JP2017054006A - 光照射方法、基板上構造体の製造方法および基板上構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を大型化することなく、大面積の基板への微細加工を実現可能な光照射方法、基板上構造体の製造方法および基板上構造体を提供する。【解決手段】露光装置(光照射装置)1は、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させ、光照射面を有する基板に干渉光を照射する。このとき、露光装置1は、1ショットで干渉光が照射される基板上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形する。そして、露光装置1は、基板をステップ的に搬送しながら基板の光照射面に干渉光を照射するに際し、各ショットでの干渉光照射領域同士を、基板の搬送方向に隣接させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、微細パターンを基板上に実現するための光照射方法、それを用いた基板上構造体の製造方法および基板上構造体に関する。
従来、微細加工を実現する方法として、二光束干渉露光方法が用いられている。二光束干渉露光方法とは、2本のレーザービームを所定の角度で交差させることにより、当該レーザービームの波長と同程度のピッチ或いはそれ以下のピッチの明暗(光強度分布)を有する干渉光(干渉縞)を発生し、これを基板に照射する方法である。この二光束干渉露光方法では、レーザーなどの干渉性の強い光源からの光を2つに分岐し、それぞれを干渉させることで、微細マスクを用意することなく、微細かつ周期的な露光照度分布を得ることができる。
このような二光束干渉露光方法を採用した微細構造体の製造方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、レーザー光源からの光を回折型ビームスプリッタによって0次光と±1次光に分岐し、±1次光をそれぞれ集光レンズ、空間フィルタ、ミラーを介してステージに支持された基板上で互いに干渉させ、基板上の感光性膜を感光させるものである。ここで、ステージは回転自由度を有しており、2回露光を行うことで円柱や円錐などが周期的に配置された平面パターンを得ることができるようになっている。
特許第4894899号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、集光レンズと空間フィルタとによってビーム径が拡大されたレーザー光を基板に照射する構成であるため、基板に照射されるビームが球面波となっている。そして、このとき形成される干渉パターンは、ピッチの累積誤差が露光領域のフチに向かうほど増大したものとなる。そのため、等間隔のラインパターンが必要とされる回折格子や更に微細な構造体の作製などの用途では、露光有効領域はビームの中央付近に限定される。したがって、この場合、大面積を露光するには空間フィルタから基板までの距離を大きくする必要があり、装置が大型化し、コストが嵩む。
そこで、本発明は、装置を大型化することなく、大面積の基板への微細パターンの光照射を実現可能な光照射方法、基板上構造体の製造方法および基板上構造体を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射方法の一態様は、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、前記干渉光照射工程は、前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隣接させる。
このように、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ露光するので、装置を大型化することなく大面積への光照射が可能となる。そのため、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。また、光照射領域を周期的に平面充填可能な形状に整形するので、各ショットの干渉光照射領域同士を基板の光照射面に隙間無く敷き詰めることができる。したがって、基板の光照射面に連続したパターンの干渉光を照射することができる。なお、周期的に平面充填可能な形状とは、平面内に1種類の図形を周期的に敷き詰めた際に、当該平面内を隙間無く敷き詰めることのできる図形を指す。
また、上記の光照射方法において、前記干渉光照射工程では、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に重畳させずに隣接させてもよい。このように、各ショットの干渉光照射領域同士を重畳させずに隣接させれば、干渉光照射領域をオーバーラップさせる光照射方法と比較してショット数を減少させることができ、基板を搬送するステージの整定回数を減らすことができる。その結果、基板全体への光照射時間を短縮し、スループットを向上することができる。
さらに、上記の光照射方法において、前記干渉光照射工程では、前記干渉光照射領域を、前記基板の光照射面の全面に実質的に隙間無く配置してもよい。これにより、大面積の基板の全面に連続したパターンの干渉光を照射することができる。
また、本発明に係る光照射方法の一態様は、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、前記干渉光照射工程は、前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、所定の形状に整形し、前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隣接させ、互いに隣接された複数の前記干渉光照射領域からなる領域を、前記基板の光照射面に離散的に配置する。これにより、大面積の基板内における多数領域へ干渉光を照射することができる。
さらに、上記の光照射方法において、前記干渉光照射工程では、前記干渉光照射領域を、矩形状に整形してもよいし、六角形に整形してもよい。これにより、ショット間の繋ぎ目の面積を最小限に抑えることができる。
さらに、本発明に係る光照射方法の一態様は、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、前記干渉光照射工程は、前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、所定の形状に整形し、前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隙間を設けて配置する。
このように、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ光照射するので、装置を大型化することなく大面積への光照射が可能となる。そのため、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。また、光照射領域を所定の形状に整形し、各ショットでの干渉光照射領域同士を、基板の搬送方向に隙間を設けて配置するので、大面積の基板内における多数領域へ干渉光を照射することができる。
また、上記の光照射方法において、前記干渉光照射工程は、前記基板の光照射面に対し、前記干渉光を重複して複数回照射する工程であって、第1回目に前記干渉光を照射する際の干渉縞の長手方向に対して、第2回目以降に前記干渉光を照射する際の干渉縞の長手方向が所定角度で交差するように前記干渉光を照射してもよい。このように、干渉光の照射を複数回実施することで、ドットパターンや格子状パターンなどの干渉光を容易に照射することができる。
さらに、上記の光照射方法において、前記干渉光照射工程では、前記第1回目の前記干渉光の照射を行った後に、前記基板を前記所定角度回転させ、前記第2回目以降の前記干渉光の照射を行ってもよい。このように、基板を回転させることで、容易に複数回の光照射を実現することができる。
また、本発明に係る基板上構造体の製造方法の一態様は、基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、前記基板の表面若しくは前記機能材料層の表面に感光性材料層を形成する工程と、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、前記干渉光を用いて、前記感光性材料層の干渉露光を行う工程と、前記干渉露光後の感光性材料層における前記干渉光の照射領域若しくは非照射領域を除去して、前記感光性材料層に微細パターンを形成する工程と、前記感光性材料層の微細パターンを用いて、前記基板若しくは前記機能材料層をエッチングして微細パターンを得る工程と、を含み、前記干渉露光を行う工程は、前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記感光性材料層を露光する工程であって、1ショットで前記干渉光が照射される前記感光性材料層上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、前記基板をステップ的に搬送しながら前記感光性材料層を露光するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記感光性材料層上で基板搬送方向に隣接させる。
このように、干渉露光により微細パターンを形成する。干渉露光は微細フォトマスクを用いずに微細パターンの露光が可能であり、基板に対して接触する要素がない。そのため、ナノインプリント法等と比較して、量産時の歩留まりを高めることができる。また、ナノインプリント法のように高価なマスターモールドを必要としないため、低コストで高精度なパターニングが可能となる。したがって、光学素子や半導体発光素子等の各種デバイスとして、基板表面若しくは基板上に形成された機能材料層の表面に二次元周期的な微細パターンが形成された基板上構造体を容易且つ精度良く製造することができる。
