の3A−3A矢視図であり、図3(B)は、図2(B)の3B−3B断面図である。
支持構造体17は、複数の枠19と、複数の柱部材21と、補強部材22を備える。各枠19は、上側構造部20aを囲んで、上側構造部20aに直接または他の部材を介して結合されている。複数の枠19は、上下に間隔をおいて設けられている。各柱部材21の下端部は、船舶10の構造物に結合されている。以下、支持構造体17の具体例を説明する。
図3(A)のように、枠19は、例えば4本の構成部材19a同士を結合することにより形成されている。各枠19の内周面は、例えば、複数の結合箇所X(図3(A)の破線で囲んだ箇所)において、上側構造部20aの外面に結合されている。この結合の代わりに又はこの結合に加えて、各枠19と上側構造部20aとは、適宜、補強部材を介して互いに結合されてもよい。
なお、各枠19(図2では2つの枠19)は、エンジンケーシング1Aの上面1bより上方に位置し、上側構造部20aの煙突13(図2(B)を参照)に結合されている。
各柱部材21の下端部は、船舶10の構造物(図2と図3の例では、上甲板15の上面またはエンジンケーシング1Aの上面1b)に結合されている。この結合の代わりに又はこの結合に加えて、各柱部材21の下端部と船舶10の構造物とは、適宜、補強部材を介して互いに結合されてもよい。
補強部材22は、基準高さHよりも上方に位置する。補強部材22を介して、枠19または柱部材21は、船舶10の構造物の上方部分に結合している。この上方部分は、基準高さHよりも上方に位置する部分であり、図2(B)の例では煙突11である。補強部材22は、例えば、一端部が枠19または柱部材21に結合され、他端部が煙突11に結合されている。本実施形態では、補強部材22の数は複数である。このように、基準高さHよりも上方において、支持構造体17の枠19または柱部材21は、補強部材22を介して船舶10の構造物(上方部分11)に結合されている。これにより、上側構造部20aをより確実に支持することができる。
図2と図3の例では、支持構造体17は、下側構造部20bを囲んで下側構造部20bに結合されている複数の枠23を更に有している。枠23は、例えば4本の構成部材23a同士を(図3(B)では柱部材21を介して、又は直接)結合することにより形成されている。例えば、各枠23の内周面は、複数の結合箇所X(図3(B)の破線で囲んだ箇所)において、下側構造部20bの外面に結合されている。各枠23(図2(B)では2つの枠23)は、エンジンケーシング1Aの上面1bよりも下方に位置し、複数の柱部材21に結合されているとともに、船舶10の構造物としてのエンジンケーシング1Aの外面に結合されている。
(第1実施形態の効果)
排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、基準高さHより上方に配置されているが、露出領域に配置されている。したがって、上側構造部20aは、艤装数に影響を与えない。
よって、艤装数を増やすことなく、排ガス浄化装置20を配置することができる。艤装数が増えないので、船舶10に装備する係留設備の大型化が不要になる。
排ガス浄化装置20の上側構造部20aを支持して補強する場合に、上側構造部20aを甲板室(例えばエンジンケーシング1A)内に収容して支持させると、例えばエンジンケーシング1Aを幅方向と上方へ拡大することにより艤装数が大きく増加してしまう。そこで、本実施形態では、支持構造体17により、排ガス浄化装置20の上側構造部20aを外部に露出させたまま上側構造部20aを支持している。
また、排ガス浄化装置20をエンジンケーシング1A内に配置しないので、エンジンケーシング1Aを拡大することが不要になる。その結果、エンジンケーシング1A内の消火装置の消火剤増加が不要になる。
エンジンケーシング1Aが拡大しないので、エンジンケーシング1Aを構成する鋼材を増やすことが不要となり、排ガス浄化装置20の設置に伴う鋼材の増加を抑えることができる。また、エンジンケーシング1Aを拡大しないので、排ガス浄化装置20の設置工事の負担を少なくすることができる。その他、船舶10の総トン数の増加を抑えることができる。
[第2実施形態]
図4(A)は、本発明の実施形態による船舶10の船尾側を示す側面図であり、図4(B)は、図4(A)の4B−4B矢視図である。第2実施形態において、以下で説明しない点は第1実施形態の場合と同じである。
第2実施形態では、排ガス浄化装置20の下側構造部20bは、船舶10の幅方向の中央よりも幅方向の一端側に位置してエンジンケーシング1Aの内部空間1aに配置されている。そのため、エンジンケーシング1Aは、図4(B)のように、第1実施形態の場合よりも幅方向に拡大している。一方、エンジンケーシング1Aは、図4(A)において長手方向には拡大されていなくてよい。すなわち、エンジンケーシング1Aは、幅方向の一端側(例えば図4(B)の左側)に寄っているように一端側へ延びている。言い換えると、船舶10の幅方向中央からエンジンケーシング1Aの幅方向一端までの長さは、船舶10の幅方向中央からエンジンケーシング1Aの幅方向他端までの長さよりも大きい。
第2実施形態においても、エンジンケーシング1Aの上面1bは、上述した基準高さHに位置する。この基準高さHより上方に位置する、排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、第1実施形態と同様に、エンジンケーシング1Aの外部の露出領域に配置されている。したがって、艤装数の増加を抑えることができる。
