JP6533265B2 - ターゲット材の洗浄のための装置 - Google Patents

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Description

本発明は、使用済みスパッタリングターゲットのリサイクル処理におけるターゲット材の洗浄方法、そのための装置、それらを使用したターゲット材の製造方法およびターゲット材、リサイクル鋳塊の製造方法およびリサイクル鋳塊に関する。
スパッタリングターゲットは、一般に金属や合金、酸化物などのセラミックスから構成されるターゲット材と、金属や合金で構成されるバッキングプレートやバッキングチューブなどの支持部材とがハンダ材などの接合材で結合(ボンディング)されてなるものであり、このようなスパッタリングターゲットをスパッタリングに付すことによって基板上に金属や酸化物などの薄膜を形成することができる。ターゲット材は、その種類によらず、スパッタリングによって完全に消費されるものではなく、その使用後において回収され、例えばアルミニウムや銅などの金属は再び溶解して鋳造することにより鋳塊(スラブ、インゴット)として再使用(リサイクル)することができる。
スパッタリングターゲットのリサイクルに関して、例えば、特許文献1〜3には、酸処理やブラスト処理などの機械的除去によるスパッタリングターゲットの表面付着物の除去が開示されている。
特開2005−23350号公報 特開2005−23349号公報 国際公開第2015/151498号パンフレット
酸処理やブラスト処理などの処理は、手間と時間がかかり、非常に煩雑である。また、使用済みのターゲット材に残存する接合材の厚さは一様でない場合が主であり、特にサイズの大きなフラットパネルディスプレイ用のターゲット材では顕著である。従って、希硝酸による酸処理やブラスト処理では完全に接合材を除去することは困難であり、一部に接合材が残存するリスクがある。さらに、ブラスト処理においては、金属やセラミックスからなるメディアを処理部に衝突させるため、メディアの残留が懸念され、特にターゲット材が高純度品である場合にはメディアによる汚染が問題となる。よって、使用済みのターゲット材を溶解、鋳造して得られる鋳塊中には、メディアや接合材に由来する成分が不純物として混入し得るため、回収した材料から元のターゲット材と同等の品質のターゲット材を再生することは困難であった。また、バッキングプレートやバッキングチューブなどの支持部材に由来する成分も不純物として混入し得る場合もある。
そこで、本発明では、酸やメディアを使用することなく、使用済みターゲット材から接合材を簡便に除去することのできるターゲット材の洗浄方法、そのための装置、それらを使用したターゲット材の製造方法およびターゲット材、接合材および支持部材に由来する不純物の量が低減したリサイクル鋳塊の製造方法ならびにリサイクル鋳塊の提供を課題とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、主として金属から構成されるターゲット材と、支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットにおいて、その使用後に支持部材からターゲット材を分離し、その後、ターゲット材の接合材が付着して残存する面に水を噴射することによってターゲット材を洗浄することで、ターゲット材から、付着した接合材を簡便に除去できることを見出した。また、このような方法で処理したターゲット材を原料としてリサイクル鋳塊を得ることにより、接合材および支持部材に由来する不純物の量が大幅に低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のターゲット材の洗浄方法、そのための装置、それらを使用したターゲット材の製造方法およびターゲット材、当該洗浄方法または装置で処理したターゲット材を原料としてリサイクル鋳塊を得ることを特徴とするリサイクル鋳塊の製造方法、ならびに当該製造方法によって得られるリサイクル鋳塊を提供し得るが、本発明は、以下に限定されるものではない。
[1]
主として金属から構成されるターゲット材と、支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲット(又は使用後のスパッタリングターゲット)の前記支持部材から前記ターゲット材を分離し、少なくとも前記ターゲット材の前記接合材が付着している面(又は付着して残存する面)に水を噴射することによって、前記ターゲット材から前記接合材を除去することを特徴とするターゲット材の洗浄方法。
[2]
前記水の圧力が90MPa以上であることを特徴とする上記[1]に記載のターゲット材の洗浄方法。
[3]
前記金属がアルミニウムまたは銅であることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のターゲット材の洗浄方法。
[4]
上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の洗浄方法によりターゲット材を処理することを含む、ターゲット材(又は使用済みターゲット材)の製造方法。
[5]
エネルギー分散型蛍光X線分析によって、ターゲット材と支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットの接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素が実質的に検出されないことを特徴とする洗浄後のターゲット材(又は使用済みターゲット材)。
[6]
上記[4]に記載の製造方法より得られるターゲット材(又は使用済みターゲット材)を原料として、前記金属を鋳造することで前記金属を含むリサイクル鋳塊を得ることを特徴とするリサイクル鋳塊の製造方法。
[7]
ターゲット材と支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットの接合材および支持部材に由来する不純物の合計量が重量基準で10ppm未満であることを特徴とするリサイクル鋳塊。
[8]
前記リサイクル鋳塊の主成分である金属がアルミニウムまたは銅であることを特徴とする上記[7]に記載のリサイクル鋳塊。
[9]
前記リサイクル鋳塊の主成分である金属がアルミニウムであり、前記不純物の合計量が重量基準で5ppm未満であることを特徴とする上記[8]に記載のリサイクル鋳塊。
[10]
主として金属から構成されるターゲット材と、支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットの前記支持部材から分離された前記ターゲット材の少なくとも前記接合材が付着している面に水を噴射することによって、前記ターゲット材から前記接合材を除去するために用いられる装置であり、
前記ターゲット材に水を噴射するための噴射口を少なくとも1つ備える少なくとも1つのノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドを操作するためのアクチュエータと、
前記アクチュエータが配置され、前記ターゲット材を収容して処理するための処理室と
を含む、装置。
[11]
前記ターゲット材を前記処理室内で固定するためのクランプをさらに含む、上記[10]に記載の装置。
[12]
前記ターゲット材を反転させるための反転機構をさらに含む、上記[10]または[11]に記載の装置。
[13]
前記噴射口から噴射された水を回収して排水し、前記ターゲット材から除去された接合材を含む処理物を分離するための排水機構を含む、上記[10]〜[12]のいずれか1項に記載の装置。
本発明により、水を噴射することで接合材を簡便に除去することができるターゲット材の洗浄方法および洗浄装置を提供することができる。また、このような方法または装置で処理したターゲット材を原料としてリサイクル鋳塊を得ることにより、接合材および支持部材に由来する不純物の量を大幅に低減することができる。例えば、ターゲット材が主にアルミニウムまたは銅から構成される場合、不純物の合計量を重量基準で10ppm未満とすることができる。
本発明の概要を示す概略図である。 スパッタリングターゲットのターゲット材と支持部材との結合を示す概略図である。 他のスパッタリングターゲットのターゲット材と支持部材との結合を示す概略図である。 別のスパッタリングターゲットのターゲット材と支持部材との結合を示す概略図である。 本発明において使用することのできる装置の実施形態を模式的に示す概略斜視図である。 本発明において使用することのできる装置の実施形態を模式的に示す概略上面図である。 図6に示す装置のA−Aでの断面を示す概略図である。 図6に示す装置のB−Bでの断面を示す概略図である。 図5〜8に示すアクチュエータ103とノズルヘッド102との関係を模式的に示す概略図である。 排水機構の一例としての膜分離式の固液分離装置を模式的に示す概略図である。 排水機構の一例としての多段式の沈殿槽を模式的に示す概略図である。
本発明は、ターゲット材の洗浄方法、そのための装置、それらを使用したターゲット材の製造方法およびターゲット材、当該洗浄方法または装置で処理したターゲット材を原料とするリサイクル鋳塊の製造方法ならびに当該製造方法で製造されるリサイクル鋳塊に関する。
例えば図1の概略図に示す通り、スパッタリングターゲットは、一般に金属を溶解し、鋳造して得られる鋳塊を加工(例えば、得られた鋳塊に圧延、押出などの塑性加工を施した後、切削、研磨などの機械加工)して平板型や円筒型などの形状を有するターゲット材を作製し、このターゲット材と、別途に作製した支持部材であるバッキングプレートやバッキングチューブなどとを接合材を用いて結合又は接合することにより作製することができる。スパッタリングターゲットは、本発明に従って、以下にて詳しく説明する通り、スパッタリングにて使用された後、ターゲット材と支持部材とに分離され、使用済みターゲット材は、水を噴射することで洗浄により接合材を除去し、再び溶解して鋳造することによって鋳塊とすることができ(以下、「リサイクル鋳塊」と称する)、このリサイクル鋳塊を加工することにより再びターゲット材を製造することができる。
ターゲット材の洗浄方法
本発明において、「スパッタリングターゲット」は、主として金属(元素)から構成されるターゲット材と、支持部材とが接合材で結合されてなるものであり、スパッタリングに使用され得るものであれば特に制限はない。スパッタリングターゲットが平板型の場合、支持部材として、平板状のバッキングプレートが用いられ得る。また、スパッタリングターゲットが円筒型の場合、支持部材として、円筒状のバッキングチューブが用いられ得る。ここで、円筒型ターゲット材の内部には、円筒状のバッキングチューブを挿入することができ、円筒型ターゲット材の内周部とバッキングチューブの外周部とが接合材にて結合され得る。
