JP5601954B2 - ダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用座席シートを構成するシートクッション用シートパッドで、ダクトをインサート成形で一体化したダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型に関する。
自動車等の車両に搭載される座席シートの座部や背もたれを構成するシートクッションは乗員が座って直かに接する部分であり、暑い季節になると乗員はその箇所が汗ばむ一方、冬の季節を向かえると冷たく感じることがある。こうしたことから、シートパッド内部に配風ダクトを設けて温度調整される座席シートが提案されている(例えば特許文献1〜3)。
特開平3−297414号公報 特開2005−95343号公報 特開2005−287532号公報
特許文献1〜3は、配風用ダクトをインサートしてシートパッドが一体発泡成形される発明を開示する。しかし、いずれもシートパッドの発泡成形時にエア噴出口から発泡原料がダクト内へ侵入する問題があるが、この対策記述がない。特許文献1には、「エアダクト18,19は、たとえば、シートクッション14、シートバック16の形状にそれぞれ対応して、パイプ等から形成され、エアダクト(本発明でいう配風用ダクト)に連通した通気口30(本発明でいうエア噴出口)が、所定間隔離反した複数箇所で、シート表面に延出して設けられている。」とあるが、いかに通気口を塞いで、シートクッション14、シートバック16の発泡成形を行うのか開示されていない。特許文献2,3についても、通気口をどのように塞いで発泡成形を行うのか開示がない。
シートクッション14、シートバック16等のシートパッドがエアダクトを埋設して一体発泡成形される際、通気口を型面に当て単に塞ぐだけでは、発泡原料がダクト内へ入り込む。ダクトはセット時の浮きにとどまらず、ウレタン等の発泡原料が発泡するため、下からの力が加わるためダクト全体が浮き易くなっている。こうした発泡成形時の発泡圧の上昇もあることから、通気口をよほどうまく塞がないと、発泡成形時に通気口から発泡原料がパイプ内へ侵入してしまう不具合を招く。パイプ内に入り込んだ発泡原料は後加工で取り除くにしても、シートパッドの成形後であり、シートパッド表面から通気口までの距離が遠くて困難になっている。取り除くことができなければ製品が不良品となるのを余儀なくされる。ダクト内に発泡原料の硬化部分を残せば、通気抵抗が増し、快適性を追求するダクト入りシートパッドに適合しないからである。
本発明は、上記問題を解決するもので、ダクト経路にエア噴出口がある配風用ダクトを埋設してシートパッドを一体発泡成形する際、発泡原料がエア噴出口からダクト内に侵入するのを阻止できるようにして、歩留まり向上を果たし、またパイプ内に入り込んだ発泡原料の取除き作業を解消できるようにしたダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、エア導入部(61)が設けられると共にダクト経路にエア噴出口(64)が設けられた配風用ダクト(6)を、発泡型(7)にセットし、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)が埋設されるシートパッド(1)を発泡成形し、その発泡成形で、乗員当接側のシートパッド表面(1a)に形成する窪み(21)を前記エア噴出口(64)に合わせて空気吹き出し口(20)にするダクト入りシートパッドの製造方法であって、前記窪み(21)を形成する隆起部(72)に、その上面部分(722)から洞穴(721)が掘り下げさられ、且つ該洞穴(721)内に、対向する二枚の板片部(8b)が弾発性を有して互いの対向間隔を保持する板バネ体(8)が配設された発泡型(7)を用いて、該発泡型(7)への前記ダクト(6)のセットで、二枚の該板片部(8b)が互いの間隔を詰めるようにして前記エア噴出口(64)からダクト(6)内へ侵入し、さらに、二枚の該板片部(8b)が詰められた距離を弾性復元で広げて、該エア噴出口(64)周りのダクト部(66)を、前記洞穴(721)周りの隆起部上面部分(722)に密着させ、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)をインサートしてシートパッド(1)を一体発泡成形することを特徴とするダクト入りシートパッドの製造方法にある。
請求項2の発明たるダクト入りシートパッドの製造方法は、請求項1で、エア噴出口(64)周りの前記ダクト部(66)のダクト表面部分(66a)に、エア噴出口(64)を囲む環状凹所(662)がさらに設けられ、前記発泡型(7)へのダクト(6)のセットで、前記隆起部上面部分(722)が該環状凹所(662)を塞ぐようにしてダクト表面部分(66a)に当接することを特徴とする。請求項3の発明たるダクト入りシートパッドの製造方法は、請求項1又は2で、洞穴(721)周りの隆起部上面部分(722)に、環状溝(723)がさらに形成され、前記発泡型(7)へのダクト(6)のセットで、前記エア噴出口(64)周りの前記ダクト部(66)に係るダクト表面部分(66a)が、該環状溝(723)を塞ぐようにして該隆起部上面部分(722)に当接することを特徴とする。
