JP2020060690A - 光照射方法、機能素子の製造方法および光照射装置 - Google Patents

光照射方法、機能素子の製造方法および光照射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置を大型化することなく、サブμmオーダーからμmオーダーまでの間の所望のピッチを有するパターン光を、短いタクトタイムで精度良く照射することができる光照射方法、機能素子の製造方法および光照射装置を提供する。【解決手段】光照射方法は、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、干渉光を基板に照射する工程と、を含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、微細パターンを基板上に実現するための光照射方法、機能素子の製造方法および光照射装置に関する。
従来、露光技術として、コンタクト露光、ステッパ、直描露光といった露光技術が知られている。しかしながら、これらの代表的な露光技術は、焦点深度が小さいという共通点を持ち、対象とするワークは平面に限られる。
一方、焦点深度の大きい露光方法として、干渉露光が知られている。例えば特許文献1には、分岐させた2本のレーザービームを所定の干渉角度で交差させて干渉光(干渉縞)を発生させ、当該干渉光を基板に照射する二光束干渉露光方法が開示されている。この特許文献1に記載の技術は、ステージをステップ的に駆動し、複数回の露光をワーク上においてオーバーラップ(重ね合わせ露光)させることで、ワークのある範囲で露光強度分布が一定となるようにする技術である。ここでは、複数回の露光において干渉縞同士が重なり合うように各露光内の干渉縞を走査制御している。
特許第4514317号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、長尺範囲の均一露光が可能ではあるが、ワークをステップ的に搬送しながら小区画ずつ露光するため、タクトタイムが長くなる。また、二光束干渉露光方法は、通常、レーザービームと同程度のピッチ或いはそれ以下のサブミクロンオーダー(サブμmオーダー)のピッチを有する干渉光を発生させ、その干渉光を基板に照射する方法であり、当該ピッチを、例えばミクロンオーダー(μmオーダー)まで広げた干渉光を照射する点については考慮されていない。
ここで、従来の露光装置の構成について説明する。
図6は、従来の露光装置100の概略構成図の一例である。この図6に示す露光装置100は、コヒーレント光源の出力光をビームスプリッタ101によって2つに分岐し、これらの光をそれぞれミラー102a、102bによって反射する。そして、反射された光をそれぞれ集光レンズ103a、103bで集光した後、ピンホール104a、104bを通し、さらにコリメートレンズ105a、105bによってコリメートし、所定の干渉角度θで交差させて干渉光を発生させ、ワークWに照射する。
分岐した2つのビームを干渉させてストライプ状の干渉縞を形成する場合、干渉縞のピッチpは、λ/(2n・sinθ)で表すことができる。すなわち、ピッチpを大きくしたい場合には、光源の出力光の波長λを大きくするか、干渉角度θを小さくする必要がある。
干渉角度θを小さくするためには、2本の分岐ビームのなす角(2θ)を小さくする必要がある。しかしながら、従来の露光装置100は、ワークWの直上にスペイシャルフィルタ(ピンホール集光系)を構築している。このスペイシャルフィルタは、集光レンズ(103a、103b)とピンホール(104a、104b)とによって構成され、有限の大きさを持つ。スペイシャルフィルタは、ビームの波面からノイズを取り除くために必要な素子であり、このスペイシャルフィルタが無いと、ビームの波面にノイズが残り、露光した際にノイズがそのまま転写されてしまうことから、二光束干渉露光では必須の素子であると考えられている。
図6に示すように、スペイシャルフィルタは、2つの分岐ビームそれぞれに対応して設けられる。
したがって、干渉角度θを小さくしていくと、図7に示すように、2つのスペイシャルフィルタ同士、あるいは一方のスペイシャルフィルタと他方の分岐ビームとが互いに干渉してしまい、干渉角度θは、ある大きさ(例えば30°程度)よりも小さくすることができない。このように、干渉角度θには下限がある。従来の露光装置100においては、レーザービームと同程度のピッチ或いはそれ以下のピッチを実現することが一般的であり、干渉角度θは30°以上に設定される。具体的には、干渉角度θの実用的な範囲は、30°〜60°程度の範囲となる。
従来の露光装置100において、図8に示すように、スペイシャルフィルタからワークWまでの距離を長くとれば、上述したスペイシャルフィルタ同士、あるいはスペイシャルフィルタと分岐ビームとの干渉を生じさせずに、干渉角度θを小さくすることが可能である。しかしながら、この場合、装置の大型化を招く。また、光路長が長くなるため、干渉光の干渉縞が不安定となるといった問題も発生する。
そこで、本発明は、装置を大型化することなく、サブμmオーダーからμmオーダーまでの間の所望のピッチを有するパターン光を、短いタクトタイムで精度良く照射することができる光照射方法、機能素子の製造方法および光照射装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射方法の一態様は、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記基板に照射する工程と、を含む。
