JP6529131B2 - 凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、凍結濃縮技術を利用した濃縮製品の製造方法に関する。
凍結濃縮法では、処理液(被処理流体)が濃縮中において、過剰に加熱されることがないため、加熱や加温による風味の変化(加熱臭等)を伴うことなく、濃縮液を調製することができる。
凍結濃縮法では、晶析槽内に粒状の氷結晶を生成する懸濁晶析法(懸濁結晶濃縮法)と、冷却面上に氷結晶を成長させる界面前進凍結濃縮法とが知られている。氷(水)と濃縮液との固液分離が容易であること等を考慮して、一般的には、凍結濃縮法として、界面前進凍結濃縮法が多く採用されている。
例えば、特許第4306018号として成立している特許文献1には、凍結濃縮装置として、掻き取り伝熱凍結濃縮法とその装置が提案されている。また、特許第4429665号として成立している特許文献2には、凍結濃縮装置として、前進凍結濃縮法とその装置が提案されている。
更に、液状食品のうち、特に、果汁、コーヒー、茶類等では、濃縮液の品質の低下を抑制することができる凍結濃縮方法についても提案されている。例えば、特許文献3には、界面前進凍結濃縮法と脱酸素処理を併用することで得られた、果汁等の濃縮液の品質の低下を防止できたことが記載されており、また、この技術を牛乳にも使用できることも記載されている。
更に、懸濁結晶濃縮法においては、複数からなる段階のそれぞれで、所定の大きさの種結晶を形成し、この種結晶を濃縮度の低い濃縮液の入った再結晶容器へ移送し、更に生成された種結晶を濃縮度の低い濃縮液の入った再結晶容器へ移送することで、懸濁結晶濃縮法により効率よく濃縮できる方法が特許文献4に提案されている。
特開2000−334203号公報 特開2005−81215号公報 特開2006−166880号公報 特開昭57−105202号公報
凍結濃縮法によれば、処理液が濃縮中において、過剰に加熱されることがないため、加熱や加温による風味の変化(加熱臭等)を伴うことなく、濃縮液を調製することができる。また、加熱や加温に起因する濃縮液における微生物の増殖を抑制し、微生物による濃縮液の劣化や、微生物による濃縮液の汚染等のリスクを抑制できる。そこで、凍結濃縮法では、微生物数が多いと言われている液体原料(例えば、殺菌前の原料乳等の乳素材)を濃縮することに適していると考えられる。
しかし、従来、乳素材(例えば、生乳、脱脂乳、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料、ホエイ、バターミルク、及びこれらの濃縮液(膜濃縮液等)等)を濃縮するにあたり、凍結濃縮法による濃縮液の調製方法を採用することは困難であった。
これは、乳素材の濃縮に凍結濃縮法を採用した場合に生じる損失(ロス)の多さが原因の一つである。例えば、従来、公知の凍結濃縮法(例えば、界面前進凍結濃縮法)を採用し、殺菌前の原料乳等の乳素材について濃縮前の固形分濃度(固形分含量)の2倍まで、その固形分濃度(固形分含量)を濃縮した場合、多いときには、固形分量に換算して、全体の約2重量%が濃縮液に保持されずに損失することになっていた。
乳製品の大規模な(商業規模の)製造のように、乳素材を大量に濃縮処理する場合、このロス率の高さは、意図せぬ廃棄となり、乳素材の濃縮に凍結濃縮法を採用する上で、大きな障害となっていた。このように、従来、経済的な生産効率の悪さから、実用上で、乳素材の濃縮に凍結濃縮法を採用することは困難であった。
そして、仮に特許文献4の多段階逆流濃縮方法を採用した場合には、複数の凍結濃縮装置を同時に使用する等が必要となり、満足のいく効率の良さを得ることが容易ではなかった。
このような観点から、従来、乳素材の濃縮には、減圧加熱濃縮法や膜濃縮法(例えば、逆浸透膜:RO膜、ナノ濾過膜:NF膜)等が単独や組合せて採用されていた。
ここで、減圧加熱濃縮法とは、真空ポンプ等で減圧した雰囲気において、乳素材を40〜80℃程度に昇温させた状態で、処理液から水分を蒸発させる濃縮方法である。
しかし、この減圧加熱濃縮法では、殺菌前の原料乳等の乳素材について濃縮の開始から数日中に、濃縮液で微生物が増殖することが知られており、その増殖の程度は、実際に調製された濃縮液に存在する微生物数にも反映される。一方、この微生物数を低減させるために、減圧加熱濃縮法で濃縮された乳素材を加熱殺菌する場合が想定される。この乳素材の濃縮液は、乳成分に由来する固形分濃度が高いため、この乳成分が加熱殺菌機(プレート式殺菌機、チューブ式殺菌機、インジェクション式殺菌機、インフュージョン式殺菌機、掻き取り式殺菌機等)の加熱用の伝熱面やノズル等に焦げ付いたり、物性や品質が大きく変化してしまう(例えば、粘度が増加する、凝集物が発生する等)おそれがある。そのため、この濃縮された乳素材を連続的に長時間にわたって殺菌させて、この微生物数を低減させることは困難や不可能であった。
そして、膜濃縮法は、乳素材を冷却させた状態(5〜10℃等)にて逆浸透膜等の分離膜を用いて、その処理液を加圧ポンプ等で加圧し、処理液から水分を除去して濃縮する方法である。
しかし、この膜濃縮法では、処理液を濃縮できる限界の濃度が低いことが知られている。例えば、単純な膜濃縮工程では、殺菌前の原料乳等の乳素材を膜濃縮すると、この乳素材の固形分濃度を30〜40重量%程度まで高めることは困難や不可能であった。
そこで、本発明は、大規模な(商業規模の)製造で必要とされる、実用化の可能な回収率の高い(ロス率の低い)凍結濃縮法を利用した濃縮製品の効率的な製造方法を提供することを目的にしている。
本発明の発明者等が鋭意検討したところ、懸濁晶析法(あるいは、懸濁結晶法)による被処理流体の濃縮と、当該懸濁晶析法で生成した氷結晶の分離・排出を組み合わせ、これを連続的に行うことにより、固形分量に換算して、廃棄のロス率を約0.5重量%以下まで抑制することができることを見出した。
すなわち、本発明の請求項1記載の発明は、