「ターゲット材」は、主として、金属(元素)から構成され得るものであり、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、銀(Ag)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)およびニッケル(Ni)からなる群から選択される金属(元素)を含むものであり、上記の金属を含む合金であってもよく、ビッカース硬度が200以下、好ましくは100以下、さらに好ましくは50以下である金属または合金であることが好ましい。なかでも主としてアルミニウム(純度99.99%(4N)以上、好ましくは純度99.999%(5N)以上)または銅(純度99.99%(4N)以上)から構成されることが好ましい。ビッカース硬度は、ビッカース硬さ試験(JIS Z 2244:2003)により確認することができる。ターゲット材の寸法、形状および構造に特に制限はない。ターゲット材として、板状のものを使用することが好ましい。
ターゲット材が板状である場合、ターゲット材の長手方向の寸法は、例えば500mm〜4000mm、好ましくは1000mm〜3200mm、より好ましくは1200mm〜2700mmである。
幅方向(長手方向に対して垂直な方向)の寸法は、例えば50mm〜1200mm、好ましくは150mm〜750mm、より好ましくは170mm〜300mmである。
厚みは、例えば5mm〜35mm、好ましくは10mm〜30mm、より好ましくは12mm〜25mmである。
本発明では、例えば、大型のフラットパネルディスプレイ用のターゲット材であっても簡便に処理することができる。
支持部材が、「バッキングプレート」の場合は、主として、銅(Cu)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)およびニッケル(Ni)からなる群から選択される金属(元素)を含むものであり、上記の金属を含む合金であってもよく、なかでも、銅(無酸素銅)、クロム銅合金、アルミニウム合金などであることが好ましい。ターゲット材を配置することができる板状ものであれば、バッキングプレートの寸法、形状および構造に特に制限はない。
支持部材が、「バッキングチューブ」の場合も、構成する金属は、上記のバッキングプレートの場合と同様であるが、なかでも、ステンレス鋼(SUS)、チタン、チタン合金などであることが好ましい。バッキングチューブの寸法は、円筒型ターゲット材の内部に挿入して接合するため、円筒型ターゲット材よりも通常長く、バッキングチューブの外径は、円筒型ターゲット材の内径よりも僅かに小さいことが好ましい。
「接合材」は、ターゲット材と支持部材との結合に寄与してスパッタリングターゲットを形成するために使用され得るものであれば特に制限はない(図2)。接合材には、例えば、ハンダ材、ろう材などが含まれる。
「ハンダ材」とは、低融点(例えば723K以下)の金属または合金を含む材料であり、例えば、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)およびアンチモン(Sb)からなる群から選択される金属またはその合金を含む材料などが挙げられる。より具体的には、In、In−Sn、Sn−Zn、Sn−Zn−In、In−Ag、Sn−Pb−Ag、Sn−Bi、Sn−Ag−Cu、Pb−Sn、Pb−Ag、Zn−Cd、Pb−Sn−Sb、Pb−Sn−Cd、Pb−Sn−In、Bi−Sn−Sbなどが挙げられる。
「ろう材」としては、ターゲット材と支持部材とを結合することができ、ターゲット材および支持部材よりも融点の低い金属または合金であれば、特に制限なく使用することができる。
接合材として、一般に低融点であるInやIn合金、SnやSn合金などのハンダ材を使用することが好ましい。
例えば、ハンダ材は、加熱によって、ターゲット材との結合面において、ターゲット材に含まれる金属(元素)と拡散層(合金層)を形成して結合することができる。また、ハンダ材は、支持部材との接合面においても、同様に支持部材に含まれる金属(元素)と拡散層(合金層)を形成して結合することができる。従って、このようなハンダ材を使用することによってハンダ層を形成し、ターゲット材と支持部材とを結合することができる(図3)。
一般に、ターゲット材や支持部材に上記のハンダ材を乗せるだけでは、ターゲット材や支持部材の表面に存在し得る酸化膜が影響して、十分な接合強度が得られないことがある。そのため、まずはそれらの表面に対するハンダ材の濡れ性を向上させるためにメタライズ層が設けられ得る。
「メタライズ」とは、一般に非金属の表面を金属膜化するために使用され得る処理方法であり、本発明では、例えば、ターゲット材や支持部材が酸化膜を有する場合などにおいて、メタライズ用のハンダ材を用いてターゲット材や支持部材と結合させてメタライズ層を形成させることをいう。メタライズ層は、例えば、超音波はんだごてを使用して、超音波の振動エネルギー(キャビテーション効果)によってターゲット材や支持部材の酸化膜を破壊しながら、加熱によって、酸化膜中の酸素原子と共に、メタライズ用のハンダ材に含まれる金属原子と、ターゲット材や支持部材に含まれる金属原子とを化学的に結合させることによって形成され得るものである。
このようにして形成され得るメタライズ層(5,5’)(図4参照)は、上記のハンダ層(4)とも結合することができ、ターゲット材(1)とハンダ層(4)との間、支持部材(2)とハンダ層(4)との間に位置して、ターゲット材(1)とハンダ層(4)、支持部材(2)とハンダ層(4)とを強固に結合する役割を果たすことができる。
ハンダ層の厚みは、例えば平板型の場合は50μm〜500μm、円筒型の場合は250μm〜1500μmの範囲内である。
メタライズ層の厚みは、例えば平板型、円筒型ともに10μm〜100μmの範囲内である。
メタライズに使用することのできるハンダ材は、例えば、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)およびアンチモン(Sb)からなる群から選択される金属またはその合金を含む材料などであり、より具体的には、In、In−Sn、Sn−Zn、Sn−Zn−In、In−Ag、Sn−Pb−Ag、Sn−Bi、Sn−Ag−Cu、Pb−Sn、Pb−Ag、Zn−Cd、Pb−Sn−Sb、Pb−Sn−Cd、Pb−Sn−In、Bi−Sn−Sbなどが挙げられる。ターゲット材または支持部材と親和性の高い材料を適宜選択すればよい。
本発明では、例えば図1の概略図に示す通り、スパッタリングターゲットをスパッタリングにて使用した後、支持部材からターゲット材を分離(剥離)する。ターゲット材を支持部材から分離する方法に特に制限はない。例えば、上記の接合材から形成され得る接合層(又は結合層)に熱(例えば180℃〜300℃)を加えて、接合層を軟化または溶融しながら、必要に応じて物理的に接合層を破壊してターゲット材を支持部材から分離することができる。
ターゲット材が平板型の場合、分離した後のターゲット材において、バッキングプレートと結合(又は接合)していた側の面(以下、「結合面」又は「接合面」と称する場合もある)には、接合材の少なくとも一部が付着して残存している。なお、分離後の結合面に付着した接合材をヘラ(例えば、シリコーン製のヘラ)などでそぎ落としても、付着した接合材を完全に除去することはできない。また、ターゲット材のスパッタリング面においても接合材が付着して残存する場合がある。その原因としては、例えば、ターゲット材の分離の際に溶融した接合材がスパッタリング面に付着することや、分離した使用済みのターゲット材を互いに積み重ねて保管したために、結合面とスパッタリング面とが接触し、結合面の接合材がスパッタリング面に付着することなどが挙げられる。従って、スパッタリング面においても当該洗浄方法を適用してもよい。
ターゲット材が円筒型の場合、円筒型ターゲット材が円筒状のバッキングチューブの外周部に接合材を用いて結合され得るため、前述の板状ターゲットの場合と同様に、分離後のターゲット材の結合面(内周部)には接合材が付着し、完全に除去することはできない。また、ターゲット材のスパッタリング面においても接合材が付着して残存する場合がある。さらには、バッキングチューブに由来する成分も不純物として混入し得る場合もある。従って、円筒型ターゲット材においてもスパッタリング面である外周部や内周部に対して当該洗浄方法を適用してもよい。
分離後のターゲット材における接合材の付着の存在は、例えば、エネルギー分散型蛍光X線分析(EDXRF:Energy Dispersive X-ray Fluorescence Analysis)によって確認することができる。また、支持部材からターゲット材へと金属元素が拡散する場合もあり、このような金属元素についても同様にEDXRFによって確認することができる。他にも、波長分散型蛍光X線分析(WDXRF:Wavelength Dispersive X-ray Fluorescence Analysis)、電子線プローブマイクロアナリシス(EPMA:Electron Probe Micro Analysis)、オージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectroscopy)、X線光電分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS:Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)、レーザー照射型誘導結合プラズマ質量分析(LA−ICP−MS:Laser Ablation Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)、X線回折法(XRD:X-ray Diffraction Analysis)などの分析方法でも、接合材、支持部材に由来する不純物は確認可能であるが、分析の簡便さ、分析範囲の広さから、EDXRF、WDXRFでの確認が好ましい。
ここで、接合材が付着した分離後のターゲット材をそのまま使用して、後続のリサイクル処理において、溶解、鋳造により、鋳塊(以下、「スラブ」または「インゴット」と称する場合もある)を製造し、この鋳塊から再びターゲット材を製造すると、付着した接合材の成分に由来する不純物が混入する。また、支持部材からターゲット材へと金属元素が拡散して不純物として混入する場合もあり、このような金属元素もまた、不純物として鋳塊中に混入する場合がある。
そこで、本発明では、使用済みのターゲット材を支持部材から分離した後、少なくともターゲット材の接合材が付着して残存する面に水を噴射することによってターゲット材を洗浄して、付着した接合材をターゲット材から除去することができる(図1)。
水の噴射方法に特に制限はないが、以下の条件で水を噴射することが好ましい。
水の噴射は、例えば、ポンプを用いて行うことができ、高圧で水を噴射することが好ましい(以下、「ウォータージェット」と称する場合もある)。水を噴射する圧力は、例えば90MPa以上であり、好ましくは90MPa〜350MPa、より好ましくは150MPa〜280MPa、さらに好ましくは150MPa〜250MPaである。接合材、特に化学的に強固に結合したメタライズ層を除去するには噴射圧が低いと洗浄効果が十分でない場合があり、逆に噴射圧が高すぎるとメタライズ層を超えてターゲット材自体を深く削ってしまい、歩留りが悪くなったり、設備費が高くなる場合がある。
