JP6531439B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置として、印刷不良の原因となるゴミの付着箇所を特定するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この画像形成装置は、中間転写ベルトのトナー像を読み取るラインセンサと、ラインセンサによって読み取られた画像に基づいて像形成不良領域を検出する不良領域検出部と、検出した像形成不良領域の位置と回転体(現像ローラ、感光ドラム、中間転写ベルト)の周長とに基づいていずれかの回転体の周面の状態に起因するかを判定する判定部とを有し、ゴミの付着場所を特定する。
特開2011−253187号公報
本発明の目的は、中間転写ベルトに印刷不良の原因となる劣化箇所が存在する場合であっても印刷不良のない印刷物を出力する画像形成装置を提供する。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の画像形成装置を提供する。
[1]中間転写ベルト上のマークとスペースが反転の関係にある二種類のテストパターンのトナー画像が用紙に転写されて定着された印刷物から印刷物画像を読み取ることを予め定められた回数繰り返し行うインラインセンサと、
前記インラインセンサの読み取った印刷物画像を前記テストパターンと比較し、前記二種類のテストパターンのうち少なくともどちらか一方について前記予め定められた回数と同じ回数だけ印刷不良が検出された場合に、前記テストパターンから前記中間転写ベルト上の劣化箇所を特定する特定手段と、
前記中間転写ベルトをその回転方向に等しい長さに分割した短冊状の領域、あるいは該短冊状の領域を前記回転方向に直交する方向に所定の長さに分割した小領域を用いて、前記中間転写ベルト上にトナー画像が形成される領域を、前記中間転写ベルト上の劣化箇所に応じて、前記中間転写ベルトの回転方向またはそれに直交する方向に可動にすることにより、前記特定手段が特定した劣化箇所を含む前記中間転写ベルト上の領域を用いずに前記中間転写ベルト上にトナー画像を転写するよう制御する印刷制御手段とを有する画像形成装置。
[2]前記特定手段は、前記中間転写ベルトの全領域においてテストパターンのトナー画像を用紙に転写するよう前記中間転写ベルトの周回数を、前記用紙のサイズに基づき決定する前記[1]に記載の画像形成装置。
[3]前記印刷制御手段は、用紙のサイズに応じて前記劣化箇所を含む中間転写ベルト上の領域を避けて前記中間転写ベルト上にトナー画像を転写するよう制御する前記[1]又は[2]に記載の画像形成装置。
請求項1に記載された発明によれば、中間転写ベルトに印刷不良の原因となる劣化箇所が存在する場合であっても印刷不良のない印刷物を出力することができる。
請求項2に記載された発明によれば、中間転写ベルトの全範囲において劣化箇所を特定することができる。
請求項3に記載された発明によれば、劣化箇所を避けて中間転写ベルト上にトナー画像を転写することができる。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 図1Bは、画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。 図2は、画像形成装置の内部で変遷する印刷画像と印刷媒体の関係を示す概念図である。 図3(a1)及び(a2)は従来の画像形成装置の印刷動作、図3(b1)及び(b2)は本願の第1の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。 図4(a)及び(b)は、劣化箇所特定手段がテストパターンの印刷により印刷不良箇所を特定する動作を説明するための図である。 図5は、欠陥パネルを特定する動作を説明するための図である。 図6は、欠陥パネルを特定する動作を説明するための図である。 図7は、印刷制御手段が印刷不良が生じないパネルのみを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。 図8は、印刷制御手段が印刷不良が生じないパネルのみを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。 図9(a)、(b1)、(b2)、(c1)及び(c2)は従来の画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。 図10(a)、(b1)、(b2)、(c1)及び(c2)は本願の第2の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。 図11(a)、(b)、(c1)及び(c2)は、欠陥セクタを特定する動作を説明するための図である。 図12は、印刷制御手段が印刷不良が生じないセクタで構成されたパネルを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。 図13は、印刷制御手段が印刷不良が生じないセクタで構成されたパネルを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。 図14(a)、(b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)及び(d2)は従来の画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。 図15(a)、(b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)及び(d2)は本願の第3の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。 図16(a)、(b)、(c1)及び(c2)は、欠陥セルを特定する動作を説明するための図である。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。また、図1Bは、画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、例えば、デジタルカラープリンタであり、パーソナルコンピュータ等の上位装置から送信された画像データに図示しない画像処理部で画像処理を施してイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像データに変換した後、各色の画像データに基づいてカラー画像を記録媒体の一例である用紙に形成するように構成されている。なお、画像形成装置1は、複写機やファクシミリ、又は複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の複数の機能を有する複合機であってもよい。
