JP6525832B2 - 計量装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作業者が一定量の被計量物を袋又は容器等に詰める作業を行うために用いられる計量装置に関する。
従来から、食品等を生産する生産工場や小売店等において、一定量の被計量物が袋又は容器等に詰められた定量詰め商品を生産するために、計量装置が用いられている。
特許文献1には、目標重量の設定がなされる計量装置に利用される目標重量報知装置が記載されている。この目標重量報知装置は、設定された目標重量に対し、計量値の不足と計量値のオーバーとを異なる音で示すものであり、目標重量値を重量間隔において複数記憶する目標重量記憶手段と、計量センサーの出力信号から計量値と目標重量値とを比較し、計量値がどの目標重量ランクに属するか判定する計量ランク判定手段と、計量ランク判定手段の判定結果に応じて警報音を指令する警報音指令手段と、計量値が目標重量に達したことを判定する目標達成判定手段と、目標達成判定手段の指令に応じて警報音を変化させる警報音変化手段と、を備え、複数の目標重量毎に警報音を発するよう構成されている。
特開2007−139716号公報
定量詰め商品の生産を行う場合に、計量装置には、1個の商品とする被計量物の重量の目標値(目標重量値)を含む適量範囲が予め設定されている。そして、計量される被計量物の重量値が適量範囲内であると、適量であることが報知される。作業者は、被計量物を計量装置に載せ、適量と報知された被計量物を計量装置から取り出して袋又は容器等に詰めて定量詰め商品を生産する。また、100g詰め商品、200g詰め商品のように、目標重量値が異なる商品の生産にも同一の計量装置が用いられる。
このような定量詰め商品の生産に用いられる従来の計量装置では、目標重量値が異なる商品毎に、目標重量値等の定量計量に必要となる計量条件(情報)を、予め設定しておかなければならないので、その設定作業が煩雑である。目標重量値が異なる商品の種類が多いほど、設定作業がより煩雑になる。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、目標重量値の異なる複数種類の商品の生産に使用される計量装置において、それらの商品となる被計量物を計量するために必要な情報の設定作業が簡単になる計量装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある形態に係る計量装置は、載置部に載せられる被計量物の重量を計量する計量手段と、等差数列または等比数列をなしそれぞれ目標重量値となり得る複数の目標候補値のうちの最小値である最小目標候補値と、前記目標重量値に対する適量範囲を画定するために必要な情報である適量範囲画定情報とを含み、かつ前記最小目標候補値以外の目標候補値を含まない情報からなる計量設定情報を予め入力するための入力手段と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値と前記計量設定情報とに基づいて、前記複数の目標候補値のうちのいずれか1つに等しく前記被計量物の重量値に応じた目標重量値を導出するとともに、この目標重量値に対応する適量範囲を導出する演算手段と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値が前記適量範囲内の値であるか否かを判定する重量値判定手段と、前記重量値判定手段による判定結果を報知する報知手段と、前記演算手段によって導出された前記目標重量値を表示する表示手段とを備えている。
この構成によれば、複数の目標重量値となり得る複数の目標候補値のうちの最小目標候補値を予め設定しておくだけで、載置部に載せられた被計量物の重量値に応じて異なる目標重量値を導出することができるので、目標重量値が異なる複数種類の商品の生産に使用される際に、設定する情報が少なくて済み、設定作業が簡単になる。
前記計量設定情報として、前記入力手段によって、等差数列をなす前記複数の目標候補値の初項及び公差となる前記最小目標候補値と、前記適量範囲の大きさを示す許容値または前記許容値を算出するために必要な値からなる前記適量範囲画定情報と、のみが入力されており、前記演算手段は、前記複数の目標候補値が前記等差数列をなすことから導かれた所定の演算式と、前記最小目標候補値と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値とに基づいて目標重量値を算出し、この目標重量値を前記適量範囲の下限値に決め、この下限値に前記許容値を加算した値を前記適量範囲の上限値に決めて前記適量範囲を導出するよう構成されていてもよい。
この構成によれば、作業者が計量作業を行っているときに目標重量値(ある1つの目標候補値に相当)が算出されるので、最小目標候補値以外の目標候補値を記憶しておく必要がない。
前記計量設定情報として、前記入力手段によって、等差数列をなす前記複数の目標候補値の公差と、前記最小目標候補値と、前記適量範囲の大きさを示す許容値または前記許容値を算出するために必要な値からなる前記適量範囲画定情報と、のみが入力されており、前記演算手段は、前記複数の目標候補値が前記等差数列をなすことから導かれた所定の演算式と、前記複数の目標候補値の公差と、前記最小目標候補値と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値とに基づいて目標重量値を算出し、この目標重量値を前記適量範囲の下限値に決め、この下限値に前記許容値を加算した値を前記適量範囲の上限値に決めて前記適量範囲を導出するよう構成されていてもよい。
この構成によれば、作業者が計量作業を行っているときに目標重量値(ある1つの目標候補値に相当)が算出されるので、最小目標候補値以外の目標候補値を記憶しておく必要がない。
前記演算手段は、前記導出した目標重量値に対して前記適量範囲を導出するとともに、前記適量範囲の上限値を超える範囲である過量範囲と、前記適量範囲の下限値未満となる範囲である軽量範囲とを導出し、この際、前記複数の目標候補値を小さい順に並べたときにn番目(nは正の整数)の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲とが重複することなく連続するように、前記導出した目標重量値に対する前記過量範囲と前記軽量範囲とを導出するよう構成され、前記重量値判定手段は、前記計量手段により計量される被計量物の重量値が、前記演算手段で導出された前記適量範囲、過量範囲及び軽量範囲のいずれの範囲内の値であるかを判定するよう構成されていてもよい。
