JP6526593B2 - 衝撃吸収体 - Google Patents

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本発明は、車体パネルとトリムとの間に配置される衝撃吸収体に関する。
自動車のドアにおいて、側突時にドアパネルから乗員に加わる衝撃を軽減するべく、ドアパネルとドアパネルの車室側面を覆うドアトリムとの間に衝撃吸収体を配置したものが公知である。このような衝撃吸収体において、ドアトリムからドアパネルに向けて延びる樹脂製の四角筒を、ドアパネルに向けて段階的に幅を狭くし、階段状に形成したものがある(例えば、特許文献1、2)。このような衝撃吸収体は、変位(変形量)に応じて各段が段階的に変形するため、荷重(反力)の急激な増加が抑制されている。また、衝撃吸収体の変形ストロークを長くすることができる。
特許3644582号公報 特開平7−315076号公報
このような階段状の衝撃吸収体は、先端側の段の方が基端側の段に比べて幅が狭いため変形し易い。そのため、変形の初期において先端側の段が変形し、変形の後期において基端側の段が変形する。これにより、各段の変形に起因する荷重のピークが発生し、衝撃吸収体の変形量に応じて荷重が変動する。また、基端側の段は変形に要する荷重が大きいため、変形の後期においては荷重(反力)が大きくなり、乗員に荷重が伝達され易くなるという問題がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、衝撃吸収体において、変形時の荷重の変動を抑制すると共に、変形の後期における荷重の増加を抑制することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、車体パネル(2)と前記車体パネルの内側面を覆うトリム(3)との間に配置される衝撃吸収体(10)であって、前記車体パネルから前記トリムに向けて延びる所定の軸線(A)に沿って、かつ互いに前記軸線の方向にずれて配置された少なくとも3以上の筒形の縦壁部(11)と、隣り合う前記縦壁部の縁部どうしを接続する複数の横壁部(12)とを有し、3以上の前記縦壁部は、前記軸線の一側に配置されたものほど幅が狭く、前記横壁部のそれぞれは、略平面に形成され、前記軸線と略直交し、前記軸線の他側に配置された前記横壁部の適所には、厚み方向に貫通し、前記横壁部の剛性を調節する調節孔(20)が形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、調節孔によって軸線の他側に配置された横壁部の面積が減少し、剛性が低下する。これにより、各横壁部の剛性が互いに近づき、衝撃吸収体が荷重を受けたときの各横壁部の変形開始時期が近づくようになる。これにより、各横壁部のそれぞれの変形に起因する荷重(反力)のピークが鈍らされ、衝撃吸収体が生じる反力の変動が抑制される。
また、上記の態様において、前記軸線に沿った方向から見た場合に、前記横壁部の前記調節孔を除く部分のそれぞれの面積が互いに等しく設定されているとよい。又は、上記の態様において、前記軸線に沿った方向から見た場合に、前記横壁部の前記調節孔を除く部分のそれぞれの前記軸線を中心とした周方向の長さが互いに等しく設定されているとよい。
これらの態様によれば、各横壁部の剛性が概ね等しくなり、衝撃吸収体が荷重を受けたときに、各横壁部が概ね同時に変形を開始するようになる。
また、上記の態様において、前記横壁部のそれぞれは、前記軸線と直交する方向における幅が互いに等しく設定されているとよい。
この態様によれば、衝撃吸収体の各段の変形量が概ね均一になる。
また、上記の態様において、前記縦壁部のそれぞれは、軸線方向に沿った長さが等しいとよい。
この態様によれば、各縦壁部に加わる荷重差を小さくすることができる。
また、上記の態様において、前記縦壁部のそれぞれの前記軸線と直交する断面は、四角形に形成され、前記横壁部のそれぞれは、前記軸線に沿った方向から見て四角形の枠形に形成され、前記調節孔は、前記横壁部の枠形の各辺(18)の中央部に形成されているとよい。
