JP6531520B2 - 画像形成装置、その制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

画像形成装置、その制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/129Systems in which the scanning light beam is repeatedly reflected from the polygonal mirror

Description

本明細書によって開示される技術は、画像形成装置に関する。
光源と、ブラシレスモータと、回転多面鏡とを備える画像形成装置が知られている。このような構成の画像形成装置では、光源から発せられた光ビームが、ブラシレスモータによって回転駆動される回転多面鏡の鏡面によって反射され、感光体の表面に導かれる。これにより、感光体の表面に光ビームによる走査ラインが形成される。
上記構成の画像形成装置では、ブラシレスモータのロータの位置に応じた適切なタイミングで、ステータの各相のコイルの通電/非通電状態を切り替える相切り替え制御が行われる。相切り替え制御のためのロータの位置検出は、例えば、複数のホール素子を用いて行われる。また、ロータの位置検出を、ロータの回転中にコイルに生じる誘起電圧の値に基づいて行う技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、ロータの位置検出のためにホール素子等のセンサを設置する必要が無いため、装置構成の簡素化、装置の小型化・低コスト化を図ることができる。
特開2010−237622号公報
ブラシレスモータのある相のコイルを非通電状態にした直後の期間(以下、「回生期間」という)には、その相のコイルに逆起電圧が発生するため、誘起電圧の値を正常に検出することができず、誘起電圧の値に基づくロータの位置検出を行うことができない。この回生期間は、コイルに流れる電流が大きくなるほど長くなるため、ブラシレスモータの加速時には、回生期間が長くなる。そのため、ブラシレスモータの加速時には、誘起電圧の値に基づくロータの位置検出を精度良く行うことができない場合がある。また、ブラシレスモータの回転速度が速くなると、相切り替えの周期が短くなるため、相切り替えの周期に対する回生期間の割合が大きくなる。そのため、ブラシレスモータの高速回転時にも、誘起電圧の値に基づくロータの位置検出を精度良く行うことができない場合がある。このように、ブラシレスモータの運転状態によっては、誘起電圧の値に基づくロータの位置検出を精度良く実行できない場合があり、そのため、ブラシレスモータの相切り替え制御を精度良く行うことができない場合がある。
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。
(1)本明細書に開示される画像形成装置は、ロータとステータとを備えるブラシレスモータと、複数の鏡面を有し、前記ロータの回転に伴い回転する回転多面鏡と、光源と、光センサ部と、制御部と、を備え、前記ステータは、前記ブラシレスモータの各相に対応するコイルを有し、前記制御部は、前記ロータの回転中に前記光源から発せられ前記鏡面によって反射された光ビームが前記光センサ部に入射する第1のタイミングを検出し、前記第1のタイミングと、前記ロータの回転によって非通電状態の前記コイルに生じる誘起電圧が所定の基準値に達する第2のタイミングと、の相対関係を特定する第1の情報を取得し、検出された前記第1のタイミングと取得された前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う。この画像形成装置では、制御部は、第1のタイミングと、第1のタイミングと第2のタイミングとの相対関係を特定する第1の情報とを参照して、ブラシレスモータの相切り替え制御を行う。第1のタイミングは、ロータの回転中に光ビームがセンサ部に入射するタイミングである。そのため、第1のタイミングは、ブラシレスモータの加速時や高速回転時のように、第2のタイミングを精度良く検出できない運転状態においても検出可能である。従って、この画像形成装置では、ブラシレスモータがどのような運転状態にあるかにかかわらず、ロータの位置を精度良く検出することができ、ブラシレスモータの相切り替え制御を精度良く行うことができる。
(2)上記画像形成装置において、前記制御部は、前記ロータを回転駆動させ、前記回転駆動を中止した後、前記ロータが回転しているときの前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとを検出し、検出された前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとに基づき前記第1の情報を取得するとしてもよい。ロータを回転駆動させ、回転駆動を中止した後、ロータが惰性で回転しているときには、ブラシレスモータの駆動電圧の影響が無いため、コイルの電圧は連続的な曲線状に変化し、回生期間も存在しない。そのため、ロータが惰性で回転しているときには、任意のタイミングでコイルの電圧を検出することができ、誘起電圧が所定の基準値に達する第2のタイミングを精度良く検出することができる。この画像形成装置では、制御部が、そのように精度良く検出された第2のタイミングに基づき第1の情報を取得するため、取得された第1の情報を参照して、ブラシレスモータの相切り替え制御をさらに精度良く行うことができる。
(3)上記画像形成装置において、前記制御部は、強制転流により前記ロータを回転させているときの前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとを検出し、検出された前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとに基づき前記第1の情報を取得するとしてもよい。この画像形成装置では、制御部は、強制転流によりロータを回転させることによって、第1のタイミングと第2のタイミングとの相対関係を特定する第1の情報を取得することができるため、取得された第1の情報を参照して、ブラシレスモータの相切り替え制御を精度良く行うことができる。
