JP6526078B2 - 成形型およびシートパッドの製造方法 - Google Patents

成形型およびシートパッドの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、多層の発泡体からなるシートパッドを成形する成形型およびシートパッドの製造方法に関するものである。
車両の座席などの芯材として用いられるシートパッドとしては、座面側の上層をポリウレタン発泡体で形成すると共に、下層をポリスチロール発泡体で形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のように、シートパッドの一部を、ポリスチロール発泡体などの発泡ビーズ成形により得られるビーズ発泡体で構成することで、シートパッドの軽量化を図ることができる利点がある。
特許文献1のようなシートパッドは、別に成形して得られるポリスチロール発泡体を取り付けた上型と下型との間に画成されるキャビティで、ポリウレタン発泡体を発泡成形することで、上下の層を接合している。この際に、凹凸のある外形のポリスチロール発泡体を、該ポリスチロール発泡体の外形に合わせて凹凸する上型の型面に嵌め合わせることで、ポリスチロール発泡体を上型に取り付けている。
特開平9−70330号公報
前述したポリスチロール発泡体などのビーズ発泡体は、発泡体であるが故に、寸法のばらつきが発生し、また季節によっても寸法精度に変化がある。このため、上型とビーズ発泡体との凹凸の嵌め合いによって、ビーズ発泡体を上型に取り付ける方法であると、所定寸法よりも小さいビーズ発泡体は、上型から脱落してしまう。そして、ビーズ発泡体が上型から脱落しないようにするために、調整する手間や時間がかかっている。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、効率よくシートパッドを得ることができる成形型およびシートパッドの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の成形型は、
ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドのうち、該第2層部を該第1層部と接合するように成形する成形型であって、
前記第1層部の外面の凸状部と型面に形成された凹状部との嵌め合いにより、前記第2層部と別に成形された該第1層部を取り付け可能な第1型と、
前記第1型との型閉じにより、該第1型および該第1型に取り付けられた前記第1層部との間に前記第2層部に合わせたキャビティを画成する第2型とを備え、
前記第1型は、前記凹状部における前記凸状部を挟む壁面に、該凹状部に嵌まる該凸状部と干渉するように該壁面から突出する突部を有していることを要旨とする。
請求項2に係る発明では、前記突部は、前記第1層部に許容されているマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で、前記壁面から突出していることを要旨とする。
請求項3に係る発明では、前記突部は、前記凹状部の開口側から該凹状部の底側に向けて延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項4に係る発明では、前記突部は、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成されていることを要旨とする。
請求項5に係る発明では、前記突部は、型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出していることを要旨とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項6に係る発明のシートパッドの製造方法は、
ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドの製造方法であって、
第1型の型面における凹状部の壁面から突出する突部に、該第1層部の外面における凸状部を干渉させて、該凹状部に該凸状部を嵌め合わせることで、前記第2層部と別に成形された該第1層部を該第1型に取り付け、
型閉じした前記第1型と第2型との間に画成されるキャビティで原料を発泡および硬化させて、該第1型に取り付けられて該キャビティに臨む前記第1層部と接合するように前記第2層部を成形することを要旨とする。
請求項1および請求項6に係る発明によれば、第1型には、型面における凹状部の壁面から突出する突部を設けてあるので、第1型における型面の凹状部に第1層部の凸状部を嵌めて第1型に第1層部を取り付ける際に、突部を凸状部に干渉させることができる。ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部と第1型の突部との干渉によって、第1型に取り付けた第1層部の脱落や位置ずれなどを防止することができる。特に、第1層部が設計寸法よりも小さい場合であっても、第1型において型面から突出する突部と第1層部との干渉によって、寸法誤差を吸収して第1層部を第1型に取り付けることができる。従って、第1層部の寸法誤差に合わせて、第1型を補修などする手間や時間を省くことができ、シートパッドを効率よく得ることができる。また、ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部と突部とを干渉させるので、突部との干渉によって第1層部に欠けや割れなどの損傷を与え難い。
