JP6531975B2 - 微小物電気特性計測装置及び微小物電気特性計測方法 - Google Patents

微小物電気特性計測装置及び微小物電気特性計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、微小物電気特性計測装置及び微小物電気特性計測方法に係り、更に詳しくは、微小物の電気特性を計測する微小物電気特性計測装置及び微小物電気特性計測方法に関する。
近年、微小物の電気特性(例えば電気抵抗、誘電率等)を計測する技術の開発が盛んに行われている。
例えば、特許文献1〜4には、微小物(粒子)の両端に微小電極を押し当てて、直列回路を形成し、微小物の電気抵抗(電気特性)を計測する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜4に開示されている技術では、低抵抗の微小物の電気特性を精度良く計測できなかった。
本発明は、微小物を狭持可能な導電性を有する一対のアームと、前記微小物を狭持する一対のアームに前記微小物を介して接続される2つの電極と、前記一対のアーム及び前記2つの電極のいずれか2つの間に接続される電源部と、前記一対のアーム及び前記2つの電極のうち前記電源部に接続されない2つの間に接続される電圧計と、前記2つの電極が表面に設けられたカンチレバーと、を備え、前記カンチレバーは、前記2つの電極が設けられる部位間に切り欠き部又は開口部を有する微小物電気特性計測装置である。
本発明によれば、低抵抗の微小物の電気特性を精度良く計測できる。
一実施形態の微小物電気抵抗計測装置の概略構成を示す図(その1)である。 一実施形態の微小物電気抵抗計測装置の概略構成を示す図(その2)である。 挟持部材の一例であるマイクロ/ナノグリッパーを説明するための図である。 図4(A)は、挟持部材を用いて微小物を採取する状態を示す図であり、図4(B)は、挟持部材で挟持された微小物とカンチレバーとを対向させた状態を示す図である。 電源回路の具体例1を説明するための図である。 電源回路の具体例2を説明するための図である。 図7(A)及び図7(B)は、変形例1の微小物電気抵抗計測装置を説明するための図(その1及びその2)である。 図8(A)及び図8(B)は、変形例2の微小物電気抵抗計測装置を説明するための図(その1及びその2)である。 図9(A)及び図9(B)は、一対の電極がカンチレバー上に薄膜形成された電極材料からなる場合について説明するための図(その1及びその2)である。 図10(A)及び図10(B)は、一対の電極の間隔が微小物の大きさに対して広過ぎる場合の不都合について説明するための図(その1及びその2)である。 図11(A)及び図11(B)は、一対の電極の間隔が微小物の大きさに対して広過ぎる場合の対応策について説明するための図(その1及びその2)である。 図12(A)及び図12(B)は、変形例3の微小物電気抵抗計測装置の説明するための図(その1及びその2)である。 図13(A)〜図13(C)は、微小物の径に対して適切な電極の間隔について説明するための図である。 カンチレバーの変位を測定する測定装置としてレーザ変位計を用いる場合について説明するための図である。 カンチレバーの変位を測定する測定装置として光てこ方式の装置を用いる場合について説明するための図である。 変形例4の微小物電気抵抗計測装置の説明するための図である。 変形例5の微小物電気抵抗計測装置の説明するための図である。 変形例6の微小物電気抵抗計測装置の説明するための図である。 4端子法について説明するための図である。 比較例について説明するための図である。
《第1実施形態》
以下に、第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1及び図2には、第1実施形態に係る微小物電気特性計測装置としての微小物電気抵抗計測装置100の概略構成が示されている。以下では、図1等に示されるZ軸方向を鉛直方向とするXYZ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
微小物電気抵抗計測装置100は、一例として、図1及び図2に示されるように、計測対象の微小物を挟持可能な導電性を有する一対のアーム10a、10bを含む挟持部材10と、カンチレバー20(片持ち梁)と、該カンチレバー20上に設けられた一対の電極25a、25bと、一対のアーム10a、10b間に接続された電源を含む電源回路(電源部)と、一対の電極25a、25b間に接続された電圧計と、カンチレバー20の変位(変形量)を測定するレーザ変位計30と、カンチレバー20が設けられた微動ステージ50と、処理装置60と、を備えている。なお、図1では、一対の電極25a、25bの図示が省略されている。図2では、レーザ変位計30、微動ステージ50、処理装置60の図示が省略されている。