この構成によれば、被計量物の重量値が適量でない場合には、軽量であるか過量であるかの報知もなされるので、計量作業がやりやすくなる。
前記演算手段は、前記計量手段から所定時間間隔で被計量物の重量値を取得し、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が大きくなる場合における、前記n番目の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、前記n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲との境界値である第1の境界値を、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が小さくなる場合における、前記n番目の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、前記n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲との境界値である第2の境界値よりも、大きい値とするよう構成されていてもよい。
この構成によれば、n番目の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲との境界値付近において、被計量物の重量値が安定せずに不安定な場合でも、表示手段に表示される目標重量値の変動が無くなるとともに、報知手段で報知される判定結果(軽量、過量)にも変動が無くなるので、計量作業がやりやすくなる。
所定値である目標重量値切換幅が予め設定されており、前記演算手段は、前記第1の境界値を、前記n番目の目標候補値と前記n+1番目の目標候補値との和の2分の1に前記目標重量値切換幅を加算した値とし、前回第2の境界値を、前記n番目の目標候補値と前記n+1番目の目標候補値との和の2分の1に前記目標重量値切換幅を減算した値とするよう構成されていてもよい。
前記演算手段は、前記入力手段によって前記計量設定情報が入力されたときに前記計量設定情報に基づいて前記最小目標候補値以外の目標候補値を予め算出して全ての前記目標候補値を予め記憶するとともに、前記計量手段による被計量物の計量がなされたときに前記記憶している前記複数の目標候補値の中から前記被計量物の重量値に最も近い目標候補値を選択し、これを前記目標重量値に決めるよう構成されていてもよい。
前記目標重量値を固定するとともに前記固定を解除するための操作手段をさらに備え、前記操作手段に前記目標重量値を固定する操作が行われたときに、その操作時点において前記演算手段によって前記被計量物の重量値と前記計量設定情報とに基づいて導出されている前記目標重量値及び適量範囲に固定され、この固定の解除操作がなされるまで前記演算手段は新たに目標重量値及び適量範囲の導出を行わないよう構成されていてもよい。
この構成によれば、例えば、同じ目標重量値(A)の商品を連続して生産する場合に、作業者が、載置部に被計量物を載せて表示手段に目標重量値(A)が表示されているときに、操作手段を操作して目標重量値(A)を固定すれば、それ以降、被計量物の重量値が目標重量値(A)以外の目標重量値(B)に応じた値となったとしても、目標重量値(B)の表示や、目標重量値(B)に対する適量か否かなどの判定結果の報知がなされなくなる。これにより、作業者はとまどうことなく目標重量値(A)の商品を生産することができ、この場合の計量作業がやりやすくなる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、目標重量値の異なる複数種類の商品の生産に使用される計量装置において、それらの商品となる被計量物を計量するために必要な情報の設定作業が簡単になるという効果を奏する。
図1(A)は、本発明の実施形態の計量装置の一例を示す外観図であり、図1(B)は、図1(A)の計量装置の構成を示すブロック図である。 図2は、被計量物の重量値と複数の目標候補値等の関係の一例を示す図である。 図3(A)〜(F)は、定量計量モードにおける計量装置の表示部及び判定ランプの動作状態の一例を示す図である。 図4は、本実施形態の計量装置の定量計量モードにおける動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態)
図1(A)は、本発明の実施形態の計量装置の一例を示す外観図であり、図1(B)は、図1(A)の計量装置の構成を示すブロック図である。
この計量装置は、計量部11と、本体15と、制御器20とを備えている。この計量装置は、被計量物の定量詰め(例えば、お茶やコーヒー豆等のパック詰め)の商品を生産するために用いられ、例えば、200g、400g、600g等の重量の異なる商品を生産する場合に有用である。
計量部11は、被計量物が載せられる計量皿(載置部)12と、計量皿12を支持して、計量皿12上の被計量物の重量を計量するためのロードセル等の重量センサ13等からなる。なお、重量センサ13は、図示しない公知の信号処理回路(例えば、増幅器やA/D変換器等)を介して制御器20に接続されている。これにより、計量皿12に載っている被計量物の重量は、重量センサ13からの計量信号に基づいて制御器20で算出される。重量センサ13及び制御器20は、本体15の筐体内に格納されている。
本体15には、その前面に、操作部16と、表示部(表示手段)17と、判定ランプ(報知手段)18とが備えられている。操作部16は、複数のスイッチ等で構成され、計量装置の動作開始および動作停止等の操作を行う操作手段、並びに計量装置の動作条件(例えば後述の計量設定情報など)の値等を制御器20に予め入力するための入力手段として機能する。つまり、操作部16を用いることで、操作部16の操作による様々な入力信号が制御器20に入力され、必要に応じて制御器20の記憶部に記憶される。表示部17は、例えば小型の液晶ディスプレイを用いて構成され、制御器20によって算出される被計量物の重量等を表示する。判定ランプ18は、例えば多色LEDを用いて構成され、点灯色を変更できる。