さらに、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ露光するので、装置を大型化することなく大面積への露光が可能となる。そのため、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。また、二光束干渉露光において露光領域を周期的に平面充填可能な形状に整形するので、各ショットの干渉光照射領域同士を基板の光照射面に隙間無く敷き詰めることができる。したがって、大面積への連続した微細パターンの形成が可能である。
また、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行う工程では、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に重畳させずに隣接させてもよい。このように、各ショットの干渉光照射領域同士を重畳させずに隣接させれば、干渉光照射領域をオーバーラップさせる露光方法と比較してショット数を減少させることができ、基板を搬送するステージの整定回数を減らすことができる。その結果、基板全体への露光時間を短縮し、スループットを向上することができる。
さらに、上記の基板上構造体の製造方法において、前記エッチングを行う前に、前記感光性材料層に形成された微細パターンに対して熱処理を行い、当該微細パターンを整形する工程をさらに含んでもよい。このように、熱処理工程により微細パターンを整形することで、形成後の微細パターンの精度をより向上させることができる。また、この熱処理工程により、微細パターンの幅を広げ、互いに隣接する凸部の間隔を狭くすることもできる。すなわち、より密に配置された構造体を形成することができる。
また、上記の基板上構造体の製造方法において、前記感光性材料層は、ガラス転移点を有する材料から構成されており、前記微細パターンを整形する工程では、前記熱処理として、ガラス転移温度を上回る温度で前記感光性材料層に形成された微細パターンを加熱する処理を行ってもよい。このように、ガラス転移温度を上回る温度で加熱する処理を施せば、異方性を有する形状(例えば、楕円形状)の微細パターンを、表面張力により正円形状に自然に整形することができる。また、これにより、感光性材料層に形成された微細パターンをマスクとして用い、基板若しくは基板上に設けられた機能材料層をエッチングして除去した際に、真円形状の底面を持つ精度の良いモスアイ構造を形成することができる。
さらにまた、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行う工程は、前記感光性材料層に対し複数回の干渉露光を行う工程であって、第1回目の干渉露光における干渉縞の長手方向に対して、第2回目以降の干渉露光における干渉縞の長手方向が所定角度で交差するように干渉露光を行ってもよい。このように、干渉露光を複数回実施することで、ドットパターンや格子状パターンなどの微細パターンを容易に形成することができる。
また、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行う工程では、前記感光性材料層に形成される微細パターンが正方配列となるよう干渉露光を行ってもよい。すなわち、干渉縞の長手方向が90°交差するように干渉露光すれば、正方配列のモスアイ構造を得ることができる。
さらに、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行う工程では、前記感光性材料層に形成される微細パターンが三方配列となるよう干渉露光を行ってもよい。すなわち、干渉縞の長手方向が60°交差するように干渉露光すれば、三方配列のモスアイ構造を得ることができる。この場合、正方配列のモスアイ構造と比較して細密構造とすることができる。
また、上記の基板上構造体の製造方法において、前記干渉露光を行う工程では、前記第1回目の干渉露光を行った後に、前記基板を前記所定角度回転させ、前記第2回目以降の干渉露光を行ってもよい。このように、基板を回転させることで、容易に複数回露光を実現することができる。
さらに、本発明に係る基板上構造体の製造方法の一態様は、基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、前記干渉光を用いて、前記基板若しくは前記機能材料層を干渉露光し、前記基板若しくは前記機能材料層の一部を除去して前記微細パターンを得る工程と、を含み、前記微細パターンを得る工程は、前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記基板若しくは前記機能材料層を露光する工程であって、1ショットで前記干渉光が照射される前記基板若しくは前記機能材料層上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板若しくは前記機能材料層を露光するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板若しくは前記機能材料層上で基板搬送方向に隣接させる。
このように、干渉露光により微細パターンを形成するので、ナノインプリント法等と比較して、量産時の歩留まりを高めることができると共に、低コストで高精度なパターニングが可能となる。したがって、基板表面若しくは基板上に形成された機能材料層の表面に二次元周期的な微細パターンが形成された基板上構造体を容易且つ精度良く製造することができる。
さらに、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ露光するので、装置を大型化することなく大面積への露光が可能となる。そのため、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。また、二光束干渉露光において露光領域を周期的に平面充填可能な形状に整形するので、各ショットの干渉光照射領域同士を基板の光照射面に隙間無く敷き詰めることができる。したがって、大面積への連続した微細パターンの形成が可能である。
また、本発明に係る基板上構造体の一態様は、上記のいずれかの基板上構造体の製造方法により製造する。これにより、高精度な微細パターンを有する基板上構造体とすることができる。
また、本発明に係る露光装置の一態様は、コヒーレント光を出力する光源と、前記光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる光学系と、基板の上に配置され、前記光学系によって発生した干渉光が透過する周期的に平面充填可能な形状の光透過部を有する遮光部材と、前記遮光部材の光透過部を透過した前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返し、前記基板を露光する基板搬送制御部と、を備え、前記基板搬送制御部は、前記遮光部材の光透過部を介して周期的に平面充填可能な形状に整形された前記干渉光が照射される基板上の干渉光照射領域を、各ショットにおいて基板搬送方向に隣接させるべく、前記基板をステップ的に搬送する。
このように、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ露光するので、装置を大型化することなく大面積への露光が可能となる。そのため、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。また、二光束干渉露光において露光領域を周期的に平面充填可能な形状に整形するので、各ショットの干渉光照射領域同士を基板の光照射面に隙間無く敷き詰めることができる。したがって、大面積の基板へ連続した微細パターンを露光することができる。
本発明によれば、基板をステップ的に搬送しながら小区画ずつ光照射するので、装置を大型化することなく大面積の基板への微細パターンの光照射を実現することができる。また、1ショットの光照射領域を周期的に平面充填可能な形状に整形し、各ショットの干渉光照射領域同士を基板搬送方向に隣接させるので、大面積の基板への連続した微細パターンの光照射を適切に実現することができる。
第1の実施形態の露光装置を示す概略構成図である。 有効照射領域が形成される様子を示す図である。 有効照射領域における干渉光照射領域と非干渉光照射領域との分布の一例である。 有効照射領域における干渉光照射領域と非干渉光照射領域との分布の一例である。 有効照射領域における干渉光照射領域と非干渉光照射領域との分布の一例である。 露光ショットレイアウトイメージの一例である。 露光ショットレイアウトイメージの一例である。 露光ショットレイアウトイメージの一例である。 従来の露光パターンを示す図である。 第2の実施形態の露光ショットレイアウトイメージの一例である。 第2の実施形態の露光ショットレイアウトイメージの一例である。 第3の実施形態における露光方法の一例を示す図である。 90°配向時のレジストパターン形状を示す図である。 第3の実施形態における露光方法の一例を示す図である。 60°配向時のレジストパターン形状を示す図である。 熱処理によるレジストパターンの整形例を示す図である。 第4の実施形態の露光ショットレイアウトイメージの一例である。 干渉光照射領域が回転対称性を有さない場合の例である。 角度可変ミラーを用いた露光装置を示す概略構成図である。 角度可変ミラーの機構の一例を示す図である。 多光束干渉露光方法の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の露光装置1を示す概略構成図である。
露光装置1は、光源2と、ビームエキスパンダ3と、打ち下ろしミラー4と、シャッター5と、ビーム分岐素子6と、折り返しミラー7a,7bと、集光レンズ8a,8bと、ピンホール9a,9bと、コリメートレンズ10a,10bとを備える。また、露光装置1は、ステージ11と、吸着盤12と、マスク13と、ギャップセンサ14と、コントローラ20と、ステージ駆動回路21とを備える。