(4)上記画像形成装置において、前記制御部は、前記第1の情報の取得を複数回行い、各回において取得された前記第1の情報により特定される前記相対関係を表す値の平均値を参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行うとしてもよい。この画像形成装置では、相対関係を表す値の平均値を採用することにより、相対関係を精度良く特定することができ、ブラシレスモータの相切り替え制御をさらに精度良く行うことができる。
(5)上記画像形成装置において、前記第1の情報は、前記ブラシレスモータの相毎に定められており、前記制御部は、切り替えに関係する相に対応する前記第1の情報を参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行うとしてもよい。この画像形成装置では、制御部は、切り替えに関係する相に対応する第1の情報を参照してブラシレスモータの相切り替え制御を行うため、相毎に相対関係のばらつきがあっても、ブラシレスモータの相切り替え制御を精度良く行うことができる。
(6)上記画像形成装置において、前記制御部は、少なくとも、前記ブラシレスモータの加速時、かつ、前記ブラシレスモータの回転速度が所定の閾値以上のときには、前記第1のタイミングと前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行うとしてもよい。この画像形成装置では、ブラシレスモータの加速時、かつ、高速回転時のように、第2のタイミングを精度良く検出できない運転状態においても、第1のタイミングと第1の情報とを参照して適切なブラシレスモータの相切り替え制御を行うことができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、それらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
プリンタ100の構成を示す概略図 露光部41の構成を示す概略図 プリンタ100の構成を示すブロック図 U相のコイル72の検出電圧、FG信号およびBD信号の波形を示すタイミングチャート U相のコイル72の検出電圧を示すタイミングチャート BD信号および相切り替え信号の波形を示すタイミングチャート 相切り替え制御の流れを示すフローチャート 他の実施形態における位相差特定処理の流れを示すフローチャート 他の実施形態におけるU相のコイル72の検出電圧、FG信号およびBD信号の波形を示すタイミングチャート 他の実施形態における相切り替え制御の流れを示すフローチャート 変形例におけるポリゴンミラー80とロータ73との関係を示す概略図
一実施形態のプリンタ100の構成について、図1から図3を参照しつつ説明する。本実施形態のプリンタ100は、電子写真式の画像形成装置である。図1に示すように、プリンタ100は、給紙部10と画像形成部40とを備える。
給紙部10は、トレイ11と、ピックアップローラ12と、搬送ローラ13と、レジストレーションローラ14とを有する。トレイ11に収容されたシートWは、ピックアップローラ12により1枚ずつ取り出され、搬送ローラ13により搬送され、レジストレーションローラ14により姿勢が矯正されて、所定のタイミングで画像形成部40に送られる。
画像形成部40は、露光部41と、プロセス部42と、定着部43とを有する。露光部41は、後述する感光体51に向けてレーザ光Lを照射する。露光部41の構成については後に詳述する。
プロセス部42は、感光体51と、帯電器52と、現像部53と、転写ローラ54とを有する。帯電器52は、感光体51の表面を一様に帯電させる。帯電器52によって一様に帯電された感光体51の表面に上述した露光部41からのレーザ光Lが照射されると、感光体51の表面に静電潜像が形成される。現像部53は、トナーを供給することによって、感光体51の表面に形成された静電潜像を現像する。これにより、感光体51の表面にトナー像が形成される。転写ローラ54は、感光体51に対向するように配置されており、感光体51の表面に形成されたトナー像を、搬送されるシートWに転写する。
定着部43は、感光体51よりもシートWの搬送方向の下流側に配置されており、熱によってトナー像をシートWに定着させる。その後、シートWは、排出ローラ16を介して、プリンタ100の上面に形成された排出トレイ18へと排出される。
図2に示すように、露光部41は、レーザ光Lを発するレーザダイオード(以下「LD」という)61と、第1レンズ部62と、ポリゴンミラー80と、ブラシレスモータ70と、第2レンズ部63と、ビームディテクタ(以下「BD」という)64と、制御基板75とを備える。LD61は、光源の一例であり、レーザ光Lは光ビームの一例である。ポリゴンミラー80は、回転多面鏡の一例であり、BD64は、光センサ部の一例である。
ブラシレスモータ70は、3相のブラシレスDCモータであり、ステータ71と、12極の永久磁石が配置されたロータ73とを備えている。ステータ71は、3つの相(U相、V相、W相)のそれぞれに対応するコイル72を有する。各コイル72は、スター結線で互いに電気的に接続されている。
ポリゴンミラー80は、正六角柱の側面を構成するように配置された6つの鏡面81を有する。ポリゴンミラー80は、ブラシレスモータ70によって回転駆動される。具体的には、ポリゴンミラー80は、ブラシレスモータ70のロータ73に固定されており、ロータ73の回転に伴って回転する。
第1レンズ部62は、例えばシリンドリカルレンズで構成され、LD61から発せられたレーザ光Lを、ポリゴンミラー80に向けて照射する。第2レンズ部63は、例えばfθレンズで構成され、第1レンズ部62から照射され、ポリゴンミラー80の鏡面81によって反射されたレーザ光Lを、感光体51の表面に向けて照射する。
ロータ73の回転に伴ってポリゴンミラー80が回転すると、第1レンズ部62からのレーザ光Lの照射方向に対する鏡面81の角度が周期的に変わるため、レーザ光Lは鏡面81によって周期的に偏向される。これにより、感光体51の表面にレーザ光Lによる走査ラインが形成される。