制御器20は、例えばマイクロコントローラ等によって構成され、マイクロコントローラのCPU等からなる演算部と、マイクロコントローラのRAM及びROM等からなる記憶部とを有している。
制御器20は、重量センサ13及び操作部16からの信号を入力し、表示部17へ表示するデータ等の信号を出力するとともに、判定ランプ18を制御する。また、制御器20は、演算手段、重量値判定手段等として機能する他、重量センサ13とともに計量皿12に載せられた被計量物の重量を計量する計量手段として機能する。なお、制御器20は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
以上のように構成された計量装置の動作について説明する。この計量装置の動作は制御器20によって制御され、計量装置を動作させるために必要な情報はすべて制御器20の記憶部に記憶されており、また、動作中に記憶される情報はすべて制御器20の記憶部に記憶される。なお、この計量装置は、例えば、ひょう量が3000g、目量が1gである。
この計量装置は、使用者が操作部16を操作して、設定モードと通常計量モードと定量計量モードに切り替えることができる。通常計量モードは、被計量物の重量を計量するためのモードであり、定量計量モードは、定量詰め商品を生産するためのモードである。ここでは、定量計量モードと、それに関連する設定モードとについて説明する。
定量計量モードにおける計量を行う前に、作業者あるいは管理者等の使用者が、計量開始前に、操作部16を操作して、設定モードを選択し、さらに設定モードにおいて、定量計量モードに必要な情報、すなわち生産予定の定量詰め商品となる被計量物を計量するために必要な情報(計量設定情報)を入力しておく。
例えば、200g、400g、600g等の定量詰め商品、すなわち、目標重量値(以下、「目標値」という)が200gの倍数となる複数種類の定量詰め商品を生産する場合について説明する。
定量詰め商品では、目標値に対する許容範囲である適量範囲が決められる。例えば、200gの定量詰め商品の場合には、目標値を200g、適量範囲を画定するために必要な情報である許容値(Q)を例えば10gと設定することにより、適量範囲が200g以上、210g以下となり、200g以上、210g以下の被計量物からなる商品が、200gの定量詰め商品として生産される。すなわち、この例では、適量範囲の下限値を目標値に決め、適量範囲の上限値を(目標値+許容値)に決めている。
ここで、本実施形態では、200g、400g、600g等の200gの倍数が目標値となり得る目標候補値の一例であり、これら複数の目標候補値のうちの最小値である最小目標候補値(200g)と、許容値Q(10g)とを、計量設定情報として予め入力しておく。
この場合の被計量物の重量値と複数の目標候補値等の関係を図2に示す。
本例の計量装置はひょう量が3000gであるので、図2では、0〜3000gの範囲の重量値が示されている。また、本例の計量装置は目量が1gであるので、以下では、被計量物の重量値(W)などの重量も1g単位で考える。例えば、計量される被計量物の重量値Wは、1g未満が四捨五入されて1g単位で算出されるものとする。
図2において、m1(200g),m2(400g),m3(600g),・・・,m14(2800g)は、それぞれ目標候補値である。また、F1,F2,F3,・・・,F14は、それぞれ、目標候補値m1,m2,m3,・・・,m14が目標値となった場合の適量範囲である。また、L1,L2,L3,・・・,L14は、それぞれ、目標候補値m1,m2,m3,・・・,m14が目標値となった場合の軽量範囲である。また、H1,H2,H3,・・・,H14は、それぞれ、目標候補値m1,m2,m3,・・・,m14が目標値となった場合の過量範囲である。
よって、M1,M2,M3,・・・,M14は、それぞれ、目標候補値m1,m2,m3,・・・,m14が目標値となった場合の目標値関連範囲(軽量範囲、適量範囲及び過量範囲)である。
例えば、目標候補値m1(200g)が目標値となった場合には、軽量範囲L1が1g≦L1≦199g、適量範囲F1が200g≦F1≦210g、過量範囲H1が211g≦H1≦299gとなり、目標値関連範囲M1は1g≦M1≦299gとなる。
また、目標候補値m2(400g)が目標値となった場合には、軽量範囲L2が300g≦L2≦399g、適量範囲F2が400g≦F2≦410g、過量範囲H2が411g≦H2≦499gとなり、目標値関連範囲M2は300g≦M2≦499gとなる。
このように、本例では、目標候補値mt(m2〜m13、すなわちtが2〜13)が目標値となる場合には、
軽量範囲Ltが(200×t−100)g≦Lt≦(200×t−1)g、
適量範囲Ftが(200×t)g≦Ft≦(200×t+10)g、
過量範囲Htが(200×t+11)g≦Ht≦(200×t+99)gとなり、
目標値関連範囲Mtは(200×t−100)g≦Mt≦(200×t+99)gとなる。
また、目標候補値m14(2800g)が目標値となった場合には、軽量範囲L14が2700g≦L14≦2799g、適量範囲F14が2800g≦F14≦2810g、過量範囲H14が2811g≦H14≦3000gとなり、目標値関連範囲M14は2700g≦M14≦3000gとなる。
最大の目標候補値(本例では、m14=2800g)は、それが目標値になった場合に、その目標値に対応する適量範囲の上限値がひょう量以下であることを満足するように決められる。
ここで、目標候補値m1〜m14において、値が小さい方から数えてn番目(nは1〜13)の目標候補値m(n)が目標値となる場合の過量範囲H(n)と、n+1番目の目標候補値m(n+1)が目標値となる場合の軽量範囲L(n+1)との境界値を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1としている。例えば、1番目の目標候補値m1が目標値となる場合の過量範囲H1と、2番目の目標候補値m2が目標値となる場合の軽量範囲L2との境界値は、(200+400)/2=300(g)となる。本例では、境界値である300gを、400gを目標値とする場合の軽量範囲L2の下限値にしているが、200gを目標値とする場合の過量範囲H1の上限値とするようにしてもよい。