画像形成装置1は、各色の画像データに基づいて中間転写ベルト(IBT)21上にトナー画像を形成する画像形成部2と、記録媒体としての用紙を収容する給紙トレイから用紙を給紙する給紙部3と、給紙部3から給紙された用紙を搬送するとともに用紙にIBT21上のトナー画像を転写する用紙搬送部4と、転写されたトナー画像を定着させて印刷物とする画像定着部5と、印刷物の画像を読み取るインラインセンサ−(ILS)部6と、印刷物を排出トレイに排出する排紙部7とを有する。また、各部の動作は制御部8によって制御される。
画像形成部2は主に、感光ドラム20、IBT21から構成される。画像形成部2において、感光ドラム20の円周上に露光点20a、感光ドラム20とIBT21との近接点に第一次転写点21a、IBT21と用紙搬送部4との近接点に第二次転写点4aが存在する。カラー画像を用紙に印刷するために感光ドラム20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色が存在し、ぞれぞれの感光ドラム20上で各色のトナー画像が形成されることで、IBT21上に多色のトナー画像が形成される。なお、本発明の説明においては、説明を簡単にするために、複数存在する感光ドラム20の内、一つの感光ドラム20について言及する。
また、IBT21は、駆動ロール、バックアップロール及び従動ロールに張架されて循環移動する。
印刷される用紙は、用紙搬送経路Rとして給紙部3から用紙搬送部4を経て排紙部7に向かって、図の左側から図の右方向に移動する。感光ドラム20及びIBT21は何れも回転体で、感光ドラム20は図の時計回り方向に、IBT21は図の反時計回り方向に、回転する。
用紙搬送部4は、制御部8の印刷制御手段81からの指示によって、用紙搬送経路R上で移動待機中の用紙を正確なタイミングで第二次転写点4aに繰り出す仕組みを具備している。また、用紙搬送部4は、第二次転写点4aを通過する用紙の移動速度とIBT21の回転面速度とを一致させる仕組みも具備している。
画像形成部2の感光ドラム20とIBT21は、印刷稼働時において、常に一定の速度で回転している。画像形成部2は、第一次転写点21aにおける感光ドラム20とIBT21のそれぞれの回転面速度を一致させる仕組みを具備している。また、画像形成部2は、回転するIBT21上の任意の点と、第一次転写点21aや第二次転写点4aまでの正確な距離を直ちに計測し、制御部8に通知する仕組みも具備している。
なお、図1Aに示す用紙搬送部4は、用紙の両面に印刷する仕組みを備えていないが、両面に印刷する仕組みが備える場合も、同様に本願発明を適用できる。
図2は、画像形成装置の内部で変遷する印刷画像と印刷媒体の関係を示す概念図である。
印刷媒体である用紙は、給紙部3に蓄積されており、制御部8の指示によって用紙搬送部4に繰り出される。用紙搬送部4に繰り出された用紙は、第二次転写点4aで画像が現像され、未定着印刷物に変化する。未定着印刷物は、画像定着部5で画像が定着され、印刷物に変化する。印刷物は、ILS部6を経て、用紙搬送部4から排紙部7に排出される。
画像の一種である原稿画像は、画像形成装置1に入力される原始的な画像データで、制御部8の画像処理によって印刷画像に変換される。画像処理は、感光ドラム20への露光に適したデータに変換するための処理で、具体的にはCMYK色分解やスクリーン化などの処理である。印刷画像は、制御部8の指示によって感光ドラム20上の露光点20aで潜像され、感光ドラム20上で潜像画像に変換される。さらに潜像画像は、感光ドラム20上で単色トナー画像に変換される。感光ドラム20上の単色トナー画像は、第一次転写点21aでIBT21に転写され、IBT21上で多色トナー画像に変換される。
IBT21上の多色トナー画像は、第二次転写点4aで用紙に現像され、用紙から変化した未定着印刷物上で未定着印刷物画像に変換される。さらに未定着印刷物画像は、画像定着部5を経ることで、未定着印刷物から変化した印刷物上の印刷物画像に変換される。印刷物がILS部6を通過するときに、制御部8からILS部6への指示によって印刷物を撮像し、制御部8がILS部6から印刷物画像を得る。
(画像形成装置の動作)
以下に第1の実施の形態に係る画像形成装置の動作例を、(1)動作の概要、(2)印刷不良箇所特定動作、(3)欠陥パネル特定動作、(4)印刷制御動作に分けて説明する。
(1)動作の概要
図3(a1)及び(a2)は従来の画像形成装置の印刷動作、図3(b1)及び(b2)は本願の第1の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。
まず、図3(a2)及び図3(b2)は印刷物を示したもので、図中の右側から左側に向かって印刷物が順番に生産されるものとし、それぞれ「ア1」、「イ1」、「ウ1」、「ア2」、「イ2」、「ウ2」、の順番で画像が印刷されるものとする。
また、図3(a1)及び図3(b1)はIBT21においてトナー画像が形成される領域(以下、「パネル」という。)の配置を示したもので、例えば、IBT1周分に3つのパネルが配置され、「パネルA」、「パネルB」、「パネルC」とそれぞれ呼ばれるものとする。
