JP6531489B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
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Description
セラミック層と内部電極層が積層された未焼成のマザー積層体を、前記未焼成のマザー積層体の主面と交差する第1切断面が形成されるような態様でカットした後、プレスすることにより、前記第1切断面どうしが接着した接着積層体を得る接着積層体形成工程と、
接着した前記第1切断面間で前記接着積層体を分割して積層体を得る分割工程と
を備えることを特徴としている。
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が、互いに対向する一対の前記第1切断面の一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第1切断面の他方に露出し、
前記一対の前記第1切断面に、前記機能部材として電極材料が付与される工程をさらに備えることが好ましい。
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の前記第1切断面の一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第1切断面の他方に露出し、かつ、前記第1切断面と交差する、互いに対向する一対の前記第2切断面のそれぞれには、積層された前記内部電極層のいずれもが露出し、
前記積層体の前記第2切断面に、前記機能部材として絶縁材料が付与される工程をさらに備えることが好ましい。
前記内部電極層は、前記第1切断面に露出しておらず、
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の前記第2切断面の一方に露出し、かつ、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第2切断面の他方に露出し、
前記積層体の前記第2切断面に、前記機能部材として電極材料が付与される工程をさらに備えることが好ましい。
セラミック層と内部電極層が積層された未焼成のマザー積層体を、その主面にと交差する第1切断面が形成されるような態様でカットして、積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の第1切断面のうちの一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が前記一対の第1切断面のうちの他方に露出した構造を有する複数の積層体とした後、プレスすることにより、前記第1切断面どうしが接着した接着積層体を得る接着積層体形成工程と、
前記接着積層体を、前記主面および前記第1切断面と交差する第2切断面が形成されるような態様でカットし、一対の前記第2切断面のそれぞれには、前記セラミック層と交互に積層された前記内部電極層のいずれもが露出した構造を有する積層体を得る工程と、
前記積層体の前記第2切断面に、保護部材として絶縁材料を付与する工程と
を具備することを特徴としている。
隣り合う前記分割積層体の前記第1切断面どうしを接触させた状態で、前記分割積層体をプレスする工程と、
を備えることを特徴としている。
(a)第1切断面どうしが接着するとともに、積層体を構成するセラミック層や内部電極層が十分に圧着するような条件でプレスを行うようにしてもよく、また、
(b)第1切断面どうしが接着した接着積層体を得ることを優先した条件でプレスを行った後、セラミック層や内部電極層を十分に圧着させることが可能な条件でプレスを行うようにしてもよい。
この実施形態1では、積層セラミック電子部品として、積層セラミックコンデンサを製造する場合を例にとって説明する。
まず、セラミック層と内部電極層が積層された構造を有する未焼成のマザー積層体を準備する。
なお、マザー積層体は、誘電体セラミックを用いたセラミックグリーンシートに導電性ペーストを塗布して内部電極パターンを形成した電極パターン形成シートと、内部電極パターンを備えていない電極パターン未形成シートを所定の順序で積層することにより形成される。
(2−1)未焼成のマザー積層体1を、図1に示すように、マザー積層体1の主面に垂直に、かつ、マザー積層体1を平面的にみた場合における一の方向(D1)に沿って、カット刃2を用いた押し切りカットの方法でカットする。
なお、カットはダイシングの方法で行うことも可能である。ただし、切断面間を接触させ、接着させやすくするためには、押し切りカットを行うことが好ましい。
これにより、マザー積層体1は、主面に交差する第1切断面10が形成されるような態様でカットされて、複数の分割積層体の集合体となる。分割積層体は、棒のように細長い、直方体形状となる。
個片積層体21の集合体を、各個片積層体21の配列を維持しながら、加熱し、好ましくは、加圧(予備プレス)するとともに加熱し、各個片積層体21の第1切断面10および第2切断面20を接着させる。これにより、各個片積層体21が第1切断面10および第2切断面20で接着された接着積層体31(マザー積層体1)を得る。予め積層体にバインダーを含ませておくことで、第1切断面10や第2切断面20の接着が容易になる。