このようにして、n番目の目標候補値が目標値となる場合の過量範囲と、n+1番目の目標候補値が目標値となる場合の軽量範囲とが、重複することなく連続するように決められる。また、本例では、値が最小である1番目の目標候補値m1が目標値となる場合の軽量範囲L1の下限値を1gとしているが、1gより大きい所定の値(例えば、正確に測れることが保証されている最小測定量)としてもよい。
制御器20は、例えば、定量計量モードにおいて、所定時間間隔で逐次取得する重量センサ13からの計量信号に基づいて、計量皿12に載せられた被計量物の重量値(W)を算出し、その重量値Wに基づいて目標値を算出し(目標値の算出方法は後述)、さらに、目標値に対応する適量範囲、軽量範囲及び過量範囲を前述のように算出する。そして、被計量物の重量値Wが適量範囲内の値であるときには適量と判定し、軽量範囲内の値であるときには軽量(少量)と判定し、過量範囲内の値であるときには過量と判定する。
図3(A)〜(F)は、上記例のように、計量設定情報として、最小目標候補値が200gに、許容値Qが10gに予め設定されている場合の、定量計量モードにおける計量装置の表示部17及び判定ランプ18の動作状態の一例を示す図である。表示部17では、画面左下に目標値、画面右下に許容値を表示し、画面右上に目標値に対する重量値Wの過不足量(以下、単に「過不足量」と記載)を表示している。この過不足量は、制御器20が重量値Wから目標値を減算して算出する。
図3(A)は、計量皿12に被計量物が載っていない無負荷時(重量値W=0g)の状態であり、判定ランプ18は消灯している。この無負荷時の例では、表示部17には、最小目標候補値を目標値として表示するようにしているが、これに限られない。また、この無負荷時における表示部17の表示項目等については、任意に変更できるようにしてもよい。例えば、それまでに計量された被計量物の重量値の平均値等を表示するようにしてもよい。
図3(B)は、計量皿12に重量値Wが182gの被計量物が載せられたときの状態である。この場合、制御器20は、目標値を200gと算出して表示部17に表示させ、この200gに対する過不足量である「−18」gを算出して表示部17に表示させる。また、制御器20は、軽量と判定し、判定ランプ18を赤色点灯させる。これにより、作業者は被計量物を追加する。
図3(C)は、計量皿12にさらに被計量物を追加し、重量値Wが201gになったときの状態である。この場合、制御器20は、目標値を200gと算出して表示部17に表示させ、この200gに対する過不足量である「1」gを算出して表示部17に表示させる。また、制御器20は、適量と判定し、判定ランプ18を青色点灯させる。これにより、作業者は200g詰め商品を生産する場合には、計量皿12から全ての被計量物を取り出して、袋あるいは容器に入れる。
図3(D)は、計量皿12に重量値Wが232gの被計量物が載せられたときの状態である。この場合、制御器20は、目標値を200gと算出して表示部17に表示させ、この200gに対する過不足量である「32」gを算出して表示部17に表示させる。また、制御器20は、過量と判定し、判定ランプ18を黄色点灯させる。これにより、作業者は200g詰め商品を生産する場合には、計量皿12から被計量物を一部取り出す。一方、400g詰め商品を生産する場合には計量皿12に被計量物を追加する。
図3(E)は、例えば図3(D)の状態から計量皿12にさらに被計量物を追加し、重量値Wが388gになったときの状態である。この場合、制御器20は、目標値を400gと算出して表示部17に表示させ、この400gに対する過不足量である「−12」gを算出して表示部17に表示させる。また、制御器20は、軽量と判定し、判定ランプ18を赤色点灯させる。これにより、作業者は被計量物を追加する。
図3(F)は、計量皿12にさらに被計量物を追加し、重量値Wが401gになったときの状態である。この場合、制御器20は、目標値を400gと算出して表示部17に表示させ、この400gに対する過不足量である「1」gを算出して表示部17に表示させる。また、制御器20は、適量と判定し、判定ランプ18を青色点灯させる。これにより、作業者は400g詰め商品を生産する場合には、計量皿12から全ての被計量物を取り出して、袋あるいは容器に入れる。
なお、上記において、被計量物の追加や一部取り出しを行う際には、表示部17に表示された過不足量を参考にして行うことができる。また、被計量物の追加や一部取り出しを行うことに代えて、被計量物の種類によっては、被計量物の載せ替えが行われる場合もある。
上記の図3(B)〜図3(D)のように、被計量物の重量値Wが、目標値が200gの場合の目標値関連範囲M1内に存在する場合には、表示部17に目標値として200gを表示し、その目標値に対しての過不足量を表示する。また、図3(E),図3(F)のように、被計量物の重量値Wが、目標値が400gの場合の目標値関連範囲M2内に存在する場合には、表示部17に目標値として400gを表示し、その目標値に対しての過不足量を表示する。そして、図3(B)〜図3(F)のように、重量値Wの表示された目標値に対する適量、軽量、過量の判定結果が判定ランプ18の点灯色によって報知される。
図4は、本実施形態の計量装置の定量計量モードにおける動作の一例を示すフローチャートである。この動作は制御器20の処理によって実現される。
ステップS1では、作業者の操作部16の操作によって定量計量モードが選択されたときに、制御器20は、計量設定情報に基づく定量計量モードを開始する。ここで、例えば、表示部17の画面表示を図3(A)の状態にする。なお、計量設定情報が予め複数設定されていてもよく、その場合には、操作部16の操作によって、使用する1つの計量設定情報の選択も行われる。
この後、作業者は計量作業を行う。この計量作業では、作業者は、計量皿12に被計量物を載せて、表示部17に表示される目標値が所望の値となり、かつ判定ランプ18が青色(適量の場合)に点灯したときに、計量皿12から全ての被計量物を取り出して、袋あるいは容器に入れて1個の商品を生産する。同様にして、次の商品を生産する。なお、目標値が所望の値と異なる場合や、判定ランプ18が赤色(軽量の場合)や黄色(過量の場合)の場合には、前述のように被計量物を追加したり、一部取り出したりする。
