JP6523816B2 - 構造物の寿命評価方法 - Google Patents

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本発明は、高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命を評価する構造物の寿命評価方法に関する。
火力発電プラントの主要な構成機器である蒸気タービンやボイラなどの構成材料には、耐熱鋼が使用されている。耐熱鋼は、高温環境下において優れた強度を発揮し、また、製造性やコストの要求を高いレベルで満足するといった特徴を有している。
これらの素材は、製造初期では優れた高温強度を有するものの、高温環境下で長時間使用されると、強度上の材質劣化が進行する。材質劣化が進行すると、最終的に、機器(構造物)における応力の集中する部位や溶接部分などから例えばクリープ損傷により破損が進行し、発電プラントの運転停止につながる懸念がある。このため、定期検査時に、劣化部位や損傷部位の補修若しくは部品交換などによって、プラント運用中の機器の破損を回避することで、電力の安定的な供給が確保されている。
ここで、発電プラントを安全かつ効率的に運用するためには、破損のリスクが高い例えば高温の環境で稼働する機器のクリープ損傷進行度の定量化や、破損時期の予測から導き出される機器の残存寿命の把握などによって、機器の補修時期若しくは交換時期を決定する必要がある。そこで、このようなクリープ損傷進行度及び残存寿命を定量化するために寿命評価技術が利用されている。
具体的な方法として、例えばクリープ損傷に伴い材料内部に発生する微小なボイド(空孔)の量を測定・評価する手法(ボイド法)、損傷と共に低下する素材の硬さを計測・評価する手法(硬さ法)などが挙げられる。これらの手法はボイドの発生量や硬さの低下量からクリープ損傷を間接的に予測する手法と言える。
一方、主蒸気温度が600℃前後となる最新鋭の火力発電プラントにおいては、耐熱鋼の中でもCrを9wt%以上含むラスマルテンサイト組織を有する高Cr系耐熱鋼が使用されている。高Cr系耐熱鋼は従来から広く使用されてきた低合金鋼とは異なり、600℃前後まで優れた高温強度を発揮する。その一方で、クリープ損傷により破断に至る直前まで材料内部でボイドが発生しない特徴を有しており、ボイド法では適切に寿命を管理するのが難しいという課題がある。また、鋳鋼品などの一部の高Cr系耐熱鋼では、クリープ損傷に伴う硬さ低下量が特にクリープ寿命の初期から中期で小さい。このため硬さ計測時のバラつきを考慮すると寿命予測幅が必然的に大きくなり、ボイド法と同様に課題がある。
このような課題に対し、近年では実機から微小なサンプルを採取し、そのサンプルを用いて破壊試験(ミニチュア試験)を行うことで、クリープ損傷量を直接的に評価する手法が提案されている。このような破壊試験を用いる方法は、機器へのダメージを最小限にとどめるために、可能な限り小さい試験片を採取することが望ましい。このため、厚さ0.2〜1mm程度の平板の試験片を高温で保持し、剛体球を一定荷重で押し付け、クリープ変形による試験片の変形や、クリープ破断により球が貫通するまでの破断時間を計測するSPC(Small Punch Creep:スモール パンチ クリープ)試験などの適用が検討されている。
具体的な寿命評価方法として、予め取得した新材のSPC試験結果と、実機から採取した損傷材のSPC試験結果とを比較してクリープ損傷量を定量化する手法(直接法)や、予め構築したデータベースを用いて、SPC試験結果を従来型の単軸クリープ試験結果に換算してクリープ損傷量を定量化する手法(換算法)が提案されている。
一方、SPC試験は平板状の試験片に剛体球を押し付ける特性上、試験片内部には不均一なクリープひずみが生じる。このクリープひずみは従来型の単軸クリープ試験と異なり、SPC試験での試験時間初期に急激に増加することが知られている。このため、SPC試験は単軸クリープ試験に比べ、試験材料がクリープ破断まで許容する変形ひずみ(クリープ破断延性)によって結果が左右されることが指摘されている。
このクリープ破断延性は素材個々でばらつくと共に、実機の使用履歴により変動する。これまで、素材個々でばらつくクリープ破断延性を考慮したSPC試験法は報告があるものの、実機の使用履歴によるクリープ延性の変動を見越した評価手法は確立されていない。このため、SPC試験を用いて様々な実機使用履歴を持つ素材のクリープ強度を適切に計測するのは、特に寿命評価の精度の観点から一定の懸念があると言える。
特開平7−128328号公報 特許第5475198号公報
経済産業省,20120919商局66号,火力設備における電気事業省施工規則第94条の2第2項第1号に規定する定期事業者検査の時期変更承認に係る標準的な審査基準例及び申請方法等について,別紙3.余寿命評価に関する指針.