光源2は、コヒーレント光を出射するコヒーレント光源であり、例えば、波長λが266nmのレーザー光を出射する半導体励起固体レーザーである。光源2が出射したレーザー光B0は、ビームエキスパンダ3によってそのビーム径が拡大され、打ち下ろしミラー4によってその光路が偏向される。シャッター5は、レーザー光出射のON/OFFを切り替えるためのものであり、ミラー4とビーム分岐素子6との間に配置される。このシャッター5の開閉は、コントローラ20が制御する。
ビーム分岐素子6は、1本のレーザー光を分岐して2本のレーザー光を生成する。このビーム分岐素子6は、例えば、石英等の表面に施した微細な凹凸形状による形状効果を用いてその機能を実現する凹凸型回折素子である。ビーム分岐素子6により生成された2本のレーザー光B1,B2は、それぞれ折り返しミラー7a,7bによって折り返され、集光レンズ8a,8bに入射する。集光レンズ8aによる集光後のレーザー光はピンホール9aに入射され、そのビーム径が拡大された後、コリメートレンズ10aでコリメートされる。このようにして、レーザー光B3を得る。同様に、集光レンズ8bによる集光後のレーザー光はピンホール9bに入射され、そのビーム径が拡大された後、コリメートレンズ10bでコリメートされる。このようにして、レーザー光B4を得る。ここで、ピンホール9a,9bは、空間フィルタとして機能し、集光レンズ8a,8bまでの光路で生じたビーム波面の乱れを取り除くために用いる。また、コリメートレンズ10a,10bは、レーザー光の波面を理想的な平面波とするために用いる。すなわち、レーザー光B3およびB4は、それぞれ平行光である。
2本のレーザー光B3,B4は、図2に示すように、所定の干渉角度2θで交差される。これにより、ワーク(基板)Wの上部で二つのレーザー光B3,B4の干渉による干渉縞が発生する。露光装置1は、この干渉光をワークWの光照射面に露光光として照射する。すなわち、露光装置1は、1回の露光でワークW上にストライプ状のラインアンドスペースのパターンを転写する。
このように、ビームエキスパンダ3、打ち下ろしミラー4、シャッター5、ビーム分岐素子6、折り返しミラー7a,7b、集光レンズ8a,8b、ピンホール9a,9b及びコリメートレンズ10a,10bから構成される光学系によって、光源2の出力光を2分岐した光を干渉角度2θで交差させ、干渉光を発生する。この光学系のうち、ビーム分岐素子6からワークWまでの間の素子一式は対になるように設けられており、ビーム分岐素子6で分岐した2本のレーザー光をそれぞれワークWまで誘導、整形し、ワークW上で干渉させることができる。
図1に戻って、ワークWは、ステージ11に設けられた吸着盤12上に固定可能である。ここで、ワークWは、例えば、表面に感光性材料層(例えば、フォトレジスト等)が形成された基板とすることができる。また、ワークWは、表面に機能材料層が設けられた基板上に感光性材料層を形成した基板であってもよい。さらに、ワークWは、ガラス基板や、表面に自己組織化単分子膜(SAM膜)等の有機単分子膜が形成された基板であってもよい。このようなワークWの光照射面に干渉光を照射することにより、基板の表面、若しくは基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び/又は凹部が配列されてなる微細パターンを形成したり、基板の表面改質を行ったりすることができる。
例えば、基板に塗布された感光性材料層(レジスト)が、光照射部分が現像液に溶解するポジ型である場合、干渉光によって露光し現像することにより、光照射されていない箇所が残存したレジストパターンを得ることができる。一方、レジストが、光照射部分が架橋して現像液に溶解しなくなるネガ型である場合には、干渉光によって露光し現像することにより、光照射された箇所が現像後に残存したレジストパターンを得ることができる。
ステージ11は、ワークW面に対してXY方向に移動する自由度を有しており、コントローラ20は、ステージ駆動回路21を駆動制御することで、ステージ11をXY方向に移動することが可能である。すなわち、ワークWは、ステージ11をXY方向に移動することでXY方向に移動する。ここで、X方向とは図1の左右方向であり、Y方向とは図1の紙面垂直方向である。
本実施形態では、レンズの収差を考慮し、コリメートレンズ10a,10bの中央付近から取り出される光のみを用いてワークWへの露光を行う。具体的には、ワークWの上面に開口部(光透過部)を有するマスク13を配置し、当該マスク13を介してコリメートレンズ10a,10bを通過した光の中央付近のみにより形成された干渉光を露光光としてワークWに照射する。
マスク13は、所定形状の光透過部を有する遮光部材によって構成する。ここで、マスク13としては、金属製基板の略中央に所定形状の開口部を形成したものを用いることができる。なお、マスク13として、ガラス等の透明基板上に、当該透明基板が露出する光透過部を形成した遮光膜を形成したものを用いてもよい。ここで、遮光膜としては、例えばクロムからなる膜を用いることができる。
光透過部の形状は、周期的に平面充填可能な形状とする。すなわち、光透過部の形状は、正方形、正六角形、正三角形、およびこれらの変形(長方形、六角形、平行四辺形、ひし形、十字形など)といった、周期的に配列した場合に平面的に隙間無く敷き詰め可能な形状とする。
ワークWの上部にこのようなマスク13を配置することで、マスク13に対して干渉角度2θで二光束を入射したとき、1ショットで干渉光が照射されるワークW上の領域をマスク13の開口部の形状に整形することができる。このマスク13の開口部により区切られてワークWに光照射される領域を、以下、有効照射領域という。
マスク13の開口部は、コリメートレンズ10a,10bを通過した光のワークW上の照射領域よりも小さく形成されている。なお、最適なマスクの開口部のサイズは、露光条件によって異なる。例えば、波長λ=266nm、干渉角度θ=47.6°(干渉パターンL&Sピッチ180nm)、照射領域(ビームの1/e2直径)φ82mm、干渉パターンのコントラスト70%、レーザー出力100mW、レジストの感光閾値を5mJ/cm2、ワークとして8インチウェハを使用し、面積の90%を露光領域とする。目標線幅をL=60±10nmとする場合には、マスクの開口部(例えば矩形開口)のサイズは8mm×5mmから36mm×24mmの範囲であることが好ましい。特に、目標線幅をL=60±5nm、タクトを10min/枚以下とする場合には、18mm×12mmから24mm×16mmの範囲とすることがより好ましい。
レーザー光B3,B4のビーム径(1/e2)は、ビームエキスパンダ3や集光レンズ8a,8b、コリメートレンズ10a,10bでの倍率によって任意に決めることができる。したがって、マスク13のサイズは、当該ビーム径の大きさをはじめ、用途に合わせて適宜交換する。
また、このマスク13は、図2に示すように、ワークWに対してギャップDを設けて配置する。図1に示すように、ステージ11及び吸着盤12には、ギャップセンサ14が埋め込まれており、このギャップセンサ14によって吸着盤12とマスク13との間の距離が測定可能となっている。
また、マスク13は、吸着盤12からの距離を調整可能なホルダに保持されており、ワークWへの露光に先立って、吸着盤12に固定するワークWの厚みに応じて任意のギャップDを設けるように、吸着盤12とマスク13との間の距離が調整される。
マスク13をワークWの上部にギャップDを設けて配置することで、図2に示すように、ワークW上にはレーザー光B3,B4の干渉光が照射される領域と、レーザー光B3,B4の何れか一方のみが照射される領域とが生じる。すなわち、有効照射領域は、干渉光が照射される干渉光照射領域E1(以下、単に「干渉領域」という)と、干渉領域E1のX方向両側に形成される、光線の幾何学的回り込みによる非干渉光照射領域E2(以下、単に「非干渉領域」という)とからなる。非干渉領域E2の幅は、ギャップDと干渉角度θとに依存し、2D・tanθである。
図3は、ワークW上の有効照射領域E0が矩形である場合の例を示す平面図である。ここで、図3の左右方向がX方向、図3の上下方向がY方向である。この図3に示すように、有効照射領域E0のX方向中央部に干渉領域E1が形成され、その両側に非干渉領域E2が形成される。干渉領域E1においては干渉縞が形成され、非干渉領域には干渉縞は形成されない。図4は、ワークW上の有効照射領域E0が六角形である場合の例を示す平面図である。有効照射領域E0が六角形である場合にも同様に、有効照射領域E0のX方向中央部に干渉領域E1が形成され、その両側に非干渉領域E2が形成される。図5は、ワークW上の有効照射領域E0が十字形である場合の例を示す平面図である。有効照射領域E0が十字形である場合にも同様に、有効照射領域E0のX方向中央部に干渉領域E1が形成され、その両側に非干渉領域E2が形成される。
例えば、光源2の波長λ=266nm、干渉角度15°≦θ≦60°とした場合、図3〜図5に示す干渉領域E1では、隣接するライン間のピッチが154nm〜514nmであるストライプ状の干渉縞が形成される。干渉縞のピッチは、干渉角度θ、光源2の波長λ及び露光環境の屈折率nに依存し、λ/(2n・sinθ)である。すなわち、干渉縞のピッチは、n=1(空気中での露光)とすると、光源2のレーザー光の波長λの半分近くまで短くすることができる。
また、本実施形態では、ステップアンドリピート方式によりワークW全体を露光する。ここで、ステップアンドリピート方式とは、基板の露光領域を複数の小区画に分割し、基板の搬送と露光を繰り返して、分割した小区画ごとに順次露光する方式である。
ステップアンドリピート方式を採用した露光工程では、コントローラ20は、ステージ11のステップ駆動と、シャッター5の開閉制御とを行う。すなわち、コントローラ20は、ワークWを搭載したステージ11を所定位置に移動し、シャッター5を開いてステップ露光した後、シャッター5を閉じてステップ露光を終了し、ステージ11を一定距離移動する。この動作を、予め設定した露光領域を露光するまで繰り返し実行する。このコントローラ20は、基板搬送制御部として動作する。