ステップS2では、制御器20は、所定時間間隔で逐次取得する重量センサ13の計量信号に基づいて計量皿12上の被計量物の重量値Wを算出する。
ステップS3では、ステップS2で算出した重量値Wに基づいて計量皿12に被計量物が載っているか否かを判定する。重量値Wが、例えば0gのときは被計量物が載っていないと判定し、1g以上になると載っていると判定する。
ステップS3において被計量物が載っていると判定したときには、ステップS4へ進み、重量値Wに応じた目標値を算出するとともに、重量値Wから目標値を減算して過不足量を算出する。
例えば、最小目標候補値(例えば図2のm1)をMとしたときに、W/Mの値の小数点以下を四捨五入して得られる整数値kを算出し、さらに、k×Mの値(目標候補値の1つ)を算出し、この値を目標値に決める。
整数値kは、複数の目標候補値(例えば図2のm1〜m14)を小さい順に並べたときに、k番目の目標候補値が目標値となることを示す値である。したがって、前述の算出方法で算出される整数値kが0になる場合(すなわち、0<W/M<0.5の場合)には、強制的に整数値kを1に決める。また、図2の場合、kの上限値は14になる。
次に、ステップS5では、適量範囲、軽量範囲及び過量範囲を算出する。これらの算出方法は例えば図2を用いて前述した通りである。例えば、適量範囲は、その下限値を目標値(k×Mの値)とし、この下限値に許容値Qを加算した値を適量範囲の上限値に決めて、適量範囲を導出する。
次に、ステップS6では、重量値Wが適量範囲内の値であるときには適量と判定し、軽量範囲内の値であるときには軽量(少量)と判定し、過量範囲内の値であるときには過量と判定する。
そして、制御器20は、表示部17にステップS4で算出した目標値と過不足量等を表示させるとともに、ステップS6の判定結果に応じた点灯色で判定ランプ18を点灯させる(ステップS7,S8)、ステップS2へ戻る。なお、ステップS7は、ステップS4のあとのステップであればよい。
なお、ステップS3において計量皿12に被計量物が載っていないと判定したときには、ステップS9へ進み、判定ランプ18が点灯していれば消灯し、表示部17を最初の表示状態(例えば図3(A)の状態)に戻す。
なお、計量設定情報として、許容値Qに代えて、許容値を算出するための許容率qを設定するようにしてもよい。ここで、許容率qを、例えば、最小目標候補値に対する割合を百分率で示したものとし、最小目標候補値を200g、許容率を5%に設定すれば、前述の許容値Qを10gに設定した場合と同じである。
一方、許容率qを、目標値に対する割合を百分率で示したものとしてもよい。この場合、算出される目標値の大小に応じて許容値が変動し、例えば、最小目標候補値を200g、許容率qを5%に設定した場合、目標値が最小目標候補値と同じ200gになる場合の許容値は10gであるが、目標値が400gになる場合の許容値は20gになる。
なお、許容値Qと許容率qは、それぞれ、目標値に対する適量範囲を画定するために必要な情報、すなわち適量範囲画定情報の一例である。
また、本例の場合、最小目標候補値として200gを設定したが、例えば、100gを設定した場合には、100g、200g、300g等の100gの倍数が、目標値となり得る目標候補値となる。このように最小目標候補値や適量範囲画定情報が異なる、複数の計量設定情報を設定することもできる。いずれにしても、複数の目標候補値は、最小目標候補値を初項とし、かつ最小目標候補値を公差とする等差数列となっている。
以上のように、計量設定情報として、1つの最小目標候補値と、適量範囲画定情報(許容値Qまたは許容率q)とを予め設定しておくだけで、重量値Wに応じた目標値が算出されて、その目標値に対して適量か、軽量か、過量かの判定がなされて報知されるので、1つの計量設定情報を設定するだけで目標値が異なる複数種類の商品となる被計量物の計量作業を行うことができる。
従来の計量装置では、異なる商品ごとに、すなわち異なる目標値ごとに、目標値と適量範囲画定情報とを設定しなければならなかった。例えば、200g、400g、600g詰めの3種類の商品を生産する場合には、200g、400g、600gの3つの目標値と、各目標値に対して適量範囲画定情報とを設定しなければならない。これに対して、本例の計量装置の場合、1つの最小目標候補値と適量範囲画定情報とを設定すればよいので、設定する情報が少なくて済み、設定作業が簡単になる。
例えば小売店等において、例えば、100gを単位にして、200g、300g、400g等の袋入りのコーヒー豆を販売する場合には、最小目標候補値を100gに設定すればよく(適量範囲画定情報は所望の値に設定)、設定作業の煩雑さを解消でき、本計量装置は有用である。
また、例えば、デパ地下(デパートの地下階にある食料品売り場)等では、惣菜を、100g当たり何円とかの表示をして販売しており、買い物客から、100g、200g、300g等の注文を受けてから計量して販売する場合等に、本計量装置を用いれば便利である。
〔計量設定情報等の他の例〕
計量設定情報等の他の例として、等差数列をなす複数の目標候補値の最小値である最小目標候補値(上記等差数列の初項)Mと、上記等差数列の公差(隣り合う目標候補値間の間隔)dと、前述の許容値Qあるいは許容率qとを設定するようにしてもよい。例えば、最小目標候補値Mを200g、公差dを50gと設定すれば、200g、250g、300g、350g等が目標候補値となる。
この場合、ステップS4における被計量物の重量値Wに応じた目標値は、例えば、次のようにして算出することができる。
例えば、(W−M+d)/dの値の小数点以下を四捨五入して得られる整数値kを算出し、さらに、(k−1)×d+Mの値(目標候補値の1つ)を算出し、この値を目標値に決めればよい。
ここでも、整数値kは、複数の目標候補値を小さい順に並べたときに、k番目の目標候補値が目標値となることを示す値である。したがって、前述の算出方法で算出される整数値kが0以下になる場合(すなわち、(W−M+d)/d<0.5の場合)には、強制的に整数値kを1に決める。
