JP3397290B2 - 水溶液の凍結濃縮装置並びに氷柱生成装置及び水溶液の凍結濃縮方法 - Google Patents
水溶液の凍結濃縮装置並びに氷柱生成装置及び水溶液の凍結濃縮方法Info
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Description
装置並びに氷柱生成装置及び水溶液の凍結濃縮方法に関
し、特に、飲料、アルコール類又は医薬品等の濃縮及び
産業排水や海水の淡水化処理などに用いられるものであ
る。
溶液を冷却し、該水溶液中の水を凍らせて氷とし、この
氷を固液分離によって取り除き、これによって水溶液を
濃縮する方法である。そのため、この凍結濃縮方法は、
高温度下では溶質が劣化しやすい水溶液、又は芳香を失
う飲料などの濃縮に適している。
を蓄熱材に利用することができる他、海水を淡水化する
場合にも適用される。
において、工業的利用に供するには連続運転が必要であ
る。しかしながら、従来の凍結濃縮装置では、連続運転
を可能にすると、凍結動作などを行う必要から、装置自
体が大型化し、且つ多大な設備投資を要するという問題
があった。
が溶質の種類や濃縮度で異なる場合、この対象液体に合
わせた調整が非常に難しいという問題があった。
晶粒子の表面に溶液が付着した状態でその氷結晶粒子を
取り除くと濃縮効率が低下するので、氷結晶粒子の表面
積(比表面積)が小さい程好ましい。この氷結晶粒子の
比表面積を下げるには、球形で大きな径の氷結晶粒子を
得ることが必要である。
連続運転を行うには氷結晶粒子を流体とし、すなわち氷
結晶粒子をスラリーとして含む懸濁液で供給し、しか
も、この懸濁液中の氷結晶粒子をいかに大きく且つ球形
にするかが課題であった。
液を生成するための製氷手段としては、冷却したドラム
表面又はシリンダー内面に水分を凝結させて氷を生成
し、この氷を掻き取る方式が一般的である。
結晶はフレーク状であるため、別途に氷結晶の生成・成
長手段として熟成タンクを使用し、一定温度条件下にお
いて、氷結晶を攪拌し、氷結晶を球形に成長させて肥大
化させている。このため処理される水溶液の量は、製氷
に必要な量以外に熟成タンクの容量及び滞留時間に見合
った量が常に必要となり、装置全体の大型化が余儀なく
されるという問題があった。
り準臨界の氷結晶を作る方法があり、空調における冷熱
エネルギーの蓄熱などに使われている。この製氷手段に
よれば、ほぼ球形に近い氷結晶を含んだ懸濁液が得られ
る。しかし、この製氷手段で得られる氷結晶の粒径は非
常に微小であるため、固液分離を行うのが難しく、従
来、この氷結晶を効果的に成長させる方法がないことか
ら、この製氷手段は凍結濃縮方法に適用されていなかっ
た。
で、フレーク状の氷結晶又は球形だが微小な氷結晶の何
れの氷結晶であっても、特別な養生タンクを使用するこ
となしに短時間に氷結晶を集積し、球形に成長させるこ
とができれば、製氷方式に拘りなく生成された氷結晶を
凍結濃縮に使用することができることから、懸濁液中の
氷結晶粒子を大きく且つ球形にし、これによって、凍結
濃縮システム全体の小型化を図ることを目的とするもの
である。
む懸濁液を生成し、この懸濁液から液体成分を分離し排
出して氷結晶粒子の密度を高め、且つ氷結晶粒子を成長
させて氷柱を生成することにより、粒子径の大きな球形
の氷結晶粒子が得られることを見い出し、更に、例え
ば、この氷柱をカラムに挿入し、カラムの一端から冷水
を加えて、氷柱の氷結晶粒子の間に存在する濃縮溶液を
カラムの他端から押し出すことにより濃縮溶液を得られ
ることを見い出し、本発明を成すに至ったものである。
冷却用熱交換器を備え、該冷却用熱交換器によって水溶
液を冷却し、氷結晶粒子を含む懸濁液を連続的に生成す
る製氷手段を備えている。そして、該製氷手段が生成し
た懸濁液が供給される生成筒及び、該生成筒の側面に形
