JP6524709B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に係り、特に、熱応力による劣化を防止する技術に関する。
半導体モジュール及び放熱用の冷却器(例えば、ヒートシンク)を備えた半導体装置は、半導体素子を形成する材料の熱膨張係数と冷却器の熱膨張係数との間に大きな差がある場合、半導体素子の駆動による温度上昇に起因して両者の間に熱応力が生じる。このため、冷却器に反りが生じることや、接合部が破損する等の問題が発生する。
特許文献1(特開2008−270295号公報)には、上記の問題を解決する方法として、熱膨張係数が半導体素子の材料に近いセラミックス製の冷却器を用いることにより、熱応力の発生を抑制することが開示されている。しかし、セラミックス製の冷却器を用いると、従来より使用されているアルミニウムや銅等の金属材料と対比してコストアップにつながる。また、セラミックスを用いると、熱応力を抑制することができる反面、熱抵抗が大きい(熱伝導率が低い)ので放熱性が低下する。
即ち、冷却器の材質として、熱応力を緩和させるためにセラミックス等の複合材料を用いると放熱性が低下し、放熱性を向上させるためにアルミニウム、銅等の放熱性の高い材料を用いると熱応力が増大し、両者は二律背反(所謂、トレードオフ)の関係となる。
特開2008−270295号公報
上述したように、従来における半導体装置は、冷却器に生じる熱応力の緩和と、冷却器による放熱性がトレードオフの関係となっており、熱応力の緩和と放熱性の向上を同時に達成させることができないという課題が生じていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、放熱性を向上させ、且つ、熱応力を抑制することが可能な半導体装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願発明における半導体装置は、半導体素子と金属製板材を接合した半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を備えている。この半導体装置に備えられた冷却器は、半導体モジュールに金属接合される上側平面部材と上側平面部材とに接続され、冷却媒体を導入する流路を形成する少なくとも一つのフィンを有する。そして、半導体素子は、冷却器の流路との間と絶縁されている。また、金属製板材は、平面視が長尺形状を成し、該金属製板材の長手方向が、冷却媒体の流路と直交する向きに配置されている。
また、本願における半導体装置は、半導体素子と金属製板材を接合した半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を備えている。この半導体装置に備えられた冷却器は、半導体モジュールに金属接合される上側平面部材と上側平面部材とに接続され、冷却媒体を導入する流路を形成する少なくとも一つのフィンを有する。そして、半導体素子は、冷却器の流路との間と絶縁されている。半導体モジュールは複数設けられ、各半導体モジュールは、前記冷却器に直接的或いは間接的に接合されている。各半導体モジュールは、冷却媒体の流路方向に向けて一列に配置されている
本願発明に係る半導体装置では、半導体モジュールと冷却器の上側平面部材とが金属接合され、且つ、半導体素子と冷却器の流路との間が絶縁されている。この半導体装置は、金属接合により半導体素子にて生じる熱を効果的に冷却器に伝達し、また、金属製板材の剛性により熱応力を低減する。従って、本発明における半導体装置では、放熱性が向上し、且つ熱応力を抑制することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の外観を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の外観を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る半導体装置の外観を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る半導体装置の外観を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る半導体装置の内部構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す図1等の断面図において、理解を促進するために、縦方向の長さを誇張して記載している。即ち、横方向と縦方向の比率は実際のものと同一ではない。
[第1実施形態の構成説明]
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置101の構成を示す要部断面図(図2に示すX−X’断面図)、図2は、半導体装置101の斜視図である。図1に示すように、第1実施形態に係る半導体装置101は、半導体モジュール8と、金属製の冷却器6、及びこれらを接合する絶縁基板11(絶縁材)を備えている。また、図2に示すように、半導体装置101には、冷却媒体(水や不凍液等)を流すための冷却配管21が接続されており、該冷却配管21は図中の矢印Y1の方向に冷却媒体が供給され、該冷却媒体は、後述するように冷却器6に設けられる流路6C内(図1参照)を流れる。なお、冷却媒体が流れる方向は、矢印Y1の反対方向でもよい。