この場合も、適量範囲、軽量範囲及び過量範囲については、前述の場合と同様にして算出することができる。
なお、上記例では、計量中に目標候補値の1つを算出してそれを目標値に決めるようにしたが、操作部16の操作によって計量設定情報が設定されたときに、制御器20が全ての目標候補値を算出して予め記憶しておくようにしてもよい。そして、定量計量モードにおいて、全ての目標候補値の中から、計量中に算出される重量値Wに最も近い目標候補値を選択し、その選択した目標候補値を目標値とするようにしてもよい。さらには、操作部16の操作によって計量設定情報が設定されたときに、制御器20が全ての目標候補値を算出して予め記憶するとともに、各々の目標候補値が目標値になった場合の適量範囲を予め記憶しておくようにしてもよいし、さらには、軽量範囲及び過量範囲も予め記憶しておくようにしてもよい。但し、上記例のように、計量中に目標値となる目標候補値等を算出するようにした方が、制御器20の記憶容量が少なくて済み、製造コストの低減を図ることができる。
また、上記例では、複数の目標候補値が等差数列をなすものとしたが、等比数列をなすように構成してもよい。例えば、複数の目標候補値が50g、100g、200g、400g、・・・のように等比数列をなしてもよい。この場合、計量設定情報として、最小目標候補値(上記等比数列の例では50g)と、等比数列の公比r(上記等比数列の例ではr=2)と、前述の許容値Qあるいは許容率qとを設定するようにすればよい。
〔複数の目標候補値と計量設定情報とのまとめ〕
(1)複数の目標候補値が、初項と公差が同一である等差数列をなす場合には、計量設定情報として、最小目標候補値(=初項=公差)と、許容値Qあるいは許容率qと、を設定する。
(2)複数の目標候補値が等差数列をなす場合には、計量設定情報として、最小目標候補値(=初項)と、公差dと、許容値Qあるいは許容率qと、を設定する。
(3)複数の目標候補値が等比数列をなす場合には、計量設定情報として、最小目標候補値(=初項)と、公比rと、許容値Qあるいは許容率qと、を設定する。
上記の(2)の場合において、最小目標候補値(=初項)と公差dとを同一の値に設定すれば、(1)の場合のように複数の目標候補値が初項と公差が同一である等差数列をなすようにすることができる。
ここで、計量装置は、上記(1)、(2)、(3)のうちの少なくともいずれか1つの場合の計量設定情報を設定でき、それに応じた目標候補値を算出できるように構成されていればよい。
例えば、上記(1)、(2)、(3)の全ての場合の計量設定情報を設定でき、それに応じた目標候補値を算出できるように構成されている場合には、例えば、設定モードにおいて、操作部16の操作によって、最小目標候補値と、公差dと、公比rと、適量範囲画定情報(許容値Qあるいは許容率q)と、を設定することができる構成とする。但し、公差dと公比rとの両方を同時に設定することはできないように構成されている。
そして、操作部16の操作によって最小目標候補値と適量範囲画定情報とが入力され、公差d及び公比rが入力されていない場合には、制御器20は、(1)の場合の計量設定情報として認識するようにすればよい。また、最小目標候補値と公差dと適量範囲画定情報とが入力された場合には、制御器20は、(2)の場合の計量設定情報として認識するようにし、最小目標候補値と公比rと適量範囲画定情報とが入力された場合には、制御器20は、(3)の場合の計量設定情報として認識するようにすればよい。なお、適量範囲画定情報としては、例えば許容値Qと許容率qのいずれか一方のみを設定できるように構成されていてもよいし、許容値Qと許容率qとから選択して一方を設定するように構成されていてもよい。
これらの計量設定情報は、設定モードにすることにより、設定するために必要な情報が表示部17に表示され、それを見ながら人間が操作部16を操作して制御器20に設定することができるように構成されている。また、作業者等が、定量計量モードにして所望の計量設定情報を選択することにより、選択された計量設定情報に基づいて計量装置が動作する。
(変形例1)
制御器20は、前述のように重量センサ13からの計量信号に基づいて所定時間間隔で被計量物の重量値Wを1g単位で算出している。ここで、例えば、図2のように各目標候補値(m1〜m14)を目標値とした場合の適量範囲(F1〜F14)、過量範囲(H1〜H14)及び軽量範囲(L1〜L14)等が決められる場合に、例えば計量装置の設置状態や風等の影響により、被計量物の重量値Wが安定せずに、例えば299gと300gとの間で交互に変動する場合には、表示部17の表示された目標値が200gと400gとで交互に入れ替わり、判定ランプ18の点灯色が黄色(目標値が200gのときの過量の報知色)と赤色(目標値が400gのときの軽量の報知色)とで交互にちらつくことになり、作業者は計量作業(商品の生産作業)がやりにくくなる。
そこで、この変形例1では、所定値からなる目標値切換幅(目標重量値切換幅)sを設定し、所定時間間隔で取得する被計量物の重量値Wにおいて、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が大きくなる場合においては、値が小さい方から数えてn番目の目標候補値m(n)が目標値となる場合の過量範囲H(n)と、n+1番目の目標候補値m(n+1)が目標値となる場合の軽量範囲L(n+1)との境界値(X1)を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1に目標値切換幅sを加算した値とする。
一方、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が小さくなる場合においては、n番目の目標候補値m(n)が目標値となる場合の過量範囲H(n)と、n+1番目の目標候補値m(n+1)が目標値となる場合の軽量範囲L(n+1)との境界値(X2)を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1に目標値切換幅sを減算した値とする。