また、ここでIBT21のパネルAが配置される箇所に、印刷不良原因となる劣化箇所が存在するものとする。なお、パネルの大きさは、印刷物の用紙の大きさに一致するものであり、印刷物の用紙の大きさに応じてIBT21上のパネルの数やパネルの配置が変わる。
図3(a1)及び(a2)に示すように、従来の画像形成装置において、IBT21に劣化箇所を有するパネルAを使って印刷すると、印刷物の1枚目及び4枚目に印刷不良が生じる。
一方、図3(b1)及び(b2)に示すように、本願の画像形成装置1では、劣化箇所を有するパネルAを使わずに、パネルBとパネルCのみを使って印刷する。従って、印刷不良が生じない。なお、以降において、印刷不良が生じるパネルを「欠陥パネル」、印刷不良が生じないパネルを「非欠陥パネル」と呼ぶ。また欠陥パネルの集合を「欠陥パネル一覧」と呼ぶ。
以下において、印刷不良が生じるパネルの特定方法と、印刷不良が生じないパネルのみを使った印刷の制御方法を説明する。なお、印刷不良が生じるパネルの特定は、制御部8の劣化箇所特定手段80が各部を制御して行い、印刷不良が生じないパネルのみを使った印刷の制御方法は、制御部8の印刷制御手段81が各部を制御して行う。
(2)印刷不良箇所特定動作
図4(a)及び(b)は、劣化箇所特定手段80がテストパターンの印刷により印刷不良箇所を特定する動作を説明するための図である。
劣化箇所特定手段80は、各部を制御して、テストパターンを印刷画像として用紙に印刷し、ILS部6から得たテストパターンの印刷物画像を印刷画像と比較することで、印刷不良の有無を判定する。
印刷不良とは、印刷画像としてマーク(トナーが用紙に付くこと)の箇所が印刷物画像としてスペース(トナーが用紙に付かないこと)であったり(以下、「マークミス」という。)、印刷画像としてスペースの箇所が印刷物画像としてマークであったりすること(以下、「スペースミス」という。)である。
マークを真偽値の真、スペースを真偽値の偽とすると、テストパターンの印刷画像と印刷物画像の排他的論理和の結果で真の箇所が有れば印刷不良が有ることが判定できる。なお、図中では「マークミス」及び「スペースミス」を区別して表しているが、排他的論理和の結果ともに真の箇所となる。このため、劣化箇所特定手段80は、マークとスペースが反転の関係にある二種類のテストパターンa及びbを印刷することで、印刷不良を判定する。また、この例では、単に印刷不良の有無だけでなく、印刷不良の二次元座標も特定する。
(3)欠陥パネル特定動作
「(2)印刷不良箇所特定動作」で説明したように、劣化箇所特定手段80は、特定のパネルに対して二種類のテストパターンを使用して印刷することにより、そのパネルに印刷不良が生じるか否かを判定する。さらに、劣化箇所特定手段80は、IBT21を構成する全てのパネルに対して印刷不良が生じるか否かも判定する。しかし、判定された印刷不良が、IBT21に原因が有るとは断定できない。例えば、感光ドラム20の劣化によっても印刷不良が生じる場合がある。
劣化箇所特定手段80は、生じた印刷不良が、IBT21が原因となるものか、感光ドラム20が原因となるものなのかを、IBT21と感光ドラム20の周期性の違いによって判断する。具体的には、IBT21を構成する全てのパネルに対して、二種類のテストパターンを使用して印刷することを、感光ドラム20の周期性が排除できるまで繰り返すことで、IBT21に原因が有る印刷不良を断定する。
図5及び図6は、欠陥パネルを特定する動作を説明するための図である。
図5に示す例は、パネルにおける印刷不良の有無に着目して欠陥パネルを特定する方法であり、感光ドラムの周期性を排除できるまでの繰り返し回数が3回と仮定する。パネルAのように、テストパターンa使用時のパネルAの印刷不良判定回数が3回、つまり繰り返し回数と同じである場合、劣化箇所特定手段80は、パネルAを欠陥パネルと判定する。
一方、パネルB及びパネルCのように、印刷不良判定回数がテストパターンa使用時及びテストパターンb使用時ともに3回未満、つまり繰り返し回数未満である場合、劣化箇所特定手段80は、パネルBとパネルCは非欠陥パネルと判定する。
また、図6に示す例は、パネルにおける印刷不良の箇所に着目して欠陥パネルを特定する方法であり、感光ドラムの周期性を排除できるまでの繰り返し回数が3回と仮定する。パネルAのように、テストパターンa使用時のパネルAの印刷不良箇所が同じ箇所に3回、つまり繰り返し回数と同じだけ出現する場合、劣化箇所特定手段80は、パネルAを欠陥パネルと判定する。
一方、パネルB及びパネルCのように、印刷不良箇所がテストパターンa使用時及びテストパターンb使用時ともに3回未満、つまり繰り返し回数未満である場合、劣化箇所特定手段80は、パネルBとパネルCを非欠陥パネルと判定する。
(4)印刷制御動作
画像を用紙に印刷するには、感光ドラム20上の露光点における露光開始タイミングや、第二次転写点4aへの用紙繰り出しタイミングを、正確に制御する必要がある。露光開始タイミングや用紙繰り出しタイミングは、IBT21に配置されたパネルの位置によって決定されるものであり、各動作は印刷制御手段81によって制御される。
図7及び図8は、印刷制御手段81が印刷不良が生じないパネルのみを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。
図7に示すように、感光ドラム20上の露光点20aから第一次転写点21aまでの距離をd1とする。印刷制御手段81の制御により、回転状態にあるIBT21上の第一次転写点21aから上流に向かって距離d1の位置(露光開始タイミング点21b)にパネルXの先端が到達したとき、露光を開始する。