以上より、従来から広く用いられてきたボイド法や硬さ法による寿命評価は、寿命に対する評価範囲や精度の点から、高Cr系耐熱鋼への適用が困難であると言える。また寿命を破壊試験から予測するSPC試験を用いた寿命評価方法も、特にクリープ破断延性などの変動を考慮すると、必ずしも満足のゆく精度が期待されているとは言い難い。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、高Cr系耐熱鋼から構成される構造物の寿命を高精度に評価できる構造物の寿命評価方法を提供することにある。
本発明に係る構造物の寿命評価方法は、Cr量が8.0wt%以上で且つ11wt%以下となる高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命を評価する構造物の寿命評価方法において、前記構造物の損傷部位からサンプルを採取し、このサンプルの硬さを計測するサンプル採取・硬さ計測工程と、このサンプル採取・硬さ計測工程で計測した硬さ計測結果から、前記サンプルのクリープ寿命が後期であるか否かを判断する硬さによる寿命評価工程と、この硬さによる寿命評価工程でクリープ寿命が初期から中期と判断された前記サンプルに対して破壊試験を実施し、クリープ寿命及びクリープ損傷量を定量化する破壊試験による寿命評価工程と、前記硬さによる寿命評価工程で前記クリープ寿命が後期と判断された場合には前記硬さによる寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定し、前記クリープ寿命が初期から中期と判断された場合には前記破壊試験による寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定する寿命決定工程と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る構造物の寿命評価方法は、Cr量が8.0wt%以上で且つ11wt%以下となる高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命を評価する構造物の寿命評価方法において、前記構造物の損傷部位の硬さを計測する硬さ計測工程と、この硬さ計測工程による硬さ計測結果から、前記損傷部位のクリープ寿命が後期であるか否かを判断する硬さによる寿命評価工程と、この硬さによる寿命評価工程によりクリープ寿命が初期から中期と判断された前記損傷部位からサンプルを採取し、このサンプルに対して破壊試験を実施して、クリープ寿命及びクリープ損傷量を定量化する破壊試験による寿命評価工程と、前記硬さによる寿命評価工程で前記クリープ寿命が後期と判断された場合には前記硬さによる寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定し、前記クリープ寿命が初期から中期と判断された場合には前記破壊試験による寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定する寿命決定工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、構造物の損傷部位に対して、そのクリープ寿命が後期の場合には硬さにより寿命評価を実行し、そのクリープ寿命が初期から中期の場合には破壊試験により寿命評価を実行することで、これまで困難であった高Cr系耐熱鋼から構成された構造物の寿命を高精度に評価できる。
本発明に係る構造物の寿命評価方法における一実施形態を示すフローチャート。 図1の硬さによる寿命評価工程で用いられる硬さ予測値HVestと硬さ計測値HVactを示すグラフ。 SPC試験と単軸クリープ試験の相関指標F/σと、SPC試験での破断時間と、クリープ破断延性との関係を示すグラフ。 単軸クリープ試験から得られたクリープ破断延性(真破断ひずみ)の破断時間依存性を示すグラフ。 図1の破壊試験による寿命評価工程で用いられる、SPC試験と単軸クリープ試験の相関指標F/σと、SPC試験における変形比との関係を示すグラフ。 図1の破壊試験による寿命評価工程で実行される換算法を用いた寿命評価を示す概念図。 図1の破壊試験による寿命評価工程で実行される直接法を用いた寿命評価を示す概念図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る構造物の寿命評価方法における一実施形態を示すフローチャートである。この図1に示す構造物の寿命評価方法は、Cr量が8.0wt%以上で且つ11wt%以下となる高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命及びクリープ損傷量を評価するものであり、損傷部位特定工程S1、サンプル採取・硬さ計測工程S2、硬さによる寿命評価工程S3、破壊試験による寿命評価工程S4、及び寿命決定工程S5を有する。以下に、各工程に対して詳細に説明する。