BD64は、レーザ光Lの照射方向に対する鏡面81の角度が特定の角度である状態において、鏡面81によって反射されたレーザ光Lが入射する位置に配置されている。BD64は、レーザ光Lが入射していないタイミングにおいてLレベルとなり、レーザ光Lが入射しているタイミングにおいてHレベルとなるBD信号(図4参照)を出力する。BD64にレーザ光Lが入射するタイミングは、第1のタイミングの一例である。BD信号は、例えば、レーザ光Lによる走査ラインの書き出しタイミングの決定に利用される。また、BD信号を参照すれば、ポリゴンミラー80の回転周期(回転速度)を特定することができる。
制御基板75は、ブラシレスモータ70を回転駆動する駆動回路76を備える。駆動回路76は、ブラシレスモータ70の各コイル72の通電/非通電状態を切り替えるインバータ回路77と、ブラシレスモータ70の各コイル72の電圧を検出する電圧検出回路78とを含む。また、制御基板75は、駆動回路76のインバータ回路77に対して通電オンオフ信号を供給する制御回路79を備える。制御基板75に含まれる各回路は、1ないし複数のASICによって構成される。
制御基板75は、後述するCPU31からの指示に応じて、LD61の発光制御や、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う。ブラシレスモータ70の相切り替え制御は、回転中のロータ73の位置に応じた適切なタイミングで、ステータ71の各相のコイル72の通電/非通電状態を切り替える制御である。ブラシレスモータ70の相切り替え制御については、後に詳述する。制御基板75または制御基板75とCPU31との組み合わせは、制御部の一例である。
図3に示すように、プリンタ100は、上述した画像形成部40等に加え、外部デバイスと接続するための通信インターフェース(IF)92と、ユーザによる操作を受け付ける操作部94と、プリンタ100を制御するコントローラ30とを備える。
操作部94は、ユーザによる操作を受け付ける各種のボタンやタッチパネル(いずれも図示しない)を有する。タッチパネルは、各種情報を表示する表示部としても機能する。通信インターフェース92は、外部デバイスとの通信を可能にするハードウェアである。具体的には、通信インターフェース92は、例えば、ネットワークインターフェース、シリアル通信インターフェース、パラレル通信インターフェース等である。プリンタ100は、印刷対象となる画像データを、通信インターフェース92を介して外部デバイスから取得する。
コントローラ30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、不揮発性メモリ34と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)35とを有する。ROM32には、プリンタ100を制御するための制御プログラムや、各種設定、初期値等が記憶されている。RAM33は、CPU31が各種のプログラムを実行する際の作業領域や、データの一時的な記憶領域として利用される。不揮発性メモリ34は、NVRAM、フラッシュメモリ、HDD、EEPROMなどの書き換え可能なメモリである。ASIC35は、例えば画像処理専用のハード回路である。
CPU31は、ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って、プリンタ100の各構成要素を制御する。CPU31は、制御部の一例である。
上述したように、ブラシレスモータ70の相切り替え制御は、回転中のロータ73の位置に応じた適切なタイミングで、ステータ71の各相のコイル72の通電/非通電状態を切り替える制御である。具体的には、相切り替え制御は、図4の上段に示すように、各相のコイル72を正電圧状態、オフ状態、負電圧状態に順に切り替える制御である。なお、図4の上段には、ロータ73が1回転する期間における各相の状態を示している。ここで、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く実行するためには、ロータ73の位置を精度良く検出する必要がある。ロータ73の位置検出は、ホール素子といった位置検出のためのセンサを利用することによって実現可能である。しかし、本実施形態のプリンタ100では、装置構成の簡素化、装置の小型化・低コスト化等のために、ホール素子等のセンサを用いずに、ロータ73の位置検出を行っている。
本実施形態のプリンタ100は、誘起電圧の値を参照したロータ73の位置検出を実行可能である。図2に示すように、ブラシレスモータ70のロータ73が回転すると、ステータ71の各コイル72にS極の磁石とN極の磁石とが交互に接近する。これに伴って、各コイル72中の磁束が変化し、各コイル72に誘起電圧が発生する。誘起電圧は、S極が接近した場合とN極が接近した場合とで異なるレベルに周期的に変化した波形を示す。そのため、誘起電圧を参照することにより、各コイル72とロータ73の磁石との位置関係、すなわちステータ71に対するロータ73の位置を検出することできる。
上述した誘起電圧を検出するため、図2に示すように、駆動回路76の電圧検出回路78は、3つのコイル72に対応する3つの検出器を備える。各検出器は、対応するコイル72の端点P(駆動回路76と接続される側のコイル72の端部)と、スター結線の中位点Qとの間の電位差に応じた検出信号を出力する。駆動回路76は、各検出器からの検出信号を、例えば図示しないコンパレータを介して、誘起電圧の変化(各コイルに接近する磁石の極性の入れ替わり)に応じてレベル反転する信号(以下、「FG信号」という)に変換する。