この態様によれば、軸線の一側における横壁部と軸線の他側における横壁部との面積が略等しい場合に、各横壁部の剛性が概ね等しくなり、各横壁部が変形するときの荷重が概ね等しくなる。
また、上記の態様において、前記縦壁部は、前記軸線の一側から第1縦壁部(11A)、第2縦壁部(11B)、及び第3縦壁部(11C)を順に有し、前記横壁部は、前記第1縦壁部と前記第2縦壁部との間に設けられた第1横壁部(12A)と、前記第2縦壁部と前記第3縦壁部との間に設けられた第2横壁部(12B)とを有し、前記調節孔は、前記第2横壁部に形成されているとよい。
この態様によれば、第2横壁部の面積が調節孔によって減少し、第2横壁部の剛性が第1横壁部の剛性に近づくため、第2横壁部及び第1横壁部の変形開始時期が互いに近づく。
また、上記の態様において、前記調節孔は、横断面が長方形をなし、長辺の一方が前記第2縦壁部の縁部に沿い、長辺の他方が前記第3縦壁部の縁部に沿うとよい。
この態様によれば、調節孔が第2横壁部を分断するように配置されるため、第2横壁部の剛性を適切に低下させることができる。
また、上記の態様において、前記軸線の方向において最も一側に配置された前記縦壁部の一側の開口は、板状の蓋部(13)によって閉塞されているとよい。
この態様によれば、衝撃吸収体は、蓋部において車体パネル又はトリムと確実に当接することができる。
また、上記の態様において、前記軸線の方向において最も他側に配置された前記縦壁部には、前記車体パネル及び前記トリムの一方に結合されている結合部(22)が設けられているとよい。
この態様によれば、衝撃吸収部材を適切な位置に保持することができる。
また、上記の態様において、前記縦壁部のそれぞれの前記軸線と直交する断面は、四角形に形成され、前記横壁部のそれぞれは、前記軸線に沿った方向から見て四角形の枠形に形成され、前記調節孔は、前記横壁部の枠形の角部に形成されていてもよい。
この態様によれば、調節孔の単位面積当りの横壁部の剛性低下効果が大きくなる。これにより、横壁部の剛性を所定値低下させる場合に、調節孔の面積を小さくすることができる。
以上の構成によれば、衝撃吸収体において、変形時の荷重の変動を抑制すると共に、変形の後期における荷重の増加を抑制することができる。
第1実施形態に係る衝撃吸収体が適用されたフロントドアを示す側面図 図1のII−II断面図 第1実施形態に係る衝撃吸収体の斜視図 第1実施形態に係る衝撃吸収体の平面図 第1実施形態に係る衝撃吸収体の変形態様を示す説明図 第1実施形態に係る衝撃吸収体の荷重特性を示すグラフ 第2実施形態に係る衝撃吸収体の斜視図
以下、図面を参照して、本発明に係る衝撃吸収体を自動車の右前席のドアに適用した一実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、自動車の右前席のドア1は、ドアパネル2と、ドアパネル2の車内側面を覆うように設けられたドアトリム3(ガーニッシュ)とを有する。ドアパネル2は、鋼板から形成されたインナパネル2A及びアウタパネル2Bを有する。インナパネル2Aは、車体の外面をなすアウタパネル2Bの車内側(車室側)に配置されている。インナパネル2A及びアウタパネル2Bは、上縁を除く、前縁、下縁、及び後縁においてアウタパネル2Bに結合され、中央部に空間2Cを形成している。インナパネル2A及びアウタパネル2Bの間の空間2Cには、ウインドウガラス及びその昇降装置が配置される。ウインドウガラスは、インナパネル2A及びアウタパネル2Bの上縁間に形成された開口を通過して上下に移動する。
ドアトリム3は、樹脂材料から形成されている。ドアトリム3は、主面が左右を向き、インナパネル2Aの車内側に配置される本体部3Aと、本体部3Aの周縁からインナパネル2A側に突出し、インナパネル2Aに当接する縁部3Bとを有する。本体部3Aは、その上下方向における中央部に車内側に突出したアームレスト部3Cと、アームレスト部3Cの後部下方に配置された後下側壁部3Dと、アームレスト部3Cの下方かつ後下側壁部3Dの前方に配置されたポケット部3Eとを有する。
