JP2008149297A - 剥離洗浄装置 - Google Patents

剥離洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008149297A
JP2008149297A JP2006342793A JP2006342793A JP2008149297A JP 2008149297 A JP2008149297 A JP 2008149297A JP 2006342793 A JP2006342793 A JP 2006342793A JP 2006342793 A JP2006342793 A JP 2006342793A JP 2008149297 A JP2008149297 A JP 2008149297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
axis
nozzle
peeling
cleaning apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006342793A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Tanaka
直人 田中
Tatsuya Kobayashi
達哉 小林
Yoshitaka Morii
善高 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KN LAB ANALYSIS KK
Original Assignee
KN LAB ANALYSIS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KN LAB ANALYSIS KK filed Critical KN LAB ANALYSIS KK
Priority to JP2006342793A priority Critical patent/JP2008149297A/ja
Priority to KR1020070050957A priority patent/KR20080058137A/ko
Publication of JP2008149297A publication Critical patent/JP2008149297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B3/00Cleaning by methods involving the use or presence of liquid or steam
    • B08B3/02Cleaning by the force of jets or sprays
    • B08B3/024Cleaning by means of spray elements moving over the surface to be cleaned
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B2203/00Details of cleaning machines or methods involving the use or presence of liquid or steam
    • B08B2203/02Details of machines or methods for cleaning by the force of jets or sprays
    • B08B2203/027Pump details

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】大型化した洗浄対象物や形状の異なる複数の成膜治具について付着膜を効率良く剥離回収することができる剥離洗浄装置を提供する。
【解決手段】付着物の付着した洗浄対象物Wが配置される矩形状のテーブル2と、洗浄対象物Wに向けて配置される洗浄ノズルを有し、洗浄対象物Wに付着した付着物に対し高圧水を噴射するノズル装置3と、ノズル装置3をテーブル2の長手方向としてのX軸方向および幅方向としてのY軸方向にそれぞれ移動させるX軸駆動手段およびY軸駆動手段と、洗浄ノズルを垂直方向としてのZ軸方向に移動させるZ軸駆動手段と、洗浄ノズルを垂直軸まわりに回転させるR軸駆動手段と、を備えてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空蒸着法やスパッタリング法等による電子部品の成膜処理において成膜治具等に付着した金属または金属化合物を剥離、または剥離回収するのに好適な剥離洗浄装置に関するものである。
従来、半導体、メモリー、フラットパネルディスプレイ(FPD)用パネル等は真空成膜法によって成膜処理が施されており、FPDパネルを例に取ると、透明導電膜を形成するためにITO(Indium Tin Oxide)が成膜材として使用されている。
液晶パネルの需要は増加の一途をたどっており生産台数が高められているが、このITOに含まれるインジウムは希少金属であることから、資源の枯渇を防止するためには回収、リサイクルすることが重要となっている。
成膜処理において、薄膜を形成する基板以外の部品、例えば、基板の所定箇所にだけ成膜するためのマスク、基板を搬送するトレイ等のいわゆる成膜治具には、繰り返し使用されることによって基板上に成膜された薄膜よりも厚い膜が付着していくことになり、この付着膜が膜片となって成膜治具から剥離すると成膜上の欠陥となるため、これらの成膜治具は定期的に(付着膜が例えば200μm〜2mm程度になると)成膜装置から取り外され、堆積した付着膜が除去される。この際に上記希少金属の回収が行われる。
その付着膜を除去し回収する装置として、ウォータージェットを使用する付着膜回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記回収装置は高圧水(30〜245MPa)発生部を備えており、密閉された作業室内のテーブル上に洗浄対象となる成膜治具を載置し、その成膜治具に対し洗浄ガンから高圧水としてのウォータージェットを吹き付けることにより付着膜を剥離させ、剥離された付着膜片を含む懸濁水を回収し、その懸濁水から付着膜片を回収するようになっている。
また、希少金属を回収する以外にも、単に脱膜を目的としてTi,TiNx,Ta,Al,Al合金等の剥離処理を行なう場合がある。
特開2002−292346号公報
上記した従来の付着膜回収装置は、作業室を密閉することを特徴としており、その作業室内に洗浄対象物を配置し、作業室内で洗浄ガンを前後左右および上下に移動させることにより洗浄対象物に付着した付着物を剥離洗浄するように構成されている。したがって、この種の付着膜回収装置によれば、密閉された作業室内で付着物の剥離処理が行われるため、剥離された付着膜片および高圧水が装置外部に飛散することがないという利点がある。
