JP6533118B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、例えばリブ構造を有するシリコン光導波路を備えるシリコンフォトニクスデバイスを内蔵した半導体装置に好適に利用できるものである。
第1のハードマスク層をエッチングマスクとして、基板に第1の異方性エッチングを行う工程と、第1の異方性エッチングによって段差を備えた基板に第2のハードマスク層を形成する工程と、第2のハードマスク層をエッチングマスクとして、基板に第2の異方性エッチングを行う工程とを備えたパターン形成方法が、特開2010−219456号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2010−219456号公報
リブ構造(リッジ構造とも言う。)を有するシリコン光導波路を形成する際には、第1のマスクを用いてシリコン層を厚さ方向に途中までエッチングして、凸形状の上段部を形成した後、第2のマスクを用いてシリコン層を厚さ方向にエッチングして、凸形状の下段部を形成する。しかし、上記形成方法では、第1のマスクと第2のマスクとの合わせズレなどにより、光導波方向と直交する断面において、リブ構造を有するシリコン光導波路が非対称となり、光学特性に損失が生じるという問題があった。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態の半導体装置によれば、光導波路は、第1厚さの半導体層からなる突起部と、突起部と一体に形成され、突起部の両側にそれぞれ配置された第1厚さよりも薄い第2厚さの半導体層からなるスラブ部と、を有するリブ構造である。光導波路は、第1層間絶縁膜に覆われているが、スラブ部の上面上で、かつ、突起部の突出した部分の側面の外側に、第1層間絶縁膜とは異なる絶縁膜が形成されている。
一実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、リブ構造の光導波路は、以下の工程により形成される。まず、SOI基板の半導体層の上面上に、スラブ部が形成されるスラブ部領域が開口する第1レジストマスクを形成し、第1レジストマスクをエッチングマスクとして半導体層にハーフエッチングを行い、スラブ部領域に溝を形成する。溝の内部に絶縁膜を埋め込んだ後、半導体層の上面上および絶縁膜の上面上に、突起部が形成される突起部領域の半導体層を覆い、パターン端が絶縁膜の上面上に位置する第2レジストマスクを形成し、第2レジストマスクおよび絶縁膜をエッチングマスクとして半導体層にフルエッチングを行い、突起部およびスラブ部からなる光導波路を形成する。
一実施の形態によれば、対称性の良いリブ構造を有するシリコン光導波路を備えるシリコンフォトニクスデバイスを内蔵した半導体装置を実現することができる。
実施の形態1による半導体装置の構成の一例を示す模式図である。 実施の形態1による光デバイスを示す要部平面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、第1光信号線と第2光信号線との変換部およびグレーティングカプラの要部平面を示す。 (a)、(b)および(c)はそれぞれ、図2に示すA1−A1線に沿った光導波路の要部断面図、A2−A2線に沿った光導波路の要部断面図およびA3−A3線に沿った光導波路の要部断面図である。 図2に示すA1−A1線に沿った光導波路の要部断面図である。 実施の形態1による光変調器を示す模式図である。 実施の形態1による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラ、光変調器の位相変調部およびゲルマニウム受光器の要部断面を示す。 実施の形態1による光デバイスの製造工程を示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラおよび光変調器の位相変調部の要部断面を示す。 図6に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図7に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図8に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図9に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図10に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図11に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 実施の形態2による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラ、光変調器の位相変調部およびゲルマニウム受光器の要部断面を示す。 実施の形態2による光デバイスの製造工程を示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラおよび光変調器の位相変調部の要部断面を示す。 図14に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図15に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図16に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図17に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図18に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 実施の形態3による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラ、光変調器の位相変調部およびゲルマニウム受光器の要部断面を示す。 実施の形態3による光デバイスの製造工程を示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラおよび光変調器の位相変調部の要部断面を示す。 図21に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図22に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図23に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図24に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。 図25に続く、光デバイスの製造工程を示す要部断面図である。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
近年、シリコン(Si)を材料とした伝送線路を作製し、この伝送線路により構成した光回路をプラットフォームとして、種々の光デバイスと電子デバイスとを集積することで光通信用モジュールを実現する技術、いわゆるシリコンフォトニクス技術の開発が積極的に行われている。
本実施の形態1において開示される技術内容は、シリコンフォトニクス技術を用いた半導体装置を構成する種々のデバイスのうち、特に、光デバイスに適用される技術である。よって、以下の説明では、SOI(Silicon On Insulator)基板上に集積された光デバイスの構造およびその製造方法について説明する。また、以下の説明では、種々の光デバイスのうち、主に光信号用の伝送線路、グレーティングカプラ(Grating Coupler)および光変調器を例示し、2層構造の多層配線を例示するが、これらに限定されるものではない。