水の噴射は、複数の噴射口(又はノズル)を有する回転式(又は回転可能)のノズルヘッドを用いて行うことが好ましい。ノズルヘッドの形状に特に制限はなく、ノズルヘッドのターゲット材に対向して面する側の面(又はノズルを設置する側の面)の形状は、例えば、三角形、四角形などの多角形、円形、楕円形であるが、回転させて水を噴射するため、円形および正方形などの正多角形が好ましく、真円形がより好ましい。また、平板型ターゲット材の接合面を処理する場合には、ノズルヘッドの回転軸に対して略平行な方向に水が噴射されるように噴射口を取り付けることができるノズルヘッドを使用することが好ましい。円筒型ターゲット材の接合面(内周部)を処理する場合には、ノズルヘッドの回転軸に対して略垂直な方向に水が噴射されるように噴射口を取り付けることができるノズルヘッドを使用することが好ましい。
1つのノズルヘッドに設ける噴射口の数(又はノズル数)に特に制限はなく、例えば1個以上、好ましくは1個〜15個、より好ましくは3個〜10個である。ノズル数は、ノズルヘッドのサイズに合わせて適宜決定すればよく、ノズル数が少ないと削り残しができたり、処理時間が長くなる場合がある。また、ノズル数が多いと総吐出量が増加するため、より大型かつ高価なポンプが必要となり、設備費が高くなる場合がある。複数の噴射口をノズルヘッドに設けた場合には、噴射口をノズルヘッドの同径位置に配置してもよいし、異径位置に配置してもよい。また、同径配置、異径配置の組み合わせであってもよい。
噴射口の寸法(ノズル径)は、例えば0.1mm以上、好ましくは0.15mm〜0.50mm、より好ましくは0.2mm〜0.35mmである。径が同一の噴射口をノズルヘッドに装着してもよいし、径の異なる噴射口を組み合わせてノズルヘッドに装着させてもよい。
水の吐出量(又は水量)は、噴射する水の圧力や噴射口の寸法に応じて変化し、大きくなるほど洗浄効果は高くなる。1つのノズルヘッドの全噴射口から噴射される水の総吐出量は、例えば2.0L/min以上であり、好ましくは2.0L/min〜42L/min、より好ましくは5.0L/min〜30L/minであり、さらに好ましくは5.0L/min〜20L/minである。
水の噴射は、ターゲット材の処理面に対して一定の距離を保ちながら、一定の速度で水平方向に帯状(ライン状)に移動して行うことが好ましい。また、水の噴射は、同一箇所において、数回、好ましくは1回〜3回重ねて行ってもよい。あるいは、1回の水の噴射における処理幅がターゲット幅より小さい場合などは、ライン状で部分的に重複(オーバーラップ)させて水を噴射させてもよい。
ノズルヘッドの移動速度は、例えば100mm/min以上、好ましくは500mm/min〜7000mm/min、より好ましくは900mm/min〜5000mm/minである。移動速度が小さいと処理時間が長くなり、移動速度が大きいと洗浄効果が十分でない場合がある。
ノズルヘッドの回転速度は、例えば500min−1以上、好ましくは500min−1〜4000min−1、より好ましくは900min−1〜2500min−1である。回転速度が小さすぎると、ノズルの数によってはターゲット材全面に水が当たらず、削り残しができる場合があり、回転速度が大きすぎると、ターゲット材に当たった際の衝撃が小さくなるため、十分な洗浄効果が得られない場合がある。
ノズルヘッドとターゲット材との間の距離(又はノズル距離)は、例えば10mm以上、好ましくは15mm〜100mm、より好ましくは20mm〜70mmである。距離が近すぎると、ターゲット材に当たって跳ね返った水の影響を受け、十分な洗浄効果が得られない場合があり、距離が大きすぎると、ターゲット材に当たった際の衝撃が小さくなるため、十分な洗浄効果が得られない場合がある。
噴射される水は、ノズルが詰まるような粒子状の不純物や埃等が含まれていないものであれば特に制限はなく、例えば水道水や純水の使用が挙げられる。また、ポンプとノズルとの間にフィルターを設けて、かかるフィルターを通して水を噴射してもよい。
水の噴射の方向は、ターゲット材に水が当たる角度であれば特に制限はなく、ターゲット材に対して垂直であっても斜めであってもよい。例えば、噴射口の角度(噴射口の中心軸とターゲット材への垂線とのなす角)は、0°〜60°、好ましくは0°〜45°、より好ましくは5°〜45°、さらに好ましくは5°〜30°、よりさらに好ましくは8°〜30°、特に好ましくは10°〜25°である。ターゲット材に対して斜めから水を噴射した場合、ノズルヘッドが回転しているため、垂直に噴射する場合よりも処理幅が大きくなる。また、ターゲット材に当たった水が処理面に留まらず、外側に逃げるため、洗浄効果の向上も期待される。さらに、ノズルヘッドから斜めに水が噴射されると、ノズルヘッドをターゲット材の上方に位置させた状態で側面の洗浄も実施できる。ターゲット材の接合面の処理、スパッタリング面の処理、側面の処理に関して、ターゲット材をセットし直したり、ノズルヘッドの位置を変更したりする必要がないため、処理時間を短縮することができる。ただし、角度をつけすぎると、ターゲット材とノズルとの間の距離が大きくなる。また、ターゲット材に当たった際の衝撃が小さくなるため、十分な洗浄効果が得られない恐れがある。複数の噴射口をノズルヘッドに設けた場合には、各ノズルの角度は同一であってもよいし、異なっていてもよい。それぞれの噴射口の角度は、所望する処理幅や水が当たらないことによる削り残しができないように適宜決定すればよい。
前記ノズルヘッドは、ターゲット材1枚当たりの処理時間を短縮させるため、複数のノズルヘッドを同時に走査させてもよい。
上記では回転式のノズルヘッドを使用した場合について説明したが、ターゲット材を回転させることができる場合や、水が線状に噴射される平射型ノズルヘッドを用いる場合には、固定式のノズルヘッドを用いてもターゲット材を効率的に洗浄することができる。
使用済みターゲット材の接合面から、洗浄により接合材やメタライズ層の除去が十分に行われると、その洗浄された表面は梨地状となり得る。また、洗浄時のノズルヘッドの動きに応じた周期的な加工痕(鱗状、らせん状等)が形成されていてもよい。梨地状となった場合、例えば洗浄された表面の波長300nm〜1500nmにおける正反射率は1.0%以下であり、接合材および支持部材に由来する不純物が十分に除去されたことを確認するには0.7%以下であることが好ましい。さらに、波長300nm〜1500nmにおける各入射光の波長に対する正反射率の変化率(洗浄された表面の正反射率/洗浄前の表面の正反射率)が、0.025以上0.85以下、好ましくは0.05以上0.75以下、より好ましくは0.08以上0.60以下、さらに好ましくは0.10以上0.40以下となるように洗浄処理すると、接合材および支持部材に由来する不純物が十分に除去されたことを確認できるとともに、ターゲット材を必要以上に削りすぎることを防ぐことができる。
また、算術平均粗さRaは、5μm以上であり、接合材および支持部材に由来する不純物が十分に除去されたことを確認するには10μm以上であることが好ましく、洗浄前後での算術平均粗さRaの変化率(洗浄された表面の算術平均粗さRa/洗浄前の表面の算術平均粗さRa)が、4以上80以下、好ましくは5以上50以下、より好ましくは7.5以上20以下、さらに好ましくは10以上15以下となるように洗浄処理をするとよい。通常、算術平均粗さRaは、100μm以下、好ましくは50μm以下である。算術平均粗さRaが大きすぎると、埃や砂等の異物が付着しやすかったり、酸化膜の厚さが厚くなり、リサイクル鋳塊中の不純物が増加する恐れがある。
本発明の洗浄方法によると、EDXRFの検出下限界(通常、検出下限界は元素によって異なるが、例えば、接合材に由来する不純物の検出下限界は0.01重量%程度であり、例えばインジウムでは0.01重量%である)よりも低い値にまで接合材および支持部材に由来する不純物の量を低減することができ、洗浄後のターゲット材において、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素が実質的に検出されない(又は洗浄後のターゲット材が、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まない)ことを特徴とする。
本発明において、「接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素が実質的に検出されない」(又は「接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まない」)とは、上述の通り、EDXRFの検出下限界よりも小さく、EDXRFでは検出できない程度にまで、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素の量が低減することを意味する。
また、本発明の洗浄方法は、フライスによる切削加工のように、一定の高さの位置で平面に加工するような方法とは異なり、噴射された水が当たったターゲット材(又はワーク)の表面だけを効率よく削り取る方法であるため、ターゲット材に凹凸や歪みが存在していても高い歩留まりでの処理が可能であり、ターゲット材の接合面だけでなく、スパッタリングにより形成された凹凸を有するターゲット材のスパッタリング面や円筒ターゲット内部の接合面の洗浄処理にも適している。さらに、本発明の洗浄方法は、処理面の高さを気にせずワークをセッティングできるため、セッティングや洗浄に時間を要することなく簡便に行うことがでるので、ブラストや切削などの従来の方法と比べて多くの利点を有する。
装置
本発明は、上述の洗浄方法において使用することのできる装置にも関する。詳しくは、上述の主として金属から構成されるターゲット材と、支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットの支持部材から分離されたターゲット材(又は使用済みのターゲット材)の少なくとも接合材が付着している面に水を噴射することによって、ターゲット材から接合材を除去するために用いられる装置に関する(以下、単に「洗浄装置」と称する場合もある)。
洗浄装置は、少なくとも、以下の構成(a)〜(c)を含み得る。
(a)ターゲット材に水を噴射するための噴射口を少なくとも1つ備える少なくとも1つのノズルヘッド
(b)ノズルヘッドを操作または移動させるためのアクチュエータ
(c)アクチュエータが配置され、ターゲット材を収容して処理するための処理室
例えば、図5〜8に示す通り、装置100は、少なくとも、
使用済みターゲット材(又はワーク)101に水を噴射することのできる少なくとも1つの噴射口(図示せず)を備える少なくとも1つのノズルヘッド102と、
ノズルヘッド102を操作する(又は移動させる)ことのできるアクチュエータ、好ましくはX軸スライダ103Xと、Y軸スライダ103Yと、Z軸スライダ103Zとを備え、ノズルヘッド102をXYZ軸のいずれの方向にも移動させることができるように構成されたアクチュエータ103と、