請求項7に係る発明では、前記突部は、前記第1層部に設定されたマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で前記壁面から突出するよう設定されることを要旨とする。
請求項2および請求項7に係る発明によれば、寸法誤差の範囲内で第1層部の凸状部と突部とを適切に干渉させることができ、第1型に対して第1層部をより確実に取り付けることができる。
請求項8に係る発明では、前記第1層部の凸状部と、前記凹状部の壁面に該凸状部の挿入方向に延びるように形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込むことを要旨とする。
請求項3および請求項8に係る発明によれば、突部が凹状部への凸状部の挿入方向に延びるように形成してあるので、第1層部の凸状部を第1型の凹状部へ嵌め合わせる際に案内することができる。また、第1層部の凸状部と第1型の凹状部とを嵌め合わせた後に、突部と凸状部との干渉により、第1層部をより確実に保持できる。
請求項9に係る発明では、前記第1層部の凸状部と、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込むことを要旨とする。
請求項4および請求項9に係る発明によれば、突部が突出端側が狭い先細り形状で形成されているので、第1層部の凸状部を第1型の凹状部へ嵌め合わせる際に、突部の干渉に伴う挿入負荷を軽減することができる。
請求項10に係る発明では、型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出する突部に、前記凸状部において該壁面に合わせて形成された側面を干渉させて、該凸状部を該凹状部に下方から嵌め込むことを要旨とする。
請求項5および請求項10に係る発明によれば、凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる壁面から突出する突部に凸状部の側面を干渉させて、凹状部に凸状部を嵌め込むので、型閉じ時に下方に開口する凹状部から凸状部が外れ難く、第1型からの第1層部の脱落を防止できる。
本発明に係る成形型によれば、シートパッドを効率よく成形することができる。本発明に係るシートパッドの製造方法によれば、シートパッドを効率よく得ることができる。
本発明の好適な実施例に係るシートパッドを、斜め上側から見た概略斜視図である。 実施例のシートパッドを、斜め下側から見た概略斜視図である。 図1のA−A線端面図である。 図1のB−B線端面図である。 実施例のシートパッドの製造工程を示す説明図である。 実施例の第1型の要部を示す説明図である。 実施例の第1型の要部を示す概略斜視図である。 実施例のシートパッドの製造工程を示す説明図である。
次に、本発明に係る成形型およびシートパッドの製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
図1および図2に示すように、実施例のシートパッド10は、車両の後部座席において使用者の下半身を支持する座部を構成するものである。図3および図4に示すように、シートパッド10は、該シートパッド10の下部を主に構成する第1層部12と、第1層部12に積層されて、該シートパッド10の上部を主に構成する第2層部14とを備え、第1層部12と第2層部14とを接合してある。実施例のシートパッド10は、該シートパッド10の外面における上面および側面が第2層部14で構成され、該シートパッド10の外面における下面の大部分が第1層部12で構成されている。シートパッド10は、第1層部12と接するように成形される第2層部14の接着力によって、第1層部12と第2層部14とが一体化されている。
前記第1層部12は、発泡剤を含んだ発泡ビーズを蒸気等で加熱して発泡および成形することで得られるポリプロピレン発泡体(EPP)やポリスチロール発泡体(EPS)などの弾性を有するビーズ発泡体で構成されている。なお、第1層部12は、第2層部14を構成する素材よりも軽量な素材が用いられる。第1層部12は、シートパッド10において車体に面する下面を構成しており、車体への座席の取付部に応じて、下面が凹凸するように形成されている(図2参照)。実施例の第1層部12の下面には、下方へ突出する凸状部16が、シートパッド10の長手方向に離れて2箇所設けられている。
前記第2層部14は、重合反応によって生じるガスや発泡剤などの化学反応を利用する方法(化学反応ガス活用法)や、機械的に攪拌して気体を吹き込むなど、空気を混入させる方法(機械的混入法)等で得られる発泡体が用いられる。第2層部14は、第1層部12をなすビーズ発泡体と異なる発泡体が用いられ、例えばポリウレタン発泡体が採用される。また、第2層部14は、座席に座った使用者側となることから、第1層部12よりも柔軟性がある軟質発泡体が用いられている。
