JP6529258B2 - 間接撮影用レンズ装置 - Google Patents
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(1)被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、このレンズと前記シンチレータとの間に介在し、外部からの入射光を遮断するためにレンズを囲むように設置された遮光板とを備え、前記遮光板は、少なくともレンズを囲む内壁面に反射防止処理が施されていることを特徴とする放射線撮像装置用のレンズ装置。
(2)前記レンズは、撮像エリア内にマトリックス状に複数配置されており、前記遮光板は、各レンズを個別に仕切る格子状の仕切り壁で構成されており、この仕切り壁に前記反射防止処理が施されている前記(1)に記載のレンズ装置。
(3)遮光板の底部には、レンズが嵌入する開口を設けた反射防止処理が施されている前記(1)または(2)に記載のレンズ装置。
(4)前記反射防止処理が、反射防止用の植毛処理、反射防止用の塗装処理、および反射防止用の粗面化処理から選ばれる少なくとも1種である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のレンズ装置。
(5)被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、前記光電変換素子の前面に配置され前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、このレンズと前記シンチレータとの間に設置され外部からの入射光を遮断するためにレンズを囲むように設置された遮光板とを備え、前記遮光板は、少なくともレンズを囲む内壁面が、すり鉢状の傾斜面で構成されていることを特徴とする間接撮影用のレンズ装置。
(6)前記傾斜面の角度が、前記レンズの光軸に垂直な面に対して30度以上70度以下である(5)に記載のレンズ装置。
(7)被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、このレンズと前記シンチレータとの間に介在し、外部からの入射光を遮断するためにレンズを囲むように設置された遮光板と、前記レンズを保持するレンズ鏡枠と、このレンズ鏡枠を保持するレンズブラケットとを備え、前記レンズ鏡枠は、前記レンズ先端の有効径より外側領域に配置されたレンズ押え環を有しており、このレンズ押え環の表面は、すり鉢状の傾斜面で構成され、かつこの傾斜面に反射防止処理が施されていることを特徴とする放射線撮像装置用のレンズ装置。
(8)前記傾斜面の角度は、前記レンズの光軸に垂直な面に対して30度以上70度以下である前記(7)に記載のレンズ装置。
(9)前記反射防止処理が、サテン黒色アルマイト処理である前記(7)または(8)に記載のレンズ装置。
(10)被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、このレンズと前記シンチレータとの間に介在し、外部からの入射光を遮断するためにレンズを囲むように設置された遮光板と、前記レンズと、前記光電変換素子との間に、前記光電変換素子からの反射光を遮断する偏光板および1/4λ板を、前記偏光板が前記レンズ側となるようにこの順に配置されたことを特徴とする放射線撮像装置用のレンズ装置。
以下、本発明の一実施形態に係るレンズ装置1について図面を参照して詳細に説明する。
光電変換素子120は、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサであり、ボンディングワイヤを介してカメラ基板140に接続されている。カメラ基板140は、X線撮像装置100の骨格となるフレーム150によって支持されている。
光電変換素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いることもできる。
レンズ装置1は、図1〜図3に示すように、X線撮像装置100において、被写体を通過したX線を可視光に変換するシンチレータ110と、このシンチレータ110によって変換された可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子120との間に設けられるものである。
レンズ10は、シンチレータ110によって放射線から変換された可視光を集光するものである。レンズ10の配置数は、光電変換素子120の配置数などに応じて適宜調整すればよく、例えば3〜100行×4〜100列等の二次元マトリックス状に配置される。レンズ10は、レンズホルダー11によって保持されており、レンズホルダー11は、レンズブラケット50によって保持されている。レンズ配置数は観察したい面積や必要な解像力等に応じて自由に設定できる
遮光板20は、遮光板20で囲まれたエリアの外部からこのエリアへの入射光を遮断するためのものである。遮光板20は、図3に示すように、各レンズ10を個別に仕切る格子状の仕切り壁21で構成されている。仕切りのサイズは、X線撮像装置100のサイズ、レンズ10の配置数などに応じて適宜調整すればよい。
遮光板20では、図2に示すように、仕切り壁21は、外部からの入射光を確実に遮断するために、シンチレータ110と接触するように形成されているが、外部からの入射光を遮断できる限り、本発明はこれに限定されない。
植毛紙30は、例えば、紙、プラスチックフィルム等の基材の表面に繊維を植毛したものなどが挙げられる。本実施形態における植毛処理は、上記植毛紙30を適当な大きさに打ち抜きまたは切断して、両面粘着テープ等の接着剤を使用して仕切り壁2の表面に貼付して行われる。植毛紙30に使用する繊維の長さや太さ、種類等は、光の反射を防止できるものであれば特に限定されず、例えば、(株)ベル・セード製の商品名「ロンセード」、「ハイセード」、「ベルセ−ド」等の市販品を用いることができる。
植毛紙30は、遮光板20のシンチレータ110で生成された可視光が当たる部位のすべてに取り付けられるのが好ましい。これにより、可視光の遮光板20での反射をより抑制することができる。
反射防止シート40は、シンチレータ110で生成された可視光がレンズ10の周囲で反射するのを抑制するものである。図3に示すように、反射防止シート40には、各レンズ10が嵌入する開口41が設けられている。開口41の形状、サイズは、レンズホルダー11の外径と同程度であればよい。