≪半導体装置の構成≫
本実施の形態1による半導体装置の構成の一例について、図1を用いて簡単に説明する。図1は、本実施の形態1による半導体装置の構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、例えば制御回路またはメモリ回路などが形成されたシリコン電子回路C1から出力されたデータは電気信号として、シリコン電子回路(トランシーバIC(Transceiver Integrated Circuit))C2を介して光変調器P1へ送られる。光変調器P1は、電気信号として送られてきたデータを光信号に変換する光デバイスである。光変調器P1へは光源LSから、例えば連続波レーザ(Continuous Wave Lazer)光が入射される。光変調器P1において光の位相を操作して、光信号の状態を変えることにより、電気信号として送られてきたデータを光の位相状態に対応づけることができる。
光変調器P1において変調された光信号は、例えばグレーティングカプラまたはスポットサイズ変換器などの光結合器P2を介して、半導体装置SMから外部へ出力される。
一方、半導体装置SMに入力された光信号は、例えばグレーティングカプラまたはスポットサイズ変換器などの光結合器P3を介して、受光器P4へ送られる。受光器P4は、光信号として送られてきたデータを電気信号に変換する光デバイスである。そして、受光器P4において電気信号に変換されたデータは、シリコン電子回路(レシーバIC(Receiver Integrated Circuit))C3を介してシリコン電子回路C1へ送られる。
シリコン電子回路C1から光変調器P1へ送られる電気信号および受光器P4からシリコン電子回路C1へ送られる電気信号の送信には、主としてアルミニウム(Al)、銅(Cu)またはタングステン(W)などの導電性材料からなる電気配線(図1中、網掛けのハッチングを付した矢印)が用いられる。一方、光信号の送信には、例えばシリコン(Si)からなる光信号用の伝送線路(以下、光信号線と言う。)が用いられる。
また、シリコン電子回路C1、シリコン電子回路C2およびシリコン電子回路C3はそれぞれ一つの半導体チップSC1,SC2,SC3に形成され、光変調器P1、光結合器P2,P3および受光器P4は一つの半導体チップSC4に形成されている。これらの半導体チップSC1,SC2,SC3,SC4および光源LSは、一つのインターポーザIP上に搭載されて、一つの半導体装置SMを構成している。
なお、ここでは、電子デバイスと光デバイスとをそれぞれ異なる半導体チップに形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、一つの半導体チップに電子デバイスと光デバイスとを形成することもできる。
≪光デバイスの構造≫
次に、種々の光導波路の構造について説明する。光信号線には、種々の構造があるが、本実施の形態1では、光導波方向と直交する断面が四角形状の光信号線、および光導波方向と直交する断面が凸形状の光信号線を例示する。さらに、グレーティングカプラ、光変調器およびゲルマニウム受光器を例示する。
<光信号線およびグレーティングカプラ>
まず、光信号線およびグレーティングカプラについて、図2、図3Aおよび図3Bを用いて説明する。図2は、本実施の形態1による光信号線およびグレーティングカプラを示す要部平面図であり、同一基板上に形成された光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線OT1、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線OT2、第1光信号線OT1と第2光信号線OT2との変換部およびグレーティングカプラGCを例示する。図3A(a)、(b)および(c)はそれぞれ、図2に示すA1−A1線に沿った光導波路の要部断面図、A2−A2線に沿った光導波路の要部断面図およびA3−A3線に沿った光導波路の要部断面図である。図3Bは、図2に示すA1−A1線に沿った光導波路の要部断面図である。
図2および図3Aに示すように、第1光信号線OT1、第2光信号線OT2およびグレーティングカプラGCは、シリコン(Si)からなる半導体層(SOI層とも言う。)SLにより構成されている。この半導体層SLは、単結晶シリコン(Si)からなる半導体基板SUBの主面上に、絶縁層(BOX層、下層クラッド層とも言う。)CLを介して形成されている。絶縁層CLの厚さは、例えば2〜3μm程度であり、相対的に厚く形成されているので、光導波路を伝搬する光が半導体基板SUBに漏れ出すことはない。
第1光信号線OT1の光導波方向と直交する断面は四角形状である。第1光信号線OT1の高さ(H1)は、例えば100〜400nm程度であり、代表的な値としては220nmを例示することができる。光導波方向と直交する断面における第1光信号線OT1の幅(L1)は、例えば100〜500nm程度であり、代表的な値としては440nmを例示することができる。複数の第1光信号線OT1(図2および図3Aでは、2つの第1光信号線OT1を記載する。)が並行して形成されている場合、光導波方向と直交する断面における互いに隣り合う第1光信号線OT1の最も隣接する間隔(S1)は、例えば100〜200nm程度である。
第2光信号線OT2を構成する半導体層SLはリブ構造を有する。第2光信号線OT2の光導波方向と直交する断面は凸形状であり、第2光信号線OT2は突起部を有する。すなわち、第2光信号線OT2は、光導波方向に沿って延在する第1厚さの半導体層SLからなる突起部(第1板部)と、突起部と一体に形成され、突起部の両側にそれぞれ配置された第1厚さよりも薄い第2厚さの半導体層SLからなるスラブ部(第2板部)と、から構成される。
突起部の高さは、第1光信号線OT1の高さ(H1)と同じであり、また、突起部の突出した部分の高さ(H2p)は、例えば50〜200nm程度である。光導波方向と直交する断面における突起部の幅(L2p)は、例えば100〜500nm程度であり、代表的な値としては440nmを例示することができる。光導波方向と直交する断面における第2光信号線OT2の端部からスラブ部と突起部との境界までのスラブ部の幅(L2s)は連続的に変化し、例えば100〜10,000nm程度であり、代表的な値としては500nmを例示することができる。複数の第2光信号線OT2(図2および図3Aでは、2つの第2光信号線OT2を記載する。)が並行して形成されている場合、光導波方向と直交する断面における互いに隣り合う突起部の最も隣接する間隔(S2)は、例えば100〜200nm程度である。
第1光信号線OT1と第2光信号線OT2との変換部においては、光導波方向と直交する断面における第1光信号線OT1の幅(L3)と第2光信号線OT2の突起部の幅(L3p)とは同じであるが、第2光信号線OT2の幅(L3s)は、第1光信号線OT1から第2光信号線OT2に向かって徐々に大きくなっており、例えばその幅(L3s)は0〜10,000nmである。
グレーティングカプラGCを構成する半導体層SLはリブ構造を有する。グレーティングカプラGCの光導波方向の断面は凸形状であり、グレーティングカプラGCは光導波方向に互いに離間した複数の突起部を有する。すなわち、グレーティングカプラGCは、光導波方向に互いに離間した複数の第1厚さの半導体層SLからなる突起部(第1板部)と、突起部と一体に形成され、突起部の両側(隣り合う突起部の間)にそれぞれ配置された第1厚さよりも薄い第2厚さの半導体層SLからなるスラブ部(第2板部)と、から構成される。
グレーティングカプラGCは、光導波路を伝搬する光に外部から入射するレーザ光を結合したり、光導波路を伝搬する光を外部へ出射したりする素子である。グレーティングカプラGCを伝搬する光は、光導波路面に、伝搬方向に沿って設けられた周期的屈折率変調(表面の凹凸により形成される)により、ある特定の方向に回折放射される。
