JP6528394B2 - 基板上構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
かかるサブ波長オーダの微細パターンを作製する手段としては、例えば、ステッパや電子ビーム描画による露光方法、或いは紫外線よりも更に波長の短いX線を利用したリソグラフィ技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、これらの方法には量産に対して不向きな点があり、前述したような各種デバイスの量産工程には未だ適用されていない。
ステッパによる露光は量産に適した方法ではあるが、適用可能なワークがSEMI規格に適合している必要があり、厚みのあるワークや反りの大きいワークには適用できない。例えばSEMI規格では、8インチSi基板の厚さは725±20μm、厚さばらつきの指標TTV(Total Thickness Variation)は10μmと定められており、これに適合しない基板はステッパでは露光できない。一方で上述したような各種デバイスの基板には、1インチ〜2インチ程度の小径のものや、表面に機能性材料を成膜したために形状が大きく反っているものがあり、いずれもステッパでは露光できない。
そこで、最近では、樹脂やガラス等のワークをマスターモールド(型)と基板とで挟み込み、微細な凹凸パターンを転写するナノインプリント法(ナノインプリントリソグラフィ:NIL)により微細構造体を加工する方法も提案されている。
そこで、本発明は、低コストで高精度な微細加工を実現可能な基板上構造体の製造方法を提供することを課題としている。
また、矩形状又は略矩形状の光透過部を有する遮光部材を感光性材料層の上に配置することで、干渉光照射領域を矩形状又は略矩形状に整形するので、比較的容易に干渉光照射領域を整形することができる。さらに、遮光部材と感光性材料層との間にギャップを設けるので、両者が密着することに起因してパーティクル等が付着するのを防止することができる。
また、非干渉光照射領域を重ね合わせに使用するので、干渉光照射領域同士の重ね合わせ、即ちオーバー露光を防止することができる。また、非干渉光照射領域を、干渉光照射領域を並べるときの指標として使用することもできる。さらに、基板搬送方向に隣接する非干渉光照射領域と干渉光照射領域とを重畳させた場合、基板搬送方向に隣接する干渉光照射領域間に介在する非干渉光照射領域(デッドゾーン)を極力少なくすることができる。
このように、熱処理工程により微細パターンを整形するので、形成後の微細パターンの精度をより向上させることができる。また、この熱処理工程により、微細パターンの幅を広げ、互いに隣接する凸部の間隔を狭くすることもできる。すなわち、より密に配置された構造体を形成することができる。
このように、ガラス転移温度を上回る温度で加熱する処理を施すことで、異方性を有する形状(例えば、楕円形状)の微細パターンを、表面張力により正円形状に自然に整形することができる。また、これにより、感光性材料層に形成された微細パターンをマスクとして用い、基板若しくは基板上に設けられた機能材料層をエッチングして除去した際に、真円形状の底面を持つ精度の良いモスアイ構造を形成することができる。
さらに、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行うステップでは、前記感光性材料層に形成される微細パターンが三方配列となるよう干渉露光を行ってもよい。すなわち、干渉縞の長手方向が60°交差するように干渉露光すれば、三方配列のモスアイ構造を得ることができる。この場合、正方配列のモスアイ構造と比較して細密構造とすることができる。
また、基板をステップ的に搬送しながら露光する、所謂ステップアンドリピート方式を採用するので、装置を小型化することができ低コストを実現することができる。また、二光束干渉露光において、1ショットの露光エリア(干渉光照射領域)を矩形に整形するので、各ショットの干渉光照射領域同士を重畳させることなく基板搬送方向に並べて露光することができる。そのため、干渉光照射領域を重畳させる方式と比較してショット数を減少させることができ、その結果、スループットを向上することができる。
このように、スループットが高く且つ低コストで基板上構造体の製造が可能となる。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の露光装置を示す概略構成図である。
図中、符号1は露光装置である。露光装置1は、光源2と、ビームエキスパンダ3と、打ち下ろしミラー4と、シャッター5と、ビーム分岐素子6と、折り返しミラー7a,7bと、集光レンズ8a,8bと、ピンホール9a,9bと、コリメートレンズ10a,10bとを備える。また、露光装置1は、ステージ11と、吸着盤12と、マスク13と、ギャップセンサ14と、コントローラ20と、ステージ駆動回路21とを備える。
シャッター5は、レーザー光出射のON/OFFを切り替えるためのものであり、ミラー4とビーム分岐素子6との間に配置する。このシャッター5の開閉は、コントローラ20が制御する。
ビーム分岐素子6により生成された2本のレーザー光B1,B2は、それぞれ折り返しミラー7a,7bによって光路偏向され、集光レンズ8a,8bに入射する。