後下側壁部3Dは、本体部3Aの後部下方に配置されている。後下側壁部3Dは、平面の板状に形成され、空間6を介してインナパネル2Aの車内側面と対向するように、インナパネル2Aから離れて配置されている。後下側壁部3D及びインナパネル2Aは、それぞれ面が左右を向き、互いに平行に配置されている。空間6には、衝撃吸収体10が配置されている。衝撃吸収体10は、ドアトリム3及びインナパネル2Aのいずれに支持されてもよいが、本実施形態では衝撃吸収体10は、後下側壁部3Dの車外側面(インナパネル2A側を向く面)に支持されている。
衝撃吸収体10は、ポリプロピレン等の樹脂材料を素材とし、射出成形等の公知の成形手法によって形成されている。図3及び図4に示すように、衝撃吸収体10は、所定の軸線Aを有し、軸線Aに沿って、かつ互いに軸線Aの方向にずれて配置された少なくとも3以上の筒形の縦壁部11と、隣り合う縦壁部11の縁部どうしを接続する複数の横壁部12とを有し、縦壁部11は軸線Aの一側である先端側に配置されたものほど軸線Aの他側である基端側に配置されたものよりも幅が狭く形成されている。すなわち、衝撃吸収体10は、先端側に向けて幅が段階的に狭くなる階段状(ピラミッド形)の筒部材であるといえる。
本実施形態では、衝撃吸収体10は、先端側から第1縦壁部11A、第2縦壁部11B、及び第3縦壁部11Cの3つの縦壁部11を順に有し、第1縦壁部11Aと第2縦壁部11Bとの間の第1横壁部12A、及び第2縦壁部11Bと第3縦壁部11Cとの間の第2横壁部12Bの2つの横壁部12とを有する。第1縦壁部11Aの先端側における端部は、板状の蓋部13によって閉塞されている。衝撃吸収体10は、第1縦壁部11A及び蓋部13によって構成される第1段15と、第2縦壁部11B及び第1横壁部12Aによって構成される第2段16と、第3縦壁部11C及び第2横壁部12Bによって構成される第3段17とを有する。
第1〜第3縦壁部11A〜11Cの横断面(軸線Aに直交する断面)の外形のそれぞれは、相似形に形成されている。本実施形態では、第1〜第3縦壁部11A〜11Cの横断面の外形は、正方形に形成されている。第1〜第3縦壁部11A〜11Cは、同軸に配置され、それぞれの角が互いに対応するように配置されている。第1〜第3縦壁部11A〜11Cの高さ(軸線Aに沿った方向における長さ)は、互いに等しく設定されている。
第1〜第3縦壁部11A〜11Cの肉厚は、互いに等しく設定されている。第1〜第3縦壁部11A〜11Cのそれぞれは、先端側が基端側に対して軸線Aに近づく方向に若干傾斜している。第1〜第3縦壁部11A〜11Cの軸線Aに対する傾斜角は、互いに等しく設定されている。他の実施形態では、第1〜第3縦壁部11A〜11Cの軸線Aに対する傾斜角は0°(第1〜第3縦壁部11A〜11Cと軸線Aとが平行)であってもよい。
第1横壁部12Aは、第1縦壁部11Aの基端側縁と、第2縦壁部11Bの先端側縁とを繋ぐように、軸線Aを中心とした四角形の枠形に形成されている。同様に、第2横壁部12Bは、第2縦壁部11Bの基端側縁と、第3縦壁部11Cの先端側縁とを繋ぐように、軸線Aを中心とした四角形の枠形に形成されている。第1横壁部12A及び第2横壁部12Bの肉厚は、第1〜第3縦壁部11A〜11Cの肉厚と等しく設定されている。第1横壁部12A及び第2横壁部12Bの先端側を向く表面は、平面に形成されている。他の実施形態では、第1横壁部12A及び第2横壁部12Bの先端側を向く表面は、外縁側に対して内縁側が先端側に突出するように傾斜してもよい。
図4に示すように、第1横壁部12Aの幅W1(第1縦壁部11Aの基端側縁の外面と第2縦壁部11Bの先端側縁の内面との距離)は、角部を除き、一定の長さに形成されている。同様に、第2横壁部12Bの幅W2(第2縦壁部11Bの基端側縁の外面と第3縦壁部11Cの先端側縁の内面との距離)は、角部を除き、一定の長さに形成されている。本実施形態では、第1横壁部12Aの幅W1と第2横壁部12Bの幅W2とは、互いに等しく設定されている。