成されて懸濁液から液体成分を分離し排出するフィルタ
を備え、上記生成筒の内部が、懸濁液を集積し、加圧若
しくは自重又は加圧及び自重によって側面のフィルタか
ら液体成分を排出させ、懸濁液の氷結晶粒子を融合させ
て高密度状態にすると共に、該氷結晶粒子を成長させて
柱状の氷粒子集合体を生成する集積室に構成されている
氷柱生成手段を備えている。加えて、該氷柱生成手段が
生成した氷粒子集合体を所定長さの氷柱に切断して該氷
柱を移送する氷柱切断移送手段を備えている。更に、該
氷柱切断移送手段が移送した氷柱から濃縮溶液を抜き取
る分離手段を備えている。
項1記載の発明において、分離手段は、氷柱が挿入され
るカラムと、該カラムに密着嵌合するヘッド部を有し、
該ヘッド部からカラムに冷水を圧入して氷柱の内部に存
在する濃縮溶液を冷水に置換し、該濃縮溶液を抜き取る
冷水圧入機構とを備えた構成としている。
項1記載の発明において、分離手段は、氷柱が挿入され
るカラムと、該カラムの下部に接続されると共に、該カ
ラムを負圧にして氷柱の内部に存在する濃縮溶液を抜き
取る真空ポンプとを備えた構成としている。
項1記載の発明において、分離手段は、氷柱生成手段が
生成した氷粒子集合体を適宜粉砕して収納する回転筒を
有し、該回転筒を回転して氷粒子集合体に存在する濃縮
溶液を遠心分離して抜き取る遠心分離機を備えた構成と
している。
項1乃至4の何れか1に記載の発明において、製氷手段
は、冷却用熱交換器を構成する冷却筒に流入した水溶液
を攪拌する攪拌機構、又は冷却用熱交換器を構成する冷
却筒の表面に生成した氷を掻き取る掻き取り刃機構を備
えた構成としている。
項1記載の発明において、生成筒は、複数の小孔が形成
されて懸濁液を整流する整流板が設けられ、該整流板に
よって集積室が上部室と下部室とに区画される一方、生
成筒の外側には、該生成筒より排出された液体成分を受
ける外筒が設けられている。
生成装置であって、氷結晶粒子を含む懸濁液が供給され
る生成筒と、該生成筒の側面に形成されて懸濁液から液
体成分を分離し排出するためのフィルタとを備えた構成
としている。更に、上記生成筒の内部は、懸濁液を集積
し、加圧若しくは自重又は加圧及び自重により懸濁液の
氷結晶粒子を融合させると共に、該氷結晶粒子を成長さ
せて柱状の氷粒子集合体を生成する集積室に構成されて
いる。
請求項7記載の発明において、生成筒は、複数の小孔が
形成されて懸濁液を整流する整流板が設けられ、該整流
板によって集積室が上部室と下部室とに区画された構成
としている。加えて、上記生成筒の外側には、該生成筒
より排出された液体成分を受ける外筒が設けられてい
る。
液の凍結濃縮方法であって、製氷手段の冷却用熱交換器
によって水溶液を冷却し、氷結晶粒子を含む懸濁液を連
続的に生成する。その後、生成筒と該生成筒の側面に形
成されたフィルタとを備えた氷柱生成手段の上記生成筒
に上記製氷手段が生成した懸濁液を供給し、生成筒の内
部で懸濁液を集積し、加圧若しくは自重又は加圧及び自
重によって側面のフィルタから懸濁液の液体成分を分離
し排出し、懸濁液の氷結晶粒子を融合させて高密度状態
にすると共に、該氷結晶粒子を成長させて柱状の氷粒子
集合体を生成する。続いて、該氷柱生成手段が生成した
氷粒子集合体を氷柱切断移送手段によって切断して所定
長さの氷柱を形成し、該氷柱を分離手段のカラムに移送
して挿入した後、該分離手段に冷水を圧入又は注入して
氷柱の氷結晶粒子の間に存在する濃縮溶液を抜き取る構
成としている。
動して冷却用熱交換器である冷却筒を冷却すると同時
に、水溶液を製氷手段に供給し、この冷却筒において、
水溶液は、例えば、攪拌部材によって攪拌され、氷結晶
粒子を含む懸濁液と成って氷柱生成手段に流れる。
入し、流速によって攪拌し、例えば、整流板の小孔を通
ってより氷結晶粒子が均一に分散すると共に、懸濁液の
