JP6528637B2 - 点検システム - Google Patents

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Description

本発明は、制振装置の点検システムに関し、特に、エレベータのかご上部に設けられた制振装置の動作確認のための点検システムに関する。
近年、建築物の高層化が進むにつれ、ロープ式エレベータにおいて、地震や強風による建物の揺れに伴う主ロープの振れが問題になっており、この振れを早期に収束させるための制振装置がかご上部に設けられている。
例えば、長周期地震動により建物が揺れると、昇降路最上部よりも上の機械室に設置された巻上機の綱車に掛けられ、かごを吊下げている主ロープが水平方向に振れる(以下、この水平方向の主ロープの振れを「横振動」と称する。)。この場合、横振動する主ロープに引っ張られて(引き上げられて)、かごは前記横振動の2倍の周波数で上下動する。建物の揺れが収まった後は、かごがその自重により、主ロープを鉛直方向下方に引っ張る力が、主ロープの横振動を減衰させるように作用することとなる。
機械室には、建物の長周期揺れを検知する長周期振動感知器が設置されていて、当該長周期振動感知器で地震による揺れを検知すると、所定の避難階までかごを昇降させ、当該避難階でかごを停止させた状態で、主ロープの横振動が十分に減衰するのを待って、運転を再開するようにしている。
しかし、かごの自重のみで自然に減衰するのを待っていたのでは、横振動はなかなか収束せず、運転再開までに多くの時間を要してしまう。
そこで、特許文献1には、上記制振装置が設けられている。当該制振装置は、X字状に交差させた一対のレバーを有し、当該レバー各々の同じ側の先端部に摺接部材が対向して設けられた構成をしている。避難階でかごが停止された後、前記一対のレバーを閉じ、一対の摺接部材で、かごを上下方向に案内するガイドレールを把持する。摺接部材とガイドレールとの間に生じる摩擦力によりかごに制動をかけて、横振動に伴うかごの上下動を抑制し、もって、主ロープの横振動の収束を早めるものである。前記一対の摺接部材の把持力はソレノイドで付与される。
当該制振装置を備えたエレベータでは、前記長周期振動感知器によって長周期揺れが感知されると、例えば、長周期揺れが感知された旨の信号(以下、「長周期振動感知信号」と言う。)が、当該エレベータ全体を統括的に制御する主制御装置に対して出力される。長周期振動感知信号を受けた主制御装置は、前記制振装置に併設され、当該制振装置を制御する制振装置制御ユニットに対し、制振装置作動指示(具体的には、前記ソレノイドをオンさせるための信号)を出力する。制振装置作動指示を受けた制振装置制御ユニットは、前記制振装置を作動させる(具体的には、前記ソレノイドに通電する。)。さらに具体的には、制振装置制御ユニットには、制振装置作動指示を受けたことを契機として閉じられるリレー接点があり、当該リレー接点が閉じられると、前記ソレノイドに通電されるようになっている。
ところで、安全運行を実現するため、エレベータにおいては、機械室や昇降路に設置された設備や各種装置の定期点検がなされる。上記制振装置もその例外ではなく、点検が要求される。具体的には、ソレノイドに通電した際の、制振装置の動作確認である。
特開2014−162575号公報 特開2015−131695号公報
ところが、エレベータの上記構成では、長周期振動感知器によって長周期揺れが感知されない限り、前記制振装置が作動されないようになっているため、動作確認を行うためには、制振装置を強制的に作動させる必要がある。そのためには、例えば、以下の二つの方法が考えられる。
(i)前記主制御装置が通常有しているEEPROMの特定のアドレスに予め定めたデータ(以下、「作動指示出力データ」と言う。)が書き込まれると、当該主制御装置から、前記制振装置作動指示を出力させるといったプログラムを当該主制御装置に組み込んでおく。前記アドレスへの前記作動指示出力データの書き込みは、通常、定期点検のために準備されている携帯型メンテナンス装置からなされる。エレベータには、通常、乗り場に設けられたメンテナンスボックス内に、前記携帯型メンテナンス装置が接続されるコネクタが設けられており、当該コネクタに前記携帯型メンテナンス装置を接続することによって、当該携帯メンテナンス装置と前記主制御装置との間で通信が可能となるように構成されている。
点検作業員が、乗り場で前記携帯型メンテナンス装置を前記コネクタに接続し、これを操作して、前記アドレスに作動指示出力データを書き込む。そうすると、主制御装置から、制振装置作動指示が出力されるため、上記したように、ソレノイドに通電されることとなる。
(ii)上記制振装置制御ユニットのハウジングの蓋を開け、ハウジング内に収納されている当該制振装置制御ユニットを構成する回路基板の特定の部位同士をリード線で短絡させて、前記リレー接点を強制的に閉じることにより、前記ソレノイドに通電する。
しかしながら、上記(i)の方法では、点検作業員は、乗り場で前記携帯型メンテナンス装置を操作して前記アドレスに作動指示出力データを書き込んでから、制振装置が設置されているかご上に移動し、当該制振装置の動作を目視確認した後、乗り場に戻って、前記アドレスから作動指示出力データを消去するといった作業をしなければならず(消去しないと制振装置が作動し続ける)、制振装置の点検のためだけに多くの時間を要してしまう。