請求項4に記載の発明の要旨は、エア導入部(61)が設けられると共にダクト経路にエア噴出口(64)が設けられた配風用ダクト(6)を、発泡型(7)にセットし、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)が埋設されるシートパッド(1)を発泡成形し、その発泡成形で、乗員当接側のシートパッド表面(1a)に形成する窪み(21)を前記エア噴出口(64)に合わせて空気吹き出し口(20)にするダクト入りシートパッドの製造方法に用いる前記発泡型であって、前記窪み(21)を形成する隆起部(72)に、その上面部分(722)から洞穴(721)が掘り下げさられ、且つ該洞穴(721)内に、対向する二枚の板片部(8b)が弾発性を有して互いの対向間隔を維持する板バネ体(8)が配設され、前記ダクト(6)のセットで、二枚の該板片部(8b)が互いの間隔を詰めるようにして前記エア噴出口(64)からダクト(6)内へ侵入し、さらに、二枚の該板片部(8b)が詰められた距離を弾性復元で広げて、該エア噴出口(64)周りのダクト部(66)を、前記洞穴(721)の開口周囲の隆起部上面部分(722)に密着させることを特徴とするダクト入りシートパッドの製造方法に用いる発泡型にある。
本発明のダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型は、シートパッドの発泡成形時に発泡原料がエア噴出口からダクト内へ侵入するのを阻止でき、歩留まりを向上させて作業効率,生産性を高め、さらに品質向上にも貢献できるなど優れた効果を発揮する。
実施形態1で、シートパッドを二点鎖線で表すダクト入りシートパッドの表面側から見た全体斜視図である。 ダクト入りシートパッドを図1と違う角度から見た全体斜視図である。 図2のIII-III線矢視図である。 発泡型に配風用ダクト,不織布をセットし、発泡原料を注入する説明断面図である。 図4のV-V線矢視図である。 図5の部分拡大図である。 図4から型閉じ工程へと進んだ説明断面図である。 図5に代わる他態様の説明断面図である。 実施形態2で、発泡型へダクトをセットした説明断面図である。 発泡型へのダクトのセット進行状況に係る説明断面図である。
以下、本発明に係るダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型について詳述する。
(1)実施形態1
図1〜図8は本発明のダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型で、図1はシートパッドを二点鎖線で表すダクト入りシートパッドの表面側から見た全体斜視図、図2はダクト入りシートパッドを違う角度から見た全体斜視図、図3は図2のIII-III線矢視図、図4は発泡型に配風用ダクト,不織布をセットし、発泡原料を注入する説明断面図、図5は図4のV-V線矢視図、図6は図5の部分拡大図、図7は図4から型閉じ工程へと進んだ説明断面図、図8は図5に代わる他態様図を示す。尚、図5〜図8は板バネ体のハッチング図示を省く。また、ダクト6に図1のごとくの舌片状クリップ67,取付孔671を設けるが、他図はそれらの図示を省略する。
ダクト入りシートパッドの製造方法は、発泡型7を用いて、該発泡型7に配風用ダクト6(以下、単に「ダクト」という。)をセットした後、発泡原料mの注入及び型閉じを経て、図1〜図3のようなシートパッド1を発泡成形する。ダクト6入りシートパッド1は、車両用座席シートの座部やバックレストのシートクッションに使用される。ここでは、車両用座席シート用座部向けのダクト6入りシートパッド1に適用する。発泡成形に先立ち、ダクト6,発泡型7が用意される。
ダクト6はポリプロピレン樹脂等からなる樹脂製管状部材である。ダクト6には、エア導入部61が設けられると共にダクト経路にエア噴出口64が設けられる。本実施形態は図1,図3のような平面視略H字状した配風流路60を有するブロー成形ダクト6で、車幅方向に配される横筒部6bの両端から一対の縦筒部6aが車両前後方向へ延びる。
ダクト6の表面側には、エア噴出口64が複数開設される。本発明の「表面側」とは乗員が座部に腰掛ける時に当接する面の側をいう。ここでのダクト6は、その表面側に短管からなるエア噴出口64用のノズル部65を複数立設する。