次に、図3(a)に示すように、上記接着積層体31を金型3上にセットし、図3(b)に示すように、上蓋4を施して静水圧プレスを行うことにより、個片積層体21を一体として接着積層体31の全体をプレスして、セラミック層および内部電極層が確実に圧着された個片積層体21の集合体を得る。
それから、図4および図5に示すように、圧着後の個片積層体21の集合体である接着積層体31をテーブル7上に載置し、接着積層体31の上面側から、分割治具5(例えば、円柱状や角柱状の棒、ローラなど)を押圧しながら転がして、分割治具5を接着積層体31の主面に沿って相対的に移動させることにより、第1切断面10どうし、および、第2切断面20どうしが接着した接着積層体31を、第1切断面10間および第2切断面20間で分割する。これにより個々の分割された個片積層体21が得られる。
なお、この実施形態1において、第1切断面10は、図6に示すように、第1切断面および第2切断面で分割された個片積層体21についてみた場合において、積層方向に隣り合う内部電極層42(42a,42b)が引き出される、一対の端面となる面である。また、第2切断面20は、図6に示すように、セラミック層44と交互に積層された内部電極層42(42a,42b)のいずれもが露出しない一対の側面となる面である。
接着積層体を分割して得た個片積層体21を、所定の条件で焼成することにより、焼成済みの個片積層体(チップ)41(図7)を得る。
それから、図7(a)に示すように、焼成済みの個片積層体(チップ)41を、粘着性を有する保持部材6の保持面に保持させ、内部電極層42が露出した第1切断面10である端面に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペースト8を付与する。なお、この実施形態1では、図7(b)に示すように、プレート17上に所定の厚みとなるように展開させた導電性ペースト8に、チップ41の内部電極層42が露出した第1切断面(端面)10を浸漬することにより、第1切断面(端面)10に外部電極形成用の導電性ペースト8を付与する(図7(c)参照)。
上記実施形態1では、未焼成のマザー積層体1を、一の方向(D1)に、第1切断面10が形成されるような態様でカットするとともに、第1切断面10と交差(直交)する方向(D2)に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットした後、プレスして、接着積層体21を形成するようにしたが、この実施形態2のように、プレスを行う前の段階では、未焼成のマザー積層体1を一の方向(D1)にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)し、プレスを行った後の段階で、第1切断面10と交差(直交)する方向(D2)に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットするように構成することも可能である。以下、説明を行う。
実施形態1で用いたものと同様の未焼成のマザー積層体を準備する。
それから、実施形態1の場合と同様の方法で、未焼成のマザー積層体1を一の方向(D1)にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)する(図1参照)。
次に、実施形態1の場合と同様の方法で、第1切断面が形成されるような態様でカットされたカット後積層体を、加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱し、カット後積層体の第1切断面を接着させることにより接着積層体を形成する。
上記実施形態1の場合と同様の方法で、接着積層体のプレスを行う。
プレス後の接着積層体を、第1切断面と交差(直交)する方向にカット(第2切断面が形成されるような態様でカット)する。
上記(5)の工程でカットされた接着積層体を分割することにより個片積層体を得る。
分割された個片積層体を実施形態1の場合と同様にして焼成する。
焼成された個片積層体の端面(第1切断面)に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペーストを付与して焼き付けることにより、焼成金属層(下地電極層)を形成する。
これにより、図8に示すような構造を有する積層セラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)が得られる。
この実施形態3では、マザー積層体を、第1切断面が露出するように分割した、分割積層体に機能部材として導電性ペーストを付与するようにした場合の、積層セラミック電子部品の製造方法の実施形態について説明する。
まず、実施形態1で用いたものと同様の未焼成のマザー積層体を準備する。
上記実施形態1の場合と同様に、未焼成のマザー積層体1を、一の方向(D1)に、第1切断面が形成されるような態様でカットするとともに、一の方向(D1)と交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットする。
上記実施形態1の(3)の工程と同様の方法で積層体の接着を行う。
上記実施形態1の(4)の工程と同様の方法で接着積層体のプレスを行う。