一方、上記(ii)の方法では、当該制振装置が設置されているのと同じ場所(かご上)での作業のみで、制振装置の動作を目視確認できるため、上記(i)よりも点検時間を短縮することができるが、複雑な回路基板の特定の部位同士をリード線で短絡させるには、ある程度の熟練が必要であり、不慣れな点検作業員では、誤って無関係な部位同士を短絡させてしまい、その結果、制振装置制御ユニットを故障させてしまうおそれがある。
本発明は、上記した課題に鑑み、点検作業員の熟練を要することなく、想定される上記(i)、(ii)のいずれよりも点検時間を短縮することが可能な点検システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る点検システムは、エレベータにおいて、主ロープに吊下げられて昇降するかごの上部に取り付けられ、当該かごを上下方向に案内するガイドレールの一部を把持する制振装置の動作確認のための点検システムであって、前記制振装置を制御する制振装置制御ユニットと、前記上部において、前記制振装置とは異なる位置に設置され、手動操作される点検用スイッチユニットと、前記エレベータを統括的に制御する主制御装置と、を含み、前記主制御装置は、前記点検用スイッチユニットの操作状態を検出し、検出した操作状態に基づき、当該点検用スイッチユニットから前記制振装置の作動指示がなされたと判断した場合、前記制振装置制御ユニットに対し作動指示を行い、前記制振装置制御ユニットは、前記主制御装置から作動指示がなされると、前記制振装置に前記ガイドレールを把持させることを特徴とする。
また、前記点検用スイッチユニットは、複数個のスイッチからなるスイッチ群を有しており、前記操作状態は、前記スイッチ群を構成するスイッチの各々がオンされているかオフされているかの組合せを含み、前記主制御装置において作動指示がなされたと判断する操作状態は、前記組合せが第1の組合せを含む操作状態であり、前記主制御装置は、さらに、第2の組合せを含む操作状態の場合は、前記点検用スイッチユニットから前記かごの上昇運転指示がなされたと判断し、第3の組合せを含む操作状態の場合は、前記点検用スイッチユニットから前記かごの下降運転指示がなされたと判断することを特徴とする。
前記点検用スイッチユニットは、さらに、前記かごの昇降運転を許可する第1の状態と禁止する第2の状態とに切り換えられる切換スイッチを有し、前記主制御装置は、前記切換スイッチが前記第2の状態に切り換えられている間のみ、前記制振装置制御ユニットに対し、前記作動指示を行い、当該作動指示の後に、検出した前記スイッチ群の操作状態に基づき、当該点検用スイッチユニットから前記制振装置の停止指示がなされたと判断した場合、および、前記切換スイッチが第1の状態に切り換えられた場合、前記制振装置制御ユニットに対し、停止指示を行い、前記制振装置制御ユニットは、前記主制御装置から停止指示がなされると、前記制振装置に前記ガイドレールの把持を解除させることを特徴とする。
上記の構成からなる点検システムによれば、制振装置と同じかごの上部に置かれている点検用スイッチユニットを操作すれば、その場(かごの上部)で、制振装置の点検(動作確認)ができ、当該点検のために場所を大きく移動することが無いため、短時間で点検が行える。また、スイッチ操作により点検が行えるため、熟練を要しない。
点検対象となるエレベータの一例の概略構成を示す図である。 上記エレベータのかご上部に設置されている制振装置および当該制振装置の近傍の概略構成を示す正面図である。 上記制振装置およびその近傍の概略構成を示す平面図である。 上記制振装置を構成する第1アームおよび第2アームの基台への取付部分の概略構成を示す断面図である。 上記制振装置において、第1アームと第2アームが閉じられて、一対の摺接部材でかご用ガイドレールが把持された状態を示す平面図である。 (a)は、上記エレベータのかご上部に置かれた点検用スイッチユニットの外観を示す図であり、(b)は、上記エレベータのかご上部に設置されたジャンクションボックスの外観を示す図である。 点検システムを含む上記エレベータにおける制御ブロック図である。 主制御装置のCPUで実行されるプログラムの一部の内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<点検対象エレベータ>
(全体構成)
図1に示すように、点検対象の一例として示すエレベータ10は、駆動方式としてトラクション方式を採用したロープ式エレベータである。かご12の昇降路14最上部よりも上の建物16部分に機械室18が設けられており、機械室18には、巻上機20とそらせ車22が設置されていて、巻上機20を構成する綱車24とそらせ車22には、主ロープ26が巻き掛けられている。巻上機20は、綱車24が取着されたシャフト23を回転駆動する巻上機モータ(不図示)とシャフト23を制動して綱車24の回転を停止させるブレーキ(不図示)とを有している。また、機械室18には、前記巻上機モータを駆動制御するモータ制御ユニットが設置されている。
主ロープ26の一端部にはかご12が連結されており、他端部には釣合いおもり28が連結されている。建物16内には、一対のかご用ガイドレール30,32と一対の釣合いおもり用ガイドレール34,36とが敷設されている。ガイドレール30,32,34,36の各々は、鉄鋼材料からなり、上下方向に敷設されている。
かご12の上下端部には、それぞれ一対のガイドローラ38,40、および一対のガイドローラ42,44が取り付けられており、これらガイドローラ38,40,42,44によって、かご12がガイドレール30,32に沿って案内される。同じく、釣合いおもり28の上下端部には、それぞれ一対のガイドローラ46,48、および一対のガイドローラ50,52が取り付けられており、これらガイドローラ46,48,50,52によって、釣合いおもり28がガイドレール34,36に沿って案内される。