<損傷部位特定工程S1>
この損傷部位特定工程S1では、設計情報である評価対象の機器(構造物)の形状寸法、使用環境での圧力条件、温度条件などを用いて機器の強度解析を行い、機器に発生する温度分布、発生応力などを得る。この場合の強度解析は、広く用いられている有限要素法(FEM:Finite Element Method)などを利用する。
この損傷部位特定工程S1を実施する目的は、機器(構造物)における損傷部位を特定することにある。この損傷部位特定工程S1での強度解析は、機器を設計するうえで必要な設計情報や、機器(例えば発電プラント)の運転記録(起動停止記録、温度記録など)を取得し、これらを用いることで解析可能である。本解析によって、定常運転時や起動停止時の温度の値、応力値を評価し、損傷の進行が予想される損傷部位を決定する。なお、機器における損傷部位(応力が集中する応力集中部など)や、この損傷部位での温度の値、応力値などが解析によらず予め判明している場合には、この損傷部位特定工程S1は省略可能である。
<サンプル採取・硬さ計測工程S2>
このサンプル採取・硬さ計測工程S2は、損傷部位特定工程S1により損傷の進行が予想された機器(構造物)の損傷部位を対象として、例えば機器の現地定期検査時に、機器(実機)の損傷部位から微小なサンプルを採取する工程である。具体的な微小サンプルの採取方法は、機械加工や放電加工などの既存の技術を用いることで実施可能である。
このサンプル採取・硬さ計測工程S2は、採取した微小サンプルをラボで切断し研磨して、硬さを計測する作業も含む。この硬さ計測作業は、例えば圧子押し込み型卓上硬さ計測機などを用いて行う。微小サンプルの表面が湾曲している場合には、微小サンプルの一部を切断して研磨することで平面状に作成して硬さ計測を実施する。これは、微小サンプルの硬さを正確に計測するためである。なお、超音波硬さ計などを用いて同様の精度で硬さ計測が可能な場合には、この超音波硬さ計を用いても良い。
<硬さによる寿命評価工程S3>
この硬さによる寿命評価工程S3は、サンプル採取・硬さ計測工程S2で計測した微小サンプルの硬さ計測結果から、損傷部位のクリープ寿命が後期であるか否かを判断して後工程を決定する。クリープ寿命が後期であるか否かの判断は、以下の式(1)で算出される硬さ差分値ΔHVtが管理値ΔHVmを越えるか否かで判断する。なお、管理値ΔHVmは、予め構築したデータベースより高Cr系耐熱鋼の鋼種個々に応じて任意に設定されるものである。
ΔHVt=HVest−HVact ……(1)
ここで、HVestは、予め構築してデータベースに格納されたクリープ損傷に伴う硬さ変化データ、損傷部位特定工程S1で算出した微小サンプル(損傷部位)の温度及び応力値、並びに構造物の運転時間を用いて算出した硬さ予測値である。また、HVactは、サンプル採取・硬さ計測工程S2で計測した微小サンプルの硬さ計測値である。
この硬さによる寿命評価工程S3では、硬さ差分値ΔHVtが管理値ΔHVmを越えるか否かで、図1のように後工程を決定する。すなわち、硬さ差分値ΔHVtが管理値ΔHVmを越える場合(ΔHVt≧ΔHVm)には寿命決定工程S5へ進み、越えない場合(ΔHVt<ΔHVm)には、破壊試験による寿命評価工程S4へ進む。
以下に、式(1)の詳細を説明する。図2に示したHVestは、データベースに格納されたクリープ損傷に伴う硬さ変化データを用いて、ある一定の温度、応力値におけるクリープ損傷に伴う硬さの変化を予測したものである。またHVactは、HVestを予測したときと等しい温度、応力値において実際に単軸クリープ試験を実施し、クリープ試験時間に対して実験的に計測した硬さを示したものである。X軸は、単軸クリープ試験でのクリープ寿命比t/tr、すなわちクリープ損傷量φcであり、Y軸は硬さ(ビッカース硬さ)である。なお、tはクリープ試験時間であり、trはクリープ破断するまでの時間である。