それから、図9に示すように、圧着後の個片積層体21の集合体である接着積層体31をテーブル7上に載置し、接着積層体31の上面側から、分割治具5を押圧しながら、一の方向(D1)に交差(直交)する方向(第2切断面20に沿う方向(D2))に移動させることにより、接着積層体31を、第1切断面10で分割する。
それから、図11(a)に示すように、接着積層体31を第1切断面10で分割することにより得られた、第1切断面10が露出した分割積層体31aを、粘着性を有する保持部材6の保持面に保持させ、内部電極層42が露出した第1切断面10に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペースト8を付与する。なお、この実施形態3では、図11(b)に示すように、プレート17上に所定の厚みとなるように展開させた導電性ペースト8に、分割積層体31aの内部電極層42が露出した第1切断面10を浸漬することにより、端面(第1切断面)10に外部電極形成用の導電性ペースト8を付与する(図11(c)参照)。
それから、図12に示すように、対向する一対の端面(第1切断面)10に導電性ペーストを付与した複数の分割積層体31aをテーブル7上に載置し、接着積層体31aの上面側から、分割治具5を押圧しながら、分割積層体31aの、導電性ペースト8が付与された第1切断面10の長手方向に沿う方向に移動させることにより、分割積層体31aを第2切断面20で分割する。これにより、第1切断面に導電性ペースト8が付与された状態の個片積層体(チップ)が得られる。
次に、分割することにより得られた個片積層体(チップ)を所定の条件で焼成して、セラミック層と内部電極層の積層体を焼結させるとともに、付与した導電性ペーストを焼き付けることにより、焼成金属層(下地電極層)を備えた焼成済みの個片積層体を得る。
これにより、個片積層体(チップ)の両端面に外部電極が配設された構造を有する積層セラミック電子部品が得られる。
上記実施形態3では、未焼成のマザー積層体1を、一の方向に、第1切断面10が形成されるような態様でカットするとともに、第1切断面10と交差(直交)する方向に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットした後、プレスして、接着積層体21を形成し、その後、第1切断面間で分割して分割積層体31aをするようにしたが、この実施形態4のように、プレスを行う前の段階では、未焼成のマザー積層体1を一の方向にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)し、プレスを行った後の段階で、第1切断面10と交差(直交)する方向に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットするように構成することも可能である。以下、説明を行う。
実施形態3の場合と同様の未焼成のマザー積層体を準備する。
それから、実施形態1の場合と同様の方法で、未焼成のマザー積層体1を一の方向(D1)にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)する(図1参照)。
次に、第1切断面が形成されるような態様でカットされたカット後積層体を実施形態1の場合と同様の方法で、加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱し、カット後積層体の第1切断面を接着させることにより接着積層体を形成する。
上記実施形態1の場合と同様の方法で、接着積層体のプレスを行う。
プレスされた接着積層体の第1切断面間を分割して、第1切断面が長手方向の側面となる分割積層体を得る。
分割積層体の第1切断面に、機能部材として導電性ペーストを付与する。
第1切断面に導電性ペーストが付与された分割積層体を、第1切断面に交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットして、端面に導電性ペーストが付与された個片積層体に分割する。
分割された個片積層体を焼成して、焼成金属層(下地電極層)を備えたチップを得る。
これにより、個片積層体(チップ)の両端面に外部電極が配設された構造を有する積層セラミック電子部品が得られる。
この実施形態5では、図13に示すように、マザー積層体をカット、分割することにより得られる個片積層体21が、互いに対向する一対の端面(第1切断面)10に、積層方向に隣り合う内部電極層42a,42bが引き出され、かつ、互いに対向する一対の側面(第2切断面20)に、セラミック層44と交互に積層された内部電極層42a,42bのいずれもが露出した構造を有する個片積層体である場合における、積層セラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法について説明する。
なお、カットすることにより、図13に示す構成を有する個片積層体が得られるマザー積層体は、例えば、帯状の内部電極パターンが、所定の間隔をおいて並んで配設されたセラミックグリーンシートを、内部電極パターンの位置が、その長手方向に直交する方向に、一層毎に、交互に逆側にずれるような態様で積層するする工程を経て製造することができる。
マザー積層体をカット、分割することにより図13に示すような構造を有する個片積層体21が得られるようなマザー積層体を準備する。