これにより、例えばμmオーダーまでピッチを広げた干渉光(干渉縞)を発生させ、基板に照射することができる。また、基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、当該干渉光を基板に照射するので、高速で大面積に干渉光を照射することができるとともに、乱れのない周期的な光強度分布を得ることができる。さらに、波面整形後の光を2以上に分岐させ、上記の干渉角度を交差させて干渉光を発生させるため、従来の二光束干渉露光方法のように、基板の直上で波面整形する必要がない。したがって、従来の二光束干渉露光方法において干渉角度を小さくした場合に生じる光路長の増大、それに伴う装置大型化の問題が生じない。すなわち、光路長を短く維持したまま干渉角度を小さくすることができ、装置の小型化を実現することができる。
また、本発明に係る機能素子の製造方法の一態様は、表面に機能材料層を有する機能素子基板を準備する工程と、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、前記機能素子基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記機能材料層に照射して、当該機能材料層に前記干渉光の干渉縞に従った物性を付与し、または形状を形成する工程と、を含む。
これにより、例えばμmオーダーまでピッチを広げた干渉光(干渉縞)を発生させ、機能素子基板の機能材料層に照射することができる。したがって、適切に当該干渉縞に従った物性を付与し、または形状を形成することができる。また、機能素子基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、当該干渉光を機能材料層に照射するので、高速で大面積に干渉光を照射することができるとともに、乱れのない周期的な光強度分布を得ることができる。さらに、波面整形後の光を2以上に分岐させ、上記の干渉角度を交差させて干渉光を発生させるため、従来の二光束干渉露光方法のように、機能材料層の直上で波面整形する必要がない。したがって、従来の二光束干渉露光方法において干渉角度を小さくした場合に生じる光路長の増大、それに伴う装置大型化の問題が生じない。すなわち、光路長を短く維持したまま干渉角度を小さくすることができ、装置の小型化を実現することができる。
さらに、本発明に係る機能素子の製造方法の一態様は、基板上に機能材料層を有する機能素子基板を準備する工程と、前記機能材料層上に感光性材料層を形成する工程と、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、前記機能素子基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記感光性材料層に照射して、当該感光性材料層を露光する工程と、前記露光後の前記感光性材料層における前記干渉光の照射領域若しくは非照射領域を除去して、前記感光性材料層に前記干渉光の干渉縞に対応する形状を形成する工程と、前記現像後の前記感光性材料層の形状に従って、前記機能材料層をエッチングにより除去し、前記基板上に微細周期構造体を形成する工程と、を含む。
これにより、例えばμmオーダーまでピッチを広げた干渉光(干渉縞)を発生させ、機能素子基板上の感光性材料層に照射して当該感光性材料層を露光することができる。そして、現像工程、エッチング工程を経ることにより、ミクロンオーダーのピッチを有する微細周期構造体を基板上に形成することができる。また、機能素子基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、当該干渉光を感光性材料層に照射するので、高速で大面積に干渉光を照射することができるとともに、乱れのない周期的な露光強度分布を得ることができる。さらに、波面整形後の光を2以上に分岐させ、上記の干渉角度を交差させて干渉光を発生させるため、従来の二光束干渉露光方法のように、機能素子基板の直上で波面整形する必要がない。したがって、従来の二光束干渉露光方法において干渉角度を小さくした場合に生じる光路長の増大、それに伴う装置大型化の問題が生じない。すなわち、光路長を短く維持したまま干渉角度を小さくすることができ、装置の小型化を実現することができる。
また、上記の機能素子の製造方法において、前記波面整形をスペイシャルフィルタによって行ってもよい。この場合、比較的簡易な構成で、ビームの波面から適切にノイズを取り除くことができる。
さらに、上記の機能素子の製造方法において、前記干渉光を発生させる工程では、前記スペイシャルフィルタにより波面整形した前記出力光を2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を、ミラー素子の組み合わせにより20°以下の干渉角度で交差させてもよい。このように、分岐した光をミラー素子の組み合わせにより所望の角度で交差させるので、干渉角度を例えば数度まで小さくすることができるなど、自由度が高い。
さらに、上記の機能素子の製造方法において、前記微細周期構造体は、互いに平行に伸びる多数の線状部を有し、隣り合う前記線状部の間のピッチが0.5μm以上であってもよい。このように、光源から出射される光の波長よりも大きいピッチを容易に実現することができる。