被処理流体を冷却し、前記被処理流体に前記被処理流体の氷結晶を生成させ、前記氷結晶が生成されたことによって前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体にする氷結晶生成工程と、
前記混合流体を前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離し、前記濃縮被処理流体を取り出す氷結晶分離工程と
を備えている凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項2記載の発明は、
前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体にする処理と、前記混合流体を前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離して、前記濃縮被処理流体を取り出す処理とを回分式で行うことを特徴とする請求項1記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項3記載の発明は、
前記氷結晶分離工程で取り出した前記濃縮被処理流体について、前記氷結晶生成工程と、これに引き続く、前記氷結晶分離工程とを1回で乃至複数回で繰り返して行うことを特徴とする請求項1又は2記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項4記載の発明は、
2回目以降の前記氷結晶生成工程において、直前の前記氷結晶分離工程において取り出された前記濃縮被処理流体に、直前の氷結晶分離工程で分離された前記氷結晶に相当する容積の前記被処理流体を添加して新たに濃縮処理される被処理流体とし、2回目以降の前記氷結晶生成工程を行うことを特徴とする請求項3記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項5記載の発明は、
前記被処理流体が生乳、脱脂乳、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料、ホエイ、バターミルクのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項6記載の発明は、
未処理の製品に比べて、香気成分が0.7倍以上で保持されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
請求項7記載の発明は、
未処理の製品に比べて、有用微生物の生菌数が0.7倍以上で保持されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法
である。
本発明によれば、大規模な(商業規模の)製造で必要とされる、実用化の可能な回収率の高い(ロス率の低い)凍結濃縮法を利用した濃縮製品の効率的な製造方法を提供できる。
本発明によれば、固形分量に換算して、廃棄のロス率を約0.5重量%以下まで抑制して、凍結濃縮法により、低いロス率で濃縮製品を製造できる。
すなわち、従来の凍結濃縮法(例えば、界面前進凍結濃縮法)では、凍結濃縮処理前の被処理流体の全体の固形分量のうち、約2重量%が廃棄され、その廃棄された固形分が損失していたが、本発明の凍結濃縮方法では、その損失を従来の凍結濃縮法の4分の1以下に抑制することができた。
また、本発明によれば、微生物の増殖が起こりにくい氷点下で濃縮するため、濃縮液の微生物の増殖を抑制したまま、連続的に長時間にわたって処理(凍結濃縮装置を運転)が可能である。
さらに、本発明の凍結濃縮方法では、濃縮液を排出するセクションと除水するセクションが分かれているため、例えば、乳素材の濃縮の場合、その固形分濃度を30〜40重量%程度まで容易に高められる。
本発明で得られた凍結濃縮製品(凍結濃縮食品)では、必要以上に加熱されていないため、被処理流体(乳素材等)に由来する本来の風味を維持したまま、安定して長期間保存できる凍結濃縮製品(凍結濃縮食品)を商業的に製造できる。
また、被処理流体が高濃度ゆえに、連続的な殺菌が困難であった凍結濃縮食品(濃縮乳等)を、微生物の増殖が起こりにくい氷点下で濃縮することで、被処理流体(乳素材等)を衛生的に濃縮できるため、例えば、その後の加熱殺菌の操作条件(運転条件)等を緩やかな条件に設定できる。
本発明によれば、従来法では実現できなかった高濃度で、風味の良好な、あるいは加熱臭の少ない濃縮食品(濃縮乳等)を、従来の凍結濃縮法に比べて短時間で、固形分の損失を抑えて、効率的に製造できる。また、従来のバターミルクやその加工品(濃縮液等)では、一般的に加熱に伴う風味の劣化が容易に起こりやすく、冷蔵保存していても微生物が増殖しやすかったのに対し、本発明によれば、被処理流体として、未殺菌のバターミルクを用い、濃縮バターミルクを製造した場合、その濃縮バターミルクでは、加熱に伴う風味の劣化が少なく、且つ数日間にわたって冷蔵保存していても微生物が増殖しないという顕著な効果が発揮される。
本発明により濃縮製品が製造されるときの凍結濃縮装置の一例を表す模式図である。 本発明による回分処理工程を表す模式図である。 脱脂濃縮乳(本発明の凍結濃縮法および従来の減圧加熱濃縮法)の香気成分のチャートを表す図である。 濃縮バターミルク(本発明の凍結濃縮法および従来の減圧加熱濃縮法)の香気成分の分析結果を表す図である。 本発明の凍結濃縮法によって濃縮された濃縮脱脂乳中の氷結晶濃度を表す図である(濃縮脱脂乳の固形分濃度:16重量%)。
本発明の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法は、晶析槽内に投入されている被処理流体に粒状の氷結晶を生成させて前記被処理流体を濃縮する懸濁晶析法(あるいは、懸濁結晶法)を利用するもので、後述する氷結晶生成工程と、氷結晶分離工程とを備えている。
氷結晶生成工程では、被処理流体を冷却し(冷却しつつ)、必要に応じて、前記被処理流体を撹拌し、前記被処理流体に前記被処理流体の氷結晶が生成され、前記氷結晶が生成されたことによって前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体が生成される。