図3及び図4に示すように、第2横壁部12Bの四角形の枠形を形成する4つの直線状の辺部18の長手方向における中央部のそれぞれには、厚み方向(軸線Aと平行な方向)に貫通する調節孔20が形成されている。調節孔20は、第2横壁部12Bを先端側から見た面積を減少させ、第2横壁部12Bの剛性を低下させる目的で形成されている。各調節孔20は、各辺部18の長手方向に沿って延びる長方形に形成されている。調節孔20における長方形の長辺の一方に対応する孔縁は第2縦壁部11Bの外面の基端側縁に沿って延び、長辺の他方に対応する孔縁は第3縦壁部11Cの内面の先端側縁に沿って延びている。4つの調節孔20は、互いに同一の形状に形成されている。
図4に示すように、先端側から見た場合に、全ての調節孔20を除く第2横壁部12Bの面積S2と、第1横壁部12Aの面積S1とが互いに等しくなるように、全ての調節孔20の大きさが設定されている。先端側から見た場合に、第1横壁部12Aの面積S1は第1縦壁部11A及び第2縦壁部11Bと重ならない部分の面積をいい、第2横壁部12Bの面積S2は第2縦壁部11B及び第3縦壁部11Cと重ならない部分の面積をいう。
また、先端側から見た場合に、全ての調節孔20を除く第2横壁部12Bの軸線Aを中心とした周方向の長さ(周長)L2と、第1横壁部12Aの軸線Aを中心とした周方向の長さ(周長)L1とが互いに等しくなるように、全ての調節孔20の大きさが設定されている。先端側から見た場合に、第1横壁部12Aの周長L1は第1横壁部12Aの幅W1の中央を通過する長さであり、第2横壁部12Bの周長L2は、第1横壁部12Aの幅W2の中央を通過する長さであり、調節孔20によって分断された各部分の合計の長さである。
第3縦壁部11Cの基端側縁には、軸線Aと直交する方向であって第3縦壁部11Cの外方に突出する結合部22が設けられている。結合部22は、軸線Aと直交する平面の板状に形成されている。本実施形態では、結合部22は、第3縦壁部11Cの基端側縁に沿って環状に形成されている。
衝撃吸収体10は、結合部22において、後下側壁部3Dの車外側面に結合されている。結合部22と後下側壁部3Dとの結合は、接着剤や両面テープ等による接着や、ねじによる締結、係止爪による係止等によってなされるとよい。衝撃吸収体10が後下側壁部3Dに結合された状態で、軸線Aは後下側壁部3Dの車外側面及びインナパネル2Aの車内側面に直交するように延びている。本実施形態では、衝撃吸収体10は蓋部13においてインナパネル2Aの車内側面に当接している。他の実施形態では蓋部13がインナパネル2Aの車内側面と隙間を介して対向するように配置されてもよい。
図5を参照して、軸線A方向から荷重が加わるときの、衝撃吸収体10の変形態様について説明する。車両の側突によってドア1が車内側に移動し、ドア1と乗員との間で衝撃吸収体10が軸線A方向から圧縮されると、図5(B)に示すように、最初に第1横壁部12A及び第2横壁部12Bが変形して第1縦壁部11A及び第2縦壁部11Bが基端側に移動する。このとき、調節孔20によって第2横壁部12Bと第1横壁部12Aとの剛性が概ね等しくなっているため、第1横壁部12Aと第2横壁部12Bとが概ね同時に変形を開始する。このとき、第1横壁部12A及び第2横壁部12Bがそれぞれ変形することによって、荷重が吸収される。図5(C)に示すように、第1横壁部12A及び第2横壁部12Bの変形は、第1縦壁部11A、第2縦壁部11B、及び第3縦壁部11Cが概ね重なった時点で終了する。その後、第1縦壁部11A、第2縦壁部11B、及び第3縦壁部11Cが圧縮変形することによって荷重を更に吸収する。