上部に浮上する。
れるので、氷結晶粒子が堆積し、懸濁液や氷粒子集合体
の重量を受けて圧密され、氷結晶粒子同士が融合して成
長する。その結果、固体化した氷粒子集合体となり、該
氷粒子集合体は、製氷手段からの懸濁液の流入によって
上方に向かって押し上げられる。
柱切断移送手段によって所定長さの氷柱に切り取られ、
分離手段のカラムに氷柱を移送する。分離手段では、例
えば、冷水をカラムに圧入し、氷柱内に存在している濃
縮溶液が冷水に置換し、カラムの外部に排出される。
又は再度濃縮される一方、置換が終了した氷柱は冷熱源
等として再利用される。
が生成した懸濁液を氷結晶粒子の高密度状態にすると共
に、氷結晶粒子を成長させて柱状の氷粒子集合体を生成
し、該氷粒子集合体を所定長さに切断した氷柱から濃縮
溶液を抜き取るようにしたために、連続運転を可能にす
ると同時に、装置自体の小型化を図ることができ、設備
投資の低減を図ることができる。
なる場合であっても、この対象液体に合わせた調整を容
易に行うことができる。
粒子を氷柱生成手段で大きく且つ球形にすることができ
るので、製氷方式に拘りなく生成された氷結晶粒子を凍
結濃縮に使用することができることから、濃縮効率の大
幅な向上が可能となる。
の濃縮、医薬品原料の濃縮、船舶・離島用の海水の淡水
化及び、産業排水処理などに極めて有用である。
ば、生成された氷柱が、例えば、葡萄果汁を用いるとシ
ャーベット状の食品として利用することができる。特
に、従来のシャーベット状の食品のようにシャキシャキ
したものではなく、饅頭のあんこのような新たな食感の
ものを得ることができる。
基づいて詳細に説明する。
概略を示し、図2は、凍結濃縮装置1の正面図、図3
は、凍結濃縮装置1の平面図である。
含む懸濁液Lsを生成する製氷手段2と、氷柱Ipを生
成する氷柱生成手段3と、該氷柱Ipを移送する氷柱切
断移送手段4と、上記氷柱Ipから濃縮溶液Ltを抜き
取る分離手段5とを備えている。
夜間蓄熱用のもので、蒸気圧縮式冷凍システムで構成さ
れ、圧縮機と凝縮機と膨張機構を備えた熱源ユニット2
1に冷却筒22が接続されて構成されている。そして、
上記熱源ユニット21から冷媒が冷却筒22の側壁内を
循環し、該冷却筒22は、冷却用熱交換器を構成して側
壁内で冷媒が蒸発する。
配管12を介して接続されると共に、搬送配管14を介
して氷柱生成手段3が接続される一方、冷却筒22には
攪拌機構23が設けられている。上記原料タンク11に
は、水溶液Luが貯溜され、該水溶液Luが循環ポンプ
13を介して上記冷却筒22に供給されている。尚、上
記搬送配管12には、閉鎖弁1aと逆止弁1bとが設け
られている。
材25が連結されて成り、冷却筒22に流入した水溶液
Luを攪拌するように構成されている。そして、上記冷
却筒22に流入した水溶液Luは、冷媒の蒸発によって
冷却されると共に、攪拌部材25によって攪拌されて過
冷却状態まで冷却される。この過冷却状態の水溶液Lu
は、冷却筒22から搬送配管14を介して氷柱生成手段
3に流れることになるが、上部出口26から搬送配管1
4に流出すると、衝撃エネルギー等によって過冷却の平
衡状態が崩れ、水溶液Lu内に氷結晶粒子Cpの氷核を
発生して氷結晶粒子Cpを含む懸濁液Lsとなる。この
懸濁液Lsが、搬送配管14を通って氷柱生成手段3に
搬送される。
に、外筒31に生成筒である内筒32が挿入された二重
管構造に形成され、該外筒31及び内筒32は、下部が
漏斗状に形成されると共に、上部が開口されている。
接続されて製氷手段2の冷却筒22と連通し、内部が集
積室3Rに構成されている。上記内筒32の内部には、
整流板33が下部に設けられて集積室3Rが上部集積室
3Uと下部集積室3Lとに区画されている。該整流板3
3は、図5に示すように、例えば、直径5〜10mmの
複数の小孔3hが形成されたパンチングプレートで構成
