JP2014077696A - クリープ試験装置及びクリープ試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スモールパンチクリープ試験において接触角度を正確に計測する。
【解決手段】平板状の試験片20上にボール23が載置され、試験片20が加熱されながら、ボール23を介して試験片20に所定の荷重が負荷される。この間の試験片20の変形量が計測される。制御部が、変形量に基づいて所定の時間間隔で試験片20の変形速度の時間変化を取得する。制御部が、変形速度の時間変化に基づいて、試験片20の定常クリープ領域を検出する。制御部が、定常クリープ領域が検出された後であって、試験片20が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の変形速度である閾値と変形速度とを比較し、変形速度が閾値に到達した場合に、試験片20に対する荷重負荷が停止される。停止後の試験片20について、ボール23と試験片20との接触角度が計測される。
【選択図】図2
【解決手段】平板状の試験片20上にボール23が載置され、試験片20が加熱されながら、ボール23を介して試験片20に所定の荷重が負荷される。この間の試験片20の変形量が計測される。制御部が、変形量に基づいて所定の時間間隔で試験片20の変形速度の時間変化を取得する。制御部が、変形速度の時間変化に基づいて、試験片20の定常クリープ領域を検出する。制御部が、定常クリープ領域が検出された後であって、試験片20が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の変形速度である閾値と変形速度とを比較し、変形速度が閾値に到達した場合に、試験片20に対する荷重負荷が停止される。停止後の試験片20について、ボール23と試験片20との接触角度が計測される。
【選択図】図2
Description
本発明は、金属材料のクリープ試験を行なうためのクリープ試験装置及びクリープ試験方法に関する。
プラントの配管など高温環境で使用される金属部材の疲労寿命等の評価では、クリープ試験が用いられるのが一般的である(例えば特許文献1)。通常のクリープ試験では、評価対象の部材から丸棒形状の試験片が切り出されて試験に供される。
一方、金属部材のクリープ試験を行う別の方法として、スモールパンチクリープ試験が検討されている。スモールパンチクリープ試験では、平板状の試験片上にボールが配置される。試験片が加熱されながら試験片にボールを介して荷重が負荷され、試験片のボールにより押圧された部位の変形量の時間変化が計測される。
スモールパンチクリープ試験は、通常のクリープ試験よりも小さい試験片でクリープ破断を計測可能である。
上記のように、スモールパンチクリープ試験で得られるデータは、所定荷重を付与した時の変形量(変位)の時刻変化のみである。このため、実機での部材評価にスモールパンチクリープ試験結果を適用するためには、荷重を応力に、変位を歪みにそれぞれ換算する必要がある。
図5は、スモールパンチクリープ試験でのボールと試験片との接触角度を説明する概略図である。スモールパンチクリープ試験において試験片20にボール23が押圧され、試験片20が変形する。この時、ボール23と試験片20との接触角度φは、図5に示される角度である。すなわち、ボール23と試験片20との接触面の端部とボール23の中心とを結ぶ線がボール23中心を通る垂直線となす角度である。
荷重を応力に換算する式(応力換算式)は次式で与えられる。
F/σ=2πh(R+h/2)sin2φ …(1)
F:荷重(ボール押圧力)
σ:試験片断面応力
h:試験片板厚
R:ボール半径
φ:接触角度
荷重を応力に換算する式(応力換算式)は次式で与えられる。
F/σ=2πh(R+h/2)sin2φ …(1)
F:荷重(ボール押圧力)
σ:試験片断面応力
h:試験片板厚
R:ボール半径
φ:接触角度
応力換算のためには、クリープ試験後に試験片を取出し、破断直前の接触角度を計測する必要がある。しかし、スモールパンチクリープ試験では、クリープ破断時が試験終了時になるため、試験終了後にはボールが試験片を貫通してしまう。このため、接触角度を正確に取得することができなかった。
本発明は、後工程で接触角度を正確に計測できるようにするためのクリープ試験装置及びクリープ試験方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、平板状の試験片を載置するホルダと、前記試験片上に載置されるボールと、前記ボールを介して前記試験片に所定の荷重を負荷する荷重負荷部と、前記試験片を所定温度に加熱する加熱部と、前記試験片を加熱しながら前記試験片に荷重を負荷する間に、前記試験片の変形量を計測する計測部と、制御部とを含み、前記制御部が、前記計測部で計測された前記変形量から、所定の時間間隔での前記試験片の変形速度を取得する取得部と、前記取得部で取得された前記変形速度に基づいて、前記試験片の定常クリープ領域を検出し、前記定常クリープ領域に相当する時間を取得する検出部と、前記試験片が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の前記変形速度である閾値を格納し、前記検出部で前記定常クリープ領域に相当する前記時間以後の前記変形速度と前記閾値とを比較し、前記変形速度が前記閾値以上になった場合に、前記荷重負荷部による前記試験片への荷重負荷を停止させる停止部とを含むクリープ試験装置である。