ここで、ピンホール9a,9bは、空間フィルタとして機能し、集光レンズ8a,8bまでの光路で生じたビーム波面の乱れを取り除くために用いる。また、コリメートレンズ10a,10bは、レーザー光の波面を理想的な平面波とするために用いる。
2本のレーザー光B3,B4は、図2に示すように、所定の干渉角度2θで交差させる。これにより、ワーク(基板)Wの上部で二つのレーザー光B3,B4の干渉による干渉縞を生成し、これをワークWに露光光として照射する。すなわち、1回の露光でワークW上にストライプ状のラインアンドスペースのパターンを転写する。
このようなワークWを干渉光で露光し現像することにより、感光性材料層(フォトレジスト等)に、複数の凸部及び/又は凹部が配列されてなる微細パターンを形成することができる。このとき、基板に塗布されたレジストが、光照射部分が現像液に溶解するポジ型である場合、上記の露光方法を用いて露光し現像することにより、光照射されていない箇所が残存したレジストパターンを得ることができる。一方、レジストが、光照射部分が架橋して現像液に溶解しなくなるネガ型である場合には、上記の露光方法を用いて露光し現像することにより、光照射された箇所が現像後に残存したレジストパターンを得ることができる。
マスク13は、矩形状の光透過部を有する遮光部材によって構成する。ここで、マスク13としては、金属製基板の略中央に矩形開口を形成したものを用いる。なお、マスク13として、ガラス等の透明基板上に、当該透明基板が露出する矩形状の光透過部を形成した遮光膜を形成したものを用いることもできる。ここで、遮光膜としては、例えばクロムからなる膜を用いる。また、光透過部は、矩形に近い形状(略矩形状)であればよい。
マスク13の矩形開口は、コリメートレンズ10a,10bを通過した光のワークW上の照射領域よりも小さく形成されている。この矩形開口のサイズは、有効照射領域と略同サイズであり、例えば20.5mm×13.8mmとする。
なお、マスクの矩形開口の長辺をA、短辺をBとすると、A=B/cosθの関係が成り立つとき、1ショットの有効照射領域の面積を最大とすることができる。
レーザー光B3,B4のビーム径(1/e2)は、ビームエキスパンダ3や集光レンズ8a,8b、コリメートレンズ10a,10bでの倍率によって任意に決めることができる。したがって、マスク13のサイズは、当該ビーム径の大きさをはじめ、用途に合わせて適宜交換する。
また、マスク13は、吸着盤12からの距離を調整可能なホルダに保持されており、ワークWへの露光に先立って、吸着盤12に固定するワークWの厚みに応じて任意のギャップDを設けるように、吸着盤12とマスク13との間の距離が調整される。
例えば、光源2の波長λ=266nm、干渉角度15°≦θ≦60°とした場合、干渉領域E1では、隣接するライン間のピッチが154nm〜514nmであるストライプ状の干渉縞が形成される。干渉縞のピッチは、干渉角度θ、光源2の波長λ及び露光環境の屈折率nに依存し、λ/(2n・sinθ)である。すなわち、干渉縞のピッチは、n=1(空気中での露光)とすると、光源2のレーザー光の波長λの半分近くまで短くすることができる。
ステップアンドリピート方式を採用した露光工程では、コントローラ20は、ステージ11のステップ駆動と、シャッター5の開閉制御とを行う。すなわち、コントローラ20は、ワークWを搭載したステージ11を所定位置に移動し、シャッター5を開いてステップ露光した後、シャッター5を閉じてステップ露光を終了し、ステージ11を一定距離移動する。この動作を、予め設定した露光領域を露光するまで繰り返し実行する。このコントローラ20は、基板搬送制御部として動作する。
以上のように、本実施形態では、二光束干渉露光において、干渉領域E1を矩形に整形し、ステップアンドリピート方式によりステージ11上に載置した基板(ワークW)をステージ駆動により搬送しながら、大面積への干渉露光を可能とする。干渉領域E1が矩形であるため、図4に示すように、容易に大面積の基板へのパターン露光が可能となる。
ここで、上記配向角度δは90°に限定されず、0°<δ≦90°の範囲内で任意に設定可能である。当該配向角度を変化させることで、ワークWに照射するパターンの形状を変化させることができる。
なお、2回目以降の露光を行う際には、干渉パターンを回転させてもよいし、ワークWを保持するステージ11を回転させてもよい。ステージ11を回転させる方法の方が、容易に複数回干渉露光を実現することができ好ましい。
したがって、レジストがポジ型である場合、現像後は円柱が残存したレジストパターンを得ることができる。この場合、図9に示すように、円柱状の微細パターン(ドット)P1は正方配列で配列される。
したがって、レジストがポジ型である場合、現像後は楕円柱が残存したレジストパターンを得ることができる。この場合、図11に示すように、楕円柱状の微細パターン(ドット)P1は三方配列で配列される。
このように、配向角度が60°の場合は、配向角度が90°の場合と比較してドットのピッチが狭くなる。すなわち、配向角度を変更することで、任意の面内密度を有するレジストパターンを作製することができる。
本発明者らは、上記の露光及び現像により得られたレジストパターンに熱処理を加えることで、パターン形状を真円状に整形することができることを見出した。そこで、本実施形態では、レジストパターンを、レジストのガラス転移温度を上回る温度で加熱し、レジストパターンを真円状に整形する。