しかしながら、近年、フラットパネルディスプレイに使用されるパネルは大型化する傾向にあり、成膜治具もそれにつれて大型化され、例えば1,500×3,000mmサイズのものも使用されている。
このように成膜治具が大型化している現状では、従来の密閉型作業室からなる付着膜回収装置では対応することができなくなっている。仮に、大型化した成膜治具のすべてを収容しようとすると、その成膜治具サイズを上回る巨大な作業室が必要となり、このように作業室が巨大化するとその内壁面の面積が増大することになり、剥離した付着膜片が広範囲に飛散してしまい回収がさらに困難になる。
また、複数種類の成膜治具を剥離洗浄する場合、母材を保護する観点から見れば成膜治具毎に洗浄条件を変えることが好ましく、成膜治具毎に洗浄条件に変えて剥離洗浄を実施することができれば剥離洗浄効率を大幅に向上させることが期待できる。
本発明は以上のような従来の付着膜回収装置における課題を考慮してなされたものであり、大型化した洗浄対象物や種類の異なる成膜治具についても効率良く付着膜を剥離、または剥離回収することができる剥離洗浄装置を提供するものである。
本発明は、付着物の付着した洗浄対象物が配置される矩形状のテーブルと、上記洗浄対象物に向けて配置される洗浄ノズルを有し、上記洗浄対象物に付着した付着物に対し高圧水を噴射するノズル装置と、上記ノズル装置を上記テーブルの長手方向としてのX軸方向および幅方向としてのY軸方向にそれぞれ移動させるX軸駆動手段およびY軸駆動手段と、上記洗浄ノズルを垂直方向としてのZ軸方向に移動させるZ軸駆動手段と、上記洗浄ノズルを垂直軸まわりに回転させるR軸駆動手段と、を備えてなる剥離洗浄装置である。
本発明に従えば、テーブル上でX軸方向およびY軸方向に洗浄ノズルを自由に移動させることができるため、洗浄対象物を洗浄ノズルまで搬送する手段を必要としない。それにより、剥離洗浄装置の大型化を抑制しつつ洗浄対象サイズを拡大することができる。
本発明において、上記X軸駆動手段として、上記テーブルの幅方向枠部にX軸方向に沿って設けられたX軸レールと、このX軸レール上を移動する走行フレームと、この走行フレームをX軸方向に移動させるX軸モータとを有することができる。
また、上記Y軸駆動手段として、上記走行フレームにY軸方向に沿って設けられたY軸レールと、このY軸レール上を移動する横行フレームと、この横行フレームをY軸方向に移動させるY軸モータとを有することができる。
また、上記Z軸駆動手段として、上記洗浄ノズルを垂下させた状態で支持する支持体と、上記横行フレームに設けられ、上記支持体を昇降させる昇降機構とを有することができる。
また、上記支持体が、上記昇降機構によって昇降する縦筒部と、この縦筒部内に収納された軸部とを有する場合、上記軸部の下部に上記洗浄ノズルを設け、さらに、上記R軸駆動手段として、上記軸部を垂直軸まわりに回転させて上記洗浄ノズルの角度を変更するR軸モータを設けることができる。
また、上記洗浄ノズルに対して高圧水を供給する高圧ポンプユニットを有することができ、上記洗浄ノズルは、上記高圧水の供給される箱状ケースと、その箱状ケースの底面に直列に配列された複数のノズル孔とから構成することができる。
また、上記洗浄ノズルを自在継手を介して上記軸部から垂下させ、モータによって上記洗浄ノズルの先端に遠心力を与えて洗浄ノズルの各ノズル孔を円状に回転させれば、洗浄範囲を拡張することができる。
また、上記X軸モータ、上記Y軸モータ、上記Z軸モータおよび上記R軸モータを制御する制御装置と、この制御装置に対して各種設定および指令を行なう入力装置とを有し、上記制御装置は、幅方向に往復動を繰り返しながら上記洗浄対象物上で上記洗浄ノズルをX軸方向に移動させるX洗浄パターンと、長手方向に往復動を繰り返しながら上記洗浄ノズルをY軸方向に移動させるY洗浄パターンとを記憶している洗浄パターン記憶部と、上記洗浄ノズルの洗浄開始位置を記憶する洗浄開始位置記憶部と、設定された洗浄条件を記憶する洗浄条件記憶部を有し、上記入力装置によって洗浄指令が与えられた場合に、設定された洗浄開始位置に上記洗浄ノズルを移動させ、設定された洗浄パターンを上記洗浄パターン記憶部から読み出し、上記入力装置によって設定された洗浄条件に基づく洗浄パターンを実行すべく上記各モータを制御するように構成することができる。
上記洗浄条件記憶部は、複数からなる洗浄段階毎に上記洗浄パターン、上記洗浄条件を記憶するように構成することが好ましい。それにより、例えば第一段階で粗洗浄を行ない、第二段階で精密洗浄を行なうといった洗浄処理を実行することが可能になる。
なお、上記洗浄条件の一例を挙げると、X軸方向洗浄距離、Y軸方向洗浄距離、R軸角度、X軸移動速度、Y軸移動速度、Z軸移動速度、Y軸移動距離(Xパターンを選択した場合)、X軸移動距離(Yパターンを選択した場合)、洗浄回数等が示される。
上記制御装置を使用した制御を行なうことにより、X軸方向およびY軸方向への洗浄ノズルの移動を自動化することができ、また、洗浄パターンや洗浄条件を変更して洗浄処理を実行させることが可能になるため、種類やサイズの異なる洗浄対象物、付着物の付着度合いが異なる洗浄対象物についても効果的に剥離洗浄を行なうことができるようになる。
また、上記洗浄ノズルから高圧水を噴射することによって脱膜された脱膜物を回収する脱膜物回収装置を備え、洗浄に供せられ脱膜物を含む洗浄排水を受けるとともにその洗浄排水を所定の位置に案内するための傾斜を上記テーブルに形成し、上記所定の位置に、上記脱膜物回収装置に連通する排水管の入口を開口すれば、脱膜物を効率良く脱膜物回収装置に供給することができるようになる。
また、上記走行フレームの走行方向両端部に、上記洗浄対象物と接触する状態で弾性シートをカーテン状に垂下させれば、高圧水の飛散を防止することができる。
本発明の剥離洗浄装置によれば、大型化した成膜治具等の洗浄対象物についても大型の作業室を必要とせず付着膜を効率良く剥離することができるという長所を有する。また、種類の異なる成膜治具や付着物の付着量が異なっている成膜治具についても効率良く剥離洗浄が行なえる。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る剥離洗浄装置の基本概念を示した説明図である。
同図において剥離洗浄装置1は、洗浄対象物であるワークWが配置される矩形状のテーブル2と、ワークWに向けて配置される洗浄ガン(洗浄ノズル)3aを有し高圧水をそのワークWに噴射するノズルガン(ノズル装置)3と、このノズルガン3を搭載するとともに、X軸方向(テーブル長手方向)、Y軸方向(テーブル幅方向)、Z軸方向(垂直方向)に移動させ、さらに洗浄ガン3aをR軸まわりに回転させるノズルガン移動装置4と、このノズルガン移動装置4の移動を制御する制御装置5が備えられている。