エア噴出口64周りのダクト部66は、断面形状が円形でなく、図3のごとく扁平化したオーバル状になっている。該ダクト部66に係るダクト表面部分66aはほぼ平坦面に形成し、また流路60を介して該ダクト表面部分66aに対向するダクト背面部分66bも平坦面を形成して、両者を弧面状のダクト側面部分66cで結合する。このダクト表面部分66aには、図1,図5のごとくエア噴出口64周りで、細幅リング溝状に凹んで、エア噴出口64を囲む環状凹所662が形成される。環状凹所662は図1に示すように縦筒部6aの四方角部に位置するエア噴出口64の四箇所にとどめるが、全てのエア噴出口64に設けることができる。尚、本実施形態は、エア噴出口64周りのダクト部66に係るダクト表面部分66a,ダクト背面部分66bを平坦面に形成するだけでなく、ダクト縦筒部6a,横筒部6bの表面側,裏面側ほぼ全域を図1のごとく平坦面に形成する。
一方、ダクト6の裏面側には、エア導入部61が設けられる。シートパッド1の発泡成形で、ダクト6入りシートパッド1が完成した段階で、シートパッド裏面1bのほぼ中央から、先端口がエア導入口eになるエア導入部61が突出する(図3)。詳しくは、横筒部6bの略中央で膨出部6bが張出し(図1)、該膨出部6bはその先端部で裏面側へと屈曲、延設されてエア導入口eを形成する円筒状のエア導入部61となる。略同一平面上にあるダクト6の主要部に対し、エア導入部61が起立する。
本ダクト入りシートパッドの製造方法に用いる発泡型7は、図4のごとくの分割型で、下型7a(一の分割型)と上型7b(他の分割型)とを備える。下型7aと上型7bは図示しないヒンジにより開閉可能に接続されている。前記ヒンジを支点にして図7のごとく型閉じすると、全体的にへこみ度合いが大きな下型7aの型面71と、一部に凹み73を有するものの略平坦な上型7bの型面76とで、ダクト6入りシートパッド1のキャビティ70をつくる。図1〜図7に示す本製法では、下型7aの型面71でシートパッド表面1a側が成形され、上型7bの型面76でシートパッド裏面1b側が成形される(図4,図7)。
下型7aには、メイン部2の上半部用型面を中央にして、その両脇にサイド部3の上半部用型面が形成される。そして、下型7aにはメイン部用型面71aの各所を柱状に盛り上げて、各窪み21を形成するための隆起部72が複数設けられる。各隆起部72は窪み21の形成を担い、上部72aがさらにエア噴出口64を封止する役目を担う。各隆起部72の上面部分722から洞穴721がすり鉢状に掘り下げられる。洞穴721周りには平坦且つ平滑面を形成して、該洞穴を取り囲む上面部分722が設けられる。洞穴721の底には平らな底面721bが形成される。そして、この底面721bに板バネ体8が取着される。
板バネ体8は、洞穴721内に配設され、対向する二枚の板片部8bが弾発性を有して互いの対向間隔を保持する金属製薄板体である(図7の円内拡大図)。板バネ体8は、洞穴底面721bにほぼ水平にして載置される方形の底片部8aと、該底片部8aの対向辺から屈曲延設して起立する一対の板片部8bとを備える。板片部8bはエア噴出口64,ノズル部65を通過できる横幅で側面視が長方形になっている(図4)。底片部8aの中央には小孔80が設けられ、該小孔80を利用して、板バネ体8がビスpnで洞穴底面721bに固定される。洞穴底面721bに固定された板バネ体8は、二枚の板片部8bの起立部分81が底片部8aから洞穴開口721aの上方へ向けて図5のごとく正面視逆ハの字状に広がり、その先端が洞穴開口721aよりも少し突き出た地点で、外方に屈曲する。屈曲後の両張出部分82は互いに遠ざかるようそれぞれ両外方略水平に張出す。なお、両張出部分82はそれぞれ両外方やや上方に向けて張出してもよい。そうすることで、成形後のダクト入りシートパッドを発泡型7から取り出しやすくなる。さらに該張出部分82の先端で、鋭角の角度で底片部8aの中央側へ屈折し、斜め上方へガイド部分83が延びる。両ガイド部分83は正面視ハの字状に互いの距離を減少させながら洞穴721の上方に突出する。両板片部8bは、そのままでは張出部分82の張出しが大きすぎて、エア噴出口64,ノズル部65を通過できない形状になっている(図5)。しかし、両板片部8bを弾性変形させて図5鎖線のように両者が近づくよう寄せると、板片部8bのガイド部分83,張出部分82はエア噴出口64,ノズル部65をくぐり抜けることができる。エア噴出口64,ノズル部65を通過しダクト6内に入った後の張出部分82は、板片部8bの弾性変形が解除されるため、エア噴出口64周りのダクト内面66dを強制的に押圧する。
前記板バネ体8を隆起部72の洞穴721内に備えることで、発泡型7の隆起部72へエア噴出口64を合わせてダクト6をセットすると、二枚の該板片部8bが互いの間隔を詰めるようにしてエア噴出口64からダクト6内へ侵入し、さらに、二枚の該板片部8bが詰められた距離を弾性復元で広げて、該エア噴出口64周りのダクト部66を、洞穴721周りの隆起部上面部分722に密着、シールさせる(図5)。