図12は、図11に示すレジストパターンに対して、ガラス転移温度以下で熱処理を実施した結果を示す図である。ここでは、ガラス転移温度がおよそ140℃〜150℃のレジストに対し、加熱温度を150℃、加熱時間を10分として熱処理を施した。図11に示すように、ガラス転移温度以下での熱処理では、熱処理後のパターンP2は熱処理前のパターンP1から変化せず、整形は行われなかった。
ここでは、ガラス転移温度がおよそ140℃〜150℃のレジストに対し、加熱温度を200℃、加熱時間を10分として熱処理を施した。このように、ガラス転移温度を超える温度での熱処理では、レジストパターンが整形され、熱処理後のパターンP2は正円形状となった。すなわち、熱処理により楕円形状のレジストパターンを正円形状に整形することができ、三方配列で正円形状のドットパターンが得られる。
上述したように、配向角度を任意の角度に設定することで、任意の面内密度を有するレジストパターンを作製することができる。したがって、任意の配向角度での露光と、現像後の熱処理とを実施することで、任意の面内密度で正円形状を有するレジストパターンを作製することができる。
図14は、熱処理前のレジストパターンの一例を示す断面図である。例えば、配向角度が60°である場合、図15に示すように、レジストパターンはXY平面において三方配列で楕円形状を有する。このように、配向角度が60°である場合、熱処理前のドット(微細構造体)P1の形状は楕円柱状であり、その断面形状は図14に示すように略四角形である。
この状態から上記の熱処理を施すと、微細構造体P1は、図16に示すように、頂点から基板に近づくにつれて半径方向の幅が広がった半球形状の微細構造体P2に整形される。ここで、熱処理の加熱条件は、加熱温度を185℃、加熱時間を10分とした。このときのXY平面における微細構造体P2の形状は、図17に示すように正円となるため、隣接する微細構造体の間隔が狭くなり、図15に示す楕円形状のパターンに比べ、微細構造体を密接配置することができる。
このように、加熱温度を高くすると、加熱時間が同じであっても、ドット径は大きくなり、隣接する微細構造体との間隔が狭くなる。すなわち、レジストパターンにおいて隣接する微細構造体との間隔を狭くし、より密接した配置とすることができる。
このように、加熱条件を調整することで、熱処理後のドット径を調整し、微細構造体の面内密度を調整することができる。
なお、ここでは加熱温度を変化させる場合について説明したが、加熱時間を変化させることでも、同様に熱処理後のドット径を調整することができる。また、所望のドット径(面内密度)を得るための加熱条件は、レジストの材料やレジストの下にある基板の材料等に応じて適宜設定することができる。
先ず、図20(a)に示すように、表面に機能材料層40が設けられた基板30を準備する。ここで、基板30は、例えば石英基板(SiO2)等であり、機能材料層40は、例えばジルコニア(ZrO2)等である。機能材料層40は、例えばスパッタ成膜法により基板30上に形成されている。なお、基板30及び機能材料層40の材質は、用途等に応じて適宜設定可能である。
次に、第三工程として、露光後のフォトレジスト50を現像する。これにより、例えばフォトレジスト50における干渉光の照射エリアが除去され、図20(c)に示す微細パターン51が形成される。この微細パターン51はドットパターンを有する。
次に、第四工程として、第三工程で得られたフォトレジスト50の微細パターン51に対して熱処理(楕円補正)を施し、微細パターン51を整形する。その際、例えばホットプレート等を用いて熱処理を行う。これにより、図20(d)に示す断面半球形状の微細パターン52を得る。
次に、最終工程として、第五工程で得られた機能材料層40の微細パターン41に対してスパッタリングを行い、図20(f)に示すモスアイ構造42を有する基板上構造体を得る。
なお、図20に示す例では、基板30上に設けられた機能材料層40の表面に微細パターンを形成する場合について説明したが、基板30の表面にフォトレジスト50の微細パターン52を形成し、当該微細パターン52をマスクとして用いて基板30をエッチングすれば、基板30の表面にモスアイ構造を形成することもできる。
このようにして製造された基板上構造体は、偏光素子や反射防止素子等の光学素子、或いは蛍光光源やLEDに代表される半導体発光素子等の各種デバイスとして使用可能である。
二光束干渉露光は微細フォトマスクを用いずに微細パターン露光が可能であり、ワークに対して接触する要素がない。したがって、NIL(ナノインプリントリソグラフィ)のようにワークとマスターモールドとの都度接触が必要な方法と比較して、歩留まりを高くすることができる。
また、ナノインプリント法では、ワークとマスターモールドとの都度接触によりマスターモールドの劣化が生じるため、マスターモールドの管理が必要となるが、二光束干渉露光では、上記のような管理を必要とすることなく品質安定性を確保することができる。さらに、二光束干渉露光では、ナノインプリント法のように消耗品である高価なマスターモールドを必要としないため、その分のコストを削減することができる。
