JP6041206B2 - 付着力測定装置及び付着力測定方法 - Google Patents
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Description
近年のMEMS技術の発展により、微小試料を把持、操作可能なピンセット形状のMEMSプローブが実用化されてきている。それらは、マイクログリッパー、MEMSグリッパー、ナノピンセット等の名称で、販売されている。付随されている機能も各製品によって異なるが、本発明では、ミクロンオーダーの粉体81を把持、操作できれば、その種類は特に限定されるものではない。
本実施形態では、粉体81による付着力の差異を判別するために、粉体81の付着対象として、原子間力顕微鏡(AFM)用のカンチレバーを用いている。原子間力顕微鏡の動作原理については多くの公知の文献(例えばAppl.Phys.Lett.56号1758頁(1990年))がある。一般的には、窒化ケイ素や二酸化ケイ素などの物質表面を有する針(プローブチップ、以下、チップともいう。)を先端に有するものをカンチレバーと呼び、そのプローブチップを測定試料表面に近づけて、測定試料表面とプローブチップとの間に働く力(表面間力)が一定になるよう試料表面をスキャンすることで、試料表面の微細形状を計測する装置である。
本実施形態の付着力測定方法で、粉体81とカンチレバー83との接触作業や離間作業を行う際は、垂直方向に移動可能な微小変位ステージが必要である。具体的な必要スペックは、測定対象の粉体81の付着力の大きさや、カンチレバー83のバネ定数等の実験条件に依存するが、例えば、位置分解能が100[nm]以下、望ましくは、位置分解能が10[nm]以下のピエゾステージ84が必要である。
測定対象となる粉体81の位置確認や、全体の作業状態の確認は、一般的な光学顕微鏡やCCD(Charge Coupled Devices)などで可能である。ただし、粉体径の非常に小さい粉体(例えば、粉体径が1[μm]以下)の場合は、光学顕微鏡では認識が困難になってくるので、電子顕微鏡等を用いる必要がある。いずれの顕微鏡を使用する場合でも、粉体81の付着力測定の流れは上述したのと同じである。
<実施例1>
以下の粉体81について、本実施形態の付着力測定装置における測定方法により、付着力を計測する。かつ、付属の光学顕微鏡で粉体径を計測して、粉体径と付着力での相関が表れているか否かで、付着力計測の妥当性を検証した。
・ピエゾステージ84:シグマ光機製シグマファインステージSFS−H40Z(CL)
・カンチレバー83;オリンパス社製 シリコンナイトライド製カンチレバー(表面金コート、バネ定数0.02[N/m])OMCL−TR400PBシリーズ(カンチレバーは、接地した状態で固定)
・MEMSプローブ80:アオイ電子社製 接触センサー付きナノピンセット
実施例1の方式は、粉体81とカンチレバー83とを接触させる際に、粉体81とカンチレバー83との接触帯電(除電)により、粉体81の帯電状態を変えてしまうことがある。
評価対象の粉体81にも依存するが、場合によっては、粉体81とカンチレバー83とが接触した際に、粉体81の電荷がカンチレバー83にリークすることで、粉体81の付着力が変わってしまうことがある。このような不具合を防止するために、抵抗の高い材料、例えば、樹脂材料でカンチレバー83をコートすることも有効な方法である。
接触帯電は、接触する2つの物体の間の表面電位の違いによって発生する現象のため、カンチレバー83の表面材料に、粉体81と同じ表面材料を用いることでも、粉体81とカンチレバー83との接触帯電は低減、もしくは、防止できる。対象とする粉体81によって、コート材料を変える必要は有るものの、接触帯電を防止できる。
<画像形成装置とその搭載部材>
本実施形態の付着力測定装置における方法は、例えば、以下に示すような画像形成装置に用いられる部材と、トナーやキャリアとの間に作用する付着力を計測するのに用いることができる。ただし、その適用範囲は、以下に限るものではなく、例えば、ガラス表面上に付着したほこりの付着状態等を解析することにも適用できる。
(態様A)
粉体81などの粉体の付着力を測定する付着力測定装置において、試料82などの試料上の粉体を掴み取る開閉可能なMEMSプローブ80などの挾持部材と、ピエゾステージ84などの支持部材に片持ち支持されるカンチレバー83などの板状部材と、前記板状部材と前記粉体とを接触させた後、板状部材と粉体とを離間させたときの板状部材の反り量に関する情報から粉体の付着力を求める算出装置などの算出手段とを備えた。これよれば、上記実施形態について説明したように、粉体の付着力を精度良く測定することができる。
(態様B)