アクチュエータを配置することができ、なおかつターゲット材101を収容して処理(又は洗浄)することのできる処理室104と
を含む。
図示する態様において、ターゲット材101は平板型で記載されているが、装置100において使用することのできるターゲット材101は、平板型に限定されるものではない。
・ノズルヘッド
ノズルヘッドは、水を噴射することのできる噴射口(又はノズル)を少なくとも1つ備えるものであれば、特に制限なく使用することができる。また、使用するノズルヘッドの数にも特に制限はない。複数のノズルヘッドを使用する場合には、ノズルから噴射される水が互いに干渉しないように適切に間隔を開けて配置することが好ましい。
さらに、本発明の装置は、ワークの側面に水を噴射して洗浄するためのノズルヘッド(又はサイドノズルヘッド)を別途に備えていてもよい。ワークの側面(X−Z面および/またはY−Z面)を処理するために使用されるノズルヘッドの数および配置する位置に特に制限はない。
ノズルヘッドとして、上述の「ターゲット材の洗浄方法」において詳しく説明したものを適宜、制限なく使用することができる。
また、ノズルヘッドを回転させるためのロータリーユニットをさらに備えていてもよい。
・アクチュエータ
アクチュエータとしては、例えば、電気、油圧、空気圧などによる駆動力を利用して、ノズルヘッドを操作または移動させることができるものを使用すればよい。好ましくはX軸、Y軸およびZ軸の少なくとも一方向、より好ましくはX軸、Y軸およびZ軸の全ての方向にそれぞれ任意に適切にノズルヘッドを移動させることができるものを使用する。
より具体的には、X軸、Y軸およびZ軸の全ての方向にノズルヘッドを移動させるために、例えば、図5〜9(特に、図9)に示す通り、X軸スライダ103Xと、Y軸スライダ103Yと、Z軸スライダ103Zとを備える3軸組合せタイプのアクチュエータ103を使用することができる。
ノズルヘッド102は、例えば、必要に応じてロッド106などを介して、Z軸スライダ103Zに直接又は間接的に結合することができるように構成されていて、Z軸スライダ103Zによって、Z軸方向(上下方向あるいはターゲット材101の被処理面に対して近づく方向または遠ざかる方向)にノズルヘッド102を移動させることができる(図9)。また別の態様では、Z軸スライダ103Zは、その内部をロッド106が貫通して通過するように構成されていてもよい。
Z軸スライダ103Zは、Y軸スライダ103Yに物理的または機械的に結合することができるように構成されていて、Y軸スライダ103Yによって、ノズルヘッド102をスライダ103ZとともにY軸方向(ターゲット材101の進行方向または図示する装置100もしくはターゲット材101の長手方向に対して垂直な方向)に沿って移動させることができる(図9)。
Y軸スライダ103Yは、X軸スライダ103Xに物理的または機械的に結合することができるように構成されていて、X軸スライダ103Xによって、ノズルヘッド102をスライダ103Yおよび103ZとともにX軸方向(ターゲット材101の進行方向または図示する装置100もしくはターゲット材101の長手方向)に沿って移動させることができる(図9)。また、Y軸スライダ103YのX軸スライダ103Xと結合する端部とは反対側の端部は、X軸スライダ103Xと平行して配置され得るサポートガイド(又はガイドレール)と係合していてもよい。
このようなスライダ103X、103Yおよび103Zを含むアクチュエータ103(図9)の使用により、ノズルヘッド102をX軸、Y軸およびZ軸の3方向に適切に移動させることができる。
スライダ103X、103Yおよび103Zは、電気、油圧、空気圧などによる駆動力を利用して互いにスライド可能に移動させることができる限り、その駆動様式や結合様式に特に制限はない。
アクチュエータによるノズルヘッドの移動および水の噴射は、電子的なプログラムによって制御されていてもよい。その場合、各スライダは、電気ケーブルなどで適切に接続されていてもよい。ノズルヘッドの移動速度および水の噴射については、上記の「ターゲット材の洗浄方法」において定義した通りに制御することが望ましい。
アクチュエータは、防水仕様であってもよく、防水仕様であることで、噴射された水やターゲット材に当たって生じる水しぶきがアクチュエータに触れることで生じる錆や油切れによる不具合を防ぐことができる。また、アクチュエータの各スライダを電気ケーブルで接続する場合、電気ケーブルについても、防水仕様であることが好ましい。
図示する実施形態のように、ノズルヘッドから垂直下方に水を噴射してもよいが、ノズルヘッドの角度を変更することのできる機構を必要に応じてさらに配置してもよい。その場合、電子的なプログラムによって、ノズルヘッドの角度についても、あわせて制御することができる。また、このような機構によって、円筒型のターゲット材については、より効率よく洗浄することができる。
アクチュエータとしては、例えば、株式会社アイエイアイ(IAI)製の3軸組合せタイプの産業用ロボットを使用してもよい。
尚、本発明の装置で使用することのできるアクチュエータは、上記のものに限定して解釈されるべきではない。
・処理室
処理室は、上述のアクチュエータをノズルヘッドとともに配置することができ、ターゲット材を収容して、上述の「ターゲット材の洗浄方法」に従って、ターゲット材を処理することを主な目的とする。
また、処理室内でターゲット材を処理することによって、ノズルヘッドから噴射された水がターゲット材に当たって生じる水しぶきや、ターゲット材から除去された接合材を含む固体の処理物(又は粉塵)が周囲に飛散して環境を汚染するのを防止することができる。
例えば、図5〜8に示す通り、処理室104は、矩形の本体を有し、その上部が開放されていて、アクチュエータ(具体的には、図9に示すスライダ103X、103Y、103Zを含むアクチュエータ103)を配置することができるように構成されている。
処理室104の寸法に特に制限はなく、大型のスパッタリングターゲット用のターゲット材を処理することができることが好ましい。
図示する実施形態のようにターゲット材101をその長手方向に沿って搬送する場合、処理室104のX軸方向の寸法とY軸方向の寸法との比(X/Y)は、例えば3/16〜10/1、好ましくは1/2〜10/3、より好ましくは6/7〜7/3である。
X軸方向の寸法とZ軸方向の寸法との比(X/Z)は、例えば1/3〜10/1、好ましくは1/2〜4/1、より好ましくは5/6〜35/12である。
Y軸方向の寸法とZ軸方向の寸法との比(Y/Z)は、例えば1/5〜8/1、好ましくは3/5〜2/1、より好ましくは5/6〜35/24である。
上記の場合、X軸方向の寸法は、具体的には、例えば750mm〜5000mm、好ましくは1000mm〜4000mm、より好ましくは1500mm〜3500mmである。
Y軸方向の寸法は、具体的には、例えば500mm〜4000mm、好ましくは1200mm〜2000mm、より好ましくは1500mm〜1750mmである。
Z軸方向の寸法は、具体的には、例えば500mm〜2500mm、好ましくは1000mm〜2000mm、より好ましくは1200mm〜1750mmである。
図示する実施形態では、以下にて詳細に説明するベルトコンベア、ローラーなどの搬送手段105を用いることによって、ターゲット材101をその長手方向に沿って搬送し、処理室104の内部にてターゲット材を処理することができるが、ターゲット材101の幅方向(長手方向に垂直な方向)に沿って(例えば、Y軸に沿って)ターゲット材101を搬送して、処理室104の内部にてターゲット材101を処理してもよい。
ターゲット材101をその幅方向(長手方向に垂直な方向)に沿って搬送する場合、処理室104のX軸方向の寸法とY軸方向の寸法との比(X/Y)は、例えば3/16〜10/1、好ましくは1/2〜10/3、より好ましくは6/7〜7/3である。
X軸方向の寸法とZ軸方向の寸法との比(X/Z)は、例えば1/3〜10/1、好ましくは1/2〜4/1、より好ましくは5/6〜35/12である。
Y軸方向の寸法とZ軸方向の寸法との比(Y/Z)は、例えば1/5〜8/1、好ましくは3/5〜2/1、より好ましくは5/6〜35/24である。
上記の場合、X軸方向の寸法は、具体的には、例えば750mm〜5000mm、好ましくは1000mm〜4000mm、より好ましくは1500mm〜3500mmである。
Y軸方向の寸法は、具体的には、例えば500mm〜4000mm、好ましくは1200mm〜2000mm、より好ましくは1500mm〜1750mmである。
Z軸方向の寸法は、具体的には、例えば500mm〜2500mm、好ましくは1000mm〜2000mm、より好ましくは1200mm〜1800mmである。
搬送手段105を用いる場合、処理室104には、搬送手段105およびターゲット材101が通過するための一対の開口部(搬入口、搬出口)を有していてもよい。ターゲット材101を通過させることができる限り、開口部の寸法に特に制限はない。
図示する実施形態のようにターゲット材101をその長手方向に沿って搬送する場合、開口部のY軸方向の寸法は、例えば100mm以上であり、好ましくは150mm〜1500mm、より好ましくは200mm〜1000mm、さらにより好ましくは250mm〜500mmであり、Z軸方向の寸法は、例えば10mm以上であり、好ましくは12mm〜300mm、より好ましくは20mm〜200mm、さらにより好ましくは45mm〜150mmである。
ターゲット材101をその幅方向(長手方向に垂直な方向)に沿って搬送する場合、開口部のX軸方向の寸法は、例えば500mm以上であり、好ましくは750mm〜4000mm、より好ましくは1000mm〜3500mm、さらにより好ましくは1500mm〜3000mmであり、Z軸方向の寸法は、例えば10mm以上であり、好ましくは12mm〜300mm、より好ましくは20mm〜200mm、さらにより好ましくは45mm〜150mmである。
上記実施形態では、ターゲット材101を搬送可能な装置について述べたが、本発明の洗浄装置は、搬送手段105を設けなくてもよい。
尚、図5に示す実施形態では、処理室104の内部の様子がよく見えるように、その側面(X−Z面)においても開口部を有するように示しているが、このような開口部は、存在していても、存在していなくてもよい。このような開口部が存在する場合、かかる開口部には、開閉式のドア(例えば、観音開きドア)を設けて、水しぶきや粉塵の飛散を防止してもよい。このようなドアを設けることによって、処理室104の内部でのメンテナンスが簡便となるので好ましい。
処理室104の内部の底部には、ノズルヘッドから噴射されてターゲット材101を洗浄した後の水(ターゲット材から除去された接合材を含む固体の処理物(又は粉塵)を含む)(以下、「処理水」と呼ぶ)を一時的に貯留するためのプール(図示せず)を備えていてもよい。