半導体モジュール8は、金属からなるヒートスプレッダ2(金属製板材)と、該ヒートスプレッダ2の上面に接合材3Aにより接合された半導体素子1を備えている。更に、半導体素子1の周囲及びヒートスプレッダ2の周囲は、封止材として用いられる樹脂7にて覆われている。
ヒートスプレッダ2は、銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料を用いることが好ましく、Al−SiCやモリブデン、カーボンを含む合金を用いることもできる。接合材3Aは、はんだやろう材等、電気的に導通できるものを用いる。
半導体素子1は、例えば、インバータやコンバータ等の電力変換用素子であり、SiやSiC等からなるIGBTやダイオード、MOSFET等である。
半導体素子1の周囲を、絶縁型、或いは非絶縁型のトランスファーモールド(トランスファー成形)としてエポキシ等の熱硬化性樹脂を成形(樹脂封止)することが望ましいが、PPSやゲル等を用いて封止材としてもよい。また、トランスファーモールドの代わりに、コンプレッション成形を用いて樹脂封止することも可能である。なお、図1において、主端子や信号端子については、煩雑さを避けるため記載を省略している。
絶縁基板11は、半導体モジュール8と冷却器6を絶縁するために設けられており、セラミックス板5と、該セラミックス板5の上面、及び下面にそれぞれ接合される金属部材4−1、4−2から構成されている。金属部材4−1は、接合材3B−1により半導体モジュール8のヒートスプレッダ2に金属接合されている。また、金属部材4−2は、接合材3B−2により冷却器6に金属接合されている。金属接合とは、半田やろう材等の金属を使用した接合、或いは拡散接合である。また、絶縁基板11が設けられることにより、半導体素子1と、冷却器6に形成される流路6Cとの間が電気的に絶縁されている。
セラミックス板5は、入手性や熱伝導率の見地から、窒化アルミ、窒化ケイ素、及びアルミナのうちのいずれかを用いることが望ましいが、SiCからなる他のセラミックスを用いることも可能である。
金属部材4−1、4−2の材質として、銅やアルミニウムを用いることができる。また、接合材3B−1、3B−2の材質に応じて、金属部材4−1、4−2の表面にNi、Au、Ag等のメッキ処理を施してもよい。
金属部材4−1、4−2と、半導体モジュール8及び冷却器6の接合に用いる接合材3B−1、3B−2は、はんだやろう材の他に、固層・液相拡散接合等を用いることができる。また、接合材3B−1、3B−2は、半導体素子1との接合に用いる接合材3Aと同一とすることができるが、半導体素子1の接合を行った後に半導体モジュール8の接合を分離して行う場合には、半導体素子1直下の接合材3Aが再溶融する場合があるので、接合材3Aよりも融点が低い材料を用いることが好ましい。
また、ヒートスプレッダ2と冷却器6を、絶縁基板11を介して接合させた後に、接合材3B−1、3B−2が再溶融しないよう、融点が低い接合材3Aを用いて半導体素子1を接合させてもよい。また、先に冷却器6に絶縁基板11を接合させ、その後、絶縁基板11に半導体モジュール8を接合させてもよい。更に、半導体素子1、半導体モジュール8、絶縁基板11、及び冷却器6を、同一材質の接合材3A、3B−1、3B−2を用いて一度に接合させてもよいし、異なる材質の接合材3A、3B−1、3B−2を用いて一度に接合させてもよい。なお、樹脂7に覆われた半導体モジュール8を絶縁基板11に接合させる際には、樹脂7の耐熱性について注意する必要があり、接合の順番等を考慮する必要がある。
冷却器6は、図1の断面図に示すように、絶縁基板11と接する上面6A(上側平面部材)と、該上面6Aと平行に配置される下面6B(下側平面部材)と、上面6A及び下面6Bと直交し、該上面6Aと下面6Bを連結する複数枚のフィン6Dを備えている。即ち、半導体素子1は、冷却器6の上面6Aと間接的に接している。なお、絶縁基板11を設けず、半導体素子1が冷却器6の上面6Aと直接的に接する構成としてもよい。つまり、上面6Aは、半導体素子1に直接的或いは間接的に接している。また、各フィン6Dの間の開口部は、冷却媒体を流すための流路6Cとされており、該流路6Cに、LLC(long life coolant)を含む不凍液、水、油、空気等の冷却媒体を流すことにより、冷却器6を冷却することができる。上記したように、半導体素子1と流路6Cは電気的に絶縁されている。
また、本実施形態では、冷却器6を構成する上面6A、下面6B、及びフィン6Dを、単一部材で構成している。こうすることにより、冷却器6の上面6A、下面6B、及びフィン6Dの間の熱伝導のロスを低減できる。また、ヒートスプレッダ2の熱伝導率は、冷却器6の熱伝導率以上とされている。こうすることにより、半導体素子1に生じた熱を迅速に拡散させることができる。
冷却器6は、アルミニウムを押し出して作った多穴管が好ましい。即ち、上面6A、下面6B、及びフィン6Dを構成する単一部材を、押し出し材を用いて形成することが好ましい。但し、銅やその他の材料で作成してもよい。また、上面6A及び下面6Bと、複数枚のフィン6Dを用意し、これらをろう材等で接合するコルゲートフィン構造としてもよい。
また、冷却器6の熱膨張係数がヒートスプレッダ2の熱膨張係数以上である場合には、上面6Aの厚みは、ヒートスプレッダ2と同等、或いは薄くてもよい。即ち、冷却器6の熱膨張係数は、金属製板材(ヒートスプレッダ2)の熱膨張係数以上であり、金属製板材の厚みは、冷却器6の上面6A(上側平面部材)の厚み以上とするのが良い。更に、冷却器6と接合される金属部材4−2の厚みがヒートスプレッダ2と接合される金属部材4−1よりも厚くてもよい。