機械室18には、地震や強風に伴って生じる建物16の長周期揺れを検知する長周期振動感知器140(図1では不図示、図7参照)が設置されている。
機械室18には、また、巻上機20の前記モータ制御ユニットなどの制御をおこなう主制御装置54が設置されている。主制御装置54は、CPUにROM、RAMが接続された構成を有している。CPUは、ROMに格納された各種制御プログラムを実行することにより、前記モータ制御ユニットなどを統括的に制御して、円滑なかごの昇降動作等による通常運転を実現する一方、前記長周期振動感知器の検知結果に基いて管制運転を実現する。すなわち、主制御装置54は、エレベータ10全体を統括的に制御する。
上記構成からなるエレベータ10において、主制御装置54からの指示に基き、前記モータ制御ユニットにより前記巻上機モータが駆動制御されて、綱車24が正転あるいは逆転されると、綱車24に巻き掛けられた主ロープ26が走行し、主ロープ26で吊り下げられたかご12が、ガイドレール30,32に案内されて昇降する。
また、例えば、前記長周期振動感知器によって建物16の長周期揺れが検知されると、主制御装置54は、巻上機20などの各種機器を制御して、かご12を所定の避難階に停止させる。そして、既述したように、避難階にかごを停止させた状態で、主ロープ26の横振動が十分に減衰するのを待って、運転が再開される。
この場合に、可能な限り主ロープ26の横振動の増幅を抑制すると共に、当該横振動の減衰を促進するための制振装置56,58がかご12に付設されている。
(制振装置)
制振装置56,58は、それぞれ、かご12上部に設置されており、一方の制振装置56は、ガイドローラ38の近傍に、もう一方の制振装置58は、もう一方のガイドローラ40の近傍に設けられている。制振装置56と制振装置58とは同様の構成なので、制振装置56を代表にし、図2、図3を参照しながら説明する。
制振装置56は、かご12に対し一対の脚60,62(脚62は図3にのみ現れている。)を介して固定された基台64上面に取り付けられている。
制振装置56は、第1アーム66と第2アーム68からなる一対のアーム66,68を有している。両アーム66,68は「X」字状に立体交差された状態(重ねられた状態)で、当該交差部分が、回転軸(ピボット)としての六角穴付きボルト70(以下、単に「ボルト70」と言う。)によって連結されると共に、ボルト70を介して基台64に取り付けられている。
両アーム66,68の基台64への取付部分について、図4を参照しながら説明する。基台64の上面には、鍔付き円筒部材からなる支柱72が取り付けられている。支柱72は、その鍔部72Aが不図示のボルト複数本によって、基台64に固定されている。支柱72の内周面には、雌ねじ72Bが形成されている。第1アーム66と第2アーム68には、それぞれ、貫通孔66A、68Aが開設されている。貫通孔66A,68Aに挿入されたボルト70が雌ねじ72Bに螺合されて、両アーム66,68が基台64に取り付けられている。また、第1アーム66と支柱72の間のボルト70部分には、平ワッシャ74とスラストベアリング76が嵌め込まれており、第2アーム68とボルト70頭部70Aとの間のボルト70部分には、平ワッシャ78とスラストベアリング80とが嵌め込まれている。
上記の取付構造により、第1アーム66と第2アーム68とは、基台64、ひいてはかご12に対し、矢印Aで示す鉛直方向(上下方向)には不動に固定されると共に、鉛直方向(上下方向)に向いたボルト70の軸心と直交する仮想水平面内で、ボルト70の軸心を中心として回転可能となっている。
図3に戻り、当該図において、ボルト70に対して、第1および第2アーム66,68各々の右側端部を「先端部66F,68F」とし、左側端部を「後端部66R,68R」とする。
第1アーム66の後端部66Rと第2アーム68の後端部68Rとは、公知のプル型ソレノイド82(以下、単に「ソレノイド82」と言う。)で連結されている。ソレノイド82は、有底円筒状をしたメインフレーム84と中空円板状をしたフロントフレーム88とからなるフレーム内壁にコイル(不図示)が配されてなるソレノイド本体89を有しており、前記コイルに通電することにより、可動子であるプランジャ86がメインフレーム84側へ後退する構成となっている。ここで、前記コイルに通電して、プランジャ86をメインフレーム84側へ後退させることを、ソレノイド82をオンすると言い、前記コイルへの通電を遮断することを、ソレノイド82をオフすると言うこととする。
図2、図3に示すように、プランジャ86の先端部分は、いわゆる二面取り加工により、平板部86Aが形成されている。平板部86Aには、その厚み方向に貫通孔(不図示)が開設されており、第1アーム66の後端部66Rにも貫通孔(不図示)が開設されている。そして、両貫通孔に挿入された鍔付きシャフト90によって、第1アーム66の後端部66Rとプランジャ86とが、鍔付きシャフト90の軸心を中心として相対的に回転自在となる状態で連結されている。なお、鍔付きシャフト90の鍔部90Aとは反対側の端部部分には、E型止め輪92が嵌入されていて、鍔付きシャフト90の第1アーム66およびプランジャ86からの抜け止めがなされている。