図2によって、クリープ寿命の初期から中期(クリープ寿命比t/tr=0〜0.8程度)では両者は比較的良く整合するが、クリープ寿命の後期(クリープ寿命比t/tr=0.8以降)では、HVest>HVactとなって両者は大きく乖離する。この乖離は、硬さ計測結果HVactが急激に低下したためであり、この低下原因は、クリープ寿命の後期に発生する加速クリープにより、材料内部の転位密度が急速に低下したためと考えられる。従って、この硬さによる寿命評価工程S3で用いるデータベースを、上記加速クリープによる軟化を含めずに構築することで、式(1)の硬さ差分値ΔHVtの大小により、クリープ寿命が後期であるか否かの判断を確実に行うことが可能になる。
なお、硬さ差分値ΔHVtが十分に小さい場合、すなわちクリープ寿命が初期から中期である場合には、硬さのみでは適切な寿命評価結果を得るのが困難である。これは、特にクリープ寿命の初期から中期においての硬さの変化幅が例えば図2で示した材料であると、HV30程度と小さいためである。つまり、硬さ計測値をY軸にプロットしたとき、HVestの曲線から、その硬さ計測値でのクリープ寿命比t/trを試算できるが、そのHVestの曲線の傾きが小さい(浅い)ため、対応するクリープ寿命比t/trのバンド幅が大きくなって、適切なクリープ寿命比t/trを試算するのが困難になるためである。この問題を解決するために、次工程S4のSPC試験による寿命評価を行う。
<破壊試験による寿命評価工程S4>
この破壊試験による寿命評価工程S4では、硬さによる寿命評価工程S3でクリープ寿命が初期から中期であると判断された微小サンプル(損傷部位)に対して、破壊試験としてのSPC試験を用いてクリープ寿命評価を行い、クリープ寿命及びクリープ損傷量を算出して定量化する工程である。
この破壊試験による寿命評価工程S4では、サンプル採取・硬さ計測工程S2で採取した微小サンプルを加工して試験片とし、SPC試験に供する。得られたSPC試験結果を、例えばSPC試験と単軸クリープ試験の相関指標(F/σ)と、SPC試験における変形比との関係(図5)を用いて単軸クリープ試験結果に換算し、クリープ寿命(残存寿命)及びクリープ損傷量を予測する。この際、硬さによる寿命評価工程S3によって、破壊試験による寿命評価工程S4での微小サンプル(試験片)がクリープ寿命初期から中期になっていることから、この試験片に対して適切な寿命予測が可能となる。以下詳細に関して述べる。
ここで、SPC試験は、微小サンプルを平板状に加工した試験片を500〜700℃に保持し、この試験片に一定荷重で剛体球を押し付け、試験片の変形から貫通に至るまでの時間および変形量を計測し、計測された変形量を用いてクリープ損傷量を定量化する試験である。
通常の寿命評価で機器(構造物)のクリープ損傷量やクリープ寿命を定量的に評価する際には、単軸クリープ試験で得られる破断時間を指標とする。これは、単軸クリープ試験で一定時間以上の破断時間を持つよう設定された許容応力を用いて、機器の設計が行なわれているためである。但し、SPC試験では単軸クリープ試験に比べて実機(構造物)から採集するサンプルを微小として試験片に加工でき、実機へのダメージを最小限に留めることができるため、このSPC試験を用いた寿命評価方法が望ましい。
このSPC試験を用いた寿命評価には直接法と換算法とがある。直接法は、予め取得した新材(未損傷材)のSPC試験結果と、実機の損傷部位から採取した微小サンプル(試験片)のSPC試験結果とを比較してクリープ損傷量を定量化し、クリープ寿命を算出する手法である。
また、換算法は、SPC試験結果を単軸クリープ試験結果に換算する手法を予め構築し(後に詳説)、実機の損傷部位から採取した微小サンプル(試験片)のSPC試験結果を単軸クリープ試験結果に換算して、クリープ損傷量及びクリープ寿命を評価する手法である。SPC試験結果から単軸クリープ試験結果に正しく換算可能であれば、非特許文献1に記載される「破壊試験法のパラメータ法やアイソスソレス法」に準ずる手法で寿命の評価が可能になる。
上述の直接法、換算法を問わず、SPC試験結果を用いてクリープ損傷量およびクリープ寿命を評価するには、従来型の単軸クリープ試験結果とSPC試験結果との間で対応を適切に取る必要がある。本実施形態では、硬さによる寿命評価工程S3によってクリープ寿命が初期から中期となった微小サンプルに対してSPC試験を実施している。以下、最初に換算法を用いて、SPC試験結果から単軸クリープ試験特性を予測する手法を説明する。