計測対象となる微小物のサイズは、挟持部材10で挟持可能な最大径が10nm〜1mmの範囲に入るものであり、より好適なサイズとしては最大径が1um〜100umの範囲に入るものである。微小物の具体例としては、複写機に用いられるトナー、医薬品、食料品、電子機器の構成材料に用いられる粉体や電子基板等に付着する微小異物、更には、細胞等の生体物質が考えられる。
上記粉体としては、トナー粒子の他に、例えば3Dプリンターの構成材料(数um〜数10um程度)、トナー帯電用の鉄粉(30um〜100um程度)、液晶スペーサ(数um程度)等が挙げられる。
挟持部材10としては、一例として、図3に示されるように、微小物を両端から挟みこんで保持するマイクロ/ナノグリッパー、マイクロ/ナノピンセットと称されるものが用いられる。
ここで、本実施形態では、挟持部材10の一対のアーム10a、10bを独立した一対の電極としても利用するため、各アームは、次の2つの条件を満たしている。
1つ目の条件は、各アームにおいて、少なくとも微小物との接触面から電源回路との接続箇所までは導通が確保されていることである。導通に関する具体的な数値としては、一対のアーム、微小物及び電源回路を含む回路に数uA〜数mAの電流が流れる程度でよい。使用するアームが標準で導通を得られていない場合は、例えば、アームを金や銅、タングステン等を用いて表面を成膜する方法や、収束イオンビーム等によるデポジション薄膜形成技術を利用して微小電極を作成する方法がある。
2つ目の条件は、一対の電極としても機能する一対のアーム10a、10bが互いに絶縁されていることである。絶縁されていないと回路がショートして微小物に電流が流れなくなる。絶縁に対する具体的な数値としては、計測対象の微小物の抵抗値に対して、10倍以上であることが望ましい。
挟持部材10は、一例として、挟持部材10をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に独立に移動させることが可能な、アクチュエータ及び電気系を含むXYZ3次元移動機構(以下では、「3次元移動機構」とも称する)により、微小物群が配置されたサンプリングエリア(例えば微小物が散布されている試料台もしくは微小物が付着した部材)における微小物を採取可能な採取位置(図4(A)参照)と、保持した微小物がカンチレバー20に対向する位置(ここではカンチレバー20の+Z側の位置)である計測位置(図4(B)参照)との間を移動可能となっている。挟持部材10により微小物を保持(採取)する際の挟持部材10の操作は、操作部を介して手動で行われる。なお、XYZ3次元移動機構に代えて、例えば挟持部材10をチルト回転可能なチルト回転機構と挟持部材10をXY平面に沿って移動させるXY2次元移動機構を組み合わせたものであっても良い。XYZ3次元移動機構、チルト回転機構、XY2次元移動機構の動作は、自動でも良いし、操作部を介しての手動でも良い。
カンチレバー20は、図1及び図2に示されるように、一例として、薄い矩形板状部材から成り、固定端側の部分が微動ステージ50の上面に固定され、自由端側の部分(過半部)が微動ステージ50上から+X側に張り出し、計測位置に位置する挟持部材10に保持された微小物に対向する。
カンチレバー20としては、例えば平滑度が非常に高い原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)用のカンチレバーを使用可能であるが、計測内容に応じて、適切なバネ定数及び材質のカンチレバーを選択する必要がある。なお、通常、原子間力顕微鏡用のカンチレバーは自由端に試料をスキャンするチップが設けられているが、ここでは必ずしもチップを設ける必要はない。すなわち、チップレスカンチレバーを用いるか、もしくはチップが設けられているカンチレバーを使用する場合には、チップは微小物側でなくレーザ変位計30側に向くようにカンチレバーを固定する必要がある。なお、カンチレバー20は、平滑度が高いことが好ましく、AFM用以外のものであっても良い。
一対の電極25a、25b(図2の網掛け箇所)は、カンチレバー20の上面にY軸方向に並べて設けられており、導電性が確保されている。そこで、一対の電極25a、25b間のリークを防ぐために、カンチレバー20の上面における図2の網掛け箇所以外は絶縁されている。なお、各電極は「端子」と呼んでも良い。
ここでは、一対の電極25a、25bの間隔は、計測対象の微小物の粒径よりも狭く設定されている。また、一対の電極25a、25bは、カンチレバー20の表面に薄膜形成された電極材料(導電性材料)からなる。なお、一対の電極が、薄膜形成された電極材料からなる場合については、後述する変形例3において詳しく説明する。
電源回路としては、図4に示されるように、例えば、定電圧電源と電流計を用いる構成や、図5に示されるように定電圧電源と基準抵抗、基準抵抗の両端間の電圧降下を計測するための電圧計を用いる構成を取ることができる。要は、電源部としての電源回路は、少なくとも電源を含んで構成されれば良い。