各軸の送り速度は上限100mm/sまで調節可能であり、洗浄ガン3aには例えばφ0.3mmノズルを14個、またはφ2.5mmノズルを12個、直列に配列することができる。
また、ノズルガン3には高圧ポンプユニット6が接続され、洗浄ノズル3aに高圧水を供給するようになっており、洗浄処理において高圧水に混じってテーブル2上に落下した脱膜物は、脱膜物回収装置7によって回収されるようになっている。
高圧ポンプユニットによって供給される高圧水の圧力は例えば150MPa,水量24l/minまたは250MPa,水量13.5l/minに調節される。また、脱膜物回収装置7は具体的には、スラリー循環装置、金網、沈殿槽、液体サイクロン、フィルター等の各種濾過装置を使用することができるが、本実施形態では沈殿槽を使用している。
図2は、本発明に係る剥離洗浄装置1の全体構成を示したものであり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
両図において、剥離洗浄装置1は、装置を支持するための複数の架台10、およびこれらの架台10に架設されるX軸フレーム(枠部)11,12を有し、各X軸フレーム11,12に支持されているテーブル2には、ノズルガン3から噴射された高圧水を受けるとともに、洗浄排水を排水管2aに案内するように、傾斜が設けられた容器状の水受部2bが形成されている。
なお、図2(a)においてX軸フレーム11側はワークWの搬入側となり、反対側のX軸フレーム12の側面にはそのX軸フレーム12に沿ってラック13が付設されている。
また、X軸フレーム11と12には複数のレール14が架け渡されており、これらのレール14を介し、ワークWを載置したパレット15を矢印A方向に搬入または矢視B方向に搬出するようになっている。
なお、パレット15の下面側には上記レール14上を転動し得る車輪が配設されており、レール14と対応する位置、対応する高さにレールを備えた台車(図示しない)を、搬入位置(または搬出位置)に横付けすれば、軸レール14と台車側のレールが連結されるようになっている。それにより、パレット15を台車から剥離洗浄装置1のテーブル2上に搬入することができ、またはその逆に、剥離洗浄後、パレット15を台車に移し替えることができる。
上記パターン15にはステンレス製のネットが貼着されており、ワークW以外の範囲に噴射された高圧水はそのネットを通過してテーブル2上に受けられるようになっている。
また、図2(b)に示すCはノズルガン3の待機位置を示し、Dは同じく剥離洗浄開始位置を示している。
ノズルガン3がD位置から実線で示すE位置まで移動する間にパレット15上に載置されているワークWを剥離洗浄することができるようになっている。
次に、剥離洗浄装置1の各部の構成について説明する。
a ノズルガン移動装置の構成
図3は上記ノズルガン移動装置4の構成を示したものであり、(a)は平面図、(b)は図2(a)のF矢視側面図、(c)は図3(b)のG矢視背面図をそれぞれ示している。
ノズルガン移動装置4は、X軸フレーム11,12の上面に固定されているX軸レール11a,12aに跨がった状態で移動する走行フレーム17を備えている。
この走行フレーム17は、Y−Y′方向に向けて平行に配置された横フレーム17a,17bと、これらの横フレーム17aおよび17bの長手方向端部を接続している縦フレーム17c,17dと、横フレーム17a,17bから垂下された脚部17e,17fを有している。
脚部17eの下端には、図3のH部を拡大した図4に示すように、X軸レール11a上を摺動するスライダ17gが設けられている。図示していないが脚部17fについても同様にX軸レール12a上を摺動するスライダ17gが設けられている。
なお、図中、11bはX軸レール11aをX軸フレーム11に固定するためのボルト、17hは脚部17aにスライダ17gを固定するためのボルト、17iは高圧水が外部に飛散するのを防止する遮蔽板である。
a-1 X軸駆動部(X軸駆動手段)
図5は図3(b)のI部を拡大したものである。
図5に示すように、脚部17fの下部に固定されたブラケット17jにはX軸サーボモータ18が下向きに備えられており、このX軸サーボモータ18の出力軸18aに固定されたピニオン18bは、X軸フレーム12上面にX−X′方向(紙面厚さ方向)に付設された長尺のラック13と歯合している。なお、図中、12bはラック13をX軸フレーム12に固定しているボルトである。
X軸サーボモータ18が駆動すると、X軸フレーム12に固定されているラック13と歯合しているピニオン18bが回転し、ラック13は固定されているため、上記走行フレーム17がX軸方向に移動する。
a-2 飛散防止構造
また、図3(c)において、走行フレーム17のX−X′軸方向両端には、柔軟性を有するゴム製のシート(弾性シート)19,19がカーテン状に垂下されており、走行フレーム17走行時にワークWの表面と接触するようになっている。それにより、洗浄ガン3aから噴射された高圧洗浄水が走行フレーム17の外部に飛散することを防止している。
なお、シート19,19にはその長手方向において一定間隔置きにシート下端からスリット19aが形成されており、したがって、シート19,19を通過するワークWに段差があっても、また、ワークWとワークWとの間に隙間があっても、それらに追従して、ワークWまたはパレット15との間に隙間が生じることを防止するようになっている。
上記シート19の内側には洗浄水噴射配管20,20がY−Y′方向に配置されており、走行フレーム17内壁に付着した付着物を洗浄水で洗い落とすようになっている。
上記した横フレーム17a,17bの上面にはY軸レール17k,17lが配設されており、これらのY軸レール17k,17lに跨がった状態で横行フレーム30が設けられている。
上記横行フレーム30の上面にはスライド式のカバー30aが設けられている。
このカバー30aは走行フレーム30が洗浄開始位置、すなわち、図3(a)において左端に位置しているときは格納状態、すなわち複数枚上下に積層された状態にあり、横行フレーム30が矢印J方向に移動するにつれて上段側から順次一枚ずつ引き出され、横行フレーム30が右端まで移動すると、横行フレーム30の上面全体がカバー30aによって覆われるようになっている。
上記横行フレーム30は、横行縦フレーム30b,30bと横行横フレーム30c,30cとを窓枠状に連結することによって構成されており(図3(a)参照)、横行フレーム30上に、ノズルガン3をY−Y′軸方向に移動させるY軸駆動部(Y軸駆動手段)31(図3(c)参照)と、ノズルガン3をZ−Z′軸に昇降させるZ軸駆動部(Z軸駆動手段)32と、ノズルガン3をR軸まわりに回転させてノズル角度を調整するR軸駆動部(R軸駆動手段)33とが搭載されている。
