JP6533568B2 - 構造物構築用セット、構造物を構築する方法 - Google Patents

構造物構築用セット、構造物を構築する方法 Download PDF

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本発明は、箱型土嚢を用いて構造物を構築する技術に関する。
簡易的な構造物を構築するのに箱型土嚢が用いられることがある。例えば、戦地において即時に仮設の建築物や、防御壁を作らなければならない場合などに、箱型土嚢が用いられている。
箱型土嚢は通常、3枚以上の側壁を備えている。箱型土嚢は一般に、その上面と下面が開放されており、そしてその側壁で囲まれた空間に内容物を充填して、簡易的な壁として機能させられるようになっている。内容物は一般に、現地調達可能なものであり、例えば、土砂、砕石、岩、礫、コンクリート、或いはこれらの混合物、又はこれらを袋に詰めたものである。それにより、箱型土嚢は、小銃弾・ロケット弾等の直射火力 又は砲弾等の曲射火力に対して防護することができ、仮設ではあるが十分な防護壁として機能するものとなる。
箱型土嚢は、上述のように壁を作るのがその主な機能である。しかしながら、構造物によっては屋根が必要となる場合がある。
しかしながら、その上面と下面が開放されている一般的な箱型土嚢では、屋根を作ることは難しい。また、特に戦地で用いられる構造物においては、上からの攻撃にも耐えることが必要となるから、単なる屋根ではその強度が不足するおそれがある。
本願発明は、箱型土嚢を用いて強度のある屋根を持つ構造物を構築できるようにすることをその課題とする。
上述の課題を解決するため、本願発明者は以下の発明を提案する。
以下の発明は、便利上、第1発明と第2発明の2つに大別される。
第1発明は、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の壁用土嚢と、前記壁用土嚢で作られた室内空間の上部を覆うべく、前記壁体の上に渡される板である屋根材と、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、前記屋根材の上を覆う屋根体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の屋根用土嚢と、を備えてなる、構造物構築用セットである。
この構造物構築用セットは、平面視矩形となる多数の壁用土嚢を備えており、それを適宜配列し壁用土嚢の中に内容物を充填することによって、壁体を作ることができる。ここまでは従来と変わらない。
また、この構造物構築用セットは、屋根材を備えている。それを、壁用土嚢で作られた壁体の上に渡すことによって屋根を作ることができる。
また、この構造物構築用セットは、平面視矩形となる多数の屋根用土嚢を備えており、それを屋根材の上に適宜配列し屋根用土嚢の中に内容物を充填することによって、屋根材を補強することができる。壁体を構成している壁用土嚢は、従来の箱型土嚢と同様のもので構わないが、従来の箱型土嚢はそれに内容物を充填することによって、銃弾などに耐えうる十分な強度を得られる。同様の構造を持つ屋根用土嚢を屋根材の上に配列することによって、第1発明の構造物構築用セットを用いて作られた構造物は、上下面が開放された壁用土嚢と屋根用土嚢を用いるものではあるが、屋根を持ち、また屋根を持つだけでなく、その屋根の強度が十分なものとなる。
なお、この構造物構築用セットに含まれる壁用土嚢と屋根用土嚢はともに、平面視矩形となりうるものである。双方とも平面視矩形との形状として用いることで、壁用土嚢で作られる壁体の開口は例外として、それらを隙間なく縦横に配置することが可能となる。隙間のなさは、この構造物構築用セットで作られた構造物の中の室内空間にいる人間や、室内空間に置かれた車両などの安全を担保するものである。なお、壁用土嚢と屋根用土嚢は、平面視矩形の形状にすることができれば、平面視で他の形状にすることができても良い。これは第2発明の場合も同様である。
第2発明は、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の壁用土嚢と、前記壁用土嚢で作られた室内空間の内部に、天井のある空間を作るための内部板材と、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、前記壁体と、前記内部板材の上を覆う屋根体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の屋根用土嚢と、を備えてなる、構造物構築用セットである。
第2発明の構造物構築用セットは、第1発明の構造物構築用セットと同様に、平面視矩形となる多数の壁用土嚢を備えており、それを適宜配列し壁用土嚢の中に内容物を充填することによって、壁体を作ることができる。
また、この構造物構築用セットは、前記壁用土嚢で作られた室内空間の内部に、天井のある空間を作るための内部板材を備えている。
また、この構造物構築用セットは、平面視矩形となる多数の屋根用土嚢を備えており、それを適宜配列し屋根用土壌の中に内容物を充填することによって、壁体と、内部板材の上を覆う屋根体を作ることができる。
壁体と同様の屋根体を備えることにより、第2発明の構造物構築用セットで作られた構造物も、上下面が開放された壁用土嚢と屋根用土嚢を用いるものではあるが、屋根を持ち、また屋根を持つだけでなく、その屋根の強度が十分なものとなる。
なお、この構造物構築用セットに含まれる壁用土嚢と屋根用土嚢はともに、平面視矩形となりうるものである。これによる利点は、第1発明の場合と同様である。
第1発明と、第2発明で共通するが、前記屋根用土嚢は、前記壁用土嚢よりもその高さが低くなっていてもよい。そうすることにより、屋根用土嚢に内容物を充填した場合に屋根用土嚢が過度に重くなるのを防止できる。
第1発明と、第2発明の構造物構築用セットはともに、前記壁体を上下に貫き、その先端が地盤に打ち込まれる杭を備えていてもよい。そのような杭を用いることにより、壁用土嚢で作られた壁体を地盤に固定することができるようになる。それにより、構造物構築用セットで作られた構造物の剛性等の強度を増すことができるようになる。
前記壁用土嚢は、複数段積重ねられるものとされていてもよい。この場合、前記杭は、重ねられた前記壁用土嚢を上下に貫き、且つその先端が地盤に打ち込まれるものとされていてもよい。これにより、複数段重ねられた壁用土嚢の上の段の壁用土嚢が下の段の壁用土嚢に対してずれることを避けられる。
壁用土嚢が複数段積上げられるか否かによらず、前記杭は、その上端が、前記壁体の上端と面一にされるようになっていてもよい。そうすることで、第1発明の場合であれば、屋根材或いは屋根材とその上に載った屋根用土嚢の重さを杭で受けられるようになり、第2発明の場合であれば、壁体の上の壁用土嚢(の少なくとも杭の上にある一部のもの)の重さを杭で受けられるようになるから、壁体を構成している壁用土嚢に過剰な重さがかかることにより壁体に不具合が生じる可能性を減じることができるようになる。
第2発明における前記内部板材は、前記壁体の開口に対応させることのできる開口を持つコンテナであってもよい。既存の物資を、構造物を作るのに流用できるから便利である。なお、「壁体の開口に対応させることのできる」とは、コンテナの開口と、壁体の開口を、壁体の開口が人、或いは車両等の出入りのため等の本来の目的が達せられる程度に重複させられるという程度の意味であり、両者が完全に重なるという意味ではない。