レーザ変位計30は、微動ステージ50の+X側の側面に、カンチレバー20に対向するように(ここではカンチレバー20の−Z側に)固定されている。このように、レーザ変位計30は、微動ステージ50を介してカンチレバー20と一体的に設けられているため、カンチレバー20の変形(反り)による変位を精度良く測定することができる。
レーザ変位計30は、必ずしも特定の製品(スペック)に限定されるものではないが、カンチレバー20の変形をモニタリングできるよう、そのスポットサイズがカンチレバー20の幅と同程度、もしくはカンチレバー20の幅よりも小さいことが望ましい。また、カンチレバー20の微小変形を検出できるよう、測定分解能が高いことが望ましく、具体的には1nm程度の分解能が要求される。
微動ステージ50は、Z軸方向に微小移動可能な移動台である。微動ステージ50は、nmオーダの位置分解能が必要であり、具体的にはピエゾステージ(ピエゾ素子をアクチュエータとしたステージ)を用いるのが好適である。なお、ピエゾステージに代えて、例えば高精度のステッピングモータ等をアクチュエータとしたステージを用いても良い。
処理装置60は、微動ステージ50を制御し、レーザ変位計30の測定値をモニタリングして、挟持部材10に狭持された微小物とカンチレバー20とを所望の接触圧で接触させた後、微小物の電気抵抗を求める。
計測開始までの具体的な流れとしては、必要に応じて3次元移動機構を動作させて挟持部材10をサンプリングエリア上の採取位置に位置させ、挟持部材10を手動操作してサンプリングエリアから微小物を採取し(図4(A)参照)、3次元移動機構を動作させて微小物を保持する挟持部材10を該微小物がカンチレバー20に対向する計測位置に移動させる(図4(B)参照)。
なお、3次元移動機構による挟持部材の移動に代えて、例えばサンプリングエリアと微動ステージ50にXY平面内での2次元移動機能を担わせて、挟持部材10にZ軸方向の1次元移動機能もしくはチルト回転機能を担わせても良い。
また、サンプリングエリアに散布/付着された微小物を挟持部材10によって挟持する際や、カンチレバー20に微小物を近接、接触させる際の位置合わせのために、観察系(顕微鏡機能)が必要であるが、数umサイズの微小物が認識できれば具体的な手段は制限されず、例えば光学顕微鏡、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡のいずれでも良い。
計測の流れとしては、計測位置に位置された微小物を挟持する挟持部材10を3次元移動機構により−Z方向に移動させて微小物とカンチレバー20とを近接させた後、処理装置60が微動ステージ50を+Z方向に微小移動させて一対のアーム10a、10bで狭持された微小物とカンチレバー20上の一対の電極25a、25bとを接触させる。この結果、一対のアーム10a、10bと一対の電極25a、25bとが微小物を介して接続される。処理装置60は、微小物とカンチレバー20が接触したか否かを、レーザ変位計30の測定値(接触時のカンチレバー20及び一対の電極25a、25bの変形量)によって判断する。微小物とカンチレバー20を接触させる際の、カンチレバー20の変形量は、カンチレバー20のバネ定数にもよるが、およそ1um以下に設定するのが好適である。なお、処理装置60は、操作部を介した処理開始要求を受けると、上述した微動ステージ50の制御、レーザ変位計30からの測定値のモニタリングを開始する。
一対の電極25a、25bはカンチレバー20上に設けられているため、微小物と一対の電極25a、25bとの接触状態(接触圧)を精度良く管理できる。精度良く接触状態を管理できる理由として2つ挙げられる。1つ目は、レーザ変位計30によりカンチレバー20の変形量を計測することで、微小物にかかる圧力を管理できるからである。例えば、バネ定数が0.01N/mであるカンチレバー、分解能が10nmであるレーザ変位計30による構成をとれば、0.1nN単位で微小物にかかる圧力を管理できる。2つ目は、カンチレバー20の表面は高い平滑性を有するからである。これにより、測定毎の表面凹凸による微小物との接触面積の変化を最小限に抑えることができる。
次いで、処理装置60は、一対のアーム10a、10bで挟持された微小物と一対の電極25a、25bとを所望の接触圧で接触させた状態で、一対のアーム10a、10bに接続された電源回路の電源をONにして一対のアーム10a、10bで挟持された微小物に電流を流し、一対の電極25a、25bに接続された電圧計の計測値(電圧値)を読み取る。そして、処理装置60は、読み取った電圧値と、電源回路、一対のアーム10a、10b及び微小物を含む回路に流れた電流値とから、オームの法則(抵抗=電圧/電流)により、微小物の抵抗値(電気抵抗)を求める。
ここで、電源回路により微小物に印加する電圧の上限は、一対の電極としての一対のアーム10a、10b間の放電を避けるために100V程度とすることが望ましい。電圧計の計測値の読み取りは、入力突入電流の影響を避けるために、電圧印加直後一分程度放置してから開始することが望ましい。また、精度の良い計測結果を得るためには、一回の計測の中で回路に流す電流の値を変化させて、それに伴う電圧の変化を読み取り、オームの法則に対する線形回帰によって抵抗値を得ることが望ましい。