また、上記したように走行フレーム17をX−X′方向に移動させる機構はX軸駆動部34として機能するため、これら各駆動部を制御することによってノズルガン3をパレット15上の任意の位置に移動させることができるようになっている。
なお、横行フレーム30の右端にはミストレーサ35が設けられており、ノズルガン3からの高圧水を噴射することによって発生したミストを外部に排出するようになっている。
図6はY軸駆動部31と、Z軸駆動部32と、R軸回転駆動部33の構成を示した拡大したものであり、(a)は平面図、(b)は図3(a)のJ矢視図である。
a-3 Y軸駆動部
図6(b)において、Y軸駆動部31は、横行横フレーム30cの側面に対しブラケット30dを介して取り付けられているY軸サーボモータ31aと、このY軸サーボモータ31aの出力軸31bに固定されたピニオン31cと歯合する長尺のラック31dとを有し、このラック31dは横フレーム17aの上面に固定されている。
上記Y軸サーボモータ31aが駆動すると、ラック31dをガイドとしてピニオン31cが転動し、それにより、Y軸サーボモータ31aが取り付けられている横行横フレーム30cがスライダ30eを介してY軸レール17k,17l上を摺動するようになっている。
次に、R軸駆動部33を説明する前にノズルガン3の構成について説明する。
ノズルガン3は、洗浄ガン3aと、その洗浄ガン3aを回転自在に支持している支持部(支持体)3bとから主として構成されている。
洗浄ガン3aは、長方形の箱状ケースからなり、その底面にノズル孔3cが複数個直列に配列されている。
洗浄ガン3aは、上記ケースの中空内部に連通するとともに、洗浄水の供給通路を兼ねている管軸3dを有し、この管軸3dは図示しない自在継手から垂下されている。回転モータ36が駆動すると、管軸3dの中心軸Jが円を描くようにして洗浄ガン3aが旋回するため、ワークWに対し広範囲に高圧洗浄水を噴射することができるようになっている。ただし、平面から見て洗浄ガン3aの姿勢は一定である。
高圧ポンプユニット6によって30〜250MPaの範囲で圧力が調整された高圧洗浄水は、ノズルガン3の移動代(X軸方向およびY軸方向)を確保した可撓性の高圧ホースを介して洗浄ガン3aに供給されるようになっている。
a-4 R軸駆動部
支持部3b上部の軸部は第1筒部3eに収納され、この第1筒部3eは、その第1筒部3eよりも大径に形成された第2筒部(筒部)3fに入れ子式に収納されている。第1筒部3eと第2筒部3fの間にはベアリング装置3gが環状に介設されており、第1筒部3eがR軸まわりに回転できるように構成されている。
上記第1筒部3eの上端には従動スプロケット3mが固定されており、この従動スプロケット3mと水平方向に対向するようにしてR軸サーボモータ3iの駆動スプロケット3hが配置されている。
上記駆動スプロケット3hと従動スプロケット3mにはタイミングベルト3jが張架されている。なお、図中、3kはタイミングベルトのテンションを調節するためのアイドラ、3lは第1筒部3eと支持部3bとを接続しているブラケットである。
R軸サーボモータ3iが駆動すると、駆動スプロケット3hの回転がタイミングベルト3jを介して従動スプロケット3mに伝達され、第1筒部3eがR軸まわりに回転し、平面から見た洗浄ガン3aの姿勢を任意の角度に変更することができるようになっている。
a-5 Z軸駆動部
上記横行横フレーム30c,30cには、上記洗浄ガン3aをZ−Z′方向に昇降させるZ軸駆動部32が設けられている。
このZ軸駆動部32は、垂直方向に平行に立設された支柱32a,32aを有し、各支柱の洗浄ガン3a側壁面には、それぞれ昇降ガイドレール32b,32bがZ−Z′方向に固定されている。これらの昇降ガイドレール32b,32bにはそれら昇降ガイドレール32a,32aをガイドとして摺動する昇降部32c,32cが係合されている。なお、昇降部32c,32cは上下両面が閉塞された角筒から構成されている。
各昇降ガイドレール32b,32bは平面から見てI形に突出しているのに対し、昇降部32cには、そのI形ガイドレール32bの先端を把持し得るC形に形成されたスライダ32d,32dが設けられ、昇降ガイドレール32b,32bと係合している。それにより、昇降部32c,32cは垂直方向にのみ摺動するようになっている。
また、上記昇降部32c,32cは略三角形(平面から見て)の昇降プレート32eによって接続されており、この昇降プレート32eの鋭角部32fにボールねじのねじ軸32gが貫通するようになっている。
詳しくは、鋭角部32fには上記ねじ軸32gと螺合するナットシステム32hが設けられおり、ねじ軸32gの上端は、下向きに配置されたZ軸サーボモータ32iの出力軸に接続されている。なお、32jはねじ軸32gの上側を回転自在に支持している上部ベアリング、32kはねじ軸32gの下部を回転自在に支持している下部ベアリングである。なお、上記Z軸サーボモータ32iは横行フレーム30に固定されている。
また、昇降プレート32eにおける鋭角部32fと反対側には、上記した第2筒部3fが固定されており、この第2筒部3fの下部には上記したようにブラケット3lを介してノズルガン3を支持している支持部3bが接続されている。
したがって、Z軸サーボモータ32iが駆動すると、昇降プレート32eが昇降し、その昇降プレート32eに搭載されているノズルガン3が昇降し、それにより、ノズルガン3の洗浄ガン3aとワークWとの距離を調節することができるようになっている。
このように、ノズルガン3をX−X′軸方向、Y−Y′軸方向、Z−Z′軸方向にそれぞれ移動可能に構成することにより、ワークW上の任意の位置にノズルガン3をミリ単位で移動させ、高圧洗浄水をワークWに噴射することが可能になる。
上記ボールねじ、昇降プレートを備えた昇降部32cは支持部3bを昇降させる駆動機構として機能している。
b 洗浄排水の回収装置
図3に示したように水受部2bは、排水管2aに向けてY−Y′方向およびX−X′方向にそれぞれ先下がりに傾斜しており、排水管2aに集められた洗浄排水は、脱膜物回収装置7の沈殿槽(図示しない)に供給されるようになっている。
沈殿槽は、複数の部屋に仕切られており、沈殿槽に洗浄排水が流入すると、その沈殿槽にて付着膜片が沈殿して沈殿層が形成され、上澄み液が順次、各仕切りをオーバーフローして濾過されることになる。
次に上記構成を有する剥離洗浄装置1を制御する制御装置5の制御動作について説明する。
制御装置5は、幅方向に往復動を繰り返しながらワークW上で洗浄ガン3aをX軸方向に移動させるX洗浄パターンと、長手方向に往復動を繰り返しながら洗浄ガン3aをY軸方向に移動させるY洗浄パターンとを洗浄パターン記憶部に記憶している。