また、前記内部板材は、その全体が略鞍状の形状であり、その前後の一方側で前記壁体の開口に対応させることのできる開口を形成することができるようになっていてもよい。内部板材は、例えば、ライナープレートにより構成することができる。「壁体の開口に対応させることのできる」の意味は、上述の場合と変わらない。
内部板材が略鞍状の形状である場合、その全体が略鞍状の形状である前記内部板材の上に、前記室内空間と前記内部板材との間を埋める充填物を充填する場合がある。その場合、前記充填物が略鞍状の形状の前記内部板材から滑り落ちようとする力により、前記内部板材の両側にある前記壁体にそれらを互いに広げようとする力が掛かる場合が有りうる。そのような力に抗するために、前記内部板材の両側に位置する壁用土嚢同士を接続するための第1接続部材が存在すると構造物が安定する。第2発明の構造物構築用セットには、そのような第1接続部材が備えられていてもよい。
内部板材が略鞍状の形状である場合であって、充填物を用いる場合には、上述のように、前記内部板材の両側にある前記壁体にそれらを互いに広げようとする力が掛かる場合が有りうる。そのような力に抗するために、前記内部板材の両側に位置する壁用土嚢と、その上にある屋根用土嚢とを接続するための第2接続部材が存在すると構造物が安定する。第2発明の構造物構築用セットには、そのような第2接続部材が備えられていてもよい。
内部板材が略鞍状の形状である場合であって、充填物を用いる場合には、上述のように、前記内部板材の両側にある前記壁体にそれらを互いに広げようとする力が掛かる場合が有りうる。そのような力に抗するために、前記壁用土嚢で作られた室内空間の上部を覆うべく、前記壁体の上に渡される板である屋根材と、前記内部板材の両側に位置する壁用土嚢と、その上にある前記屋根材とを接続する第3接続部材が存在すると構造物が安定する。第3発明の構造物構築用セットには、そのような屋根材、及び第3接続部材が備えられていてもよい。
本願発明者は、第1発明の構造物構築用セットと同様の作用効果を生じる発明の一例として、以下の方法を提案する。
その方法は、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている箱型土嚢である多数の壁用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作る過程、前記壁用土嚢で作られた室内空間の上部を、前記壁体の上に渡される板である屋根材で覆う過程、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている、壁用土嚢よりも高さの低い箱型土嚢である多数の屋根用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、前記屋根材の上を覆う屋根体を作る過程、を含んでいる、構造物の構築方法である。
本願発明者は、第2発明の構造物構築用セットと同様の作用効果を生じる発明の一例として、以下の方法を提案する。
その方法は、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている箱型土嚢である多数の壁用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作る過程、前記壁用土嚢で作られた室内空間の内部に、内部板材で天井のある空間を作る過程、その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている、壁用土嚢よりも高さの低い箱型土嚢である多数の屋根用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、前記壁体と、前記内部板材の上を覆う屋根体を作る過程、を含んでいる、構造物の構築方法である。
以下の内容は、第1発明と第2発明の双方に妥当する。また、以下に説明する箱型土嚢(以下でいう箱型土嚢には、本願の壁用土嚢と屋根用土嚢の双方が含まれ得る。)は、第1発明と第2発明に登場するすべての箱型土嚢に応用することができる。
第1発明と第2発明の箱型土嚢は、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作ることができるようになっている。
これら箱型土嚢における側壁は、多くの場合従来技術の箱型土嚢と同様に、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、矩形の金網である。
そしてこれら箱型土嚢は、前記側壁のうちの少なくとも一つの側壁の4つの縁のうちの少なくとも一つの縁である特定縁における縦棒又は横棒が、それが取付けられている横棒又は縦棒の両側に取付けられていてもよい。
第1発明、第2発明の箱型土嚢、特に壁体を構成する箱型土嚢は、積み重ねられる場合がある。そのような積み重ねを行った場合、箱型土嚢のうちの最下段の箱型土嚢に変形が生じるおそれがあり、或いは、上段の箱型土嚢がその下段の箱型土嚢に対して安定しないことがありうる。
そのような不具合を解消するために、第1発明と、第2発明の箱型土嚢を、前記側壁のうちの少なくとも一つの側壁の4つの縁のうちの少なくとも一つの縁である特定縁における縦棒又は横棒が、それが取付けられている横棒又は縦棒の両側に取付けられたものとすることができる。
仮に、特定縁が側壁の左右の縁である場合には、その側壁は縦方向の荷重に対して強くなる。また、特定縁を作るには、例えば、一般的な金網の左右の縁に縦棒を一本足すだけで良い。したがって、そのような箱型土嚢は、その強度が一般的な箱型土嚢に比較してかなり強くなるのに対し、その製造コストは一般的な箱型土嚢全体の製造コストに比較してそれほど高くはならないものとなる。
また、特定縁が側壁の上下の縁である場合には、その側壁は、下段の箱型土嚢に対して滑りにくくなる。従来の上段の箱型土嚢が下段の箱型土嚢に対して安定しない理由は、上段の箱型土嚢のある側壁の下側の縁と、下段の箱型土嚢のその直下にある側壁の上側の縁とが、双方の縁が横棒(通常は、縦棒も含めて、断面円形の金属棒である。)の長さ方向のある線分で線接触(或いは、双方の縁の長手方向の向きが完全に一致していない場合には、点接触)するのみであるからである。したがって、上段の箱型土嚢のある側壁の下の縁は下段のその直下にある側壁の上の縁に対して滑りやすい。これに対し、特定縁が側壁の上下の縁である場合には、上段の箱型土嚢のある側壁の下側の縁と、下段の箱型土嚢のその直下にある側壁の上側の縁との接触を、二本の線による線接触(これは面接触に程近い。)に変えられる。これにより、箱型土嚢を積み重ねた場合に、上段の箱型土嚢が安定しないということを防ぎうる。そして、側壁にこのような改良を加えるために必要なコストも、それほど大きくない。
特定縁は、上述のように、側壁のうちの少なくとも一つの側壁の4つの縁のうちの少なくとも一つの縁である。もちろん、特定縁は、すべての側壁に含まれてもよい。例えば、特定縁は、すべての側壁の少なくとも一つの縁であっても良い。
また特定縁は、ある側壁に2つ以上含まれていても良い。