以上説明した本実施形態の微小物電気抵抗計測装置100は、微小物を狭持可能な導電性を有する一対のアーム10a、10bと、微小物を狭持する一対のアーム10a、10bに微小物を介して接続される一対の電極25a、25bと、一対のアーム10a、10b間に接続される、電源を含む電源回路と、一対の電極25a、25b間に接続される電圧計と、を備えている。
この場合、微小物を挟持する一対のアーム10a、10bと電源を含んで微小物に電流を流すための回路が構成され、かつ微小物と接触する一対の電極25a、25bと電圧計を含んで微小物の電圧降下を計測するための回路が構成されるため、計測時に、一対の電極25a、25bと微小物との間の接触抵抗を低抵抗(数十kΩ以下)の微小物の電気抵抗に対しても十分に小さくすることができる。
この結果、低抵抗(数十kΩ以下)の微小物の電気特性を精度良く計測できる。
また、微小物電気抵抗計測装置100は、一対の電極25a、25bが表面に設けられたカンチレバー20を更に備えるため、カンチレバー20の撓み量(一対の電極25a、25bの撓み量)を計測することで一対の電極25a、25bと微小物との間の接触圧を管理できる。
また、微小物電気抵抗計測装置100は、カンチレバー20の変位を測定するレーザ変位計30を更に備えるため、カンチレバー20の変形量(撓み量)を精度良く計測できる。
また、カンチレバー20は、原子間力顕微鏡用のカンチレバーである。この場合、原子間力顕微鏡用カンチレバーのレバー表面は高い平滑性を持つことから、光学的にカンチレバーの変形量を計測する場合、カンチレバーに当たった光は散乱することなく、直進性を保ったまま検出されるため、精度良く変形量を計測できる。また、原子間力顕微鏡用カンチレバーのレバー表面は高い平滑性を持つことから、計測毎の表面凹凸による接触面積の変化を抑えることができる。
また、一対の電極25a、25bの間隔は、微小物の粒径よりも狭いため、該微小物を一対の電極25a、25bの双方に接触させることができる。
また、一対の電極25a、25bは、カンチレバー20の表面に薄膜形成された電極材料からなるため、電極間に高い絶縁性能が得られ、リーク電流発生を抑制し、電圧降下を精度良く計測できる。
また、本実施形態の微小物電気抵抗計測方法は、導電性を有する一対のアーム10a、10bに微小物を狭持させる工程と、一対のアーム10a、10bで狭持された微小物と一対の電極25a、25bとを接触させる工程と、一対のアーム10a、10b間に電圧を印加する工程と、一対の電極25a、25b間の電圧を計測する工程と、を含む。
この場合、低抵抗(数十kΩ以下)の微小物の電気特性を精度良く計測できる。
また、本実施形態の微小物電気抵抗計測方法(微小物電気特性計測方法)は、一対の電極25a、25bの変形量を測定し、その測定結果に基づいて微小物と一対の電極25a、25bとの接触状態を管理する工程を更に含むため、微小物の電気特性を更に精度良く計測できる。
また、挟持部材10で微小物を一粒子だけ狭持して計測を行うことができるため、該一粒子の固有の電気抵抗を安定して高精度に計測することができる。
一方、仮に微小物を複数含む微小物群を一対の電極で狭持して該微小物群の電気的特性の計測を行う場合には、微小物の流動性により微小物群と各電極との接触状態が変化し、安定して高精度な計測を行うことができない。すなわち、この場合、計測精度が微小物の充填率、成形状態等の影響を受けてしまう。
以下に、上記実施形態の幾つかの変形例について説明する。
図7(A)及び図7(B)に示される変形例1の微小物電気抵抗計測装置200では、カンチレバー21は、二股の櫛形形状であり、各股部上に電極が設けられている。
カンチレバー21では、撓みを計測するためのレーザ光が照射される領域を、一対の股部に連続する胴部において十分に確保することができる。これにより、カンチレバー21から微小物にかかる圧力を管理することができる。
一対の電極が設けられた櫛形のカンチレバー21(以下では、電極付き櫛形カンチレバーとも呼ぶ)を作製する方法を簡単に説明する。先ず、表面が絶縁されている1枚の矩形カンチレバーの長手方向の一端から他端側にかけての過半領域に、収束イオンビーム等によるデポジション薄膜形成技術を適用する。そして、薄膜形成された過半領域に、収束イオンビーム等の加工技術を適用して櫛形に加工する(切り欠き部を形成する)。このようにして、1枚の矩形カンチレバーから電極付き櫛形カンチレバーが作製される。このような手順でカンチレバー21上に形成された一対の電極間には、高い絶縁性能が得られ、リーク電流発生が抑制され、電圧降下を精度良く計測できる。
カンチレバーの形状で櫛形形状と同様の効果が得られる形状としては、図8に示される変形例2の微小物電気抵抗計測装置300のカンチレバー22のように、矩形カンチレバーの一部をくり貫いた形状(一対の電極が設けられる部位間に開口部を有する形状)が挙げられる。この場合には、カンチレバー22の先端部にレーザ光を照射して、カンチレバー22の撓みを計測することができる。一対の電極が設けられたカンチレバー22も上述した電極付き櫛形カンチレバーと同様の手順で作製することができる。