詳しくは、下型7aへのダクト6のセットで、隆起部72周りでは、洞穴721にノズル部65が収納されるが、隆起部72の洞穴721上にノズル部65を載置するだけだと、エア噴出口64周りのノズル部65がガイド部分83でつかえる(図5の鎖線)。しかるに、洞穴721上でガイド部分83につかえるノズル部65の背面側ダクト部66を上方から押さえ付けることによって、エア噴出口64を形成するノズル部65の先端が両ガイド部分83を押圧し、弾性変形させて両者を近づけ(図5の鎖線)、両ガイド部分83がノズル部65内に入り込む。ノズル部65は、該ノズル部65内に入り込むガイド部分83の分だけ、ガイド部分83の表面を滑り降りながら洞穴721内へと向かう。その後、ノズル部65がこのガイド部分83,張出部分82を乗り越える。と同時に、弾性変形で近づいていた両板片部8bが解放されて、ダクト内に入り込んだ張出部分82が、エア噴出口64周りのダクト内面66d、具体的にはノズル部65の基端周りのダクト内面66dを押圧し、この力で、エア噴出口64周りのダクト部66を、洞穴721周りの隆起部上面部分722に押し付け密着,シールする(図5の実線)。
こうして、エア噴出口64周りのダクト表面部分66aが、板バネ体8の弾性復元力の力を借りて隆起部上面部分722に当接,密着し、洞穴721内に収容されたエア噴出口64の口を塞ぐようになる(図5,図7)。エア噴出口64周りのダクト表面部分66aが洞穴721周りの隆起部上面部分722に密着しシールすることで、型閉じ後の発泡成形で、エア噴出口64内への発泡原料mの侵入をなくす型構造となっている。
シートパッド1が成形されると、この隆起部72が乗員当接側のシートパッド表面1aに窪み21を形成し、該窪み21がエア噴出口64に連通する空気吹き出し口20をつくる。図4〜図7中、符号661は環状凹所662の形成に伴うダクト内面側の段部、符号74は型閉じでエア導入部61が当接するくぼみ、符号79は吊溝41(縦溝41a)を形成する凸部を示す。
前記発泡型7,ダクト6を用いて、ダクト6入りシートパッド1は、例えば次のように製造される。
まず、発泡型7を図4の型開状態とする。この型開状態の下型7aに、エア導入部61が設けられると共にダクト経路にエア噴出口64が設けられたダクト6をセットする。各ノズル部65を下方側に向け洞穴721内に収容して、エア噴出口64周りのダクト表面部分66aが洞穴721周りの隆起部上面部分722に当接するよう、ダクト6を下型7aにセットする。
前記ノズル部65の洞穴721への収容では、洞穴721内に配された板バネ体8のガイド部分83が張り出し且つ洞穴721の上方に突出しており、ダクト6を下型7aに載置するだけでは、ノズル部65が該ガイド部分83につかえる。ダクト6は、ノズル部65の先端部分がガイド部分83に被ってその一部を収容しながらも、隆起部72から浮いた状態になる(図5の鎖線)。そこで、ノズル部65のエア噴出口64が洞穴721内のガイド部分83と対向するようにしてダクト6を下型7aに載置し、ノズル部65内にガイド部分83の一部を取り込む。しかる後、ノズル部65の背面側ダクト部66を手などで隆起部72の方に向けて押圧することによって、ノズル部65,エア噴出口64を洞穴721内に収容し、ダクト6をセットする。
ノズル部65の背面側ダクト部66を板バネ体8の方に向けて押圧すると、ガイド部分83、さらに起立部分81がこの押圧を受けて、互いに近づく方向に弾性変形してエネルギ吸収する(図5の鎖線)。ノズル部65は、弾性変形で幅が狭まった両ガイド部分83の表面を滑り降りて、ガイド部分83,張出部分82を乗り越え、洞穴721内に納まる。一方、ガイド部分83,張出部分82はノズル部65を通過しダクト内に入ることで、ノズル部65の規制から解放され、弾性変形で吸収したエネルギを放出し、張出部分82がダクト部66のエア噴出口周縁内面66d、いいかえればノズル部65の基端周りのダクト内面66dを押圧する(図5の中黒矢印)。起立部分81も弾性変形で吸収したエネルギを放出し、図5の白抜き矢印のごとくノズル部65の内面を押圧する。そうして、エア噴出口64周りのダクト部66を洞穴721周りの隆起部上面部分722に密着させてシールする。本実施形態は、また、環状凹所662の内周側及び外周側に在るダクト表面部分66aが隆起部上面部分722に当接し、密着,シールするようにしている(図5)。
発泡型7への斯かるダクトのセットで、ダクト6はほぼ同一平面上に形成されたダクト主部を水平に配して、起立するノズル部65が洞穴721に納められ、前記密着,シールで、洞穴721内に納まるエア噴出口64の口を塞いだ格好になる。ダクト主部からはエア導入部61が上方へ突出する。
発泡型7へのダクト6のセットと相前後して、本実施形態は図4のごとく上型7bの型面76に不織布91をセットする。ダクト6入りシートパッド1が成形された時点で、不織布91がダクト6を覆って、シートパッド裏面1bに該不織布91を一体被着させるためである(図3)。尚、図7は不織布91の図示を省く。
次に、図4の型開状態のまま、下型7aのキャビティ70を形成する型面71に、注入ホースh等を使用してシートパッド成形用ウレタン発泡原液等の発泡原料mを所定量注入する。
