JP6526078B2 - 成形型およびシートパッドの製造方法 - Google Patents
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Description
ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドのうち、該第2層部を該第1層部と接合するように成形する成形型であって、
前記第1層部の外面の凸状部と型面に形成された凹状部との嵌め合いにより、前記第2層部と別に成形された該第1層部を取り付け可能な第1型と、
前記第1型との型閉じにより、該第1型および該第1型に取り付けられた前記第1層部との間に前記第2層部に合わせたキャビティを画成する第2型とを備え、
前記第1型は、前記凹状部における前記凸状部を挟む壁面に、該凹状部に嵌まる該凸状部と干渉するように該壁面から突出する突部を有していることを要旨とする。
ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドの製造方法であって、
第1型の型面における凹状部の壁面から突出する突部に、該第1層部の外面における凸状部を干渉させて、該凹状部に該凸状部を嵌め合わせることで、前記第2層部と別に成形された該第1層部を該第1型に取り付け、
型閉じした前記第1型と第2型との間に画成されるキャビティで原料を発泡および硬化させて、該第1型に取り付けられて該キャビティに臨む前記第1層部と接合するように前記第2層部を成形することを要旨とする。
請求項1および請求項6に係る発明によれば、第1型には、型面における凹状部の壁面から突出する突部を設けてあるので、第1型における型面の凹状部に第1層部の凸状部を嵌めて第1型に第1層部を取り付ける際に、突部を凸状部に干渉させることができる。ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部と第1型の突部との干渉によって、第1型に取り付けた第1層部の脱落や位置ずれなどを防止することができる。特に、第1層部が設計寸法よりも小さい場合であっても、第1型において型面から突出する突部と第1層部との干渉によって、寸法誤差を吸収して第1層部を第1型に取り付けることができる。従って、第1層部の寸法誤差に合わせて、第1型を補修などする手間や時間を省くことができ、シートパッドを効率よく得ることができる。また、ビーズ発泡体特有の弾性を有する第1層部と突部とを干渉させるので、突部との干渉によって第1層部に欠けや割れなどの損傷を与え難い。
請求項2および請求項7に係る発明によれば、寸法誤差の範囲内で第1層部の凸状部と突部とを適切に干渉させることができ、第1型に対して第1層部をより確実に取り付けることができる。
請求項3および請求項8に係る発明によれば、突部が凹状部への凸状部の挿入方向に延びるように形成してあるので、第1層部の凸状部を第1型の凹状部へ嵌め合わせる際に案内することができる。また、第1層部の凸状部と第1型の凹状部とを嵌め合わせた後に、突部と凸状部との干渉により、第1層部をより確実に保持できる。
請求項4および請求項9に係る発明によれば、突部が突出端側が狭い先細り形状で形成されているので、第1層部の凸状部を第1型の凹状部へ嵌め合わせる際に、突部の干渉に伴う挿入負荷を軽減することができる。
請求項5および請求項10に係る発明によれば、凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる壁面から突出する突部に凸状部の側面を干渉させて、凹状部に凸状部を嵌め込むので、型閉じ時に下方に開口する凹状部から凸状部が外れ難く、第1型からの第1層部の脱落を防止できる。
前述した構成に限定されず、例えば以下のようにも変更することができる。
(1)実施例の突部は、突出端側が細くなる形状であるが、これに限らず、根元側から突出端まで同じ幅であってもよい。また、突出端側が細くなる形状の突部であっても、突出端側に向かうにつれて次第に幅狭になる形状に限らず、突出端側が段状に幅狭になる形状であってもよい。
(2)実施例では、凹状部の開口側から底側へ向けて延在するように突部を設けたが、これに限らず、突部を線状ではなく突起状に設けてもよい。また、突部は、凹状部の開口側に配置しても、凹状部の底側に配置しても、凹状部の中間部に配置しても、複数箇所に配置しても、何れであってもよい。突部を複数箇所に配置する場合、全ての配置場所で同じ突出寸法としても、凹状部の底側へ向かうにつれて壁面からの突出寸法が大きくなるようにしてもよい。