例えば、前記特定縁は、前記側壁のうちの左右の縁であっても良い。この場合、箱型土嚢を積み重ねた場合に、最下段の箱型土嚢に変形が生じるおそれがより小さくなる。すべての側壁の左右の縁が特定縁である場合にこの効果はもっとも大きくなる。
第1発明、第2発明の構造物の構築方法において、箱型土嚢が積上げられる部分がある場合に、最下段の箱型土嚢に変形が生じるおそれを小さくするには、箱型土嚢が積上げられる部分に以下の方法を採用してもよい。
その方法は、隣り合うものに対して回転可能に接続された、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、矩形の金網である少なくとも4枚の側壁を備えている、その上下が開口された、側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる、平面視したときの形状と大きさが同一の複数の箱型土嚢を複数段積み重ねて構造物を構築する方法である。この方法では、積上げられるもののうちの少なくとも最下段の箱型土嚢に、すべての前記側壁の左右の縁である特定縁における縦棒が、それが取付けられている横棒の両側に取付けられているものを用いる。
このとき、積上げられるもののうちの最下段の箱型土嚢以外の箱型土嚢に、いずれの側壁にも特定縁のないものを用いるようにしてもよい。特定縁を多くすればするほど、それ程大きくはないにせよ、材料、加工についてのコストが上昇するが、最下段の箱型土嚢以外の上段の土嚢に特定縁のないものを用いることにより、そのようなコスト上昇を低減できる。
例えば、前記特定縁は、前記側壁の上下の縁であっても良い。この場合、箱型土嚢を積み重ねた場合に、上段の箱型土嚢をより安定させ易くなる。すべての側壁の上下の縁が特定縁である場合にこの効果はもっとも大きくなる。
特定縁が側壁の上下の縁、例えば、すべての側壁の上下の縁である場合には以下のように、ピンが、本願第1、第2発明の構造物構築用セットに含まれていても良い。
この場合、構造物構築用は、積み重ねられる、平面視したときの形状と大きさが同一の、すべての側壁の上下の縁が特定縁である箱型土嚢2つ以上と、前記箱型土嚢が上下に積重ねられたときに、互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒間の隙間と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒間の隙間とをまとめて貫くピンと、を有する構造物構築用セットとなる。この構造物構築用セットであれば、ピンにより互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒とをピンにより固定できるので、箱型土嚢を積み重ねた場合に、上段の箱型土嚢がより安定する。ピンは、複数であっても良い。例えば、箱型土嚢の側壁の数だけピンを準備しておけば、互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒間と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒間とをピンにより固定する、ということを、上側の箱型土嚢の下側のすべての縁について行うことができるようになるから、上段の箱型土嚢は益々安定する。また、互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒とを複数のピンにより固定できるだけピンを準備しても良い。もちろん、互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒とを複数のピンにより固定する、ということを、上側の箱型土嚢の下側のすべての縁について行っても良い。
前記ピンは、その上端で略U字型に折り曲げられていても良い。ピンを下が開いたU字状の状態で用いることとし、その一端を上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒間の隙間と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒間の隙間とをまとめて貫くのに用い、その他端を、箱型土嚢の表側に露出させておけば、ピンを持ち上げる力が働かない限り、ピンによる上段と下段の箱型土嚢の固定が解除されることはないし、その他端を持ち上げるだけで、上段と下段の箱型土嚢の固定を解除できるから、箱型土嚢を撤収するときに便利である。ピンの一端と他端の長さは異なっていても良い。例えば、ピンの一端が他端よりも長くても良い。
第1発明、第2発明の構造物の構築方法において、箱型土嚢が積上げられる部分がある場合に、上段の箱型土嚢を安定させるには、箱型土嚢が積上げられる部分に以下の方法を採用してもよい。
その方法は、隣り合うものに対して回転可能に接続された、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、矩形の金網である少なくとも4枚の側壁を備えている、その上下が開口された、側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる、平面視したときの形状と大きさが同一の複数の箱型土嚢を複数段積み重ねて構造物を構築する方法である。そして、この方法では、少なくとも下から2段の箱型土嚢に、すべての前記側壁の上下の縁である特定縁における横棒が、それが取付けられている縦棒の両側に取付けられているものを用いる。
この方法は、下から2段の箱型土嚢のうちの、互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒間の隙間と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒間の隙間とをまとめてピンで貫く過程を含んでいても良い。ピンの数、形状については、構造物構築用セットについて既に述べたのと同様の思想を採用しうる。例えば、上記方法は、下から2段の箱型土嚢のうちの、すべての互いに隣接する、上側の箱型土嚢の下側の縁における横棒間の隙間と、下側の箱型土嚢の上側の縁における横棒間の隙間とをまとめてピンで貫く過程を含んでいても良い。
また、本願発明者は、隣り合うものに対して回転可能に接続された、上下に走る複数の縦棒と、左右に走る複数の横棒とを含んで構成されている、矩形の金網である少なくとも4枚の側壁を備えている、その上下が開口された、側壁に囲まれた空間に内容物を入れて用いられる、平面視したときの形状と大きさが同一の複数の箱型土嚢を撤去する方法をも提案する。そして、この方法では、前記箱型土嚢として、すべての前記側壁の上下の縁である特定縁における横棒が、それが取付けられている縦棒の両側に取付けられているものを用いるとともに、前記側壁に囲まれた空間に内容物が入れられた前記箱型土嚢を撤去する際に、その上側のすべての前記特定縁を複数の吊り下げ具で吊るして箱型土嚢を撤去する。
箱型土嚢を撤去する際に、箱型土嚢を所定の吊り下げ具(例えば、クレーンのワイヤの先に取付けられた撤収器具に多数取付けられた吊り下げ具)で吊り上げるという方法が用いられている。箱型土嚢をこのように撤去すると、箱型土嚢に底がないことから、箱型土嚢に入れられていた内容物がそこに残り、箱型土嚢だけを素早く撤去できる。しかし従来このような方法で箱型土嚢を撤去すると、箱型土嚢の特に上側の縁に存在する横棒に破損が生じることがあった。吊り下げのときに吊り下げ具に係止される上側の縁が特定縁になっていれば、箱型土嚢の上側の縁の横棒の破損を防止できるため、速い撤去が可能な吊り下げ具による吊り下げの方法を採っても、箱型土嚢の繰り返しの利用が妨げられる可能性が小さい。