一方、冷却器6の熱膨張係数がヒートスプレッダ2の熱膨張係数よりも小さい場合には、上面6Aの厚みを、ヒートスプレッダ2の厚みよりも厚くすることが好適である。即ち、冷却器6の熱膨張係数は、金属製板材の熱膨張係数未満であり、金属製板材の厚みは、冷却器6の上面6A(上側平面部材)の厚み未満とするのが良い。
また、図2に示すように、冷却器6の、流路6Cの入り口側及び出口側となる面にはそれぞれ、上面6Aと下面6Bの間の高さより大きいバルジ6Eが設けられている。該バルジ6Eを設けることにより、冷却器6が流路方向に反ることを抑制する。
[第1実施形態の作用、効果の説明]
第1実施形態に係る半導体装置101では、冷却器6の上面6A(上側平面部材)が、半導体モジュール8に対して直接的或いは間接的に金属接合されている。また、複数のフィン6D(少なくとも一つのフィン)により冷却媒体の流路6Cが形成され、半導体素子1と冷却器6との間が電気的に絶縁されている。
従って、半導体素子1にて発熱する熱を素子直下で拡散させ、広げることできるので、広げた熱を熱伝導率が良い金属接合を介して冷却器6に伝達させることができる。このため、接合面全体で半導体素子1を冷却できるので、熱抵抗を低減することができ、半導体素子1に生じた熱を効率良く放出することができる。また、半導体素子1や該半導体素子1を接続するための接合材に加わる熱応力をヒートスプレッダ2の剛性によって低減することができる。
また、半導体素子1に絶縁基板11を介して接する冷却器6が、上面6A及び該上面6Aに対して略平行に配置された下面6B(下側平面部材)を備え、上面6Aと下面6Bの間に複数のフィン6Dが設けられるので、冷却器6の剛性を高めることができる。更に、冷却器6の厚みを薄くすることが可能になるので、装置全体の小型化を図ることができる。
更に、冷却媒体は、冷却器6に形成された流路6Cを流れることになり、該流路6Cが独立していることにより、各流路6Cを閉じることができ漏水対策を簡素化できる。これに加えて、独立した流路6Cが隔壁となって冷却器の接合面と反対側の面が繋がるので、より反り難い構造とすることができる。このため、熱応力を抑制して損傷や反りの発生を防止でき、且つ、熱抵抗を低減することができる。
また、半導体素子1と絶縁基板11との間にヒートスプレッダ2(金属製板材)を設けている。即ち、半導体素子1にヒートスプレッダ2を接合して半導体モジュール8を形成し、ヒートスプレッダ2を間接的に冷却器6の上面6A(上側平面部材)に接合させている。その結果、半導体素子1と冷却器6との接合部に生じる熱応力を緩和し、且つ、熱抵抗を低減することができる。
更に、絶縁基板11(絶縁材)と冷却器6の熱膨張係数の差から生じる熱応力、及び、反りを、冷却器6との接合面とは反対面に配設されるヒートスプレッダ2が抑制するので、半導体装置101全体に生じる反りを軽減し、反りによる割れや接合面に加えられる応力を低減することができる。
例えば、冷却器6及びヒートスプレッダ2の材質をアルミニウム或いは銅とした場合には、熱膨張係数は、アルミニウムが約23[ppm/K]、銅が約16[ppm/K]であり、これに対して、絶縁基板11のセラミックス板5は、窒化アルミが約4.6[ppm/K]、窒化ケイ素が約2[ppm/K]、アルミナが約7.3[ppm/K]であるので、セラミックス板5の熱膨張係数の方が相対的に小さい。従って、同一の熱勾配をかけた場合には、冷却器6やヒートスプレッダ2の方が、セラミックス板5よりも伸び縮みが大きくなる。
従って、温度変化に起因して、冷却器6が上側に凸となるように反った場合には、ヒートスプレッダ2は下側に凸となるように反る。反対に、冷却器6が下側に凸となるように反った場合には、ヒートスプレッダ2は上側に凸となるように反る。つまり、絶縁基板11の一方の面に作用する応力と、他方の面の作用する応力が互いに打ち消されるように働く。従って、全体の反りを緩和することができる。
また、絶縁基板11は、絶縁性を有するセラミックス板5、及び該セラミックス板5の上面、及び下面に接合された金属部材4−1、4−2からなり、該金属部材4−1、4−2とヒートスプレッダ2、及び冷却器6を金属接合するので、高い絶縁性を安定的に得ることが可能となる。
また、金属部材4−2と、ヒートスプレッダ2との金属接合を、はんだまたはろう材を使った接合、或いは、拡散接合とすることにより、ヒートスプレッダ2に熱をかけて容易に接合、固定することができ、熱抵抗を低減することができる。
更に、セラミックス板5が、窒化アルミ、窒化ケイ素、及びアルミナのうちの少なくとも一つで形成されるので、グリースと対比して熱伝導率が高く、入手性も良いため、熱抵抗を低減することができる。
また、冷却器6とヒートスプレッダ2が異なる材質の場合には、両者の熱膨張係数が異なるので、上記のように絶縁基板11に作用する応力を打ち消すことが難しくなる。例えば、冷却器6の材質がアルミニウムで、ヒートスプレッダ2の材質が銅である場合には、熱膨張係数は、(冷却器6)≧(ヒートスプレッダ2)となるので、同一の温度勾配に対して冷却器6の方がヒートスプレッダ2よりも伸縮量が大きくなる。従って、冷却器6の上面6Aとヒートスプレッダ2が同一の厚みであれば、熱膨張率の違いから絶縁基板11に反りが発生してしまう。