され、懸濁液Lsの流れを整流して下部集積室3Lから
上部集積室3Uに流入する懸濁液Lsの氷結晶粒子Cp
が均等に分散するようにしている。
に位置してフィルタ35が形成され、該フィルタ35
は、懸濁液Lsから液体成分を分離し排出するように構
成されている。
重により懸濁液Lsの液体成分を分離し排出して氷結晶
粒子Cpを融合させると共に、該氷結晶粒子Cpを成長
させて柱状の氷粒子集合体Cmを生成している。つま
り、上記氷結晶粒子Cpを含む懸濁液Lsは、下部集積
室3Lに流入し、該下部集積室3Lにおいて、その流速
により攪拌されて氷結晶粒子Cpがほぼ均等に分散し、
更に、整流板33の小孔3hを通って氷結晶粒子Cpが
より分散し、上部集積室3Uに流入して浮上する。
ると、氷結晶粒子Cpは上部集積室3Uに堆積し、懸濁
液Lsの圧力と上部の氷粒子集合体Cmの重量を受け、
更に、フィルタ35から液体成分である余剰溶液が散逸
し、氷結晶粒子Cpが圧密され、氷結晶粒子Cp同士が
融合して成長する。その結果、固体化した氷粒子集合体
Cmと成り、該氷粒子集合体Cmは、製氷手段2からの
懸濁液Lsの流入によって上方に向かって押し上げられ
る。尚、上記氷粒子集合体Cmの成長高さの上限は、上
記懸濁液Lsを循環させる循環ポンプ13の吐出圧力で
定まる。
形成され、氷結晶粒子Cpを分離するフィルタ36を下
部に備えると共に、戻し配管15及び排出管3aが接続
されている。該外筒31は、内筒32の懸濁液Lsより
分離し排出された液体成分を受けるように構成され、上
記戻し配管15は、原液タンク11と冷却筒22の間の
搬送配管12に接続されている。そして、上記外筒31
に流出した懸濁液Ls中の液体成分は、水溶液Luとし
て循環ポンプ13により熱源ユニット21に戻り、この
水溶液Lu中に残った水分は原料タンク11からの水溶
液Luと共に再度冷却されて氷結晶粒子Cpに変換され
る。
え、外筒31に流出した懸濁液Ls中の液体成分を装置
外に排出して所定濃度の濃縮溶液Ltとして利用に供さ
れるか、又は原料タンク11に戻して再度濃縮してもよ
い。
(原料溶液)の補充は、原料タンク11への追加で行う
ので連続運転で凍結濃縮が行われる。
3が生成した氷粒子集合体Cmを所定長さの氷柱Ipに
切断して分離手段5に移送するものであって、図2及び
図3に示すように、基台6に設けられたスライド台61
上に設置されて、搬送筒41及びカッタ42を備えてい
る。該搬送筒41は、氷柱生成手段3及び分離手段5の
上方を往復移動可能に構成され、内径が氷柱生成手段3
の内筒32にほぼ一致し、該内筒32に連続する位置に
おいて、氷粒子集合体Cmが氷柱生成手段3での生成に
伴って搬送筒41に侵入するように構成されている。
けられ、例えば、搬送筒41に侵入した氷柱Ipが約4
0cmの長さに成長すると切断すると共に、上記カッタ
42が搬送筒41の下端開口を閉鎖した状態で氷柱切断
移送手段4は、該氷柱Ipを分離手段5に移送する。
されたカラム51を備え、該カラム51は、内径が氷柱
切断移送手段4の搬送筒41とほぼ同径に形成され、つ
まり、氷柱生成手段3の内筒32とほぼ同径に形成さ
れ、下部が漏斗状に形成されて排出管5aが接続されて
いる。
え、該冷水圧入機構52は、基台6に設けられた支柱6
2に取り付けられて上下移動自在に構成され、ヘッド部
53と冷水の注入管54とを備えている。該ヘッド部5
3は、カラム51の上部開口に密着嵌合するように構成
される一方、上記注入管54は、図示しないが、冷水タ
ンク等に接続され、氷柱Ipの内部に存在する濃縮溶液
Ltを冷水に置換して濃縮溶液Ltを抜き取るために、
ヘッド部53からカラム51に冷水Iwを圧入するよう
に構成されている。つまり、上記分離手段5は、氷柱I
pがカラム51に押し込まれた後、ヘッド部53でカラ
ム51の上部を密閉し、1〜2℃の冷水Iwを圧入す