例えば、目標値切換幅sが5gに設定されている場合には、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が大きくなる場合において、1番目の目標候補値m1(200g)が目標値となる場合の過量範囲H1と、2番目の目標候補値m2(400g)が目標値となる場合の軽量範囲L2との境界値X1は、(200+400)/2+5=305(g)となる。この境界値X1(305g)を、400gを目標値とする場合の軽量範囲L2の下限値、または、200gを目標値とする場合の過量範囲H1の上限値とする。
一方、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が小さくなる場合において、1番目の目標候補値m1(200g)が目標値となる場合の過量範囲H1と、2番目の目標候補値m2(400g)が目標値となる場合の軽量範囲L2との境界値X2は、(200+400)/2−5=295(g)となる。この境界値X2(295g)を、400gを目標値とする場合の軽量範囲L2の下限値、または、200gを目標値とする場合の過量範囲H1の上限値とする。
ここで、重量値Wが増加する場合における境界値X1(305g)を、400gを目標値とする場合の軽量範囲L2の下限値とし、重量値Wが減少する場合における境界値X2(295g)を、400gを目標値とする場合の軽量範囲L2の下限値とした場合を考える。
この場合において、例えば、重量値Wが境界値X1付近の304gと305gとの間で変動している場合には、重量値Wが増加して最初に境界値X1以上の305gになったときに、400gが目標値となり、軽量と判定される。この後、重量値Wが減少して304gになったとしても、304gは境界値X2(295g)以上であるので、目標値は400gのままで、判定結果も軽量のままである。
また、例えば、計量皿12から被計量物の一部が取り出されて、重量値Wが境界値X2付近の294gと295gとの間で変動している場合には、重量値Wが減少して最初に294gになったときに、200gが目標値となり、過量と判定される。この後、重量値Wが増加して295gになったとしても、295gは境界値X1(305g)未満であるので、目標値は200gのままで、判定結果も過量のままである。
以上のように、例えば目標値切換幅sを設定し、境界値X1が境界値X2よりも大きな値となるようにすることにより、境界値付近において、被計量物の重量値Wが安定せずに不安定な場合でも、表示部17に表示される目標値の変動が無くなるとともに、判定結果(軽量、過量)に変動が無く、判定ランプ18の点灯色の変動も無くなり、計量作業がやりやすくなる。
なお、境界値X1及び境界値X2の値は上記の例に限らず、重量値Wが増加して目標値が大きくなる場合の境界値X1を、重量値Wが減少して目標値が小さくなる場合の境界値X2よりも大きな値となるようにすれば上記効果が得られる。例えば、境界値X1を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1に目標値切換幅sを加算した値とし、境界値X2を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1にするようにしてもよい。また、境界値X1を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1にし、境界値X2を、n番目の目標候補値m(n)とn+1番目の目標候補値m(n+1)との和の2分の1に目標値切換幅sを減算した値とするようにしてもよい。
なお、目標値切換幅sは、例えば設定モードにおいて、作業者等が操作部16を操作して制御器20に所望の値または予め定められた所定値を設定できるように構成されてあってもよいし、予め所定値が制御器20に設定されてあってもよい。
(変形例2)
この変形例2では、操作部16に、例えば、目標値固定及び解除スイッチを設け、計量中に同スイッチを押すことにより、その操作時点において導出されている目標値及び適量範囲に固定され、再度、上記スイッチが押されることにより、目標値及び適量範囲の固定が解除されるようにする。なお、目標値が固定されることによって適量範囲も固定される。
例えば、図2のように各目標候補値等が決められる場合に、200g詰め商品を2個、400g詰め商品を10個生産する場合を考える。この場合、例えば、200g詰め商品を2個生産した後、続けて、400g詰め商品を生産するときに、表示部17に目標値として400gが表示されているときに、上記スイッチを押して目標値及び適量範囲を固定すれば、それ以降、400g以外の目標値、例えば表示部17に200gの目標値の表示や、200gを目標値とする場合の軽量、適量、過量判定による各点灯色の判定ランプ18の点灯がない。これにより、作業者はとまどうことなく400g詰め商品を連続して生産する作業ができ、400g詰め商品の生産途中において誤って200g等の商品を生産してしまうということも防げる。
この場合において、例えば、目標値が400gに固定されている場合には、適量範囲の下限値の400g未満の範囲(1g〜399g)を軽量範囲とし、適量範囲の上限値の410gを超える範囲(411g〜3000g)を過量範囲として、判定ランプ18の点灯色を制御するようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、判定ランプ18を用いて適量、軽量、過量の判定結果を作業者に報知するようにしたが、これに限らず、判定結果を作業者に報知できれば他の方法でもよい。例えば、ブザーを設けておいて、ブザー音を異ならせることによって適量、軽量、過量の判定結果を報知するようにしてもよい。また、音声で報知するようにしてもよい。また、表示部17に文字等(例えば、「適量」、「軽量」、「過量」の文字)を表示したり、バーグラフを使用して適量、軽量、過量が判別できるように表示部17に表示して報知するようにしてもよい。また、例えばブザーを設けておいて、適量の場合のみブザーを鳴らす、または、軽量及び過量の場合のみブザーを鳴らすようにして、適量か否かを報知するようにしてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、目標重量値の異なる複数種類の商品の生産に使用され、それらの商品となる被計量物を計量するために必要な情報の設定作業が簡単になる計量装置等として有用である。
11 計量部
12 計量皿
13 重量センサ
15 本体
16 操作部
17 表示部