また、洗浄ガン3aの洗浄開始位置を洗浄開始位置記憶部に記憶し、さらに、設定された洗浄条件を洗浄条件記憶部に記憶している。
制御装置5には各種設定および指令を行なう入力部(入力装置)が備えられ、その入力部によって洗浄指令が与えられた場合に、設定された洗浄開始位置に上記洗浄ノズルを移動させ、設定された洗浄パターンを上記洗浄パターン記憶部から読み出し、入力装置によって設定された洗浄条件に基づく洗浄パターンを実行すべく各サーボモータを制御するように構成されている。
図7(a)は洗浄動作を説明する際に使用する用語を予め図面と共に示したものである。
ノズルガン3はOPを原点としてY軸方向およびZ軸方向に移動する。また、OPを原点としてX軸方向に移動する。
図7(b)は剥離洗浄装置1の洗浄パターンを示した平面図であり、XパターンとYパターンのいずれかによって剥離洗浄処理が行われる。
Yパターンは、パレット15に載置されたワークWに対し、洗浄ガン3aがY軸方向に往復動を繰り返しながらテーブル2長手方向(X軸方向)に移動していくパターンであり、XパターンはワークWに対し、洗浄ガン3aがX軸方向に往復動を繰り返しながらテーブル2の幅方向(Y軸方向)に移動していくパターンである。
c プログラム洗浄
以下、制御装置5によるプログラム洗浄運転の制御内容を、図8〜10に示す操作パネルを参照しながら説明する。
図8(a)はメニュー画面、同図(b)はプログラム洗浄登録画面、同図(c)は設定内容表示画面を示している。
入力部である操作パネル5aにおいて、5bはXパターン設定画面ボタン、5cはYパターン設定画面ボタン、5dはXパターン監視画面ボタン、5eはYパターン監視画面ボタンであり、これらは単独運転の際に操作される。
5fはプログラム洗浄登録ボタン、5gはプログラム洗浄監視ボタンであり、これらはプログラム洗浄運転を行う際に操作される。
5hは初期設定画面ボタン、5iは緊急停止画面ボタンであり、上記各ボタンはタッチパネルスイッチで構成されている。
c-1 設定
プログラム洗浄を行う場合、まず、メニュー画面(図8(a)参照)において、プログラム洗浄登録ボタン5fを押し、図8(b)に示すプログラム洗浄登録画面を開く。
ここで、例えばPG(プログラム)洗浄1ボタン5fを押す。
次に、洗浄段階に対応するステップ1からステップ5について洗浄パターンと回数とを設定する。洗浄パターンについては上記したXパターンまたはYパターンのいずれかを入力し、回数については洗浄の回数を入力する。なお、ステップ1からステップ5までのすべてについて設定する必要はなく、必要なステップ数だけについて設定を行なう。また、回数についてゼロを指定すると、そのステップは実行されない。
次に、共通設定(共通項目の設定)を行う。
具体的には、ノズルガン3のZ軸位置を入力するとともに、Z軸移動速度を入力する。
上記設定が終了すると、設定更新ボタン5fを押す。
ステップ1から5についてさらに詳細項目を設定する場合は、所望のステップの詳細ボタンを押す。
例えばステップ1の詳細ボタン5fを押すと、図8(c)に示す詳細設定画面が表示される。
ここではXパターン位置設定とXパターン速度設定を行なうことができる。
Xパターン位置設定では、例えば、X軸洗浄開始位置(mm)、X軸洗浄距離(mm)、Y軸洗浄開始位置(mm)、Y軸洗浄距離(mm)、Y軸移動距離(mm/回)、R軸角度(度)を設定することができるようになっている。
Xパターン速度設定では、X軸移動速度(mm/s)、Y軸移動速度(mm/s)を設定することができるようになっている。
詳細設定が終了すると、設定更新ボタン5fを押す。同様にして、必要であれば他のステップについても詳細設定を行い、設定更新を行なう。
c-2 プログラム実行
次に、プログラム洗浄の実行に移る。
プログラム洗浄を実行するには、図8(a)に示したメニュー画面の初期設定画面ボタン5hを押し、図9(a)に示す初期設定画面を開く。
例えば、プログラム洗浄1に上記設定値を登録する。
次いで、高圧ユニットポンプの運転ボタン5hを押し、プログラム洗浄Noを“01”と入力する。
次いで、プログラム洗浄運転ボタン5hを押し、図9(b)に示すプログラム洗浄運転開始画面を表示させる。
ここで、各設定内容を確認した後、洗浄開始ボタン5hを押す。
洗浄開始ボタン5hを押すと、図9(c)に示すプログラム洗浄運転監視画面に切り替わる。
ここで、“送り装置起動します。よろしいですか?”に答えてOKボタン5hを押すと、洗浄が開始され、設定された設定内容に基づいて洗浄動作が実行される。Cancel(キャンセル)ボタン5hを押すと洗浄が取り消される。
OKボタン5hが押下されると、制御装置5は、X軸サーボモータ18およびY軸サーボモータ31aを駆動させることにより、ノズルガン3を待機位置(図2(b)のC位置参照)から洗浄開始位置(図2(b)のD位置参照)まで移動させる。
次に、図6(b)に示した回転モータ36を駆動させ、各ノズル孔3cが円を描くように(図11(a)の3c′参照)洗浄ガン3aを回転させる。
なお、洗浄ガン3aの回転数は図示しない回転センサによって検出されており、所定の回数数を維持するようになっている。
また、制御装置5は、洗浄開始位置にて高負荷運転に切り替える。高負荷運転とは、高圧ポンプユニット6内のポンプから吐出された高圧洗浄水を方向制御弁を介してその流量と方向を制御し、洗浄ガン3aに供給する運転を意味する。
上記高負荷運転に切り替えた後、洗浄水の圧力上昇の待ち時間として一定時間(本実施形態では1秒間)待機する。
次いで、制御装置5は、洗浄パターンとして例えばXパターン(図7(b)参照)が設定されている場合は、X軸サーボモータ18を制御してノズルガン3をX軸方向に移動させる。
次いで、X軸方向の移動がX軸洗浄距離に到達したかどうかを判断し、NOであれば、X軸移動を継続させ、YESであればX軸移動を停止させ、次にY軸サーボモータ31aを駆動させてノズルガン3をY軸移動距離分、Y軸方向に若干移動させる。
Y軸方向の移動がY軸移動距離分移動したかどうかを判断し、NOであればY軸移動を継続し、YESであればY軸移動を停止し、ノズルガン3を再びX軸方向に移動させて次列の洗浄を行なう。
上記処理を繰り返し実行することにより、ノズルガン3は、列L〜Lまで順次X軸移動とY軸移動を繰り返し、蛇行状に剥離洗浄処理を行う。
また、ノズルガン3が洗浄終了位置に到達すると、高圧無負荷運転へ切り換え、洗浄開始位置にノズルガン3を移動させる。なお、高圧無負荷運転とは、高圧ポンプユニット6内のポンプから吐出された高圧洗浄水を洗浄ガン3aに供給せず、方向制御弁の戻り位置を通じて洗浄水タンクに戻す循環運転を意味する。
なお、プログラム洗浄が実行されている間、図10(a)に示すようにプログラム洗浄運転監視画面5gに、プログラム洗浄No、進捗状況としての現在のステップや回数が表示される。