本実施形態に係る衝撃吸収体10は、第1横壁部12Aと第2横壁部12Bとが概ね同時に変形するため、その変位量に対する荷重(反力)の特性は、図6の曲線100(実線)のようになる。対比のために、本実施形態に係る衝撃吸収体10から調節孔20のみを省略した比較例の変位量に対する荷重特性を、図6に曲線101(破線)として示す。曲線101では、2つのピークが確認され、変位に対して荷重(反力)が変動することが確認される。これは、比較例では調節孔20がないために、第2横壁部12Bの剛性が第1横壁部12Aの剛性よりも高いことに起因する。そのため、比較例に係る衝撃吸収構造では、衝突荷重を受けたときに、最初に第1横壁部12Aが変形して第1縦壁部11Aが基端側に移動し、遅れて第2横壁部12Bが変形して第2縦壁部11Bが基端側に移動する。また、第2横壁部12Bの剛性が第1横壁部12Aよりも高いため、第2横壁部12Bが変形するときには比較的大きな荷重(反力)が発生することになる。
本実施形態に係る衝撃吸収体10は、調節孔20によって第1横壁部12A及び第2横壁部12Bの剛性が概ね等しくなっており、荷重を受けたときに概ね同時に変形するため、ピークが複数形成されることが抑制され反力が安定する。また、第2横壁部12Bが変形するときに大きな反力が発生することもない。
衝撃吸収体10は、調節孔20が各辺部の中央に配置され、軸線Aを中心とした回転対称形に形成されている。そのため、軸線Aに沿った方向から荷重を受けたときに、軸線A方向に安定的に変形することができる。
(第2実施形態)
図7を参照して第2実施形態に係る衝撃吸収体30を説明する。衝撃吸収体30は、調節孔20の形状及び位置を除き、第1実施形態に係る衝撃吸収体10と同様の構成を有する。衝撃吸収体30において、衝撃吸収体10と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、衝撃吸収体30では、調節孔20は第2横壁部12Bの四角形枠形の各角部に配置されている。第2横壁部12Bは、荷重を受けて基端側に変形するときに角部において張力が発生する。そのため、角部に調節孔20を設けることによって他の部分に調節孔20を設ける場合よりも剛性を大きく低下させることができる。
各調節孔20の形状は、正方形や長方形等の様々な形状を採用することができるが、本実施形態ではL形に形成されている。L形に形成された各調節孔20は、第2縦壁部11Bの角部32の基端側縁に沿って配置されている。これにより、第2縦壁部11Bの角部31の基端側縁は、第2横壁部12Bに結合せず、遊端となる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、衝撃吸収体10の材料には様々なものを適用することができる。衝撃吸収体10は、例えば、金属によって形成されてもよい。この場合、衝撃吸収体10は、絞り加工や、複数の部材を溶接等によって組み合わせることによって形成されるとよい。
衝撃吸収体10の段の数(縦壁部11の数)は、3以上の範囲で任意に変更してもよい。この場合、調節孔20は2段目以降の段(基端側の段)の横壁部12に設けられるとよい。
また、各縦壁部11の横断面の外形は、正方形に限定されず、長方形、多角形、円形、楕円形及び星形等の様々な形状とすることができる。また、各縦壁部11及び各横壁部12の肉厚は任意に設定することができる。各縦壁部11及び各横壁部12の肉厚は、互いに等しく設定されてもよく、互いに相違する値に設定されてもよい。
衝撃吸収体10は、ドアパネル2(インナパネル2A)とドアトリム3との間以外にも、車室やラゲッジルームの側部を構成するサイドパネルと、サイドパネルの車室側に設けられたトリムとの間等の様々な空間に配置することができる。
1 :ドア
2 :ドアパネル
2A :インナパネル
2B :アウタパネル
3 :ドアトリム
3D :後下側壁部
10、30 :衝撃吸収体
11 :縦壁部
11A :第1縦壁部
11B :第2縦壁部
11C :第3縦壁部
12 :横壁部
12A :第1横壁部
12B :第2横壁部
13 :蓋部
18 :辺部
31 :角部
A :軸線

Claims (11)

  1. 車体パネルと前記車体パネルの内側面を覆うトリムとの間に配置される衝撃吸収体であって、
    前記車体パネルから前記トリムに向けて延びる所定の軸線に沿って、かつ互いに前記軸線の方向にずれて配置された少なくとも3以上の筒形の縦壁部と、