換算法による寿命評価では、SPC試験結果を単軸クリープ試験結果に適切に換算する手法の構築が重要である。このため、最初に、両者の相関性を示す指標として、破断時間が等しくなる単軸クリープ試験での応力σとSPC試験での荷重Fとの関係を、強度解析を用いて調査した。この結果を図3に示す。X軸はSPC試験での破断時間であり、Y軸は強度解析から得た応力σと荷重Fの比を、便宜的に相関指標(F/σ)として示している。
ここで、相関指標F/σが、いかなる試験条件においても略一定値(一定の相関性)であったり、SPC試験条件である荷重Fの関数となっていれば、試験結果に左右されずに、SPC試験結果から単軸クリープ試験結果を適切に予測することが可能になる。すなわち、荷重FにおけるSPC試験での破断時間は、予め既知である相関指標F/σを用いて、応力σにおける単軸クリープ試験での破断時間と読み替えることができる。
しかしながら、図3によれば、相関指標F/σは、SPC試験での破断時間(=単軸クリープ試験での破断時間)と、試験片の素材特性であるクリープ破断延性(ひずみ)によって左右されることが判る。
つまり、ある一定のクリープ破断延性を有する場合(1.6mm/mm以上)には、相関指標F/σは、SPC試験での破断時間(試験結果)に拘らず略一定であり、SPC試験と単軸クリープ試験は一定の相関性を持つ。このため、SPC試験結果を単軸クリープ試験の試験結果に適切に換算することが可能になる。一方、図3によれば、上記値(1.6mm/mm)を下回るクリープ破断延性を示す場合には、相関指標F/σは、クリープ破断延性の低下に伴い、SPC試験での破断時間に対して鋭敏に変化する。すなわち、SPC試験と単軸クリープ試験の相関性は、そのSPC試験での試験結果(破断時間)や試験片の素材特性に依存し、一定ではない。クリープ破断延性は、試験片の素材個々でバラツク上に、実機(構造物)の運転におけるクリープ損傷によっても変化すると考えられる。このため、クリープ破断延性が1.6mm/mmを下回る場合には、試験片の素材個々の特性やクリープ損傷量によってSPC試験と単軸クリープ試験の相関性が変化すると考えられる。
ところで、上述のように相関指標F/σに影響を及ぼすクリープ破断延性について、高Cr系耐熱鋼の単軸クリープ試験結果から得たクリープ破断延性の例を図4に示す。X軸は単軸クリープ試験での破断時間であり、Y軸は破断絞りにより算出された真破断ひずみ(クリープ破断延性と同義)である。図4より、単軸クリープ試験での破断時間の増加に伴いクリープ破断延性が低下し、特に、実際の発電プラント(構造物)での運転時間10万時間超では、クリープ破断延性(真破断ひずみ)は0.5〜1.5mm/mmを示すと予想される。従って、このようなクリープ破断延性を示す材料に対して、SPC試験と単軸クリープ試験との相関性を得る手法の構築が必要になる。
そこで、真破断ひずみが異なる4種類の素材に対して相関指標F/σを調査し、その際のSPC試験における変形比(定常変形量/(遷移及び定常変形量))と相関指標F/σとの関係を示したグラフ(図5)を作成した。この図5では、真破断ひずみ0.9〜2.0mm/mmの素材(試験片)A〜Dであれば、SPC試験における変形比と相関指標F/σとの間に線形的な関係が成立する。これにより、実際の寿命評価対象として想定されるクリープ破断延性0.5〜1.5mm/mmの大部分(つまり、クリープ寿命比が初期から中期の試験片)について、SPC試験における変形比と相関指標F/σとの関係(図5)を用いることで、SPC試験と単軸クリープ試験の相関性を定義する手法の構築が可能となり、SPC試験結果を単軸クリープ試験結果に換算することが可能になる。
SPC試験結果から単軸クリープ試験結果への換算は、図5及び図6を用いて次のようにして行う。まず、実機の損傷部位から算出した微小サンプル(試験片)についてSPC試験を実施して、試験片に対する荷重F、試験片の変形比(定常変形量/(遷移及び定常変形量))、試験片の破断時間を求める。次に、図5を用いて、SPC試験における変形比から相関指標F/σの値を求め、SPC試験での既知の荷重Fから応力σを求める。そして、求めた応力σを図6の縦軸にプロットし、SPC試験の破断時間が単軸クリープ試験の破断時間に等しいとして図6の横軸にプロットすることで、図6の実線Mを得る。
この実線Mは、実機の損傷部位から採取した微小サンプル(試験片)のSPC試験結果を換算して得た単軸クリープ破断特性である。予め取得されてデータベースに格納された新材(未損傷材)についての単軸クリープ試験結果特性Nと上記実線Mとにおいて、損傷部位特定工程S1で得られた寿命評価時点での実機運転応力との交点から、クリープ寿命(残存寿命)及びクリープ損傷量を予測して評価する。