また、洗浄回数がn回目からn+1回目に移行する際、ノズルガン3はX軸とY軸のみ一旦、洗浄開始位置に戻るようになっている。
また、ステップ数がNからN+1回目に移行する際もまた、ノズルガン3はX軸とY軸のみ一旦、洗浄開始位置に戻るようになっている。
また、洗浄処理においてステップ1とステップ2とでR軸の角度設定が異なる場合には、洗浄開始位置待機中に、制御装置5がR軸の設定を自動的に変更するようになっている。
洗浄開始位置に向かってノズルガン3が移動している途中は、図10(b)に示すように、“洗浄開始位置移動中”の文字5gが点滅する。
洗浄の最終ステップが完了し、ノズルガン3が原点としての待機位置に戻る場合は、“洗浄待機位置移動中”の文字5gが点滅するようになっている。
洗浄が完了すると、図10(c)に示すように、“洗浄完了しました”の文字5gが表示される。
なお、手動で洗浄処理を行う場合は、図8(a)に示したメニュー画面において、初期設定画面ボタン5hを押して初期設定画面(図9(a)参照)を開き、次いでXパターンボタン5hを押してパターン設定画面(図示しない)を表示させる。ここで、設定内容を確認した後、洗浄開始ボタンを押せば、洗浄処理が開始するようになっている。
d 洗浄ガンによる洗浄軌跡
次に、本実施形態の洗浄ガン3aによって描かれる洗浄軌跡について説明する。
図11(a)は洗浄ガン3aの底面を示しており、多数のノズルチップのノズル孔3cが直列に配列されている。図11(b)に示すように、各ノズル孔3cの中心を通る中心線をK、洗浄ガン1の送り方向と直交する線を基準線Lとするとき、KとLとによって挟まれる傾斜角θを調節することにより、各ノズル孔3cから円状に噴射される高圧水の軌跡3c′の重なり量を調節することができる。
すなわち、傾斜角θを大きくすることにより各洗浄軌跡3c′の重なりを多くすることができ、この逆に、傾斜角θを小さくすることにより、各洗浄軌跡3c′の重なりを少なくすることができる。
図12〜図16は、ノズル孔3cの移動経路を計算により求め、上記洗浄軌跡として描いたものである。
図12は洗浄ガン3aの傾斜角θを40°に設定した場合の洗浄軌跡を示したものであり、148mmの処理幅が得られる。送り速度は25mm/secに設定している。
傾斜角θを小さくすると、各洗浄軌跡の最外周の一部が部分的に重なるようになり、最外周では軌跡線長が最も長いことから高圧水による破壊力をS部に集中させることができる。このような破壊力を集中させることができるノズル軌跡パターンは、硬質被膜の脱膜や、成膜物の構造が架橋的で剥離の際に片状に脱落するようなものに適している。
図13は、図12に示したノズル軌跡と同じ傾斜角θ、同じ処理幅、同じ送り速度で洗浄開始位置を送り方向と直交する方向にTだけ、具体的には、隣り合うS部の間隔を例えば二等分した6mmシフトさせ、洗浄処理を行ったものである。
このように洗浄開始位置をずらせることにより、ノズルチップの配列ピッチと傾斜角θとで決まるS部同士の間、すなわち破壊力の弱い範囲についても処理できるようになる。また、破壊の幅に応じてTを決定することでムラのない脱膜が可能になるという効果が得られる。
図14は、図12に示したノズル軌跡と同じ傾斜角θ、同じ処理幅、同じ送り速度にて、洗浄開始位置を、ステップ1からステップ5において送り方向と直交する方向に2mmピッチで順にシフトさせ、洗浄処理を行ったものである。このように洗浄開始位置をずらせることにより、ワークWに対し、破壊力が集中するS部をムラなく形成することができるという効果が得られる。
図15および図16は、洗浄ガン3aの傾斜角θを60°に設定した場合のノズル軌跡を示したものであり、98mmの処理幅が得られる。
ただし、図15に示した洗浄軌跡は送り速度は45mm/secに設定し、図16に示した洗浄軌跡は送り速度40mm/sに設定したものである。
送り速度45mm/secによる洗浄軌跡と、送り速度40mm/secによる洗浄軌跡とは、送り方向に隣り合う洗浄軌跡が重なるか否かの点で異なっている。
このように、送り方向の洗浄軌跡の線密度は、洗浄ガン3aの送り速度を変化させることによって調節することができる。
このことを利用して、例えばステップ1では送り速度を45mm/sに設定し、ステップ2では送り速度を40mm/sに設定して洗浄処理を行えば、ステップ1ではワークWを粗洗浄し、ステップ2では精密洗浄を行うといった洗浄処理を自動的に実行させることが可能になる。
図17は、図12に示したノズル軌跡と同じ傾斜角θ、同じ処理幅、同じ送り速度で、まずXパターンにて洗浄処理を行ない、次に、Yパターンで洗浄処理を行なった場合を示したものである。
このように洗浄パターンを変えて洗浄処理を行なえば、S部を交差させることができるため格子状に脱膜を行なうことが可能になる。このような洗浄パターンは、水平方向に成長して箔状に剥がれる膜質や、板状に割れて剥がれる膜質を持つワークWの洗浄に適している。
本発明に係る剥離洗浄装置の基本概念を示した説明図である。 (a)は本発明に係る剥離洗浄装置の全体構成を示した平面図、(b)はその正面図である。 (a)はノズルガン移動装置の構成を示した平面図、(b)は図2(a)のF矢視側面図、(c)は図3(b)のG矢視背面図である。 図3のH部拡大図である。 図3(b)のI部拡大図である。 (a)はノズルガンの各駆動部を示した平面図、(b)は一部断面を有する図3(a)のJ矢視正面図である。 (a)は洗浄動作を説明する際に使用する用語を図示した説明図、(b)は剥離洗浄装置の洗浄パターンを図示した説明図である。 (a)〜(c)はプログラム洗浄設定時の操作パネルの表示例を示した説明図である。 (a)〜(c)はプログラム洗浄実行時の操作パネルの表示例を示した説明図である。 (a)〜(c)はプログラム洗浄運転監視画面の表示例を示した説明図である。 (a)は洗浄ガンのノズル孔配置を示した底面図、(b)は洗浄ガンの傾斜角を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。 本発明の剥離洗浄装置によって描かれる洗浄軌跡を示す説明図である。
符号の説明
1 剥離洗浄装置
2 テーブル
2a 排水管
2b 水受部
3 ノズルガン
3a 洗浄ガン
4 ノズルガン移動装置
5 制御装置
6 高圧ポンプユニット
7 脱膜物回収装置
10 架台
11 X軸フレーム
11a X軸レール
12 X軸フレーム
12a X軸レール
13 ラック
14 Y軸レール
15 パレット
17 走行フレーム
18 X軸サーボモータ
19 シート
20 洗浄水噴射配管
30 横行フレーム
31 Y軸サーボモータ
32 Z軸駆動部
32i Z軸サーボモータ
33 R軸回転駆動部
34 X軸駆動部
35 ミストレーサ
36 回転モータ

Claims (12)

  1. 付着物の付着した洗浄対象物が配置される矩形状のテーブルと、