    隣り合う前記縦壁部の縁部どうしを接続する複数の横壁部とを有し、
    3以上の前記縦壁部は、前記軸線の一側に配置されたものほど幅が狭く、
    前記横壁部のそれぞれは、略平面に形成され、前記軸線と略直交し、
    前記軸線の他側に配置された前記横壁部の適所には、厚み方向に貫通し、前記横壁部の剛性を調節する調節孔が形成され、
    前記軸線に沿った方向から見た場合に、前記横壁部の前記調節孔を除く部分のそれぞれの面積が互いに等しく設定されていることを特徴とする衝撃吸収体。
  2. 車体パネルと前記車体パネルの内側面を覆うトリムとの間に配置される衝撃吸収体であって、
    前記車体パネルから前記トリムに向けて延びる所定の軸線に沿って、かつ互いに前記軸線の方向にずれて配置された少なくとも3以上の筒形の縦壁部と、
    隣り合う前記縦壁部の縁部どうしを接続する複数の横壁部とを有し、
    3以上の前記縦壁部は、前記軸線の一側に配置されたものほど幅が狭く、
    前記横壁部のそれぞれは、略平面に形成され、前記軸線と略直交し、
    前記軸線の他側に配置された前記横壁部の適所には、厚み方向に貫通し、前記横壁部の剛性を調節する調節孔が形成され、
    前記軸線に沿った方向から見た場合に、前記横壁部の前記調節孔を除く部分のそれぞれの前記軸線を中心とした周方向の長さが互いに等しく設定されていることを特徴とする衝撃吸収体。
  3. 前記横壁部のそれぞれは、前記軸線と直交する方向における幅が互いに等しく設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衝撃吸収体。
  4. 前記縦壁部のそれぞれは、軸線方向に沿った長さが等しいことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  5. 前記縦壁部のそれぞれの前記軸線と直交する断面は、四角形に形成され、
    前記横壁部のそれぞれは、前記軸線に沿った方向から見て四角形の枠形に形成され、
    前記調節孔は、前記横壁部の枠形の各辺の中央部に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  6. 前記縦壁部は、前記軸線の一側から第1縦壁部、第2縦壁部、及び第3縦壁部を順に有し、
    前記横壁部は、前記第1縦壁部と前記第2縦壁部との間に設けられた第1横壁部と、前記第2縦壁部と前記第3縦壁部との間に設けられた第2横壁部とを有し、
    前記調節孔は、前記第2横壁部に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  7. 前記調節孔は、横断面が長方形をなし、長辺の一方が前記第2縦壁部の縁部に沿い、長辺の他方が前記第3縦壁部の縁部に沿うことを特徴とする請求項6に記載の衝撃吸収体。
  8. 前記軸線を中心とした回転対称形に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  9. 前記軸線の方向において最も一側に配置された前記縦壁部の一側の開口は、板状の蓋部によって閉塞されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  10. 前記軸線の方向において最も他側に配置された前記縦壁部には、前記車体パネル及び前記トリムの一方に結合されている結合部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つの項に記載の衝撃吸収体。
  11. 前記縦壁部のそれぞれの前記軸線と直交する断面は、四角形に形成され、
    前記横壁部のそれぞれは、前記軸線に沿った方向から見て四角形の枠形に形成され、
    前記調節孔は、前記横壁部の枠形の角部に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の衝撃吸収体。
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