これに引き続く、氷結晶分離工程では、分離フィルター等の(固液)分離装置により、前記混合流体が前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離され、前記濃縮被処理流体が取り出される。
このようにして被処理流体を濃縮し、濃縮製品を製造できるので、濃縮中において、被処理流体が加熱や加温されることがなく、過剰な加熱や加温による風味の変化を起こすことなく、濃縮製品が得られる。
このような本発明の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法が適用される被処理流体としては、生乳、脱脂乳、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料、ホエイ、バターミルク、及びこれらの濃縮液(膜濃縮液等)等に例示される乳成分の含まれる乳素材を挙げることができる。
本発明の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法では、前述した氷結晶分離工程で取り出した前記濃縮被処理流体について、前述した氷結晶生成工程と、これに引き続く、前述した氷結晶の分離工程とを1回で乃至複数回で繰り返して行うことができる。
このようにすれば、微生物の増殖が起こりにくい氷点下で濃縮できることになり、濃縮する前の微生物数を維持したまま、あるいは低減して、例えば、乳素材の場合、その固形分濃度を30〜40重量%程度まで容易に高められる。
なお、この場合、2回目以降の氷結晶生成工程において、直前の氷結晶分離工程において取り出された濃縮被処理流体に、直前の氷結晶分離工程で分離された氷結晶に相当する容積の被処理流体を添加して新たに濃縮処理される被処理流体とし、2回目以降の氷結晶生成工程に供することができる。
図1は、本発明(本発明の凍結濃縮法)により濃縮製品が製造される(濃縮製品の製造方法が行われる)ときの凍結濃縮装置の一例を表す模式図である。また、図2は、図1図示の構成の一部を用いて回分的に処理を行う場合の処理工程の概要を表す模式図である。図1を用いて、更に、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1図示の凍結濃縮装置は、被処理流体(例えば、原料乳)が投入される結晶生成タンク(ジャケット付きタンク)(例えば、内径:20cm、高さ:100cm、攪拌羽根の形状:門型、容量:140kg)と、分離フィルターを備えている結晶分離カラムとを備えている。結晶生成タンクと結晶分離カラムとは、結晶生成タンクからの混合流体を結晶分離カラムに移送する移送ポンプを介して接続されている。
結晶生成タンクに付設されているジャケットには、冷凍機から冷媒(アンモニア、グリコール等)が供給されるようになっている。冷凍機から供給される冷媒がジャケット内を流動することにより、結晶生成タンク内の被処理流体が間接的に冷却される。なお、形状が門型の撹拌羽根を結晶生成タンク内に配備しておき、必要に応じて、当該形状が門型の撹拌羽根による攪拌方法により、結晶生成タンク内の被処理流体を撹拌しつつ、被処理流体の全体を効率的に冷却することもできる。
なお、ここでは、撹拌機能を備えたジャケット付きのタンクとして、攪拌羽根の装着されたジャケット付きタンクについて説明しているが、これと同様の効果が得られれば、当該ジャケット付きタンクに制限されることはない。また、当該形状が門型の撹拌羽根と同じ攪拌効果が得られれば、当該形状が門型の撹拌羽根による攪拌方法に制限されることはないので、例えば、コイル型形状の撹拌羽根も使用することができるし、鋸歯ディスクタービン、ピッチドタービン、アンカー型、プロペラ型、その他の形状の撹拌羽根も使用することができる。
さらに、氷結晶を生成させるまでの時間を短縮するには、前記ジャケットに冷媒を通液すると共に、又は別に、撹拌羽根に冷媒を通液することが好ましい。通液する手法としては、例えば、従来公知のような前記タンク内を前記冷媒が循環する冷却手段を前記タンク内に設けることが挙げられる。このような通液方法により、上記で例示した種々の形状の撹拌羽根に冷媒を通液し、氷結晶の生成時間を短縮することができる。
結晶分離カラム内に移送ポンプを介して供給された氷結晶と、当該氷結晶が生成されたことにより被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体との混合流体とは、結晶分離カラムが備えている分離装置により、氷結晶と、濃縮被処理流体(濃縮液)とに分離される。分離された氷結晶は、温水等によって融解され、分離水となって凍結濃縮装置の系外に排出される。結晶分離カラムが備えている分離装置には、分離フィルターを用いることができるが、結晶分離方法は、分離フィルターに制限されることはなく、例えば、遠心分離機も適用することができる。また、静置して氷結晶を分離することもできる。
静置による氷結晶と濃縮被処理流体の分離を行う際には、静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)を用いる。前記静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)に前記ジャケット付きタンクから前記混合流体を送液し、静置する。前記槽内では、上側に氷結晶の層が形成され、下側に濃縮被処理流体の相が形成される。濃縮被処理流体中の固形分が所望の濃度に達したら、前記静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)から濃縮被処理流体及び氷結晶を排出する。
濃縮被処理流体(濃縮液)は、本発明の方法により製造した濃縮製品として取り出されるが、その全部、又は一部を、結晶生成タンクに戻して、更に濃縮することができる(氷結晶生成工程、氷結晶分離工程)。このため、濃縮被処理流体(濃縮液)の排出パイプの途中に、結晶生成タンクへのリターン(循環)手段が配備されている構成にすることができる。
