JP6528911B2 - マニピュレーションシステム - Google Patents

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Description

本発明は、マニピュレーションシステムに関する。
バイオテクノロジ分野において、顕微鏡観察下で細胞や卵にDNA溶液や細胞を注入する等のように、微小対象物に微細な操作を行うマイクロマニピュレーションシステムが知られている。特許文献1には、細胞を吸引するマニピュレータを有する細胞採取装置が記載されている。また、特許文献2には、表面に複数の大きさのマイクロ容器を有する細胞培養容器が開示されている。
特開2013−169185号公報 特開2010−200679号公報
液体を収容している容器内では、容器の内壁と液面との境界にメニスカスが生じる。また、ピペットの先端部を液体に浸漬するとピペットの表面と液面との境界にもメニスカスが生じる。このため、容器の上方に配置された顕微鏡を用いてオペレータがピペットの先端を観察するときに、顕微鏡の視野にメニスカスが入る可能性がある。メニスカスがピペットの先端と重なると、オペレータはピペットの先端を明瞭に観察することができず、マニピュレーションの操作性が低下する可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、操作性が高いマニピュレーションシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る管状器具は、微小対象物を採取するための管状器具であって、第1管部と、前記第1管部の一端に接続する第2管部と、前記第1管部の他端に接続する第3管部と、を有し、前記第3管部の長手方向は、前記第1管部の長手方向と交差し、かつ前記第2管部の長手方向に平行である。これによれば、第3管部を液体に浸漬したときに、第1管部の表面にメニスカスを生じさせることができる。
本発明の望ましい態様として、前記第3管部の長手方向の長さは、前記第1管部の長手方向の長さよりも短い。これによれば、微小対象物を収容する容器内に第3管部を配置することが容易である。
本発明の望ましい態様として、前記第1管部は、前記一端の側に位置する第1部位と、前記他端の側に位置する第2部位と、を有し、前記第2部位の外径は前記第1部位の外径よりも小さい。これによれば、液面と重なる位置に第2部位が配置されることによって、第1管部の表面に形成されるメニスカスを小さくすることができる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムは、上記した管状器具と、前記管状器具が取り付けられるマニピュレータと、前記微小対象物を収容するための容器が載置される試料ステージと、前記試料ステージの上方に配置された第1顕微鏡と、を備える。これによれば、オペレータは、第1顕微鏡を用いて第3管部を上方から拡大して観察することができる。
本発明の望ましい態様として、前記試料ステージの側方に配置された第2顕微鏡、をさらに備える。これによれば、オペレータは、第2顕微鏡を用いて第3管部を側方から拡大して観察することができる。
本発明の望ましい態様として、前記第1顕微鏡を介して前記第3管部を撮像する第1撮像装置と、前記第2顕微鏡を介して前記第3管部を撮像する第2撮像装置と、前記第1撮像装置により撮像される第1画像と、前記第2撮像装置により撮像される第2画像とを表示する表示部と、をさらに備える。これによれば、表示部は、第3管部を上方から拡大して示す第1画像と、第3管部を側方から拡大して示す第2画像とを表示することができる。
本発明の望ましい態様として、前記第1画像と前記第2画像とを撮像時刻に基づいて互いに関連付けて記憶する記憶部、をさらに備える。これによれば、表示部は、同時刻に撮像された第1画像と第2画像とを並べて再生表示することができる。
本発明の望ましい態様として、前記第1撮像装置が撮像する第1方向、及び、前記第2撮像装置が撮像する第2方向とそれぞれ交差する第3方向から前記試料ステージ側を撮像する第3撮像装置、をさらに備え、前記表示部は、前記第3撮像装置により撮像される第3画像を表示する。これによれば、表示部は、試料ステージの斜め上方向から試料ステージ側を撮像した第3画像を、第1画像及び第2画像と並べて表示することができる。第3画像から、試料ステージとその周辺を俯瞰することが容易となる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムは、管状器具を用いて微小対象物を採取するマニピュレーションシステムであって、前記管状器具が取り付けられるマニピュレータと、前記微小対象物を収容するための容器が載置される試料ステージと、前記試料ステージの上方に配置された第1顕微鏡と、前記第1顕微鏡を介して前記管状器具を撮像する第1撮像装置と、前記試料ステージの側方に配置された第2顕微鏡と、前記第2顕微鏡を介して前記管状器具を撮像する第2撮像装置と、前記第1撮像装置により撮像される第1画像と、前記第2撮像装置により撮像される第2画像とを表示する表示部と、を備える。これによれば、表示部は、第3管部を上方及び側方からそれぞれ拡大して表示することができるので、オペレータはピペットの先端を明瞭に観察することができる。