また、上記の機能素子の製造方法において、前記ピッチが1μm以上であってもよい。このように、ミクロンオーダーのピッチを容易に実現することができる。
また、本発明に係る光照射装置の一態様は、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源と、前記光源からの出力光を2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を波面整形後に20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光学系と、前記干渉光が照射される基板が載置され、当該基板を前記干渉光に対して搬送するステージと、前記基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記基板に照射するよう、前記光源および前記ステージを制御する制御部と、を備える。
これにより、例えばμmオーダーまでピッチを広げた干渉光(干渉縞)を発生させ、基板に照射することができる。また、基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、当該干渉光を基板に照射するので、高速で大面積に干渉光を照射することができるとともに、乱れのない周期的な光強度分布を得ることができる。さらに、波面整形後の光を2以上に分岐させ、上記の干渉角度を交差させて干渉光を発生させるため、従来の二光束干渉露光を行う装置のように、基板の直上にスペイシャルフィルタを配置して波面整形する必要がない。したがって、従来装置において干渉角度を小さくした場合に生じる光路長の増大、それに伴う装置大型化の問題が生じない。すなわち、光路長を短く維持したまま干渉角度を小さくすることができ、装置の小型化を実現することができる。
また、上記の光照射装置において、前記干渉光学系は、前記光源の出力光を波面整形するスペイシャルフィルタを含む光整形素子と、前記光整形素子により整形された前記出力光を2以上に分岐する光分岐素子と、前記光分岐素子により分岐されたそれぞれの前記出力光を前記干渉角度で交差させるべく、当該分岐されたそれぞれの前記出力光を前記基板へ向けて偏向するミラー素子と、を備えてもよい。
このように、光整形素子を光分岐素子の前段に配置し、基板の直上には配置しない構成とすることで、光路長を短く維持したまま干渉角度を例えば数度まで小さくすること可能となる。したがって、装置の小型化を実現することができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記ミラー素子は、前記干渉角度を調整可能な角度可変ミラーを含んでもよい。この場合、干渉角度を所望の角度に調整することができるので、干渉光のピッチを自在に変更することができ、様々な用途に適用することができる。
また、上記の光照射装置において、前記干渉光学系は、マッハツェンダ干渉計、マイケルソン干渉計およびフィゾー干渉計のいずれかを含んでもよい。これにより、比較的容易に所望のピッチを実現することが可能となる。
また、本発明に係る機能素子の一態様は、上記のいずれかの機能素子の製造方法により製造する。これにより、サブμmオーダーからμmオーダーまでの間の所望のピッチを有する高精度なパターンが形成された機能素子とすることができる。
本発明によれば、装置を大型化することなく、サブμmオーダーからμmオーダーまでの間の所望のピッチを有するパターン光を、短いタクトタイムで精度良く照射することができる。
本実施形態の光照射装置(露光装置)を示す概略構成図である。 ワークに照射される干渉光の干渉縞の一例である。 ウェハへの露光方法の一例である。 90°配向時のドットパターニングを示す図である。 120°配向時のドットパターニングを示す図である。 従来の露光装置の一例である。 従来の露光装置の干渉角度変更時を示す図である。 従来の露光装置の干渉角度を下限に近づけた状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の光照射装置(露光装置)1を示す概略構成図である。
露光装置1は、光源2と、干渉光学系10と、を備える。光源2は、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源である。干渉光学系10は、光源2からの出力光を2以上に分岐させ、分岐した出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる。
また、露光装置1は、ステージ11と、吸着盤12と、コントローラ(制御部)20と、ステージ駆動回路21と、を備える。ステージ11は、干渉光が照射されるワークWを載置し、ワークWを干渉光に対して搬送する。コントローラ20は、ワークWを干渉光に対して連続して搬送させながら干渉光をワークWに照射するよう、光源2およびステージ11を制御する。
ここで、干渉光学系10は、光源2の出力光を波面整形するスペイシャルフィルタ4を含む光整形素子と、光整形素子により整形された出力光を2以上に分岐する光分岐素子と、光分岐素子により分岐されたそれぞれの光を20°以下の干渉角度で交差させるべく、当該分岐されたそれぞれの光を基板へ向けて偏向するミラー素子と、を備える。