したがって、上記のフォトレジストを用いてエッチング加工を施すことにより、微細な凸部及び/又は凹部が2次元周期的に配列され、制御された形状を有する微細構造体を製造することができる。このように、特に、レジストパターンがドットパターンである場合には、高精度なモスアイ構造を有する微細構造体を製造することができる。
なお、微細構造体を形成する基板の材質は、その用途に応じて適宜選択することができる。例えば、本実施形態により製造したモスアイ構造を有する構造体は、ナノインプリント法で用いられるマスターモールドとして利用することもできる。
また、二光束干渉露光において干渉光が照射される干渉領域を矩形に整形するので、当該干渉領域を基板搬送方向に重畳させずにステップアンドリピート方式による露光が可能となる。したがって、干渉領域を重畳させる方式に比べて基板へのショット回数を減少することができ、スループットを向上することができる。このように、スループットが高く且つ低コストにて、ワークWへの微細加工を実現することができる。
また、矩形状の光透過部を有する遮光部材であるマスク13を基板上に配置するので、比較的容易に干渉領域を矩形に整形することができる。さらに、このとき、基板とマスク13との間にギャップDを設けるため、両者が密着することに起因するパーティクル等の付着を防止することができる。
すなわち、図22(a)に示すように、m回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1と、(m−1)回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1とは重畳せず、且つm回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1と、(m−1)回目の露光における有効照射領域E0内の非干渉領域E2、及びm回目の露光における有効照射領域E0内の非干渉領域E2と、(m−1)回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1とが重畳するようにワークWを搬送する。
これにより、図5に示す露光方法と比較して、デッドソーンを小さくすることができ、製品性能を確保することができる。なお、この場合にも、基板搬送方向において隣接する各干渉領域E1の間には非干渉領域E2が介在する場合がある。この非干渉領域E2はデッドゾーンとなるため、デッドソーンの存在が問題視される用途においては、非干渉領域E2を可能な範囲で小さくすることが望ましい。
すなわち、マスク13をワークW上に接触させた状態で露光を行う。この場合、図2で説明したような光線の回り込みがなされないため、干渉領域E1の両エッジに非干渉領域E2は形成されない。したがって、有効照射領域E0と干渉領域E1とは同面積となる。
これにより、図5及び図22に示す露光方法と比較して、非干渉領域E2分だけ露光有効エリアを広くすることができる。したがって、その分ショット回数を少なくすることができ、スループットを向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態において、折り返しミラー7a,7bが固定ミラーであったのに対し、角度可変ミラーとしたものである。
図24は、第2の実施形態の露光装置を示す概略構成図である。
この露光装置1は、図1の露光装置1において折り返しミラー7a,7bを角度可変ミラー17a,17bとしたことを除いては、図1に示す露光装置1と同様の構成を有する。したがって、ここでは図1と同一構成を有する部分には同一符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
図25は、角度可変ミラー17a及び17bの機構を示す図である。角度可変ミラー17aと17bとは同一構成を有するため、ここでは角度可変見ミラー17aの機構についてのみ図示している。
この干渉角度θは、駆動部(アクチュエータ)22を用いて調整する。駆動部22は、ミラー反射ビームB5のなす直線上に配置されたフレームに作用し、干渉角度θを調整する。なお、駆動部22は、T字フレームTに作用して干渉角度θを調整する構成であってもよい。
なお、上記実施形態においては、二光束干渉露光について説明したが、ビームを2以上に分岐させ、それらを一度に基板へと照射する、所謂多光束干渉露光を採用してもよい。ビームの分岐手段には、例えば、レーザーを複数のビームに分岐させる回折光学素子を用いてもよい。多光束干渉露光で、例えば、2つのビームの干渉パターンを90°回転させて重畳させる方法と同様の結果を得るためには、図26に示すように、ビームを4分岐させて、分岐ビームと基板の法線がなす4つの面が90°ずつ配向し、かつ、基板に入射する際に向かい合う2つの分岐ビームがなす角度が所定の干渉角度となるように、光学部品を配置すればよい。
Claims (8)
- 基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、
前記基板の表面若しくは前記機能材料層の表面に感光性材料層を形成するステップと、
コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて、干渉縞の長手方向が所定の角度で交差する干渉光を発生し、当該干渉光を用いて、前記感光性材料層の干渉露光を行うステップと、