このように、本発明によれば、除水するセクション(結晶生成タンクで生成した被処理流体の氷結晶を結晶分離カラムで分離する)と、濃縮液を排出するセクション(濃縮被処理流体を本発明の方法により製造した濃縮製品として取り出す)とが分かれている。
結晶生成タンクに被処理流体を供給・投入する供給パイプには、供給量調節手段が付設されている。この供給量調節手段によって、前記リターン(循環)手段を介して結晶生成タンクに戻される濃縮被処理流体(濃縮液)の重量や容積に応じて、結晶生成タンクに被処理流体を供給・投入する重量や容積を調整できるようになっている。
例えば、前記濃縮被処理流体(濃縮液)が前記リターン手段を介して、結晶生成タンクに戻される際に、結晶分離カラムが備えている分離フィルターにより分離され、温水等によって融解され、凍結濃縮装置の系外に排出される分離水の重量や容積(=分離された氷結晶に相当する重量や容積)の被処理流体が、その重量や容積が前記供給量調節手段によって調整・制御されて、供給パイプから結晶生成タンクに供給・投入される。
氷結晶生成工程では、被処理流体を冷却しつつ、必要に応じて、被処理流体を撹拌し、前記被処理流体に前記被処理流体の氷結晶が生成され、前記氷結晶が生成されたことによって前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体が生成される。
上述したように、氷結晶生成工程が行われる結晶生成タンク(晶析槽)には、撹拌機能を備えたジャケット付きのタンクを使用(採用)することができる。例えば、内径が20cm、深さが100cmのタンクで、形状が門型の攪拌羽根を備えていて、タンク内に収容されている被処理流体を60〜300rpm、好ましくは100〜200rpmで撹拌するものを使用することができる。なお、前記の例に挙げた被処理流体と同程度の剪断応力やレイノルズ数等であれば、氷結晶の生成を適切に制御できると考えられるため、任意の攪拌羽根の回転数を自由に設定できる。
タンクの外側に備えられているジャケットには、アンモニア等の流動性のある冷媒を冷凍機から供給する。冷媒の温度は、タンクに収容されている被処理流体に当該被処理の流体の氷結晶を生成させることができる温度の範囲であればよく、一般的には、−2℃以下であり、例えば、−6〜−8℃である。
実際に濃縮処理する被処理流体をジャケット付きタンク(結晶生成タンク)に投入し、ジャケットに−6〜−8℃の冷媒を通液しつつ、前記被処理流体を冷却して、氷結晶を生成させる。この場合において、前記タンクの攪拌羽根を回転させて、前記被処理流体を60〜300rpmで攪拌しつつ、前記被処理流体を冷却して、氷結晶を生成させるようにすることもできる。
また、氷結晶を生成させるまでの時間を短縮するには、前記ジャケットに冷媒を通液すると共に、又は別に、撹拌羽根に冷媒を通液するとしてもよい。撹拌羽根に通液する手法としては、例えば、従来公知のような前記タンク内を前記冷媒が循環する冷却手段を前記タンク内に設けることが挙げられる。このような通液方法により、上記で例示した種々の形状の撹拌羽根に冷媒を通液し、氷結晶の生成時間を短縮することができる。
被処理流体の凍結温度や濃縮倍率により変動するが、例えば、0.0℃〜−2.5℃まで冷却し、その後に、2〜5時間、好ましくは3〜5時間をかけて、被処理流体の氷結晶を、その平均の寸法で100μm以上に成長させる。つまり、一般的なアイスクリームの氷結晶における平均の寸法は、フリージングした直後で、約30〜40μmであり、完全に硬化した後で、約45〜55μmであると言われており、本発明の凍結濃縮工程では、氷結晶を生成させる所要時間の短さや分離フィルターによる分離しやすさ等の観点から、被処理流体の氷結晶の平均の寸法を、このような一般的なアイスクリームの氷結晶の平均の寸法よりも大きい100μm以上に成長させる。このとき、被処理流体の氷結晶の平均の寸法を具体的には100〜3000μm、好ましくは150〜2500μm、より好ましくは200〜2000μm、さらに好ましくは250〜1500μm、特に好ましくは300〜1000μmに成長させる。
なお、被処理流体を攪拌しつつ、前記被処理流体を冷却する場合、前記被処理流体を円滑に攪拌することができる観点から、被処理流体の氷結晶の濃度を全重量の50重量%以下、好ましくは45重量%以下、より好ましくは40重量%以下等に抑えることが望ましい。しかし、被処理流体を所定の動力等で攪拌できれば、氷結晶が全重量の50%以上の濃度で存在しても問題はない。
その後に、氷結晶が生成されたことにより被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、氷結晶との混合流体を、ジャケット付きタンク(結晶生成タンク)から結晶分離カラムへ送液して、ここで、氷結晶分離工程が行われる。このとき、氷結晶生成工程において、所定の濃縮倍率になった時点で、前述した混合流体をジャケット付きタンク(結晶生成タンク)から結晶分離カラムへ送液して、氷結晶分離工程に移行することができる。
氷結晶生成工程から氷結晶分離工程に移行するときに、前記被処理流体の濃縮倍率は、被処理流体の種類や特性等にもよるが、例えば、濃縮倍率が3倍程度になった時点で(被処理流体の温度が−2.5〜−2.0〜℃まで低下した時点で)、前述した混合流体をジャケット付きタンク(結晶生成タンク)から結晶分離カラムへ送液して、氷結晶分離工程を行うようにすることができる。
なお、ジャケット付きタンク(結晶生成タンク)から結晶分離カラムへ送液される混合流体の重量や容積に相当する被処理流体を、結晶生成タンクに供給すれば、本発明において、凍結濃縮装置を連続運転することができる。また、図2のように回分式(バッチ式)に処理することもできる。
氷結晶分離工程では、結晶分離カラムが備えている分離装置により氷結晶と濃縮被処理流体(濃縮液)とが分離され、濃縮被処理流体(濃縮液)が取り出される。この分離された氷結晶は、温水等によって融解され、分離水となって凍結濃縮装置の系外に排出される。