図9(A)及び図9(B)に示される微小物電気抵抗計測装置では、カンチレバー上に設けられる一対の電極が薄膜形成された電極材料(導電性材料)からなる。一対の電極は、収束イオンビーム等によるデポジション薄膜形成技術を利用して作製することができる。薄膜が形成されるカンチレバーの表面は、電極同士のショートを避けるために絶縁されている必要がある。よって、カンチレバー20として、表面が酸化シリコンであるカンチレバーや、表面を樹脂コートしたカンチレバーを用いることが望ましい。
電極の膜厚は計測時に微小物がカンチレバーにおける電極間の領域に接触しない程度とする。微小物がカンチレバーに接触すると、図10(A)及び図10(B)に示されるように、微小物が一対の電極と接触せず、電気抵抗計測ができなくなる。このような事態を避けるためには、形成する電極の膜厚を厚くする方法や、カンチレバーにおける一対の電極が設けられる部位間の領域を加工する方法がある。例えば、カンチレバーにおける一対の電極が設けられる部位間の領域に凹部や切り欠き部を形成することで微小物がカンチレバーに触れることなく一対の電極に接触できる(図11(A)及び図11(B)参照)。
図12(A)及び図12(B)に示されるように、変形例3の微小物電気抵抗計測装置400では、2枚の矩形カンチレバーが一対の電極として用いられている。すなわち、各矩形カンチレバー上に電極材料が薄膜形成されており、該矩形カンチレバーを実質的に電極と見做すことができる。2枚の矩形カンチレバーを電極材料が形成される大きい面同士が対向するように配置することは装置スペース的に困難であるが、変形例3のように2枚の矩形カンチレバーを端面同士が対向するように配置することは装置スペース的に十分可能である。カンチレバーの変位計測は、1枚のカンチレバーのみの計測でも良いし、2枚のカンチレバーの計測を行う構成でも良い。
このような構成にすれば、カンチレバーを加工する必要がなく、コストアップを抑えることができる。使用するカンチレバーは、その表面が少なくとも、微小物と接触する箇所から電圧降下を計測する装置と接続する箇所までは導通が確保されている必要がある。そこで、例えば、表面が金や白金でコートされたカンチレバーを用いることができる。
このように、2枚のカンチレバーを一対の電極として用いることで、電極間に高い絶縁性能が得られ、リーク電流発生を抑制し、電圧降下を精度良く計測できる。
上記実施例1でも述べたように、カンチレバー上に設けられる電極間の距離は、計測対象の微小物の径よりも狭い必要がある。この場合、微小物がカンチレバーに接触することなく電極に接触できる(図13(C)参照)。電極間の距離が微小物の径より広いと、微小物がカンチレバーに接触し一対の電極に接触できないおそれがある(図13(A)及び図13(B)参照)。よって、電極付きカンチレバーを形成する際には、計測対象の微小物の粒径分布等から電極間距離を決定することが望ましい。
ここで、カンチレバーの変位を測定する測定装置としてレーザ変位計を用いる場合について、図14を参照して説明する。カンチレバーの変位を計測することで、電気抵抗計測時にカンチレバーから微小物にかかる圧力を管理することができ、安定してかつ再現性のある計測が実現される。特に、計測対象の微小物が弱い圧力で大変形するような場合は、計測毎に圧力を管理できないと電極との接触面積が大きく変化してしまい、信頼性のある結果を得ることができないので、レーザ変位計を用いることで、カンチレバーの変位を精度よく計測できる。
ここで、レーザ変位計は、必ずしも特定の製品に限定するものではないが、カンチレバーの変形をモニタリングできるよう、そのスポットサイズがカンチレバーの幅と同程度、もしくは、カンチレバーの幅よりも小さくなければならない。また、微小変形を検出できるよう、計測分解能が高いことが望ましく、より具体的には1nm程度の分解能が必要である。また、このようなカンチレバーの変位を測定する測定装置は、カンチレバーが2枚ある場合には、片方の変位のみ検出する構成でもよい。
図15には、カンチレバーの変位を光てこ方式を利用して計測する機構を備えた構成を示す。ここでは、レーザからの光をカンチレバーに照射し、その反射光を2分割のディテクタで検出する構成をとっている。カンチレバー20の変形による反射光の進行角度の変化を、2分割ディテクタ上での反射光位置で検知する方式である。すなわち、カンチレバー20が反ると、2分割ディテクタに当たるレーザ光の中心位置がずれ、2つの受光領域からの出力の差が変化する。この変化からカンチレバーの反り量を算出できる。この場合にも、精度良くカンチレバーの変位を計測できる。
なお、ここでは、光検出器として2分割ディテクタが用いられているが、要は、2分割以上の(2つ以上の受光領域を有する)ディテクタ(好ましくはフォトディテクタ)であれば良い。