本発明によれば、操作性が高い管状器具及びマニピュレーションシステムを提供することができる。
図1は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示す模式図である。 図3は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示すブロック図である。 図4は、記憶部の構成例を示すブロック図である。 図5は、表示部の画面に表示される画像の一例を示す図である。 図6は、実施形態に係る採取用ピペットの構成例を示す側面図である。 図7は、実施形態に係る採取用ピペットの構成例を示す平面図である。 図8は、実施形態に係る採取用ピペットの第3管部を拡大して示す図である。 図9は、第1顕微鏡の視野と、採取用ピペットと、メニスカスとの位置関係を示す模式図である。 図10は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの動作例を示す模式図である。 図11は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの動作例を示す模式図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示す模式図である。図1及び図2に示すマニピュレーションシステム100は、容器38に収容された複数個の微小対象物のうちから、所望の微小対象物を1個ずつ分取する装置である。微小対象物は、例えば細胞である。
図1及び図2に示すように、マニピュレーションシステム100は、基台1と、採取用ピペット10と、ピペット保持部15と、マニピュレータ20と、試料ステージ30と、第1撮像装置45を有する第1顕微鏡ユニット40と、コントローラ50と、第2撮像装置65を有する第2顕微鏡ユニット60と、第3撮像装置75と、ジョイスティック57と、入力部58と、表示部80と、を備える。なお、本実施形態では、試料ステージ30の載置面30aに平行な一方向をX軸方向とする。載置面30aに平行で、かつ、X軸方向と直交する方向をY軸方向とする。載置面30aの法線方向をZ軸方向とする。載置面30aは、基台1に平行な水平面である。
採取用ピペット10は、細胞を採取するための管状器具である。例えば、採取用ピペット10は針状であり、その材質はガラスである。採取用ピペット10の先端には、細胞を採取するための開口部が設けられている。採取用ピペット10の詳細は、後で図6から図8を参照しながら説明する。
ピペット保持部15は、採取用ピペット10を保持するための管状器具である。ピペット保持部15の材質、例えばガラス又は金属である。ピペット保持部15の一端は、採取用ピペット10に連結している。また、ピペット保持部15の他端は、マニピュレータ20が有する電動マイクロポンプ29に接続されている。ピペット保持部15及び採取用ピペット10の内部圧力は、電動マイクロポンプ29から供給される圧力Pにより減圧又は増圧される。採取用ピペット10の内部圧力が常圧よりも低いとき、採取用ピペット10は先端の開口部から細胞を吸引して採取することができる。ピペット保持部15は、後述の連結部28を介してマニピュレータ20に連結されている。
マニピュレータ20は、ピペット保持部15及び採取用ピペット10をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させるための装置である。また、マニピュレータ20は、第1顕微鏡ユニット40をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させるための装置でもある。マニピュレータ20は、固定具2を介して基台1に固定されている。
マニピュレータ20は、X軸テーブル21と、Y軸テーブル22と、Z軸テーブル23と、駆動装置26、27と、連結部28、71と、電動マイクロポンプ29と、を備える。X軸テーブル21は、駆動装置26が駆動することによって、X軸方向に移動する。Y軸テーブル22は、駆動装置26が駆動することによって、Y軸方向に移動する。Z軸テーブル23は、駆動装置27が駆動することによって、Z軸方向に移動する。駆動装置26、27と、電動マイクロポンプ29は、コントローラ50に接続されている。
連結部28は、ピペット保持部15をマニピュレータ20に連結している。また、連結部71は、第1顕微鏡ユニット40の鏡筒411をマニピュレータ20に連結している。連結部28、71は、例えば金属製である。連結部28、71は、例えばZ軸テーブル23に取り付けられている。これにより、ピペット保持部15及び第1顕微鏡ユニット40は、Z軸テーブル23の移動に従って、Z軸テーブル23と同じ距離だけZ軸方向に移動することができる。
また、マニピュレータ20において、Z軸テーブル23はY軸テーブル22上に取り付けられている。これにより、ピペット保持部15及び第1顕微鏡ユニット40は、Y軸テーブル22の移動に従って、Y軸テーブル22と同じ距離だけY軸方向に移動することができる。さらに、Y軸テーブル22はX軸テーブル21上に取り付けられている。これにより、ピペット保持部15及び第1顕微鏡ユニット40は、X軸テーブル21の移動に従って、X軸テーブル21と同じ距離だけX軸方向に移動することができる。このように、ピペット保持部15及び第1顕微鏡ユニット40は、マニピュレータ20の動作に従って、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動することができる。