結晶分離カラムが備えている分離装置に分離フィルターを用いる場合、分離フィルターの寸法は、氷結晶生成工程で生成された氷結晶を分離するものであるため、上述したように、被処理流体の氷結晶の平均の寸法を100μm以上に成長させたいときには、分離フィルターの寸法として100μm程度や100μm以上のものを用いる。
分離フィルターの寸法は、被処理流体の種類や特性、氷結晶生成工程で生成された氷結晶の寸法、被処理流体の処理効率等を考慮して適宜に定めることができるが、少なくとも、氷結晶生成工程で生成された氷結晶を分離できる寸法のものが採用される。
また、静置による分離も行うことができる。静置による氷結晶と濃縮被処理流体の分離を行う際には、静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)を用いる。前記静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)に前記ジャケット付きタンクから前記混合流体を送液し、静置する。前記槽内では、上側に氷結晶の層が形成され、下側に濃縮被処理流体の相が形成される。濃縮被処理流体中の固形分が所望の濃度に達したら、前記静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)から濃縮被処理流体及び氷結晶を排出する。
氷結晶と分離された濃縮被処理流体(濃縮液)は、そのまま、本発明により製造された濃縮製品にすることができるが、再度、氷結晶生成工程と、これに引き続く、氷結晶分離工程に供して濃縮倍率を高めることもできる。例えば、氷結晶分離工程で取り出した濃縮被処理流体(濃縮液)について、前述した氷結晶生成工程と、これに引き続く、前述した氷結晶分離工程とを1回乃至複数回で繰り返して行うことにより、固形分濃度として20〜50重量%、好ましくは25〜45量%、より好ましくは30〜40重量%のような高濃度まで簡単に濃縮することができる。このとき、原料乳(乳素材)の良好な物性、品質、風味等を効果的に維持や向上できる観点から、このような固形分濃度が好ましいと考えられる。
図1は、氷結晶と分離された濃縮被処理流体(濃縮液)の一部を取り出して、本発明により製造された濃縮製品とし、その一部の残りをさらに濃縮倍率を高めるべく、再度、氷結晶生成の工程と、これに引き続く、氷結晶分離工程に供するフローを説明している。
なお、2回目以降の氷結晶生成工程において、直前の氷結晶分離工程において取り出された濃縮被処理流体(濃縮液)に、直前の氷結晶分離工程で分離された氷結晶に相当する容積(重量や容積)の被処理流体を添加して新たに濃縮処理される被処理流体とし、2回目以降の氷結晶生成工程を行うようにすることもできる。
いずれにしても、前述した氷結晶生成工程と、前述した氷結晶分離工程とを繰り返して行うことにより、徐々に濃縮倍率を高めることができる。
また、固形分量に換算して、廃棄のロス率を0.5重量%以下まで抑制することができる。
上述したように、被処理流体として、原料乳(乳素材)には、乳成分が含まれていれば、特に限定されないが、あえて原料乳という表現と分けて、例示するとすれば、生乳、脱脂乳、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料、ホエイ、バターミルク、及びこれらの濃縮液(膜濃縮液等)等がある。被処理流体として、これら乳素材を用いて、本発明が適用された濃縮乳、濃縮脱脂乳、濃縮発酵乳(濃縮液状発酵乳、濃縮ドリンクヨーグルト等)、濃縮乳酸菌飲料、濃縮ホエイ、濃縮バターミルク等の濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)を製造することができる。
このとき、原料乳(乳素材)の良好な物性、品質、風味等を効果的に維持や向上できる観点から、被処理流体として、生乳、脱脂乳、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料、バターミルクが好ましく、更に、原料乳(乳素材)の有用微生物(乳酸菌、ビフィズス菌、酵母等)の生菌数を向上できる観点から、被処理流体として、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料が好ましく、また更に、原料乳(乳素材)の(冷蔵)保存性を向上できる観点から、被処理流体として、生乳、脱脂乳、バターミルク(バターゼーラムもバターミルクの概念に含むものとする)が好ましく、その効果の大きさの観点から、バターミルクがより好ましい。
本発明の凍結濃縮処理(懸濁晶析法(あるいは、懸濁結晶法))では、その具体的な方法は特に限定されず、例えば、公知の方法であればよく、公知の方法と組み合わせる方法も特に妨げられない。
本発明の凍結濃縮処理では、その中でも、被処理流体(例えば、乳素材)を脱酸素処理する方法と組み合わせる方法は、その得られる被処理流体(例えば、凍結濃縮の乳素材)の(冷蔵)保存中における風味の変化を抑制することが期待できる。このとき、脱酸素処理では、被処理流体の溶存酸素濃度が低下する方法であれば、特に制限されないが、例示するとすれば、窒素等の不活性ガスを使用するガス置換法、真空脱気装置等を使用する減圧脱気法、中空子膜等を使用する膜脱酸素法等がある。
被処理流体として、乳素材を用いた場合、本発明に基づいて得られる濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)では、従来の濃縮製品(減圧加熱濃縮乳性食品)と同様に利用することができる。ここで、凍結濃縮バターミルクでは、酸化や光劣化を効果的に抑制や防止できるため、本発明の効果を特に強く期待できる。