グレーティングカプラGCの突起部の高さは、第1光信号線OT1の高さ(H1)と同じになることが多い。また、グレーティングカプラGCの突起部の突出した部分の高さは、第2光信号線OT2の突起部の突出した部分の高さ(H2p)と同じになることが多い。
さらに、図3Bに示すように、第1光信号線OT1、第2光信号線OT2およびグレーティングカプラGCは、第1層間絶縁膜(上層クラッド層とも言う。)ID1、第2層間絶縁膜ID2および保護膜TCにより覆われている。第1層間絶縁膜ID1および第2層間絶縁膜ID2は、例えば酸化シリコン(SiO)などからなる。保護膜TCは、例えば酸化シリコン(SiO)、酸窒化シリコン(SiON)、PSG(Phospho Silicate Glass)または窒化シリコン(Si)などからなる。第1光信号線OT1、第2光信号線OT2およびグレーティングカプラGCの上方には、後述の第1層目の配線M1および第2層目の配線M2は形成されていない場合がある。また、外部との光信号の入出力を行うグレーティングカプラGCの上方には、保護膜TCを形成しない場合もある。
本実施の形態1における光導波路の特徴は、第2光信号線OT2およびグレーティングカプラGCにおいて、スラブ部の上面上で、かつ、突起部の突出した部分の側面よりも外側に、第1層間絶縁膜ID1とは互いに異なる絶縁膜IF1が形成されている点にある。絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコン(SiO)からなり、絶縁膜IF1の上面と突起部の上面とはほぼ一致している。絶縁膜IF1は、酸化シリコン(SiO)に限定されるものではないが、他の材料を用いた場合、絶縁層CLおよび第1層間絶縁膜ID1の屈折率と異なる屈折率を有する他の材料が形成されることになるので、光学特性に損失が生じることが懸念される。
<光変調器>
次に、光変調器について図4および図5を用いて説明する。図4は、本実施の形態1による光変調器を示す模式図である。図5は、本実施の形態1による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、グレーティングカプラ、光変調器の位相変調部およびゲルマニウム受光器の要部断面を示している。図5に示す光変調器の位相変調部は、図4に示すB−B線に沿った要部断面を示している。
図5に示すように、電気信号を光信号に変える光変調器PCは、半導体層SLにより構成されている。ここでは、一例としてpin構造の光変調器PCについて説明するが、これに限定されるものではない。
光変調器PCを構成する半導体層SLはリブ構造を有する。光変調器PCの光導波方向と直交する断面は凸形状であり、光変調器PCは突起部を有する。すなわち、光変調器PCは、第2光信号線OT2と同様に、光導波方向に沿って延在する第1厚さの半導体層SLからなる突起部(第1板部)と、突起部と一体に形成され、突起部の両側にそれぞれ配置された第1厚さよりも薄い第2厚さの半導体層SLからなるスラブ部(第2板部)と、から構成される。そして、突起部が光を伝搬するコア層OWとなっている。コア層OWは真性半導体、すなわちi(intrinsic)型の半導体により形成されている。
位相変調部PMでは、コア層OWの一方の側(図5の紙面右側)におけるスラブ部を構成する半導体層SLに、p型の不純物が導入されて、p型の半導体PRが形成されている。このp型の半導体PRは、コア層OWと並行するように形成されている。また、コア層OWの他方の側(図5の紙面左側)におけるスラブ部を構成する半導体層SLに、n型の不純物が導入されて、n型の半導体NRが形成されている。このn型の半導体NRは、コア層OWと並行するように形成されている。すなわち、p型の半導体PRとn型の半導体NRとの間の半導体層SLが、真性半導体からなるコア層OWとなっており、pin構造が形成されている。
コア層OWを構成する突起部の高さは、第1光信号線OT1の高さおよび第2光信号線OT2の突起部の高さと同じであり、また、コア層OWを構成する突起部の突出した部分の高さは、第2光信号線OT2の突起部の突出した部分の高さと同じである。
入力部から入射された光(例えば連続波レーザ)は分波部で2つの光導波路に分かれ、それぞれの位相変調部PMにおいて位相が操作される。位相変調部PMでは、p型の半導体PRおよびn型の半導体NRにそれぞれ電圧が印加されることにより、真性半導体からなるコア層OW内のキャリア密度が変化して、その領域の屈折率が変化する。これにより、光変調器PCを伝搬する光に対する実効的な屈折率が変化して、光変調器PCから出力される光の位相を変化させることができる。
光変調器PCは、第1層間絶縁膜ID1により覆われている。第1層間絶縁膜ID1は、例えば酸化シリコン(SiO)からなり、その厚さは、例えば2〜3μm程度である。
第1層間絶縁膜ID1上には、第1層目の配線M1が形成されている。第1層目の配線M1は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)またはアルミニウム−銅合金(Al−Cu合金)からなる主導電材料と、主導電材料の下面および上面に形成されたバリアメタルとから構成されている。バリアメタルは、第1層目の配線M1を構成する主導電材料の金属の拡散防止などのために設けられており、例えばタンタル(Ta)、チタン(Ti)、窒化タンタル(TaN)または窒化チタン(TiN)などからなる。その厚さは、例えば5〜20nm程度である。
本実施の形態1における光導波路の特徴は、光変調器PCにおいて、スラブ部の上面上で、かつ、突起部の突出した部分の側面の外側に、第1層間絶縁膜ID1とは互いに異なる絶縁膜IF1が形成されている点にある。絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコン(SiO)からなり、絶縁膜IF1の上面と突起部の上面とはほぼ一致している。絶縁膜IF1は、酸化シリコン(SiO)に限定されるものではないが、他の材料を用いた場合、絶縁層CLおよび第1層間絶縁膜の屈折率と異なる屈折率を有する他の材料が形成されることになるので、光学特性に損失が生じることが懸念される。
さらに、第1層間絶縁膜ID1および絶縁膜IF1には、p型の半導体PRおよびn型の半導体NRにそれぞれ達する第1接続孔(コンタクト・ホールとも言う。)CT1が形成されている。第1接続孔CT1の内部には、バリアメタルが併用されたタングステン(W)を主導電材料とする第1プラグ(埋め込み電極、埋め込みコンタクトとも言う。)PL1が形成されている。バリアメタルは、第1プラグPL1を構成する主導電材料の金属の拡散防止などのために設けられており、例えばチタン(Ti)または窒化チタン(TiN)などからなる。その厚さは、例えば5〜20nm程度である。この第1プラグPL1を介してp型の半導体PRと第1層目の配線M1、n型の半導体NRと第1層目の配線M1とが電気的に接続されている。
第1層目の配線M1は、第2層間絶縁膜ID2により覆われている。第2層間絶縁膜ID2は、例えば酸化シリコン(SiO)からなり、その厚さは、例えば1μm以上である。
第2層間絶縁膜ID2上には、第2層目の配線M2が形成されている。第2層目の配線M2は、上記第1層目の配線M1と同様に、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)またはアルミニウム−銅合金(Al−Cu合金)からなる主導電材料と、主導電材料の下面および上面に形成されたバリアメタルとから構成されている。バリアメタルは、第2層目の配線M2を構成する主導電材料の金属の拡散防止などのために設けられており、例えばタンタル(Ta)、チタン(Ti)、窒化タンタル(TaN)または窒化チタン(TiN)などからなる。その厚さは、例えば5〜20nm程度である。