第1発明、第2発明に応用できる、その側壁のうちの少なくとも一つの側壁に少なくとも一つの特定縁を有する以上の箱型土嚢は、その特定縁が、ある側壁のうちの上下左右の4つの縁であっても良い。この場合、特定縁は、すべての側壁のうちの4つの縁であっても良い。
本願の第1実施形態の構造物構築用セットに含まれる壁用土嚢の構成を示す斜視図。 本願の第1実施形態における他の壁用土嚢の構成を示す平面図。 図1に示した壁用土嚢に含まれる側壁の構成を示す(A)側面図、と(B)平面図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 第1実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための斜視図。 変形例1による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための(A)平面図と、(B)側断面図。 変形例2による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 変形例3による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 変形例4による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 第2実施形態による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 変形例5による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 変形例6による構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法を説明するための正面図。 第3実施形態の壁用土嚢の構造を説明するための側壁の側面図。 第3実施形態の壁用土嚢の構造を説明するための側壁の平面図。 第3実施形態の壁用土嚢の構造を説明するための側壁の斜視図。 第3実施形態の壁用土嚢が積上げられたときに、壁用土嚢とその上段の壁用土嚢とをピンを用いて固定した状態を示す側面図。 第3実施形態の壁用土嚢を積み上げて作られた構築物を撤収するのに用いられる撤収器具を示す斜視図。
以下、本発明の好ましい第1から第2実施形態を説明する。
各実施形態の説明において、共通する対象には共通の符号を付すものとし、重複する説明は場合により省略するものとする。
≪第1実施形態≫
第1実施形態では、構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
この構造物構築用セットには、壁用土嚢100、屋根材200、屋根用土嚢300が含まれる。この実施形態では、屋根材200は1つであり、壁用土嚢100と、屋根用土嚢300は多数含まれている。
まず、壁用土嚢100の構成から説明する。
壁用土嚢100を図1に示す。なお、図1では後述する縦棒と横棒の表示を一部省略している。
壁用土嚢100は、4つ以上の側壁110を有している。側壁110は隣り合う縁部同士を接続して、少なくとも矩形を作れるような形状、大きさとなっている。壁用土嚢100の上方と下方はともに開放されている。壁用土嚢100の使用時には、側壁110に囲まれた空間である内部空間に、内容物が詰められる。内容物は、例えば、土砂、轢、岩、或いはこれらの混合物、又はこれらを袋に詰めたものである。
これには限られないが、この実施形態の壁用土嚢100は、4つの側壁110を有している。したがって壁用土嚢100は平面視で四角形とすることができる。
各側壁110は矩形である。各側壁110は、隣接する側壁110とその左右の縁で接続されている。この接続は、各側壁110が隣り合う側壁の左右の縁に対して回転を行えるようなものとされる。これは、壁用土嚢100をパンタグラフのように変形させられるようにするためである。それにより、壁用土嚢100の収納性、可搬性が高まる。上述のような回転を可能とするために、隣接する側壁110は、コイル120を用いて接続されている。コイル120による側壁110同士の接続方法については、後述する。
なお、壁用土嚢100は必ずしもその側壁が4枚である必要はない。また、それが平面視で矩形の形状を取ることができるのであれば、矩形以外の形状を取ることができても構わない。
例えば、図2に示した壁用土嚢100がそれである。この壁用土嚢100は6枚の側壁110を有している。
壁用土嚢100の側壁110の左右の縁は上述の場合と同様に、互いに隣接する側壁110に対して回転できるように接続されている。
また、この側壁110は、その高さは上述の場合と同様にすべて同一であるものの、側壁110Aの横幅が、側壁110Bの横幅の2倍となっている。
その結果、この壁用土嚢100は、図2に示したように、平面視6角形とすることもできるし(図2(A))、平面視、正方形とすることもできるし(同(B))、同(C)に示したようにして、折り畳むことも可能である。このように、他の多角形形状を取りうるものであっても、平面視で矩形(正方形)の形状を取りうるのであれば、本願の壁用土嚢100としての条件を充足する。
側壁110の構成について説明する。
各側壁110は、上述したように矩形である。各側壁110の横幅は、同じでない場合もあるが、すべての側壁110の高さは一致している。もっともこの実施形態における壁用土嚢100のすべての側壁の横幅は同一である。したがって、壁用土嚢100の使用時における平面視した場合の形状は、少なくとも菱型であり、また正方形にすることができる。なお、この実施形態では、必ずしもこの限りではないが、すべての側壁110の横幅と高さは同じとされている。つまり、この実施形態の側壁110は正方形である。なお、この限りではないが、側壁110の縦、横の長さはともに、1m〜数mくらいであることが多い。
側壁110は金網でできている。側壁110は縦方向に伸びる縦棒111と、横方向に伸びる横棒112とを備えている。同じ側壁110に属する多数の縦棒111はすべて同じ長さで互いに平行であり、多数の横棒112も同様である。
縦棒111と横棒112はともに金属製の棒であり、これには限られないが、ステンレス製の丸棒である。縦棒111と横棒112は、これには限られないが、縦棒111の外側に横棒112が位置するようにして、その交点で固定されている。縦棒111と横棒112のかかる固定は、例えば、溶接により行われている。縦棒111と横棒112の関係を図3(A)の側面図と、同(B)の平面図とに示す。
交差する縦棒111と横棒112は、隣接する縦棒111に挟まれ、且つ隣接する横棒112に挟まれた、矩形の目を作る。この目の大きさは必ずしも同じである必要はないが、この実施形態ではすべて同じとなっている。
各側壁110は、上述のように、その左右縁を、隣接する側壁110と、各側壁110が隣り合う側壁の左右の縁に対して回転を行えるようにして接続されている。その接続は、公知、或いは周知の方法で行えば良く、この実施形態では、例えば、コイル120を用いて行われている。