図3に示すように、有底円筒状をしたメインフレーム84の外底部には、平板部94Aを有する連結部材94が取り付けられている。平板部94Aと第2アーム68の後端部68Rとは、プランジャ86と第1アーム66の後端部66Rとの上記した連結態様と同様に連結されている。すなわち、平板部94Aには、その厚み方向に貫通孔(不図示)が開設されており、第2アーム68の後端部68Rにも貫通孔(不図示)が開設されていて、両貫通孔に挿入された鍔付きシャフト96によって、第2アーム68の後端部68Rと平板部94Aとが、鍔付きシャフト96の軸心を中心として相対的に回転自在となる状態で連結されている。なお、鍔付きシャフト96の鍔部とは反対側の端部部分に嵌め込まれているE型止め輪は図に現われていない。
第1アーム66の後端部66Rとソレノイド82のフロントフレーム88との間には、プランジャ86と平行に圧縮コイルばねからなるリターンスプリング98が設けられている。
図2に示すように、ソレノイド82の下部には、フロントフレーム88に固定されたブラケット100を介して、公知のボールローラ102が取り付けられている。ボールローラ102は、主としてソレノイド82の自重を支持すると共に、基台64上面(水平面)と平行な任意の方向のソレノイド82の移動を可能にする。なお、ソレノイド82の自重を支持すると共に、基台64上面(水平面)と平行な任意の方向のソレノイド82の移動を可能するものであれば、ボールローラ102に限らず、例えば、キャスター(脚輪)を用いても構わない。
また、基台64上面(水平面)と平行な任意の方向に移動可能とされているソレノイド82を、基台64に対し図3に示す位置に保持する保持手段93が設けられている。保持手段93は、基台64に立設されたL字アングル材からなる一対のブラケット95,97を有している。一方のブラケット95は、フロントフレーム88の近傍に設けられ、もう一方のブラケット97は、メインフレーム84の外底部近傍に設けられている。ブラケット95とフロントフレーム88との間には、プランジャ86の軸心と平行に圧縮コイルばね99が設けられており、ブラケット97とメインフレーム84の外底部との間には、同じくプランジャ86の軸心と平行に圧縮コイルばね101が設けられている。両圧縮コイルばね99,101は、同じ仕様のものであり、各々、自由長から同じ長さ分だけ圧縮された状態で設けられている。これにより、両圧縮コイルばね99,101の復元力によって、ソレノイド本体89が図3に示す位置に保持されている。なお、ソレノイド本体89を図3に示す位置に保持するための弾性部材は、圧縮コイルばねに限らず、引張コイルばねを用いても構わない。
上記の構成において、ソレノイド82がオンされると、プランジャ86がメインフレーム84に向かって後退し、これに伴い、第1アーム66の後端部66Rと第2アーム68の後端部68Rが相対的に接近すると共に、ボルト70の軸心を中心として、第1アーム66は時計方向に、第2アーム68は反時計方向にそれぞれ回転する。その結果、第1アーム66の先端部66Fと第2アーム68の先端部68F同士が接近する。また、フロントフレーム88と第1アーム66の後端部66Bとの距離が短縮されて、リターンスプリング98が圧縮される。
ソレノイド82がオフされると、リターンスプリング98の復元力によって、プランジャ86が、図3に示す位置に復帰する。これに伴い、第1アーム66の後端部66Rと第2アーム68の後端部68Rが相対的に離間すると共に、ボルト70の軸心を中心として、第1アーム66は反時計方向に、第2アーム68は時計方向にそれぞれ回転して、図3に示す位置に復帰する。その結果、第1アーム66の先端部66Fと第2アーム68の先端部68F同士も離間して、図3に示す位置に復帰する。
第1および第2アーム66,68の各々において、ボルト70の軸芯から先端部までの距離は後端部までの距離よりも短く設定されている。これにより、ボルト70を支点、両後端部を力点、両先端部を作用点とする第1種てこ(レバー)が構成されている。ここで、ソレノイド82がオンされて、第1および第2アーム66,68の先端部66F,68F同士が近接されることを「アームが閉じられる」と称し、ソレノイド82がオフされて、リターンスプリング98の復元力により第1および第2アーム66,68の先端部66F,68F同士が離間されて元の位置に復帰されることを「アームが開かれる」と称することとする。また、前記各動作が完了して、その状態が継続していることを、それぞれ、「アームが閉じられた状態」、「アームが開かれた状態」と称することとする。なお、ソレノイド82のオン・オフ制御も不図示の信号線を介して主制御装置54(図1)によりなされる。
第1および第2アーム66,68の先端部66F,68Fには、一対の摺接部材104が取り付けられている。各摺接部材104の先端部66F,68Fへの取付部材および取付態様は、同じである。そこで、先端部68Fへの取付部材と取付態様について説明し、先端部66Fに対する取付部材については、先端部68Fに対する取付部材と同じ符号を付してその説明については省略する。
図2、図3に示すように、摺接部材104は、(陸上競技の)トラック状をした板体である。摺接部材104は、例えば、焼結金属体からなる。
摺接部材104は、方形をした取付板106に接合されている。取付板106は、例えば、鉄鋼材料からなる。取付板106には、その厚み方向に、不図示の貫通孔が開設されており、第2アーム68の先端部68Fにも、当該貫通孔に対応する貫通孔(不図示)が開設されている。