露光装置1は、例えば、図6に示すように、ワークWの左下の位置から露光を開始し、先ず−X方向(図6の左方向)にワークWを搬送して、有効照射領域E0をワークWに対して相対的に移動させながら一列目を露光する。すなわち、ワークWの左下の位置から+X方向(図6の右方向)に順次露光領域を移動し、ワークWの右下の位置まで露光する。このとき、干渉領域E1同士を、ワークWの搬送方向に隣接させる。具体的には、m回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1と、(m−1)回目の露光における有効照射領域E0内の干渉領域E1とを重畳させずに隣接させる。なお、基板搬送方向に有効照射領域E0を並べる際、非干渉領域E2同士を重畳させてもよいし、有効照射領域E0同士を隣接(非干渉領域E2同士を隣接)させてもよい。また、干渉領域E1同士を重畳させてもよい。
このように、ステップアンドリピート方式により、干渉領域E1を基板搬送方向(X方向)に隣接させながら露光する。このとき、X方向において隣接する各干渉領域E1の間に、非干渉領域E2を介在させてもよい。ただし、各干渉領域E1の間に介在する非干渉領域E2は、デッドゾーンとなる領域であり、極端に大きいと製品性能低下の要因となる。そのため、非干渉領域E2の面積をSa、干渉領域E1の面積をSbとしたとき、デッドゾーン面積比=[(Sa/Sb)×100](%)が実用上問題のない値となるように、用途に応じてギャップDや干渉角度θを設定したり、ワークWの搬送量を調整したりする。
ワークWの一列目を露光した後は、ワークWを−Y方向(図6の下方向)に搬送し、有効照射領域E0が二列目の右端に位置するようにする。そして、+X方向(図6の右方向)にワークWを搬送して、有効照射領域E0をワークWに対して相対的に移動させながら二列目を露光する。すなわち、二列目については、右端の位置から−X方向(図6の左方向)に順次露光領域を移動しながら露光する。このとき、一列目の露光と同様に、X方向については干渉領域E1を重畳させない。また、Y方向についても干渉領域E1を重畳させないようにする。
以上の動作をワークWのY方向下端から上端まで繰り返し、ワークW全体を露光する。これにより、ワークWの全面に実質的に隙間無く干渉領域E1を配置して、ワークW全体を露光することができる。なお、有効照射領域E0が、図7に示すような六角形である場合や、図8に示すような十字形である場合にも同様である。
以上のように、本実施形態では、二光束干渉露光において、干渉領域E1を所定形状に整形し、ステップアンドリピート方式によりステージ11上に載置した基板(ワークW)をステージ駆動により搬送しながら、基板の光照射面に対して干渉光を照射する。その際、干渉領域E1を周期的に平面充填可能な形状に整形し、干渉領域E1同士を基板の搬送方向に隣接させる。これにより、基板の全面に実質的に隙間無く干渉領域E1を配置することができる。そして、ショット間に発生し得るパターンの存在しない繋ぎ目の面積を最小限に抑えつつ、大面積の基板への干渉露光が可能となる。
ところで、二光束干渉露光方法としては、本実施形態のようにステップアンドリピート方式を採用しない方法もある。図9は、ステップアンドリピート方式を採用しない露光方法を示す図であり、(a)は装置構成、(b)は露光パターン、(c)は照度分布を示している。
この場合、図9(a)に示すように、ガウシアンビームを分岐素子によって2本に分岐し、これらの光をそれぞれミラーで偏向し、集光レンズで集光したあと、ピンホールを通してそのビーム径を拡大し基板に照射する。しかしながら、この場合、基板に照射されるビームは球面波であるため、このとき形成される露光パターンは、ピッチの類型誤差が露光領域の縁に向かうほど増大する状態となり、図9(b)に示すように双曲線状となる。等間隔のラインパターンが必要とされる用途では、ピッチの累積誤差はピッチの1/10以下に抑えることが好ましいことから、図9(b)の点線に示すように、パターン有効領域はビームの中央付近に限定することが好ましい。
また、ガウシアンビームは、ビームの中央から周辺部に向かって照度が低下していく。そのため、露光パターンは、ビーム中央部とビーム周辺部とで線幅が異なる。例えば、レジストがポジ型(感光した箇所が現像時に溶解する)であれば、ビーム中央部では線幅は細く、ビーム周辺部では線幅が太くなる。このように、ビーム中央部とビーム周辺部とで、形成されるパターンの線幅に差が生じるため、線幅の変動を抑えて露光するためには、やはり図9(b)に示すように、パターン有効領域をビームの中央付近に限定することが好ましい。パターン有効領域は、用途に応じて異なるが、一般にビーム中央付近10%〜50%(より好ましくは10%〜30%、さらに好ましくは20%)であることが好ましい。
しかしながら、パターン有効領域がビーム中央付近に限定されると、図9(c)に示すように、照度有効領域がその分狭くなるため、大面積を露光するには空間フィルタ(ピンホール)から基板までの距離を大きくする必要があり、装置が大型化する。例えばピッチ130nmの干渉パターンを8インチウェハ(=φ200mm)全面に一括露光するために、λ=248nm、θ=72°、集光レンズNA=0.20、露光有効領域10%とすると、ピッチの累積誤差は最大で100μm程度となり、空間フィルタから基板までの距離は約2500mm程度必要になる。このように基板までの距離が長くなることで環境変動の影響を受けやすくなるということも懸念される。また、ビーム径を広げると、その分露光時間が径の2乗に比例して延びるため、環境変動の影響を受けやすくなる。具体的には、環境温度変化や振動による屈折率nの変化が生じることで、露光中に干渉縞のピッチが変動し、露光異常となりやすくなる。そのため、これを防止するために、別途、露光安定化技術が必要となる。
これに対して、本実施形態では、上述したようにステップアンドリピート方式を採用し、基板をステージ駆動により搬送しながら小区画ずつ露光する。したがって、光学系から基板までの距離を短く設定することができ、装置を大型化することなく大面積の露光が可能となる。また、環境変動の影響も受けにくい。
また、本実施形態では、干渉領域を互いに重畳させないため、干渉パターンの形状にそれほど高い精度が必要とされない。なぜなら、理想平面波が得られず、ピッチ誤差が干渉ピッチの寸法以上であっても、干渉領域同士を重畳させる必要がないため、原理的な制限がないためである。したがって、ピッチ誤差をある程度許容できる用途に対しては、露光有効領域を大きくしてもよく、ショット数を減少させ、スループットを向上させることができる。もちろん、ピッチ誤差が許容できない用途に対しては、理想平面波が得られる光学系を採用してもよい。
さらに、本実施形態では、干渉領域を互いに重畳させないため、基板搬送用のステージにそれほど高い位置決め精度が必要とされない。すなわち、制御系構築に必要なコストを抑えることができる。具体的には、基板搬送用ステージに要求される位置決め精度が0.5μm以上でもよい。ただし、位置決め精度があまりに低いと、デッドゾーンの面積比が増加する要因となるため、位置決め精度は5μm以下であることが望ましい。
以上のように、本実施形態では、二光束干渉露光においてステップアンドリピート方式を採用するので、装置を大型化することなく大面積への露光が可能となる。したがって、装置の大型化に伴うコストを削減することができる。
また、二光束干渉露光において干渉光が照射される干渉領域を周期的に平面充填可能な形状に整形するので、当該干渉領域を基板搬送方向に重畳させずに配列させることで、ワークWの光照射面に隙間なく干渉領域を敷き詰めることができる。そのため、大面積のワークWへの連続した微細加工を実現することができる。また、干渉領域を重畳させる方式に比べて基板へのショット回数を減少することができ、スループットを向上することができる。このように、スループットが高く、且つ低コストにて、大面積のワークWへの連続した微細加工を実現することができる。
さらに、干渉領域の基板搬送方向両側に非干渉領域を形成するので、当該非干渉領域を基板搬送時の重ね合わせに使用することができる。そのため、干渉領域同士が重畳されることによるオーバー露光を防止することができる。また、この非干渉領域は、干渉領域を基板上に並べて配置するときの指標として使用することができる。
また、光透過部を有する遮光部材であるマスク13を基板上に配置するので、比較的容易に干渉領域を所定形状に整形することができる。さらに、このとき、基板とマスク13との間にギャップDを設けるため、両者が密着することに起因するパーティクル等の付着を防止することができる。
上記の露光方法は、例えばファイバブラッググレーティング(FBG)の製造方法に適用することができる。FBGは光ファイバセンサの一種で、温度や歪みの計測に用いられている。FBGは、光ファイバなどに形成された屈折率の周期的な変化のことであり、屈折率の異なる部分が交互に並んだ構造を有する。この構造は、ファイバ内を伝播する光のうち、ある特定の波長の光のみを反射させ、それ以外の波長の光を透過させる性質を持っている。また、反射する波長λbは屈折率の周期Λとファイバの有効屈折率neに依存し、λb=2neΛの関係が成り立つ。したがって、温度や歪みなどによって周期構造に変化が生じると、ファイバ内を伝播する光の波長の変調として温度や歪みなどを計測することができ、温度センサ、または歪みセンサとして利用することができる。
FBGのような屈折率の周期構造を製造するには、感光性のある材料に、強度が周期的に分布している光を照射すればよく、二光束干渉露光が適している。本実施形態では二光束干渉露光によって、高スループットで大面積への露光が可能となるため、FBG製造の際には複数のファイバを高速に処理するといったことが可能となる。