コイル120は、隣接する側壁110の目を縫うように通されており、それにより互いに隣接する側壁100の互いに隣接する縦方向の縁を固定している。コイル120は、例えば、2つの側壁110の隣接する縁に対して、上方から、回転させながら隣接する側壁110の目を縫うようにして下方へ送ることにより、上述の如く2つの側壁110の隣接する縁を固定する状態にされる。コイル120は、それにより固定される側壁110の一番端に縦方向に並ぶ目のすべてを貫いている必要は必ずしもない。
なお、コイルに代え、隣接する側壁110を公知のヒンジにより接続することにより、隣接する側壁110が互いに隣接する側壁110に対して回転できるようにすることも可能である。
なお、壁用土嚢100には、異なる大きさのものが含まれていても構わない。
また、壁用土嚢100は、後述するように、その内部空間に内容物が充填されるが、それに先立ち、壁用土嚢100の内部空間に、内部空間の内側を略覆う大きさ形状とされた袋が配置され、その後内容物が袋の中に充填される場合がある。そのように袋が存在する場合においても、壁用土嚢100自体は上下が開放されているので、「上下が開放されている」という本願における要件は充足されるものとする。
以上2点は、屋根用土嚢300についても同様である。
次に、屋根用土嚢300の構成について説明する。
屋根用土嚢300の構成は基本的に壁用土嚢100と変わらない。屋根用土嚢300も平面視した場合に矩形とすることができるが、この実施形態では、平面視した場合に壁用土嚢100と同じ大きさ、形状の矩形とすることができるようになっている。
屋根用土嚢300が壁用土嚢100と異なるのはその高さである。屋根用土嚢300は、その高さが壁用土嚢100よりも低くなっている。これには限られないが、この実施形態における屋根用土嚢300の高さは、壁用土嚢100の高さの半分程度となっている。
次に屋根材200の構成について説明する。屋根材200は、金属製の板である。屋根材200は例えば、鉄製である。屋根材200の上には、後述するように屋根用土嚢300が乗せられる。屋根材200はそれに耐えられる程度の強度が与えられている。
以上の構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法は以下のとおりである。
まず、適宜の配置で1段目の壁用土嚢100を地盤の上に配列する(図4)。
壁用土嚢100は平面視で矩形とされるので、配列された壁用土嚢100の間に無駄に隙間が空くことはない。もちろん、壁用土嚢100の配置は、最終的に得られる構造物に即したものとする。壁用土嚢100は、最終的に得られる構造物が後述する開口を得られるようなものにする。なお、この実施形態では、壁用土嚢100には、その大半を占める上述した構成の壁用土嚢100と、図4の奥の方に配置された、平面視でその1/4の大きさの壁用土嚢100Xとが含まれている。
次いで、壁用土嚢100、100X(以下、これらをまとめて、壁用土嚢100と称する。)に内容物を充填する(図5)。
次いで、2段目の壁用土嚢100を1段目の壁用土嚢100の上に積上げる(図6)。2段目の壁用土嚢100は必ずしも1段目の壁用土嚢100の配置に完全に一致している必要はないが、この実施形態ではそうしている。
次いで、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)。
なお、この実施形態では、壁用土嚢100は2段積上げられるものとなっているが、1段だけで後述する屋根材200の載置の作業に入っても良いし、必要に応じて3段以上壁用土嚢100を積上げても構わない。
内容物で充填された壁用土嚢100の集合体が本願でいう壁体である。
次いで、2段目の壁用土嚢100の上に屋根材200を載置する(図8)。屋根材200の形状、大きさは、最終的に得られる構造物に即したものであり、基本的には、2段目の壁用土嚢100のすべてと、壁用土嚢100に囲まれた空間とを丁度覆うような形状、大きさのものとする。
次いで、屋根材200の上に屋根用土嚢300を配置する(図9)。
屋根用土嚢300は、平面視で矩形とされるので、配列された屋根用土嚢300の間に無駄に隙間が空くことはない。屋根用土嚢300は、必ずしもこの限りではないが、基本的に、屋根材200の上面のすべてを覆うようなものとする。この実施形態ではそうしている。
次いで、屋根用土嚢300の内部空間に内容物を充填する(図10)。
以上のようにして、構造物が完成する。
図10に示された構造物の前面には穴が開いている。これが本願でいう開口である。また、その開口の奥の空間が、本願でいう室内空間である。
構造物の室内空間は、人が利用する場合があり、或いは車両や、武器その他の資材が搬入される場合がある。開口は、その場合の出入り口とされる。なお、開口は、複数あっても構わない。
<変形例1>
変形例1の構造物構築用セットについて説明する。
変形例1の構造物構築用セットは基本的には第1実施形態の場合と同様であり、壁用土嚢100、屋根材200、屋根用土嚢300を含んで構成されている。それに加えて変形例1の構造物構築用セットは、杭を備えている。杭は少なくとも1本であるが複数本の場合もある。
次に、この構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例1でも変わらない。変形例1の構造物の構築方法では、この後杭510を打ち込む(図11(A))。杭510は、上下に積まれた壁用土嚢100を縦に貫き、そしてその先端が地盤Xに打ち込まれるようにして、壁用土嚢100と地盤Xに打ち込まれる(図11(B))。杭510の上端は、2段目の壁用土嚢100の上面(或いはそれに詰められた内容物)と面一になるようにする。
なお、この実施形態では、壁用土嚢100のうち、小さめの壁用土嚢100Xを除いたすべての壁用土嚢100に対して杭510が打ち込まれるものとしているが、小さな壁用土嚢100Xに対して杭が打ち込まれても構わないし、また大きめの壁用土嚢100のすべてに杭510が打ち込まれる必要も必ずしもない。
その後、2段目の壁用土嚢100の上に、屋根材200が載置され、その上に屋根用土嚢300が載置され、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填されるのは第1実施形態の場合と同様である。
なお、変形例1では、2段目の壁用土嚢100に内容物が充填された後に杭510が打ち込まれるものとしたが、例えば1段目の壁用土嚢100が配置された後に地盤に杭510を打ち込み、その後1段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填し、その後2段目の壁用土嚢100を1段目の壁用土嚢100の上に積み、更にその後2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填するようにしても良い。
最終的に、杭510が、上下に積まれた壁用土嚢100を縦に貫き、その先端が地盤Xに打ち込まれるようになれば、細かな手順の先後は問わない。
<変形例2>
変形例2の構造物構築用セットについて説明する。
変形例2の構造物構築用セットは基本的には第1実施形態の場合と同様であり、壁用土嚢100、屋根材200、屋根用土嚢300を含んで構成されている。それに加えて変形例2の構造物構築用セットは、構造物の内部空間内を天井のある空間とするための板材である内部板材を備えている。内部板材は、この実施形態では、直方体形状のコンテナである。そして、コンテナは、壁用土嚢100によって作られる壁体100の開口に対応する開口を有している。