また、上側構造部20aは、上述した支持構造体17を介して船舶10の構造物(エンジンケーシング1Aと煙突11)に支持されている。支持構造体17は、第1実施形態において説明した複数の枠19と複数の柱部材21と補強部材22を備える。枠19と柱部材21と補強部材22の構成は第1実施形態で説明した構成と同じであるので、その説明を省略する。なお、図4の例では、各柱部材21の下端部は、エンジンケーシング1Aの上面1bに結合されている。なお、第2実施形態では、支持構造体17は、下側構造部20bを囲む枠23を有しない。
図5(A)は、図4(B)の5A−5A断面図であり、図5(B)は、図5(A)の5B−5B断面図であり、図5(C)は、図5(A)に相当するが、排ガス浄化装置20を船舶10に設置する前の状態を示す。エンジンケーシング1Aの上面1bには、内部空間1aに連通している開口1cが形成されている。この開口1cを通して、排ガス浄化装置20の下側構造部20bが図4と図5(A)のように内部空間1aに挿入されている。開口1cの内周面1dと排ガス浄化装置20の外面との隙間は、後述の貫通部材25で塞がれている。
基準高さHにおいて、排ガス浄化装置20の外面には、貫通部材25が結合されている。貫通部材25は、排ガス浄化装置20の外面から水平方向に突出している。図5(B)の例では、貫通部材25は、排ガス浄化装置20を囲むように取り付けられており、排ガス浄化装置20は、エンジンケーシング1Aの上面1bと貫通部材25を貫通している。貫通部材25の下面がエンジンケーシング1Aの上面1bに支持されている。排ガス浄化装置20を船舶10に設置する前に貫通部材25が排ガス浄化装置20に設けられる。貫通部材25は、エンジンケーシング1Aに溶接接合される。
(第2実施形態の効果)
排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、基準高さHより上方に配置されているが、露出領域に配置されており、エンジンケーシング1Aの高さは第1実施形態の場合から変更されない。したがって、エンジンケーシング1Aの高さが増えない点で、排ガス浄化装置20の設置により、艤装数の計算式における第2項の2.0hBの増加を抑えることができる。
[第3実施形態]
図6(A)は、本発明の実施形態による船舶10の船尾側を示す側面図であり、図6(B)は、図6(A)の6B−6B断面図である。第3実施形態において、以下で説明しない点は第1実施形態の場合と同じである。なお、図6(B)では、第1および第2の配管8,9と第1および第2のバルブ8a,9aの図示を省略している。
第3実施形態では、排ガス浄化装置20は、船舶10の長手方向においてエンジンケーシング1Aの後方側(すなわち船尾側)に配置されている。第3実施形態でも、上側構造部20aと下側構造部20bのうち少なくとも上側構造部20aを、甲板室(エンジンケーシング1A)の外部に配置している。すなわち、上側構造部20aは、船舶10において外部に露出している露出領域に配置されている。なお、図6では、下側構造部20bも露出領域に配置されている。
第3実施形態においても、エンジンケーシング1Aの上面1bは、上述した基準高さHに位置する。この基準高さHより上方に位置する、排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、エンジンケーシング1Aの外部の露出領域に配置されている。したがって、上側構造部20aは、艤装数に影響しない。
第3実施形態において、支持構造体17の構成は第1実施形態と同じである。なお、図6では、各柱部材21の下端部は、上甲板15の上面に固定されている。
第3実施形態では、第1実施形態と同じ効果が得られる。
[第4実施形態]
図7(A)は、本発明の第4実施形態による船舶10の船尾側を示す側面図であり、図7(B)は、図7(A)の7B−7B断面図である。第4実施形態において、以下で説明しない点は第3実施形態の場合と同じである。
第4実施形態では、排ガス浄化装置20の下側構造部20bは、エンジンケーシング1Aの内部空間1aに配置されている。そのため、エンジンケーシング1Aは、図7(A)のように、第1実施形態の場合よりも船尾側へ長手方向に拡大している。一方、エンジンケーシング1Aは、図7(B)において幅方向には拡大されていなくてよい。なお、図7のように、エンジンケーシング1Aの長手方向の拡大部分と上甲板15の上面との間には、係船デッキ用の空間が確保されている。この拡大部分は、上甲板15の上面に設置された柱27により支持されてよい。
第4実施形態においても、エンジンケーシング1Aの上面1bは、上述した基準高さHに位置する。この基準高さHより上方に位置する、排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、エンジンケーシング1Aの外部の露出領域に配置されている。したがって、上側構造部20aは、艤装数に影響しない。また、第4実施形態において、支持構造体17は、第2実施形態の場合と同じ構成を有する。