このような場合には、冷却器6の上面6Aの厚みを薄くすることにより、冷却器6と絶縁基板11との間に生じる応力が低減する。これにより、絶縁基板11とヒートスプレッダ2との間に生じる反りと、絶縁基板11と冷却器6との間に生じる反りとをバランスさせて、全体の反りを低減させることができる。つまり、冷却器6とヒートスプレッダ2の材質が異なる場合でも、冷却器6の上面6Aの厚みを適宜変更することにより、反りの発生を抑制することができる。その結果、接合材3B−1、3B−2に作用する応力を低減することができる。即ち、冷却器6の熱膨張係数は、ヒートスプレッダ2の熱膨張係数以上であり、ヒートスプレッダ2の厚みは冷却器6の上面6Aの厚み以上であるので、全体の反りを低減することができる。
また、図1において、冷却器6の上面6Aの厚みを厚くすると、温度の上昇に伴って全体的には凸側(上側に凸)に反っていく。また、ヒートスプレッダ2の厚みを厚くすると、温度の上昇に伴って、全体的に凹側(下側に凸)に反っていく。冷却器6の熱膨張係数とヒートスプレッダ2の熱膨張係数が同一の場合でも同様である。
また、冷却器6と接する金属部材4−2の厚みを厚くすれば、冷却器6の熱応力を緩衝板を設けずに吸収できる。この際、ヒートスプレッダ2と接する金属部材4−1の厚みを同時に厚くしてもよいが、熱抵抗の上昇(熱伝導率の低下)が懸念される場合には、金属部材4−2よりも薄くしてもよい。即ち、セラミックス板5の下面に設けられる金属部材4−2の厚みを、セラミックス板5の上面に設けられる金属部材4−1の厚み以上とすることにより、冷却器6で生じる熱収縮・膨張を緩和することができ、絶縁基板11や接合材3B−1、3B−2に作用する応力を低減することができ、新たな応力緩衝材の導入を不要とすることができる。
また、冷却器6の材質が銅で、ヒートスプレッダ2の材質がアルミニウムである場合には、熱膨張係数は(冷却器6)<(ヒートスプレッダ2)となる。このため、冷却器6の方がヒートスプレッダ2よりも剛性が高いため、冷却器6の上面6Aをヒートスプレッダ2よりも厚くすることにより、絶縁基板11に対する冷却器6及びヒートスプレッダ2の反り量を近づけることができる。これにより、熱応力により生じる反りが低減し、接合材や接合面に作用する熱応力を低減することができる。
冷却器6は、前述したように、フィン6Dを介して上面Aと下面Bに連結される構造となっているので、多穴管で形成されていればフィン6Dを厚くし易く、断面2次モーメントの観点からも反りが発生し難い構造とすることができる。また、半導体素子1から伝達される熱が上面6Aを介してフィン6Dに伝達され易い。
また、熱応力で上面6Aが伸長して反りが生じる場合には、下面6Bは縮むことになるが、図3の半導体装置101aに示すように、下面6Bの板厚を上面6Aよりも厚くして(即ち、上面平面部材の板厚を下面平面部材の板厚以下として)剛性を高めれば、上面6Aを薄くしたまま冷却器6の反りを低減することができる。熱抵抗的には、ヒートスプレッダ2によって絶縁基板11よりも上側で半導体素子1の熱を拡散しているので、上面6Aは薄い方が上方から伝達される熱を早く流路6Cに伝えることができ、熱抵抗を小さくできる。
また、冷却器6は、アルミニウムからなる押し出し材で形成し、フィン6Dを、上面6A及び下面6Bに対して、直交するように配置されている。これにより、フィン6Dの厚みを厚くすることができる。また、強度を高めることができ、ひいては、熱膨張、熱収縮による反りの発生を低減することができる。
また、クシ型・ピンフィン等、流路の受け側容器を要するような冷却器は、製造上またはねじ締めの強度確保のため、上面6Aの部分を厚くせざるを得ないため、熱性能の観点からも多穴管やコルゲートフィンを用いることが有利である。
絶縁型、或いは非絶縁型のトランスファーモールドを施した半導体モジュール8であれば、樹脂追加分の剛性を高めることができるので、全体の反りを低減することができる。更に、半導体素子1の接合材3Aを樹脂7で固めているので信頼性を向上させることができる。樹脂7はフィラーの配合によって熱膨張係数を変化させることができるので、冷却器6やヒートスプレッダ2に応じて、これらの熱膨張係数を調整することができる。また、樹脂7として、シリコン樹脂やFRP、PPS等のプラスチック材料を用いたり、組み合わせたりしてよい。また、トランスファーモールドの代わりに、コンプレッション成形を用いても同様の効果を達成できる。
半導体モジュール8を非絶縁のトランスファーモールドとすることで、半導体素子1直下の接合材3Aへの応力が低減したり、剛性が高まることで冷却器6の反りが低減したり、冷却器6との接合までのヒートスプレッダ2と絶縁基板11との熱応力を考慮せずに済む。また、半導体モジュール8を個別に準備することができるので、製造の自由度が向上する。
更に、半導体モジュール8に絶縁材を含む絶縁型のトランスファーモールドとすることで、半導体素子1直下の接合材への応力が低減したり、剛性が高まることで冷却器6の反りが低減したり、新たな絶縁材を用意することなく、接合材を介して冷却器6に接合できる。
図1に示した如くの非絶縁型のトランスファーモールドであれば、樹脂7の封止時に絶縁材のヒートスプレッダ2との熱膨張係数の差からくる割れ等を考慮しなくてよく、絶縁基板11を介して、半導体モジュール8と冷却器6とを同時に実装することができる。同時に実装することで、半導体モジュール8と絶縁材及び冷却器6と絶縁材をそれぞれ個別に実装する場合に比べて、反りのバランスが取れるので、反りによる実装不良等の製造不良が低減する。個別に実装する場合は、凹凸の反りの抑止のため、加圧やジグ固定等が必要になるが、同時に実装することによりこれらの手間を軽減できる。