試料ステージ30は、容器38を支持する。例えば、試料ステージ30の載置面30aに容器38が載置される。容器38は、例えば、シャーレ又はディッシュである。試料ステージ30は、X軸ステージ31と、Y軸ステージ32と、駆動装置36と、を備える。X軸ステージ31は、駆動装置36が駆動することによって、X軸方向に移動する。Y軸ステージ32は、駆動装置36が駆動することによって、Y軸方向に移動する。X軸ステージ31はY軸ステージ32上に取り付けられている。駆動装置36は、コントローラ50に接続されている。
なお、図2では、試料ステージ30の平面視による形状(以下、平面形状)が円形の場合を示しているが、試料ステージ30の平面形状は円形に限定されず、例えば矩形でもよい。また、図2では、容器38の平面形状が円形の場合を示しているが、容器38の平面形状は円形に限定されず、例えば矩形でもよい。さらに、図2では、試料ステージ30上に1個の容器38が載置されている場合を示しているが、試料ステージ30上に載置される容器38の数は1個に限定されず複数個でもよい。
第1顕微鏡ユニット40は、試料ステージ30の上方に配置されている。第1顕微鏡ユニット40は、第1顕微鏡41と、第1撮像装置45と、試料ステージ30の載置面30aに向けて光を照射する光源(図示せず)とを有する。第1顕微鏡41は、鏡筒411と、対物レンズ412と、接眼レンズ413と、駆動装置414とを有する。第1顕微鏡41は、対物レンズ412が容器38の上方に位置する実体顕微鏡である。対物レンズ412は、駆動装置414が駆動することによって、Z軸方向に移動する。これにより、第1顕微鏡41は、焦点位置を調節することができる。対物レンズ412は、所望の倍率に合わせて複数種類が用意されていてもよい。また、第1撮像装置45は、例えば、CMOSイメージセンサ又はCCDイメージセンサ等の固体撮像素子を有する。第1撮像装置45は、第1顕微鏡41を介して、採取用ピペット10の先端をZ軸方向から撮像することができる。
第2顕微鏡ユニット60は、試料ステージ30の側方に配置されている。第2顕微鏡ユニット60は、第2顕微鏡61と、第2撮像装置65とを有する。第2顕微鏡61は、鏡筒611と、対物レンズ612とを有する。第2撮像装置65は、例えば、CMOSイメージセンサ又はCCDイメージセンサ等の固体撮像素子を有する。第2撮像装置65は、第2顕微鏡61を介して、採取用ピペット10の先端をY軸方向から撮像することができる。第2顕微鏡ユニット60は、固定具3を介して基台1に固定されている。
第3撮像装置75は、固定具4を介して基台1に固定されている。固定具4は、X軸方向及びY軸方向に動くことができ、Z軸方向に延伸することができる。これにより、第3撮像装置75は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向とそれぞれ交差する、試料ステージ30の斜め上方向から、試料ステージ30側を撮像することができる。
入力部58は、キーボードやタッチパネル等である。ジョイスティック57及び入力部58は、コントローラ50に接続されている。オペレータは、ジョイスティック57及び入力部58を介して、コントローラ50にコマンドを入力することができる。
次に、コントローラ50の機能について、図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成例を示すブロック図である。コントローラ50は、演算手段としてのCPU(中央演算処理装置)及び記憶手段としてのハードディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のハードウェア資源を備える。
図3に示すように、コントローラ50は、その機能として、画像入力部51、画像処理部52、画像出力部53、位置検出部54及び制御部55と、記憶部56とを有する。画像入力部51、画像処理部52、画像出力部53、位置検出部54及び制御部55は、上記の演算手段により実現される。記憶部56は、上記の記憶手段により実現される。コントローラ50は、記憶部56に格納されたプログラムに基づいて各種の演算を行い、演算結果に従って制御部55が各種の制御を行うように駆動信号を出力する。
制御部55は、第1顕微鏡ユニット40の駆動装置414と、マニピュレータ20の駆動装置26、27及び電動マイクロポンプ29と、試料ステージ30の駆動装置36と、第2顕微鏡ユニット60の駆動装置63とを制御する。制御部55は、駆動装置414、26、27、36、63に駆動信号Vz1、Vxy2、Vz2、Vxy3、Vy4(図2参照)をそれぞれ供給する。また、制御部55は、電動マイクロポンプ29に駆動信号Vmp(図2参照)を供給する。なお、制御部55は、必要に応じて設けられたドライバやアンプ等を介して、駆動信号Vz1、Vxy2、Vz2、Vxy3、Vy4、Vmpをそれぞれ供給してもよい。