また、FBG製造には、上記のように干渉光のパターンに対応した物性を付与する方法が用いられるが、その他の用途として、干渉光のパターンに対応した形状を形成する方法も考えられる。例えば高出力パルスレーザーによるレーザーアブレーションを利用して、干渉光のパターンを直接基板に加工する方法や、光硬化性樹脂を露光し、硬化させて、干渉光のパターンに対応した微細構造を得る方法などである。これらは基板の表面改質や、フォトニック結晶製造などに適用できる。本実施形態では二光束干渉露光によって、高スループットで大面積への露光が可能となるため、大面積ワークの表面改質や、フォトニック結晶製造の高速化などが可能となる。
また、上記の露光方法は、例えばグリッド偏光素子の製造方法にも適用することができる。偏光光を得る偏光素子は、偏光サングラスのような身近な製品を始めとして偏光フィルタや偏光フィルム等の光学素子として各種のものが知られており、液晶ディスプレイ等のディスプレイデバイスでも使用されている。偏光素子には、偏光光を取り出す方式から幾つかのものに分類されるが、その一つにワイヤーグリッド偏光素子がある。
ワイヤーグリッド偏光素子は、透明基板上にアルミのような金属より成る微細な縞状の格子を設けた構造のものである。格子を成す各線状部の離間間隔(格子間隔)を偏光させる光の波長以下とすることで偏光素子として機能する。直線偏光光のうち、格子の長さ方向に電界成分を持つ偏光光にとってはフラットな金属と等価なので反射する一方、長さ方向に垂直な方向に電界成分を持つ偏光光にとっては透明基板のみがあるのと等価なので、透明基板を透過して出射する。このため、偏光素子からは格子の長さ方向に垂直な方向の直線偏光光が専ら出射する。偏光素子の姿勢を制御し、格子の長さ方向が所望の方向に向くようにすることで、偏光光の軸(電界成分の向き)が所望の方向に向いた偏光光が得られることになる。
以下、説明の都合上、格子の長さ方向に電界成分を持つ直線偏光光をs偏光光と呼び、格子の長さ方向に垂直な方向に電界成分を持つ直線偏光光をp偏光光と呼ぶ。通常、入射面(反射面に垂直で入射光線と反射光線を含む面)に対して電界が垂直なものをs波、平行なものをp波と呼ぶが、格子の長さ方向が入射面と平行であることを前提とし、このように区別する。
このような偏光素子の性能を示す基本的な指標は、消光比ERと透過率TRである。消光比ERは、偏光素子を透過した偏光光の強度のうち、s偏光光の強度(Is)に対するp偏光光の強度(Ip)の比である(Ip/Is)。また、透過率TRは、通常、入射するs偏光光とp偏光光の全エネルギーに対する出射p偏光光のエネルギーの比である(TR=Ip/(Is+Ip))。理想的な偏光素子は、消光比ER=∞、透過率TR=50%ということになる。なお、格子が金属製である偏光素子はワイヤーグリッド偏光素子と呼ばれるが、格子が金属製でないものを含めて、以下、単に「グリッド偏光素子」と呼ぶ。
グリッド偏光素子を製造する場合には、先ず、透明基板上に格子用薄膜を作成する。ここで、格子用薄膜の材質は、例えば無機誘電体である。次に、格子用薄膜の上にフォトレジストを塗布する。そして、この状態で上述した本実施形態の露光方法によりフォトレジストを露光し、現像する。これにより、レジストパターンを得る。
次に、レジストパターンの側からエッチャントを供給し、レジストパターンで覆われていない箇所の格子用薄膜をエッチングする。このエッチングは、格子用薄膜の厚さ方向に電界を印加しながら行う異方性エッチングである。これにより、格子用薄膜がパターン化される。そして、最後に、レジストパターンを除去することで、グリッド偏光素子が完成する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態では、干渉領域E1を、ワークWの光照射面の全面に隙間無く配置する場合について説明した。第2の実施形態では、干渉領域E1を、ワークWの光照射面に離散的に配置する場合について説明する。
この第2の実施形態においては、例えば、図10に示すように、ワークWの左下の位置から露光を開始し、先ず−X方向(図10の左方向)にワークWを搬送して、有効照射領域E0をワークWに対して相対的に移動させながら一列目を露光する。ワークWの一列目を露光した後は、ワークWを−Y方向(図10の下方向)に搬送し、有効照射領域E0が二列目の左端に位置するようにする。そして、+X方向(図10の右方向)にワークWを搬送して、有効照射領域E0をワークWに対して相対的に移動させながら二列目を露光する。このとき、干渉領域E1同士が隣接された部分領域が、ワークW上に離散的に配置されるように露光する。つまり、部分的に干渉領域E1が敷き詰められた領域を、ワークW上に離散的に配置する。
図10は、矩形状の干渉領域E1が互いに隣接された2×2の部分領域を、ワークWの光照射面にそれぞれ隙間を設けてマトリクス状に配置した例を示している。なお、部分領域を構成する干渉領域E1の数、およびワークWに配置する部分領域の数は、図10に示す数に限定されるものではなく、任意の数とすることができる。また、部分領域の配置は、図10に示すマトリクス状に限定されるものではなく、ランダムであってもよい。さらに、干渉領域E1の形状は、周期的に平面充填可能な形状であればよく、図11に示す六角形などであってもよい。
また、本実施形態においても、上記部分領域内において有効照射領域E0を並べる際、上述した第1の実施形態と同様に、干渉領域E1同士を重畳させずに隣接させるようにワークWを搬送してもよい。なお、有効照射領域E0を並べる際、非干渉領域E2同士を重畳させてもよいし、有効照射領域E0同士を隣接(非干渉領域E2同士を隣接)させてもよい。また、干渉領域E1同士を重畳させてもよい。
このように、干渉領域E1同士が隣接された部分領域を基板(ワークW)の光照射面において離散的に配置するので、部分領域間に形成された隙間をダイシングライン(スクライブライン)として利用し、1枚の大径ウェハから複数のチップを切り出すことができる。特に、干渉領域E1同士が隣接された部分領域を、基板上においてマトリクス状に配置すれば、容易にダイシングすることができる。また、複数の干渉領域E1が隣接配置された部分領域の大きさは、ショット数に応じて容易に調整可能であるため、様々なチップサイズに対応することができる。さらに、1枚の大径ウェハからサイズの異なるチップを作製することも可能である。
なお、上記第2の実施形態においては、1枚のワークW上に、複数の干渉領域E1が隣接配置された部分領域を離散的に配置する場合について説明したが、干渉領域E1を、1つずつ隙間を設けて離散的に配置してもよい。すなわち、ワークW上において、1ショットずつ隙間をあけて露光領域を配置してもよい。これにより、1枚の大径ウェハから1ショットサイズの複数のチップを切り出すことができる。また、この場合、干渉領域E1同士を隣接配置させないため、干渉領域E1の形状(マスク13の開口部の形状)は、周期的に平面充填可能な形状である必要がない。つまり、干渉領域E1の形状は、五角形や円形の他、観察位置を確認するためのユニークマークを伴ったものなど、任意形状であってよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1および第2の実施形態では、ストライプ状の干渉パターンを基板に照射する場合について説明した。第3の実施形態では、格子状の干渉パターンを基板に照射する場合について説明する。
本実施形態では、ワークWに対して複数回(2回)露光を行う。その際、1回目の露光(往路)では、例えば図12(a)の破線矢印に示す経路で干渉パターンを照射し、2回目の露光(復路)では、図12(a)の実線矢印に示す経路で干渉パターンを照射する。また、往路では、例えば図12(b)に示すように、Y方向に伸びるストライプ状の干渉パターンをワークW全体に照射する。そして、復路では、1回目の干渉パターン(第一の干渉パターン)に対してストライプ状の干渉パターンを所定角度回転させ、これを第二の干渉パターンとしてワークWに照射する。
すなわち、2回目の回転角度(配向角度)を例えば90°とした場合、図12(c)に示すように、第二の干渉パターンとして、X方向に伸びるストライプ状の干渉パターンをワークW全体に照射することになる。これにより、ワークWには、第一の干渉パターンと第二の干渉パターンとを重畳したパターンが照射される。配向角度が90°である場合、上記の露光方法により、基板の全面に格子状の干渉パターンを形成することができる。例えば、基板に塗布された感光性材料膜(レジスト等)が、光照射部分が現像液に溶解するポジ型である場合は、上記の露光方法を用いて露光することにより、格子状に光照射された箇所が溶解して、円柱が残存したレジストパターンを得ることができる。この場合、図13に示すように、円柱状の微細パターン(ドットパターン)P1は正方配列で配列される。一方、感光性材料膜が、光照射部分が架橋して現像液に溶解しなくなるネガ型である場合は、この露光方法を用いて露光することにより、格子状に光照射された箇所が現像後に残存し、四角や丸等の形状の凹部を有するパターンを形成することができる。
なお、本実施形態においても、上述した第1および第2の実施形態と同様に、有効照射領域E0を並べる際、干渉領域E1同士を重畳させずに隣接させるようにワークWを搬送してもよい。なお、有効照射領域E0を並べる際、非干渉領域E2同士を重畳させてもよいし、有効照射領域E0同士を隣接(非干渉領域E2同士を隣接)させてもよい。また、干渉領域E1同士を重畳させてもよい。
本実施形態において、干渉領域E1の形状(マスク13の開口部の形状)は、周期的に平面充填可能な形状とする。図12に示す例では、配向角度を90°とし、干渉領域E1の形状を、90°回転させたときにもとの形状と重なる正方形としている。このように、干渉領域E1の形状を、回転対称性を有する形状としてもよい。この場合、1回目の露光における露光領域と2回目の露光における露光領域とを完全に重ね合わせることができる。そのため、1回目の露光における干渉領域E1同士の繋ぎ目と、2回目の露光における干渉領域E1同士の繋ぎ目とを重ね合わせることができ、ワークW上において干渉領域E1同士の繋ぎ目が存在する領域を最小限にすることができる。