更に、冷却器6と絶縁基板11を接合させてから、半導体モジュール8を接合させてもよい。別々に接合する場合は、別々と全体とで反りの向きもしくは反り量が異なるので考慮が必要である。また、冷却器6または半導体モジュール8、或いはその両方の形状を、接合前に予め反らせておいて接合時に反り低減するようにバランスを取ってもよい。
また、図4に示す半導体装置101bのように、絶縁基板11を使用せずに、半導体モジュール8の内部に絶縁シート13(絶縁材)を封止してもよい。こうすることにより、半導体素子1と流路6Cとの間が電気的に絶縁される。また、冷却器6との接合面が1層で済む。絶縁シート13の材質として、窒化ホウ素や樹脂、シリカを用いれば、セラミックスを用いる場合よりも、半導体モジュール8の樹脂7やヒートスプレッダ2に熱膨張係数が近づくので、樹脂封止しやすい。その反面、上記の材質は、セラミックスよりも熱伝導率や絶縁耐圧が劣る場合があるので注意が必要である。なお、図4に示す絶縁シート13の材質として、セラミックスを用いることもできる。
即ち、絶縁材として、窒化ホウ素、樹脂、シリカのうちのいずれかからなる絶縁シート13を使用し、且つ、該絶縁シート13をヒートスプレッダ2に圧着、或いは接着により接合するので、銅やアルミニウムとの間の熱膨張係数の差を小さくすることができる。また、熱膨張係数が樹脂に近いので、該絶縁シート13を樹脂封止することができる。
また、図5の半導体装置101cに示すように、半導体素子1上に接合材3Aを介して金属板12を設けることもできる。即ち、半導体素子1の上面に、厚みがヒートスプレッダ2以下の金属板12を、直接的或いは間接的に設ける構成とすることも可能である。このような構成とすることにより、半導体モジュール8の剛性が高まるので、冷却器6の絶縁基板11との反りを、より一層低減することが可能となる。金属板12は、例えば、半導体素子1がIGBTである場合に、エミッタ電極として取り出すことができるし、熱容量として過渡時の半導体素子1の発熱を吸収し熱抵抗を下げることができる。
半導体素子1の上に板状の金属(金属板12)が実装されていることで、冷却器6の反りをより一層低減することができる。また、厚みによっては一時的に熱容量を確保できるので過渡時の熱抵抗を低減することができる。
また、本実施形態では、冷却器6を構成する上面6A、下面6B、及びフィン6Dを、単一部材で構成している。これにより、冷却器6の上面6A、下面6B、及びフィン6Dの間の熱伝導のロスが低減し、且つ、接合間の接合強度が低下しないため、高強度且つ高い熱伝導率とすることが可能となる。
更に、各フィン6Dは、上面6A及び下面6Bと直交して配置されるので、冷却媒体の流路方向、及び該流路方向と直行する方向に反り難く、冷却器6の厚みが薄くても潰れ難い構造とすることとが可能となる。
更に、ヒートスプレッダ2の熱伝導率を、冷却器6の熱伝導率以上とすることで、半導体素子1の発熱を、効率的に拡散することができる。
また、ヒートスプレッダを銅で構成し、冷却器6をアルミニウムで構成することにより、安価に低熱抵抗の装置を構成することができる。
また、本実施形態では、冷却器6をアルミニウムや銅で構成する例について説明したが、該冷却器6を、炭化ケイ素等の絶縁体で形成することも可能である。このような構成とすれば、絶縁材が不要となり、別途の絶縁材を用意する必要がなくなる。また、絶縁体で構成された非絶縁型のモジュールに用いる場合においては、半導体素子1のアーム間のショートモードを気にする必要がなく、絶縁材を用意することなく接続することができる。
更に、絶縁材を炭化ケイ素とすることにより、高い熱伝導率を得ることができ、焼結材の炭化珪素を用いれば、より安価に製造することができる。また、熱膨張係数が低く半導体素子に近い熱膨張係数であるので、熱による変形が小さく、熱応力を低減することができる。
[第2実施形態の構成説明]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態に係る半導体装置102の内部構成を示す断面図、図7は該半導体装置102の外観を示す斜視図である。第2実施形態では、第1実施形態で示した半導体装置101と対比して、ヒートスプレッダ2が、平面視長尺形状の2つのヒートスプレッダ2−1、2−2に分割されており、更に、各ヒートスプレッダ2−1、2−2の上面に、それぞれ2個の半導体素子1が設けられている点で相違している。
2つのヒートスプレッダ2−1、2−2は、冷却媒体の流路方向Y1に沿って配置されている。即ち、流路方向Y1に沿って、ヒートスプレッダ2−1、2−2が順に並べられている。それ以外の構成は、第1実施形態で示した半導体装置101と同様であるので同一符号を付して詳細な構成説明を省略する。
図2において、例えば、2つの半導体素子1をそれぞれIGBTとダイオードにすることで、スイッチング動作、還流動作が可能な素子とすることができる。更に、半導体素子1は、MOSFET等でもよい。素子数も1つ以上であればよい。第2実施形態では、図7に示すように、樹脂7内(図6参照)に2個の半導体素子1と接合したヒートスプレッダ2−1、2−2を配置している。即ち、合計4個の半導体素子1を配置している。ヒートスプレッダを2つとすることにより、例えばインバータ回路(スイッチング回路)の上下アームの半導体素子を形成することができる。