第1撮像装置45から出力される第1画像信号Vpix1(図2参照)と、第2撮像装置65から出力される第2画像信号Vpix2(図2参照)と、第3撮像装置75から出力される第3画像信号Vpix3(図2参照)は、画像入力部51にそれぞれ入力される。画像処理部52は、画像入力部51から第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3を受け取って、画像処理を行う。画像出力部53は、画像処理部52で画像処理された画像情報を記憶部56及び表示部80へ出力する。
例えば、第1画像信号Vpix1には、第1顕微鏡41を通して第1撮像装置45が撮像した第1画像と、その撮像時刻とが含まれている。第1画像は動画である。同様に、第2画像信号Vpix2には、第2顕微鏡61を通して第2撮像装置65が撮像した第2画像と、その撮像時刻とが含まれている。第2画像も動画である。第3画像信号Vpix3には、第3撮像装置75が撮像した第3画像と、その撮像時刻とが含まれている。第3画像も動画である。
画像処理部52は、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3を、撮像時刻に基づいて互いに関連付けして、編集画像信号Vpix4を生成する。編集画像信号Vpix4には、編集画像が含まれている。編集画像は、互いに同じ時刻に撮像された第1画像、第2画像及び第3画像を並べて表示する動画である。画像出力部53は、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3及び編集画像信号Vpix4を記憶部56に出力する。
図4は、記憶部の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、記憶部56は、その機能として、マニピュレーションシステム100を動作させるためのプログラムを記憶したプログラム記憶部56aと、画像信号を記憶する画像記憶部56bとを有する。画像記憶部56bは、第1画像信号Vpix1を記憶する第1画像記憶部561と、第2画像信号Vpix2を記憶する第2画像記憶部562と、第3画像信号Vpix3を記憶する第3画像記憶部563と、編集画像信号Vpix4を記憶する編集画像記憶部564と、を有する。
また、画像出力部53は、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3及び編集画像信号Vpix4のうち、少なくとも1つ以上の画像信号を表示部80に出力する。例えば、オペレータがジョイスティック57を操作することによって、ジョイスティック57からコントローラ50に制御信号Vsig1が出力される。
画像出力部53は、コントローラ50に入力された制御信号Vsig1に従って、表示部80に出力する画像信号を選択して表示部80に出力する。または、オペレータが入力部58を操作することによって、入力部58からコントローラ50に制御信号Vsig2が出力されてもよい。画像出力部53は、コントローラ50に入力された制御信号Vsig2に従って、表示部80に出力する画像信号を選択して表示部80に出力してもよい。
位置検出部54は、画像処理部52から画像情報を受け取り、受け取った画像情報に基づいて、細胞の位置を検出することができる。位置検出部54が細胞の位置を検出した場合、位置検出部54はその検出結果を画像情報に反映させることができる。例えば、位置検出部54が細胞の位置を検出した場合、画像処理部52は細胞の位置を矢印で示すように、画像情報を編集してもよい。
表示部80は、例えば液晶パネル等である。表示部80は、コントローラ50に接続されている。図5は、表示部の画面の一例を示す図である。図5は、表示部80の画面81に編集画像が表示されている場合を例示している。編集画像では、互いに同じタイミングで撮像された第1画像811、第2画像812、第3画像813が並んで配置されている。表示部80は、編集画像をリアルタイム又はほぼリアルタイムで表示してもよいし、編集画像記憶部564に記憶されている編集画像を読み出して再生表示してもよい。オペレータがジョイスティック57又は入力部58を操作することによって、画面81に表示される画像を切り替えることが可能である。また、オペレータがジョイスティック57又は入力部58を操作することによって、画面81に表示される編集画像(動画)を一時停止することが可能である。なお、画面81に表示される画像は、編集画像に限定されることはなく、第1画像811、第2画像812又は第3画像813のみでもよい。
図6は、実施形態に係る採取用ピペットの構成例を示す側面図である。図7は、実施形態に係る採取用ピペットの構成例を示す平面図である。図6及び図7に示すように、採取用ピペット10は、2段に屈曲した形状のガラス針である。具体的には、採取用ピペット10は、第1管部101と、第1管部101の一端に接続する第2管部102と、第1管部101の他端に接続する第3管部103と、を有する。第2管部102は、ピペット保持部15によって保持される側の部位である。第3管部103は、採取用ピペット10の先端部であり、細胞等の微小対象物を採取する側の部位である。第1管部101、第2管部102及び第3管部103は、それぞれ一方向に向かって直線状に延設されている。