図4の下段には、図4の上段において破線で囲んだ期間(ロータ73が6分の1回転する期間)における、U相の検出電圧、および、U相の検出電圧から得られるFG信号の波形が示されている。U相のコイル72の非通電期間(図4の上段において三角形の印を付した期間)には、U相のコイル72に誘起電圧が発生する。FG信号は、非通電状態のU相のコイル72に生じる誘起電圧が所定の基準値に達するタイミングを特定する信号である。誘起電圧が基準値に達するタイミングは、第2のタイミングの一例である。具体的には、FG信号は、U相のコイル72の非通電期間の検出電圧が基準値より小さい状態から大きい状態に切り替わるタイミングでLレベルからHレベルに変化し、反対に、検出電圧が基準値より大きい状態から小さい状態に切り替わるタイミングでHレベルからLレベルに変化する。このFG信号を参照すれば、ステータ71に対するロータ73の位置を特定することができる。なお、他の相のFG信号の波形も同様である。
電圧検出回路78は、PWM周期に合わせて非通電状態のコイル72の電圧値を検出し、駆動回路76は、検出された電圧値に基づき、図4に示すようなFG信号を生成する。制御回路79は、駆動回路76からFG信号を取得し、取得されたFG信号に基づき通電オンオフ信号を生成して駆動回路76のインバータ回路77に供給する。これにより、ブラシレスモータ70の相切り替え制御が実現される。
ここで、図4に示すように、ブラシレスモータ70のある相のコイル72を非通電状態にした直後の期間(以下、「回生期間」という)には、逆起電圧が発生し、電圧が所定の値に固定される。そのため、回生期間では、誘起電圧を正常に検出することができない。
回生期間の長さは、回生期間の直前におけるコイル72の電流値に比例するため、ブラシレスモータ70の加速時には、回生期間が長くなる。回生期間がある程度以上長くなると、図5に示すように、コイル72に生じる誘起電圧が所定の基準値に達するタイミングを検出することができなくなる。そのため、ブラシレスモータ70の加速時には、誘起電圧の値に基づくロータ73の位置検出を精度良く行うことができず、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く行うことができない場合がある。
また、回生期間の長さは、ブラシレスモータ70の回転速度とは無関係である。従って、ブラシレスモータ70の回転速度が速くなって相切り替えの周期が短くなると、相切り替えの周期に対する回生期間の割合が大きくなる。そのため、ブラシレスモータ70の高速回転時にも、誘起電圧の値に基づくロータ73の位置検出を精度良く行うことができず、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く行うことができない場合がある。
本実施形態のプリンタ100は、上述した誘起電圧(FG信号)を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御に加えて、BD信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を実行することができる。
上述したように、BD64は、ポリゴンミラー80の鏡面81が特定の角度である状態においてレーザ光Lが入射する位置に配置されている。また、BD64から出力されるBD信号は、BD64にレーザ光Lが入射していない状態でLレベルとなり、レーザ光Lが入射している状態でHレベルとなる信号である(図4参照)。そのため、BD信号を参照すれば、ポリゴンミラー80の回転周期(回転速度)、すなわち、ロータ73の回転周期(回転速度)を特定可能である。しかし、一般に、ポリゴンミラー80の鏡面81の角度とロータ73の磁石の位置とは無関係であるため、BD信号だけでは、ロータ73の位置を検出することはできない。なお、本実施形態では、ポリゴンミラー80が6つの鏡面81を有するため、図4の上段に示すように、ポリゴンミラー80(ロータ73)が1回転する間にレーザ光LがBD64に入射する回数は6回である。
本実施形態では、図4の下段に示すように、BD信号とFG信号との位相差を、ロータ73の位置検出のために利用する。BD信号とFG信号との位相差は、BD信号により特定されるBD64へのレーザ光Lの入射タイミングと、FG信号により特定される誘起電圧が基準値に達したタイミングとの相対関係を特定する情報である。本実施形態では、BD信号とFG信号との位相差PDを時間で表す。BD信号とFG信号との位相差は、第1の情報の一例である。
上述したように、FG信号はロータ73の位置を検出可能な信号であるため、BD信号と上記位相差とを参照することによって、図6に示すように、ブラシレスモータ70の相切り替えのタイミングを特定することができる。すなわち、ブラシレスモータ70の相切り替えのタイミングを決定する際の基準として用いる基準BD信号を検出してから位相差PDだけ遅延したタイミングを基準時として、基準時から等間隔おきにブラシレスモータ70の相切り替えを行う。そして、次の基準BD信号を検出した場合は、その新たに検出された基準BD信号を検出してから位相差PDだけ遅延したタイミングを基準時として、基準時から等間隔おきにブラシレスモータ70の相切り替えを行うという動作を繰り返し行う。ここで、基準BD信号の検出周期TBの期間内に6回の相切り替えを行う本実施形態においては、基準BD信号により特定されるBD64へのレーザ光Lの入射タイミング(BD信号の立ち上がりタイミング)から位相差PDだけ遅延したタイミングを基準時として、基準時から基準BD信号の検出周期TBを6等分した6分のTBが経過する毎のタイミングを、ブラシレスモータ70の3つの相の切り替えタイミングとする。このようにして生成された相切り替え信号に従えば、ロータ73の位置に応じた適切なタイミングでブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うことができる。ブラシレスモータ70の相切り替えのタイミングを決定する際の基準として用いる基準BD信号については、隣り合うBD信号でなくても良い。すなわち、全てのBD信号を基準BD信号として用いるのではなく、3個に1個、5個に1個など任意の間隔のBD信号を基準BD信号として用いてもよい。