第2層間絶縁膜ID2には、第1層目の配線M1に達する第2接続孔(ビア・ホールとも言う。)CT2が形成されている。第2接続孔CT2の内部には、バリアメタルが併用されたタングステン(W)を主導電材料とする第2プラグ(埋め込み電極、埋め込みコンタクトとも言う。)PL2が形成されている。上記第1プラグPL1と同様に、バリアメタルは、第2プラグPL2を構成する主導電材料の金属の拡散防止などのために設けられており、例えばチタン(Ti)または窒化チタン(TiN)などからなる。その厚さは、例えば5〜20nm程度である。この第2プラグPL2を介して第1層目の配線M1と第2層目の配線M2とが電気的に接続されている。
第2層目の配線M2は、保護膜TCにより覆われており、その一部を開口して、第2層目の配線M2の上面を露出させている。
<ゲルマニウム受光器>
次に、ゲルマニウム受光器について図5を用いて説明する。ゲルマニウム(Ge)とシリコン(Si)とは親和性が高いことから、ゲルマニウム受光器は、シリコン(Si)からなる半導体層SL上にモノリシックに形成することができる。
図5に示すように、ゲルマニウム受光器PDは、例えば縦型のpin構造であり、半導体層SLにp型不純物が導入されたp型層PSと、p型層PS上に形成されたゲルマニウム層GEと、ゲルマニウム層GE上に形成されたn型層NSとから構成される。n型層NSは、例えばシリコン・ゲルマニウム(SiGe)からなり、n型不純物が導入されている。
p型層PSは、第1層間絶縁膜ID1により覆われており、第1層間絶縁膜ID1に形成された第1接続孔CT1の内部に埋め込まれた第1プラグPL1を介して第1層目の配線M1と電気的に接続する。同様に、n型層NSは第1層間絶縁膜ID1に覆われており、第1層間絶縁膜ID1に形成された第1接続孔CT1の内部に埋め込まれた第1プラブPL1を介して第1層目の配線M1と電気的に接続する。
≪光デバイスの製造方法≫
本実施の形態1による光デバイスの製造方法について、図6〜図12を用いて工程順に説明する。図6〜図12は、本実施の形態1による製造工程中の光デバイスの要部断面図である。A領域には第1光信号線(光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路)を示し、B領域には第2光信号線(光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路)を示し、C領域には光変調器の位相変調部を示し、D領域にはグレーティングカプラを示す。A領域、B領域およびC領域では、光導波方向と直交する断面を示しており、D領域では、光導波方向の断面を示している。
本実施の形態1による半導体装置の製造方法では、第1光信号線OT1、第2信号線OT2、光変調器PCおよびグレーティングカプラGCを形成する。半導体層SLの加工には、フルエッチングおよびハーフエッチングを用いるが、フルエッチングとは、半導体層SLを上面から下面にかけてドライエッチングすることを言い、ハーフエッチングとは、所定の厚さを残して半導体層SLを上面からドライエッチングすることを言う。
まず、図6に示すように、半導体基板SUBと、半導体基板SUBの主面上に形成された絶縁層CLと、絶縁層CL上に形成された半導体層SLと、からなるSOI基板(この段階ではSOIウェハと称する平面略円形の基板)を準備する。
半導体基板SUBは単結晶シリコン(Si)からなる支持基板であり、絶縁層CLは酸化シリコン(SiO)からなり、半導体層SLはシリコン(Si)からなる。半導体基板SUBの厚さは、例えば750μm程度である。絶縁層CLの厚さは、例えば2〜3μm程度である。半導体層SLの厚さは、例えば100〜400nm程度であるが、ここでは一例として220nmとした。
次に、半導体層SLを加工するための第1レジストマスクRM1を形成する。第1レジストマスクRM1は、例えば半導体層SL上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
ここで、B領域では第2光信号線OT2の光導波路のスラブ部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLおよびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLが露出するように、第1レジストマスクRM1は形成される。すなわち、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める第1レジストマスクRM1が形成される。なお、B領域およびC領域とD領域とでハーフエッチングによる加工深さが異なる場合には深さごとに工程を別々に行っても良い。
次に、図7に示すように、第1レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、半導体層SLをハーフエッチングにより加工する。これにより、半導体層SLに複数の溝を形成する。溝の深さは、例えば70nm程度である。この溝は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。また、溝の下に残る半導体層SLの厚さが、各光導波路のスラブ部の厚さとなる。
さらに、B領域では第2光信号線OT2の光導波路の突起部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路の突起部となる半導体層SL、およびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路の突起部となる半導体層SLが形成される。
ハーフエッチングに用いるエッチングガスには、例えば塩素(Cl)系ガス、臭化水素(HBr)系ガス、四フッ化炭素(CF)系ガスまたは六フッ化硫黄(SF)系ガスなどを用いる。ハーフエッチング後、酸素(O)プラズマアッシングにより第1レジストマスクRM1を除去し、さらに、RCA洗浄を行う。その後、ウエットエッチング処理を行い、半導体層SLの表面などに形成された自然酸化膜などを除去する。
次に、図8に示すように、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部が埋まるように、例えばSA−CVD(Sab-atmospheric Chemical Vapor Deposition)法により、半導体層SL上に絶縁膜IF1を形成する。この絶縁膜IF1は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。
絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコン(SiO)であり、その厚さは、例えば140nm程度である。なお、絶縁膜IF1は、酸化シリコン(SiO)に限定されるものではなく、半導体層SLを構成するシリコン(Si)とエッチング選択比がとれる絶縁膜であればよい。但し、前述したように、屈折率を考慮すれば、酸化シリコン(SiO)が好ましい。
次に、絶縁膜IF1の上面を、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法などにより研削して、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部に、絶縁膜IF1を埋め込む。
次に、図9に示すように、半導体層SLを加工するための第2レジストマスクRM2を形成する。第2レジストマスクRM2は、例えば半導体層SL上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