る。この冷水Iwの圧入によって、氷柱Ip内に存在し
ている濃縮溶液Ltは冷水Iwに置換され、カラム51
の外部に排出される。
tは、そのまま利用されるか、又は原料タンク11に戻
され、再度濃縮してもよい。一方、上記置換が終了した
氷柱Ipは、カラム51に下部から加圧等により氷柱切
断移送手段4の搬送筒41に戻し、カッタ42で搬送筒
41の下端開口を閉鎖してカラム51に隣接する貯溜タ
ンク16に搬送し、置換用冷水Iwの原料やその他の冷
熱源として再利用される。
縮方法と共に説明する。
21と冷却筒22との間で冷媒を循環して該冷却筒22
を冷却する一方、循環ポンプ13を駆動して原料タンク
11の水溶液Luを製氷手段2に供給する。この冷却筒
22の内部において、水溶液Luは、冷媒によって冷却
されると共に、攪拌部材25によって攪拌され、過冷却
状態になる。
の出口26から搬送配管14に流出することになるが、
その際、衝撃エネルギ等によって氷核が発生し、氷結晶
粒子Cpを含む懸濁液Lsと成って氷柱生成手段3に流
れる。
32の下部集積室3Lに流入し、流速によって攪拌し、
氷結晶粒子Cpが均一に分散した後、整流板33の小孔
3hを通って上部集積室3Uに流入し、より氷結晶粒子
Cpが均一に分散すると共に、懸濁液Lsの上部に浮上
する。
部分がフィルタ35を通って内筒32の内部から外筒3
1に分離し排出されるので、氷結晶粒子Cpは上部集積
室3Uに堆積し、懸濁液Lsの圧力と上部の氷粒子集合
体Cmの重量を受けて圧密され、氷結晶粒子Cp同士が
融合して成長する。その結果、固体化した氷粒子集合体
Cmとなって上方に向かって成長する。
s中の液体成分は、フィルタ36を通過した後、水溶液
Luになり、循環ポンプ13により熱源ユニット21に
戻り、原料タンク11の水溶液Luと共に再度冷却され
る。
Cmは、上方に成長し、氷柱切断移送手段4の搬送筒4
1に侵入し、例えば、カッタ42で約40cmの長さの
氷柱Ipに切り取られる。該氷柱切断移送手段4の搬送
筒41は、カッタ42で下端開口が閉鎖されたままスラ
イド台61に沿って移動し、分離手段5のカラム51の
上方に氷柱Ipを移送し、カッタ42を移動して搬送筒
41の下端開口が開放し、カラム51に氷柱Ipを落下
挿入する。
41を移動させた後、分離手段5のヘッド部53によっ
てカラム51の上部を密閉し、例えば、1〜2℃の冷水
Iwをカラム51に約1kg/cm2圧入する。この冷水I
wの圧入により、氷柱Ip内に存在している濃縮溶液L
tが冷水Iwに置換し、カラム51の外部に排出され
る。
か、又は原料タンク11に戻り、再度濃縮される一方、
上記置換が終了した氷柱Ipは、カラム51から氷柱切
断移送手段4の搬送筒41に戻し、貯溜タンク16に搬
送し、置換用冷水Iwの原料やその他の冷熱源として再
利用される。また、上記氷柱生成手段3の内筒32から
外筒31に排出された水溶液Luは、所定濃度の濃縮溶
液Ltとして利用されるか、又は原料タンク11へ戻し
て再度濃縮される。そして、上述した操作を繰り返して
濃縮を行う。尚、上記氷柱切断移送手段4は、1系統の
み設けたが、2系統など複数系統とし、分離手段5への
氷柱Ipの移送などを複数系統の間で交互に連続して行
うようにしてもよい。
6(a)は、製氷手段2より氷柱生成手段3に供給され
る懸濁液Lsを示し、氷結晶粒子Cpの径は20〜50
μmであり粒子密度は30〜50%である。
る下部集積室3Lの氷結晶粒子Cpを示し、粒子密度は
大きくなっているものの氷結晶粒子Cpの径には変化が
ない。
る上部集積室3Uの氷結晶粒子Cpを示し、圧力による
融合が始まっている状況を示している。
m)を示し、氷結晶粒子Cpの径は100〜150μm
に成長している。
における水溶液Luと冷水Iwの挙動を示している。冷
水Iwが氷柱Ipの内部に侵入すると、上記冷水Iwと