反射防止シート40としては、例えば、シート表面に前記した植毛処理を施したものや、市販の反射防止シートなどが使用可能である。
レンズブラケット50は、主にレンズホルダー11を保持するものであり、各レンズホルダー11を螺設するための貫通孔51を有する。このレンズホルダー11を回してねじこむことで、各レンズ10のピントの調整をすることができる。レンズブラケット50は、フレーム150によって支持されている。
上記の実施形態では、遮光板の内壁面に植毛紙等の反射防止処理を施した例を挙げたが、遮光板20の内壁面や底部の形状によっても反射防止を図ることができる。すなわち、遮光板20の内壁面を、例えば、図4に示すように、すり鉢状の傾斜面で構成することにより、撮像レンズ前面で反射した光がシンチレータに戻るのを抑制することができる。同様に、底部21(レンズ10の表面を囲む面)も傾斜面で構成するのが好ましい。
具体的には、前記傾斜面の角度は、使用するレンズの焦点距離(換言すれば有効画角)にも依存するが、レンズの光軸に垂直な面に対して30度以上70度以下、望ましくは45度以上70度以下であるのがよい。その他は、前述の実施形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。
なお、このような形状による反射防止は、前記した植毛紙等の反射防止処理と併用できることはいうまでもない。また、傾斜面を設けることで表面に反射防止のシボ等を金型で設けることができる。
本発明の他の実施形態に係るレンズ装置について、図5を参照して詳細に説明する。図5は、この実施形態におけるレンズ鏡枠を示す断面図である。なお、レンズ装置を構成する部材において、図1〜図3に示すレンズ装置1を構成する各部材と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
レンズ押え環61は、傾斜面61aと、レンズ10先端の有効径より外側領域においてレンズ10と当接するレンズ当接部61bと、レンズ鏡枠60に螺合するための螺子部61cとを有する。
本発明のさらに他の実施形態に係るレンズ装置について、図6を参照して詳細に説明する。図6は、この実施形態におけるレンズ鏡枠を示す断面図である。なお、レンズ装置3を構成する部材において、レンズ装置2を構成する各部材と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
10 レンズ
20 遮光板
30 植毛板
40 反射防止シート
50 レンズブラケット
60,63 レンズ鏡枠
100 X線撮像装置
110 シンチレータ
120 光電変換素子
Claims (8)
- 被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、
前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、
前記レンズと前記シンチレータとの間に設置され、外部からの入射光を遮断するために前記レンズを囲むように設置された遮光板と、
前記遮光板の少なくとも前記レンズを囲む内壁面に位置する、前記シンチレータへの反射光を抑制させる第1の反射防止部と、
前記レンズを保持するレンズブラケットと、
前記レンズブラケットの表面に位置する第2の反射防止部と、を備え、
前記レンズは、撮像エリア内にマトリックス状に複数配置され、
前記遮光板は、各レンズを個別に仕切る格子状の仕切り壁であり、
前記第1の反射防止部は、前記仕切り壁の内壁面に位置することを特徴とする間接撮影用のレンズ装置。 - 前記第1の反射防止部は、反射防止用の植毛、反射防止用の塗装、および反射防止用の粗面の少なくとも1種である請求項1に記載のレンズ装置。
- 被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、
前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、
前記レンズを保持するレンズホルダーと、
前記レンズホルダーを保持するレンズブラケットと、
前記レンズホルダーと前記シンチレータとの間に設置され、外部からの入射光を遮断するために前記レンズを囲むように設置された遮光板と、を備え、
前記遮光板の少なくとも前記レンズを囲む内壁面が、前記シンチレータへの反射光を抑制させる、すり鉢状の傾斜面であることを特徴とする間接撮影用のレンズ装置。 - 前記傾斜面の角度が、前記レンズの光軸に垂直な面に対して30度以上70度以下である請求項3に記載のレンズ装置。
- 被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、
前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、
前記レンズと前記シンチレータとの間に設置され、外部からの入射光を遮断するために前記レンズを囲むように設置された遮光板と、
前記レンズを保持するレンズ鏡枠と、
前記レンズ鏡枠を保持するレンズブラケットと、を備え、
前記レンズ鏡枠は、
前記レンズ先端の有効径より外側領域に配置され、表面がすり鉢状の傾斜面であるレンズ押え環と、
前記傾斜面に位置する、前記シンチレータへの反射光を抑制させる反射防止部と、を有する、ことを特徴とする間接撮影用のレンズ装置。 - 前記傾斜面の角度は、前記レンズの光軸に垂直な面に対して30度以上70度以下である請求項5に記載のレンズ装置。
- 前記反射防止部は、反射防止用の粗面である請求項5または6に記載のレンズ装置。
- 被写体を通過した放射線を可視光に変換するシンチレータと、前記可視光を受光して光電変換を行う光電変換素子との間に設けられるレンズ装置であって、
前記光電変換素子の前面に配置され、前記シンチレータによって放射線から変換された可視光を集光するレンズと、
このレンズと前記シンチレータとの間に設置され、外部からの入射光を遮断するためにレンズを囲むように設置された遮光板と、
前記レンズと、前記光電変換素子との間に、前記光電変換素子からの反射光を遮断する偏光板および1/4λ板を、前記偏光板が前記レンズ側となるようにこの順に配置したことを特徴とする間接撮影用のレンズ装置。
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