また、ヒートスプレッダ2−1、2−2は、長手側が流路方向Y1に対して直交するように配置されていて、ヒートスプレッダ2−1、2−2は、冷却媒体の流路方向Y1に対して1列に配置されている。更に、上下アームをなす2つのヒートスプレッダを、3組設置することにより、3相インバータとして動作させることができる。なお、図7では、主端子や信号端子の記載を省略している。
[第2実施形態の作用、効果の説明]
第2実施形態では、図7に示すように、長方形状のヒートスプレッダを2個設け、各ヒートスプレッダ2−1、2−2の上面にそれぞれ2個の半導体素子1を搭載している。この際、各ヒートスプレッダ2−1、2−2の長手方向が、冷却媒体の流路方向Y1に対して略直交する方向となるように配置されている。半導体装置102は、冷却配管21に対して直交する方向に反りが発生し易いので、ヒートスプレッダ2の剛性により冷却配管21に直交する方向の反りを抑制することができる。更に、接合材3B−1、3B−2(図6参照)に作用する応力を低減することができる。冷却配管21に対して平行となる方向にヒートスプレッダの長手方向を配置した場合、ヒートスプレッダ2の長手方向とフィンの方向が平行となるため、流路方向Y1の方向に反り量が大きくなってしまう。また、流路方向Y1に向く反りは、冷却器6の高さよりも若干高いバルジ6Eによって軽減することができる。
また、2つのヒートスプレッダ2−1、2−2は、流路方向Y1に対して1列に配置されている。2つのヒートスプレッダ2−1、2−2は、流路方向Y1に対して複数列設けるよりも1列にした方が、冷却器6の流路6Cに直交する方向の長さを短くできて、反りの発生量を低減できると共に、流路6Cを冷却媒体が流れる際の圧力損失を低減することができる。
更に、半導体モジュール8は、半導体素子1を実装したヒートスプレッダ2を、上下アーム毎に絶縁材上に配置している。この半導体モジュール8では、上アームと下アームのスイッチングタイミングが交互に繰り返されるため、独立した半導体モジュール内において、オン時間の重複を抑制することができる。してみれば、半導体モジュール8の過熱を抑制できるため、冷却器6や、ヒートスプレッダ2のサイズを小さくすることができる。
[第3実施形態の構成説明]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態に係る半導体装置103の外観を示す斜視図である。第3実施形態に示す半導体装置103では、第2実施形態で示した半導体装置102と対比して、1つの冷却器6に対して、2つの絶縁基板11−1、11−2が接合され、各絶縁基板11−1、11−2にそれぞれ、半導体モジュール8−1、8−2が搭載されている。そして、2つの半導体モジュール8−1、8−2は、冷却媒体の導入する冷却配管21の流路方向Y1に沿って配置されている。各半導体モジュール8−1、8−2の断面構造は、前述した第1実施形態に示した半導体装置101と同様であるので説明を省略する。なお、絶縁基板11の代わりに、図4に示した絶縁シート13を用いることも可能である。
[第3実施形態の作用、効果の説明]
第3実施形態に係る半導体装置103では、絶縁基板11を半導体モジュール8−1、8−2毎に分離されているので、接合材3A、3B−1、3B−2(図1参照)に作用する応力を低減することができる。また、2つの半導体モジュール8−1、8−2が冷却媒体の流路方向Y1に沿って設けられているので、半導体装置103に反りが生じることを抑制できる。
また、図9に示すように、冷却媒体の流路方向Y1に対して、2つの半導体モジュール8−1、8−2を2列に並べてもよい。この場合には、冷却配管21の流路方向Y1と直交する方向の断面積が大きくなるので、反りが発生し易いという欠点がある反面、レイアウトを変更することにより、設置条件の融通性を持たせることが可能となる。
即ち、平面視が長尺形状をなすヒートスプレッダ2(金属製板材)の長手方向を、冷却配管21の流路方向Y1と直交する方向に配置することで、流路方向Y1よりも反り易いとされる流路に直交する方向の反りをヒートスプレッダ2の剛性によって抑制することができるので、反りを低減し接合材3B−1、3B−2に作用する応力を低減することができる。
更に、図に示す第3実施形態ではヒートスプレッダ2を流路方向に向かって複数列に並べずに、一列に配置している。即ち、各半導体モジュール8−1、8−2は、冷却媒体の流路方向に向けて一列に配置されている。こうすることにより、冷却媒体の流路に直交する方向を短くして反り難い構造とすることができる。更に、冷却器6の断面積を最小限にすることで圧力損失を低下させることや、各流路に流れる流速を均一にし易くできる。
[第4実施形態の構成説明]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図10は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置104の構成を示す要部断面図である。斜視図は、第1実施形態で示した図2と同様であるので、説明を省略する。即ち、図10は、図2に示すX−X’断面図を示している。