また、処理室104の内部には、処理水を排出するための排出口(図示せず)を有していてもよい。排出口は、処理室104の底面に配置されていてもよいが、処理物が堆積して排出口を塞ぐ場合もあり得るので、底面から、例えば1mm〜50mm、好ましくは10mm〜25mmの間隔を開けて側面に配置することもできる。排出口は、処理水を排出することができれば、その形状、寸法および構造に特に制限はない。
さらに、処理室104の内部には、処理室104の内壁面に付着した処理物を洗い流すためのシャワー機構を任意に備えていてもよい。
尚、本発明の装置で使用することのできる処理室は、上記のものに限定して解釈されるべきではない。
その他の構成
装置は、上記の構成に加えて、他の構成を含んでいてもよい。
・クランプ
本発明の装置は、ターゲット材を処理室内で固定するためのクランプをさらに含んでいてもよい。ターゲット材をクランプで固定することによって、洗浄処理の間にターゲット材が動かないように固定することができる。処理室内において、クランプを配置する位置に特に制限はない。ターゲット材の側面をその両側から固定することが好ましい。そのように固定することで、ターゲット材の被処理面がクランプで覆われることなく、被処理面の全面にわたって水を噴射することができる。
また、ターゲット材が変形している場合、例えば、弓なりに曲がっている場合などには、ターゲット材の上側から水を噴射すると、ターゲット材が振動して洗浄処理のパフォーマンスが低下する場合もあるが、上述のようにターゲット材の側面をクランプで固定することによって、ターゲット材の振動を抑制することができる。
尚、ターゲット材の反りが少ない場合や、ターゲット材の下側に土台がある場合には、ターゲット材の鉛直上方から水を噴射するため、予め決定した所定の位置からターゲット材が移動しないように固定するだけでよい。
また、予め決定した所定の位置にターゲット材をクランプで固定することによって(ターゲット材の位置決め)、ノズルヘッドの操作の際に0点調整(処理範囲の指定)を行う必要がなくなるという利点も得られる。
クランプの形状および寸法に等に制限はないが、上述のようにターゲット材の側面をその両側から固定することのできるクランプを使用することが好ましい。例えば、株式会社イマオコーポレーション、津田駒工業株式会社製のサイドクランプなどを使用することができる。クランプの数、クランプを配置する位置に特に制限はなく、ターゲット材にあわせて適宜決定すればよい。
クランプの機構は、自動であっても、手動であってもよいが、大型のターゲット材を固定する作業を簡便化するためには、所定の位置にターゲット材を設置した際に、ターゲット材の側面をその両側から挟み込むような自動式であるほうが好ましい。また、クランプが手動式の場合、作業性の面から、処理室104側面(X−Z面)には、開口部、好ましくは開閉式のドアを設けた方がよい。
・搬送機構
本発明の装置は、処理室内にターゲット材を搬入して処理室からターゲット材を搬出することのできる搬送機構を含んでいてもよい(例えば、図5〜8に示す搬送手段105)。
搬送機構としては、ターゲット材を搬送することができるものであれば特に制限はなく使用することができ、例えば、ベルトコンベア、ローラコンベア、キャタピラなどのコンベア、シャトル搬送、パレット搬送、真空チャック搬送、ロボットアーム搬送などが挙げられる。
搬送機構によるターゲット材の搬送速度に特に制限はないが、例えば15m/分〜60m/分、好ましくは20m/分〜50m/分、より好ましくは25m/分〜40m/分である。
また、搬送機構は、処理室からターゲット材が搬出された後、再度、処理室に搬入され得るように連続したループを形成していてもよい。
搬送機構は、搬入用、搬出用、処理室内用、ループ用などの目的に応じて、任意に分割できるものであってもよい。
さらに、搬送機構には、処理室の入口側にターゲット材の供給機構が設けられていてもよく、処理室の出口側にはターゲット材の反転機構が設けられていてもよい。
・ターゲット材の供給機構
本発明の装置は、ターゲット材を上述の搬送機構に適切に供給することができるようにターゲット材の供給機構を含んでいてもよい。ターゲット材の供給機構は、ターゲット材を適切に供給することができるものであれば特に制限はない。また、ターゲット材の供給機構は、複数のターゲット材を貯留するためのカセットを含んでいてもよく、そこから、必要に応じて、ターゲット材を適切に供給することができるものであってもよい。ターゲット材の供給機構として、市販の自動供給装置を使用してもよい。
・ターゲット材の反転機構
本発明の装置は、ターゲット材を反転させるための反転機構、好ましくはターゲット材を固定(例えばクランプなどで固定)した状態で反転させることができる機構をさらに含んでいてもよい。このような反転機構を含むことによって、ターゲット材の被処理面を任意に反転させることができる。反転機構の寸法に特に制限はない。
市販の自動反転装置を使用してもよく、例えば、株式会社アドペック製の自動反転装置などを使用することができる。
・排水機構
ターゲット材を洗浄した後の処理水は、ターゲット材から除去された接合材を含む固体の処理物(又は粉塵)などを含むことから、本発明の装置は、必要に応じて、かかる処理水から、望ましくは水だけを回収して排水し、接合材などの固体の処理物を分離することができる排水機構を含んでいてもよい。
排水機構としては、固体と液体とを分離することができるものであれば特に制限なく使用することができる。当該分野において、一般によく知られている固液分離装置などを必要に応じて適宜使用することができる。
排水機構は、処理室の内部に設けられ得る排出口に接続されることが好ましい。
例えば、一般に水処理に用いることのできる膜分離式の固液分離装置を利用することができる。膜分離式の固液分離装置では、固液分離が可能な膜を含む複数の膜カートリッジを少なくとも1つ使用して、かかる膜カートリッジに接続された集水管を通してポンプで水を吸引濾過することによって回収した水を外部に排水することができる(図10)。このとき、処理物は、槽の底部に沈殿し得るので、別途に回収して再利用することもできる。
また、排水機構として、固体と液体とを沈殿により分離することのできる沈殿槽を利用してもよい。例えば、一般に水処理に用いることのできるホッパー型沈殿槽、中心駆動かきとり装置付き円形沈殿槽、横流式沈殿槽などが挙げられる。このような沈殿槽を使用することによって、ターゲット材から除去された接合材を含む固体の処理物を別途に回収することができる。
あるいは、図11に示すような多段式の沈殿槽を利用して固体と液体とを分離してもよい。多段式の沈殿槽は、複数の沈殿槽を有し、水位の高い沈殿槽から、水位の低い沈殿槽へと、順次、沈殿槽の上方から下段の沈殿槽へと排水することができる。各沈殿槽の底部には処理物が沈殿し、別途に回収して再利用することができる。
沈殿槽の段数および各沈殿槽の容量に特に制限はない。また、沈殿槽から次の沈殿槽への排水は、ポンプを用いて行ってもよい。
・サイドノズルヘッド
本発明の装置は、処理室内において、ターゲット材の側面に水を噴射するための少なくとも1つのノズルを有するサイドノズルヘッドを少なくとも1つ含んでいてもよい。サイドノズルヘッドは、上述の「ターゲット材の洗浄方法」において説明したノズルヘッドを上記と同様に使用することができる。サイドノズルヘッドは、固定式であっても、可動式であってもよい。サイドノズルヘッドが可動式である場合には、X軸またはY軸に沿って、サイドノズルヘッドを移動させて使用することが好ましい。
サイドノズルヘッドを配置する位置およびその数に特に制限はない。
このようなサイドノズルヘッドを必要に応じて使用することによって、ターゲット材の主面だけでなく、その側面も含めて、三次元的に洗浄処理を施すことが可能となる。
・ポンプ
本発明の装置は、上述のノズルヘッドおよび/またはサイドノズルヘッドに水を供給することのできるポンプを含んでいてもよい。ポンプとしては、例えば、上述の「ターゲット材の洗浄方法」において説明したポンプを使用することができる。
ポンプは、流体接続が可能なライン、好ましくは耐圧性のラインを通して、ノズルヘッドおよび/またはサイドノズルヘッドと接続することができる。このようなラインは、任意に配置することができ、例えば、図5〜8に示すロッド106に沿って、あるいはロッド106の内部を通して配置することができる。かかるポンプは、処理室の内部、外部のいずれに配置されていてもよいが、処理室の外部に配置されていることが好ましい。また、使用するポンプの数に特に制限はなく、複数のポンプを使用してもよい。
・制御手段
上述の構成は、制御手段を用いて、いずれも適切に制御することができる。制御手段としては、例えば、CPU、ROM、RAMなどを備えるものが挙げられる。上述の構成を任意に選択して電気的に接続し、必要に応じて電子的なプログラムを用いて、上記構成をかかる制御手段によって制御することができる。
・乾燥機構
本発明の装置は、処理室内外において、洗浄後の使用済みターゲット材に付着した水を速やかに取り除くための乾燥機構を含んでいてもよい。水を取り除くことで、洗浄後の使用済みターゲット材を原料として溶解、鋳造を行う際に、原料に付着した水が原因で生じる異物混入等の不具合を防ぐことができる。
乾燥機構としては、例えば、乾燥空気や窒素ガス等のガスを洗浄後の使用済みターゲット材に吹き付け、ターゲット材に付着した水を吹き飛ばす送風による乾燥機構や、温風やホットプレート上での加熱による乾燥機構を採用することができる。処理室104に搬送手段105およびターゲット材101が通過するための開口部(搬出口)を有する場合、開口部内外いずれかの隣接部に送風による乾燥機構を設けておくことが好ましい。
[洗浄装置の好ましい実施形態]
装置は、好ましい実施形態において、
ノズルヘッドと、
アクチュエータと、
処理室と、
クランプ、サイドノズルヘッド、反転機構、排水機構、乾燥機構および搬送機構からなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と
を含む。
本発明の装置は、上記の構成を含むものに限定して解釈されるべきものではない。
リサイクル鋳塊の製造方法
本発明の洗浄方法および/または洗浄装置に従って処理されたターゲット材は、例えば図1に示す通り、溶解、鋳造することにより、リサイクル鋳塊を製造することができる。
リサイクル鋳塊を製造する方法としては公知の方法を使用すればよく、溶解、鋳造の工程を経て製造することができる。溶解方法としては、電気炉や燃焼炉にて、大気中または真空中で溶解させればよく、鋳造方法としては、連続鋳造法、半連続鋳造法、金型鋳造法、精密鋳造法、ホットトップ鋳造法、重力鋳造法などを採用することができる。また、溶解、鋳造工程の間に、脱ガス処理、介在物除去処理を行ってもよい。
リサイクル鋳塊の製造条件、特に温度は、ターゲット材に主として含まれる金属(元素)に応じて適宜決定すればよい。
例えば、ターゲット材に主成分として含まれる金属がアルミニウムである場合、洗浄後のターゲット材を真空下(例えば、0.03Torr)あるいは大気下、670〜1200℃、好ましくは750〜850℃において、カーボンやアルミナなどの坩堝中で溶解し、必要に応じて大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することによって、リサイクル鋳塊を製造することができる。