微小物に電流を流すための回路と、微小物の電圧降下を計測する回路は、図2に示される上記実施形態の構成に限られるものではない。つまり、挟持部材の一対のアームと、カンチレバー上に設けられる電極の接続方法は、適宜変更可能である。
上記実施形態では、電源回路から挟持部材に電流が多く流れるため、該電流に、挟持部材を移動させるための3次元移動機構の電気系に流れる電流由来のノイズが多く発生するおそれがある。
そこで、図16に示される変形例4の微小物電気抵抗計測装置500のように、微小物を挟持する一対のアーム間に電圧計を接続し、かつ該微小物と接触する一対の電極間に電源回路を接続しても良い。
一方、電源回路から電極に電流が多く流れる場合に、該電流に、微動ステージ50の電気系に流れる電流由来のノイズが発生するおそれもあるため、回路構成を選択する際には、このことも考慮することが望ましい。
そこで、図17、図18に示される変形例5、6の微小物電気抵抗計測装置600、700のように、微小物を挟持する一対のアームの一方と該微小物に接触する2つの電極の一方との間に電圧計を接続し、一対のアームの他方と2つの電極の他方との間に電源回路を接続しても良い。
結果として、3次元移動機構側からのノイズ発生量と微動ステージ50側からのノイズ発生量を比較考量して、例えば図2、図16〜図17に示される回路構成の中から、任意の回路構成を選択することで、最も計測ノイズの小さい回路を組むことができ、微小物の電気抵抗を高精度に計測できる。また、これらの回路構成の切り替えを、処理装置60によって自動的に又は操作部を介して手動で切り替えるようにしても良い。すなわち、一対のアーム及び一対の電極のいずれか2つが電源回路に、かつ残る2つが電圧計に複数のリレーを含むスイッチ回路により選択的に接続可能な構成とし、処理装置60又は操作部を介した操作により、各リレーのON、OFFを切り替えるようにしても良い。
なお、上記実施形態及び各変形例では、微小物の電気抵抗を計測しているが、これに代えて又は加えて、微小物の誘電率を計測しても良い。微小物の誘電率を計測するためには、上記実施形態及び各変形例の電源回路における直流電源を交流電源に代えればよい。交流電源を用いることで、微小物に流れた電流の周波数応答を計測し、インピーダンスを求めることができる。更にインピーダンスからキャパシタを求めることで誘電率が得られる。この場合には、誘電率に加えて電気抵抗も計測することができる。
なお、上記実施形態及び各変形例の微小物電気抵抗計測装置は、カンチレバー20の変位を測定する測定装置を備えているが、備えていなくても良い。この場合、微小物とカンチレバーとを接触させることに関しては顕微鏡等を介した目視に頼らざるを得ないが、微小物の電気的特性(電気抵抗や誘電率)の計測を行うことは、十分に可能である。
ところで、上記実施形態及び各変形例においては、図1に示されるように、微動ステージ50、レーザ変位計30、カンチレバー20を一体的に設けた構成を示した。図1の構成は、振動によるノイズの影響を受けにくい構成ではあるが、例えばコストもしくは作製上の都合で図1の構成を実現できない場合等には、例えば、挟持部材10と微動ステージとを一体的に設け、挟持部材10を微動ステージ50と共に微小移動させる構成を採用しても良い。
また、測定装置は、上記実施形態及び各変形例で説明したものに限らず、カンチレバー20の変位を測定できるものであれば、他のものでも良い。要は、光波、音波、電波等をカンチレバー20に向けて出射し、その反射波を受ける構成を有するものであることが好ましい。
また、上記実施形態及び各変形例の微小物電気特性計測装置は、挟持部材を1つ有しているが、複数有していても良い。例えば、微小物の粒径に応じて異なるサイズの複数の挟持部材を使い分けるようにしても良い。また、一の挟持部材に挟持された微小物の電気特性を計測している間に別の微小物を挟持する他の挟持部材を待機させ、一の挟持部材を用いた計測が終了した直後に他の挟持部材を用いた計測を行うようにしても良い。この場合、複数の微小物の電気特性をより効率良く計測することができる。
また、上記実施形態及び各変形例の微小物電気特性計測装置は、複数のカンチレバーを有していても良い。例えば、電極間の間隔が異なるカンチレバーを複数配備することで、計測対象の微小物の粒径毎に適したカンチレバーを選択的に使用することができる。
また、上記実施形態及び各変形例の微小物電気特性計測装置は、複数の挟持部材と複数のカンチレバーを有していても良い。例えば一の挟持部材に保持された微小物と一のカンチレバーとを対向させ、他の挟持部材に保持された別の微小物と他のカンチレバーとを対向させて複数の微小物の同種又は異種の電気特性を並行して計測するようにしても良い。複数の微小物の異種の特性を並行して計測する場合には、微小物を保持する挟持部材とカンチレバーとの組を入れ替えて順次計測を行うようにしても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、微小物電気特性計測装置は、処理装置60を備えているが、備えていなくても良い。この場合、処理装置60が行う制御(例えば微動ステージ50の微小移動)を手動(マニュアル)で行うようにしても良いし、処理装置60が行う演算を人が行っても良い。また、微小物電気特性計測装置が処理装置60を備えている場合であっても、微動ステージ50の微小移動を手動で行っても良いし、処理装置60が行う演算を人が行っても良い。