    上記洗浄対象物に向けて配置される洗浄ノズルを有し、上記洗浄対象物に付着した付着物に対し高圧水を噴射するノズル装置と、
    上記ノズル装置を上記テーブルの長手方向としてのX軸方向および幅方向としてのY軸方向にそれぞれ移動させるX軸駆動手段およびY軸駆動手段と、
    上記洗浄ノズルを垂直方向としてのZ軸方向に移動させるZ軸駆動手段と、
    上記洗浄ノズルを垂直軸まわりに回転させるR軸駆動手段と、を備えてなることを特徴とする剥離洗浄装置。
  2. 上記X軸駆動手段として、上記テーブルの幅方向枠部にX軸方向に沿って設けられたX軸レールと、このX軸レール上を移動する走行フレームと、この走行フレームをX軸方向に移動させるX軸モータとを有する請求項1記載の剥離洗浄装置。
  3. 上記Y軸駆動手段として、上記走行フレームにY軸方向に沿って設けられたY軸レールと、このY軸レール上を移動する横行フレームと、この横行フレームをY軸方向に移動させるY軸モータとを有する請求項2記載の剥離洗浄装置。
  4. 上記Z軸駆動手段として、上記洗浄ノズルを垂下させた状態で支持する支持体と、上記横行フレームに設けられ、上記支持体を昇降させる昇降機構とを有する請求項3記載の剥離洗浄装置。
  5. 上記支持体が、上記昇降機構によって昇降する縦筒部と、この縦筒部内に収納された軸部とを有し、上記軸部の下部には上記洗浄ノズルが設けられ、さらに、上記R軸駆動手段として、上記軸部を垂直軸まわりに回転させて上記洗浄ノズルの角度を変更するR軸モータが設けられている請求項4記載の剥離洗浄装置。
  6. 上記洗浄ノズルに対して高圧水を供給する高圧ポンプユニットを有する請求項1記載の剥離洗浄装置。
  7. 上記洗浄ノズルが、上記高圧水の供給される箱状ケースと、その箱状ケースの底面に直列に配列された複数のノズル孔とから構成されている請求項6記載の剥離洗浄装置。
  8. 上記洗浄ノズルが自在継手を介して上記軸部から垂下され、上記洗浄ノズルの先端に遠心力を与え洗浄ノズルの各ノズル孔を円状に回転させるモータを有する請求項5記載の剥離洗浄装置。
  9. 上記X軸モータ、上記Y軸モータ、上記Z軸モータおよび上記R軸モータを制御する制御装置と、この制御装置に対して各種設定および指令を行なう入力装置とを有し、
    上記制御装置は、幅方向に往復動を繰り返しながら上記洗浄対象物上で上記洗浄ノズルをX軸方向に移動させるX洗浄パターンと、長手方向に往復動を繰り返しながら上記洗浄ノズルをY軸方向に移動させるY洗浄パターンとを記憶している洗浄パターン記憶部と、上記洗浄ノズルの洗浄開始位置を記憶する洗浄開始位置記憶部と、設定された洗浄条件を記憶する洗浄条件記憶部を有し、上記入力装置によって洗浄指令が与えられた場合に、設定された洗浄開始位置に上記洗浄ノズルを移動させ、設定された洗浄パターンを上記洗浄パターン記憶部から読み出し、上記入力装置によって設定された洗浄条件に基づく洗浄パターンを実行すべく上記各モータを制御するように構成されている請求項5記載の剥離洗浄装置。
  10. 上記洗浄条件記憶部は、複数からなる洗浄段階毎に上記洗浄パターン、上記洗浄条件を記憶している請求項9記載の剥離洗浄装置。
  11. 上記洗浄ノズルから高圧水を噴射することによって脱膜された脱膜物を回収する脱膜物回収装置を備え、洗浄に供せられ脱膜物を含む洗浄排水を受けるとともにその洗浄排水を所定の位置に案内するための傾斜が上記テーブルに形成され、上記所定の位置に、上記脱膜物回収装置に連通する排水管の入口が開口している請求項1記載の剥離洗浄装置。
  12. 上記走行フレームの走行方向両端部に、上記洗浄対象物と接触する状態で弾性シートがカーテン状に垂下されている請求項1記載の剥離洗浄装置。
JP2006342793A 2006-12-20 2006-12-20 剥離洗浄装置 Pending JP2008149297A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006342793A JP2008149297A (ja) 2006-12-20 2006-12-20 剥離洗浄装置
KR1020070050957A KR20080058137A (ko) 2006-12-20 2007-05-25 박리 세정 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006342793A JP2008149297A (ja) 2006-12-20 2006-12-20 剥離洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008149297A true JP2008149297A (ja) 2008-07-03

Family

ID=39652072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006342793A Pending JP2008149297A (ja) 2006-12-20 2006-12-20 剥離洗浄装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2008149297A (ja)
KR (1) KR20080058137A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015017320A (ja) * 2013-07-08 2015-01-29 上海和輝光電有限公司Everdisplay Optronics (Shanghai) Limited マスクに付着した有機物や汚れを除去する装置
JP2015083300A (ja) * 2013-09-28 2015-04-30 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ コンフォ−マル洗浄のための装置および方法
KR20180111581A (ko) * 2017-03-30 2018-10-11 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 타깃재의 세정 방법, 그것을 위한 장치, 타깃재의 제조 방법 및 타깃재, 및 리사이클 주괴의 제조 방법 및 리사이클 주괴
CN110947671A (zh) * 2019-11-28 2020-04-03 嘉善辉辉金属制品有限公司 一种紧固件喷洗装置
TWI816663B (zh) * 2017-03-30 2023-10-01 日商住友化學股份有限公司 靶材的洗淨方法與靶材洗淨裝置、靶材的製造方法以及回收鑄塊的製造方法