次に、実施例に係る第2層部14の成形に用いる成形型20について説明する。図5(c)に示すように、成形型20は、第1層部12が取り付けられる第1型22と、第2層部14の外面を規定する第2型24とを備え、第1型22と第2型24とが相対的に開閉可能になっている。実施例の成形型20は、第1型22が上型であると共に、第2型24が型閉じ時に第1型22の下側に配置される下型であり、第1型22の下方に向いた型面に第1層部12を取り付け可能にしてある。成形型20は、第1層部12を取り付けた第1型22と第2型24とを型閉じした際に、第2層部14の形状に合わせたキャビティ26を画成する(図8(a)および(b))。成形型20は、キャビティ26において第2層部14をなす樹脂原料(原料)を発泡・硬化させて、シートパッド10を上下反転させた状態で第2層部14を成形する。
図5(b)に示すように、第1型22は、シートパッド10の下面をなす第1層部12の下面形状の凹凸の少なくとも一部と嵌め合い可能な型面を有し、下方に向く型面に、第1層部12の凸状部16に応じて下方へ開口する凹状部28が形成されている。実施例では、第1型22の型面の形状が、第1層部12の設計形状に合わせて形成され、第1層部12の下面形状に応じて該型面が凹凸している。凹状部28は、第1層部12において凸状部16の突出方向に延在する側面に応じて、上下(凸状部16の凹状部28への挿入方向)に延びる保持壁面(壁面)28aを有している。保持壁面28aは、成形型20の型閉じ時に下方に向けて開口する凹状部28において垂直または垂直に近い角度で延びており、実施例では、凹状部28の開口側が底側と比べて広くなるようにわずかに傾いている。向き合う保持壁面28a,28aの間に凸状部16を挟んで第1層部12を第1型22に取り付けた際に、凸状部16の側面と保持壁面28aとが相対する。ここで、保持壁面28aにおける垂直に近い角度は、下方に向けて開口する凹状部28において垂直方向から10度以下であればよく、5度以下が好ましい。垂直方向からの角度が、10度以下であれば、第1型22の下面に取り付けた第1層部12の第1型22からの脱落を適切に防止できる。垂直方向からの角度が、10度を超えると、第1型22の下面に取り付けた第1層部12が第1型22から脱落し易くなる。
図6に示すように、第1型22は、凹状部28の保持壁面28aに設けられて、凹状部28に嵌まる凸状部16の側面と干渉するように、保持壁面28aから突出する突部30を有している。実施例の突部30は、第1層部12に許容されているマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で、保持壁面28aから突出するように形成されている。例えば、突部30の突出寸法は、第1層部12の設計寸法からの最大公差の1.2〜2倍程度に設定するとよく、1.5倍程度がより好ましい。実施例の突部30は、下方へ開口する凹状部28の開口側から凹状部28の底(天面)側にかけての全長に亘って、保持壁面28aからの突出寸法が同じに設定されている。
図7に示すように、突部30は、下方へ開口する凹状部28の開口側から凹状部28の底(天面)側に向けて延びるように長細い線状に形成されており、干渉対象となる第1層部12の大きさ等の条件によって変化するが、例えば、突部30の幅を3mm〜15mm程度に設定するとよい。実施例では、保持壁面28aにおいて、段状に凹む凹状部28の開口から凹状部28の1段目の段部までに亘る部分全体に亘って、突部30が延在するように形成されている。また、突部30は、突出端側が保持壁面28aに連なる根元側よりも細く形成されており、凸状部16の凹状部28への挿入方向と直交する方向(実施例では水平方向)に切断した断面形状が、例えば、三角形状(実施例)や、台形形状や、半円形状などの先細りになっている。
図7に示すように、保持壁面28aには、複数の突部30が、凸状部16の凹状部28への挿入方向と直交する方向(実施例では水平方向)に並べて配置されている。複数の突部30は、一定間隔(実施例)または適宜間隔をあけて並行配置しても、隣り合う突部30,30が連なるように配置してもよく、干渉対象となる第1層部12の大きさ等の条件に応じて適宜配置される。第1型22には、2つの凹状部28のそれぞれにおいて、外側の保持壁面28aに突部30が設けられる一方で、該外側の保持壁面28aと対面する内側の保持壁面28aに突部30が設けられていない。このように、実施例の第1型22には、2つの凸状部16,16のうちの外寄りの側面のそれぞれに干渉するように、互いに向けて突出する突部30,30が設けられている。なお、第1型22は、切削等により突部30を一体的に形成しても、突部30または突部30を含む型面の一部を第1型22の本体と着脱可能に構成してもよい。
次に、前述した成形型20を用いたシートパッド10の製造方法について説明する。まず、ビーズ発泡法によって所要形状に成形して得られた第1層部12を用意する(図5(a))。凸状部16を第1型22の凹状部28に嵌め込んで、第1層部12を第1型22に取り付ける(図5(b)、図6)。この際に、成形型20の型閉じ時に下方に向けて開口する凹状部28において垂直または垂直に近い角度で延びる保持壁面28aから突出する突部30に、凸状部16において保持壁面28aに合わせて形成された側面を干渉させて、凸状部16を凹状部28に下方から嵌め込む。そして、第1層部12の設計形状に応じて形成された保持壁面28aから突出する突部30が、凸状部16の側面に干渉し、該側面における突部30との干渉部分が突部30により圧縮されて弾性変形し、凸状部16が凹状部28に挿入される(図6(b))。これにより、第1層部12の凸状部16が凹状部28の保持壁面28aの間に嵌まり込むだけでなく、突部30が凸状部16の側面に噛み込むように、凸状部16と凹状部28とが強干渉した状態で組み合わさる(図6(c))。