以下に、本発明の発明者らが上記実施形態及び各変形例を発案するに至った思考プロセスを説明する。
現在、様々な工業製品や医薬品、食料品でミクロン粒子が扱われている。複写機・レーザープリンターで用いられるトナーは小径化が進み、業界最小クラスで粒子径は約5umとなっている。液晶パネル間のスペーサー用シリカ粒子もおよそ5umである。医薬品や小麦粉等の食料品もミクロン粒子は一般的に用いられている。急激に市場が拡大している3Dプリンターにおいて有力な技術の一つに粉末積層方式があるが、この方式で採用される粉末も小さいもので、10um以下のサイズの粒子も含まれるようになってきている。
このようにミクロな粒子を取り扱う分野が拡大するにつれ、これらの粒子を、より確実で精度良くハンドリングできるよう、電気抵抗等の電気特性を正確に評価する手段が求められている。近年、ナノテクノロジーと称される微小物体の操作・計測技術の発展にともない、これらのミクロン粒子についても1粒子単位でその特性を評価する手法が開発されつつある。
このようなニーズに対して、特許文献1〜4のように、任意の微小粒子に微小電極を押し当てて直列回路を形成し、電気抵抗を計測する装置が開発された。
上記のような微小物の電気抵抗計測手法が提案されている一方で、これらの手法には、部品・部材上に付着している任意の1粒子について、評価精度と効率を両立させて、計測が困難である課題が残る。特許文献1〜4の手法は、任意の一粒子について評価精度と効率を両立させるために、電極上に粒子を配置するための専用のマニピュレータを準備する必要がある。これらの手法単独で任意粒子の電気抵抗を計測することは困難であり、別途用意すべきマニピュレータと組み合わせた評価を実施するとなると計測効率の低下は避けられない。
以上の様な課題を解決するために、本発明者らは、微小物を挟持するための挟持部材と、カンチレバーを用いた任意の微小物の一粒子電気抵抗計測装置を発明した。本発明を用いれば、任意の微小物を採取・保持した上で、更に、微小物の電気抵抗計測を高精度に実現できる。具体的には、微小物を一方の電極である把持部材により把持して、もう一方の電極であるカンチレバーに接触させることで、計測回路を形成する。形成された計測回路に電圧を印加して、流れた電流を計測することで、任意の微小物の一粒子電気抵抗を計測する。このとき、電極であるカンチレバーの変位を光学的に計測することで、微小物にかかる圧力を管理することができ、高精度な抵抗計測が実現される。
しかしながら、上記一粒子電気抵抗計測装置では、任意の低抵抗(数十kΩ以下)の微小物の電気抵抗を精度良く計測できないといった課題が残る。低抵抗計測の場合、従来発明の構成では計測対象である微小物の電気抵抗に比べ、微小物と電極の接触抵抗が支配的になるため、微小物の抵抗値は接触抵抗に埋もれてしまい、精度良く計測することができない。これにより、従来発明では金属微粒子やグラファイト粒子などの低抵抗微小物の抵抗を計測することができなかった。
ところで、低抵抗計測には一般的に4端子法と呼ばれる方法が用いられている。4端子法とは、図19に示されるように、計測対象物(DUT)に電流を流す回路と該計測対象物の電圧降下を計測する回路で構成される、並列回路を利用する方法である。このような回路を用いれば、電圧降下を計測する回路にはほとんど電流が流れないため、接触抵抗を無視した計測が可能となる。特に、計測対象物が数十kΩ以下の場合には4端子法が有効である。
しかしながら、単純にこのような4端子法を微小物の抵抗計測に応用しても、高精度な計測は実現されない。微小物が電極から受ける圧力を管理できないことが原因である。径が数um〜数100umの微小物は、小さい外力でも形状が変化してしまうため、抵抗計測時に電極との圧力を管理できなければ、計測毎に微小物と電極との接触面積が変化して、再現性のある計測ができない。従来の発明では電極にカンチレバーを用いて、その変位を光学的に計測することで圧力を管理したが、同様に電極にカンチレバーを利用して、4端子法の回路を構築し、抵抗計測と圧力管理を行うことは困難である。なぜなら、図20に示すように、単純にカンチレバーを二枚平行に並べた構成を取っても、撓みを計測するためのレーザ光を反射させるための十分な面積を得ることができないからである。故に、高精度な微小物の4端子法計測を実現するためには、電極の構成に工夫を凝らす必要がある。
上記の課題を解決するための上記実施形態及び各変形例の微小物電気特性計測として、本発明者等は、二本のアームを持つ把持部材と、該把持部材によって把持された微小物に電流を流す装置と、微小物が接触できるカンチレバー上に設けられた二枚の電極と、電極間の電圧降下を計測する装置と、カンチレバーの撓みを光学的に計測する装置とを含んで構成される微小物電気抵抗計測装置を開発した。