18 判定ランプ
20 制御器
m1〜m14 目標候補値
F1〜F14 適量範囲
L1〜L14 軽量範囲
H1〜H14 過量範囲

Claims (8)

  1. 載置部に載せられる被計量物の重量を計量する計量手段と、
    等差数列または等比数列をなしそれぞれ目標重量値となり得る複数の目標候補値のうちの最小値である最小目標候補値と、前記目標重量値に対する適量範囲を画定するために必要な情報である適量範囲画定情報とを含み、かつ前記最小目標候補値以外の目標候補値を含まない情報からなる計量設定情報を予め入力するための入力手段と、
    前記計量手段により計量される被計量物の重量値と前記計量設定情報とに基づいて、前記複数の目標候補値のうちのいずれか1つに等しく前記被計量物の重量値に応じた目標重量値を導出するとともに、この目標重量値に対応する適量範囲を導出する演算手段と、
    前記計量手段により計量される被計量物の重量値が前記適量範囲内の値であるか否かを判定する重量値判定手段と、
    前記重量値判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
    前記演算手段によって導出された前記目標重量値を表示する表示手段と
    を備えた、計量装置。
  2. 前記計量設定情報として、前記入力手段によって、等差数列をなす前記複数の目標候補値の初項及び公差となる前記最小目標候補値と、前記適量範囲の大きさを示す許容値または前記許容値を算出するために必要な値からなる前記適量範囲画定情報と、のみが入力されており、
    前記演算手段は、
    前記複数の目標候補値が前記等差数列をなすことから導かれた所定の演算式と、前記最小目標候補値と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値とに基づいて目標重量値を算出し、この目標重量値を前記適量範囲の下限値に決め、この下限値に前記許容値を加算した値を前記適量範囲の上限値に決めて前記適量範囲を導出するよう構成された、
    請求項1に記載の計量装置。
  3. 前記計量設定情報として、前記入力手段によって、等差数列をなす前記複数の目標候補値の公差と、前記最小目標候補値と、前記適量範囲の大きさを示す許容値または前記許容値を算出するために必要な値からなる前記適量範囲画定情報と、のみが入力されており、
    前記演算手段は、
    前記複数の目標候補値が前記等差数列をなすことから導かれた所定の演算式と、前記複数の目標候補値の公差と、前記最小目標候補値と、前記計量手段により計量される被計量物の重量値とに基づいて目標重量値を算出し、この目標重量値を前記適量範囲の下限値に決め、この下限値に前記許容値を加算した値を前記適量範囲の上限値に決めて前記適量範囲を導出するよう構成された、
    請求項1に記載の計量装置。
  4. 前記演算手段は、
    前記導出した目標重量値に対して前記適量範囲を導出するとともに、前記適量範囲の上限値を超える範囲である過量範囲と、前記適量範囲の下限値未満となる範囲である軽量範囲とを導出し、この際、前記複数の目標候補値を小さい順に並べたときにn番目(nは正の整数)の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲とが重複することなく連続するように、前記導出した目標重量値に対する前記過量範囲と前記軽量範囲とを導出するよう構成され、
    前記重量値判定手段は、
    前記計量手段により計量される被計量物の重量値が、前記演算手段で導出された前記適量範囲、過量範囲及び軽量範囲のいずれの範囲内の値であるかを判定するよう構成された、
    請求項1〜3のいずれかに記載の計量装置。
  5. 前記演算手段は、
    前記計量手段から所定時間間隔で被計量物の重量値を取得し、前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が大きくなる場合における、前記n番目の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、前記n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲との境界値である第1の境界値を、
    前回取得した重量値よりも今回取得した重量値が小さくなる場合における、前記n番目の目標候補値が目標重量値となる場合の過量範囲と、前記n+1番目の目標候補値が目標重量値となる場合の軽量範囲との境界値である第2の境界値よりも、大きい値とするよう構成された、
    請求項4に記載の計量装置。
  6. 所定値である目標重量値切換幅が予め設定されており、
    前記演算手段は、
    前記第1の境界値を、前記n番目の目標候補値と前記n+1番目の目標候補値との和の2分の1に前記目標重量値切換幅を加算した値とし、
    前回第2の境界値を、前記n番目の目標候補値と前記n+1番目の目標候補値との和の2分の1に前記目標重量値切換幅を減算した値とするよう構成された、
    請求項5に記載の計量装置。
  7. 前記演算手段は、
    前記入力手段によって前記計量設定情報が入力されたときに前記計量設定情報に基づいて前記最小目標候補値以外の目標候補値を予め算出して全ての前記目標候補値を予め記憶するとともに、
    前記計量手段による被計量物の計量がなされたときに前記記憶している前記複数の目標候補値の中から前記被計量物の重量値に最も近い目標候補値を選択し、これを前記目標重量値に決めるよう構成された、
    請求項1に記載の計量装置。
  8. 前記目標重量値を固定するとともに前記固定を解除するための操作手段をさらに備え、
    前記操作手段に前記目標重量値を固定する操作が行われたときに、その操作時点において前記演算手段によって前記被計量物の重量値と前記計量設定情報とに基づいて導出されている前記目標重量値及び適量範囲に固定され、この固定の解除操作がなされるまで前記演算手段は新たに目標重量値及び適量範囲の導出を行わないよう構成された、
    請求項1〜7のいずれかに記載の計量装置。
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