(態様A)において、上記支持部材は昇降可能な微小変位ステージであり、微小変位ステージを上昇させて上記板状部材を上記挾持部材に掴まれた上記粉体と接触させ、その後、微小変位ステージを下降させて板状部材と粉体とを離間させ、上記算出手段は、粉体と板状部材とが接触したときの微小変位ステージの位置と、粉体と板状部材とが離間したときの微小変位ステージの位置との差分である微小変位ステージの変位量と、板状部材のバネ定数とを乗じることで、粉体の付着力を算出することができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、上記挾持部材としてピンセット構造のMEMSプローブを用いることができる。
(態様D)
(態様A)、(態様B)または(態様C)において、上記板状部材のバネ定数が1[N/m]以下である。これによれば、上記実施形態について説明したように、バネ定数が低い板状部材を用いることで、粉体−板状部材間の接触から離間までの、微小変位ステージ(支持部材)の変位量が大きくなる。そのため、測定感度を向上させることができる。また、接触、離間による板状部材の反りも光学顕微鏡で認識しやすくなるため、接触位置、離間位置の誤検知を低減させることができる。
(態様E)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、上記板状部材の表面材料が導電性材料である。これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体と板状部材との間の接触帯電が起こりにくくなり、試料上に粉体そのままの特性を評価できる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、上記板状部材の表面材料が樹脂材料である。これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体の電荷が板状部材へリークしにくくなり、評価時に粉体の帯電状態を変えにくくすることができる。
(態様G)
粉体81などの粉体の付着力を測定する付着力測定方法において、試料82などの試料上の粉体を開閉可能なMEMSプローブ80などの挾持部材で掴み取り、ピエゾステージ84などの支持部材に片持ち支持されるカンチレバー83などの板状部材と前記粉体とを接触させた後、板状部材と粉体とを離間させたときの板状部材の反り量に関する情報から粉体の付着力を求める。これよれば、上記実施形態について説明したように、粉体の付着力を精度良く測定することができる。
2 感光体
3 帯電ローラ
4 光書込装置
5 現像装置
6 転写ローラ
7 クリーニング装置
8 除電装置
13 ファーブラシ
14 クリーニングブレード
15 現像スリーブ
17 クリーニング装置
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 一次転写ローラ
25 二次転写ローラ
31 レジストローラ対
80 MEMSプローブ
81 粉体
82 試料
83 カンチレバー
84 ピエゾステージ
85 光学顕微鏡
Claims (6)
- 複数の粉体粒子が集まった粉体における個々の粉体粒子の付着力を測定する付着力測定装置であって、
試料上の1個の粉体粒子を掴み取る開閉可能な挾持部材と、
板状部材を片持ち支持した状態で、自らの上昇に伴って該板状部材を該挾持部材に掴まれた該粉体粒子に接触させ、その後、自らの下降に伴って該板状部材と該粉体粒子とを離間させるように昇降可能な微小変位ステージとを備えるとともに、
前記板状部材と前記粉体粒子とを接触させたときの該微小変位ステージの位置と、該板状部材と該粉体粒子とを離間させたときの該微小変位ステージの位置との差分である該微小変位ステージの変位量と、該板状部材のバネ定数とを乗じて、該粉体粒子の付着力を求める算出手段を備えることを特徴とする付着力測定装置。 - 請求項1の付着力測定装置において、
上記挾持部材はピンセット構造のプローブであることを特徴とする付着力測定装置。 - 請求項1又は2の付着力測定装置において、
上記板状部材のバネ定数が1[N/m]以下であることを特徴とする付着力測定装置。 - 請求項1、2又は3の付着力測定装置において、
上記板状部材の表面材料が導電性材料であることを特徴とする付着力測定装置。 - 請求項1、2又は3の付着力測定装置において、
上記板状部材の表面材料が樹脂材料であることを特徴とする付着力測定装置。 - 複数の粉体粒子が集まった粉体における個々の粉体粒子の付着力を測定する付着力測定方法において、
試料上の1個の粉体粒子を開閉可能な挾持部材で掴み取り、昇降可能な微小変位ステージに片持ち支持される板状部材を該微小変位ステージの上昇に伴って該挾持部材に掴まれた該粉体粒子に接触させたときの該微小変位ステージの位置と、該微小変位ステージの下降に伴って該板状部材と該粉体粒子とを離間させたときの該微小変位ステージの位置との差分である該微小変位ステージの変位量と、該板状部材のバネ定数とを乗じて、該粉体粒子の付着力を求めることを特徴とする付着力測定方法。
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