上記両貫通孔には、低頭六角穴付ボルト108(以下、単に「ボルト108」と言う。)が挿入されている。図2に示すように、ボルト108の頭部108Aと先端部68F上面との間のボルト108部分には、スラストベアリング110が外挿されており、先端部68F下面と取付板106との間のボルト108部分には、スラストベアリング112が外挿されている。そして、ボルト108のねじ部の下端部分には、ナット114が締め付けられている。これにより、取付板106、ひいては摺接部材104が、先端部68Fにボルト108の軸心を中心として回動自在に取り付けられている。
上記の構成からなる制振装置56の動作について説明する。通常運転の際には、ソレノイド82がオフされてアームが開かれた状態が維持され、図3に示すように、両摺接部材104は、ガイドレール30から離間している(かご用ガイドレール30とは、非接触状態となっている。)。
そして、管制運転の一環として、かご12(図1)の停止中に、ソレノイド82がオンされてアームが閉じられると、両摺接部材104が、相反する向きにかご用ガイドレール30に押圧され、図5に示すように、両摺接部材104でかご用ガイドレール30が把持される。
摺接部材104とガイドレール30との間の摩擦係数等を考慮し、ソレノイド82が付与する把持力は、地震等による主ロープ26の横振動に伴うかご12の上下動は許容するものの、摩擦による抵抗を当該上下動に与える程度に設定されている。これにより、かご12を自由に上下動させる場合と比較し、前記摩擦による抵抗が横振動に伴うかごの上下動を抑制することとなるため、主ロープの横振動の収束が早められることとなる。
<点検システム>
制振装置56,58等の点検のためのシステムについて、図6〜図8を参照しながら説明する。
図6(a)に示すのは、点検用スイッチユニット120である。点検用スイッチユニット120は、かご12(図1)上部における、制振装置56,58とは異なる位置に置かれており、エレベータ10の点検の際には、かご12上部に乗り込んだ作業員が手に持って操作(手動操作)するものである。
点検用スイッチユニット120は、複数個の(本例では、4個の)押しボタンスイッチ122,124,126,128からなるスイッチ群130と切換スイッチ132とを有する。切換スイッチ132には、図示のようなセレクタスイッチが用いられる。
切換スイッチ132は、そのつまみがRUN側とSTOP側とに切り換えられる。かご12の自動運転と手動運転の両方を許容する場合には、つまみが、図示のようにRUN側にされる。ここで、自動運転とは、各階の乗り場に設置された呼びボタン(いずれも不図示)の押下状態に従い、主制御装置54によって、かご12の昇降運転等をすることを言う。手動運転とは、後述するように、作業員によるスイッチ群130の手動による操作状態に従い、主制御装置54によって、かご12の昇降運転等をすることを言う。
かご12の自動運転と手動運転のいずれをも禁止する場合(すなわち、かご12が絶対に昇降して欲しくない場合)には、切換スイッチ132のつまみがSTOP側に切り換えられる。
押しボタンスイッチ122,124,126,128は、言うまでも無く、各々のボタンが押下されている間だけONになり、押下されていない間はOFFになるスイッチである。ここで、押しボタンスイッチ122,124,126,128をそれぞれ「DOORスイッチ」、「UPスイッチ」、「RUNスイッチ」、「DOWNスイッチ」と称し、各スイッチの有するボタンを、それぞれ、「DOORボタン」、「UPボタン」、「RUNボタン」、「DOWNボタン」と称することとする。
DOORスイッチは、かごドア(不図示)を開閉する際に操作される。かごドアを開く際には、DOORボタンが短押しされ、かごドアを閉じる際には、再度、DOORボタンが短押しされる。すなわち、作業員によって、DOORボタンが押下される度に、ドアの開動作と閉動作が繰り返される。
手動運転によりかご12を上昇させる場合には、UPボタンとRUNボタンの両方が同時に押下される。UPスイッチとRUNスイッチの両方が同時にONされている間、かご12が上昇される。
手動運転によりかご12を下降させる場合には、DOWNボタンとRUNボタンの両方が同時に押下される。DOUNスイッチとRUNスイッチが同時にONされている間、かご12が下降される。
かご12の上部に乗り込んだ作業員は、点検用スイッチユニット120のスイッチ群130を操作して、必要に応じ、かご12を上昇させたり下降させたりしながら、昇降路14内の設備を点検する。例えば、ガイドレール30,32,34,36の損傷の有無、ガイドレール30,32,34,36の昇降路14壁への設置金具の弛みの有無、あるいは、かご12を、釣合いおもり28が作業員の眼前に来る位置まで移動させた状態で、釣合いおもり28における不具合の有無などについて点検する。
以上は、従来の一般的な点検用スイッチユニットのスイッチ群における各スイッチに割り当てられた機能である。
本実施形態では、制振装置56,58を備えていない既存のエレベータに制振装置56,58を新たに設置して、エレベータ10を構成することを想定し、既設されている点検用スイッチユニットを流用して、追加設置した制振装置56,58の点検を行えるようにした。
すなわち、本来的には、かご12の手動での昇降運転のために割り当てられているスイッチ(UPスイッチ、RUNスイッチ、DOWNスイッチ)を制振装置56,58の点検のために流用している。
具体的には、本例では、UPボタン、RUNボタン、およびDOWNボタンの三つが同時に長押しされると(例えば、少なくとも2秒間継続して押下されると)、制振装置56,58にかご用ガイドレール30,32をそれぞれ把持させ、再度、UPボタン、RUNボタン、およびDOWNボタンの三つが同時に長押しされると、制振装置56,58にかご用ガイドレール30,32の把持を解除させるようにしている。この制御内容の詳細については後述する。