第1管部101と第2管部102との間には第1屈曲部104が存在する。第1管部101と第3管部103との間には第2屈曲部105が存在する。第1管部101の長手方向と第2管部102の長手方向は互いに交差している。第1管部101の長手方向と第3管部103の長手方向も互いに交差している。第2管部102の長手方向と第3管部103の長手方向は互いに平行又はほぼ平行である。例えば、第1管部101の長手方向と第2管部102の長手方向とが成す鈍角の角度(以下、第1屈曲部104の屈曲角度)をθ1とする。第1管部101の長手方向と第3管部103の長手方向とが成す鈍角の角度(以下、第2屈曲部105の屈曲角度)をθ2とする。第1屈曲部104の屈曲角度θ1と第2屈曲部105の屈曲角度θ2との差の絶対値|θ1−θ2|は、0°以上5°未満である。
また、第1管部101の長手方向の長さをL1とし、第2管部102の長手方向の長さをL2とし、第3管部103の長手方向の長さをL3としたとき、L3<L1、かつ、L3<L2である。これによれば、採取用ピペット10の先端部である第3管部103を容器38内に配置することが容易である。
第1管部101を、第1管部101の長手方向と直交する平面で切断した形状は円形である。同様に、第2管部102を、第2管部102の長手方向と直交する平面で切断した形状は円形である。第3管部103を、第3管部103の長手方向と直交する平面で切断した形状は円形である。第2管部102の外径をφ21とし、第3管部103の外径をφ31としたとき、φ21>φ31である。また、第1管部の外径φ11は、第1屈曲部104の側から第2屈曲部105の側に向かって小さくなっている。
例えば、第1管部101は、第1屈曲部104と第2屈曲部105との間に、外径が大きく変化する狭窄部106を有する。第1管部101において、狭窄部106と第1屈曲部104との間に位置する第1部位101aよりも、狭窄部106と第2屈曲部105との間に位置する第2部位101bの方が、外径φ11が小さい。第3管部103が液体39(図9参照)に浸漬されるとき、液面と重なる位置には第2部位101bが配置される。これにより、液面と重なる位置に第1部位101aが配置される場合と比べて、メニスカス39mを小さくすることができる。
第2管部102の内径をφ22とし、第3管部103の内径をφ32としたとき、φ22>φ32である。また、第1管部101の内径をφ12は、第1屈曲部104の側から第2屈曲部105の側に向かって小さくなっている。第1管部101において、第1部位101aよりも第2部位101bの方が、内径φ12が小さい。
図8は、実施形態に係る採取用ピペットの第3管部を拡大して示す図である。図8に示すように、第3管部103の先端には開口部103aが設けられている。開口部103aと第2屈曲部105との間で、第3管部103の内径φ32の大きさはほぼ一定である。採取用ピペット10の採取対象である細胞ceの直径をφceとしたとき、φ32はφceよりも数μm程度大きいことが好ましい。これにより、採取用ピペット10は、細胞ceを第3管部103の内側に導入することができる。
採取用ピペット10において、屈曲角度θ1、θ2の大きさと、第1屈曲部104及び第2屈曲部105の形成位置は、マニピュレーションシステム100が細胞ceを採取する際に第3管部103が容器38(図2)の中央に位置することができるように、それぞれ設計されていることが好ましい。
図9は、第1顕微鏡の視野と、採取用ピペットと、メニスカスとの位置関係を示す模式図である。図9に示すように、容器38が液体39を収容すると、容器38の内壁面38aと液面との境界にメニスカス39mが生じる。また、容器38内に採取用ピペット10が配置されると、採取用ピペット10の表面10aと液面との境界にもメニスカス39mが生じる。メニスカス39mは、容器38の内壁面38aや採取用ピペット10の表面10aに沿って湾曲して形成される。
マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10の先端部である第3管部103を容器38の底面38bに平行にした状態で、第3管部103全体を液体39に浸漬することができる。この場合、メニスカス39mは、第3管部103の表面ではなく、第3管部103から離れた第2部位101bの表面に生じる。これにより、第1顕微鏡41の視野41aにメニスカス39mが入らないようにすることができ、オペレータは採取用ピペット10の先端を明瞭に観察することができる。第1顕微鏡41の視野にメニスカス39mが入らないため、例えば、第1顕微鏡41の焦点を第3管部103に合わせることが容易となる。
次に、マニピュレーションシステムの動作例について説明する。図10及び図11は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの動作例を示す模式図である。図10及び図11に示すように、本動作例では、容器38として、第1容器38A及び第2容器38Bが試料ステージ30の載置面30aにそれぞれ載置されている場合を想定する。マニピュレーションシステム100が、第1容器38Aから第2容器38Bに細胞ceを分取する場合について説明する。なお、図10及び図11では、細胞ceの直径が採取用ピペット10の外径よりも大きく記載されているが、これは細胞ceを明示するためである。実際には、細胞ceの直径φceは、採取用ピペット10の内径φ32よりも小さいことが好ましい(図8参照)。