但し、クリープ寿命後期の微小サンプルに対しては、上述の図4で示したクリープ破断延性0.5〜1.5mm/mmを下回る場合があることが想定される。これは、実機を使用したときのクリープ損傷によって一定量のクリープ歪が蓄積し、微小サンプル(試験片)の素材が持つ本来のクリープ破断延性に対し、SPC試験時点でのクリープ破断延性が見かけ上低下している可能性があるためである。しかし、このようにクリープ破断延性が大幅に低下している微小サンプル(試験片)については、硬さによる寿命評価工程S3で硬さ計測結果からクリープ寿命が後期であるか否かの判定を行うことで、この破壊試験による寿命評価工程S4における寿命評価の対象から除外されている。
次に、SPC試験を用いた直接法による寿命評価について、図7を用いて説明する。この直接法による寿命評価においても、硬さによる寿命評価工程S3においてクリープ寿命後期の微小サンプル(試験片)は除かれ、クリープ寿命の初期から中期の微小サンプル(試験片)が対象になる。
まず、実機の損傷部位から採取した微小サンプル(試験片)について、SPC試験で得られた試験片の破断時間を横軸に、試験片への荷重を縦軸にそれぞれプロットすることで、実機サンプルのSPC試験結果特性Xを得る。次に、予め取得されてデータベースに格納された新材(未損傷材)についてのSPC試験結果特性Yと上記特性Xとを比較する。すると、任意のSPC試験荷重における交点からクリープ損傷量(損傷割合)が得られ、このクリープ損傷量に寿命評価時点までの運転時間を考慮(例えば積算)することで、クリープ寿命を算出して評価する。
<寿命決定工程S5>
この寿命決定工程S5は、硬さによる寿命評価工程S3及び破壊試験による寿命評価工程S4での評価結果から、最終的な寿命を決定する工程である。すなわち、硬さによる寿命評価工程S3においてクリープ寿命が後期(クリープ寿命比t/tr=0.8以上)であると判断された微小サンプル(試験片)については、そのクリープ寿命比0.8以上を最終な寿命とする。また、クリープ寿命が初期から中期であると判断された微小サンプル(試験片)については、SPC試験を実施して直接法または換算法により評価した寿命評価値を最終的な寿命とする。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)及び(2)を奏する。
(1)構造物である機器(実機)の損傷部位から採取した微小サンプルに対して、そのクリープ寿命が後期の場合には、硬さによる寿命評価工程S3によって硬さによる寿命評価を実行し、上記微小サンプルのクリープ寿命が初期から中期の場合には、破壊試験による寿命評価工程S4によってSPC試験による寿命評価を実行することで、これまで困難であった高Cr系耐熱鋼から構成された構造物の寿命を高精度に評価できる。
(2)破壊試験による寿命評価工程S4では、クリープ寿命が初期から中期と判断された微小サンプルに対して破壊試験(SPC試験)を実施することで、直接法の場合にも換算法の場合にも、微小サンプルのクリープ寿命を高精度に評価できる。
特に換算法では、SPC試験と単軸クリープ試験の相関指標(F/σ)とSPC試験による変形比との関係(図5)を用いて、SPC試験結果を単軸クリープ試験結果に換算することで、非特許文献1の破壊評価法に準ずる評価を行うことができる。この際に、硬さによる寿命評価工程S3によりクリープ寿命後期のサンプルが除外されることで、破壊試験による寿命評価工程S4におけるSPC試験結果から単軸クリープ試験結果への換算精度が高まり、換算法で実施する寿命評価の精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、硬さによる寿命評価工程S3と破壊試験による寿命評価工程S4の区分けをクリープ寿命比0.8前後としたが、必ずしもこの値である必要はない。これは、微小サンプル(試験片)の素材個々の特性や硬さ検出精度によって、上述の区分けのための最適値が変動するからである。
また、本実施形態では、微小サンプルの採取後に硬さ計測を行っている。しかし、例えば寿命評価対象である構造物の表面に直接取り付ける形式の圧子押し込み型の硬さ計測計などを用いて、微小サンプルを採取しなくとも同等程度の精度で硬さ計測が可能な場合には、微小サンプルの採取前に硬さ計測を実施して硬さによる寿命評価工程S3を行うことが可能である。この場合、破壊試験による寿命評価工程S4のために、クリープ寿命が初期から中期であると判断された損傷部位のみで微小サンプルを採取することで、採取サンプル数を削減でき、寿命評価費用を低減できる。