図6(b)に示すのは、かご12上部に設置された公知のジャンクションボックス13
4である。ジャンクションボックス134は、主制御装置54、点検用スイッチユニット120、および後述する制振装置制御ユニット138(図7)から延出された電線同士を結合したり相互に中継したり等する設備である。ジャンクションボックス134は、自動運転と手動運転を切り換えるためのセレクタスイッチ136を有している。セレクタスイッチ136のつまみが自動側に回されると、自動運転が可能となり手動運転が禁止される。一方、セレクタスイッチ136のつまみが手動側に回されると、自動運転が禁止され、手動運転が可能となる。
点検用スイッチユニット120を含む点検システムの制御ブロック図を図7に示す。
図7に示すように、ジャンクションボックス134を中心に、主制御装置54、点検用スイッチユニット120、および制振装置制御ユニット138間の配線がなされている。
主制御装置54と点検用スイッチユニット120間は、セレクタスイッチ136(図6(b))を介して配線されている。セレクタスイッチ136のつまみが手動側に回されると、主制御装置54と点検用スイッチユニット120とが電気的に接続され、一方、セレクタスイッチ136のつまみが自動側に回されると、主制御装置54と点検用スイッチユニット120とが電気的に遮断されるようになっている。主制御装置54は、セレクタスイッチ136の切換状態をチェックしており、自動運転とすべきか手動運転とすべきかを判断する。
また、主制御装置54は、セレクタスイッチ136のつまみが手動側に回された状態の間は、点検用スイッチユニット120を構成する各スイッチがON状態かOFF状態かをチェックする。
主制御装置54と制振装置制御ユニット138との間の配線は、ジャンクションボックス134において中継されている。
制振装置制御ユニット138は、主制御装置54からなされる指示に従い、制振装置56,58を制御する。具体的には、主制御装置54から制振装置作動指示がなされると、制振装置制御ユニット138は、制振装置56,58を作動させる(具体的には、ソレノイド82(図3、図5)をONする。一方、主制御装置54から制振装置停止指示がなされると、制振装置56,58を停止させる(具体的には、ソレノイド82(図3、図5)をOFFする)。
自動運転中に長周期揺れを感知した長周期振動感知器140が長周期振動感知信号を主制御装置54に出力した後、制振装置56,58が作動されるまでの制御内容は、[背景技術]で説明した従来技術と同様なので、その説明については省略する。
かご12上部に乗り込んだ作業員によって、点検のため、ジャンクションボックス134のセレクタスイッチ136が、手動側に切り換えられた後の制御内容について、図8に示すフローチャートに従って説明する。図8に示すフローチャートは、主制御装置54のCPUで実行されるプログラムの内容を表したものである。当該プログラムはROM(図1、図7)に格納されており、セレクタスイッチ136が手動側に切り換えられたことを契機として起動される点検中プログラムのメインルーチンを構成するサブルーチンの一つである。他のサブルーチン(例えば、かご12ドアの開閉制御)は、本発明の主眼ではないので、その説明については省略する。図8のフローチャートにおいて、UPスイッチ(押しボタンスイッチ124)、RUNスイッチ(押しボタンスイッチ126)、DOWNスイッチ(押しボタンスイッチ128)は、それぞれ、「USw」、「RSw」、「DSw」と表記する。
主制御装置54(CPU)は、切換スイッチ132がSTOP側にあるかRUN側にあるかを判定し(ステップS1)、STOP側にあると判定すると、ステップS2に進んで、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの全てがONされている否かを判定する。
全てがONされていると判定すると(ステップS2でYES)、内部タイマ(不図示)による計時中か否かを判定する(ステップS3)。この内部タイマは、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチが同時にONされている時間を計測するために用いられている。
計時中でないと判断すると(ステップS3でNO)、ステップS2で初めて、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの全てがONされているのを検出したことになるため、内部タイマをリセット(ステップS4)後、計時を開始させる(ステップS5)。
内部タイマによる計測時間が2秒を経過したか否かを判定し(ステップS6)、まだ2秒が経過していないときは(ステップS6でNO)、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの全てがONされているか否かを判定する(ステップS7)。
全てがONされているときは(ステップS7でYES)、内部タイマによる計時を継続したまま、ステップS6に戻る。一方、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチのいずれか一つでもOFFになっているときは(ステップS7でNO)、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチが同時に長押しされなかったこととなるため、内部タイマをリセット(ステップS8)した後、メインルーチン(不図示)へリターンする。