水溶液Luとが置換し、該水溶液Luが希釈されること
なしにカラム51に押し出される。
要した冷水Iwの量は氷柱Ipの体積の約40%であっ
た。
果汁を100リットル使用し、約1時間の運転で糖分2
3.9%の濃縮果汁64リットルを得た。置換が終了し
た氷の重量は34.5kgで、これに含まれる糖分濃度
は0.001〜0.002%であった。
って、塩化ナトリウム濃度4.0%の海水を淡水化した
ところ、置換が終了した塩化ナトリウム濃度0.006
%(60ppm)の氷を得ることができ、淡水として利
用することができた。
した懸濁液Lsを氷結晶粒子Cpの高密度状態にすると
共に、氷結晶粒子Cpを成長させて柱状の氷粒子集合体
Cmを生成し、該氷粒子集合体Cmを所定長さに切断し
た氷柱Ipから濃縮溶液Ltを抜き取るようにしたため
に、連続運転を可能にすると同時に、装置自体の小型化
を図ることができ、設備投資の低減を図ることができ
る。
なる場合であっても、この対象液体に合わせた調整を容
易に行うことができる。
氷結晶粒子Cpを氷柱生成手段3で大きく且つ球形にす
ることができるので、製氷方式に拘りなく生成された氷
結晶粒子Cpを凍結濃縮に使用することができることか
ら、濃縮効率の大幅な向上が可能となる。
などの濃縮、医薬品原料の濃縮、船舶・離島用の海水の
淡水化及び、産業排水処理などに極めて有用である。
2は、攪拌機構23を設けて水溶液Luの過冷却状態を
解消して懸濁液Lsを生成するようにしたが、本発明に
おける製氷手段は、冷却筒22の表面に生成した氷を掻
き取る掻き取り刃機構を備えたものであってもよい。
するようにしたが、氷柱Ipが挿入されるカラム51の
上端部に単に冷水Iwを注入し、カラム51の下端部に
接続した真空ポンプを駆動し、該カラム51を負圧にし
て氷柱Ipの内部に存在する濃縮溶液Ltを抜き取るよ
うにしてもよい。
ては、回転筒を有する遠心分離機を備えたものであって
もよい。つまり、分離手段5は、氷柱生成手段3が生成
した氷粒子集合体Cmを手作業などで適宜粉砕し、この
氷粒子集合体Cm又は粉砕した粉砕片を回転筒に収納し
た後、該回転筒を回転して氷粒子集合体Cm又は粉砕片
に存在する濃縮溶液Ltを遠心分離して抜き取るように
してもよい。
設けたが、集積室3Rの寸法、つまり、集積室3Rの長
さ方向が大きい場合には整流板33は必ずしも設ける必
要はない。
は、別個の加圧手段によって加圧するようにしてもよ
く、加圧と自重とにより懸濁液Lsの氷結晶粒子Cpを
融合させるようにしてもよい。
柱生成手段3は、独立した氷柱生成装置として用いるこ
とができる。この場合、生成された氷柱は、例えば、葡
萄果汁を用いるとシャーベット状の食品として利用する
ことができる。特に、従来のシャーベット状の食品のよ
うにシャキシャキしたものではなく、饅頭のあんこのよ
うな新たな食感のものを得ることができる。
ある。
図である。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 冷却用熱交換器を備え、該冷却用熱交換
器によって水溶液を冷却し、氷結晶粒子を含む懸濁液を
連続的に生成する製氷手段と、 該製氷手段が生成した懸濁液が供給される生成筒及び、
該生成筒の側面に形成されて懸濁液から液体成分を分離
し排出するフィルタを備え、上記生成筒の内部が、懸濁
液を集積し、加圧若しくは自重又は加圧及び自重によっ
て側面のフィルタから液体成分を排出させ、懸濁液の氷
結晶粒子を融合させて高密度状態にすると共に、該氷結
晶粒子を成長させて柱状の氷粒子集合体を生成する集積
室に構成されている氷柱生成手段と、 該 氷柱生成手段が生成した氷粒子集合体を所定長さの氷
柱に切断して該氷柱を移送する氷柱切断移送手段と、 該氷柱切断移送手段が移送した氷柱から濃縮溶液を抜き
取る分離手段とを備えていることを特徴とする水溶液の