CN117983585A (zh) * 2024-04-07 2024-05-07 拓维光电材料(滁州)有限公司 一种用于高精密金属掩模版载具蚀刻后的清洗装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102033723B1 (ko) * 2019-03-26 2019-11-29 손영민 세척기

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06226215A (ja) * 1993-01-29 1994-08-16 Nisshin Kogyo Kk 物体表面の洗滌・剥離方法とその装置
JPH0731940A (ja) * 1992-05-15 1995-02-03 Lintec Corp 被着体からの粘着フィルム剥離方法
JPH08103736A (ja) * 1994-09-30 1996-04-23 Komatsu Ltd 建設機械の自動洗浄装置
JPH09279842A (ja) * 1996-04-17 1997-10-28 Daiyu Tekko Kk 金属製ワークのケレン装置
JP2555382Y2 (ja) * 1993-03-12 1997-11-19 財団法人鉄道総合技術研究所 ウォータージェットによるスラブ軌道面の清掃及び塗膜剥離装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0731940A (ja) * 1992-05-15 1995-02-03 Lintec Corp 被着体からの粘着フィルム剥離方法
JPH06226215A (ja) * 1993-01-29 1994-08-16 Nisshin Kogyo Kk 物体表面の洗滌・剥離方法とその装置
JP2555382Y2 (ja) * 1993-03-12 1997-11-19 財団法人鉄道総合技術研究所 ウォータージェットによるスラブ軌道面の清掃及び塗膜剥離装置
JPH08103736A (ja) * 1994-09-30 1996-04-23 Komatsu Ltd 建設機械の自動洗浄装置
JPH09279842A (ja) * 1996-04-17 1997-10-28 Daiyu Tekko Kk 金属製ワークのケレン装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015017320A (ja) * 2013-07-08 2015-01-29 上海和輝光電有限公司Everdisplay Optronics (Shanghai) Limited マスクに付着した有機物や汚れを除去する装置
JP2015083300A (ja) * 2013-09-28 2015-04-30 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ コンフォ−マル洗浄のための装置および方法
KR20180111581A (ko) * 2017-03-30 2018-10-11 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 타깃재의 세정 방법, 그것을 위한 장치, 타깃재의 제조 방법 및 타깃재, 및 리사이클 주괴의 제조 방법 및 리사이클 주괴
CN108690958A (zh) * 2017-03-30 2018-10-23 住友化学株式会社 靶材清洗方法、用于其的装置、靶材制造方法和靶材、及再循环铸锭制造方法和再循环铸锭
KR102540958B1 (ko) * 2017-03-30 2023-06-07 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 타깃재의 세정 방법, 그것을 위한 장치, 타깃재의 제조 방법 및 타깃재, 및 리사이클 주괴의 제조 방법 및 리사이클 주괴
TWI816663B (zh) * 2017-03-30 2023-10-01 日商住友化學股份有限公司 靶材的洗淨方法與靶材洗淨裝置、靶材的製造方法以及回收鑄塊的製造方法
CN110947671A (zh) * 2019-11-28 2020-04-03 嘉善辉辉金属制品有限公司 一种紧固件喷洗装置
CN117983585A (zh) * 2024-04-07 2024-05-07 拓维光电材料(滁州)有限公司 一种用于高精密金属掩模版载具蚀刻后的清洗装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20080058137A (ko) 2008-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008149297A (ja) 剥離洗浄装置
CN206104427U (zh) 一种手机屏幕自动清洁设备
CN101322576B (zh) 蔬菜洗净方法及蔬菜洗净装置
KR101213522B1 (ko) 판상체의 박리 방법 및 그 장치
CN103305859B (zh) 槽式酸洗池循环酸洗装置及方法
JP2011167612A (ja) スリットノズル清掃装置および塗布装置
EP2779211B1 (en) Metal Liftoff Tools and Methods
CN210304791U (zh) 一种掩膜板清洗装置
JPH0910638A (ja) 自動塗装装置
KR20120069576A (ko) 도포 처리 장치 및 도포 처리 방법
CN101607378B (zh) 平面显示器用的面板r角加工研磨机组
KR101312364B1 (ko) 기판 착탈 장치 및 방법, 및 이를 구비한 코팅 장치 및 방법
KR101081886B1 (ko) 부상식 기판 코터 장치
KR101078310B1 (ko) 부상식 기판 코터 장치
JP5289296B2 (ja) 処理液の回収装置
KR100684049B1 (ko) 기판 처리장치
JP2008211253A (ja) 基板の処理装置、ブラシ洗浄装置
KR102130203B1 (ko) 분리 배출 기능을 갖는 폴리싱 장치
KR20110008984A (ko) 부상식 기판 코터 장치
JP2011161358A (ja) フィルタ洗浄装置及びフィルタ洗浄方法
JP2009107091A (ja) ガラス板の割断縁整形装置
JPH0620748Y2 (ja) スパイラル振動コンベヤの洗浄装置
TWI621171B (zh) Sheet surface treatment method and structure
CN101081396A (zh) 基板固定盘清洗单元、清洗装置及清洗方法
JP5706243B2 (ja) 標識板剥離装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111004