図10のステップST1において、採取用ピペット10は、ピペット保持部15を介してマニピュレータ20に取り付けられている。採取用ピペット10の第3管部103は、第1顕微鏡41の対物レンズ412の直下に配置されている。また、採取用ピペット10の第3管部103の長手方向は、載置面30aと平行となっている。ステップST1において、第1容器38Aは液体39と複数個の細胞ceとを収容している。第2容器38Bは液体39のみを収容している。
上記の状態で、マニピュレーションシステム100は、第1顕微鏡41の焦点を採取用ピペット10の第3管部103に合わせる。例えば、オペレータはジョイスティック57又は入力部58(図2参照)を操作して、コントローラ50(図2参照)に第1顕微鏡ユニット40の初期設定を行うよう指示する。この指示を受けて、コントローラ50は、駆動装置414に駆動信号Vz1(図2参照)を送信して、対物レンズ412をZ軸方向に動かす。これにより、第1顕微鏡ユニット40は、第1顕微鏡41の焦点を第3管部103に合わせる。
次に、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10を第1容器38Aの底面に向けて下降させ、第3管部103の先端で細胞ceを採取する(ステップST2)。例えば、オペレータは、表示部80に表示される画像を見ながら、第1容器38Aに収容されている複数個の細胞ceの中から、所望の細胞ceを選択する。次に、オペレータは、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペット10を第1容器38Aの底面に向けて下降させ、また必要に応じて採取用ピペット10を水平方向に移動させる。これにより、オペレータは、第3管部103の先端を所望の細胞ceに隣接させる。採取用ピペット10の移動は、コントローラ50がマニピュレータ20の駆動装置26、27に駆動信号Vxy2、Vz2(図2参照)を送信することで実現される。
次に、オペレータは、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペット10に所望の細胞ceを吸引させる。細胞ceの吸引は、コントローラ50がマニピュレータ20の電動マイクロポンプ29に駆動信号Vmp(図2参照)を送信して電動マイクロポンプ29を駆動させ、採取用ピペット10の内部圧力を採取用ピペット10の外部圧力よりも低くすることで実現される。採取用ピペット10の内部圧力が外部圧力よりも低くなると、第3管部103の先端に設けられた開口部103a(図8参照)を介して、所望の細胞ceが液体39と共に採取用ピペット10の内部に吸引される。
次に、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10を上昇させ、第3管部103を第1容器38Aの外側へ移動させる(ステップST3)。例えば、オペレータは、表示部80に表示される画像を見ながら、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペット10を予め設定された位置まで上昇させる。採取用ピペット10の上昇は、コントローラ50がマニピュレータ20の駆動装置27に駆動信号Vz2を送信することで実現される。なお、ステップST3では、第3管部103先端の開口部103aから液体39や細胞ceが流出しないように、電動マイクロポンプ29が採取用ピペット10の内部を減圧し続けてもよい。
次に、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10を第1容器38Aの上方から第2容器38Bの上方へ移動させる(ステップST4)。例えば、オペレータは、表示部80に表示される画像を見ながら、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、試料ステージ30を水平方向に移動させる。これにより、オペレータは、第3管部103の直下に第2容器38Bを配置する。試料ステージ30の移動は、コントローラ50が試料ステージ30の駆動装置36に駆動信号Vxy3(図2参照)を送信することで実現される。
次に、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10を第2容器38Bの底面に向けて下降させ、第3管部103を第2容器38Bの内側に移動させる。そして、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10の内部に保持していた細胞ceを、第2容器38Bの内側に放出する(ステップST5)。例えば、オペレータは、表示部80に表示される画像を見ながら、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペット10を第2容器38Bの底面に向けて下降させ、また必要に応じて水平方向に移動させる。これにより、オペレータは、第3管部103を第2容器38Bの内側に移動させる。採取用ピペット10の移動は、コントローラ50がマニピュレータ20の駆動装置26、27に駆動信号Vxy2、Vz2を送信することで実現される。