上記態様において、前記閾値が、前記試験片と同一材質の試料について、加熱しながら荷重が負荷された時の前記変形量の時間変化及び前記変形速度の時間変化が取得され、前記変形量の時間変化から前記定常クリープ領域と前記加速クリープ領域との変曲点での時間が取得され、前記変形速度の時間変化から、前記定常クリープ領域の変形速度に対する前記変曲点での時間での変形速度の比率が取得され、前記比率に基づいて設定された値であることが好ましい。
上記態様のクリープ試験装置は、スモールパンチクリープ試験に適用される。上記態様のクリープ試験装置では、制御部の停止部に、試験片が破断する前であって加速クリープ領域に相当する変形速度が閾値として格納されている。停止部が、定常クリープ領域以後の変形速度と閾値とを比較し、変形速度が閾値以上になった時に、試験片への荷重負荷を停止させる。本発明のクリープ試験装置を用いれば、加速クリープ領域の途中で試験片が破断する(ボールが試験片を貫通する)前に、クリープ試験を停止させることができる。この結果、クリープ試験後の試験片からボールと試験片との接触角度を正確に計測することが可能となる。
上記態様では、閾値は、試験片と同材料の試料についてクリープ試験が実施された結果、(定常クリープ領域と加速クリープ領域との変曲点での変形速度)/(定常クリープ領域での変形速度)として設定する。こうすることにより、確実に破断直前の加速クリープ領域でクリープ試験を停止させることができる。
本発明の別の態様は、平板状の試験片上にボールが載置され、前記試験片が所定温度に加熱されながら、前記試験片に対して前記ボールを介して所定の荷重が負荷される荷重負荷工程と、前記試験片の前記ボールによって押圧された部位の変形量が計測される変形量計測工程と、前記変形速度計測工程で計測された前記変形量に基づいて、所定の時間間隔で前記試験片の変形速度が取得される変形速度取得工程と、前記変形速度取得工程で取得された前記変形速度に基づいて、前記試験片の定常クリープ領域が検出され、前記定常クリープ領域に相当する時間が取得される検出工程と、前記定常クリープ領域に相当する時間以後の前記変形速度が、前記試験片が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の前記変形速度である閾値と比較される比較工程と、前記比較工程での比較の結果、前記取得工程で取得された前記変形速度が前記閾値以上になった場合に、前記試験片に対する荷重負荷が停止される停止工程と、前記停止工程後の前記試験片について、前記ボールと前記試験片との接触角度が計測される前記接触角度計測工程とを含むクリープ試験方法である。
上記態様において、前記試験片と同一材質の試料について前記荷重負荷工程及び前記変形量計測工程が施されて、前記試料の前記変形量の時間変化及び前記変形速度の時間変化が取得され、前記変形量の時間変化における前記定常クリープ領域と前記加速クリープ領域との変曲点での時間が取得され、前記変形速度の時間変化に基づいて、前記定常クリープ領域の変形速度に対する前記変曲点の時間での変形速度の比率が取得され、前記比率が前記閾値に設定されることが好ましい。
上記態様のクリープ試験方法によれば、試験片が破断する(ボールが試験片を貫通する)前の加速クリープ領域の途中でクリープ試験を停止させることができる。このため、接触角度取得工程でより正確に接触角度を計測することができる。
上記態様のクリープ試験方法で得られた接触角度を用いて算出された応力は、より正確な値となる。
上記態様のクリープ試験方法で得られた接触角度を用いて算出された応力は、より正確な値となる。
上記態様のクリープ試験方法では、試験片と同材料の試料についてクリープ試験工程を実施して、(定常クリープ領域と加速クリープ領域との変曲点での変形速度)/(定常クリープ領域での変形速度)を閾値として設定する。こうすることにより、停止工程において、確実に破断直前の加速クリープ領域でクリープ試験を停止させることができる。
本発明によれば、破断する前に試験片に亀裂が入るタイミングで試験装置から試験片を採取することができる。このため、接触角度をより正確に計測することが可能となり、応力換算精度が向上する。従って、実機における部材の強度評価精度が向上させることができる。