次に、この構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例2でも変わらない。変形例2の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間にコンテナ610を配置する(図12(A))。コンテナ610は、上述したように直方体形状であり、壁体に囲まれた後に室内空間となる空間に略対応した形状、大きさとなっている。コンテナ610の前面には開口があり(後面にも開口があっても良い。)、コンテナ610の開口は、壁体の隙間(後に構造物の開口となる部分)に対応させられる。
その後、2段目の壁用土嚢100の上に、屋根材200が載置され(同(B))、その上に屋根用土嚢300が載置され、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))のは第1実施形態の場合と同様である。
なお、変形例2では、屋根材200の壁体の上への載置の前にコンテナ610の配置がなされたが、コンテナ610は例えば、1段目の壁用土嚢100の配置の前に、或いは、第1実施形態で説明した構造物の完成後に配置されても構わない。
図12(C)に示したような構造物が得られるのであれば、コンテナ610の配置の時期は適当に変更できる。
<変形例3>
変形例3の構造物構築用セットについて説明する。
変形例3の構造物構築用セットは基本的には第1実施形態の場合と同様であり、壁用土嚢100、屋根材200、屋根用土嚢300を含んで構成されている。それに加えて変形例3の構造物構築用セットは、構造物の内部空間内を天井のある空間とするための板材である内部板材を備えている。内部板材は、この実施形態では、その前面(或いは、前後面)が開放された鞍状の形状の空間を作る板であり、より詳細には、公知のライナープレートである。
次に、この構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例3でも変わらない。変形例3の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間に内部板材620を配置する。鞍状の空間を作る内部板材620は、少なくともその前面に開口を有する。その開口は、壁体の隙間(後に構造物の開口となる部分)に対応させられる。また、壁体に囲まれた室内空間のうち、内部板材620の上方の空間に、当該空間を埋める充填物630を充填する(図13(A))。充填物630は、壁用土嚢100、屋根用土嚢300に詰められる内容物と同じで良い。
その後、2段目の壁用土嚢100の上に、屋根材200が載置される(同(B))。この実施形態の屋根材200は、その上下面に、屋根材200を上下に貫く接続棒体520を備えている。もっとも、接続棒体520は、屋根材200の上下で別部材になっていても良いし、屋根材200の上の部分は、場合によっては存在しなくても良い。また、接続棒体520の例えば先端には抜け止め用の突起等が設けられていても良い。また、接続棒体520は、図13の前後方向に複数あっても良い。
次いで、屋根材200の上に、屋根用土嚢300が載置され、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))。
こうして構造物が完成する。
内部板材620は上述したように鞍状である。したがって、その上に載った充填物630は、内部板材620の両側(図13における左右側)に滑り落ちようとする。したがって、壁体のうち図13における左右に位置する部分は、充填物630から外側に向けて力を受けて不安定になり易い。しかしながら、壁体の左右に位置する部分は、接続棒体520によって、少なくとも屋根材200と接続されており、或いは屋根材200及びその上の屋根用土嚢300と接続されているので、不安定になりにくい。
<変形例4>
変形例4の構造物構築用セットについて説明する。
変形例4の構造物構築用セットは基本的には第1実施形態の場合と同様であり、壁用土嚢100、屋根材200、屋根用土嚢300を含んで構成されている。それに加えて変形例4の構造物構築用セットは、構造物の内部空間内を天井のある空間とするための板材である内部板材と、後に詳述する接続骨材を備えている。内部板材は、変形例3のものと同様である。
次に、この構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例4でも変わらない。変形例4の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間に内部板材620を配置する。また、左右の壁体を、例えば線状体であり、或いは棒状体である接続骨材530で結ぶ。接続骨材530は、複数であっても構わない。そして、接続骨材530で左右の壁体を接続したら、壁体に囲まれた室内空間のうち、内部板材620の上方の空間に、当該空間を埋める充填物630を充填する(図14(A))。
その後、2段目の壁用土嚢100の上に、屋根材200が載置され(同(B))、屋根材200の上に、屋根用土嚢300が載置され、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))。
こうして構造物が完成する。
この構造物でも、壁体のうち図14における左右に位置する部分は、充填物630から外側に向けて力を受けて不安定になり易い。しかしながら、壁体の左右に位置する部分は、接続骨材530によって互いに接続されているので、不安定になりにくい。
≪第2実施形態≫
第2実施形態の構造物構築用セットについて説明する。
第2実施形態の構造物構築用セットが第1実施形態と異なり、屋根材200を含まない点で第1実施形態のそれと異なる。第2実施形態の構造物構築用セットは、壁用土嚢100と、屋根用土嚢300とを含んで構成されている。これらは第1実施形態のものと変わらないものとすることができ、第2実施形態ではそうされている。
また、第2実施形態の構造物構築用セットには、第1実施形態の変形例2で説明したのと同様のコンテナ610が含まれている。
次に、第2実施形態の構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、第2実施形態でも変わらない。第2実施形態の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間にコンテナ610を配置する(図15(A))。コンテナ610は、壁体に囲まれた後に室内空間となる空間に略対応した形状、大きさとなっている。コンテナ610の前面には開口があり(後面にも開口があっても良い。)、コンテナ610の開口は、壁体の隙間(後に構造物の開口となる部分)に対応させられる。
その後、2段目の壁用土嚢100と、コンテナ610の上に屋根用土嚢300が載置され(同(B))、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))のは第1実施形態の場合と同様である。
なお、第2実施形態におけるコンテナ610の配置は、屋根用土嚢300をその上面に乗せる前の適宜なタイミングで行えば良い。