なお、上記配向角度δは90°に限定されず、0°<δ≦90°の範囲内で任意に設定可能である。当該配向角度を変化させることで、ワークWに照射するパターンの形状を変化させることができる。例えば、配向角度は60°であってもよい。この場合、干渉領域E1の形状は、図14に示すように、60°回転させたときにもとの形状と重なる正六角形とすることもできる。配向角度を60°とした場合、1回目の露光と2回目の露光とで干渉縞の長手方向が60°交差し、図15に示すように、ドットパターンP1はXY平面図において略楕円となる。そして、楕円柱状のドットパターンP1は、三方配列で配列される。このように、配向角度が60°の場合は、配向角度が90°の場合と比較してドットのピッチが狭くなる。すなわち、配向角度を変更することで、任意の面内密度を有するレジストパターンを作製することができる。
なお、2回目以降の露光を行う際には、干渉パターンを回転させてもよいし、ワークWを保持するステージ11を回転させてもよい。ステージ11を回転させる方法の方が、容易に複数回干渉露光を実現することができ好ましい。
また、本実施形態では、得られたレジストパターンに対して熱処理を加え、パターン形状を整形する処理を実施してもよい。
本発明者は、上記の露光及び現像により得られたレジストパターンに熱処理を加えることで、パターン形状を真円状に整形することができることを見出した。そこで、本実施形態では、レジストパターンを、レジストのガラス転移温度を上回る温度で加熱し、レジストパターンを真円状に整形してもよい。
例えば、ガラス転移温度がおよそ140℃〜150℃のレジストに対し、加熱温度を200℃、加熱時間を10分として熱処理を施す。このように、ガラス転移温度を超える温度での熱処理では、レジストパターンが整形され、熱処理後のレジストパターンは正円形状となる。すなわち、図15に示す熱処理前の楕円形状のドットパターンP1は、熱処理後、図16に示すように正円形状に整形することができ、三方配列で正円形状のドットパターンが得られる。
上述したように、配向角度を任意の角度に設定することで、任意の面内密度を有するレジストパターンを作製することができる。したがって、任意の配向角度での露光と、現像後の熱処理とを実施することで、任意の面内密度で正円形状を有するレジストパターンを作製することができる。
そして、このようにして得られた熱処理後のレジストをマスクとして用い、レジストに直下に位置する基板若しくは基板上に設けられた機能材料層をエッチングして除去することで、基板表面若しくは機能材料層の表面に凸状の構造体が二次元周期的に配置されたモスアイ構造を有する基板上構造体を作製することができる。上述したように、熱処理後のレジストパターンは正円に整形されているため、真円形状の底面を有する高精度なモスアイ構造を作製することが可能となる。
さらに、上記熱処理においては、加熱温度や加熱時間などの加熱条件を調整し、レジストパターンのドットの大きさを調整するようにしてもよい。加熱温度を高くすると、加熱時間が同じであっても、ドット径は大きくなり、隣接する微細構造体との間隔が狭くなる。すなわち、レジストパターンにおいて隣接する微細構造体との間隔を狭くし、より密接した配置とすることができる。したがって、加熱条件を調整することで、熱処理後のドット径を調整し、微細構造体の面内密度を調整することができる。
なお、ここでは加熱温度を変化させる場合について説明したが、加熱時間を変化させることでも、同様に熱処理後のドット径を調整することができる。また、所望のドット径(面内密度)を得るための加熱条件は、レジストの材料やレジストの下にある基板の材料等に応じて適宜設定することができる。
モスアイ構造を有する基板上構造体を製造する際には、先ず、表面に機能材料層が設けられた基板を準備する。当該基板は、例えば石英基板(SiO2)等とし、機能材料層は、例えばジルコニア(ZrO2)等とすることができる。機能材料層は、例えばスパッタ成膜法により基板上に形成することができる。なお、基板および機能材料層の材質は、用途等に応じて適宜設定可能である。
そして、第一工程として、機能材料層の表面に感光性材料層(例えば、フォトレジスト等)を形成し、第二工程として、上述した二光束干渉露光を複数回行い、フォトレジストを露光する。次に、第三工程として、露光後のフォトレジストを現像する。これにより、例えばフォトレジストにおける干渉光の照射領域が除去され、微細パターンが形成される。この微細パターンはドットパターンを有する。次に、第四工程として、第三工程で得られたフォトレジストの微細パターンに対して熱処理(楕円補正)を施し、微細パターンを整形する。その際、例えばホットプレート等を用いて熱処理を行ってもよい。これにより、断面半球形状の微細パターンを得る。
次に、第五工程として、第四工程で得られた微細パターンをマスクとして用いて、機能材料層をエッチングする。その後、フォトレジストの微細パターンを除去することで、機能材料層の微細パターンを得る。次に、最終工程として、第五工程で得られた機能材料層の微細パターンに対してスパッタリングを行い、モスアイ構造を有する基板上構造体を得る。
なお、上記の例では、基板上に設けられた機能材料層の表面に微細パターンを形成する場合について説明したが、基板の表面にフォトレジストの微細パターンを形成し、当該微細パターンをマスクとして用いて基板をエッチングすれば、基板の表面にモスアイ構造を形成することもできる。
このようにして製造された基板上構造体は、偏光素子や反射防止素子等の光学素子、或いは蛍光光源やLEDに代表される半導体発光素子等の各種デバイスとして使用可能である。
以上のように、本実施形態では、コヒーレント光源の出力光を2分岐した光を所定の干渉角度で交差させて発生した干渉光を用いてフォトレジストの干渉露光を行う。このとき、二光束干渉露光を複数回行い、2回目以降の干渉露光で照射する干渉縞の長手方向を、1回目の干渉露光で照射する干渉縞の長手方向と所定の配向角度で交差させるようにする。そして、露光後に現像工程を実施し、微細なレジストパターンを得る。
二光束干渉露光は微細フォトマスクを用いずに微細パターンの露光が可能であり、ワークに対して接触する要素がない。したがって、NIL(ナノインプリントリソグラフィ)のようにワークとマスターモールドとの都度接触が必要な方法と比較して、歩留まりを高くすることができる。また、二光束干渉露光は非常に深い焦点深度で露光可能であるため、ワークの平坦度が不問である。例えば、ナノインプリント法では、仮にワークが反っていると、当該ワークの破損や転写不良が発生するおそれがある。したがって、二光束干渉露光を採用することで、仮にワークが反っていても精度良く露光することができる。
また、ナノインプリント法では、ワークとマスターモールドとの都度接触によりマスターモールドの劣化が生じるため、マスターモールドの管理が必要となるが、二光束干渉露光では、上記のような管理を必要とすることなく品質安定性を確保することができる。さらに、二光束干渉露光では、ナノインプリント法のように消耗品である高価なマスターモールドを必要としないため、その分のコストを削減することができる。
また、現像工程を行って得られた微細パターンに対して熱処理を行い、当該微細パターンを整形すれば、レジストパターンの精度をより向上させることができる。このとき、熱処理として、ガラス転移温度を上回る温度で加熱する処理を行うことで、異方性を有する微細パターンを、表面張力により等方性を有する微細パターンに自然に整形することができる。
したがって、上記のフォトレジストを用いてエッチング加工を施すことにより、微細な凸部及び/又は凹部が2次元周期的に配列され、制御された形状を有する微細構造体を製造することができる。このように、特に、レジストパターンがドットパターンである場合には、高精度なモスアイ構造を有する微細構造体を製造することができる。
また、本実施形態では、上記の干渉露光工程において、配向角度を調整することで、レジストパターンの配列を変更することができる。さらに、上記の熱処理工程において、加熱条件を調整することで、レジストパターンの形状を変更することができる。したがって、任意の配列、任意の面内密度を有するモスアイ構造を作製することができる。
なお、微細構造体を形成する基板の材質は、その用途に応じて適宜選択することができる。例えば、本実施形態により製造したモスアイ構造を有する構造体は、ナノインプリント法で用いられるマスターモールドとして利用することもできる。
さらに、本実施形態では、二光束干渉露光においてステップアンドリピート方式を採用するので、装置を大型化することなく大面積への露光が可能となる。また、二光束干渉露光において、干渉領域E1を周期的に平面充填可能な形状に整形し、各ショットでの干渉領域E1同士を基板の搬送方向に隣接させる。これにより、基板の全面に実質的に隙間無く干渉領域E1を配置することができる。したがって、ショット間に発生し得るパターンの存在しない繋ぎ目の面積を最小限に抑えつつ、大面積の基板への干渉露光が可能となる。その結果、大面積の基板上に、適切に微細パターンの構造体を形成することができる。
また、干渉領域E1を、周期的に平面充填可能な形状で、且つ正方形や正六角形など、配向角度に応じて回転対称性を有する形状とすれば、ワークW上において干渉領域E1同士の繋ぎ目が存在する領域を最小限にすることができる。ただし、干渉領域E1の形状は、周期的に平面充填可能な形状であればよく、干渉領域E1同士の繋ぎ目が問題にならない場合には、長方形や六角形など回転対称性を有さない形状であってもよい。