また、図8に示すように、用紙搬送経路R上の移動待機中の用紙Pの先端から第二次転写点4aまでの距離をd2とする。印刷制御手段81の制御により、回転状態にあるIBT21上の第二次転写点4aから上流に向かって距離d2の位置(繰り出しタイミング点4b)にパネルXの先端が到達したとき、用紙を繰り出す。しかし、到達したパネルXが多色トナー画像を形成しない場合、つまりそのパネルXに対して感光ドラム20上で露光されなかった場合、印刷制御手段81の制御により、用紙を繰り出さない。
つまり、本願発明では、印刷制御手段81の制御により、パネルXが欠陥パネルの場合は露光を開始せず、用紙も繰り出さない。一方、印刷制御手段81の制御により、パネルXが非欠陥パネルの場合は回転状態にあるIBT21上の第一次転写点21aから上流に向かって距離d1の位置にパネルXの先端が到達したとき露光を開始する。
(第1の実施の形態の効果)
上記した実施の形態によれば、印刷不良の改善のためにIBT21を交換する必要がある場合であっても、IBT21の劣化箇所を特定し、当該劣化箇所を用いずに印刷処理を行うことにより、印刷不良を生じずに動作を継続させることができる。つまり、IBT21の劣化箇所を含むパネルを用いずに通過させる分だけ印刷の生産性は低下するものの、IBT21が交換されるまで印刷不能となることを回避することができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、用紙のサイズによってIBT21上の領域が固定されていたパネルの位置をIBT21の回転方向に可動にした点で、第1の実施の形態と異なる。なお、画像形成装置1の構成は以下において特に言及しない限り第1の実施の形態と共通し、共通する構成については共通する符号を用いるものとする。
(画像形成装置の動作)
以下に第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作例を、(1)動作の概要、(2)欠陥セクタ特定動作、(3)印刷制御動作に分けて説明する。
(1)動作の概要
図9(a)、(b1)、(b2)、(c1)及び(c2)は従来の画像形成装置の印刷動作、図10(a)、(b1)、(b2)、(c1)及び(c2)は本願の第2の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。
まず、図9(b2)、図9(c2)、図10(b2)、図10(c2)は印刷物を示したもので、右側から左側に向かって印刷物が順番に生産されるものとする。図9(b2)、図10(b2)に示すように、用紙Pに対して、「ア1」、「イ1」、「ウ1」、「ア2」、「イ2」、「ウ2」、の順番で画像が印刷される。また、図9(c2)及び図10(c2)に示すように、用紙Pと異なるサイズの用紙Qに対して、「カ1」、「キ1」、「カ2」、「キ2」、の順番で画像が印刷される。
図9(b1)、図9(c1)、図10(b1)、図10(c1)はIBT21におけるパネルの配置を示したもので、パネルA、パネルB、パネルCとそれぞれ呼ばれるものとする。1周分のIBT21には、用紙Pの場合で3つのパネルが、用紙Qの場合で2つのパネルが配置される。
図9(a)及び図10(a)のように、IBT21には印刷不良の原因となる劣化箇所が存在する。なお、パネルの大きさは、用紙の大きさと概ね一致する。
図9(b1)に示すように、用紙Pの場合では、劣化箇所がパネルA及びパネルCの領域に含まれるため、図9(b2)に示すように、印刷物の1枚目、3枚目、4枚目及び6枚目に印刷不良が生じる。また、図9(c1)に示すように、用紙Qの場合では、劣化箇所がパネルA及びパネルBの領域に含まれるため、図9(c2)に示すように、1枚目から4枚目までの全ての印刷物に印刷不良が生じる。
一方、図10(b1)及び(c1)に示すように、本願の画像形成装置1では、劣化箇所を避けてパネルを再配置する。従って、図10(b2)及び(c2)に示すように、印刷不良が生じない。
以降において、IBT21における印刷不良原因となる劣化箇所の特定と、パネルの再配置のために、「セクタ」という概念を用いる。セクタとは、環状のIBT21を回転方向に等しい長さで区分した概念である。図10(a)に示すように、セクタは短冊状を成しており、回転体であるIBT21の回転方向を短辺とする。複数のセクタが長辺同士を合わせて連ねることで、IBT21が形成される。セクタは、環状のIBT21において固定的に(変動することなく)位置付けられる。
図10(a)に示すように、1周分のIBT21は、一例として、セクタaからxまでの24セクタに区分される。この例では、印刷不良の原因となる劣化箇所は、セクタa、b、c、v、w、xの6セクタに存在する。これら6セクタを「欠陥セクタ」という。ここで、欠陥セクタとは、そのセクタを使用して印刷すると、印刷不良が生じるセクタをいう。また、「欠陥セクタ一覧」とは、複数のセクタから構成されるIBT21において、印刷不良が生じる特定のセクタを抽出したリストである。
また、用紙Pには連続する6セクタが、用紙Qには連続する10セクタがパネル形成のために必要となる。さらに、パネル同士の間隙(パネル間隙)には連続する2セクタ以上が必要であるとする。ここで、パネル間隙は、搬送用紙間の最小間隙以上の距離を有するものとする。なお、パネル間隙は、欠陥セクタや非欠陥セクタに関係なく形成することができる。
印刷不良原因箇所を避けてパネルを配置するには、用紙Pの場合、図10(b1)に示すように、連続する6非欠陥セクタのセクタdからiまでをパネルA、続いて連続する2セクタのセクタjとkをパネル間隙、続いて連続する6非欠陥セクタのセクタlからqまでをパネルB、続いて連続する2セクタのセクタrとsをパネル間隙にする。
続くセクタtから連続する6セクタのセクタaまでは、セクタa、v、w、xが欠陥セクタであるためパネルCを配置できない。また、セクタbとcも欠陥セクタであるため、セクタrからcまでの連続する10セクタをパネル間隙とする。