具体的には、干渉光学系10は、図1に示すように、ビームエキスパンダ3と、スペイシャルフィルタ4と、コリメートレンズ5と、ビーム分岐素子6と、固定ミラー7と、可変ミラー8と、ハーフミラー9と、を備える。ここで、スペイシャルフィルタ4は、集光レンズ4aと、ピンホール4bを、を備える。図1において、ビームエキスパンダ3、スペイシャルフィルタ4およびコリメートレンズ5が光整形素子に対応し、ビーム分岐素子6が光分岐素子に対応し、固定ミラー7、可変ミラー8およびハーフミラー9がミラー素子に対応している。
本実施形態において、干渉光学系10は、マッハツェンダ干渉計の構成を利用している。
つまり、露光装置1は、ビーム分岐素子6の前段にスペイシャルフィルタ4を配置し、光源2からの出力光をスペイシャルフィルタ4により波面整形した後にビーム分岐素子6によって2以上に分岐させ、分岐した出力光をミラー素子の組み合わせにより20°以下の干渉角度で交差させ、干渉光を発生する。
このように、本実施形態における露光装置1は、ビーム分岐素子6の前段にスペイシャルフィルタ4を有し、ワークWの直上にはスペイシャルフィルタが設けられていない。
スペイシャルフィルタは、ビームの波面からノイズを取り除くために必要な素子であり、集光レンズとピンホールとによって構成される。このスペイシャルフィルタがワークWの直上に無いと、ビームの波面にノイズが残り、露光した際にノイズがそのまま転写されてしまうことから、二光束干渉露光では必須の素子であると考えられている。
本実施形態では、ワークWの直上にスペイシャルフィルタが設けられていないため、波面ノイズ等の影響を受け、露光パターンが乱れるおそれがある。
図2は、ワークWに照射される干渉光の一例である。ワークWの直上にスペイシャルフィルタを設けていない場合、この図2に示すように、乱れのない所望の干渉縞N0の他に、ミラー等の汚れによる波面ノイズの影響を受けて乱れた干渉縞N1や、不要な干渉縞N2が生じる場合がある。このような干渉縞の乱れは、結果として微細周期構造体の線状部に欠陥やバラツキにつながる。
そこで、本実施形態における露光装置1は、ワークWを干渉光に対して連続して搬送させながら干渉光をワークWに照射する。これにより、ワークWの直上にスペイシャルフィルタが設けられていなくても、ワークW上では乱れのない周期的な露光強度分布を得ることができ、微細周期構造体の線状部における欠陥やバラツキを抑制することができる。露光装置1における露光方法については、後で詳述する。
以下、露光装置1が備える各部の構成について、具体的に説明する。
光源2は、300nm以下の波長のコヒーレント光を出射するコヒーレント光源であり、例えば、波長λが266nmのレーザー光を出射する半導体励起固体レーザーとすることができる。光源2が出射したレーザー光B0は、ビームエキスパンダ3によってそのビーム径が拡大され、スペイシャルフィルタ4によってビーム波面の乱れを取り除く波面整形が施された後、コリメートレンズ5によってコリメートされる。
ビーム分岐素子6は、1本のレーザー光を分岐して2本のレーザー光B1、B2を生成する。このビーム分岐素子6は、例えばハーフミラーとすることができる。ビーム分岐素子6により生成された2本のレーザー光B1、B2は、それぞれ固定ミラー7、可変ミラー8によって折り返され、ハーフミラー9に入射する。
固定ミラー7によって折り返されてハーフミラー9に入射したレーザー光は、ハーフミラー9を通過してレーザー光B3となる。また、可変ミラー8によって折り返されてハーフミラー9に入射したレーザー光は、ハーフミラー9によって反射されてレーザー光B4となる。そして、これら2本のレーザー光B3、B4は、所定の交差角度(2θ)で交差される。これにより、ワーク(基板)Wの上部で二つのレーザー光B3、B4の干渉による干渉縞が発生する。露光装置1は、この干渉光をワークWの光照射面に露光光として照射する。すなわち、露光装置1は、1回の露光でワークW上にストライプ状のラインアンドスペースの干渉縞を転写する。
ここで、干渉縞における隣接するライン間のピッチpは、2本のビームのなす角である交差角度2θによって可変である。具体的には、ピッチpは、干渉角度θ、光源2の出力光の波長λおよび露光環境の屈折率nに依存し、p=λ/(2n・sinθ)の関係式が成り立つ。なお、屈折率nは、空気中での露光の場合、n=1である。
本実施形態では、光源2の波長λを300nm以下、干渉角度θを20°以下(0<θ≦20°)とし、露光装置1は、ピッチpが0.5μm以上、好ましくは1μm以上であるストライプ状の干渉縞を形成する。なお、可変ミラー8は、光入射面の角度を調整可能な角度可変ミラーとすることができ、干渉角度θは、可変ミラー8の光入射面の角度を調整することで、自在に調整することができる。
ワークWは、ステージ11に設けられた吸着盤12上に固定可能である。ここで、ワークWは、例えば、基板の表面に機能材料層が設けられた機能素子基板上に、感光性材料層(例えば、フォトレジスト等)が形成された基板とすることができる。また、ワークWは、表面に感光性材料層が形成された基板であってもよい。
例えば、基板に塗布された感光性材料層であるレジストが、光照射部分が現像液に溶解するポジ型である場合、干渉光によって露光し現像することにより、光照射されていない箇所が残存したレジストパターンを得ることができる。一方、レジストが、光照射部分が架橋して現像液に溶解しなくなるネガ型である場合には、干渉光によって露光し現像することにより、光照射された箇所が現像後に残存したレジストパターンを得ることができる。