続いて、上型7bを作動させ型閉じする(図7)。上型7bと下型7aとの型閉じで、ダクト6がインサートセットされたシートパッド1用キャビティ70ができる。
本実施形態は発泡型7へのダクト6のセット後、発泡原料mを注入し、その後、型閉じしたが、発泡型7にダクト6をセットした後、型閉じし、その後、発泡原料mを注入することもできる。
前記型閉じの後、主工程の発泡成形に移る。図7の型閉じ状態を所定時間維持し、図3ごとくのダクト6が埋設一体化されるシートパッド1を発泡成形する。
ここで、板バネ体8がないと、下型7aにダクト6をセットし、型閉じしても、ダクト6に反りや変形などが生じ、下型7aとダクト6間に隙やダクト6の浮きが発生する虞もある。エア噴出口64を塞ぎきれないケースも起こり得る。しかし、本発明は、洞穴721内に板バネ体8を配設し、既述のごとく起立部分81,ガイド部分83が弾性復元によるエネルギでもって、エア噴出口64周りのダクト表面部分66aを隆起部上面部分722へ強制的に押さえ付け、シールし、エア噴出口64の口を塞ぐ。
本実施形態は、さらにダクト表面部分66aにエア噴出口64を囲む環状凹所662を設けている。下型7aへのダクトのセットで、隆起部上面部分722が該環状凹所662を塞いでダクト表面部分66aに当接する。環状凹所662をまたぐ内周側及び外周側に在るダクト表面部分66aが隆起部上面部分722に当接する。万一、隆起部上面部分722へのダクト表面部分66aの圧接が何らかの理由で弱くなり、図6のごとく発泡原料mがエア噴出口64へ向かって侵入したとしても、環状凹所662に入り込めば、そこがバッファ空間ptになる。発泡原料mが該環状凹所662に滞留する。滞留と同時に、発泡原料mの硬化も始まり、さらなる後続発泡原料mの侵入を妨げる。
ここで、図5に代わる図8のような環状凹所662をなしにした他態様のダクトでも特に問題ないが、本実施形態のごとく環状凹所662を設けることによって、発泡成形時における発泡原料mのエア噴出口64内への侵入を完璧に阻止でき、より好ましくなっている。尚、図8の符号jはダクト部66と隆起部上面部分722との当接,密着部分を示す。
斯かる発泡型7へのダクト6,不織布91のセット下で、ダクト6及び不織布91をインサートしてシートパッド1を発泡成形する。隆起部72で乗員当接側のシートパッド表面1aに形成する窪み21を形成し、且つ該窪み21をエア噴出口64に合わせて空気吹き出し口20にするダクト6入りシートパッド1が発泡成形される。不織布91がダクト6の裏面側略全体を覆う。ダクト背面部分66bを覆う不織布91は、乗員着座による製品使用でのシートパッド1の変形で、シートパッド1からダクト6がもげるのを防ぐ効果がある。符号5はエア導入部61に巻き付く弾性シール部で、発泡成形時に発泡原料mが凹み73内に侵入して、該弾性シール部5がシートパッド1と同時成形される。
シートパッド1の発泡成形を終え、脱型すれば、所望のダクト6入りシートパッド1が得られる(図1〜図3)。ダクト6入りシートパッド1に表皮99を被せると、車両用座席シートの座部用シートクッションになる。
(2)実施形態2
本実施形態は、図9,図10の板バネ体8を有するダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型7である。図9は実施形態1とは異なる板バネ体8を備えた発泡型7へダクトをセットした説明断面図で、図5に対応する断面図、図10は発泡型7へのダクトのセット進行状況に係る説明断面図を示す。
発泡型7は、実施形態1と同様、窪み21を形成する隆起部72に、その上面部分722から洞穴721が掘り下げさられ、且つ洞穴721内に、対向する二枚の板片部8bが弾発性を有して互いの対向間隔を維持する板バネ体8が配設される。しかるに、本板バネ体8は、実施形態1と違って洞穴底面721bに固定されずに、常態でその底片部8aが、圧縮コイルバネsgの弾性付勢力で洞穴底面721bに引き寄せられて密着する。板バネ体8が洞穴721に上下動可能に取付けられる。
具体的には、下型7aに洞穴底面721bから下型下面7aに貫通する通孔thが形成され、該通孔thに軸部shを挿通する可動軸体Kが設けられる(図9)。可動軸体Kは、軸部shの頭部he周りを板バネ体8の底片部8aに固着一体化する一方、通孔thを貫通した軸部shと該軸部先端に固着した押え板dcとの間に圧縮コイルバネsgが介装される。この可動軸体Kと一体となった板バネ体8は、常態で、圧縮コイルバネsgによって洞穴底面721bに圧接する付勢力を受けつつ(図10のイ)、該圧縮コイルバネsgに抗する外力を加えれば、図10(ロ)のごとく洞穴底面721bから浮上できる構成にある。
また、実施形態1はダクトに環状凹所662を設けたが、これに代って発泡型7に環状溝723を設ける。洞穴721周りの隆起部上面部分722に、環状溝723が形成され、発泡型7へのダクト6のセットで、エア噴出口64周りのダクト部66に係るダクト表面部分66aが、該環状溝723を塞ぐようにして隆起部上面部分722に当接する。