(3)実施例では、突部の幅を開口側から底側に亘って同一に形成したが、これに限らず、例えば、開口側よりも底側を幅広に形成してもよい。換言すると、実施例では、突部を凹状部の開口側から底側へ向けて垂直方向へ延びるように形成したが、例えば、凹状部の開口側から底側へ向かうにつれて、突部の側面の一方または両方が他方から離れるように、直線的または曲線的に傾斜するようにしてもよい。直線的に傾斜する場合、突部の側面の傾斜角度は、凹状部の開口側から底側まで同じであっても、途中で変化してもよい。
(4)実施例では、突部の保持壁面からの突出寸法を開口側から底側に亘って同一に形成したが、これに限らず、例えば、開口側より底側が保持壁面から大きく突出するようにしてもよい。また、突部における凹状部の開口側となる縁部を、開口側の突出寸法が小さくなるテーパ形状としてもよい。
(5)実施例では、突部を凹状部への凸状部の挿入方向に直線的に延びるように配置したが、これに限らず、突部を当該挿入方向と交差するように傾斜して配置してもよい。この場合、突部における凹状部の開口側から底側へ向けた延在方向は、凹状部の開口側から底側まで同じであっても、途中で変化してもよく、また、前記挿入方向に延在した後に途中で角度を変えてもよい。更に、隣り合う突部同士を、凹状部の開口側が開く「ハ」の字状に配置しても、凹状部の開口側が狭まる逆「ハ」の字状に配置してもよい。
(6)実施例では、第1型の2つの凹状部のそれぞれについて、外側の保持壁面に突部を設けたが、複数の凹状部の少なくとも1つの壁面に突部を配置すればよい。また、第1層部の凸状部の周囲に対応した凹状部のうち、何れか1面の壁面に突部を配置すればよく、例えば実施例の凹状部において内側の保持壁面に突部を設けてもよい。
24 第2型,26 キャビティ,28 凹状部,28a 保持壁面(壁面)
Claims (10)
- ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドのうち、該第2層部を該第1層部と接合するように成形する成形型であって、
前記第1層部の外面の凸状部と型面に形成された凹状部との嵌め合いにより、前記第2層部と別に成形された該第1層部を取り付け可能な第1型と、
前記第1型との型閉じにより、該第1型および該第1型に取り付けられた前記第1層部との間に前記第2層部に合わせたキャビティを画成する第2型とを備え、
前記第1型は、前記凹状部における前記凸状部を挟む壁面に、該凹状部に嵌まる該凸状部と干渉するように該壁面から突出する突部を有している
ことを特徴とする成形型。 - 前記突部は、前記第1層部に許容されているマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で、前記壁面から突出している請求項1記載の成形型。
- 前記突部は、前記凹状部の開口側から該凹状部の底側に向けて延びるように形成されている請求項1または2記載の成形型。
- 前記突部は、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の成形型。
- 前記突部は、型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出している請求項1〜4の何れか一項に記載の成形型。
- ビーズ発泡体からなる第1層部と、該第1層部とは別の発泡体からなる第2層部とを積層して構成されるシートパッドの製造方法であって、
第1型の型面における凹状部の壁面から突出する突部に、該第1層部の外面における凸状部を干渉させて、該凹状部に該凸状部を嵌め合わせることで、前記第2層部と別に成形された該第1層部を該第1型に取り付け、
型閉じした前記第1型と第2型との間に画成されるキャビティで原料を発泡および硬化させて、該第1型に取り付けられて該キャビティに臨む前記第1層部と接合するように前記第2層部を成形する
ことを特徴とするシートパッドの製造方法。 - 前記突部は、前記第1層部に設定されたマイナスの寸法誤差以上の突出寸法で前記壁面から突出するよう設定される請求項6記載のシートパッドの製造方法。
- 前記第1層部の凸状部と、前記凹状部の壁面に該凸状部の挿入方向に延びるように形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込む請求項6または7記載のシートパッドの製造方法。
- 前記第1層部の凸状部と、突出端側が前記壁面に連なる根元側よりも細く形成された前記突部とを干渉させて、該凸状部を該凹状部に嵌め込む請求項6〜8の何れか一項に記載のシートパッドの製造方法。
- 型閉じ時に下方に向けて開口する前記凹状部において垂直または垂直に近い角度で延びる前記壁面から突出する突部に、前記凸状部において該壁面に合わせて形成された側面を干渉させて、該凸状部を該凹状部に下方から嵌め込む請求項6〜9の何れか一項に記載のシートパッドの製造方法。
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