図8(A)は、図7(B)の8A−8A断面図であり、図8(B)は、図7(A)に相当するが、排ガス浄化装置20を船舶10に設置する前の状態を示す。第4実施形態において、第2実施形態と同様に、エンジンケーシング1Aの上面1bには開口1cが形成されており、排ガス浄化装置20の外面には、貫通部材25が設けられている。貫通部材25の機能は、第2実施形態の場合と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、エンジンケーシング1Aを長手方向に拡大しているので、この拡大により、艤装数の計算式における第3項の0.1Aが増加する。しかし、この第3項の係数が0.1と小さいので、艤装数の増加は少ない。よって、排ガス浄化装置20を設置しても、艤装数の増加を少なくすることができる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下の変更例を採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述(例えば上述のいずれかの実施形態)と同じであってよい。
(変更例)
本発明において、排ガス浄化装置20の上側構造部20aは、船舶10において外部に露出している露出領域に配置されているが、排ガス浄化装置20の下側構造部20bは、甲板室(例えば上述のエンジンケーシング1A)の内部に収容されてもよいし、船楼の内部に収容されてもよい。なお、甲板室とは、上甲板に設けられた構造物で両舷に達しないものであり、船楼とは、上甲板に設けられた構造物で両舷に達するものである。
1A エンジンケーシング(甲板室)、1B 機関室、1a 内部空間、1b 上面、1c 開口、1d 内周面、3 エンジン、5 推進プロペラ、7 駆動シャフト、8 第1の配管、8a 第1のバルブ、9 第2の配管、9a 第2のバルブ、10 船舶、11 煙突、13 煙突、15 上甲板、16 居住区構造体、17 支持構造体、19 枠、19a 構成部材、20 排ガス浄化装置(SOxスクラバー)、20a 上側構造部、20b 下側構造部、21 柱部材、22 補強部材、23 枠、23a 構成部材、25 貫通部材、27 柱、B 船舶の幅、H 基準高さ、P 途中箇所、X 結合箇所

Claims (7)

  1. 船舶のエンジンから排気される排ガス中の硫黄分を低減する排ガス浄化装置が設けられた船舶であって、
    船舶の幅をBとして、船楼又は幅がB/4を超える甲板室のうち最も高い位置にあるものの頂部の高さを基準高さとして、
    前記排ガス浄化装置は、前記基準高さより上方に位置する上側構造部を含み、
    前記上側構造部は、船舶において外部に露出している露出領域に配置されており、
    前記上側構造部を外部に露出させたまま前記上側構造部を支持する支持構造体を備え、
    前記支持構造体を介して、前記上側構造部は船舶の構造物に結合している、船舶。
  2. 前記支持構造体は、前記上側構造部を囲んで前記上側構造部に結合された枠を備え、複数の前記枠が上下に間隔をおいて設けられ、
    前記支持構造体は、前記複数の枠が結合された複数の柱部材を備え、
    各柱部材の下端部は、船舶の前記構造物に結合されている、請求項1に記載の船舶。
  3. 前記支持構造体は、前記基準高さよりも上方に位置する補強部材を備え、
    船舶の前記構造物は、前記基準高さよりも上方に位置する上方部分を含み、
    該補強部材を介して、前記枠または前記柱部材は前記上方部分に結合している、請求項2に記載の船舶。
  4. 船舶の推進プロペラを回転駆動するエンジンと、
    該エンジンからの排ガスを流す配管が配置された内部空間を有し、船舶の上甲板から上方側に位置するエンジンケーシングと、を備え、
    前記排ガス浄化装置は、船舶の幅方向において前記エンジンケーシングの一方側に配置されており、または、船舶の長手方向において前記エンジンケーシングの後方側に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の船舶。
  5. 前記排ガス浄化装置は、前記基準高さから下方に位置する下側構造部を含み、
    前記下側構造部は、船舶において外部に露出している露出領域に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の船舶。
  6. 船舶のエンジンから排気される排ガス中の硫黄分を低減する排ガス浄化装置が設けられた船舶であって、
    船舶の幅をBとして、船楼又は幅がB/4を超える甲板室のうち最も高い位置にあるものの頂部の高さを基準高さとして、前記排ガス浄化装置は、前記基準高さより上方に位置する上側構造部を含み、前記上側構造部は、船舶において外部に露出している露出領域に配置されており、
    船舶の推進プロペラを回転駆動するエンジンと、
    該エンジンからの排ガスを流す配管が配置された内部空間を有し、船舶の上甲板から上方側に位置するエンジンケーシングと、を備え、
    前記エンジンケーシングは、船舶の幅方向の一端側に寄っているように該一端側へ延びており、
    前記排ガス浄化装置は、前記基準高さから下方に位置する下側構造部を含み、
    前記下側構造部は、船舶の幅方向の中央よりも前記一端側に位置して前記エンジンケーシングの内部空間に配置されている、船舶。
  7. 船舶のエンジンから排気される排ガス中の硫黄分を低減する排ガス浄化装置が設けられた船舶であって、
    船舶の幅をBとして、船楼又は幅がB/4を超える甲板室のうち最も高い位置にあるものの頂部の高さを基準高さとして、
    前記排ガス浄化装置は、前記基準高さより上方に位置する上側構造部と、前記基準高さから下方に位置する下側構造部とを含み、
    前記上側構造部は、船舶において外部に露出している露出領域に配置されており、前記下側構造部は、支持構造体に支持され、又は、甲板室若しくは船楼の内部に収容されている、船舶。

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