また、被処理流体として、乳素材を用いた場合、本発明に基づいて得られる濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)では、従来の濃縮製品(減圧加熱濃縮乳性食品)に比べて、香気成分(揮発性の高い香気成分のアセトン、2−ブタノン)を好ましくは3倍以上、より好ましくは5倍以上、さらに好ましくは7倍以上、特に好ましくは9倍以上で保持することができる。そして、被処理流体として、乳素材のうち、好ましくは、生乳、脱脂乳、バターミルク、より好ましくは、バターミルクを用いた場合、本発明に基づいて得られる濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)では、未処理の製品に比べて、香気成分を好ましくは0.7倍以上、より好ましくは0.8倍以上、さらに好ましくは0.9倍以上、特に好ましくは1倍以上で保持することができる。
一方、被処理流体として、乳素材のうち、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)、乳酸菌飲料を用いた場合、本発明に基づいて得られる濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)では、未処理の製品に比べて、有用微生物(乳酸菌、ビフィズス菌、酵母等)の生菌数を好ましくは0.7倍以上、より好ましくは0.8倍以上、さらに好ましくは0.9倍以上、特に好ましくは1倍以上で保持することができる。そして、被処理流体として、乳素材のうち、好ましくは、発酵乳(液状発酵乳、ドリンクヨーグルト等)を用いた場合、本発明に基づいて得られる濃縮製品(凍結濃縮乳性食品)では、未処理の製品に比べて、有用微生物(乳酸菌、ビフィズス菌、酵母等)の生菌数を好ましくは5×10cfu/g以上、より好ましくは10cfu/g以上、さらに好ましくは5×10cfu/g以上、特に好ましくは10cfu/g以上で保持することができる。
図2は、上述した前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体にする処理と、前記混合流体を前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離して、前記濃縮被処理流体を取り出す処理とを回分式で行うことにより、濃縮製品が製造される(濃縮製品の製造方法が行われる)ときの凍結濃縮装置の一例を表す模式図である。
図2に例示されている装置構成では、まず、被処理流体(例えば、原料乳)は、公知の殺菌機で殺菌処理され、凍結濃縮法による濃縮工程に送られる。
凍結濃縮法による濃縮工程では、図2に例示した凍結濃縮装置が使用される。
図2図示の凍結濃縮装置は、被処理流体(例えば、原料乳)が投入される結晶生成タンク(ジャケット付きタンク)(例えば、内径:50cm、高さ:70cm、攪拌羽根の形状:コイル型、容量:140kg)と、静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)とを備えている。結晶生成タンクと静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)とは、結晶生成タンクからの混合流体を静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)に移送する移送ポンプ(非図示)を介して接続されている。
図2図示の結晶生成タンクには、冷凍機から冷媒(アンモニア、グリコール等)が供給されるジャケットが付設されている。また、前記冷媒が結晶生成タンク内を循環する冷却手段も設けられている。
冷凍機から供給される冷媒がジャケット内を流動することにより、又は、前記冷却手段によって前記冷媒が結晶生成タンク内を循環して撹拌羽根に通液されることにより、結晶生成タンク内の被処理流体が間接的に冷却され、前記被処理流体に前記被処理流体の氷結晶が生成され、前記氷結晶が生成されたことによって前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体が生成される。
静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)内に移送ポンプを介して供給された氷結晶と、当該氷結晶が生成されたことによって被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体との混合流体とは、槽内で静置することにより、氷結晶と、濃縮被処理流体(濃縮液)とに分離され、濃縮被処理流体(濃縮液)が取り出される。分離された氷結晶は、温水等によって融解され、分離水となって凍結濃縮装置の系外に排出される。
このように、図1を参照して説明した凍結濃縮装置とは別に、膜濃縮被処理流体調整工程と、氷結晶生成工程と氷結晶分離工程とを回分的に処理することもできる。
以下、図1に概略の構成を示した凍結濃縮装置を用いて、本発明の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法について実施例を説明するが、本発明は、上述した好ましい実施形態や以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的な範囲内で種々の形態に変更することができる。
[実施例1]
被処理流体として、生乳(原料乳、固形分濃度:12.3重量%)を100kgで用いた。この生乳を、結晶生成タンク(ジャケット付きタンク)(内径:20cm、高さ:100cm、攪拌羽根の形状:門型、容量:140kg)に投入した。
市販の冷凍機を介して、ジャケットに−6〜−8℃に制御した冷媒を通液し、ジャケット付きタンクで攪拌と冷却を開始した(攪拌速度:150rpm)。
その5時間の経過後に、被処理流体として、濃縮乳の温度が−0.4℃、濃縮乳の固形分濃度が15重量%、氷結晶濃度が30重量%となったことを確認した。
その後に、結晶生成タンクから結晶分離カラム(ここで採用されている分離フィルターの寸法:100μm)へ通液を開始した(流量:0.5リットル/秒)。
結晶分離カラムで分離された氷結晶を排出し、結晶分離カラムを透過(通過)した濃縮乳の全量を結晶生成タンクへ戻した。なお、この際に、結晶分離カラムで分離して排出した氷結晶の重量と等量になるように、原料乳を結晶生成タンクへ連続的に継ぎ足した。