なお、上記第3の実施形態においては、レジストパターンがドットパターンである場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、レジストがネガ型である場合には、格子状に光照射された箇所が現像後に残存し、ホール状の凹部を有するパターンを形成することができる。そして、現像後のレジストパターンに対して上述した熱処理を施すことで、異方性のない凹部に整形することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した第3の実施形態では、干渉領域E1を、ワークWの光照射面の全面に隙間無く配置する場合について説明した。第4の実施形態では、干渉領域E1を、ワークWの光照射面に離散的に配置する場合について説明する。
この第4の実施形態においては、ワークWに対して複数回露光を行う際に、例えば図17に示すように、干渉領域E1同士が隣接された部分領域が離散的に配置されるように露光する。この部分領域においては、破線矢印に示す往路と、実線矢印に示す復路とでそれぞれ露光が行われ、微細パターン(ドットパターン)が形成される。この図17は、配向角度が90°であり、正方形状の干渉領域E1が互いに隣接された2×2の部分領域を、ワークWの光照射面にそれぞれ隙間を設けてマトリクス状に配置した例を示している。
なお、本実施形態においても、部分領域内において有効照射領域E0を並べる際、上述した第1〜第3の実施形態と同様に、干渉領域E1同士を重畳させずに隣接させるようにワークWを搬送してもよい。なお、有効照射領域E0を並べる際、非干渉領域E2同士を重畳させてもよいし、有効照射領域E0同士を隣接(非干渉領域E2同士を隣接)させてもよい。また、干渉領域E1同士を重畳させてもよい。
また、部分領域を構成する干渉領域E1の数、およびワークWに配置する部分領域の数は、図17に示す数に限定されるものではない。また、配向角度も、90°に限定されるものではない。例えば、配向角度は60°であってもよい。さらに、干渉領域E1の形状も、周期的に平面充填可能な形状であればよく、正方形に限定されるものではない。ただし、干渉領域E1の形状を、回転対称性を有する形状とすれば、1回目の露光における露光領域と2回目の露光における露光領域とを完全に重ね合わせることができ、ワークW上において干渉領域E1同士の繋ぎ目が存在する領域を最小限にすることができるため好ましい。すまわち、配向角度が90°である場合は、干渉領域E1の形状は正方形であることが好ましく、配向角度が60°である場合には、干渉領域E1の形状は正六角形であることが好ましい。
このように、複数回露光において、干渉領域E1同士が隣接された部分領域を基板(ワークW)の光照射面において離散的に配置するので、部分領域間に形成された隙間をダイシングライン(スクライブライン)として利用し、1枚の大径ウェハから複数のチップを切り出すことができる。特に、干渉領域E1同士が隣接された部分領域を、図17に示すように基板上においてマトリクス状に配置すれば、容易にダイシングすることができる。
また、干渉領域E1を、周期的に平面充填可能な形状とすることで、部分領域内において実質的に隙間無く干渉領域E1を配置することができる。したがって、部分領域内において、ショット間に発生し得る微細パターンの存在しない繋ぎ目の面積を最小限に抑えることができる。また、複数の干渉領域E1が隣接配置された部分領域の大きさは、ショット数に応じて容易に調整可能であるため、様々なチップサイズに対応することができる。さらに、1枚の大径ウェハからサイズの異なるチップを作製することも可能である。
なお、上記第4の実施形態においては、1枚のワークW上に、複数の干渉領域E1が隣接配置された部分領域を離散的に配置する場合について説明したが、干渉領域E1を、1つずつ隙間を設けて離散的に配置してもよい。すなわち、ワークW上において、1ショットずつ隙間をあけて露光領域を配置してもよい。これにより、1枚の大径ウェハから1ショットサイズの複数のチップを切り出すことができる。また、この場合、干渉領域E1同士を隣接配置させないため、干渉領域E1の形状(マスク13の開口部の形状)は、周期的に平面充填可能な形状である必要がない。つまり、干渉領域E1の形状は、五角形や円形の他、観察位置を確認するためのユニークマークを伴ったものなど、任意形状であってよい。
例えば、干渉領域E1の形状が、五角形である場合、図18に示すように、1回目の露光における露光領域と、2回目の露光における露光領域とは重なることはない。この場合、露光領域が重なった領域αにはドットパターンが形成され、露光領域が重ならない領域βにはラインアンドスペースが形成される。
なお、上記第4の実施形態においては、レジストパターンがドットパターンである場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、レジストがネガ型である場合には、格子状に光照射された箇所が現像後に残存し、ホール状の凹部を有するパターンを形成することができる。そして、現像後のレジストパターンに対して上述した熱処理を施すことで、異方性のない凹部に整形することができる。
(変形例)
上記各実施形態においては、マスク13をワークW上にギャップDを設けて配置する場合について説明したが、ギャップDを設けずにマスク13をワークW上に直接配置してもよい。すなわち、マスク13をワークW上に接触させた状態で露光を行う。この場合、図2で説明したような光線の回り込みがなされないため、干渉領域E1の両エッジに非干渉領域E2は形成されない。したがって、有効照射領域E0と干渉領域E1とは同面積となる。この場合、ステップアンドリピート方式で露光する際、基板搬送方向において隣接する干渉領域E1(=有効照射領域E0)同士を重畳させずに隣接させる。なお、この場合、隣接する各干渉領域E1の間に多少の隙間が設けられてもよい。ただし、この隙間はデッドソーンとなるため、デッドソーンの存在が問題視される用途においては、この隙間を可能な範囲で小さくすることが望ましい。
上記各実施形態においては、図1に示す折り返しミラー7a,7bを固定ミラーとする場合について説明したが、角度可変ミラーであってもよい。例えば、図19に示すように、図1の露光装置1における折り返しミラー7a,7bを角度可変ミラー17a,17bとすることができる。ここで、角度可変ミラー17a,17bは、光入射面の角度を変更可能に構成されており、当該光入射面の角度を変更することで干渉角度θを所望の角度に変化させる。干渉角度θを変えることにより、基板に形成されるストライプ状の干渉パターンのピッチを自在に変更することができる。
図20は、角度可変ミラー17a及び17bの機構を示す図である。角度可変ミラー17aと17bとは同一構成を有するため、ここでは角度可変見ミラー17aの機構についてのみ図示している。角度可変ミラー17a(以下、単に「ミラー」という)は、干渉角度θを任意の角度に調整するための素子で、ビーム分岐素子6で分岐されたビーム(分岐ビーム)B1がなす直線上を移動し、且つ紙面垂直軸周りに角度を変えることができる。当該ミラー17aで反射されたビーム(ミラー反射ビーム)B5は、ワークW上の所定の位置に向けられ、もう片方のミラーからのミラー反射ビームとワークW上で結合し、干渉縞を形成する。すなわち、ミラー17aの法線は、分岐ビームB1とミラー反射ビームB5とがなす角の二等分線となる。
ミラー17aの法線を所定の方向に保ったまま干渉角度θを調整する方法として、例えば、図20(a)及び図20(b)に示すようなT字型のフレームTを持つリンク機構を用いる方法がある。T字フレームTには3つのスライダSが設けられ、そのうちの2つは分岐ビームB1及びミラー反射ビームB5がなす直線上をそれぞれ移動し、残りの1つにはミラー17aが取り付けられ、T字フレームT上を移動する。
また、ミラー17aの回転軸は分岐ビームB1及びミラー反射ビームB5の交点位置で拘束されている。干渉角度θを調整する際には、図20(a)から図20(b)のように、ミラー17aの法線方向が、分岐ビームB1とミラー反射ビームB5とがなす角の二等分線を維持したまま、所定の方向へ変化する。この干渉角度θは、駆動部(アクチュエータ)22を用いて調整する。駆動部22は、ミラー反射ビームB5のなす直線上に配置されたフレームに作用し、干渉角度θを調整する。なお、駆動部22は、T字フレームTに作用して干渉角度θを調整する構成であってもよい。
このように、ビーム分岐素子6で2以上に分岐した光が所望の角度で交差するように、分岐したそれぞれの光を基板へ向けて偏向する角度可変ミラー17a,17bを備えることで、基板に形成されるストライプ状の干渉パターンのピッチを自在に変更することができる。すなわち、複数回露光によって得られるレジストパターンのピッチ(面内密度)を自在に変更することができる。
さらに、上記実施形態においては、二光束干渉露光について説明したが、ビームを2以上に分岐させ、それらを一度に基板へと照射する、所謂多光束干渉露光を採用してもよい。ビームの分岐手段には、例えば、レーザーを複数のビームに分岐させる回折光学素子を用いてもよい。多光束干渉露光で、例えば、2つのビームの干渉パターンを90°回転させて重畳させる方法と同様の結果を得るためには、図21に示すように、ビームを4分岐させて、分岐ビームと基板の法線がなす4つの面が90°ずつ配向し、かつ、基板に入射する際に向かい合う2つの分岐ビームがなす角度が所定の干渉角度となるように、光学部品を配置すればよい。
1…露光装置(光照射装置)、2…光源、3…ビームエキスパンダ、4…打ち下ろしミラー、5…シャッター、6…ビーム分岐素子、7a,7b…折り返しミラー、8a,8b…集光レンズ、9a,9b…ピンホール、10a,10b…コリメートレンズ、11…ステージ、12…吸着盤、20…コントローラ、21…ステージ駆動回路、W…ワーク(基板)

Claims (20)

  1. コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、
    光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、