他の発泡型7の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本発泡型7を用いたダクト入りシートパッドの製造方法は、発泡型7へのダクトのセットが実施形態1とは若干異なる。
発泡型7へのダクトのセットで、各ノズル部65を洞穴721内に収容するが、ダクトを下型7aに載置するだけでは、実施形態1と同様、ノズル部65がガイド部分83につかえる。ダクトは、ノズル部65の先端部分がガイド部分83に被ってその一部を収容しながらも、隆起部72から浮いた状態になる(図10のイ)。そこで、ノズル部65のエア噴出口64が洞穴721内のガイド部分83と対向するようにしてダクトを下型7aに載置し、ノズル部65内にガイド部分83の一部を取り込む。次に、ノズル部65の背面側ダクト部66を手などで隆起部72の方に向けて押圧する。さらに、本実施形態はこれに同期させて、圧縮コイルバネsgの付勢力に抗して、押え板dcを図示しないエアシリンダロッド等で突き上げ、可動軸体K,板バネ体8を上動させる(図10のロの白抜き矢印)。
板バネ体8に向かうノズル部背面側ダクト部66の押圧と、可動軸体K,板バネ体8の上動とによって、ガイド部分83、さらに起立部分81が互いに近づく方向に弾性変形してエネルギ吸収する(図10のロの黒矢印)。ノズル部65は、弾性変形で幅が狭まった両ガイド部分83の表面を滑り降りて、ガイド部分83,張出部分82を一瞬にして乗り越え、洞穴721内に納まる(図9)。と同時に、板バネ体8に向かうノズル部背面側ダクト部66の押圧と、可動軸体K,板バネ体8の上動を解除する。
ガイド部分83,張出部分82はノズル部65を通過しダクト内に入ることで、ノズル部65の規制から解放され、弾性変形で吸収したエネルギを放出し、張出部分82がダクト部66のエア噴出口周縁内面66d、いいかえればノズル部65の基端周りのダクト内面66dを押圧する(図9)。そうして、エア噴出口64周りのダクト部66を洞穴721周りの隆起部上面部分722に密着させてシールする。起立部分81も弾性変形で吸収したエネルギを放出し、ノズル部65の内面を押圧して密着,シールする。
さらに、本実施形態は圧縮コイルバネsgが弾性復元して、洞穴底面721bから浮き上がっている板バネ体8を、該圧縮コイルバネsgの付勢力で該洞穴底面721bへ引き寄せる。その結果、板バネ体8の張出部分82がノズル部65の基端周りのダクト内面66dを洞穴721内へと強く引き込むことになり、エア噴出口64周りのダクト部66を洞穴721周りの隆起部上面部分722へより強力に密着させる。両者のシール性が一段と高まり、下型7aへのダクトのセットで、エア噴出口64の口をより確実に塞ぐ。
加えて、本実施形態は、下型7aへのダクト6のセットで、エア噴出口64周りのダクト部66に係るダクト表面部分66aが、環状溝723を塞ぐようにして隆起部上面部分722に当接,密着し、シールに万全を期す(図9)。
後は、実施形態1と同様で詳細を省くが、前記ダクト6のセットと相前後して、不織布91を上型7bにセットし、型開状態で発泡原料mを下型7aに注入する。その後、型閉じし、ダクト6が埋設一体化されるシートパッド1を発泡成形して、所望のダクト6入りシートパッド1を得る。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
(3)効果
このように構成したダクト入りシートパッドの製造方法及びこれに用いる発泡型7によれば、発泡型7へのダクト6のセットで、板バネ体8に係る二枚の板片部8bが互いの間隔を詰めるようにしてエア噴出口64からダクト6内へ侵入し、さらに、二枚の板片部8bが詰められた距離を弾性復元で広げて、ダクト内からダクト内面66dを強制的に押さえ付け、エア噴出口64周りのダクト部66を、洞穴721周りの隆起部上面部分722に密着、シールするので、エア噴出口64の口を塞ぐことができる。単に型面にダクトをセットするのと違って、板バネ体8の弾性復元力で、エア噴出口64周りのダクト部66を、洞穴721周りの隆起部上面部分722に押さえ付けるので、シール性が高まる。その後の発泡成形で、エア噴出口64からダクト6内に発泡原料mが侵入するのを防止できる。
そして、洞穴721に配される板バネ体8は、二枚の起立部分81が底片部8aから洞穴開口721aの上方へ向けて正面視逆ハの字状に広がり、その先端で両張出部分82が外方に屈曲し互いに遠ざかるよう外方略水平に張出す。さらに、該張出部分82の先端で、底片部8a側へ屈折し、斜め上方へ両ガイド部分83が互いの距離をテーパ状に減少させて延びるので、下型7aへのダクト6のセットが容易になる。