(2−1)未焼成のマザー積層体を、主面に垂直に、一の方向に、第1切断面が形成されるような態様でカットする。
これにより、マザー積層体は、図13に示すように、一対の端面(第1切断面)10に、積層方向に隣り合う内部電極層42a,42bが露出し、かつ、一対の側面(第2切断面20)に、セラミック層44と交互に積層された内部電極層42a,42bのいずれもが露出した構造を有する個々の積層体(個片積層体)21の集合体となる。
個片積層体の集合体を、各個片積層体の配列を維持しながら、加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱し、各個片積層体の第1切断面および第2切断面を接着させる。
上記実施形態1の場合と同様の方法で、接着積層体のプレスを行う。
接着積層体を、実施形態1の場合と同様の方法で、分割することにより、接着積層体が、第1切断面間および第2切断面間で分割された、個々の個片積層体、すなわち、図13に示すような構造を有する個片積層体21を得る。
次に、図14に示すように、個片積層体21の、内部電極層42a,42bのいずれもが露出した第2切断面20(図13参照)に機能部材として、絶縁性の材料からなる保護層50を付与する。
この実施形態5では、保護層50を構成する機能部材が、個片積層体21のセラミック層44を構成するセラミックと共通する材料(例えば、チタン酸バリウムなどのセラミック材料)を含む材料からなるものであることが望ましい。なお、この保護層50は、内部電極層の両側部から積層セラミック電子部品を構成するチップの側面までの間のいわゆるサイドギャップを確保して、絶縁信頼性を確保するための層として機能する。
なお、逆側の側面(第2切断面20)にも同様にして、セラミックシート50a(保護層50)を付与する。
それから、保護層50が付与された個片積層体21を、所定の条件で焼成し、個片積層体21を焼結させる。
次に、図16に示すように、焼成済みの個片積層体41(チップ)の、内部電極層42a,42b(図13,14参照)が引き出された端面(第1切断面)10に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペースト8を付与する。
チップ41の端面である第1切断面10に導電性ペースト8を付与する方法としては、例えば、実施形態1の(7)の工程で説明した方法を用いることができる。
上記実施形態5では、未焼成のマザー積層体1を、一の方向に、第1切断面10が形成されるような態様でカットするとともに、第1切断面10と交差(直交)する方向に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットした後、プレスして、接着積層体21を形成するようにしたが、この実施形態6のように、未焼成のマザー積層体1を、第1切断面が形成される方向にのみカットした状態でプレスを行い、第1切断面に沿って分割した後、第1切断面に交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットして、個片積層体に分割するように構成することも可能である。以下、説明する。
実施形態5と同様の構成を有する未焼成のマザー積層体を準備する。
それから、未焼成のマザー積層体を、一の方向(D1)にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)する。
次に、第1切断面が形成されるような態様でカットされたカット後積層体を加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱して第1切断面を接着させた後、プレスすることにより接着積層体を得る。
プレスされた接着積層体を、第1切断面間で分割して、第1切断面が露出した複数の分割積層体に分割する。
複数の分割積層体を第1切断面に交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットして、個片積層体に分割する。
この実施形態7でも、マザー積層体をカット、分割することにより得られる個片積層体21が、図13に示すような構造を有する個片積層体である場合における、積層セラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法について説明する。
実施形態5と同様の構成を有する未焼成のマザー積層体を準備する。
(2−1)未焼成のマザー積層体を、主面に垂直に、一の方向に、第1切断面が形成されるような態様でカットする。
個片積層体の集合体を、各個片積層体の配列を維持しながら、加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱し、各個片積層体の第1切断面および第2切断面を接着させる。
上記実施形態1の場合と同様の方法で、接着積層体のプレスを行う。
それから、図17に示すように、圧着後の個片積層体21の集合体である接着積層体31をテーブル7上に載置し、接着積層体31の上面側から、分割治具5を押圧しながら、第1切断面10に沿う方向(D1)に移動させることにより、接着積層体31を、第2切断面20で分割する。これにより、図18に示すように、第2切断面20が露出した分割積層体31bが得られる。なお、図18に示すように、第2切断面20には、内部電極層42(42a,42b)とセラミック層の側部が露出している。また、分割積層体31bにおいて、第1切断面10どうしは接合された状態にある。