ここで、A領域では第1光信号線OT1の光導波路となる半導体層SLを覆うように、第2レジストマスクRM2は形成される。また、B領域では第2光信号線OT2の光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、C領域では光変調器PCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、D領域ではグレーティングカプラGCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端がグレーティングカプラGCの光導波方向の両端の成膜時の厚さを有する半導体層SL上に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。
次に、図10に示すように、第2レジストマスクRM2および絶縁膜IF1をエッチングマスクとして、半導体層SLをフルエッチングにより加工する。これにより、A領域に第1光信号線OT1の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が四角形状の半導体層SL、B領域に第2光信号線OT2の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SL、C領域に光変調器PCの光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SLを形成する。さらに、D領域にグレーティングカプラGCの光導波路を構成する光導波方向の断面が凸形状の半導体層SLを形成する。
ここで、B領域に形成された第2信号線OT2の光導波路およびC領域に形成された光変調器PCの光導波路では、光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅は絶縁膜IF1によってすでに決まっている。よって、第2レジストマスクRM2のアライメントばらつきが生じても、光導波路の対称性は確保することができる。
従って、本実施の形態1によれば、リブ構造の光導波路を形成する際、アライメントばらつきは考慮する必要はなく、主として、ハーフエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)とフルエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)がリブ構造の光導波路の対称性に影響を及ぼす。一般に、アライメントばらつきは約10nm程度であることから、リブ構造の光導波路の対称性を著しく向上させることができる。
また、ハーフエッチングにより形成された溝の内部には絶縁膜IF1が埋め込まれて、半導体層SLおよび絶縁膜IF1の上面は平坦になっていることから、所望する厚さおよび寸法の第2レジストマスクRM2を容易に形成することができる。これにより、再現性よく、リブ構造の光導波路を形成することができる。
次に、図11に示すように、光変調器PCの位相変調部PMにおいて、突起部の一方の側のスラブ部を構成する半導体層SLに、例えばイオン注入法によりp型の不純物を導入してp型の半導体PRを形成する。同様に、突起部の他方の側のスラブ部を構成する半導体層SLに、例えばイオン注入法によりn型の不純物を導入してn型の半導体NRを形成する。p型の半導体PRとn型の半導体NRとの間の突起部からなる半導体層SLが真性半導体からなるコア層OWとなる。
次に、第1光信号線OT1、第2光信号線OT2、光変調器PCおよびグレーティングカプラGCを覆うように第1層間絶縁膜ID1を形成する。第1層間絶縁膜ID1は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成された酸化シリコン(SiO)からなり、その厚さは、例えば2〜3μm程度である。続いて、第1層間絶縁膜ID1の上面を、例えばCMP法などにより平坦化する。
次に、図12に示すように、第1層間絶縁膜ID1に、光変調器PCのp型の半導体PRおよびn型の半導体NRにそれぞれ達する第1接続孔CT1を形成した後、第1接続孔CT1の内部を導電膜により埋め込み、この埋め込まれた導電膜からなる第1プラグPL1を形成する。第1プラグPL1は、例えばアルミニウム(Al)またはタングステン(W)などからなる。
次に、第1層間絶縁膜ID1上に、例えばスパッタリング法などにより、金属膜、例えばアルミニウム(Al)膜を堆積した後、レジストマスクを用いて、この金属膜をドライエッチング法により加工して、第1層目の配線M1を形成する。
次に、第1層間絶縁膜ID1と同様にして、第1層目の配線M1を覆うように第2層間絶縁膜ID2を形成する。第2層間絶縁膜ID2は、例えばプラズマCVD法により形成された酸化シリコン(SiO)からなり、その厚さは、例えば1μm以上である。続いて、第2層間絶縁膜ID2の上面を、例えばCMP法などにより平坦化する。
次に、第2層間絶縁膜ID2に、第1層目の配線M1に達する接続孔CT2を形成した後、第2接続孔CT2の内部を導電膜により埋め込み、この埋め込まれた導電膜からなる第2プラグPL2を形成する。第2プラグPL2は、例えばアルミニウム(Al)またはタングステン(W)などからなる。
次に、第2層間絶縁膜ID2上に、例えばスパッタリング法などにより、金属膜、例えばアルミニウム(Al)膜を堆積した後、レジストマスクを用いて、この金属膜をドライエッチング法により加工して、第2層目の配線M2を形成する。
その後、第2層目の配線M2を覆うように保護膜TCを形成する。保護膜TCは、例えば酸窒化シリコン(SiCN)からなる。その後、保護膜TCを加工して、第2層目の配線M2の上面を露出させる。これにより、本実施の形態1による半導体装置が略完成する。
このように、本実施の形態1によれば、対称性の良いリブ構造を有するシリコン光導波路が形成できるので、伝搬損失の少ない光デバイスを得ることができる。
(実施の形態2)
≪光デバイスの構造≫
本実施の形態2による光デバイスについて図13を用いて説明する。図13は、本実施の形態2による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、光変調器の位相変調部、グレーティングカプラおよびゲルマニウム受光器の要部断面を示す。
前述の実施の形態1と相違する点は、第1光信号線OT1を構成する光導波路の上面、ならびに第2光信号線OT2、光変調器PCおよびグレーティングカプラGCを構成するリブ構造の光導波路の突起部の上面に絶縁膜IF2が形成されていることである。絶縁膜IF2は、例えば窒化シリコン(Si)または酸化シリコン(SiO)などからなる。この絶縁膜IF2を形成することにより、後述する光デバイスの製造方法において生じる半導体層SLの表面ラフネスを防止することができる。
≪光デバイスの製造方法≫
本実施の形態2による光デバイスの製造方法について、図14〜図19を用いて工程順に説明する。図14〜図19は、本実施の形態2による製造工程中の光デバイスの要部断面図である。A領域には第1光信号線(光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路)を示し、B領域には第2光信号線(光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路)を示し、C領域には光変調器の位相変調部を示し、D領域にはグレーティングカプラを示す。A領域、B領域およびC領域では、光導波方向と直交する断面を示しており、D領域では、光導波方向の断面を示している。
まず、図14に示すように、前述の実施の形態1と同様のSOI基板を準備する。次に、半導体層SL上に絶縁膜IF2を形成する。絶縁膜IF2は、例えば窒化シリコン(Si)または酸化シリコン(SiO)などからなり、その厚さは、例えば2〜10nm程度である。