なお、BD信号とFG信号との位相差PDを時間で表す場合には、位相差PDは、基準BD信号の検出周期TBに比例する。そのため、本実施形態では、図6に示すように、相切り替え制御を実行する際の位相差PDを、以下の式(1)に従い算出するものとしている。なお、式(1)において、「PD(0)」は、誘起電圧が精度良く検出できる運転状態でロータ73が回転しているとき(以下「基準回転時」という)のBD信号とFG信号との位相差であり、「TB」は、相切り替え制御を実行する際の基準BD信号の検出周期であり、「TB(0)」は、基準回転時の基準BD信号の検出周期である。
PD=PD(0)×TB/TB(0)・・・(1)
プリンタ100におけるブラシレスモータ70の相切り替え制御の具体的な流れを、図7を参照して説明する。相切り替え制御は、通信インターフェース92や操作部94を介してプリンタ100に印刷指令が入力されると開始される。相切り替え制御の各ステップは、CPU31による指示に従って制御基板75により実行されるが、以下では便宜上、各ステップの主体をCPU31として説明する。
はじめに、CPU31は、強制転流によりブラシレスモータ70を回転駆動する(S110)。次に、CPU31は、電圧検出回路78により検出されたコイル72の誘起電圧に基づきFG信号を生成し、FG信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を開始する(S120)。
次に、CPU31は、BD信号を得るためにLD61を点灯し(S130)、取得されたFG信号とBD信号との位相差(図4に示す基準位相差PD(0))を特定して、RAM33等の記憶領域に記憶する(S140)。なお、本実施形態では、CPU31は、基準位相差PD(0)を特定したときの基準BD信号の検出周期TB(基準回転時における基準BD信号の検出周期TB(0))も、あわせて記憶する。FG信号とBD信号との位相差が記憶されると、プリンタ100は、FG信号を参照した相切り替え制御に加えて、BD信号と位相差とを参照した相切り替え制御も実行可能な状態となる。
以降、CPU31は、ブラシレスモータ70の運転状態に応じた方法で、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う。具体的には、CPU31は、ブラシレスモータ70の回転速度が所定の閾値Va以上であるか、または、ブラシレスモータ70が加速中であるかを判定する(S150)。ブラシレスモータ70の回転速度が所定の閾値Va以上であるか、または、ブラシレスモータ70が加速中であると判定された場合には(S150:YES)、BD信号と位相差とを参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う(S160)。具体的には、CPU31は、上記ステップS140で記憶された基準位相差PD(0)および基準回転時における基準BD信号の検出周期TB(0)と、その時点の基準BD信号の検出周期TBとから、上記式(1)に従い位相差PDを算出し、図6に示すように、算出された位相差PDを用いて相切り替え信号を生成し、生成された相切り替え信号に従って相切り替えを行う。
上述したように、ブラシレスモータ70の高速回転時や加速時には、誘起電圧を精度良く検出できない場合がある。一方、ブラシレスモータ70の高速回転時や加速時においても、BD信号は何らの支障なく取得可能である。そのため、本実施形態では、ブラシレスモータ70の高速回転時や加速時に、誘起電圧に基づき生成されるFG信号ではなく、BD信号と位相差とを参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うものとしている。
一方、ブラシレスモータ70の回転速度が所定の閾値Va未満であり、かつ、ブラシレスモータ70が加速中ではないと判定された場合には(S150:NO)、CPU31は、FG信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う(S170)。ブラシレスモータ70の低速回転時かつ非加速時には、誘起電圧を精度良く検出できるため、誘起電圧から生成されるFG信号を参照して、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うものとしている。
CPU31は、印刷処理が完了したことなど、ブラシレスモータ70の停止条件が成立したか否かを判定し(S180)、停止条件が成立していないと判定された場合は(S180:NO)、上述したステップS150,S160,S170の処理を繰り返す。ブラシレスモータ70の停止条件が成立したと判定された場合は(S180:YES)、CPU31は、LD61を消灯して、ブラシレスモータ70を停止させる(S190)。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ100では、ブラシレスモータ70の高速回転時や加速時において、CPU31は、BD信号と、BD信号とFG信号との位相差とを参照して、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う。ここで、FG信号は、ロータ73の回転によって非通電状態のコイル72に生じる誘起電圧が所定の基準値に達するタイミングを特定可能な信号であるため、FG信号に基づきロータ73の位置検出を行うことが可能である。そのため、BD信号とFG信号との位相差が特定されれば、BD信号に基づきロータ73の位置検出を行うことも可能である。また、BD信号は、ロータ73の回転中にレーザ光LがBD64に入射するタイミングであるため、ブラシレスモータ70の加速時や高速回転時のように、誘起電圧を精度良く検出できない運転状態においても検出可能である。従って、本実施形態のプリンタ100は、ブラシレスモータ70がどのような運転状態にあるかにかかわらず、ロータ73の位置を精度良く検出することができ、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く行うことができる。
また、本実施形態のプリンタ100では、CPU31は、強制転流によりロータ73を回転させた後、FG信号を参照した相切り替え制御を行っているときのBD信号とFG信号とを検出し、検出されたBD信号とFG信号とに基づき位相差を取得する。そのため、CPU31は、BD信号とFG信号との位相差を取得することができ、取得された位相差を参照して、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く行うことができる。