この操作を約40時間で継続したところ、固形分濃度が32重量%、温度が−1.9℃の濃縮乳(濃縮製品)を連続的に得ることができた。また、このときに排出した氷結晶に、乳固形分は0.3kgしか含まれていなかった。すなわち、濃縮乳に回収されなかった乳固形分は、わずかに全体の0.3重量%であった。
この実施例は、図1に示す工程に沿って連続的に処理を行ったものであるが、図2に示す工程に沿って回分的に処理を行うことも可能である。
[実施例2]
被処理流体として、バターミルク(原料乳、固形分濃度:10.6重量%)を100kgで用いた。このバターミルクを、結晶生成タンク(ジャケット付きタンク)(内径:20cm、高さ:100cm、攪拌羽根の形状:門型、容量:140kg)に投入した。
市販の冷凍機を介して、ジャケットに−6〜−8℃に制御した冷媒を通液し、ジャケット付きタンクで攪拌と冷却を開始した(攪拌速度:150rpm)。
その5時間の経過後に、被処理流体として、濃縮バターミルクの温度が−0.4℃、濃縮バターミルクの固形分濃度が15重量%、氷結晶濃度が30重量%となったことを確認した。
その後に、結晶生成タンクから結晶分離カラム(ここで採用されている分離フィルターの寸法:100μm)へ通液を開始した(流量:0.5リットル/秒)。
結晶分離カラムで分離された氷結晶を排出し、結晶分離カラムを透過した濃縮バターミルクの全量を結晶生成タンクへ戻した。なお、この際に、結晶分離カラムで分離して排出した氷結晶の重量と等量になるように、バターミルクを結晶生成タンクへ連続的に継ぎ足した。
この操作を約40時間で継続したところ、固形分濃度が32重量%、温度が−1.9℃の濃縮バターミルク(濃縮製品)を連続的に得ることができた。また、このときに排出した氷結晶に、乳固形分は0.2kgしか含まれていなかった。すなわち、濃縮バターミルクに回収されなかった乳固形分は、わずかに全体の0.2重量%であった。
この実施例は、図1に示す工程に沿って連続的に処理を行ったものであるが、図2に示す工程に沿って回分的に処理を行うことも可能である。
[実施例3]
被処理流体として、生乳(原料乳、固形分濃度:12.3重量%)を100kgで用いた。この生乳を、結晶生成タンク(ジャケット付きタンク)(内径:20cm、高さ:100cm、攪拌羽根の形状:門型、容量:140kg)に投入した。
市販の冷凍機を介して、ジャケットに−6〜−8℃に制御した冷媒を通液し、ジャケット付きタンクで攪拌と冷却を開始した(攪拌速度:150rpm)。
その5時間の経過後に被処理流体として、濃縮乳の温度が−0.4℃、濃縮乳の固形分濃度が15重量%、氷結晶濃度が30重量%となったことを確認した。
その後に、結晶生成タンクから結晶分離カラム(ここで採用されている分離フィルターの寸法:100μm)へ通液を開始した(流量:0.5リットル/秒)。
結晶分離カラムで分離された氷結晶を排出し、結晶分離カラムを透過した濃縮乳の全量を結晶生成タンクへ戻した。
この操作を約40時間で継続したところ、固形分濃度が32重量%の濃縮乳(濃縮製品)を連続的に得ることができた。また、このときに排出した氷結晶に、乳固形分は0.5kgしか含まれていなかった。すなわち、濃縮乳に回収されなかった乳固形分は、わずかに全体の0.5重量%であった。
この実施例は、図1に示す工程に沿って連続的に処理を行ったものであるが、図2に示す工程に沿って回分的に処理を行うことも可能である。
[実施例4]
被処理の流体として、脱脂乳(原料乳、固形分濃度:9.0重量%)を100kgで用いた。この脱脂乳を、結晶生成タンク(ジャケット付タンク)(内径:50cm、高さ70cm、撹拌羽根の形状:コイル型、容量140kg)に投入した。
市販の冷凍機(図示していない)を介して、ジャケットに−6〜−8℃に制御した冷媒を通液し、ジャケット付タンクで撹拌と冷却を開始した(撹拌速度:57rpm)。
その5時間の経過後に、被処理流体として、濃縮脱脂乳の温度が−1.2℃、濃縮脱脂乳の固形分濃度が16重量%、氷結晶濃度が40重量%となったことを確認した(図5中、右側のプロット)。
ジャケット付タンクから氷結晶が分散した被処理流体を取出し、静置分離処理用の槽(静置分離処理用タンク)に前記ジャケット付きタンクから前記混合流体を送液し、静置して氷結晶を分離させた。約15分間の経過後に、氷結晶に含まれる乳固形分濃度は0.1重量%となった。
この実施例は、図2に示す工程に沿って回分的に処理を行ったものであるが、図1に示す工程に沿って連続的に処理を行うことも可能である。
なお、ジャケット付タンクを冷却する場合に、ジャケットだけでなく、ジャケット付タンク内を冷媒が循環する冷却手段を前記タンク内に設け、コイル型形状の撹拌羽根にも冷媒を通液すると、氷結晶濃度が短時間で所望の濃度に達することが確認できた(図5中、左側のプロット)。
[試験例1]
被処理流体として、脱脂乳(原料乳、固形分濃度:10.6重量%)を用いて、本発明の方法と従来の方法により濃縮処理し、生乳由来の香気成分の状態について、次のように比較した。
実施例1〜3で使用した、図1に概略の構成が示されている凍結濃縮装置を用いて、本発明の方法により、脱脂乳(固形分濃度:10.6重量%)を凍結濃縮処理し、固形分濃度が21.4重量%の脱脂濃縮乳(濃縮製品)を得た。
このときに分離して排出した氷結晶を融解した、分離水の固形分濃度は0.5重量%であった。すなわち、本発明に基づいて、脱脂濃縮乳(濃縮製品)を調製することで生じた損失率(ロス率)は0.5重量%以下であった。
一方、従来の公知の減圧加熱濃縮装置を用いて、前記したものと同一の脱脂乳(固形分濃度:10.6重量%)を濃縮し、固形分濃度を21.4重量%に調整した脱脂濃縮乳を得た。
本発明の方法により濃縮処理し、固形分濃度を21.4重量%に調整した、本発明に基づく脱脂濃縮乳(凍結濃縮乳)、従来の方法により濃縮処理し、固形分濃度を21.4重量%に調整した、従来の公知の脱脂濃縮乳(減圧濃縮乳)、脱脂乳(未処理、固形分濃度:10.6重量%)を、それぞれ同一の条件で冷却保存し、これらを試料に用いて、それぞれの香気成分を以下の条件で分析した。