また、用紙Qの場合、図10(c1)に示すように、連続する10非欠陥セクタのセクタdからmまでをパネルA、続いて連続する2セクタのセクタnとoをパネル間隙にする。続くセクタpから連続10セクタのセクタaまでは、セクタa、v、w、xが欠陥セクタであるためパネルBを配置できない。また、セクタbとcも欠陥セクタであるため、セクタnからcまでの連続する14セクタをパネル間隙とする。
以下において、印刷不良が生じるセクタの特定方法と、印刷不良が生じないセクタのみでパネルを構成し、当該パネルを使った印刷の制御方法を説明する。なお、印刷不良が生じるセクタの特定は、制御部8の劣化箇所特定手段80が各部を制御して行い、印刷不良が生じないセクタのみで構成されたパネルを使って印刷するための制御方法は、制御部8の印刷制御手段81が各部を制御して行う。
(2)欠陥セクタ特定動作
劣化箇所特定手段80は、欠陥セクタ特定動作の前提として、第1の実施の形態の「(2)印刷不良箇所特定動作」と同様のテストパターンを用い、各セクタの印刷不良箇所を特定する。
テストパターンを用紙に印刷するには、図10で説明したように、IBT21上にパネルとパネル間隙を配置しなければならない。パネルとパネル間隙は、何れも1つ以上のセクタから構成される。特定のパネルに対してテストパターンを使用して印刷することにより、その特定のパネルを構成するそれぞれのセクタに印刷不良が生じるか否かを判定することができる。しかし、パネル間隙を構成するセクタの印刷不良は判定できない。このため、一旦配置したパネルに対するテストパターンの印刷が終了した後に、パネル間隙に使用されていたセクタを新たにパネルとして使用するように再配置して、テストパターンを再び印刷する。この手段によって、IBT21を構成する全てのセクタに対して印刷不良が生じるか否かを判定することができ、全ての欠陥セクタを特定することができる。
図11(a)、(b)、(c1)及び(c2)は、欠陥セクタを特定する動作を説明するための図である。
図11(a)に示す例では、1周分のIBT21をセクタaからpまでの16セクタに区分している。セクタe、f、g、h、i、jは最終的に特定される欠陥セクタで、セクタe、f、g、hは二種類ある一方のテストパターンaによって検知可能な印刷不良箇所を有し、セクタg、h、i、jはもう一方のテストパターンbによって検知可能な印刷不良箇所を有する。
また、図11(a)に示すように、テストパターンの印刷には用紙Rを用いるとし、用紙Rの印刷には連続する6セクタがパネル形成に必要であるものとする。
図11(b)に示すように、劣化箇所特定手段80は、一例として、IBT21を構成する全てのセクタに対して印刷不良が生じるか否かを判定するために、IBT3周分に4パネルを配置する。
パネルAはIBT21の1周目のセクタaからfまで、パネルBはセクタiからnまで、パネルCはIBT21の2周目のセクタcからhまで、パネルDはセクタkからpまで配置される。このような配置により、全てのセクタを使用した印刷が可能となる。
劣化箇所特定手段80は、上記した配置に二種類のテストパターンを使用して、感光ドラムの周期性を排除できる回数分だけ繰り返すことで、欠陥セクタを判定する。劣化箇所特定手段80は、欠陥セクタか否かの判定の際、セクタ毎に用意されたカウンタを用いる。
カウンタは、一つのセクタ対して四種類(テストパターンの種類に2を乗じた数)あり、全てのセクタに対するカウンタは、最初のテストパターンの印刷前までにゼロリセットされる。四種類のカウンタの内、二種類がテストパターンaのためのもので、残り二種類がテストパターンbのためのものである。また、四種類のカウンタの内、二種類がそれぞれのテストパターンにおいての印刷不良調査回数を、残りニ種類がそれぞれのテストパターンにおいての印刷不良検知回数を意味する。
劣化箇所特定手段80は、任意のパネルを使用して、任意のテストパターンを印刷すると、そのパネルを構成する全てのセクタに対するそのテストパターンのための印刷不良調査回数のカウンタをカウントアップする。さらに、そのパネルで印刷不良が生じた場合、その印刷不良箇所がいずれのセクタにあたるかを分析し、印刷不良箇所が検知されたセクタに対するそのテストパターンのための印刷不良検知回数のカウンタをカウントアップする。
テストパターンの印刷が全て終了した時点で、任意のセクタの任意のテストパターンにおける印刷不良調査回数のカウンタと印刷不良検知回数のカウンタの値同士が一致する場合は、劣化箇所特定手段80は、そのセクタを欠陥セクタであると判定する。また、二種類のテストパターンの内の少なくとも一方のテストパターンにおいてカウンタの値同士が一致すれば、劣化箇所特定手段80は、欠陥セクタであると判定し、両方のテストパターンにおいてカウンタの値同士が何れも一致しなければ、劣化箇所特定手段80は、非欠陥セクタであると判定する。
図11(b)に示す例は、劣化箇所特定手段80がパネルAからDまでをテストパターンaで印刷し、さらにパネルAからDまでをテストパターンbで印刷したものであり、図11(c1)及び(c2)に示す例は、感光ドラムの周期性を排除できるまでの繰り返し1回目完了後の、カウンタである。この例では、カウンタは64種類(16セクタ×2テストパターン×2)ある。印刷不良調査回数のカウンタの値は、何れも1か2で、ゼロは無い(未調査のセクタは無い)。劣化箇所特定手段80は、印刷不良調査回数と印刷不良検知回数のそれぞれのカウンタ値同士が一致するセクタ、つまりセクタe、f、g、h、i、jを、欠陥セクタと判定する。
なお、劣化箇所特定手段80は、印刷不良検知回数のカウンタの値がゼロであれば、そのセクタでは印刷不良が無かったと判定する。また、印刷不良検知回数のカウンタ値の値が(ゼロでなく、かつ)印刷不良調査回数のカウンタの値と一致しなければ、IBT21以外(例えば感光ドラム)を原因とする印刷不良が有ると判定する。
(3)印刷制御動作
図12及び図13は、印刷制御手段81が印刷不良が生じないセクタで構成されたパネルを使って印刷を制御する動作を説明するための図である。