次に、図8ないし図10を参照して、他の実施形態について説明する。他の実施形態では、プリンタ100の工場出荷前に、図8に示す位相差特定処理が実行される。
はじめに、CPU31は、強制転流によりブラシレスモータ70を回転駆動し(S210)、電圧検出回路78により検出されたコイル72の誘起電圧に基づきFG信号を生成して、FG信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を開始する(S220)。
次に、CPU31は、BD信号を得るためにLD61を点灯した後(S230)、ブラシレスモータ70の回転駆動を停止する(S232)。ブラシレスモータ70のロータ73は、回転駆動を停止しても、ある程度の時間は惰性で回転する。CPU31は、ロータ73が惰性で回転しているときに検出されたFG信号とBD信号とを用いて、両者の位相差を特定し、ROM32等の記憶領域に記憶する(S240)。その後、CPU31は、LD61を消灯して、ブラシレスモータ70を停止させる(S290)。
図9に示すように、ロータ73が惰性で回転しているときのコイル72の電圧は、ブラシレスモータ70の駆動電圧の影響が無いため、ブラシレスモータ70が回転駆動されているときのようにPWM周期に応じた櫛歯状(図4参照)に変化するのではなく、連続的な曲線状に変化する。また、ロータ73が惰性で回転しているときは、上述した回生期間も存在しない。そのため、ロータ73が惰性で回転しているときには、PWM周期の特定のタイミングに限定されず、かつ、回生期間に影響されることもなく、任意のタイミングでコイル72の電圧を検出することができ、誘起電圧が所定の基準値に達するタイミングをより精度良く検出することができる。その結果、BD信号とFG信号との位相差をより精度良く特定することができる。
また、他の実施形態では、プリンタ100の出荷後に印刷指令が入力されると、図10に示すブラシレスモータ70の相切り替え制御が実行される。図10に示すフローチャートの各ステップの内、図7に示すフローチャートのステップと同じ内容のものについては、同じ番号を付すことによって、その内容の説明を省略する。図10に示す相切り替え制御は、図7に示す相切り替え制御と比較して、ステップS140が実行されない点と、ステップS160の代わりにステップS162が実行される点とが異なっている。
すなわち、図10に示す相切り替え制御では、処理の開始前に、図8に示す位相差特定処理が実行されているため、あらためて位相差を特定する処理(図7のS140)は実行されない。また、BD信号と位相差とを参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御の際に(S162)、予め実行された位相差特定処理(図8)において記憶された位相差が使用される。
以上説明したように、図8ないし図10に示す他の実施形態では、CPU31は、BD信号を検出すると共に、予めROM32等の記憶領域に記憶された位相差を読み出し、検出されたBD信号と読み出された位相差とを参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を行う。そのため、この実施形態によれば、プリンタ100の出荷後に位相差を特定する処理(図7のS140)が実行される場合と比較して、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、図8ないし図10に示す他の実施形態では、ブラシレスモータ70の回転駆動が停止され、ロータ73が惰性で回転しているときのFG信号とBD信号とに基づき位相差が特定されて記憶されるため、BD信号とFG信号との位相差をより精度良く特定することができ、BD信号と位相差とを参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御をより精度良く実行することができる。
なお、本明細書で開示される技術は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態のプリンタ100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態において1つのCPU31が実行する処理は、複数のCPUや1つまたは複数のASIC、1つまたは複数のCPUと1つまたは複数のASICとの組み合わせによって実行されるとしてもよい。そのような場合において、上記処理の実行主体は制御部の一例である。なお、コントローラ30は、CPU31といったプリンタ100の制御に利用されるハードウェアをまとめた総称であり、プリンタ100に存在する単一のハードウェアであるとは限らない。
また、上記実施形態では、ロータ73の極数は12極であり、ポリゴンミラー80の鏡面81の数は6面であるが、ロータ73の極数やポリゴンミラー80の鏡面81の数はこれに限られない。
また、上記実施形態におけるブラシレスモータ70の相切り替え制御の内容は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、図7に示す相切り替え制御では、強制転流によってブラシレスモータ70を回転駆動した後、FG信号を参照して相切り替え制御を実行しているときに検出されたFG信号とBD信号とに基づき両者の位相差を特定するとしているが、ロータ73が惰性で回転しているときに検出されたFG信号とBD信号とに基づき両者の位相差を特定するとしてもよい。反対に、図8に示す位相差特定処理では、ロータ73が惰性で回転しているときに検出されたFG信号とBD信号とに基づき両者の位相差を特定するとしているが、強制転流によってブラシレスモータ70を回転駆動した後、FG信号を参照して相切り替え制御を実行しているときに検出されたFG信号とBD信号とに基づき両者の位相差を特定するとしてもよい。