次に、絶縁膜IF2を加工するための第1レジストマスクRM1を形成する。第1レジストマスクRM1は、例えば絶縁膜IF2上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
次に、図15に示すように、第1レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、絶縁膜IF2をエッチングする。これにより、B領域では第2信号線OT2の光導波路のスラブ部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLおよびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLが露出するように、絶縁膜IF2からなるハードマスクHMが形成される。すなわち、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定めるハードマスクHMが形成される。その後、酸素(O)プラズマアッシングにより第1レジストマスクRM1を除去し、さらに、RCA洗浄を行う。
次に、ハードマスクHMをエッチングマスクとして、半導体層SLをハーフエッチングにより加工する。これにより、半導体層SLに複数の溝を形成する。溝の深さは、例えば70nm程度である。この溝は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。また、溝の下に残る半導体層SLの厚さが、各光導波路のスラブ部の厚さとなる。
さらに、B領域では第2光信号線OT2の光導波路の突起部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路の突起部となる半導体層SL、およびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路の突起部となる半導体層SLが形成される。
ハーフエッチングに用いるエッチングガスには、例えば塩素(Cl)系ガス、臭化水素(HBr)系ガス、四フッ化炭素(CF)系ガスまたは六フッ化硫黄(SF)系ガスなどを用いる。
次に、図16に示すように、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部が埋まるように、例えばSA−CVD法により、半導体層SL上に絶縁膜IF1を形成する。この絶縁膜IF1は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。
絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコン(SiO)であり、その厚さは、例えば140nm程度である。なお、絶縁膜IF1は、酸化シリコン(SiO)に限定されるものではなく、半導体層SLを構成するシリコン(Si)とエッチング選択比がとれる絶縁膜であればよい。但し、前述したように、屈折率を考慮すれば、酸化シリコン(SiO)が好ましい。
次に、絶縁膜IF1の上面を、例えばCMP法などにより研削して、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部に、絶縁膜IF1を埋め込む。
ところで、半導体層SLの表面ラフネスは、光導波路の伝搬損失を生じるため、半導体層SLの表面は削らないことが望ましい。そこで、本実施の形態2では、絶縁膜IF1を研削する際、半導体層SL上に形成されている絶縁膜IF2をストッパーとして用いる。これにより、半導体層SLの表面は削れないので、半導体層SLの表面ラフネスに起因する光導波路の伝搬損失を防止することができる。
次に、図17に示すように、半導体層SLを加工するための第2レジストマスクRM2を形成する。第2レジストマスクRM2は、例えば半導体層SL上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
ここで、A領域では第1光信号線OT1の光導波路となる半導体層SLを覆うように、第2レジストマスクRM2は形成される。また、B領域では第2光信号線OT2の光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、C領域では光変調器PCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、D領域ではグレーティングカプラGCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端がグレーティングカプラGCの光導波方向の両端の成膜時の厚さを有する半導体層SL上に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。
次に、図18に示すように、第2レジストマスクRM2および絶縁膜IF1をエッチングマスクとして、絶縁膜IF2エッチングし、さらに半導体層SLをフルエッチングにより加工する。これにより、A領域に第1光信号線OT1の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が四角形状の半導体層SL、B領域に第2光信号線OT2の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SL、C領域に光変調器PCの光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SLを形成する。さらに、D領域にグレーティングカプラGCの光導波路を構成する光導波方向の断面が凸形状の半導体層SLを形成する。
ここで、B領域に形成された第2信号線OT2の光導波路およびC領域に形成された光変調器PCの光導波路では、光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅は絶縁膜IF1によってすでに決まっている。よって、第2レジストマスクRM2のアライメントばらつきが生じても、光導波路の対称性は確保することができる。
従って、本実施の形態2によれば、リブ構造の光導波路を形成する際、アライメントばらつきは考慮する必要はなく、主として、ハーフエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)とフルエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)がリブ構造の光導波路の対称性に影響を及ぼす。一般に、アライメントばらつきは約10nm程度であることから、リブ構造の光導波路の対称性を著しく向上させることができる。
また、ハーフエッチングにより形成された溝の内部には絶縁膜IF1が埋め込まれて、絶縁膜IF1,IF2の上面は平坦になっていることから、所望する厚さおよび寸法の第2レジストマスクRM2を容易に形成することができる。これにより、再現性よく、凸形状の光導波路を形成することができる。
次に、前述の実施の形態1と同様にして、図19に示すように、第1層目の配線M1および第2層目の配線M2などを形成し、その後、第2層目の配線M2を覆う保護膜TCを形成する。これにより、本実施の形態2による半導体装置が略完成する。
このように、本実施の形態2によれば、光導波路を構成する半導体層SLの表面ラフネスも低減できるので、前述の実施の形態1よりも、さらに伝搬損失の少ない光デバイスを得ることが可能となる。
(実施の形態3)
≪光デバイスの構造≫
本実施の形態3による光デバイスについて図20を用いて説明する。図20は、本実施の形態3による光デバイスを示す要部断面図であり、光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路からなる第1光信号線、光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路からなる第2光信号線、光変調器の位相変調部、グレーティングカプラおよびゲルマニウム受光器の要部断面を示す。