図12に示すように、感光ドラム20上の露光点20aから第一次転写点21aまでの距離をd1とする。印刷制御手段81の制御により、回転状態にあるIBT21上の第一次転写点21aから上流に向かって距離d1の位置(露光開始タイミング点21b)にパネルの先端が到達したとき、露光を開始する。
また、図13に示すように、用紙搬送経路R上の移動待機中の用紙Pの先端から第二次転写点4aまでの距離をd2とする。印刷制御手段81の制御により、回転状態にあるIBT21上の第二次転写点4aから上流に向かって距離d2の位置(繰り出しタイミング点4b)にパネルXの先端が到達したとき、用紙を繰り出す。
ここで、テストパターンの印刷、及びIBT21の印刷不良原因箇所を避けた印刷の両方において、パネルは複数のセクタから構成される。つまり、パネルの先端は、パネルの先端に位置付けられたセクタの先端(パネル開始セクタの先端)である。従って、印刷制御手段81の制御により、IBT21の第一次転写点21aから上流に向かって距離d1の位置にパネル開始セクタの先端が到着したとき、露光を開始する。また、IBT21上の第二次転写点4aから上流に向かって距離d2の位置にパネル開始セクタの先端が到着したとき、用紙を繰り出す。
(第2の実施の形態の効果)
上記した実施の形態によれば、印刷不良の改善のためにIBT21を交換する必要がある場合であっても、IBT21の劣化箇所を特定し、当該劣化箇所を避けてパネルの位置を設定し、印刷処理を行うことにより、印刷不良を生じずに動作を継続させることができる。また、IBT21の回転方向にパネルの位置を固定せずに可変としたため、IBT21が1周するまでの間に含められるパネルの数が第1の実施の形態に比べて同等になるか増加となるため、印刷の生産性が向上する。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、用紙のサイズによってIBT21上の領域が固定されていたパネルの位置をIBT21の回転方向及び回転方向に直交する副方向に可動にした点で、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる。
(画像形成装置の動作)
以下に第3の実施の形態に係る画像形成装置の動作例を、(1)動作の概要、(2)欠陥セル特定動作に分けて説明する。なお、印刷制御動作は第2の実施の形態の「(3)印刷制御動作」と同様であるため説明を省略する。
(1)動作の概要
図14(a)、(b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)及び(d2)は従来の画像形成装置の印刷動作、図15(a)、(b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)及び(d2)は本願の第3の実施の形態に係る画像形成装置の印刷動作を説明するための概略図である。
まず、図14(b2)、(c2)、(d2)、図15(b2)、(c2)、(d2)は印刷物を示したもので、右側から左側に向かって印刷物が順番に生産されるものとする。図14(b2)及び図15(b2)に示すように、用紙Pに対して、「ア1」、「イ1」、「ウ1」、「ア2」、「イ2」、「ウ2」、の順番で画像が印刷される。また、図14(c2)及び図15(c2)に示すように、用紙Qに対して、「カ1」、「キ1」、「ク1」、「カ2」、「キ2」、「ク2」、の順番で画像が印刷される。また、図14(d2)及び図15(d2)に示すように、用紙Rに対して、「サ1」、「シ1」、「ス1」、「セ1」、「ソ1」、「タ1」、「サ2」、「シ2」、「ス2」、「セ2」、「ソ2」、「タ2」、の順番で印刷される。
図14(b1)、(c1)、(d1)、図15(b1)、(c1)、(d1)は、IBT21におけるパネルの配置を示したもので、パネルA、パネルB、パネルCとそれぞれ呼ばれるものとする。1周分のIBT21では、用紙Pの場合で3つのパネルが、用紙Qの場合で3つのパネルが、用紙Rの場合で6つのパネルが配置される。図14(a)及び図15(a)に示すように、IBT21には印刷不良の原因となる劣化箇所が複数個所存在するものとする。なお、パネルの大きさは、用紙の大きさと概ね一致する。
用紙Pの場合、図14(b1)に示すように、劣化箇所を有するパネルA及びパネルCを使って印刷すると、図14(b2)に示すように、印刷物の1枚目、3枚目、4枚目及び6枚目に印刷不良が生じる。
また、用紙Qの場合、図14(c1)に示すように、劣化箇所を有するパネルA及びCを使って印刷すると、図14(c2)に示すように、印刷物の1枚目、3枚目、4枚目及び6枚目に印刷不良が生じる。
また、用紙Rの場合、図14(d1)に示すように、パネルAからパネルFまで劣化箇所を有しないため、図14(d2)に示すように、印刷不良が生じない。
一方、図15(b1)、(c1)及び(d1)に示すように、本願の画像形成装置1では、劣化箇所を避けてパネルを再配置する。従って、図15(b2)、(c2)及び(d2)に示すように、印刷不良が生じない。
以降において、IBT21における印刷不良原因の箇所の特定と、パネルの再配置のために、セクタと「セル」という概念を用いる。セルとは、短冊状のセクタに対して副方向を等しい長さあるいは任意の長さで区分した概念である。IBT21の副方向に複数のセルを連ねることで、セクタが形成される。セルは、IBT21において固定的に(変動することなく)位置付けられる。
図15(a)に示す例では、1周分のIBT21をセクタaからxまでの24セクタに、さらにセル1から3までの全72セル(24セクタ×3)に区分している。なお、以降において、例えば、セクタaにおいてセル1に位置付けられるセルを「セルa1」と呼ぶものとする。
図15(a)に示す例では、印刷不良の原因となる劣化箇所は、セルa2、a3、d3、e3、o1、o2、o3、u3、v2、v3、w3、x3の12セルに存在する。これら12セルを「欠陥セル」という。ここで、欠陥セルとは、そのセルを使用して印刷すると、用紙に印刷不良が生じるセルである。また、印刷不良が生じる欠陥セルを抽出したものを「欠陥セル一覧」と呼ぶ。