本構成を用いれば、低抵抗の微小物の電気抵抗を精度良く計測することができる。なぜなら、本構成では、電極間の電圧降下を計測する電圧計の内部抵抗に比べると、電極と微小物との接触抵抗は無視できるほど小さいからである。接触抵抗を考慮する必要がなくなることで、低抵抗の微小物の電気抵抗を精度良く計測することができる。つまり、本構成によって微小物の電気抵抗計測における4端子法が実現される。
また、本構成を用いれば、微小物が電極からうける圧力を管理することができる。本構成では、カンチレバー上に電極を形成するので、カンチレバーの変位を計測するためのレーザ光が照射される箇所を十分に広く取ることでき、反射光量を十分に得ることができる。これにより、電極が形成されたカンチレバーの変位を計測することができ、微小物にかかる圧力を管理することができる。
10…挟持部材、10a、10b…一対のアーム、20…カンチレバー、30…レーザ変位計(測定装置)、60…処理装置、100、200、300、400、500、600、700…微小物電気抵抗計測装置(微小物電気特性計測装置)。
特開平09‐189727号公報 特開平09‐311150号公報 特開平09‐196978号公報 特開平09‐189728号公報

Claims (13)

  1. 微小物を狭持可能な導電性を有する一対のアームと、
    前記微小物を狭持する一対のアームに前記微小物を介して接続される2つの電極と、
    前記一対のアーム及び前記2つの電極のいずれか2つの間に接続される電源部と、
    前記一対のアーム及び前記2つの電極のうち前記電源部に接続されない2つの間に接続される電圧計と、
    前記2つの電極が表面に設けられたカンチレバーと、を備え
    前記カンチレバーは、前記2つの電極が設けられる部位間に切り欠き部又は開口部を有する微小物電気特性計測装置。
  2. 前記カンチレバーは、前記2つの電極が設けられる部位間に凹部を有することを特徴とする請求項に記載の微小物電気特性計測装置。
  3. 前記2つの電極は、前記カンチレバーの表面に薄膜形成された導電性材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の微小物電気特性計測装置。
  4. 前記カンチレバーは、導電性を有する一対のカンチレバーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置。
  5. 前記カンチレバーの変位を測定する測定装置を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置。
  6. 前記測定装置は、前記カンチレバーに光を照射し、その反射光を検出して前記カンチレバーの変位を計測し、
    前記カンチレバーにおける前記測定装置からの光スポットが照射される部分の面積は、該光スポットのサイズよりも大きいことを特徴とする請求項に記載の微小物電気特性計測装置。
  7. 前記測定装置は、レーザ変位計であることを特徴とする請求項に記載の微小物電気特性計測装置。
  8. 前記測定装置は、
    前記カンチレバーに向けてレーザ光を射出する光源と、
    前記光源から射出され前記カンチレバーで反射された光を検出するN分割ディテクタ(Nは2以上)と、を含むことを特徴とする請求項に記載の微小物電気特性計測装置。
  9. 前記カンチレバーは、原子間力顕微鏡用のカンチレバーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置。
  10. 前記2つの電極の間隔は、前記微小物の粒径よりも狭いことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置。
  11. 前記一対のアーム及び前記2つの電極は、前記電源部及び前記電圧計に選択的に接続可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の微小物電気特性計測装置を用いる微小物電気特性計測方法であって、
    導電性を有する一対のアームで微小物を狭持する工程と、
    前記一対のアームで狭持された前記微小物と2つの電極とを接触させる工程と、
    前記一対のアーム及び前記2つの電極のいずれか2つの間に電圧を印加する工程と、
    前記一対のアーム及び前記2つの電極のうち前記電圧が印加されていない2つの間の電圧降下を計測する工程と、を含む微小物電気特性計測方法。
  13. 前記電極の変形量を測定し、その測定結果に基づいて、前記一対のアームで狭持された前記微小物と前記2つの電極との接触状態を管理する工程を更に含む請求項12に記載の微小物電気特性計測方法。
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