S1 損傷部位特定工程
S2 サンプル採取・硬さ計測工程
S3 硬さによる寿命評価工程
S4 破壊試験による寿命評価工程
S5 寿命決定工程

Claims (6)

  1. Cr量が8.0wt%以上で且つ11wt%以下となる高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命を評価する構造物の寿命評価方法において、
    前記構造物の損傷部位からサンプルを採取し、このサンプルの硬さを計測するサンプル採取・硬さ計測工程と、
    このサンプル採取・硬さ計測工程で計測した硬さ計測結果から、前記サンプルのクリープ寿命が後期であるか否かを判断する硬さによる寿命評価工程と、
    この硬さによる寿命評価工程でクリープ寿命が初期から中期と判断された前記サンプルに対して破壊試験を実施し、クリープ寿命及びクリープ損傷量を定量化する破壊試験による寿命評価工程と、
    前記硬さによる寿命評価工程で前記クリープ寿命が後期と判断された場合には前記硬さによる寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定し、前記クリープ寿命が初期から中期と判断された場合には前記破壊試験による寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定する寿命決定工程と、を有することを特徴とする構造物の寿命評価方法。
  2. Cr量が8.0wt%以上で且つ11wt%以下となる高Cr系耐熱鋼から構成された構造物のクリープ寿命を評価する構造物の寿命評価方法において、
    前記構造物の損傷部位の硬さを計測する硬さ計測工程と、
    この硬さ計測工程による硬さ計測結果から、前記損傷部位のクリープ寿命が後期であるか否かを判断する硬さによる寿命評価工程と、
    この硬さによる寿命評価工程によりクリープ寿命が初期から中期と判断された前記損傷部位からサンプルを採取し、このサンプルに対して破壊試験を実施して、クリープ寿命及びクリープ損傷量を定量化する破壊試験による寿命評価工程と、
    前記硬さによる寿命評価工程で前記クリープ寿命が後期と判断された場合には前記硬さによる寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定し、前記クリープ寿命が初期から中期と判断された場合には前記破壊試験による寿命評価工程による評価結果から最終的な寿命を決定する寿命決定工程と、を有することを特徴とする構造物の寿命評価方法。
  3. 前記構造物の損傷部位を前記構造物の強度解析により特定する損傷部位特定工程を、更に追加して有することを特徴とする請求項1または2に記載の構造物の寿命評価方法。
  4. 前記硬さによる寿命評価工程においてクリープ寿命が後期であるか否かの判断は、構造物の構造解析より得られた損傷部位の温度及び応力値、前記構造物の運転時間、並びに予め構築されたクリープ損傷に伴う硬さ変化データを用いて算出された硬さ予測値と、実際に計測された硬さ計測値との差分を算出し、この差分値が所定値を越えるか否かにより判断することを特徴とする請求項3に記載の構造物の寿命評価方法。
  5. 前記破壊試験による寿命評価工程における破壊試験は、サンプルを平板状に加工した試験片を500〜700℃に保持し、この試験片に一定荷重で剛体球を押し付け、前記試験片の変形から貫通に至るまでの時間および変形量を計測し、計測された変形量を用いてクリープ損傷量を定量化するSPC試験であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構造物の寿命評価方法。
  6. 前記破壊試験による寿命評価工程では、SPC試験と単軸クリープ試験の相関指標F/σと、前記SPC試験における変形比との関係を用いることで、前記SPC試験と前記単軸クリープ試験との相関性を定義してSPC試験結果を単軸クリープ試験結果に換算し、この換算法を用いてサンプルのクリープ寿命及びクリープ損傷量を定量化することを特徴とする請求項5に記載の構造物の寿命評価方法。
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