それぞれの試料の固形分濃度を10重量%程度に調整し、それぞれの試料を20ml容のバイアル瓶に分注して、60℃、40分間の加温条件で、DVB/Carboxen/PDMS製の2cmファイバー(SUPELCO)に香気成分を吸着させ、GC/MS(Agilent technologies)で分析した。
分析用のカラムには、DB−WAX(Agilent technologies)を用い、昇温条件では、40℃、5分間で保持した後に、15℃/分で250℃まで加温してから、250℃、10分間で保持して、香気成分を分離した。
この結果は、図3図示の通りであった。すなわち、本発明に基づく脱脂濃縮乳(凍結濃縮乳)では、従来の公知の脱脂濃縮乳(減圧濃縮乳)に比べて、生乳由来の香気成分が多く分析されおり、より新鮮な状態であることが示唆された。また、本発明に基づく脱脂濃縮乳(凍結濃縮乳)では、脱脂乳(未処理)に比べて、生乳由来の香気成分が同程度に分析されており、新鮮な状態のままで濃縮されていることが示唆された。
[試験例2]
被処理流体として、バターミルク(原料乳、固形分濃度:10.6重量%)を用いて、本発明の方法と従来の方法により濃縮処理し、生乳由来の香気成分の状態について、次のように比較した。
実施例1〜3で使用した、図1に概略の構成が示されている凍結濃縮装置を用いて、本発明の方法により、バターミルク(固形分濃度:10.6重量%)を凍結濃縮処理し、固形分濃度が21.4重量%の濃縮バターミルク(凍結濃縮バターミルク)を得た。
このときに分離して排出した氷結晶を融解した、分離水の固形分濃度は0.5重量%であった。すなわち、本発明に基づいて、濃縮バターミルク(凍結濃縮バターミルク)を調製することで生じた損失率(ロス率)は0.5重量%以下であった。
一方、従来の公知の減圧加熱濃縮装置を用いて、前記したものと同一のバターミルク(固形分濃度:10.6重量%)を濃縮し、固形分濃度を21.4重量%に調整した濃縮バターミルク(減圧加熱濃縮バターミルク)を得た。
本発明の方法により濃縮処理し、固形分濃度を21.4重量%に調整した、本発明に基づく濃縮バターミルク(凍結濃縮バターミルク)、バターミルク(未処理、固形分濃度:10.6重量%)、従来の公知の減圧加熱濃縮法により濃縮処理し、固形分濃度を21.4重量%に調整した濃縮バターミルク(減圧加熱濃縮バターミルク)を、それぞれ同一の条件で冷却保存し、これらを試料に用いて、それぞれの香気成分を以下の条件で分析した。
それぞれの試料の固形分濃度を10重量%程度に調整し、それぞれの試料を20ml容のバイアル瓶に分注して、60℃、40分間の加温条件で、DVB/Carboxen/PDMS製の2cmファイバー(SUPELCO)に香気成分を吸着させ、GC/MS(Agilent technologies)で分析した。
分析用のカラムには、DB−WAX(Agilent technologies)を用い、昇温条件では、40℃、5分間で保持した後に、15℃/分で250℃まで加温してから、250℃、10分間で保持して、香気成分を分離した。
この結果は、図4図示の通りであった。すなわち、本発明基づく濃縮バターミルク(凍結濃縮バターミルク)では、バターミルク(未処理)に比べて、揮発性の高い香気成分が同程度に分析されており、新鮮な状態のままで濃縮されていることが示唆された。

Claims (7)

  1. 乳成分を含む被処理流体を冷却し、前記被処理流体に前記被処理流体の氷結晶を生成させ、前記氷結晶が生成されたことによって前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体にする氷結晶生成工程と、
    結晶分離カラムにより前記混合流体を前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離して、前記濃縮被処理流体を取り出す氷結晶分離工程と
    を備えている凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  2. 前記被処理流体が濃縮された濃縮被処理流体と、前記氷結晶との混合流体にする処理と、前記混合流体を前記濃縮被処理流体と前記氷結晶とに分離して、前記濃縮被処理流体を取り出す処理とを回分式で行うことを特徴とする請求項1記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  3. 前記氷結晶分離工程で取り出した前記濃縮被処理流体について、前記氷結晶生成工程と、これに引き続く前記氷結晶分離工程とを1回で乃至複数回で繰り返して行うことを特徴とする請求項1又は2記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  4. 2回目以降の前記氷結晶生成工程において、直前の前記氷結晶分離工程において取り出された前記濃縮被処理流体に、直前の氷結晶分離工程で分離された前記氷結晶に相当する容積の前記被処理流体を添加して新たに濃縮処理される被処理流体とし、2回目以降の前記氷結晶生成工程を行うことを特徴とする請求項3記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  5. 前記被処理流体が生乳、脱脂乳、発酵乳、乳酸菌飲料、ホエイ、バターミルクのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  6. 未処理の製品に比べて、香気成分が0.7倍以上で保持されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
  7. 未処理の製品に比べて、有用微生物の生菌数が0.7倍以上で保持されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の凍結濃縮法による濃縮製品の製造方法。
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