なお、第2実施形態におけるコンテナ610は、屋根材200が存在しないことにより、後に室内空間となる壁体で囲まれた空間の上面にそのままでは配置することのできなくなった屋根用土嚢300をその上面に載置することがその大きな役割の一つである。その観点からすると、箱状のコンテナ610を後に室内空間となる空間に置くことは必ずしも必要なく、コンテナ610の上面に相当する面を持つ板を、コンテナ610の代わりに配することが必要である、ということになる。
第2実施形態における構造物構築用セットは、変形例1で説明した杭510を備えていても良い。杭510の使用方法は、変形例1で説明したのと同様である。
<変形例5>
変形例5の構造物構築用セットは、第2実施形態の構造物構築用セットとかなりの部分で同一である。変形例5の構造物構築用セットが第2実施形態の構造物構築用セットと異なるのは、変形例5の構造物構築用セットは、第2実施形態の構造物構築用セットが備えていたコンテナ610を持たず、その代わりに、変形例3で説明したのと同様の内部板材620を備えている。また、変形例5の構造物構築用セットは、後述する接続棒540を備えている。接続棒540は、変形例3で説明した接続棒体520と略同じように構成されているが、その長さは後述するように、接続棒540の両端が壁用土嚢100とその上の屋根用土嚢300とを接続できるに十分な長さとされる。
次に、変形例5の構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例5でも変わらない。変形例5の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間に変形例3の場合と同様にして、内部板材620を配置し、内部板材620の上方の空間に、充填物630を充填する(図16(A))。
次いで、2段目の壁用土嚢100と、充填物6320の上に屋根用土嚢300が載置されるとともに、壁体のうちの図16における左右の部分を構成する壁用土嚢100の上面に接続棒540を打ち込む(同(B))。次いで、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))。
こうして、変形例5の構造物構築用セットを用いた構造物が完成する。
なお、変形例5における接続棒540の打ち込みは、2段目の壁用土嚢100に内容物が充填された後の適当なタイミングで行えば良い。
また、変形例5の場合には、屋根用土嚢300は相互に接続されているのが望ましい。それにより、屋根用土嚢300と接続された左右の壁体の安定性が増す。
<変形例6>
変形例6の構造物構築用セットは、変形例5の構造物構築用セットとかなりの部分で同一である。変形例6の構造物構築用セットが変形例5の構造物構築用セットと異なるのは、変形例6の構造物構築用セットは、変形例5の構造物構築用セットが備えていた接続棒540を持たず、その代わりに、変形例4で説明したのと同様の接続骨材530を備えている。
次に、変形例6の構造物構築用セットを用いて構造物を構築する方法について説明する。
第1実施形態において説明した、2段目の壁用土嚢100の内部空間に内容物を充填する(図7)までは、変形例6でも変わらない。変形例6の構造物の構築方法では、この後壁用土嚢100の集合体である壁体に囲まれた室内空間に変形例4の場合と同様にして、内部板材620を配置し、また、図16における左右に位置する壁体を構成する壁用土嚢100同士を、変形例4の場合と同様にして接続骨材530で接続し、その後内部板材620の上方の空間に、充填物630を充填する(図17(A))。
次いで、2段目の壁用土嚢100と、充填物630の上に屋根用土嚢300が載置される(同(B))。次いで、屋根用土嚢300の内部空間に内容物が充填される(同(C))。
こうして、変形例6の構造物構築用セットを用いた構造物が完成する。
≪第3実施形態≫
第3実施形態では、第1、第2実施形態及びそれら各変形例で用いることができる、壁用土嚢100、及びその応用について説明する。
上述したように第1、第2実施形態で用いられる壁用土嚢100は、少なくとも4つの側壁110を備えている。そして、各側壁110は、金網でできている。側壁110は縦方向に伸びる縦棒111と、横方向に伸びる横棒112とを備えている。同じ側壁110に属する多数の縦棒111はすべて同じ長さで互いに平行であり、多数の横棒112も同様である。
第1、第2実施形態における縦棒111と横棒112の関係は上述のようなものであったが、側壁110の縁部において例外がある。
例えば、側壁110の左右の縁においては、それが取付けられている横棒112の両側に縦棒111が取付けられている場合がある。その状態を、図18の側面図に示す。
また、側壁110上下の縁においては、それが取付けられている縦棒111の両側に横棒112が取付けられている場合がある。その状態を、図5の平面図に示す。
上述のように、側壁110の縁においては、側壁110の左右の縁における縦棒111又は側壁110の上下の縁における横棒112が、それが取付けられている横棒112又は縦棒111の両側に取付けられている場合がある。このように、側壁110の縁において、縦棒111の両側に横棒112が、又は横棒112の両側に縦棒111が設けられている縁が、本願でいう特定縁である。
第3実施形態における壁用土嚢100は、それが備える少なくとも4の側壁110のうちの少なくとも一つの側壁110において、当該側壁110の4つの縁のうちの少なくとも一つが特定縁になっている。
特定縁は、側壁110のうちの少なくとも一つの側壁111の4つの縁のうちの少なくとも一つの縁である。つまり、この実施形態の箱型土嚢100は、4つの側壁110を有しているが、特定縁を有する側壁110は少なくともその中の一つはある。例えば、4つの側壁100のうちの対向する2つ、或いは4つの側壁110のすべてが特定縁を有しているものとすることができる。また、特定縁を有する側壁110は、その4つの縁の少なくとも一つが特定縁であれば良い。例えば、特定縁を有する側壁110は、対向する2つの縁、例えばその上下の縁、或いは左右の縁が特定縁であっても良いし、4つの縁のすべてが特定縁であっても良い。
第1、第2実施形態では、壁用土嚢100が上下に積上げられることがあった。壁用土嚢100のうち積上げられる部分に使用されるものには、特定縁を有する側壁110を持った、上述の如き第3実施形態の壁用土嚢100を用いるのが良い。
第1、第2実施形態で、積上げられる部分で使用される壁用土嚢100は、例えば、それに含まれる少なくとも一つの側壁110の少なくとも一つの縦方向の縁の一つが特定縁となっているものとすることができる。この場合、1段目の壁用土嚢100として、すべての側壁110の左右の縁の双方が特定縁となっている壁用土嚢100を用いることができる。1段目の壁用土嚢100は、すべての側壁110の左右の縁の双方が特定縁となっていれば、それ以外の縁が特定縁となっていても構わない。
壁用土嚢100を複数段積重ねて構造物を作ると、その1段目の壁用土嚢100には縦方向に大きな圧縮力がかかる。1段目の壁用土嚢100を、そのすべての側壁110の左右の縁の双方が特定縁となっているものとすれば、1段目の壁用土嚢100は、その側壁が歪んだり破損したりする可能性が小さくなる。
なお、2段目より上の壁用土嚢100にも、1段目と同様の壁用土嚢を用いることもできるが、2段目より上の壁用土嚢100はコスト低減の観点から、そのすべての縁が特定縁でないものを用いることも可能である。