下型7aへのダクトのセットで、洞穴721上でガイド部分83につかえるノズル部65の背面側ダクト部66を上方から押さえ付けるだけで、エア噴出口64を形成するノズル部65の先端が両ガイド部分83を押圧し、弾性変形させて両者を近づけ、また両起立部分81も弾性変形させて両者を近づける(図5の鎖線)。ノズル部65は、ガイド部分83を該ノズル部65内に入り込ませて、ガイド部分83の表面を滑り降りながら洞穴721内へと向かう。そうして、ノズル部65がガイド部分83,張出部分82を乗り越え、下型7aへのダクト6のセットが難なく完了する。
その一方、ノズル部65の背面側ダクト部66を上方から押さえ付けた前記圧力が、ガイド部分83,張出部分82の弾性変形で一旦エネルギ吸収される。そうして、ノズル部65がガイド部分83,張出部分82を乗り越えた時点でエネルギ放出し、張出部分82,起立部分81はダクト内部からエア噴出口64周りのダクト内面66dを強く押え付ける。この押え付ける力で、エア噴出口64周りのダクト部66を、洞穴721周りの隆起部上面部分722に押圧し、密着,シールする(図5の実線)。
下型7aにダクトを上述のごとく上方から押さえ付けてセットするだけで、エア噴出口64周りのダクト部66と隆起部72のシール性がアップし、特段の新たな装置等を必要としない。ダクトを押え付ける力を活用し、弾性変形によるエネルギ吸収と弾性復元によるエネルギ放出をうまく利用した前記板バネ体8の自律作用で、ダクト表面部分66aと隆起部72との密着シール性を高めることができる。
これまで、ダクト6のエア噴出口64を型面に当てて塞ぎ、該ダクト6を発泡型7にインサートセットしてシートパッド1を発泡成形しても、発泡原料mがエア噴出口64からダクト6内へ侵入する問題があった。特に車両用座席シートのダクト6入りシートパッド1には、図1のごとくエア噴出口64がダクト6の端部に分散して複数配設されており、各エア噴出口64をそれぞれ塞いで発泡型7にセットしたつもりでも、どこかが浮いてしまう不具合が生じやすかった。エア噴出口64からダクト内への発泡原料mの侵入を回避して、ダクト6を埋設したシートパッド1を一体発泡成形するのは難しかった。
こうした問題に対し、本発明は、発泡型7へのダクトのセットで、洞穴721内に配した板バネ体8の力を借りて、エア噴出口64を取り巻くダクト表面部分66aが、前記窪み21を形成する隆起部72とでエア噴出口64の口を覆う。板バネ体8の弾性復元力でもって、ダクト6の各端部に分散配設されるエア噴出口64(具体的にはエア噴出口64を取り巻くダクト表面部分66a)が有する寸法誤差を解消する。ダクト表面部分66aと隆起部72との当接具合に微妙な寸法誤差が生じていても、板バネ体8がダクト内部から強制的に押え付けるその弾性復元力で、ダクト表面部分66aを隆起部72に密着、シールさせる。各部の寸法誤差をも吸収する。次工程のシートパッド1の発泡成形で、発泡原料mがエア噴出口64からダクト6内に侵入するのをうまく阻止できる。
さらに、実施形態2のごとく、圧縮コイルバネsgによる弾性付勢力で洞穴底面721bに引き寄せられて密着する板バネ体8であれば、圧縮コイルバネsgの弾性復元力も加わって、板バネ体8がエア噴出口64を取り巻くダクト表面部分66aを洞穴721内へ引き寄せることになり、一層好ましくなる。各部の寸法誤差をより効果的に吸収し、ダクト表面部分66aを隆起部72に密着、シールするのが磐石となる。
加えて、エア噴出口64を取り巻くダクト表面部分66aに、エア噴出口64を囲む環状凹所662が設けられ、発泡型7へのダクトのセットで、隆起部上面部分722が環状凹所662を塞ぐようにしてダクト表面部分66aに当接すると、万一、何らかの理由で隆起部上面部分722とダクト表面部分66aとに隙間ができたとしても、発泡成形時にエア噴出口64への発泡原料mの侵入阻止に簡単に対処できる。発泡成形時に発泡原料mがエア噴出口64へ向かって侵入したとしても(図6の矢印)、環状凹所662に一旦入り込み、そこで発泡原料mが硬化して後続侵入を絶つ。環状凹所662がバッファ空間ptになって、侵入してきた発泡原料mをここに停滞させる。発泡原料mの停滞に伴って時間経過と共に硬化も始まり、さらなる後続発泡原料mの侵入を妨げる。発泡成形時に発泡圧が上昇したりして、隆起部上面部分722とダクト表面部分66aとの間に隙ができたとしても、何ら問題ない。
該環状凹所662に代えて、発泡型7の隆起部72の上面部分722に環状溝723を形成しても、環状凹所662と同様の効果を得る。
もし、仮に発泡原料mがエア噴出口64からダクト6内に侵入すると、エア噴出口64は、シートパッド1のクッション性を得るためにシートパッド表面1aから相当の距離があり、ダクト6内に入り込んだ発泡原料mの取り除き作業は困難を極める。従来のエア噴出口64を型面に当接させるだけで成形されるダクト6入りシートパッド1は、歩留まり低下を余儀なくされる。ダクト6内の発泡原料m硬化を放置すれば、ダクト6の通気抵抗を上昇させて、快適性を求めて温度調整する座席シートに支障をきたす。