ステージ11は、ワークW面に対してXY方向に移動する自由度を有しており、コントローラ20は、ステージ駆動回路21を駆動制御することで、ステージ11をXY方向に移動することが可能である。すなわち、ワークWは、ステージ11がXY方向に移動されることでXY方向に移動する。ここで、X方向とは図1の左右方向であり、Y方向とは図1の紙面垂直方向である。
なお、特に図示しないが、例えば光源2とビームエキスパンダ3との間にはシャッターが配置されていてもよい。このシャッターは、レーザー光出射のON/OFFを切り替えることができる。シャッターの開閉は、コントローラ20が制御することができる。
また、可変ミラー8は、光入射面の角度のほか、取付位置が可変であってよい。可変ミラー8の角度および取付位置の少なくとも一方を変化させることにより、干渉角度θを所望の角度に調整することができ、干渉縞のピッチを自在に調整することができる。
さらに、露光装置1においては、ハーフミラー9を通過、ないしハーフミラー9により分岐したビームの一部は、ワークWには照射されないため、このビームを受けるためのダンパを設けてもよい。
さらに、本実施形態では、露光装置1において、ワークWの直上に、ビームを成形するためのマスクを配置してもよい。マスクは、例えば矩形状の開口部(光透過部)を有する遮光部材により構成することができる。ここで、光透過部の形状は、任意の形状とすることができる。また、このマスクは、ワークWに対して所定のギャップを設けて配置することができる。この場合、ステージ11および吸着盤12にギャップセンサを埋め込み、当該ギャップセンサによって吸着盤12とマスクとの間の距離を測定するようにしてもよい。なお、当該マスクは、ギャップを設けずにワークW上に直接配置してもよい。また、マスクによってビームを成形せずに、そのままワークWに照射してもよい。
次に、露光装置1における露光方法について説明する。
本実施形態では、露光装置1は、干渉縞と平行な第一方向には基板を干渉光に対して連続的に搬送するスキャン露光を行い、第一方向に略直交する第二方向には、複数回の露光において干渉縞の周期が一致するように、干渉光の照射領域の一部を重ね合わせる。
なお、本実施形態では、第一方向がY方向であり、第二方向がX方向である場合について説明する。
第一方向への露光を行う露光工程では、コントローラ20は、ステージ11を連続的に移動させながら、干渉光を照射する。つまり、コントローラ20は、シャッターを開状態に制御したまま、ステージ11を移動させる。
例えば図3に示すように、ワークWの左下の位置から露光を開始し、先ず−Y方向(図3の下方向)にワークWを搬送して、干渉光の照射領域をワークWに対して相対的に移動させながら一列目を露光する。すなわち、ワークWの左下の位置から+Y方向(図3の上方向)に連続的に露光領域を移動し、ワークWの左上の位置まで露光する。
なお、図3は、干渉光の照射領域をマスクによって矩形状に成形した場合の例を示している。
ワークWの一列目を露光した後は、コントローラ20は、一旦シャッターを閉状態に制御し、ワークWを−X方向(図3の左方向)および−Y方向に搬送し、干渉光の照射領域が二列目の上端に位置するようにする。そして、コントローラ20は、シャッターを開状態に制御して、+Y方向(図3の上方向)にワークWを搬送して、干渉光の照射領域をワークWに対して相対的に移動させながら二列目を露光する。すなわち、二列目については、上端の位置から−Y方向(図3の下方向)に連続的に露光領域を移動しながら露光する。このとき、X方向の各列の露光において、干渉光の照射領域同士を干渉縞の周期(ピッチ同士)が重なるように重ね合わせる。
以上の動作をワークWのX方向左端から右端まで繰り返し、ワークW全体を露光する。これにより、ワークWの全面に対して繋ぎ目のないシームレスな露光が可能となり、ワークW全体を精度良く露光することができる。
このように、基板上に微細周期構造体を有する機能素子を製造する際には、先ず、基板上に機能材料層を有する機能素子基板を準備し、機能材料層上に感光性材料層を形成する。次に、300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度θで交差させて干渉光を発生させる。このとき、上記干渉光を発生させる工程では、スペイシャルフィルタにより波面整形した出力光を2以上に分岐させ、分岐した出力光をミラー素子の組み合わせにより20°以下の干渉角度θで交差させる。
そして、機能素子基板を干渉光に対して連続して搬送させながら、干渉光を感光性材料層に照射して、当該感光性材料層を露光する。また、露光後の感光性材料層における干渉光の照射領域若しくは非照射領域を除去して、感光性材料層に干渉光の干渉縞に対応する形状を形成する。次に、現像後の感光性材料層の形状に従って、機能材料層をエッチングにより除去し、基板上に微細周期構造体を形成する。
このとき形成される微細周期構造体は、互いに平行に伸びる多数の線状部を有する。また、隣り合う線状部の間のピッチpは、光源からの出力光の波長λと干渉角度θとによって決まる。例えば、波長λ=266nmの光を出射する光源を用いて、干渉角度θ≦15°とした場合、ピッチp≧514nmが得られる。このように、0.5μm以上のピッチpを実現することができる。また、例えば、波長λ=266nmの光を出射する光源を用いて、干渉角度θ≦7°とした場合、ピッチp≧1091nmが得られる。このように、1μm以上のピッチを実現することができる。