前述の実施の形態1と相違する点は、第1光信号線OT1を構成する光導波路の上面、ならびに第2光信号線OT2、光変調器PCおよびグレーティングカプラGCを構成するリブ構造の光導波路の突起部の上面にも絶縁膜IF1が形成されていることである。絶縁膜IF1を、第1光信号線OT1を構成する光導波路の上面、ならびに第2光信号線OT2、光変調器PCおよびグレーティングカプラGCを構成するリブ構造の光導波路の突起部の上面に形成することにより、後述する光デバイスの製造方法において生じる半導体層SLの表面ラフネスを防止することができる。
≪光デバイスの製造方法≫
本実施の形態3による光デバイスの製造方法について、図21〜図26を用いて工程順に説明する。図21〜図26は、本実施の形態3による製造工程中の光デバイスの要部断面図である。A領域には第1光信号線(光導波方向と直交する断面が四角形状の光導波路)を示し、B領域には第2光信号線(光導波方向と直交する断面が凸形状の光導波路)を示し、C領域には光変調器の位相変調部を示し、D領域にはグレーティングカプラを示す。A領域、B領域およびC領域では、光導波方向と直交する断面を示しており、D領域では、光導波方向の断面を示している。
まず、図21に示すように、前述の実施の形態1と同様のSOI基板を準備し、さらに、半導体層SLを加工するための第1レジストマスクRM1を形成する。第1レジストマスクRM1は、例えば半導体層SL上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
ここで、B領域では第2信号線OT2の光導波路のスラブ部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLおよびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路のスラブ部となる半導体層SLが露出するように、第1レジストマスクRM1は形成される。すなわち、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向におけるス突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める第1レジストマスクRM1が形成される。
次に、図22に示すように、第1レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、半導体層SLをハーフエッチングにより加工する。これにより、半導体層SLに複数の溝を形成する。溝の深さは、例えば70nm程度である。この溝は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。また、溝の下に残る半導体層SLの厚さが、各光導波路のスラブ部の厚さとなる。
さらに、B領域では第2光信号線OT2の光導波路の突起部となる半導体層SL、C領域では光変調器PCの光導波路の突起部となる半導体層SL、およびD領域ではグレーティングカプラGCの光導波路の突起部となる半導体層SLが形成される。
ハーフエッチングに用いるエッチングガスには、例えば塩素(Cl)系ガス、臭化水素(HBr)系ガス、四フッ化炭素(CF)系ガスまたは六フッ化硫黄(SF)系ガスなどを用いる。ハーフエッチング後、酸素(O)プラズマアッシングにより第1レジストマスクRM1を除去し、さらに、RCA洗浄を行う。その後、ウエットエッチング処理を行い、半導体層SLの表面などに形成された自然酸化膜などを除去する。
次に、図23に示すように、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部が埋まるように、例えばSA−CVD法により、半導体層SL上に絶縁膜IF1を形成する。この絶縁膜IF1は、B領域およびC領域では光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅を定め、D領域では光導波方向における突起部の幅および互いに隣り合う突起部の間隔(スラブ部の幅)を定める。
絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコン(SiO)であり、その厚さは、例えば140nm程度である。なお、絶縁膜IF1は、酸化シリコン(SiO)に限定されるものではなく、半導体層SLを構成するシリコン(Si)とエッチング選択比がとれる絶縁膜であればよい。但し、前述したように、屈折率を考慮すれば、酸化シリコン(SiO)が好ましい。
次に、絶縁膜IF1の上面を、例えばCMP法などにより研削して、半導体層SLに形成された複数の溝のそれぞれの内部に、絶縁膜IF1を埋め込む。
ところで、前述の実施の形態2において説明したように、半導体層SLの表面ラフネスは、光導波路の伝搬損失を生じるため、半導体層SLの表面は削らないことが望ましい。そこで、本実施の形態3では、絶縁膜IF1を研削する際、絶縁膜IF1を半導体層SLの上面が露出まで研削せずに、半導体層SLの上面に絶縁膜IF1を残している。これにより、半導体層SLの表面は削れないので、半導体層SLの表面ラフネスに起因する光導波路の伝搬損失を防止することができる。溝が形成されていない半導体層SLの上面に残る絶縁膜IF1(以下、保護絶縁膜IF1aと言う。)の厚さは、例えば2〜10nm程度である。
次に、図24に示すように、半導体層SLを加工するための第2レジストマスクRM2を形成する。第2レジストマスクRM2は、例えば半導体層SL上にフォトレジストを塗布した後、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用いた液浸露光を行い、続いて現像処理を行い、フォトレジストをパターニングすることにより形成される。
ここで、A領域では第1光信号線OT1の光導波路となる半導体層SLを覆うように、第2レジストマスクRM2は形成される。また、B領域では第2光信号線OT2の光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、C領域では光変調器PCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端が絶縁膜IF1上に確実に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。また、D領域ではグレーティングカプラGCの光導波路となる半導体層SLを覆い、第2レジストマスクRM2のパターン端がグレーティングカプラGCの光導波方向の両端の成膜時の厚さを有する半導体層SL上に位置するように、アライメントずれなどを考慮して第2レジストマスクRM2は形成される。
次に、図25に示すように、第2レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、保護絶縁膜IF1aをエッチングし、さらに第2レジストマスクRM2および絶縁膜IF1をエッチングマスクとして、半導体層SLをフルエッチングにより加工する。これにより、A領域に第1光信号線OT1の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が四角形状の半導体層SL、B領域に第2光信号線OT2の光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SL、C領域に光変調器PCの光導波路を構成する光導波方向に直交する断面が凸形状の半導体層SLを形成する。さらに、D領域にグレーティングカプラGCの光導波路を構成する光導波方向の断面が凸形状の半導体層SLを形成する。
ここで、B領域に形成された第2信号線OT2の光導波路およびC領域に形成された光変調器PCの光導波路では、光導波方向と直交する方向における突起部の幅およびスラブ部の幅は絶縁膜IF1によってすでに決まっている。よって、第2レジストマスクRM2のアライメントばらつきが生じても、光導波路の対称性は確保することができる。