凍結濃縮装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の水溶液の凍結濃縮装置に
おいて、 分離手段は、氷柱が挿入されるカラムと、該カラムに密
着嵌合するヘッド部を有し、該ヘッド部からカラムに冷
水を圧入して氷柱の内部に存在する濃縮溶液を冷水に置
換し、該濃縮溶液を抜き取る冷水圧入機構とを備えてい
ることを特徴とする水溶液の凍結濃縮装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の水溶液の凍結濃縮装置に
おいて、 分離手段は、氷柱が挿入されるカラムと、該カラムの下
部に接続されると共に、該カラムを負圧にして氷柱の内
部に存在する濃縮溶液を抜き取る真空ポンプとを備えて
いることを特徴とする水溶液の凍結濃縮装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の水溶液の凍結濃縮装置に
おいて、 分離手段は、氷柱生成手段が生成した氷粒子集合体を適
宜粉砕して収納する回転筒を有し、該回転筒を回転して
氷粒子集合体に存在する濃縮溶液を遠心分離して抜き取
る遠心分離機を備えていることを特徴とする水溶液の凍
結濃縮装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1に記載の水溶
液の凍結濃縮装置において、 製氷手段は、冷却用熱交換器を構成する冷却筒に流入し
た水溶液を攪拌する攪拌機構、又は冷却用熱交換器を構
成する冷却筒の表面に生成した氷を掻き取る掻き取り刃
機構を備えていることを特徴とする水溶液の凍結濃縮装
置。 - 【請求項6】 請求項1記載の水溶液の凍結濃縮装置に
おいて、 生成筒は、複数の小孔が形成されて懸濁液を整流する整
流板が設けられ、該整流板によって集積室が上部室と下
部室とに区画される一方、 生成筒の外側には、該生成筒より排出された液体成分を
受ける外筒が設けられていることを特徴とする水溶液の
凍結濃縮装置。 - 【請求項7】 氷結晶粒子を含む懸濁液が供給される生
成筒と、 該生成筒の側面に形成されて懸濁液から液体成分を分離
し排出するためのフィルタとを備え、 上記生成筒の内部は、懸濁液を集積し、加圧若しくは自
重又は加圧及び自重により懸濁液の氷結晶粒子を融合さ
せると共に、該氷結晶粒子を成長させて柱状の氷粒子集
合体を生成する集積室に構成されていることを特徴とす
る氷柱生成装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の氷柱生成装置において、 生成筒は、複数の小孔が形成されて懸濁液を整流する整
流板が設けられ、該整流板によって集積室が上部室と下
部室とに区画される一方、 生成筒の外側には、該生成筒より排出された液体成分を
受ける外筒が設けられていることを特徴とする氷柱生成
装置。 - 【請求項9】 製氷手段の冷却用熱交換器によって水溶
液を冷却し、氷結晶粒子を含む懸濁液を連続的に生成
し、 その後、生成筒と該生成筒の側面に形成されたフィルタ
とを備えた氷柱生成手段の上記生成筒に上記製氷手段が
生成した懸濁液を供給し、生成筒の内部で懸濁液を集積
し、加圧若しくは自重又は加圧及び自重によって側面の
フィルタから懸濁液の液体成分を分離し排出し、懸濁液
の氷結晶粒子を融合させて高密度状態にすると共に、該
氷結晶粒子を成長させて柱状の氷粒子集合体を生成し、 続いて、該氷柱生成手段が生成した氷粒子集合体を氷柱
切断移送手段によって切断して所定長さの氷柱を形成
し、該氷柱を分離手段のカラムに移送して挿入した後、 該分離手段に冷水を圧入又は注入して氷柱の氷結晶粒子
の間に存在する濃縮溶液を抜き取ることを特徴とする水
溶液の凍結濃縮方法。
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