一方、ステップS6で2秒経過したと判定すると(ステップS6でYES)、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチが同時に長押しされたこととなるため、ステップS9へ進み内部フラグfをチェックする。この内部フラグfは、制振装置制御ユニット138に対して、作動指示を行った直後にf=1にセットされ、停止指示を行った直後にf=0にリセットされる内部フラグである。よって、内部フラグfをチェックすることにより、制振装置56,58が作動中であるのか非作動中であるのかが判断できる。なお、当該プログラムの起動時に内部フラグfは初期設定としてf=0に設定される。また、上記の例では、押しボタンが継続して2秒間押下されたことをもって、「長押し」と判定しているが、この判定の基準となる時間は2秒間に限らず任意に設定することができる。
ステップS9で、f=0と判定すると(ステップS9でNO)、主制御装置54(CPU)は、制振装置制御ユニット138に作動指示を行い(ステップS10)、内部フラグfを1にセットする(ステップS11)。作動指示を受けた制振装置制御ユニット138は制振装置56,58を作動させる。
一方、ステップS9で、f=1と判定すると(ステップS9でYES)、主制御装置54(CPU)は、制振装置制御ユニット138に停止指示を行い(ステップS12)、内部フラグfを0にリセットする(ステップS13)。停止指示を受けた制振装置制御ユニット138は制振装置56,58を停止させる(制振装置56,58によるガイドレール30,32の把持を解除させる。)。
このように、主制御装置54(CPU)によって、点検用スイッチユニット120の操作状態〔本例では、スイッチ群130を構成する各スイッチのON、OFF状態〕が検出され(ステップS2、S7)、検出した操作状態に基づき、点検用スイッチユニット120から作動指示がなされたと判断されると〔内部フラグf=0での、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの同時長押し(ステップS6、S9)〕、制振装置制御ユニット138に作動指示がなされる(ステップS10)。そして、作動指示を受けた制振装置制御ユニット138は制振装置56,58を作動させる。
これにより、制振装置56,58と同じかご12上部に置かれている点検用スイッチユニット120を操作すれば、その場(かご12上部)で、制振装置56,58の点検(動作確認)ができ、当該点検のために場所を大きく移動することが無いため、短時間で点検が行える。また、スイッチ操作により点検が行えるため熟練を要しない。
ステップS3で、内部タイマによる計時中であると判断すると(ステップS3でYES)、ステップS4〜ステップS13をスルーしてリターンする。ステップS3でYESと判定される場合は、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの同時長押し状態が2秒を超えて継続している状態であり、2秒を経過した時点で、作動指示(ステップS10)と停止指示(ステップS12)のいずれかが既になされているからである。
ステップS2で、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチのいずれか一つでもOFFになっているときは(ステップS2でNO)、内部タイマによる計時中か否かを判定する(ステップS14)。計時中であれば、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの2秒を越えた同時長押し状態が解除されたこととなるため、内部タイマをリセットして(ステップS15)、リターンする。計時中でなければ(ステップS14でNO)、ステップS15をスルーして、リターンする。
ステップS1で、主制御装置54(CPU)は、切換スイッチ132がRUN側にあると判定すると(ステップS1でYES)、内部フラグfをチェックする(ステップS16)。f=1の場合(ステップS16でYES)、制振装置56,58によってガイドレール30,32が把持されていることとなるため、主制御装置54(CPU)は、制振装置制御ユニット138に停止指示を行い(ステップS17)、制振装置56,58によるガイドレール30,32の把持を解除させた後、内部フラグfを0にリセットして(ステップS18)、ステップS19に進む。これにより、制振装置56,58によってガイドレール30,32が把持された状態で、かご12が昇降されるのを防止できる。
一方、f=0の場合(ステップS16でNO)、ステップS17、S18をスルーして、ステップS19に進み、UPスイッチとRUNスイッチが同時にONされているか否かを判定する。同時にONされていれば、前記モータ制御ユニットに上昇指示を行う(ステップS20)。
UPスイッチとRUNスイッチが同時にONされていない場合は(ステップS19でNO)、ステップS21に進み、DOWNスイッチとRUNスイッチが同時にONされているか否かを判定し、同時にONされていれば、前記モータ制御ユニットに下降指示を行う(ステップS22)。
これにより、UPスイッチとRUNスイッチが同時にONされている間、かご12が上昇運転され、DOWNスイッチとRUNスイッチが同時にONされている間、かご12が下降運転される。