また、図15(b1)、(c1)、(d1)の例では、用紙Pには連続する6セクタにセル1から3までの全18セル(6セクタ×3)が、用紙Qには連続する6セクタにセル1から2までの全12セル(6セクタ×2)が、用紙Rには連続する2セクタにセル1のみの全2セル(2セクタ×1)が、パネル形成に必要である。また、パネル同士の間隙(パネル間隙)には連続する2セクタ以上が必要である。
なお、一つの非欠陥セルあるいは用紙搬送垂直方向に連続する複数の非欠陥セルからセクタが形成され、一つのセクタあるいは同様に形成された連続する複数のセクタからパネルが形成される。パネルは、印刷する用紙の大きさと等しいか上回るように、IBT21上に配置される。また、間隙(パネル間隙)は、搬送用紙間の最小間隙以上の距離が使用される。したがって、パネル間隙も一つあるいは複数のセクタから形成されるが、欠陥セルや非欠陥セルに関係なくパネル間隙を形成してよい。
印刷不良原因箇所を避けてパネルを配置するには、用紙Pの場合、図15(b1)に示すように、連続する6非欠陥セクタのセクタfからkまでをパネルAにする。続くセクタlから連続2セクタのセクタmまでをパネル間隙、さらに続くセクタnから連続6セクタのセクタsまでをパネルBとして配置したいが、セルo1、o2、o3、u3、v2、v3、w3、x3が欠陥セルであるためパネルを配置できず、またセルa2、a3、d3、e3も欠陥セルであるため、セクタlから1周超えてセクタeまでの連続する18セクタをパネル間隙にする。
また、用紙Qの場合、図15(c1)に示すように、連続する6非欠陥セクタのセクタbからgまでをパネルAにする。続くセクタhから連続2セクタのセクタiまでをパネル間隙、さらに続くセクタjから連続6セクタのセクタoまでをパネルBとして配置したいが、セルo1、o2が欠陥セルでありパネルを配置できないため、セクタhからoまでの連続する8セクタをパネル間隙、続いて連続する6非欠陥セクタのセクタpからuまでをパネルBにする。続くセクタvから連続2セクタのセクタwまでをパネル間隙、さらに続くセクタxから連続6セクタのセクタeまでをパネルCとして配置したいが、セルa2が欠陥セルであるため、セクタvからaまでの連続する4セクタをパネル間隙にする。なお、セルo3、u3、v3、w3、x3は欠陥セルであるが、用紙Qはこれらのセルを使うことはない(セル1及び2しか使わない)ため、セル3は欠陥セクタの判断に使用されない。
また、用紙Rの場合、図15(d1)に示すように、連続2非欠陥セクタにパネルを配置し、さらに続く連続2セクタにパネル間隙を配置し、パネルと間隙の配置を繰り返す。セルo1が欠陥セルであるため、セクタoはパネル間隙に配置される。セルa2、a3、d3、e3、o2、o3、u3、v2、v3、w3、x3は欠陥セルであるが、用紙Rはこれらのセルを使うことはない(セル1しか使わない)ため、セル2及び3は欠陥セクタの判断に使用されない。
以上に説明したように、用紙の大きさによってセクタが欠陥と判断されるか非欠陥と判断されるか異なる場合がある。例えば、セクタaは、用紙P及びQにおいて欠陥セクタであるが、用紙Rにおいて非欠陥セクタである。セクタdは、用紙Pにおいて欠陥セクタであるが、用紙Q及びRにおいて非欠陥セクタである。セクタoは、用紙P、Q及びRにおいて欠陥セクタである。セクタpは、用紙P、Q及びRにおいて非欠陥セクタである。
以下において、印刷不良が生じるセクタ及びセルの特定方法と、印刷不良が生じないセクタ及びセルのみでパネルを構成し、当該パネルを使った印刷の制御方法を説明する。なお、印刷不良が生じるセクタ及びセルの特定は、制御部8の劣化箇所特定手段80が各部を制御して行い、印刷不良が生じないセクタのみで構成されたパネルを使って印刷するための制御方法は、制御部8の印刷制御手段81が各部を制御して行う。
(2)欠陥セル特定動作
劣化箇所特定手段80は、欠陥セル特定動作の前提として、第1の実施の形態の「(2)印刷不良箇所特定動作」と同様のテストパターンを用い、各セルの印刷不良箇所を特定する。
テストパターンを用紙に印刷するには、図15で説明したように、IBT上にパネルとパネル間隙を配置しなければならない。パネルとパネル間隙は、何れも1つ以上のセクタから構成される。特定のパネルに対してテストパターンを使用して印刷することにより、その特定のパネルを構成するそれぞれのセルに印刷不良が生じるか否かを判定することができる。しかし、パネル間隙を構成するセルの印刷不良は判定できない。このため、一旦配置したパネルに対するテストパターンの印刷が終了した後に、パネル間隙に使用されていたセクタを新たにパネルとして使用するように再配置して、テストパターンを再び印刷する。この手段によって、IBTを構成する全てのセルに対して印刷不良が生じるか否かを判定することができ、全ての欠陥セルを特定することができる。
図16(a)、(b)、(c1)及び(c2)は、欠陥セルを特定する動作を説明するための図である。
図16(a)に示す例では、1周分のIBTをセクタaからpまでの16セクタに、さらにセル1から3までの全48セル(16セクタ×3)に区分している。セルe3、f3、g1、g2、g3、h1、h2、h3、i1、j1は最終的に特定される欠陥セルで、セルe3、f3、g2、g3、h2、h3は二種類ある一方のテストパターンaによって検知可能な印刷不良箇所を有し、セルg1、g2、h1、h2、i1、j1はもう一方のテストパターンbによって検知可能な印刷不良箇所を有する。また、図16(a)に示すように、テストパターンの印刷には用紙Sを用いるとし、用紙Sの印刷には連続する6セクタがパネル形成に必要であるとする。
図16(b)に示すように、劣化箇所特定手段80は、一例として、IBT21を構成する全てのセルに対して印刷不良が生じるか否かを判定するために、IBT3周分で4パネルを配置する。