次に、第2型24に第2層部14をなす樹脂原料を供給し(図5(c))、第1型22と第2型24とを型閉じして、第1型22、第1型22に取り付けられた第1層部12および第2型24で画成されるキャビティ26において、所定の加熱条件で加熱等することで、樹脂原料を発泡させる(図8(a))。第1型22に取り付けられた第1層部12がキャビティ26に臨んでいるので、発泡した樹脂原料が第1層部12に接すると共に、この状態で樹脂原料が硬化する。これにより、第2層部14自身の接着力によって、第1型22に取り付けられた第1層部12とキャビティ26で成形された第2層部14とが接合して一体化することで、シートパッド10が得られる(図8(b))。そして、成形型20を開いて、得られたシートパッド10を取り出す(図8(c))。
実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、第1型22は、第1層部12の外面に応じて凹凸するように型面が形成されているものの、該型面における凹状部28の保持壁面28aから突出する突部30を設けてあるので、凹状部28に第1層部12の凸状部16を嵌め合わせた際に、突部30を凸状部16に干渉させることができる。そして、ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部12の凸状部16と第1型22の突部30との干渉によって、第1型22に取り付けた第1層部12の脱落や位置ずれなどを防止することができる。特に、第1層部12が設計寸法よりも小さい場合であっても、第1型22において型面から突出する突部30と第1層部12の凸状部16との干渉によって、寸法誤差を吸収して第1層部12を第1型22に取り付けることができる。従って、第1層部12の寸法誤差や季節による寸法精度の変化に合わせて、第1型22の補修などをする手間や時間を省くことができ、シートパッド10を効率よく得ることができる。また、ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部12と突部30とを干渉させるので、突部30との干渉によって第1層部12に欠けや割れなどの損傷を与え難い。
前記突部30は、第1層部12に設定されたマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で保持壁面28aから突出しているので、許容された寸法誤差範囲にある第1層部12であれば、第1層部12の凸状部16と突部30とを適切に干渉させることができる。従って、第1層部12の寸法誤差や季節による寸法精度の変化が生じたとしても、突部30と凸状部16との干渉により、第1型22に対して第1層部12をより確実に取り付けることができる。
前記突部30が凹状部28への凸状部16の挿入方向に延びるように形成してあるので、第1層部12の凸状部16を第1型22の凹状部28へ嵌め合わせる際に、突部30によって凸状部16を案内することができる。また、第1層部12の凸状部16と第1型22の凹状部28とを嵌め合わせた後に、凸状部16の突出方向に延びる突部30と凸状部16とが比較的広い範囲に亘って干渉するので、第1型22に対して第1層部12をより確実に取り付けることができる。
前記突部30は、突出端側が狭い先細り形状で形成されているので、第1層部12の凸状部16を第1型22の凹状部28へ嵌め合わせる際に、突部30の干渉に伴う挿入負荷を軽減することができる。
実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、凹状部28において垂直または垂直に近い角度で延びる保持壁面28aから突出する突部30に凸状部16の側面を干渉させて、凹状部28に凸状部16を嵌め込んでいる。これにより、突部30と第1層部12の凸状部16との干渉を、凸状部16を保持壁面28a,28a間で挟み込む方向へ好適に作用させることができる。従って、成形型20の型閉じ時に下方に開口する凹状部28から凸状部16をより外れ難くすることができ、第1型22の下面に取り付けた第1層部12の第1型22からの脱落を適切に防止できる。
(変更例)
前述した構成に限定されず、例えば以下のようにも変更することができる。
(1)実施例の突部は、突出端側が細くなる形状であるが、これに限らず、根元側から突出端まで同じ幅であってもよい。また、突出端側が細くなる形状の突部であっても、突出端側に向かうにつれて次第に幅狭になる形状に限らず、突出端側が段状に幅狭になる形状であってもよい。
(2)実施例では、凹状部の開口側から底側へ向けて延在するように突部を設けたが、これに限らず、突部を線状ではなく突起状に設けてもよい。また、突部は、凹状部の開口側に配置しても、凹状部の底側に配置しても、凹状部の中間部に配置しても、複数箇所に配置しても、何れであってもよい。突部を複数箇所に配置する場合、全ての配置場所で同じ突出寸法としても、凹状部の底側へ向かうにつれて壁面からの突出寸法が大きくなるようにしてもよい。