以上説明したように、露光装置1は、波長300nm以下の光を波面整形後に2以上に分岐し、20°以下の干渉角度θで交差させて発生させた干渉光を用いて干渉露光を行う。したがって、露光装置1は、干渉光のピッチとして、サブμmオーダーからμmオーダーまでのピッチを実現することができ、隣り合う線状部の間のピッチが0.5μm以上、好ましくは1μm以上である微細周期構造体を容易に製造することができる。
本実施形態では、スペイシャルフィルタ4をワークWの直上に配置せずに、ビーム分岐素子6の前段に配置し、波面整形後の光をワークW上において20°以下の小さい干渉角度θで交差させ干渉光を発生させる構成としている。具体的には、コヒーレントな光を波面整形後に2以上に分岐させ所定の干渉角度θで干渉縞を発生させ、干渉光を発生させるための干渉光学系10として、マッハツェンダ干渉系の構成を利用する。これにより、干渉角度θの下限値を撤廃することができ、干渉角度θを従来と比較して大幅に小さくすることが可能となる。
従来の二光束干渉露光方法では、スペイシャルフィルタを、ワークの直上で交差するそれぞれの光路上に配置する。そのため、干渉角度θを小さくしていくと、2つのスペイシャルフィルタ同士が物理的に干渉、あるいは一方のスペイシャルフィルタと他方の分岐ビームとが互いに干渉してしまい、干渉角度θは、ある大きさよりも小さくすることができない。このように、従来の二光束干渉露光方法は、スペイシャルフィルタ同士の配置上の制約によって干渉角度θの下限値(30°程度)が存在する。
これに対して本実施形態では、スペイシャルフィルタ4をワークWの直上に配置せずに、ビーム分岐素子6の前段に配置する。スペイシャルフィルタ4は、ビーム分岐前の光路上に1つのみ配置するため、干渉角度θを小さくしても従来の二光束干渉露光方法のようなスペイシャルフィルタ同士の物理的な干渉は生じない。したがって、本実施形態では、従来の二光束干渉露光方法では実現が不可能であった干渉角度θの下限値の撤廃を実現することができ、干渉角度θを従来と比較して大幅に小さくすることが可能となる。例えば、干渉角度θを15°未満に設定することも容易である。したがって、コヒーレントな光源として波長λが300nm以下の光を出射する光源を使用した場合であっても、0.5μm以上のピッチ、さらにはμmオーダーのピッチを有する干渉縞を容易に形成することができる。
ここで、光源の波長λが300nm未満である意義について説明する。
例えば波長λ=532nmのレーザー光を出射する光源を用いれば、干渉角度θ=30°としても0.5μm以上のピッチを実現することができる。しかしながら、フォトレジストなどの感光性材料を対象ワークとする場合、フォトレジストを構成する樹脂材料として紫外波長域の吸収が高いものが多いことから、光源としては紫外帯域のレーザーを用いる必要がある。したがって、波長λは200nm〜400nm程度のものを採用することになる。このように、波長λには上限がある。
すなわち、従来の二光束干渉露光により作製可能な干渉縞のピッチは、干渉角度θの下限値および波長λの上限値の存在により、概ね0.5μm未満ということになる。
本実施形態では、上述したように干渉角度θの下限値の撤廃が可能であり、干渉角度θを例えば数度まで小さくすることも可能である。そのため、仮に波長λに上限値が存在する場合であっても、0.5μm以上のピッチ、さらにはμmオーダーのピッチを有する干渉縞を容易に形成することができる。つまり、フォトレジストなどの感光性材料を対象ワークとし、光源からの出力光の波長λが200nm〜400nm程度に制限される場合であっても、0.5μm以上のピッチ、さらにはμmオーダーのピッチを有する干渉縞を容易に形成することができる。
さらに、従来の二光束干渉露光方法では、上記の干渉を生じさせずに干渉角度θを小さくするためには、スペイシャルフィルタからワークWまでの距離を長くとるしかない。しかしながら、この場合、装置の大型化を招く。また、光路長が長くなるため、干渉光の干渉縞が不安定となるといった問題も発生する。
これに対して、本実施形態では、上述したように従来の二光束干渉露光方法のようなスペイシャルフィルタ同士の物理的な干渉は生じないため、当該干渉を回避するために、光路長を長くする必要もない。つまり、光路長を短く維持したまま干渉角度θを小さくすることができる。したがって、装置の小型化を実現することができる。
また、本実施形態における露光装置1は、上述したように、スキャン露光方式を採用して露光を行う。したがって、ワークWの直上にスペイシャルフィルタが設けられていなくても、ワークW上では乱れのない周期的な露光強度分布を得ることができ、微細周期構造体の線状部における欠陥やバラツキを抑制することができる。また、露光装置1は、スキャン露光方式を採用することで、大面積を高速で露光することができる。このように、露光装置1は、大面積の基板に対して高速でシームレスな露光を精度良く行うことができる。