また、上記実施形態や他の実施形態において、強制転流によってブラシレスモータ70を回転駆動しているときに検出されたFG信号とBD信号とに基づき両者の位相差を特定するとしてもよい。この場合においても、BD信号と、非通電期間において検出される誘起電圧の値に基づくFG信号とに基づき、位相差を特定することができる。なお、この場合には、ブラシレスモータ70の強制転流開始からある程度の時間が経過した後に(すなわち、ブラシレスモータ70の回転速度がある程度以上になった後に)検出されたFG信号を用いて位相差を特定することが好ましい。
また、図8に示す位相差特定処理は、プリンタ100の工場出荷前に実行されるとしているが、プリンタ100の工場出荷後に実行されるとしてもよい。位相差特定処理の実行タイミングとしては、例えば、プリンタ100にキャリブレーションの実行指令が入力されたタイミング等が挙げられる。あるいは、工場出荷後に最初にプリンタ100に印刷指令が入力されたタイミングで図8に示す位相差特定処理が実行されて位相差が記憶され、その後は印刷指令が入力されても、位相差特定処理が実行されず、以前の位相差特定処理において記憶された位相差が参照されるとしてもよい。
また、プリンタ100の工場出荷前に図8に示す位相差特定処理が実行された場合であっても、プリンタ100の工場出荷後に、再度図8に示す位相差特定処理が実行されたり、図7に示す相切り替え制御が実行されたりしてもよい。
また、図8に示す位相差特定処理では、最初に強制転流によりブラシレスモータ70を回転駆動し、その後、回転駆動を停止してロータ73を惰性で回転させているが、このときの回転駆動の方法は強制転流に限られず、誘起電圧が基準値に達したタイミングを参照して回転駆動するとしてもよい。
また、上記実施形態において、FG信号とBD信号との位相差の特定を複数回実行し、それらの平均値を参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を実行するとしてもよい。このようにすれば、FG信号とBD信号との位相差をより精度良く特定することができ、ブラシレスモータ70の相切り替え制御をさらに精度良く行うことができる。
また、上記実施形態では、ある1つの相(例えばU相)についてFG信号とBD信号との位相差を特定し、その位相差を参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うとしているが、相毎にFG信号とBD信号との位相差を特定し、切り替えに関係する相に対応する位相差を参照して相切り替え制御を行うとしてもよい。このようにすれば、相毎にFG信号とBD信号との位相差のばらつきがあっても、ブラシレスモータ70の相切り替え制御を精度良く行うことができる。
また、上記実施形態では、ブラシレスモータ70の回転速度が閾値Va以上であるか、または、ブラシレスモータ70が加速中である場合には、BD信号と位相差とを参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行い、ブラシレスモータ70の回転速度が閾値Va未満であり、かつ、ブラシレスモータ70が加速中ではない場合には、FG信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うとしているが、両者の使い分けはこれに限られない。例えば、ブラシレスモータ70の回転速度が閾値Va以上であり、かつ、ブラシレスモータ70が加速中である場合には、BD信号と位相差とを参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行い、ブラシレスモータ70の回転速度が閾値Va未満であるか、または、ブラシレスモータ70が加速中ではない場合には、FG信号を参照したブラシレスモータ70の相切り替え制御を行うとしてもよい。また、ブラシレスモータ70の回転速度の高低やブラシレスモータ70が加速中であるか否かにかかわらず、ブラシレスモータ70のあらゆる運転状態において、BD信号と位相差とを参照した相切り替え制御を行うとしてもよい。
また、上記実施形態では、BD信号とFG信号との位相差を時間で表しているが、両者の位相差を角度で表してもよい。
また、ポリゴンミラー80とロータ73とが、ポリゴンミラー80の鏡面81の角度とロータ73の磁石の位置とが特定の関係になるように、組み付けられるとしてもよい。このようにすれば、FG信号とBD信号との位相差を特定の値(例えばゼロ)にすることができる。すなわち、このようにすれば、実際にブラシレスモータ70を回転させ、FG信号とBD信号とを検出して両者の位相差を特定するといった処理を実施する必要がない。この位相差をROM32等の記憶領域に記憶させ、プリンタ100の出荷後に、記憶された位相差とBD信号とを参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を実行してもよい。例えば、位相差がゼロである場合には、BD信号そのものを参照してブラシレスモータ70の相切り替え制御を実行することができる。
なお、図11に示すように、ポリゴンミラー80の鏡面81の角度とロータ73の磁石の位置とを特定の関係とするために、ポリゴンミラー80とロータ73とにそれぞれガイド84,74を設けることが好ましい。このようにすれば、ポリゴンミラー80のガイド84の位置とロータ73のガイド74の位置とが一致するようにポリゴンミラー80とロータ73とを組み付けることにより、容易にポリゴンミラー80の鏡面81の角度とロータ73の磁石の位置とを特定の関係にすることができる。なお、ガイド84,74は、ポリゴンミラー80やロータ73の表面に描かれたものや印刷されたもの、貼り付けられたものであってもよいし、ポリゴンミラー80やロータ73が凹状や凸状に加工されたものであってもよい。あるいは、ガイド84,74は、互いに嵌合する形状の組み合わせでもよい。例えば、ガイド84はポリゴンミラー80に形成された凹部であり、ガイド74はロータ73に形成され、ポリゴンミラー80に形成された凹部に嵌合する凸部であってもよい。
なお、図5に示すように、回生期間が長くなって、コイル72に生じる誘起電圧が所定の基準値に達するタイミングを検出することができない場合、以下の(1)または(2)のような制御を行うことも可能である。