(3)実施例では、突部の幅を開口側から底側に亘って同一に形成したが、これに限らず、例えば、開口側よりも底側を幅広に形成してもよい。換言すると、実施例では、突部を凹状部の開口側から底側へ向けて垂直方向へ延びるように形成したが、例えば、凹状部の開口側から底側へ向かうにつれて、突部の側面の一方または両方が他方から離れるように、直線的または曲線的に傾斜するようにしてもよい。直線的に傾斜する場合、突部の側面の傾斜角度は、凹状部の開口側から底側まで同じであっても、途中で変化してもよい。
(4)実施例では、突部の保持壁面からの突出寸法を開口側から底側に亘って同一に形成したが、これに限らず、例えば、開口側より底側が保持壁面から大きく突出するようにしてもよい。また、突部における凹状部の開口側となる縁部を、開口側の突出寸法が小さくなるテーパ形状としてもよい。
(5)実施例では、突部を凹状部への凸状部の挿入方向に直線的に延びるように配置したが、これに限らず、突部を当該挿入方向と交差するように傾斜して配置してもよい。この場合、突部における凹状部の開口側から底側へ向けた延在方向は、凹状部の開口側から底側まで同じであっても、途中で変化してもよく、また、前記挿入方向に延在した後に途中で角度を変えてもよい。更に、隣り合う突部同士を、凹状部の開口側が開く「ハ」の字状に配置しても、凹状部の開口側が狭まる逆「ハ」の字状に配置してもよい。
(6)実施例では、第1型の2つの凹状部のそれぞれについて、外側の保持壁面に突部を設けたが、複数の凹状部の少なくとも1つの壁面に突部を配置すればよい。また、第1層部の凸状部の周囲に対応した凹状部のうち、何れか1面の壁面に突部を配置すればよく、例えば実施例の凹状部において内側の保持壁面に突部を設けてもよい。
10 シートパッド,12 第1層部,14 第2層部,16 凸状部,22 第1型,
24 第2型,26 キャビティ,28 凹状部,28a 保持壁面(壁面)

Claims (10)

  1. ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドのうち、該第2層部を該第1層部と接合するように成形する成形型であって、
    前記第1層部の外面の凸状部と型面に形成された凹状部との嵌め合いにより、前記第2層部と別に成形された該第1層部を取り付け可能な第1型と、
    前記第1型との型閉じにより、該第1型および該第1型に取り付けられた前記第1層部との間に前記第2層部に合わせたキャビティを画成する第2型とを備え、
    前記第1型は、前記凹状部における前記凸状部を挟む壁面に、該凹状部に嵌まる該凸状部と干渉するように該壁面から突出する突部を有している
    ことを特徴とする成形型。
  2. 前記突部は、前記第1層部に許容されているマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で、前記壁面から突出している請求項1記載の成形型。
  3. 前記突部は、前記凹状部の開口側から該凹状部の底側に向けて延びるように形成されている請求項1または2記載の成形型。
  4. 前記突部は、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の成形型。
  5. 前記突部は、型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出している請求項1〜4の何れか一項に記載の成形型。
  6. ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドの製造方法であって、
    第1型の型面における凹状部の壁面から突出する突部に、該第1層部の外面における凸状部を干渉させて、該凹状部に該凸状部を嵌め合わせることで、前記第2層部と別に成形された該第1層部を該第1型に取り付け、
    型閉じした前記第1型と第2型との間に画成されるキャビティで原料を発泡および硬化させて、該第1型に取り付けられて該キャビティに臨む前記第1層部と接合するように前記第2層部を成形する
    ことを特徴とするシートパッドの製造方法。
  7. 前記突部は、前記第1層部に設定されたマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で前記壁面から突出するよう設定される請求項6記載のシートパッドの製造方法。
  8. 前記第1層部の凸状部と、前記凹状部の壁面に該凸状部の挿入方向に延びるように形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込む請求項6または7記載のシートパッドの製造方法。
  9. 前記第1層部の凸状部と、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込む請求項6〜8の何れか一項に記載のシートパッドの製造方法。
  10. 型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出する突部に、前記凸状部において該壁面に合わせて形成された側面を干渉させて、該凸状部を該凹状部に下方から嵌め込む請求項6〜9の何れか一項に記載のシートパッドの製造方法。
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