これに対し、本ダクト6入りシートパッドの製法及びこれに用いる発泡型7は、既述のごとく板バネ体8、さらに環状凹所662や環状溝723によって、シートパッド発泡成形時の発泡原料mがエア噴出口64内に侵入するのを完全阻止でき、ダクト6内に入り込んだ発泡原料mの取除き作業を解消し、歩留まり向上を果たす。板バネ体8や環状凹所662,環状溝723によって、発泡成形時におけるエア噴出口64のシール性が高まることから、ダクト6の寸法精度もある程度許容できるようになる。製品の低コスト化にもつながる。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。シートパッド1,ダクト6,ダクト部66,発泡型7,隆起部72,板バネ体8等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。例えば、実施形態はエア噴出口64用のノズル部65を設けたが、ノズル部65を設けずに、ダクト6に孔を直接開けて、これをエア噴出口64とすることもできる。環状凹所662と環状溝723とを併用することもできる。
1 シートパッド
1a 表面(シートパッド表面)
1b 裏面(シートパッド裏面)
20 空気吹き出し口
21 窪み
6 配風用ダクト(ダクト)
61 エア導入部
64 エア噴出口
66 ダクト部(エア噴出口周りのダクト部)
66a ダクト表面部分
662 環状凹所
7 発泡型
72 隆起部
721 洞穴
722 隆起部上面部分
723 環状溝
8 板バネ体
8b 板片部
m 発泡原料

Claims (4)

  1. エア導入部(61)が設けられると共にダクト経路にエア噴出口(64)が設けられた配風用ダクト(6)を、発泡型(7)にセットし、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)が埋設されるシートパッド(1)を発泡成形し、その発泡成形で、乗員当接側のシートパッド表面(1a)に形成する窪み(21)を前記エア噴出口(64)に合わせて空気吹き出し口(20)にするダクト入りシートパッドの製造方法であって、
    前記窪み(21)を形成する隆起部(72)に、その上面部分(722)から洞穴(721)が掘り下げさられ、且つ該洞穴(721)内に、対向する二枚の板片部(8b)が弾発性を有して互いの対向間隔を保持する板バネ体(8)が配設された発泡型(7)を用いて、
    該発泡型(7)への前記ダクト(6)のセットで、二枚の該板片部(8b)が互いの間隔を詰めるようにして前記エア噴出口(64)からダクト(6)内へ侵入し、さらに、二枚の該板片部(8b)が詰められた距離を弾性復元で広げて、該エア噴出口(64)周りのダクト部(66)を、前記洞穴(721)周りの隆起部上面部分(722)に密着させ、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)をインサートしてシートパッド(1)を一体発泡成形することを特徴とするダクト入りシートパッドの製造方法。
  2. 前記エア噴出口(64)周りの前記ダクト部(66)のダクト表面部分(66a)に、エア噴出口(64)を囲む環状凹所(662)がさらに設けられ、前記発泡型(7)へのダクト(6)のセットで、前記隆起部上面部分(722)が該環状凹所(662)を塞ぐようにしてダクト表面部分(66a)に当接する請求項1記載のダクト入りシートパッドの製造方法。
  3. 前記洞穴(721)周りの隆起部上面部分(722)に、環状溝(723)がさらに形成され、前記発泡型(7)へのダクト(6)のセットで、前記エア噴出口(64)周りの前記ダクト部(66)に係るダクト表面部分(66a)が、該環状溝(723)を塞ぐようにして該隆起部上面部分(722)に当接する請求項1又は2記載のダクト入りシートパッドの製造方法。
  4. エア導入部(61)が設けられると共にダクト経路にエア噴出口(64)が設けられた配風用ダクト(6)を、発泡型(7)にセットし、次いで、発泡原料(m)の注入及び型閉じを経て、該ダクト(6)が埋設されるシートパッド(1)を発泡成形し、その発泡成形で、乗員当接側のシートパッド表面(1a)に形成する窪み(21)を前記エア噴出口(64)に合わせて空気吹き出し口(20)にするダクト入りシートパッドの製造方法に用いる前記発泡型であって、
    前記窪み(21)を形成する隆起部(72)に、その上面部分(722)から洞穴(721)が掘り下げさられ、且つ該洞穴(721)内に、対向する二枚の板片部(8b)が弾発性を有して互いの対向間隔を維持する板バネ体(8)が配設され、
    前記ダクト(6)のセットで、二枚の該板片部(8b)が互いの間隔を詰めるようにして前記エア噴出口(64)からダクト(6)内へ侵入し、さらに、二枚の該板片部(8b)が詰められた距離を弾性復元で広げて、該エア噴出口(64)周りのダクト部(66)を、前記洞穴(721)の開口周囲の隆起部上面部分(722)に密着させることを特徴とするダクト入りシートパッドの製造方法に用いる発泡型。
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