また、ターゲット材に主成分として含まれる金属が銅である場合、洗浄後のターゲット材を真空下(例えば、0.03Torr)あるいは大気下、1100〜1500℃、好ましくは1150〜1200℃においてカーボンやアルミナなどの坩堝中で溶解し、必要に応じて大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することによって、リサイクル鋳塊を製造することができる。
リサイクル鋳塊の製造には、洗浄後のターゲット材のみで製造してもよいし、従来の原料金属と洗浄後のターゲット材との混合物をあわせて使用してもよい。原料金属と洗浄後のターゲット材とを混合する場合、洗浄後のターゲット材の混合割合は、通常20重量%以上であり、製造コストにおける原料費の割合を抑える上では、50重量%以上であることが好ましい。
リサイクル鋳塊
本発明の方法に従って製造され得るリサイクル鋳塊は、上述の通り、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まないことを特徴とし、元の(未使用の)ターゲット材と実質的に同一の組成を有し得る。そのため、このようなリサイクル鋳塊から、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するターゲット材を再び製造することができる。ここで、「元のターゲット材と実質的に同一の組成を有する」とは、主たる金属(元素)が同一であり、元のターゲット材にもともと含まれる不純物と同程度の量の不純物を含み得ることを意味する。例えば、接合材および支持部材に由来し得る不純物の合計量が重量基準で10ppm未満、好ましくは0.1ppm〜8ppm、より好ましくは5ppm以下(又は未満)、さらにより好ましくは0.1ppm〜5ppmであり、さらに好ましくは0.1ppm〜2ppmであり、なおかつ全不純物合計量が50ppm未満、好ましくは0.1ppm〜20ppm、より好ましくは0.1ppm〜10ppm、さらに好ましくは5ppm以下(又は未満)、さらにより好ましくは0.1ppm〜5ppmの範囲内にある場合などが挙げられる。なお、元のターゲット材にもともと含まれる不純物およびその量は、そのターゲット材に主成分として含まれる金属の種類および元のターゲット材の製造方法に依存し得るものである。また、リサイクル鋳塊は、ターゲット材以外の用途に使用してもよく、例えば、アルミ電解コンデンサー、ハードディスク基板、耐食性材料、高純度アルミナなどの高い純度が求められる製品の原料としても使用することができる。
例えば、ターゲット材に主成分として含まれる金属がアルミニウムである場合、リサイクル鋳塊に含まれる接合材および支持部材に由来する不純物の合計量は、例えば、重量基準で10ppm未満であり、好ましくは0.1ppm〜8ppm、より好ましくは5ppm以下(又は未満)、さらに好ましくは0.1ppm〜5ppmであり、さらにより好ましくは0.1ppm〜2ppmである。なお、用途によるものの、例えばフラットディスプレイ用のアルミニウム製のターゲット材は、通常、50ppm以下、好ましくは0.1ppm〜20ppm、より好ましくは0.1ppm〜10ppm、さらにより好ましくは5ppm以下(又は未満)の不純物を含み得ることが知られていて、不純物の量がこの程度であれば、スパッタリングに特に支障はない。
また、ターゲット材に主成分として含まれる金属が銅である場合、リサイクル鋳塊に含まれる接合材および支持部材由来の不純物の合計量は、例えば、重量基準で10ppm未満であり、好ましくは0.05ppm〜9ppm、より好ましくは0.05ppm〜8ppmである。なお、用途によるものの、例えばフラットディスプレイ用の無酸素銅製のターゲット材は、通常100ppm以下、好ましくは0.1ppm〜75ppm、より好ましくは0.1ppm〜50ppmの不純物を含み得ることが知られていて、不純物の量がこの程度であれば、スパッタリングに特に支障はない。
また、リサイクル鋳塊に含まれる不純物の量は極めて微量であるため、このような不純物の量は、グロー放電質量分析法(Glow Discharge Mass Spectrometry(GDMS))を用いて測定することができる。なお、GDMSの定量下限は、ターゲット材の主元素および検出対象である元素によって異なるものの、例えばターゲット材の主成分として含まれる金属がアルミニウムの場合、通常、0.001ppm〜0.1ppmであり、例えばインジウムでは0.01ppmである。
上述の通り、本発明によると、使用済みのターゲット材は簡便に洗浄することができ、洗浄後のターゲット材は、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まないことから、かかる洗浄方法で処理した使用後のターゲット材を再使用(又はリサイクル)することにより、接合材および支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まないリサイクル鋳塊を得ることができ、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するターゲット材を簡便に再生することができる。
また、本発明では、使用済みターゲットを主として金属から構成されるターゲット材とすることにより、ターゲット材表層に存在するハンダ材、ろう材などの接合材を効率よく除去することが可能である。ターゲット材表層における接合材の結合具合に応じて、ウォータージェットの水圧を増加(例えば、90MPa以上に増加)させる必要があるが、主として金属から構成されるターゲット材とすることにより、高水圧の水を当ててもターゲット材自体を破損することなく、接合材を除去することができる。
以下、本発明の実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
アルミニウム製の平板型ターゲット材(純度:99.999%、ビッカース硬度:15〜17、寸法:2000mm×200mm×15mm)と、無酸素銅製のバッキングプレート(純度:99.99%、寸法:2300mm×250mm×15mm)とをInのハンダ材(ハンダ層の厚み:350μm)で接合(ターゲット材のメタライズには、Sn−Zn−Inのハンダ材を使用)してなるスパッタリングターゲットを、スパッタリングに付して使用した後、接合層を加熱(280℃)することによって、ターゲット材をバッキングプレートから分離した。ターゲット材の接合面に付着しているハンダ材をシリコーン製のヘラで掻き落として、可能な限りハンダ材を回収した。バッキングプレートから分離後、ターゲット材を300mm×200mm×15mm程度になるように切断した。
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)、0.30mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0830)のノズルをそれぞれ3個ずつ(計6個、ノズルヘッドの外側3ヶ所に0.30mmノズル、内側3ヶ所に0.25mmノズルを配置)装着した真円形のノズルヘッド((株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CH)を用いて、ターゲット材の接合面およびスパッタリング面に水を噴射して全面を洗浄した(水圧:245MPa、水量:11.6L/min、ターゲット材とノズルヘッドとの間の距離:55mm、走査:2回、オーバーラップ:5mm、ノズルヘッドの回転速度:1500min−1、ノズルヘッドの移動速度:3000mm/min)。このとき、ノズルヘッドの中心軸と使用済みターゲット材の接合面とが鉛直になるようにノズルヘッドおよび使用済みターゲット材を配置し、ノズルヘッドを使用済みターゲット材の長辺方向へ走査した(ノズルヘッドの水が噴射される側の面は下に凸の山なり構造となっているため、ノズルは接合面に対して斜め方向を向いており、水は接合面に斜めから当たる)。洗浄後のターゲット材表面から接合材およびメタライズ層が除去され、梨地状となっていた。梨地状となった接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率を紫外可視近赤外分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、U-4100型)で測定した。5°正反射付属装置を用いて、試料に対して入射角5°の入射光を照射し、反射角5°に反射された反射光の入射光に対する反射率を入射光の波長100nm刻みで求めた。最大は入射光の波長が1300nmのときに0.4%であり、波長500nmのときは0.3%であり、1000nmのときは0.2%であった。なお、処理前の接合材が付着した接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率は、最大は入射光の波長が1300nmのときに2〜3%程度であり、波長500nmのときは1〜2%、1000nmのときは1〜2%であった。また、算術平均粗さRaを接触式表面粗さ計((株)ミツトヨ製、サーフテストSJ−301)を用いて、JIS B 0601(2001)に規定の方法で、梨地状となった接合面を3点測定したところ、Raの平均値は19μmであった。なお、処理前の接合材が付着した接合面の算術平均粗さRaは、平均で1.7μmであった。
島津製作所製のEDXRF分析装置(EDX−700L、検出限界:Inで約0.01重量%)を用いて、下記条件にて洗浄後の使用済みターゲット材の接合面を分析(半定量分析)した。その結果、洗浄後の使用済みターゲット材の接合面には、ハンダ材に由来するSn、Zn、Inや、バッキングプレートに由来するCuは、いずれも全く検出することができなかった。その際、接合材やバッキングプレートの成分の元素について、X線ピークの検出有無についても確認した。
なお、洗浄前の使用済みターゲット材の接合面を上記と同様にEDXRFで分析すると、ハンダ材に由来するSn、Zn、Inは、それぞれ10重量%以下、10重量%以下、1重量%〜70重量%で存在し、バッキングプレートに由来するCuは1重量%〜50重量%の量で存在し、本発明の洗浄方法によって、洗浄後の使用済みターゲット材は、ハンダ材およびバッキングプレートに由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まないことがわかった。
<分析条件>
X線照射径:10mmφ
励起電圧:10kV(Na〜Sc)、50kV(Ti〜U)
電流:100μA
測定時間:200秒(各励起電圧において100秒測定)
雰囲気:He
管球:Rhターゲット
フィルター:無し
測定方法:ファンダメンタルパラメータ法
検出器:Si(Li)半導体検出器
また、洗浄後の使用済みターゲット材を真空下(例えば、0.03Torr)、850℃において溶解し、大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することにより、リサイクル鋳塊を製造した。