従って、本実施の形態3によれば、リブ構造の光導波路を形成する際、アライメントばらつきは考慮する必要はなく、主として、ハーフエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)とフルエッチングにおける寸法ばらつき(例えば約1nm)がリブ構造の光導波路の対称性に影響を及ぼす。一般に、アライメントばらつきは約10nm程度であることから、リブ構造の光導波路の対称性を著しく向上させることができる。
また、ハーフエッチングにより形成された溝の内部には絶縁膜IF1が埋め込まれて、絶縁膜IF1および保護絶縁膜IF1aの上面は平坦になっていることから、所望する厚さおよび寸法の第2レジストマスクRM2を容易に形成することができる。これにより、再現性よく、凸形状の光導波路を形成することができる。
次に、前述の実施の形態1と同様にして、図26に示すように、第1層目の配線M1および第2層目の配線M2などを形成し、その後、第2層目の配線M2を覆う保護膜TCを形成する。これにより、本実施の形態3による半導体装置が略完成する。
このように、本実施の形態3によれば、光導波路を構成する半導体層SLの表面ラフネスも低減できるので、前述の実施の形態1よりも、さらに伝搬損失の少ない光デバイスを得ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
C1,C2,C3 シリコン電子回路
CL 絶縁層
CT1 第1接続孔
CT2 第2接続孔
GC グレーティングカプラ
GE ゲルマニウム層
HM ハードマスク
ID1 第1層間絶縁膜
ID2 第2層間絶縁膜
IF1 絶縁膜
IF1a 保護絶縁膜
IF2 絶縁膜
IP インターポーザ
LS 光源
M1 第1層目の配線
M2 第2層目の配線
NR n型の半導体
NS n型層
OT1 第1光信号線
OT2 第2光信号線
OW コア層
P1 光変調器
P2,P3 光結合器
P4 受光器
PC 光変調器
PD ゲルマニウム受光器
PL1 第1プラグ
PL2 第2プラグ
PM 位相変調部
PR p型の半導体
PS p型層
RM1 第1レジストマスク
RM2 第2レジストマスク
SC1、SC2,SC3,SC4 半導体チップ
SL 半導体層
SM 半導体装置
SUB 半導体基板
TC 保護膜

Claims (8)

  1. 光の導波方向に沿って延在する第1厚さの半導体層からなる第1板部と、前記第1板部の幅方向の両側にそれぞれ配置された前記第1厚さよりも薄い第2厚さの前記半導体層からなる第2板部とから構成される光導波路を備える半導体装置の製造方法であって、
    (a)半導体基板と、前記半導体基板の上面上の第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上面上の前記第1厚さの半導体層とからなる基板を準備する工程、
    (b)前記第2板部が形成される第2板部領域が開口する第1レジストマスクを、前記半導体層の上面上に形成する工程、
    (c)前記第1レジストマスクをエッチングマスクとして前記半導体層に第1のエッチングを行い、前記第2厚さの前記半導体層を残して、前記第2板部領域に溝を形成する工程、
    (d)前記溝の内部を含む前記半導体層の上面上に第2絶縁膜を形成した後、前記第2絶縁膜を研削して、前記溝の内部に前記第2絶縁膜を埋め込む工程、
    (e)前記第1板部が形成される第1板部領域の前記半導体層を覆い、パターン端が前記第2絶縁膜上に位置する第2レジストマスクを、前記半導体層の上面上および前記第2絶縁膜の上面上に形成する工程、
    (f)前記第2レジストマスクおよび前記第2絶縁膜をエッチングマスクとして前記半導体層に第2のエッチングを行い、前記第1板部領域に前記第1厚さの前記第1板部を形成し、前記第2板部領域に前記第2厚さの前記第2板部を形成する工程、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  2. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第1絶縁膜の上面から前記第1板部の上面までの高さと、前記第1絶縁膜の上面から前記第2絶縁膜の上面までの高さとを同じにする、半導体装置の製造方法。
  3. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第1板部領域の前記半導体層の上面上に、2〜10nmの厚さの前記第2絶縁膜を残す、半導体装置の製造方法。
  4. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜は酸化シリコンからなり、前記半導体層はシリコンからなる、半導体装置の製造方法。
  5. 光の導波方向に沿って延在する第1厚さの半導体層からなる第1板部と、前記第1板部の幅方向の両側にそれぞれ配置された前記第1厚さよりも薄い第2厚さの前記半導体層からなる第2板部とから構成される光導波路を備える半導体装置の製造方法であって、
    (a)半導体基板と、前記半導体基板の主面上の第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上面上の前記第1厚さの半導体層とからなる基板を準備する工程、
    (b)前記半導体層の上面上に、第2絶縁膜を形成する工程、
    (c)前記第2板部が形成される第2板部領域が開口する第1レジストマスクを、前記第2絶縁膜の上面上に形成する工程、
    (d)前記第1レジストマスクをエッチングマスクとして前記第2絶縁膜に第1のエッチングを行い、前記第2板部領域が開口する、前記第2絶縁膜からなるハードマスクを形成する工程、
    (e)前記ハードマスクをエッチングマスクとして前記半導体層に第2のエッチングを行い、前記第2厚さの前記半導体層を残して、前記第2板部領域に溝を形成する工程、
    (f)前記溝の内部を含む前記第2絶縁膜の上面上に第3絶縁膜を形成した後、前記第3絶縁膜を研削して、前記溝の内部に前記第3絶縁膜を埋め込む工程、
    (g)前記第1板部が形成される第1板部領域の前記第2絶縁膜を覆い、パターン端が前記第3絶縁膜上に位置する第2レジストマスクを、前記第2絶縁膜の上面上および前記第3絶縁膜の上面上に形成する工程、
    (h)前記第2レジストマスクおよび前記第3絶縁膜をエッチングマスクとして前記第2絶縁膜および前記半導体層に第3のエッチングを行い、前記第1板部領域に前記第1厚さの前記第1板部を形成し、前記第2板部領域に前記第2厚さの前記第2板部を形成する工程、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  6. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(f)工程では、前記第1絶縁膜の上面から前記第2絶縁膜の上面までの高さと、前記第1絶縁膜の上面から前記第3絶縁膜の上面までの高さとを同じにする、半導体装置の製造方法。
  7. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2絶縁膜の厚さは、2〜10nmである、半導体装置の製造方法。
  8. 請求項記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜および前記第3絶縁膜は酸化シリコンからなり、前記第2絶縁膜は窒化シリコンまたは酸化シリコンからなり、前記半導体層はシリコンからなる、半導体装置の製造方法。
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