(1)前の相切り替えタイミングから所定時間が経過した後にコイル72の電圧を検出し、検出電圧のレベルから回生期間(逆起電圧の領域)であると判断した場合には、直ちに誘起電圧が基準値に達したと判断し、次の相切り替えを所定時間経過後に行う。
(2)回生期間(逆起電圧の領域)の終了後(非通電期間)にコイル72の電圧を測定し、既に電圧レベルが基準値以上(または以下)であった場合には、直ちに誘起電圧が基準値に達したと判断し、次の相切り替えを所定時間経過後に行う。
また、上記実施形態では、画像形成装置の一例として、1色のトナーを用いて画像を形成するモノクロタイプのプリンタ100を挙げたが、画像形成装置の他の一例としては、複数色のトナーを用いて画像を形成するカラープリンタが挙げられる。本発明は、このようなカラープリンタにも適用可能である。
31:CPU 61:レーザダイオード 64:ビームディテクタ 70:ブラシレスモータ 71:ステータ 72:コイル 73:ロータ 75:制御基板 80:ポリゴンミラー 81:鏡面 100:プリンタ

Claims (8)

  1. ロータとステータとを備えるブラシレスモータと、
    複数の鏡面を有し、前記ロータの回転に伴い回転する回転多面鏡と、
    光源と、
    光センサ部と、
    制御部と、を備え、
    前記ステータは、前記ブラシレスモータの各相に対応するコイルを有し、
    前記制御部は、
    前記ロータの回転中に前記光源から発せられ前記鏡面によって反射された光ビームが前記光センサ部に入射する第1のタイミングを検出し、
    前記第1のタイミングと、前記ロータの回転によって非通電状態の前記コイルに生じる誘起電圧が所定の基準値に達する第2のタイミングと、の相対関係を特定する第1の情報を取得し、
    検出された前記第1のタイミングと取得された前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う、画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記ロータを回転駆動させ、前記回転駆動を中止した後、前記ロータが回転しているときの前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとを検出し、検出された前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとに基づき前記第1の情報を取得する、画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、強制転流により前記ロータを回転させているときの前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとを検出し、検出された前記第1のタイミングと前記第2のタイミングとに基づき前記第1の情報を取得する、画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記第1の情報の取得を複数回行い、各回において取得された前記第1の情報により特定される前記相対関係を表す値の平均値を参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う、画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記第1の情報は、前記ブラシレスモータの相毎に定められており、
    前記制御部は、切り替えに関係する相に対応する前記第1の情報を参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う、画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、少なくとも、前記ブラシレスモータの加速時、かつ、前記ブラシレスモータの回転速度が所定の閾値以上のときには、前記第1のタイミングと前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う、画像形成装置。
  7. ロータとステータとを備えるブラシレスモータと、複数の鏡面を有し、前記ロータの回転に伴い回転する回転多面鏡と、光源と、光センサ部と、を備え、前記ステータは、前記ブラシレスモータの各相に対応するコイルを有する画像形成装置の制御方法であって、
    前記ロータの回転中に前記光源から発せられ前記鏡面によって反射された光ビームが前記光センサ部に入射する第1のタイミングを検出する工程と、
    前記第1のタイミングと、前記ロータの回転によって非通電状態の前記コイルに生じる誘起電圧が所定の基準値に達する第2のタイミングと、の相対関係を特定する第1の情報を取得する工程と、
    検出された前記第1のタイミングと取得された前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う工程と、
    を備える、制御方法。
  8. ロータとステータとを備えるブラシレスモータと、複数の鏡面を有し、前記ロータの回転に伴い回転する回転多面鏡と、光源と、光センサ部と、を備え、前記ステータは、前記ブラシレスモータの各相に対応するコイルを有する画像形成装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記ロータの回転中に前記光源から発せられ前記鏡面によって反射された光ビームが前記光センサ部に入射する第1のタイミングを検出する処理と、
    前記第1のタイミングと、前記ロータの回転によって非通電状態の前記コイルに生じる誘起電圧が所定の基準値に達する第2のタイミングと、の相対関係を特定する第1の情報を取得する処理と、
    検出された前記第1のタイミングと取得された前記第1の情報とを参照して、前記ブラシレスモータの相切り替え制御を行う処理と、
    を前記画像形成装置に実行させる、コンピュータプログラム。
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