このように、本実施形態では、例えばマッハツェンダ干渉計の構成を利用した干渉光学系10を利用して干渉光を発生させるため、従来の二光束干渉露光方法のようなスペイシャルフィルタ同士の干渉、および当該干渉を回避するための光路長の増大を招くことなく、干渉角度θを小さくすることができる。したがって、サブμmオーダーからμmオーダーまでの所望の干渉縞のピッチを容易に実現することができる。また、本実施形態では、上記の干渉光学系10に高精度のステージを組み合わせて、干渉縞の方向と同一方向について、ステージを連続的に移動させながら干渉光を照射するスキャン露光を行う。したがって、本実施形態における干渉光学系10のようにスペイシャルフィルタをワークWの直上に配置しない場合でも、ワークW上に乱れのない周期的な露光強度分布を得ることができ、露光パターンの品質を向上させることができる。
以上のように、本実施形態では、干渉光のピッチとして、サブμmオーダーからμmオーダーまでのピッチを1つの光学系で容易に実現することができる。また、上記のオーダーのピッチを有するパターン光を、大面積に、シームレスに、短いタクトタイムで、ワーク平坦度に依存することなく照射することができる。
本実施形態における光照射方法は、例えば、回折格子、フォトマスク、ナノインプリントのモールド、LEDのPSS(Patterned Sapphire Substrate)基板等の製造方法に適用することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態では、ストライプ状の干渉光を基板に照射する場合について説明した。第2の実施形態では、格子状の干渉光を基板に照射する場合について説明する。
本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様に、干渉縞が延在する第一方向においてスキャン露光を行い、干渉縞が延在する方向と略直交する第二方向において重ね合わせ露光を行う。そして、本実施形態では、ワークWに対して複数回(2回)露光を行う。その際、1回目の露光では、上述したようにY方向のストライプ状の干渉縞となる干渉光をワークW全体に照射する。そして、2回目の露光では、1回目の干渉光に対して干渉縞を所定角度回転させてワークW全体に照射する。
配向角度を90°とした場合、図4に示すように、ワークWの全面に格子状のパターンを形成することができる。例えば、基板に塗布された感光性材料層(レジスト等)が、光照射部分が現像液に溶解するポジ型である場合は、上記の露光方法を用いて露光することにより、格子状に光照射された箇所が溶解して、四角柱または円柱が残存したレジストパターンを得ることができる。この場合、四角柱状または円柱状の微細パターン(ドットパターン)は正方配列で配列される。一方、感光性材料層が、光照射部分が架橋して現像液に溶解しなくなるネガ型である場合は、この露光方法を用いて露光することにより、格子状に光照射された箇所が現像後に残存し、四角や丸等の形状の凹部を有するパターンを形成することができる。
なお、配向角度δは90°に限定されるものではなく、0°<δ≦90°の範囲内で任意に設定可能である。当該配向角度を変化させることで、ワークWに照射する干渉光の形状を変化させることができる。例えば、配向角度は120°であってもよい。この場合、図5に示すように、1回目の露光と2回目の露光とで干渉縞の長手方向が120°交差し、ドットパターンはXY平面図において略楕円となる。そして、楕円柱状のドットパターンは、三方配列で配列される。
なお、2回目以降の露光を行う際には、干渉光を回転させてもよいし、ワークWを保持するステージ11を回転させてもよい。ステージ11を回転させる方法の方が、容易に複数回干渉露光を実現することができ好ましい。
以上のように、ワークWに対して2回の露光を行うことで、つなぎ目のないドットパターンもしくはホールパターンを作製することが可能となる。
本実施形態における光照射方法は、例えば、マイクロレンズアレイ等の製造方法に適用することができる。
(変形例)
上記各実施形態においては、露光装置1が有する干渉光学系10の構成として、マッハツェンダ干渉計の構成を利用する場合について説明した。しかしながら、干渉光学系10は、スペイシャルフィルタにより波面整形した光源からの出力光を2以上に分岐させ、分岐した出力光をミラー素子の組み合わせにより20°以下の干渉角度で交差可能な構成であればよい。つまり、ビーム分岐素子の前段にスペイシャルフィルタが配置された構成であればよく、例えば、マイケルソン干渉計やトワイマン・グリーン干渉計、フィゾー干渉計の構成を利用することもできる。
また、上記各実施形態においては、干渉露光工程、現像工程およびエッチング工程を経て、基板上に微細周期構造体を形成する場合について説明した。しかしながら、ワークWは、表面に感光性材料層が形成された基板に限定されない。例えば、表面に機能材料層を有する機能素子基板を準備し、干渉光を機能材料層に照射して、当該機能材料層に干渉光の干渉縞に従った物性を付与し、または形状を形成するようにしてもよい。この場合、例えば、ファイバブラッググレーティング(以下、FBG)のような屈折率の周期構造を製造したり、高出力パルスレーザーによるレーザーアブレーションを利用して、干渉光の干渉縞に対応する形状を直接、機能材料層に加工したり、光硬化性樹脂を露光し、硬化させて、干渉光の干渉縞に対応する形状の微細構造を得るようにしたりすることができる。
さらに、上記各実施形態においては、二光束干渉露光について説明したが、ビームを3以上に分岐させ、それらを一度に基板へと照射する、所謂多光束干渉露光を採用してもよい。ビームの分岐手段には、例えば、レーザーを複数のビームに分岐させる回折光学素子を用いることができる。例えば、ビームを4分岐させて、分岐ビームと基板の法線がなす4つの面が90°ずつ配向し、かつ、基板に入射する際に向かい合う2つの分岐ビームがなす角度が所定の干渉角度となるように、光学部品を配置すれば、2つのビームの干渉縞を90°回転させて重畳させる方法と同様の結果を得ることができる。