次に、分割積層体31bの、内部電極層42a,42bのいずれもが露出した第2切断面20(図18参照)に機能部材として、絶縁性の材料(セラミックスラリー)からなる保護層50を付与する(図19参照)。
分割積層体を、第1切断面で分割することにより、保護層を備えた個片積層体を得る。分割は、例えば、分割積層体の上面側から、ローラを押圧しながら、所定の方向(第1切断面と交差(直交)する方向)に移動させることにより行うことができる。
それから、保護層が形成された個片積層体を、所定の条件で焼成することにより、焼成済みの個片積層体(チップ)を得る。
次に、焼成済みの個片積層体の、内部電極層が交互に引き出された端面(第1切断面)に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペーストを付与する。導電性ペーストを付与する方法としては、例えば、実施形態1の(7)の工程で説明した方法を用いることができる。
上記実施形態7では、図13に示すように、未焼成のマザー積層体1を、一の方向に、第1切断面10が形成されるような態様でカットするとともに、第1切断面10と交差(直交)する方向に、第2の切断面20が形成されるような態様でカットした後、接着、プレスを行って接着積層体21を形成するようにしたが、この実施形態8のように、未焼成のマザー積層体1を、第1切断面が形成される方向(D1)にのみカットした状態でプレスを行い、その後、第1切断面に交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットを行って、個片積層体に分割するように構成することも可能である。以下、説明する。
実施形態5で用いたものと同様のマザー積層体を準備する。
それから、未焼成のマザー積層体を、一の方向(D1)にのみカット(第1切断面が形成されるような態様でカット)する。
次に、第1切断面が形成されるような態様でカットされたカット後積層体を加熱し、好ましくは、加圧するとともに加熱して第1切断面を接着させた後、プレスすることにより接着積層体を得る。
得られた接着積層体を、一の方向(D1)と交差(直交)する方向に、第2切断面が形成されるような態様でカットして、第2切断面が露出した複数の分割積層体に分割する。なお、この分割積層体においては、第1切断面間は接着した状態にある。
第2切断面が露出した分割積層体の第2切断面に機能部材として、絶縁性の材料(セラミックスラリー)からなる保護層を付与する。なお、保護層を付与する方法としては、実施形態5の(6)で説明した機能部材(保護層)の付与の方法を用いることができる。
第2切断面に保護層50が付与された分割積層体上面側から、分割治具5を押圧しながら、一の方向(D1)に交差(直交)する方向に移動させることにより、分割積層体を第1切断面で分割することで、保護層を備えた個片積層体を得る。
それから、保護層が形成された個片積層体を、所定の条件で焼成することにより、焼成済みの個片積層体(チップ)を得る。
次に、焼成済みの個片積層体の、内部電極層が交互に引き出された端面(第1切断面)に、機能部材として、外部電極形成用の導電性ペーストを付与する。導電性ペーストを付与する方法としては、例えば、実施形態1の(7)の工程で説明した方法を用いることができる。
2 カット刃
3 金型
4 上蓋
5 分割治具(ローラ)
6 保持部材
7 テーブル
8 導電性ペースト
10 第1切断面
16 保持部材
17 プレート
18 ベースプレート
20 第2切断面
21 個片積層体
31 接着積層体
31a 第1切断面が露出した分割積層体
31b 第2切断面が露出した分割積層体
41 焼成済みの個片積層体(チップ)
42(42a,42b) 内部電極層
43 外部電極
43a 焼成金属層(下地電極層)
43b Niめっき層
43c Snめっき層
44 セラミック層
50 保護層
50a 保護層となる未焼成のセラミックシート
51 弾性ゴムシート
D1 一の方向(D1)
D2 一の方向と交差する方向
Claims (13)
- セラミック層と内部電極層が積層された未焼成のマザー積層体を、前記未焼成のマザー積層体の主面と交差する第1切断面が形成されるような態様でカットした後、プレスすることにより、前記第1切断面どうしが接着した接着積層体を得る接着積層体形成工程と、
接着した前記第1切断面間で前記接着積層体を分割して積層体を得る分割工程と
を備えることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記接着積層体形成工程の後に、前記接着積層体を、前記主面および前記第1切断面と交差する第2切断面が形成されるような態様でカットする工程を備えていることを特徴とする請求項1記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記接着積層体形成工程において、前記マザー積層体を前記第1切断面が形成されるような態様でカットした後、前記プレスを行う前に、前記マザー積層体を、前記主面および前記第1切断面と交差する第2切断面が形成されるような態様でカットした後、プレスすることにより、前記第1切断面および前記第2切断面どうしが接着した接着積層体が