前記干渉露光後の感光性材料層における前記干渉光の照射エリア若しくは非照射エリアを除去して、前記感光性材料層に微細パターンを形成するステップと、
前記感光性材料層の微細パターンを用いて、前記基板若しくは前記機能材料層をエッチングして微細パターンを得るステップと、を含み、
前記干渉露光を行うステップは、
前記干渉光の前記感光性材料層への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記感光性材料層を露光するステップであって、
矩形状又は略矩形状の光透過部を有する遮光部材を前記感光性材料層の上に所定ギャップを設けて配置することで、1ショットで前記干渉光が照射される前記感光性材料層上の領域である干渉光照射領域を、矩形状又は略矩形状に整形するとともに、前記干渉光照射領域の端部に、前記2以上に分岐した光の一部である非干渉光が照射する非干渉光照射領域を形成し、
前記基板をステップ的に搬送しながら前記感光性材料層を露光するに際し、基板搬送方向に隣接する前記干渉光照射領域の端部に形成された非干渉光照射領域同士を重畳させるか、又は前記干渉光照射領域を、基板搬送方向に隣接する前記干渉光照射領域の端部に形成された前記非干渉光照射領域に重畳させ、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記感光性材料層上で基板搬送方向に重畳させずに隣接させることを特徴とする基板上構造体の製造方法。 - 前記エッチングを行う前に、前記感光性材料層に形成された微細パターンに対して熱処理を行い、当該微細パターンを整形するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板上構造体の製造方法。
- 前記感光性材料層は、ガラス転移点を有する材料から構成されており、
前記微細パターンを整形するステップでは、前記熱処理として、ガラス転移温度を上回る温度で前記感光性材料層に形成された微細パターンを加熱する処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の基板上構造体の製造方法。 - 前記干渉露光を行うステップでは、
前記感光性材料層に形成される微細パターンが正方配列となるよう干渉露光を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。 - 前記干渉露光を行うステップでは、
前記感光性材料層に形成される微細パターンが三方配列となるよう干渉露光を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。 - 前記干渉露光を行うステップは、前記感光性材料層に対し複数回の干渉露光を行うステップであって、
第2回目以降の干渉露光における干渉縞の長手方向を、第1回目の干渉露光における干渉縞の長手方向と所定角度で交差させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。 - 前記干渉露光を行うステップでは、
前記第1回目の干渉露光を行った後に、前記基板を前記所定角度回転させ、前記第2回目以降の干渉露光を行うことを特徴とする請求項6に記載の基板上構造体の製造方法。 - 基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、
コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて、干渉縞の長手方向が所定の角度で交差する干渉光を発生し、当該干渉光を用いて、前記基板若しくは前記機能材料層を干渉露光し、前記基板若しくは前記機能材料層の一部を除去して前記微細パターンを得るステップを含み、
前記干渉露光を行うステップは、
前記干渉光の前記基板若しくは前記機能材料層への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記基板若しくは前記機能材料層を露光するステップであって、
矩形状又は略矩形状の光透過部を有する遮光部材を前記基板若しくは前記機能材料層の上に所定ギャップを設けて配置することで、1ショットで前記干渉光が照射される前記基板若しくは前記機能材料層上の領域である干渉光照射領域を、矩形状又は略矩形状に整形するとともに、前記干渉光照射領域の端部に、前記2以上に分岐した光の一部である非干渉光が照射する非干渉光照射領域を形成し、
前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板若しくは前記機能材料層を露光するに際し、基板搬送方向に隣接する前記干渉光照射領域の端部に形成された非干渉光照射領域同士を重畳させるか、又は前記干渉光照射領域を、基板搬送方向に隣接する前記干渉光照射領域の端部に形成された前記非干渉光照射領域に重畳させ、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板若しくは前記機能材料層上で基板搬送方向に重畳させずに隣接させることを特徴とする基板上構造体の製造方法。
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