図10に示す半導体装置104は、図1に示した半導体装置101と対比して、冷却器6に設けられるフィン6Dが下面6Bに接していない、ピンフィン或いはクシ形とされている点で相違する。それ以外の構成は、図1と同様であるので同一符号を付して構成説明を省略する。
[第4実施形態の作用、効果の説明]
第4実施形態に係る半導体装置104は、フィン6Dが下面6Bに接していない。このため、第1実施形態(図1の場合)と対比すると、第1実施形態では、冷却器6の厚みが、上面6Aの厚み、下面Bの厚み、及び、フィン6Dの長さ、の合計となる。これに対し、第4実施形態に係る半導体装置104では、冷却器6の厚みが、上面6Aの厚みと、フィン6Dの高さの合計となるので、全体を薄くすることができる。
従って、絶縁材や接合部にかかる熱応力を低下させることができる。その反面、下面6Bがフィン6Dと接していないので、変形し易くなり、下面6Bの厚みを若干厚くする等の工夫が必要となる。
[第5実施形態の構成説明]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図11は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置105の構成を示す要部断面図である。斜視図は、第1実施形態で示した図2と同様であるので、説明を省略する。即ち、図11は、図2に示すX−X’断面図を示している。
図11に示す半導体装置105は、冷却器6の材料として絶縁性を有するものを使用している点で相違する。即ち、半導体素子1と冷却器6の流路6Cとの間が電気的に絶縁されている。そして、図4に示した半導体装置101bと対比して、ヒートスプレッダ2が絶縁シート13(絶縁材)に直接に接している点で相違する。即ち、図4に示す半導体装置101bは、ヒートスプレッダ2の下面にセラミックス板5、及び金属部材4−2を配置する構成であるのに対し、第5実施形態に係る半導体装置105は、ヒートスプレッダ2と絶縁シート13が接している。これは、冷却器6が絶縁性を有することによるものである。それ以外の構成は、図1と同様であるので同一符号を付して構成説明を省略する。
冷却器6を炭化ケイ素で構成した場合、そのままでは半導体モジュール8と金属接合することができないので、例えば、ニッケル(Ni)等を冷却器6にメッキした後に、接合材を用いて金属接合を行う。
また、炭化ケイ素にコールドスプレー等で銅やアルミニウム等の金属を冷却器6に堆積させてから半導体モジュール8を金属接合させてもよいし、コールドスプレーでヒートスプレッダ2を構成してもよい。
図11に示すように、流路6Cが各フィン6Dで閉じられた構成としてもよいし、冷却器6の熱膨張係数がヒートスプレッダ2よりも小さい場合には、上面6Aをヒートスプレッダ2よりも厚くして、反りのバランスをとってもよい。
[第5実施形態の作用、効果の説明]
第1実施形態で示した図1のように、絶縁基板による絶縁材を使用していないので、構造を簡素化することができ、半導体装置105の厚みを薄くすることができる。その結果、装置全体の小型化に寄与することができる。
以上、本発明の半導体装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
1 半導体素子
2 ヒートスプレッダ(金属製板材)
3A 接合材
3B−1、3B−2 接合材
4−1、4−2 金属部材
5 セラミックス板
6 冷却器
6A 上面(上側平面部材)
6B 下面(下側平面部材)
6C 流路
6D フィン
6E バルジ
7 樹脂
8 半導体モジュール
11 絶縁基板(絶縁材)
12 金属板
13 絶縁シート(絶縁材)
21 冷却配管
101、101a、101b、101c 半導体装置
102、103、104、105 半導体装置
Y1 流路方向

Claims (24)

  1. 半導体素子と金属製板材を接合した半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を備えた半導体装置において、
    前記冷却器は、
    前記半導体モジュールに直接的或いは間接的に金属接合される上側平面部材と、
    前記上側平面部材に接続され、冷却媒体を導入する流路を形成する少なくとも一つのフィンと、を有し、
    前記半導体素子と、前記流路との間が絶縁され、
    前記金属製板材は、平面視が長尺形状を成し、該金属製板材の長手方向が、前記冷却媒体の流路と直交する向きに配置されること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 半導体素子と金属製板材を接合した半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を備えた半導体装置において、
    前記半導体モジュールは複数設けられ、各半導体モジュールは、前記冷却器に直接的或いは間接的に接合され、
    前記冷却器は、
    前記半導体モジュールに直接的或いは間接的に金属接合される上側平面部材と、
    前記上側平面部材に接続され、冷却媒体を導入する流路を形成する少なくとも一つのフィンと、を有し、前記半導体素子と、前記流路との間が絶縁され、