また、上記各実施形態においては、干渉縞に直交する第二方向について、重ね合わせ露光を行う場合について説明したが、第二方向の露光方法については、一切制約はない。例えば、矩形アパーチャ等を用いてビーム中央のみをワークWに照射させるようにし、ステップ&リピート方式によりパターン列を隙間なく並べて露光してもよい。ただし、重ね合わせ露光を行う方が、シームレスな露光が可能となるため好ましい。
1…露光装置(光照射装置)、2…光源、3…ビームエキスパンダ、4…スペイシャルフィルタ、4a…集光レンズ4a、4b…ピンホール、5…コリメートレンズ、6…ビーム分岐素子、7…固定ミラー、8…可変ミラー、9…ハーフミラー、10…干渉光学系、11…ステージ、12…吸着盤、20…コントローラ(制御部)、21…ステージ駆動回路、W…ワーク

Claims (12)

  1. 300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、
    基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記基板に照射する工程と、を含むことを特徴とする光照射方法。
  2. 表面に機能材料層を有する機能素子基板を準備する工程と、
    300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、
    前記機能素子基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記機能材料層に照射して、当該機能材料層に前記干渉光の干渉縞に従った物性を付与し、または形状を形成する工程と、を含むことを特徴とする機能素子の製造方法。
  3. 基板上に機能材料層を有する機能素子基板を準備する工程と、
    前記機能材料層上に感光性材料層を形成する工程と、
    300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる工程と、
    前記機能素子基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記感光性材料層に照射して、当該感光性材料層を露光する工程と、
    前記露光後の前記感光性材料層における前記干渉光の照射領域若しくは非照射領域を除去して、前記感光性材料層に前記干渉光の干渉縞に対応する形状を形成する工程と、
    前記現像後の前記感光性材料層の形状に従って、前記機能材料層をエッチングにより除去し、前記基板上に微細周期構造体を形成する工程と、を含むことを特徴とする機能素子の製造方法。
  4. 前記波面整形をスペイシャルフィルタによって行うことを特徴とする請求項3に記載の機能素子の製造方法。
  5. 前記干渉光を発生させる工程は、
    前記スペイシャルフィルタにより波面整形した前記出力光を2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を、ミラー素子の組み合わせにより20°以下の干渉角度で交差させることを特徴とする請求項4に記載の機能素子の製造方法。
  6. 前記微細周期構造体は、互いに平行に伸びる多数の線状部を有し、隣り合う前記線状部の間のピッチが0.5μm以上であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に機能素子の製造方法。
  7. 前記ピッチが1μm以上であることを特徴とする請求項6に記載の機能素子の製造方法。
  8. 300nm以下の波長の光を出力するコヒーレントな光源と、
    前記光源からの出力光を波面整形後に2以上に分岐させ、分岐した前記出力光を20°以下の干渉角度で交差させて干渉光を発生させる干渉光学系と、
    前記干渉光が照射される基板が載置され、当該基板を前記干渉光に対して搬送するステージと、
    前記基板を前記干渉光に対して連続して搬送させながら、前記干渉光を前記基板に照射するよう、前記光源および前記ステージを制御する制御部と、を備えることを特徴とする光照射装置。
  9. 前記干渉光学系は、
    前記光源の出力光を波面整形するスペイシャルフィルタを含む光整形素子と、
    前記光整形素子により整形された前記出力光を2以上に分岐する光分岐素子と、
    前記光分岐素子により分岐されたそれぞれの前記出力光を前記干渉角度で交差させるべく、当該分岐されたそれぞれの前記出力光を前記基板へ向けて偏向するミラー素子と、を備えることを特徴とする請求項8に記載の光照射装置。
  10. 前記ミラー素子は、前記干渉角度を調整可能な角度可変ミラーを含むことを特徴とする請求項9に記載の光照射装置。
  11. 前記干渉光学系は、マッハツェンダ干渉計、マイケルソン干渉計およびフィゾー干渉計のいずれかを含むことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の光照射装置。
  12. 請求項2から7のいずれか1項に記載の機能素子の製造方法により製造されたことを特徴とする機能素子。
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