リサイクル鋳塊に含まれる不純物の量を、GDMS(VG Elemental社製、VG9000)を用いて、Sn、Zn、In、Cuについての微量分析を行った。使用済みターゲット材(洗浄前)から同様の方法で作製した鋳塊と未使用のターゲット材(接合前)の分析結果とともに結果を以下の表1に示す。
Figure 0006533265
表1に示す結果から、洗浄後の使用済みターゲット材を用いて製造したリサイクル鋳塊中に含まれる不純物(ハンダ材に由来するIn、Sn、Zn、バッキングプレートに由来するCu)の量は、いずれも未使用のターゲット材(接合前)と同程度にまで低減されていることがわかった。
実施例2
無酸素銅製の平板型ターゲット材(純度:99.99%、ビッカース硬度:90、寸法:2000mm×200mm×15mm)と、無酸素銅製のバッキングプレート(純度:99.99%、寸法:2300mm×250mm×15mm)とをInのハンダ材(ハンダ層の厚み:350μm)で接合(ターゲット材のメタライズにはSn−Zn−Inのハンダ材を使用)してなるスパッタリングターゲットを、スパッタリングに付して使用した後、接合層を加熱(280℃)することによって、ターゲット材をバッキングプレートから分離した。ターゲット材の接合面に付着しているハンダ材をシリコーン製のヘラで掻き落として、可能な限りハンダ材を回収した。バッキングプレートから分離後、ターゲット材を300mm×200mm×15mm程度になるように切断した。
ノズル径:0.30mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0830)のノズルを6個装着した真円形のノズルヘッド((株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CH)を用いて、ターゲット材の接合面に水を噴射して全面を洗浄した(水圧:245MPa、水量:13.7L/min、ターゲット材とノズルヘッドとの間の距離:25mm、走査:3回、オーバーラップ:5mm、ノズルヘッドの回転速度:1500cm−1、ノズルヘッドの移動速度:100mm/min)。このとき、ノズルヘッドの中心軸と接合面とが鉛直になるようにノズルヘッドおよび使用済みターゲット材を配置し、ノズルヘッドを使用済みターゲット材の長辺方向へ走査した(ノズルヘッドの水が噴射される側の面は下に凸の山なり構造となっているため、ノズルは接合面に対して斜め方向を向いており、水は接合面に斜めから当たる)。洗浄後のターゲット材表面から接合材およびメタライズ層が除去され、梨地状となっていた。梨地状となった接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率を実施例1と同様の条件で測定したところ、最大は入射光の波長が1300nmのときに0.5%であり、波長500nmのときは0.1%であり、1000nmのときは0.3%であった。なお、処理前の接合体が付着した接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率は、入射光の波長が1300nmのとき最大となり、2〜3%程度、波長500nmのときは、1〜2%、波長1000nmのときは、1〜2%であった。また、算術平均粗さRaを実施例1と同様に測定したところ、Raの平均値は17μmであった。なお、処理前の接合体が付着した接合面の算術平均粗さRaは、平均で2.1μmであった。
島津製作所製のEDXRF分析装置(EDX−700L)を用いて、実施例1と同様の条件で洗浄後の使用済みターゲット材の接合面を分析した。その結果、洗浄後の使用済みターゲット材の接合面には、ハンダ材に由来するSn、Zn、Inは、いずれも全く検出することができなかった。
なお、洗浄前の使用済みターゲット材の接合面を上記と同様にEDXRFで分析すると、ハンダ材に由来するSn、Zn、Inは、それぞれ1重量%〜20重量%、1重量%〜20重量%、2重量%〜60重量%の量で存在していて、本発明の洗浄方法によって、洗浄後の使用済みターゲット材は、ハンダ材に由来する不純物を実質的に含まないことがわかった。
また、洗浄後の使用済みターゲット材を真空下(例えば、0.03Torr)、1200℃において溶解し、大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することにより、リサイクル鋳塊を製造した。
リサイクル鋳塊に含まれる不純物の量を、GDMS(VG Elemental社製、VG9000)を用いて、Sn、Zn、Inについての微量分析を行った。未使用のターゲット材(接合前)から同様の方法で作製した鋳塊の分析結果とともに結果を以下の表2に示す。
Figure 0006533265
表2に示す結果から、洗浄後の使用済みターゲット材を用いて製造したリサイクル鋳塊中に含まれる不純物(ハンダ材に由来するIn、Sn、Zn)の量は、未使用のターゲット材(接合前)と比べて若干の増加は認められるが、その増加量の合計が1.4ppm(重量基準)程度であり、不純物の量は大幅に低減されていることがわかった。
実施例2の結果から、銅を主成分として含む使用済みターゲット材においても、本発明に従う洗浄方法を実施すると、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有する洗浄後の使用済みターゲット材を得ることができた。また、この洗浄後の使用済みターゲット材を原料として溶解、鋳造を行うことにより、不純物の量が大幅に低減したリサイクル鋳塊が得られることもわかった。
実施例3
アルミニウム製の平板型ターゲット材(純度:99.999%、ビッカース硬度:15〜17、寸法:2000mm×200mm×15mm)と、無酸素銅製のバッキングプレート(純度:99.99%、寸法:2300mm×250mm×15mm)とを下記のハンダ材(ハンダ層の厚み:350μm)で接合してなるスパッタリングターゲットを、スパッタリングに付して使用した後、接合層を加熱(280℃)することによって、ターゲット材をバッキングプレートから分離した。ターゲット材の接合面に付着しているハンダ材をシリコーン製のヘラで掻き落として、可能な限りハンダ材を回収した。バッキングプレートから分離後、ターゲット材を300mm×200mm×15mm程度になるように切断した。
以下の条件1〜10でターゲット材の接合面を洗浄した。いずれの条件でも、洗浄後のターゲット材表面から接合材およびメタライズ層が除去され、梨地状となっていた。洗浄後のターゲット材について、島津製作所製のEDXRF分析装置(EDX−700L、検出限界:Inで約0.01重量%)を用いて、実施例1と同様の条件で洗浄後の使用済みターゲット材の接合面を分析した。その結果、洗浄後の使用済みターゲット材の接合面には、ハンダ材に由来するIn、Sn、Znやバッキングプレートに由来するCuは、いずれも全く検出することができなかった。特に以下の条件1〜8で得られた洗浄後の使用済みターゲット材について、真空下(例えば、0.03Torr)、850℃において、ターゲット材を溶解し、大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することにより、リサイクル鋳塊を製造した。
未使用のターゲット材(接合前)、当該リサイクル鋳塊および使用済みのターゲット材(洗浄前)から同様の方法で作製した鋳塊に含まれる不純物の量を、それぞれGDMS(VG Elemental社製、VG9000)を用いて測定した。結果を以下の表3、4に示す。
条件1
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:1回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面
条件2
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:1回
オーバーラップ:22mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件3
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.30mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0830)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:1回
オーバーラップ:22mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件4
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:2000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:22mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件5
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:2000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件6
接合用のハンダ材:Sn−Zn
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:200MPa
水量:8.5L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件7
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:245MPa
水量:11.6L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm、0.30mm(それぞれノズル3個ずつ、(株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825、DN−0830、ノズルヘッドの外側3ヶ所に0.30mmノズル、内側3ヶ所に0.25mmノズルを配置)
ノズル距離:55mm
回転速度:1500min−1
移動速度:4000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件8
接合用のハンダ材:Sn−Zn
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:245MPa
水量:11.6L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.25mm、0.30mm(それぞれノズル3個ずつ、(株)スギノマシン製、形式番号:DN−0825、DN−0830、ノズルヘッドの外側3ヶ所に0.30mmノズル、内側3ヶ所に0.25mmノズルを配置)
ノズル距離:55mm
回転速度:1500min−1