    前記干渉光照射工程は、
    前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、
    1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、
    前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隣接させることを特徴とする光照射方法。
  2. 前記干渉光照射工程では、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に重畳させずに隣接させることを特徴とする請求項1に記載の光照射方法。
  3. 前記干渉光照射工程では、前記干渉光照射領域を、前記基板の光照射面の全面に隙間無く配置することを特徴とする請求項1または2に記載の光照射方法。
  4. コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、
    光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、
    前記干渉光照射工程は、
    前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、
    1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、所定の形状に整形し、
    前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隣接させ、互いに隣接された複数の前記干渉光照射領域からなる領域を、前記基板の光照射面に離散的に配置することを特徴とする光照射方法。
  5. 前記干渉光照射工程では、前記干渉光照射領域を、矩形状に整形することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光照射方法。
  6. 前記干渉光照射工程では、前記干渉光照射領域を、六角形に整形することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光照射方法。
  7. コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光発生工程と、
    光照射面を有する基板に前記干渉光を照射する干渉光照射工程と、を含み、
    前記干渉光照射工程は、
    前記基板への前記干渉光の照射と前記基板の搬送とを繰り返す工程であって、
    1ショットで前記干渉光が照射される前記基板上の領域である干渉光照射領域を、所定の形状に整形し、
    前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板の光照射面に前記干渉光を照射するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に隙間を設けて配置することを特徴とする光照射方法。
  8. 前記干渉光照射工程は、前記基板の光照射面に対し、前記干渉光を重複して複数回照射する工程であって、
    第1回目に前記干渉光を照射する際の干渉縞の長手方向に対して、第2回目以降に前記干渉光を照射する際の干渉縞の長手方向が所定角度で交差するように前記干渉光を照射することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光照射方法。
  9. 前記干渉光照射工程では、
    前記第1回目の前記干渉光の照射を行った後に、前記基板を前記所定角度回転させ、前記第2回目以降の前記干渉光の照射を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の光照射方法。
  10. 基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、
    前記基板の表面若しくは前記機能材料層の表面に感光性材料層を形成する工程と、
    コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、
    前記干渉光を用いて、前記感光性材料層の干渉露光を行う工程と、
    前記干渉露光後の感光性材料層における前記干渉光の照射領域若しくは非照射領域を除去して、前記感光性材料層に微細パターンを形成する工程と、
    前記感光性材料層の微細パターンを用いて、前記基板若しくは前記機能材料層をエッチングして微細パターンを得る工程と、を含み、
    前記干渉露光を行う工程は、
    前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記感光性材料層を露光する工程であって、
    1ショットで前記干渉光が照射される前記感光性材料層上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、
    前記基板をステップ的に搬送しながら前記感光性材料層を露光するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記感光性材料層上で基板搬送方向に隣接させることを特徴とする基板上構造体の製造方法。
  11. 前記干渉露光を行う工程では、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板の搬送方向に重畳させずに隣接させることを特徴とする請求項10に記載の基板上構造体の製造方法。
  12. 前記エッチングを行う前に、前記感光性材料層に形成された微細パターンに対して熱処理を行い、当該微細パターンを整形する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10または11に記載の基板上構造体の製造方法。
  13. 前記感光性材料層は、ガラス転移点を有する材料から構成されており、
    前記微細パターンを整形する工程では、前記熱処理として、ガラス転移温度を上回る温度で前記感光性材料層に形成された微細パターンを加熱する処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の基板上構造体の製造方法。
  14. 前記干渉露光を行う工程は、前記感光性材料層に対し複数回の干渉露光を行う工程であって、
    第1回目の干渉露光における干渉縞の長手方向に対して、第2回目以降の干渉露光における干渉縞の長手方向が所定角度で交差するように干渉露光を行うことを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。
  15. 前記干渉露光を行う工程では、
    前記感光性材料層に形成される微細パターンが正方配列となるよう干渉露光を行うことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。
  16. 前記干渉露光を行う工程では、
    前記感光性材料層に形成される微細パターンが三方配列となるよう干渉露光を行うことを特徴とする請求項10から15のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。
  17. 前記干渉露光を行う工程では、
    前記第1回目の干渉露光を行った後に、前記基板を前記所定角度回転させ、前記第2回目以降の干渉露光を行うことを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法。
  18. 基板の表面若しくは当該基板上に設けられた機能材料層の表面に複数の凸部及び凹部の少なくとも一方が配列されてなる微細パターンを有する基板上構造体の製造方法であって、
    コヒーレント光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、
    前記干渉光を用いて、前記基板若しくは前記機能材料層を干渉露光し、前記基板若しくは前記機能材料層の一部を除去して前記微細パターンを得る工程と、を含み、
    前記微細パターンを得る工程は、
    前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返して前記基板若しくは前記機能材料層を露光する工程であって、
    1ショットで前記干渉光が照射される前記基板若しくは前記機能材料層上の領域である干渉光照射領域を、周期的に平面充填可能な形状に整形し、
    前記基板をステップ的に搬送しながら前記基板若しくは前記機能材料層を露光するに際し、各ショットでの前記干渉光照射領域同士を、前記基板若しくは前記機能材料層上で基板搬送方向に隣接させることを特徴とする基板上構造体の製造方法。
  19. 請求項10から18のいずれか1項に記載の基板上構造体の製造方法により製造されたことを特徴とする基板上構造体。
  20. コヒーレント光を出力する光源と、
    前記光源の出力光を2以上に分岐した光を所定の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる光学系と、
    基板の上に配置され、前記光学系によって発生した干渉光が透過する周期的に平面充填可能な形状の光透過部を有する遮光部材と、
    前記遮光部材の光透過部を透過した前記干渉光の基板への照射と前記基板の搬送とを繰り返し、前記基板を露光する基板搬送制御部と、を備え、
    前記基板搬送制御部は、前記遮光部材の光透過部を介して周期的に平面充填可能な形状に整形された前記干渉光が照射される基板上の干渉光照射領域を、各ショットにおいて基板搬送方向に隣接させるべく、前記基板をステップ的に搬送することを特徴とする露光装置。
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