次に、オペレータは、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペットから細胞ceを放出させる。細胞ceの放出は、コントローラ50がマニピュレータ20の電動マイクロポンプ29に駆動信号Vmpを送信して電動マイクロポンプ29を駆動させ、採取用ピペット10の内部圧力を採取用ピペット10の外部圧力よりも高くすることで実現される。採取用ピペット10の内部圧力が外部圧力よりも高くなると、第3管部103の先端に設けられた開口部103a(図8参照)を介して、細胞ceが液体39と共に採取用ピペット10の内部から放出される。なお、ステップST5では、第3管部103が第2容器38Bの内側に到達する直前まで、電動マイクロポンプ29が採取用ピペット10の内部圧力を減圧し続けてもよい。
次に、マニピュレーションシステム100は、採取用ピペット10を上昇させ、第3管部103を第2容器38Bの外側へ移動させる(ステップST6)。例えば、オペレータは、表示部80に表示される画像を見ながら、ジョイスティック57又は入力部58を操作して、採取用ピペット10を予め設定された位置まで上昇させる。採取用ピペット10の上昇は、コントローラ50がマニピュレータ20の駆動装置27に駆動信号Vz2を送信することで実現される。
以上説明したように、本実施形態の採取用ピペット10は、第1管部101と、第1管部101の一端に接続する第2管部102と、第1管部101の他端に接続する第3管部103と、を有する。第3管部103の長手方向は、第1管部101の長手方向と交差し、かつ 第2管部102の長手方向に平行である。これによれば、第3管部103を液体39に浸漬したときに、第1管部101の表面にメニスカス39mを生じさせることができ、メニスカス39mを第3管部103から遠ざけることができる。このため、第1顕微鏡41の視野41aにメニスカス39mが入らないようにすることができ、オペレータは採取用ピペット10の先端を明瞭に観察することができる。したがって、本実施形態は、操作性が高い管状器具を提供することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム100は、上記の採取用ピペット10と、採取用ピペット10が取り付けられるマニピュレータ20と、細胞ceを収容するための容器38が載置される試料ステージ30と、試料ステージ30の上方に配置された第1顕微鏡41と、試料ステージ30の側方に配置された第2顕微鏡61とを備える。これによれば、オペレータは、第1顕微鏡41を用いて第3管部103を上方から拡大して観察することができる。また、オペレータは、第2顕微鏡61を用いて第3管部103を側方から拡大して観察することができる。このため、オペレータは、採取用ピペット10の先端をより明瞭に観察することができる。したがって、本実施形態は、操作性が高いマニピュレーションシステム100を提供することができる。
また、マニピュレーションシステム100は、第1顕微鏡41を介して第3管部103を撮像する第1撮像装置45と、第2顕微鏡61を介して第3管部103を撮像する第2撮像装置65と、第3撮像装置75と、表示部80と、を備える。第3撮像装置75は、第1撮像装置45が撮像するZ軸方向(第1方向)、及び、第2撮像装置65が撮像するY軸方向(第2方向)とそれぞれ交差する方向(第3方向)から、試料ステージ30側を撮像する。表示部80は、第1撮像装置45により撮像される第1画像811と、第2撮像装置65により撮像される第2画像812と、第3撮像装置75が撮像する第3画像813と、を表示する。これによれば、表示部80は、第3管部103を上方から拡大して示す第1画像811と、第3管部103を側方から拡大して示す第2画像812と、試料ステージ30とその周辺を俯瞰する第3画像813と、を1つの画面81に並べて表示することができる。
また、マニピュレーションシステム100は、第1画像811と第2画像812と第3画像813とを撮像時刻に基づいて互いに関連付けて記憶する記憶部56、を備える。これによれば、表示部80は、同時刻に撮像された第1画像811、第2画像812及び第3画像813を並べて再生表示することができる。
図10に示すように、細胞ceの移動を行うにあたり、その移動が確実であることを示すために、ステップST1からST6まで、オペレータは採取用ピペット10の先端である第3管部103を常時観察し続けることが望まれる。これを達成するために、顕微鏡40は、採取用ピペット10を上方から観察できるようになっている。また、顕微鏡40の焦点距離wdは、採取用ピペット10のクランク高さL1hもしくはクランク長さL1(図6参照)よりも大きい。さらに、採取用ピペット10のくびれ長さL1’(図6参照)は、液面の深さdp1もしくはdp2よりも長い。本実施形態のマニピュレーションシステム100は、このような装置構成になっている。