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記分割工程において、前記接着積層体の主面を分割治具で押圧しながら、前記分割治具を前記接着積層体の主面に沿って相対的に移動させることにより、前記接着積層体を、接着した前記第1切断面間で分割するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記分割工程において、前記接着積層体の主面を分割治具で押圧しながら、前記分割治具を前記接着積層体の主面に沿って相対的に移動させることにより、前記接着積層体を、接着した前記第1切断面間および前記第2切断面間の少なくとも一方で分割するように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記分割工程で前記接着積層体を分割することにより得た前記積層体の前記第1切断面、および、前記主面および前記第1切断面と交差する第2切断面の少なくとも一方に機能部材を付与する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記分割工程で得られる前記積層体が、交互に積層された内部電極層とセラミック層とを含み、
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が、互いに対向する一対の前記第1切断面の一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第1切断面の他方に露出し、
前記一対の前記第1切断面に、前記機能部材として電極材料が付与される工程をさらに備えること
を特徴とする請求項6記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記分割工程で得られる前記積層体が、交互に積層された内部電極層とセラミック層とを含み、
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の前記第1切断面の一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第1切断面の他方に露出し、かつ、前記第1切断面と交差する、互いに対向する一対の前記第2切断面のそれぞれには、積層された前記内部電極層のいずれもが露出し、
前記積層体の前記第2切断面に、前記機能部材として絶縁材料が付与される工程をさらに備えること
を特徴とする請求項6記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記分割工程で得られる前記積層体が、交互に積層された内部電極層とセラミック層とを含み、
前記内部電極層は、前記第1切断面に露出しておらず、
積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の前記第2切断面の一方に露出し、かつ、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が、前記一対の第2切断面の他方に露出し、
前記積層体の前記第2切断面に、前記機能部材として電極材料が付与される工程をさらに備えること
を特徴とする請求項6記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - セラミック層と内部電極層が積層された未焼成のマザー積層体を、その主面と交差する第1切断面が形成されるような態様でカットして、積層方向に隣り合う内部電極層の一方が互いに対向する一対の第1切断面のうちの一方に露出し、前記積層方向に隣り合う内部電極層の他方が前記一対の第1切断面のうちの他方に露出した構造を有する複数の積層体とした後、プレスすることにより、前記第1切断面どうしが接着した接着積層体を得る接着積層体形成工程と、
前記接着積層体を、前記主面および前記第1切断面と交差する第2切断面が形成されるような態様でカットし、一対の前記第2切断面のそれぞれには、前記セラミック層と交互に積層された前記内部電極層のいずれもが露出した構造を有する積層体を得る工程と、
前記積層体の前記第2切断面に、保護部材として絶縁材料を付与する工程と
を具備することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記絶縁材料を付与する工程の前に、第1切断面間を分割する分割工程をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記絶縁材料を付与する工程の後に、第1切断面間を分割する分割工程をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- セラミック層と内部電極層が積層された、プレスする前の未焼成のマザー積層体を、前記未焼成のマザー積層体の主面と交差する第1切断面が形成されるような態様でカットし、分割積層体を得る工程と、
隣り合う前記分割積層体の前記第1切断面どうしを接触させた状態で、前記分割積層体をプレスする工程と、
を備えることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
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