    前記各半導体モジュールは、前記冷却媒体の流路方向に向けて一列に配置されていること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 前記上側平面部材に対して略平行に配置された下側平面部材を更に備え、前記フィンは、前記上側平面部材と前記下側平面部材とを連結するように、複数配設されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記冷却器の熱膨張係数は、前記金属製板材の熱膨張係数以上であり、前記金属製板材の厚みは、前記冷却器の前記上側平面部材の厚み以上であること、
    或いは、
    前記冷却器の熱膨張係数は、前記金属製板材の熱膨張係数未満であり、前記金属製板材の厚みは、前記冷却器の前記上側平面部材の厚み未満であること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記上側平面部材、前記下側平面部材、及び前記フィンは、単一部材からなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  6. 前記単一部材は、押し出し材で形成されること
    を特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記冷却器の前記上側平面部材の板厚は、前記下側平面部材の板厚以下であること
    を特徴とする請求項3,5,6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記フィンは、前記上側平面部材と前記下側平面部材に対して、直交するように配置されていること
    を特徴とする請求項3,5,6,7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記金属製板材の熱伝導率は前記冷却器の熱伝導率以上であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記金属製板材の材質は銅であり、前記冷却器の材質はアルミニウムであること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 前記半導体モジュールは、インバータのスイッチング回路を構成する上下アームを有し、上下アーム毎に独立して設けられること
    を特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  12. 前記半導体モジュールは、トランスファー成形、或いは、コンプレッション成形によって樹脂封止されていること
    を特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 前記半導体モジュールは、非絶縁型であること
    を特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  14. 前記半導体モジュールは、絶縁型であること
    を特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  15. 前記半導体素子の上面に、厚みが前記金属製板材以下の金属板を、直接的或いは間接的に実装したこと
    を特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体装置。
  16. 前記金属製板材と前記冷却器との間に絶縁材を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の半導体装置。
  17. 前記絶縁材は、セラミックス板と、該セラミックス板の上面及び下面にそれぞれ設けられた金属部材と、から成る絶縁基板であり、
    前記金属製板材は、前記セラミックス板の上面に設けられた金属部材と金属接合され、前記冷却器は、前記セラミックス板の下面に設けられた金属部材と金属接合されること
    を特徴とする請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記セラミックス板は、窒化アルミ、窒化ケイ素、及びアルミナのうちの少なくとも一つからなること
    を特徴する請求項17に記載の半導体装置。
  19. 前記セラミックス板の下面に設けられる金属部材の厚みは、該セラミックス板の上面に設けられる金属部材の厚み以上であること
    を特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
  20. 前記絶縁材は、窒化ホウ素、樹脂、シリカのうちの少なくとも一つからなる絶縁シートであり、前記絶縁シートは、前記金属製板材に圧着、或いは接着により接合されていること
    を特徴とする請求項16に記載の半導体装置。
  21. 前記冷却器は、絶縁体からなること
    を特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の半導体装置。
  22. 前記絶縁体は、炭化ケイ素からなること
    を特徴とする請求項21に記載の半導体装置。
  23. 前記金属接合は、はんだまたはろう材を使った接合、或いは、拡散接合、のいずれかであること
    を特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の半導体装置。
  24. 前記半導体モジュールと前記冷却器は、前記絶縁材を介して同時に実装されること
    を特徴とする請求項16〜20のいずれか1項に記載の半導体装置。
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