なお、クランク高さL1hとは、採取用ピペット10のZ軸方向における高さのことである。また、くびれ長さL1’とは、第1部位101において、第3管部103の外径φ31の約2倍以内の直径の部分の長さのことである。例えば、くびれ長さL1’は、狭窄部106と第2屈曲部105との間に位置する第2部位101bの長さのことである。液面の深さdp1は、第1容器38Aにおける液面の深さのことである。液面の深さdp2は、第2容器38Bにおける液面の深さのことである。
通常、細胞の観察は撮像を重視するため、細胞を収容した容器(例えば、シャーレ)の下方から行われる。すなわち、通常は、図9の容器38下方の位置に倒立顕微鏡41’が配置され、倒立顕微鏡41’によって細胞が下方から観察される。しかし、倒立顕微鏡方式の観察では、ステップST2とステップST5の状態でしかピペットと細胞とを確認できず、細胞移動の確実性(証拠能力)を担保することが難しい。細胞を上方から観察する場合は、顕微鏡の光路に、液体とピペットとの界面が含まれため、界面の屈折により像にゆがみを生じ観察を困難にする。そのため、本実施形態は、くびれ部である第2部位101bの直径を十分細くし、くびれ長さL1’を液面の深さdp(図9参照)よりも長くすることで、界面のメニスカスを小さくでき、観察を妨げない構成にする。液面深さdp1、dp2は、浅ければ浅いほど、観察における液体の透明性の影響を受けない。しかし、液量が少なすぎると液面が均一に張られない。このため、液面を均一に張る最少液量(V1)からその2倍(2V1)の液量となるように、液面深さdp1、dp2を定めるのがよい。このような構成とすることで、本実施形態は、細胞の観察と、細胞移動の証拠能力を担保することの両立を行うことができる。
以上、本実施形態の採取用ピペット10及びマニピュレーションシステム100を説明したが、上述した内容により本実施形態が限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第1顕微鏡41が、対物レンズ412が容器38の上方に位置する実体顕微鏡である場合について説明した。しかしながら、本実施形態において、第1顕微鏡41は、対物レンズ412が容器38の下方に位置する倒立顕微鏡であってもよい。本実施形態の採取用ピペット10及びマニピュレーションシステム100は、第1顕微鏡41が上記した実体顕微鏡及び倒立顕微鏡のいずれの場合においても適用可能である。
1 基台
2、3、4 固定具
10 採取用ピペット
15 ピペット保持部
20 マニピュレータ
26、27、36、63 駆動装置
28、71 連結部
29 電動マイクロポンプ
30 試料ステージ
38 容器
38A 第1容器
38B 第2容器
38a 内壁面
38b 底面
39 液体
39m メニスカス
40 第1顕微鏡ユニット
41 第1顕微鏡
41a 視野
45 第1撮像装置
58 入力部
60 第2顕微鏡ユニット
61 第2顕微鏡
65 第2撮像装置
75 第3撮像装置
80 表示部
81 画面
100 マニピュレーションシステム
101 第1管部
102 第2管部
103 第3管部
103a 開口部
811 第1画像
812 第2画像
813 第3画像

Claims (4)

  1. 管状器具を用いて微小対象物を採取するマニピュレーションシステムであって、
    第1管部と、前記第1管部の一端に接続する第2管部と、前記第1管部の他端に接続する第3管部と、を有し、前記第3管部の長手方向は、前記第1管部の長手方向と交差し、かつ前記第2管部の長手方向に平行である、管状器具と、
    前記管状器具が取り付けられるマニピュレータと、
    前記微小対象物を収容するための容器が載置される試料ステージと、
    前記試料ステージの上方に配置された第1顕微鏡と、
    前記試料ステージの側方に配置された第2顕微鏡と、
    前記第1顕微鏡を介して、前記試料ステージの載置面と平行に設けられた前記第3管部を撮像する第1撮像装置と、
    前記第2顕微鏡を介して、前記試料ステージの載置面と平行に設けられた前記第3管部を撮像する第2撮像装置と、
    前記第1撮像装置が撮像する第1方向、及び、前記第2撮像装置が撮像する第2方向とそれぞれ交差する第3方向から前記試料ステージ側を撮像する第3撮像装置と、
    前記第1撮像装置により撮像される第1画像と、前記第2撮像装置により撮像される第2画像と、前記第3撮像装置により撮像される第3画像とを表示する表示部と、
    前記第1画像と前記第2画像と前記第3画像とを撮像時刻に基づいて互いに関連付けて記憶する記憶部と、を備える、マニピュレーションシステム。
  2. 前記第3管部の長手方向の長さは、前記第1管部の長手方向の長さよりも短い、請求項1に記載のマニピュレーションシステム。
  3. 前記第1管部は、
    前記一端の側に位置する第1部位と、
    前記他端の側に位置する第2部位と、を有し、
    前記第2部位の外径は前記第1部位の外径よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載のマニピュレーションシステム。
  4. 前記マニピュレータと前記第1顕微鏡とを連結する連結部を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマニピュレーションシステム。
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