移動速度:3000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面およびスパッタリング面
条件9
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:150MPa
水量:7.3L/min
ノズル数:3個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、ピッチ円直径(P.C.D.)20mmの位置に配置、水は鉛直方向に噴射される)
ノズル径:0.35mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0835)
ノズル距離:25mm
回転速度:1000min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:1回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面
条件10
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:245MPa
水量:3.4L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506CHを使用)
ノズル径:0.15mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0815)
ノズル距離:25mm
回転速度:1500min−1
移動速度:1000mm/min
ライン処理:1回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面
Figure 0006533265
Figure 0006533265
実施例1、3の結果から、アルミニウムを主成分として含む使用済みのターゲット材において、本発明に従う洗浄方法を実施すると、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するリサイクル鋳塊が得られることがわかった。
比較例1
実施例1と同様の使用済み平板型ターゲット材を100mm×200mm×15mm程度になるように切断し、室温で4.4wt%の硝酸水溶液中に20時間浸漬し、化学的処理によるハンダ材の除去を行った。接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率を実施例1と同様の処理で測定したところ、入射光の波長が1300nmのとき最大となり、13%、波長500nmのときは、6.0%、波長1000nmのときは、8.0%であった。また、算術平均粗さRaを実施例1と同様に測定したところ、Raの平均値は1.1μmであった。なお、処理前の接合体が付着した接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率は、入射光の波長が1300nmのとき最大となり、2〜3%程度、波長500nmのときは、1〜2%、波長1000nmのときは、1〜2%であり、処理前の接合面の算術平均粗さRaは、平均で1.7μmであった。島津製作所製のEDXRF分析装置(EDX−700L、検出限界:Inで約0.01重量%)を用いて、実施例1と同様の条件で化学的処理後の使用済みターゲット材の接合面を分析した。その結果、化学的処理後の使用済みターゲット材の接合面には、バッキングプレートに由来するCuが0.6wt%検出され、不純物が除去できていないことが判明した。
また、化学的処理後の使用済みターゲット材を真空下(例えば、0.03Torr)、850℃において溶解し、大気中にて撹拌してドロスを除去した後、大気中で冷却することにより、リサイクル鋳塊を製造した。
未使用のターゲット材(接合前)、比較例1のリサイクル鋳塊、使用済みターゲット材(化学的処理前)を溶解して作製した鋳塊に含まれる不純物の量を、それぞれGDMS(VG Elemental社製、VG9000)を用いて測定した。結果を以下の表5に示す。
Figure 0006533265
酸による処理のみを行った比較例1では、20時間かけて処理したにもかかわらず、リサイクル鋳塊中に含まれる接合材およびバッキングプレートに由来する不純物(すなわち、In、Sn、Zn、Cu)の合計量は重量基準で約19ppmであり、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するリサイクル鋳塊を得ることはできない。
実施例4
アルミニウム製の平板型ターゲット材(純度:99.999%、ビッカース硬度:14〜17、寸法:2000mm×200mm×15mm)と、無酸素銅製のバッキングプレート(純度:99.99%、寸法:2300mm×250mm×15mm)とを下記のハンダ材(ハンダ層の厚み:350μm)で接合してなるスパッタリングターゲットを、スパッタリングに付して使用した後、接合層を加熱(280℃)することによって、ターゲット材をバッキングプレートから分離した。ターゲット材の接合面に付着しているハンダ材をシリコーン製のヘラで掻き落として、可能な限りハンダ材を回収した。バッキングプレートからターゲット材を分離した後、ターゲット材を300mm×200mm×15mm程度になるように切断した。
以下の条件11で55枚のターゲット材の接合面、スパッタリング面および側面を洗浄した。いずれにおいても、洗浄後のターゲット材表面から接合材およびメタライズ層が除去され、梨地状となっていた。洗浄した55枚のうち10枚を無作為に選出し、梨地状となった接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率を実施例1と同様の条件で測定した。いずれのターゲット材でも、正反射率は、最大で0.4%程度であり、波長500nmのときは平均0.2%程度、1000nmのときは平均0.2%程度であった。また、無作為に選出した10枚の算術平均粗さRaを実施例1と同様の方法で測定したところ、Raの平均値は20μmであった。なお、処理前の接合体が付着した接合面の波長300nm〜1500nm全域における正反射率は、入射光の波長が1300nmのとき最大となり、2〜3%程度、波長500nmのときは、1〜2%、波長1000nmのときは、1〜2%であり、処理前の接合面の算術平均粗さRaは、平均で1.8μmであった。洗浄後のターゲット材について島津製作所製のEDXRF分析装置(EDX−700L、検出限界:Inで約0.01重量%)を用いて、実施例1と同様の条件で洗浄後の使用済みターゲット材55枚の接合面を分析した。その結果、洗浄後の使用済みターゲット材の接合面には、ハンダ材に由来するIn、Sn、Znやバッキングプレートに由来するCuは、いずれも全く検出することができなかった。また、55枚のターゲット材の洗浄前後の重量差から歩留りを求めたところ、平均して98%であり、高い歩留りで処理できていることも確認した。
次いで、処理した洗浄済みのターゲット材のうち25枚(約50kg)を真空中、800℃において溶解し、ドロスを除去した後、大気中でカーボン製の鋳型に溶湯を注ぎ込み、溶湯を大気中で冷却することにより、リサイクル鋳塊を製造した。リサイクル鋳塊に含まれる不純物の量を、GDMS(VG Elemental社製、VG9000(型番))を用いて測定した。結果を上記の表4に示す。
条件11
接合用のハンダ材:In
メタライズ用のハンダ材:Sn−Zn−In
水圧:245MPa
水量:18.6L/min
ノズル数:6個(ノズルヘッドは、(株)スギノマシン製、形式番号:MNH−2506−15Cを使用(ノズルは、P.C.D.36mmの位置に配置))
ノズル径:0.35mm((株)スギノマシン製、形式番号:DN−0835)
ノズル距離:60mm
回転速度:2000min−1
移動速度:4000mm/min
ライン処理:2回
オーバーラップ:5mm
洗浄処理:接合面、スパッタリング面および側面
実施例4の結果(表4)が示す通り、本発明の洗浄処理は、使用済みターゲットのハンダ材の厚みのばらつきにも影響されず、大量の使用済みターゲットの処理にも好適であることが明らかとなった。
また、上記実施例及び比較例については、平板型ターゲット材について説明したが、バッキングチューブに接合材を用いて接合される円筒型ターゲット材についても、同様の処理を行うことにより、同結果を得ることができる。
本願は、2017年3月30日に日本国で出願された特願2017−068470を基礎としてその優先権を主張するものであり、その内容はすべて本明細書中に参照することにより援用される。
本発明によると、例えば、上述の装置を用いて、使用済みのターゲット材を上述のように洗浄することで、接合材およびバッキングプレートやバッキングチューブなどの支持部材に由来する不純物に含まれる元素を実質的に含まない使用済みターゲット材を得ることができ、このような使用済みターゲット材を原料として再び鋳塊を製造することによって、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するリサイクル鋳塊を得ることができる。本発明によると、このようなリサイクル鋳塊から、元のターゲット材と実質的に同一の組成を有するターゲット材を再生することができるので、ターゲット材のリサイクルに有用である。
1 ターゲット材
2 支持部材
3 接合材(又は接合層)
4 ハンダ層
5、5’ メタライズ層
10、20、30 スパッタリングターゲット
100 装置
101 ターゲット材(又はワーク)
102 ノズルヘッド
103 アクチュエータ
103X X軸スライダ
103Y Y軸スライダ
103Z Z軸スライダ
104 処理室
105 搬送手段
106 ロッド

Claims (4)

  1. 主としてアルミニウムまたは銅を含む金属から構成されるターゲット材と支持部材とが接合材で結合されてなるスパッタリングターゲットの前記支持部材から分離された前記ターゲット材の少なくとも前記接合材が付着している面に水を90MPa以上の圧力で噴射することによって、前記ターゲット材から前記接合材および前記支持部材に由来する不純物を除去し、前記水が噴射されたターゲット材の表面の少なくとも一部が梨地状となり、算術平均粗さRaが10μmを超えるようにするために用いられる装置であり、
    前記ターゲット材に水を噴射するための噴射口を少なくとも1つ備える少なくとも1つのノズルヘッドと、
    前記ノズルヘッドを操作するためのアクチュエータと、
    前記アクチュエータが配置され、前記ターゲット材を収容して処理するための処理室と
    を含ことを特徴とする、装置。
  2. 前記ターゲット材を前記処理室内で固定するためのクランプをさらに含む、請求項に記載の装置。
  3. 前記ターゲット材を反転させるための反転機構をさらに含む、請求項またはに記載の装置。
  4. 前記噴射口から噴射された水を回収して排水し、前記ターゲット材から除去された接合材を含む処理物を分離するための排水機構を含む、請求項のいずれか1項に記載の装置。
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