UPスイッチとRUNスイッチ、DOWNスイッチとRUNスイッチのいずれの組合せでも同時にONされていない場合は、ステップS20、S22をスルーしてリターンする。
以上、本発明に係る点検システムを実施形態に基いて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下の形態とすることもできる。
(1)上記実施形態では、制振装置56,58の動作確認のために、スイッチ群130を構成するスイッチの内、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチを割り当てたが、制振装置56,58の動作確認を目的とする組合せは、これに限らず、他の目的のための割り当てと重複しない限り任意である。例えば、DOORスイッチとRUNスイッチの組合せとしても構わない。
また、上記実施形態では、制振装置56,58を作動させる場合と停止させる場合とで同じ組合せ(UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチの組合せ)としたが、作動させる場合と停止させる場合とで組合せを異ならせても構わない。
さらに、上記実施形態では、制振装置56,58を作動させたり、停止させたりする場合に、特定の組合せからなるスイッチ(上記の例では、UPスイッチ、DOWNスイッチ、およびRUNスイッチ)を長押しさせることとしたが、短押しでも構わない。
(2)上記実施形態では、点検用スイッチユニット120のスイッチ群130を構成するスイッチの各々に押しボタンスイッチを用いたが、これに限らず、例えば、ロッカースイッチやトグルスイッチを用いても構わない。
(3)上記実施形態において点検対象とされる制振装置56,58は、地震発生時等に、一対のアーム66,68の先端部に設けた一対の摺接部材104でガイドレールを把持させ、摺接部材104をガイドレールに上下方向に摺動させることで、摺接部材104とガイドレールとの間に生じる摩擦力により主ロープの横振動を減衰させるものであるが、点検対象は、このようなタイプの制振装置56,58に限らず、例えば、特許文献2に記載されたような制振装置であっても構わない。
特許文献2に記載の制振装置は、地震発生時等に、一対のアームの先端部に減衰器(一例としては、オイルダンパ)を介して設けた一対の固定部材でガイドレールは把持するものの、当該固定部材は、把持状態においてガイドレールに対して不動とし、前記オイルダンパの機能によって、主ロープの横振動を減衰させるものである。
要は、本発明に係る点検システムは、かご上部に設置され、ガイドレールの一部を把持するタイプの制振装置に適用することができるのである。
(4)上記実施形態では、点検対象である制振装置が機械室を有するエレベータに設置された例に基づいて説明したが、本発明に係る点検システムは、昇降路内に巻上機や主制御盤等を設置して、昇降路上方の機械室を廃した、いわゆる機械室レスエレベータに設置された制振装置の点検の際に用いることも可能である。
本発明に係る点検システムは、例えば、エレベータのかご上部に取り付けられた制振装置の点検に好適に利用可能である。
54 主制御装置
120 点検用スイッチユニット
138 制振装置制御ユニット

Claims (2)

  1. エレベータにおいて、主ロープに吊下げられて昇降するかごの上部に取り付けられ、当該かごを上下方向に案内するガイドレールの一部を把持する制振装置の動作確認のための点検システムであって、
    前記制振装置を制御する制振装置制御ユニットと、
    前記上部において、前記制振装置とは異なる位置に設置され、手動操作される点検用スイッチユニットと、
    前記エレベータを統括的に制御する主制御装置と、
    を含み、
    前記点検用スイッチユニットは、複数個のスイッチからなるスイッチ群を有しており、
    前記主制御装置は、前記スイッチ群を構成するスイッチの各々がオンされているかオフされているかの組合せを含む操作状態を検出し、検出した操作状態が第1の組合せを含む操作状態の場合は、当該点検用スイッチユニットから前記制振装置の作動指示がなされたと判断して、前記制振装置制御ユニットに対し作動指示を行い、
    前記制振装置制御ユニットは、前記主制御装置から作動指示がなされると、前記制振装置に前記ガイドレールを把持させ
    前記主制御装置は、さらに、
    第2の組合せを含む操作状態の場合は、前記点検用スイッチユニットから前記かごの上昇運転指示がなされたと判断し、
    第3の組合せを含む操作状態の場合は、前記点検用スイッチユニットから前記かごの下降運転指示がなされたと判断することを特徴とする点検システム。
  2. 前記点検用スイッチユニットは、さらに、前記かごの昇降運転を許可する第1の状態と禁止する第2の状態とに切り換えられる切換スイッチを有し、
    前記主制御装置は、前記切換スイッチが前記第2の状態に切り換えられている間のみ、前記制振装置制御ユニットに対し、前記作動指示を行い、当該作動指示の後に、検出した前記スイッチ群の操作状態に基づき、当該点検用スイッチユニットから前記制振装置の停止指示がなされたと判断した場合、および、前記切換スイッチが第1の状態に切り換えられた場合、前記制振装置制御ユニットに対し、停止指示を行い、
    前記制振装置制御ユニットは、前記主制御装置から停止指示がなされると、前記制振装置に前記ガイドレールの把持を解除させることを特徴とする請求項に記載の点検システム。
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