第1、第2実施形態で、積上げられる部分で使用される壁用土嚢100は、例えば、それに含まれる少なくとも一つの側壁110の少なくとも一つの横方向の縁の一つが特定縁となっているものとすることができる。第1、第2実施形態では壁用土嚢100が2段積上げられるようになっていたが、例えば、1段目と2段目の壁用土嚢100として、すべての側壁110の上下の縁の双方が特定縁となっている壁用土嚢100を用いるようにすることが可能である。この場合、1段目と2段目の壁用土嚢100は、すべての側壁110の上下の縁の双方が特定縁となっていれば、それ以外の縁が特定縁となっていても構わない。
1段目の壁用土嚢100のある側壁110上部の拡大図を図19に示す。側壁110の上端は、縦棒111の両側にある横棒112の上面と、縦棒111の上面により、ある意味面状になっている。この面状になっている1段目の壁用土嚢100の側壁110の上に、図19の天地を逆転した状態の2段目の壁用土嚢100の側壁110の下端が当接する。そうなることで、1段目の壁用土嚢100の上に乗った2段目の壁用土嚢100は安定する。
なお、壁用土嚢100を3段以上積上げる場合には、3段目より上の壁用土嚢100に、すべての側壁110の上下の縁の双方が特定縁となっている壁用土嚢100を用いることも可能であるが、そうでない壁用土嚢100を用いてもよい。
なお、図19に示したように、1段目の壁用土嚢100の側壁110の上端では、横棒112間に隙間113がある。同様に、その上に積まれる2段目の壁用土嚢100の側壁110の下端では、横棒112間に隙間113がある。その両方の隙間を貫くようにして、図20に示したようなピン130を差し込むことができる。ピン130は、その上端がU字型に曲がっており、その両端の長さが異なるものとなっている。ピン130の長い側を、1段目と2段目の壁用土嚢100の隙間113を貫くようにするとともに、ピン130の短い側を、壁用土嚢100の外側に位置させる。そうすることで、ピン130は自然には抜けなくなるが、ピン130の短い側を持って上側に引き抜くことで、容易に抜けるようになる。
ピン130は、縦棒111と縦棒111の間に配置される。ピン130は、隣接する縦棒111の間の隙間113のすべてに配置されても構わないし、そのような隙間113の幾つかに配置されても構わない。また、ピン130はすべての側壁110に用いられても構わないし、そうでなくても構わない。
第1、第2実施形態の構造物構築用セットに、ピン130も併せて含ませておくことも可能である。
第1、第2実施形態で、積上げられる部分で使用される壁用土嚢100は、上述のように、それに含まれる少なくとも一つの側壁110の少なくとも一つの横方向の縁の一つが特定縁となっているものとすることができる。構造物のうち、そのような壁用土嚢100を用いて構築された部分は、以下の方法で撤収することができる。
構造物の上述の如き壁用土嚢100で作られた部分の撤収には、図21に示したような撤収器具900を用いる。
撤収器具900は、矩形、この実施形態では正方形のフレーム910を有している。フレーム910の下面には、ワイヤ等の線状体920にて多数の吊り下げ具930が吊られている。吊り下げ具930はこの実施形態ではフックであるが、この限りではない。
撤収器具900を用いて構造物を撤収するには、第1、第2実施形態の場合であれば、その壁体を撤収する場合には、まず、撤収器具900をクレーンの線状体の下端に固定して、吊り上げる。そして、撤収器具900を最上段の壁用土嚢100の上に位置させ、撤収器具900の下の吊り下げ具930を、壁用土嚢100の各側壁110の一番上の段の目に係止する。そして、クレーンでそのまま撤収器具900ごと最上段の壁用土嚢100を吊り上げる。そうすると、最上段の壁用土嚢100は、それに充填されていた内容物を残して吊り上げられる。
次に、上から2段目の壁用土嚢100に対して同じことをし、それを最下段の壁用土嚢100まで繰り返す。
そうすることで壁用土嚢100は素早く撤去できる。
なお、この吊り下げによる構造物の撤去を行うのであれば、吊り下げられる壁用土嚢100のすべてについて、吊り下げによる負荷がかかる壁用土嚢100の各側壁100の一番上の横棒112が縦棒111の両側に存在するようにしておく(つまり、壁用土嚢100の各側壁110の一番上の縁を特定縁としておく)のが好ましい。そうすることにより、壁用土嚢100の各側壁110の破損を防ぎやすくなる。
100 壁用土嚢
111 縦棒
112 横棒
200 屋根材
300 屋根用土嚢
510 杭
520 接続棒体
530 接続骨材
540 接続棒
610 コンテナ
620 内部板材

Claims (6)

  1. その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の壁用土嚢と、
    前記壁用土嚢で作られた室内空間の上部を覆うべく、前記壁体の上に渡される平板である屋根材と、
    その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっており、それを適宜配列し、前記内部空間に内容物を充填することで、前記屋根材の上を覆う屋根体を作ることのできるようになっている箱型土嚢である、多数の屋根用土嚢と、
    を備えてなり、
    前記屋根用土嚢は、それらの組合せにより前記屋根材の上面のすべてを覆うことが可能とされている、
    構造物構築用セット。
  2. 前記屋根用土嚢は、前記壁用土嚢よりもその高さが低くなっている、
    請求項1記載の構造物構築用セット。
  3. 前記壁体に含まれる壁用土嚢を上下に貫き、その先端が地盤に打ち込まれる杭を備えている、
    請求項1記載の構造物構築用セット。
  4. 前記壁用土嚢は、複数段積重ねられるものとされているとともに、
    前記杭は、重ねられた前記壁用土嚢を上下に貫き、且つその先端が地盤に打ち込まれるものとされている、
    請求項3記載の構造物構築用セット。
  5. 前記杭は、その上端が、前記壁体の上端と面一にされるようになっている、
    請求項3又は4記載の構造物構築用セット。
  6. その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている箱型土嚢である多数の壁用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、開口のある室内空間を囲む壁体を作る過程、
    前記壁用土嚢で作られた室内空間の上部を、前記壁体の上に渡される平板である屋根材で覆う過程、
    その左右の縁で、隣り合うものに対して回転可能に接続された、少なくとも4枚の側壁を備えており、平面視したときに矩形である内容物充填用の内部空間を作ることができるようになっている、壁用土嚢よりも高さの低い箱型土嚢である多数の屋根用土嚢を適宜配列させ、前記内部空間に内容物を充填することで、前記屋根材の上を覆う屋根体を作る過程、
    を含んでおり、
    前記屋根体を作る過程では、前記屋根用土嚢の組合せにより前記屋根材の上面のすべてを覆う、
    構造物の構築方法。
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