パネルAはIBT1周目のセクタaからfまで、パネルBはセクタiからnまで、パネルCはIBT2周目のセクタcからhまで、パネルDはセクタkからpまで配置される。このような配置により、全てのセルを使用した印刷が可能となる。
劣化箇所特定手段80は、上記した配置に二種類のテストパターンを使用して、感光ドラムの周期性を排除できる回数分だけ繰り返すことで、欠陥セルを判定する。劣化箇所特定手段80は、欠陥セルか否かの判定の際、セル毎に用意されたカウンタを用いる。
カウンタは、一つのセルに対して四種類(テストパターンの種類に2を乗じた数)あり、全てのセルに対するカウンタは、最初のテストパターンの印刷前までにゼロリセットされる。四種類のカウンタの内、二種類がテストパターンaのためのもので、残り二種類がテストパターンbのためのものである。また、四種類のカウンタの内、二種類がそれぞれのテストパターンにおいての印刷不良調査回数を、残り二種類がそれぞれのテストパターンにおいての印刷不良検知回数を意味する。
劣化箇所特定手段80は、任意のパネルを使用して、任意のテストパターンを印刷すると、そのパネルを構成する全てのセルに対するそのテストパターンのための印刷不良調査回数のカウンタをカウントアップする。さらに、そのパネルで印刷不良が生じた場合、その印刷不良箇所が何処のセルにあたるかを分析し、印刷不良箇所が検知されたセルに対するそのテストパターンのための印刷不良検知回数のカウンタをカウントアップする。
テストパターンの印刷が全て終了した時点で、任意のセルの任意のテストパターンにおける印刷不良調査回数のカウンタと印刷不良検知回数のカウンタの値同士が一致する場合は、劣化箇所特定手段80は、そのセルを欠陥セルであると判定する。なお、二種類のテストパターンの内の少なくとも一方のテストパターンにおけるカウンタの値同士が一致すれば、劣化箇所特定手段80は、欠陥セルであると判定し、両方のテストパターンにおけるカウンタの値同士が何れも一致しなければ、劣化箇所特定手段80は、非欠陥セルと判定する。
図16(b)に示す例は、劣化箇所特定手段80がパネルAからDまでをテストパターンaで印刷し、さらにパネルAからDまでをテストパターンbで印刷したものであり、図16(c1)及び(c2)に示す例は、感光ドラムの周期性を排除できるまでの繰り返し1回目完了後の、カウンタである。この例では、カウンタは192種類(48セル×2テストパターン×2)有る。印刷不良調査回数のカウンタの値は、何れも1か2で、ゼロは無い(未調査のセルは無い)。劣化箇所特定手段80は、印刷不良調査回数と印刷不良検知回数のそれぞれのカウンタ値同士が一致するセル、つまりセルe3、f3、g1、g2、g3、h1、h2、h3、i1、j1を、欠陥セルと判定する。
なお、劣化箇所特定手段80は、印刷不良検知回数のカウンタの値がゼロであれば、そのセルでは印刷不良が無かったと判定する。また、印刷不良検知回数のカウンタの値が(ゼロでなく、かつ)印刷不良調査回数のカウンタの値と一致しなければ、IBT以外(例えば感光ドラム)を原因とする印刷不良が有ると判定する。
(第3の実施の形態の効果)
上記した実施の形態によれば、印刷不良の改善のためにIBT21を交換する必要がある場合であっても、IBT21の劣化箇所を特定し、当該劣化箇所を避けてパネルの位置を設定し、印刷処理を行うことにより、印刷不良を生じずに動作を継続させることができる。また、IBT21の回転方向及び副方向にパネルの位置を固定せずに可変としたため、IBT21が1周するまでの間に含められるパネルの数が第1の実施の形態に比べて同等になるか増加となるため、印刷の生産性が向上する。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々に変形実施が可能である。
1…画像形成装置、2…画像形成部、3…給紙部、4…用紙搬送部、
4a…第二次転写点、4b…繰り出しタイミング点、5…画像定着部、
6…ILS部、7…排紙部、8…制御部、20…感光ドラム、20a…露光点、
21a…第一次転写点、21b…露光開始タイミング点、
80…劣化箇所特定手段、81…印刷制御手段、

Claims (3)

  1. 中間転写ベルト上のマークとスペースが反転の関係にある二種類のテストパターンのトナー画像が用紙に転写されて定着された印刷物から印刷物画像を読み取ることを予め定められた回数繰り返し行うインラインセンサと、
    前記インラインセンサの読み取った印刷物画像を前記テストパターンと比較し、前記二種類のテストパターンのうち少なくともどちらか一方について前記予め定められた回数と同じ回数だけ印刷不良が検出された場合に、前記テストパターンから前記中間転写ベルト上の劣化箇所を特定する特定手段と、
    前記中間転写ベルトをその回転方向に等しい長さに分割した短冊状の領域、あるいは該短冊状の領域を前記回転方向に直交する方向に所定の長さに分割した小領域を用いて、前記中間転写ベルト上にトナー画像が形成される領域を、前記中間転写ベルト上の劣化箇所に応じて、前記中間転写ベルトの回転方向またはそれに直交する方向に可動にすることにより、前記特定手段が特定した劣化箇所を含む前記中間転写ベルト上の領域を用いずに前記中間転写ベルト上にトナー画像を転写するよう制御する印刷制御手段とを有する画像形成装置。
  2. 前記特定手段は、前記中間転写ベルトの全領域においてテストパターンのトナー画像を用紙に転写するよう前記中間転写ベルトの周回数を、前記用紙のサイズに基づき決定する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記印刷制御手段は、用紙のサイズに応じて前記劣化箇所を含む中間転写ベルト上の領域を避けて前記中間転写ベルト上にトナー画像を転写するよう制御する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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