本発明のクリープ試験装置及びクリープ試験方法では、板厚が薄い小片で試験を実施することができる。このため、プラントを停止させることなく評価対象部材を評価できる。また、溶接部に発生するHAZ部等から肉厚方向に複数の試験片を採取して、各々のクリープ試験を実施することも可能である。
図1は、本発明の一実施形態のクリープ試験装置の全体概略図である。
図1のクリープ試験装置1は、架台2、試験治具3、荷重負荷部4、及び、チャンバ5を備える。試験治具3及び荷重負荷部4の一部は、チャンバ5内に収容される。
図1のクリープ試験装置1は、架台2、試験治具3、荷重負荷部4、及び、チャンバ5を備える。試験治具3及び荷重負荷部4の一部は、チャンバ5内に収容される。
本実施形態において、荷重負荷部4は油圧で駆動する。駆動手段は公知の構成が採用できる。荷重負荷部4の下端部(試験治具3側の端部)に、パンチャー6が設置される。
試験治具3の上端部(荷重負荷部4側の端部)に試験片を支持するホルダ7が設置される。図2はホルダ7の拡大概略図である。ホルダ7は上部ダイ21及び下部ダイ22で構成される。試験片20は、上部ダイ21及び下部ダイ22に挟持される。
試験片20は金属材料である。例えば、試験片20は、高温環境で使用される配管や溶接接合部から切断されて採取されて、所定の形状に加工される。本実施形態では、試験片20は平板状とされる。平板の形状は特に限定されないが、円板形状であることが好ましい。円板状の試験片20の寸法は、直径7〜10mm、板厚0.5mmである。
上部ダイ21は、中央部に円形の孔24を有する治具である。平板の形状は特に限定されないが、試験片20と同形状であることが好ましい。上部ダイ21の孔24に、ボール23が入れられる。ボール23はセラミックス製とされる。ボール23の寸法は試験片20よりも小さく、直径2.0〜2.4mmである。上部ダイ21の孔24の内径は、ボール23と孔24の内壁との間に0.1mm程度の空隙が生じる程度の大きさに設定される。
パンチャー6は上部ダイ21の孔24に挿入可能とされる。パンチャー6の寸法は、パンチャー6と孔24の内壁との間に0.1mm程度の空隙が生じる程度の大きさに設定される。
下部ダイ22は、中央部に円形の孔25を有する治具である。平板の形状は特に限定されないが、試験片20と同形状であることが好ましい。下部ダイ22の孔25の内寸は、ボール23よりも大きい。例えば、孔25の内寸は4mm程度である。孔25の試験片20側の端部の内壁は、丸面取り加工されている。面取り半径は、0.1〜0.5mmとされる。
パンチャー6が計測部8に接続される。計測部8は作動変圧器である。計測部8は、荷重負荷部4による試験片20(ボール23)への荷重負荷開始時点を0として、パンチャー6の変位の時間歴を所定時間間隔で取得する。
ホルダ7が設置される位置において、チャンバ5の外側周囲にヒータ(加熱部)9が設置される。
架台2にガス供給部10が接続される。架台2にガス流通路11が設けられ、ガス流通路11を介してガス供給部10とチャンバ5内部が接続される。チャンバ5には、ガス供給部10から送給されたガスを外部に排出可能とする排出路(不図示)が設置される。
制御部12は、取得部、検出部覆及び停止部を備える。制御部12は、計測部8、ヒータ9、荷重負荷部4に接続される。
以下に、図1及び図2のクリープ試験装置を用いて実施するクリープ試験方法を説明する。
オペレータは、図2に示すように、試験片20を上部ダイ21及び下部ダイ22の間に設置し、試験片20上にボール23を配置する。その後、孔24にパンチャー6が挿入される。初期状態では、パンチャー6はボール23と接触させないか、ボール23に荷重がかからないようにボール23と接触させられる。
チャンバ5が閉鎖され、内部が密封される。ガス供給部10がガス流通路11を通じてチャンバ5にガスを送給する。送給されるガスは、アルゴンガス等の不活性ガスとされる。
制御部12は、ヒータ9を作動させ、試験片20を所定温度に加熱する。例えば、室温〜650℃の範囲内の温度まで試験片20が加熱される。
制御部12は、荷重負荷部4を作動させる。荷重負荷部4は、ボール23を介して試験片20に所定の荷重を付与する。計測部8は、荷重負荷開始からのパンチャー6の変位を所定時間間隔で取得する。計測部8で計測されたパンチャー6の変位は、試験片20の変形量に相当する。計測部8は、パンチャー6の変位データを試験片20の変形量データとして、制御部12の取得部に送信する。
取得部は、計測部8で計測された試験片20の変形量のデータを受信する。取得部は、試験片20の変形量のデータから、所定時間間隔での試験片20の変形速度を取得する。取得部は、所定時間間隔での変形速度のデータを検出部及び停止部に送信する。
検出部は、取得部から送信された変形速度のデータを受信する。検出部は、試験片20の変形速度の時間変化のグラフを作成する。検出部は、時間変化のグラフから、変形速度が1時間にわたり±15%が維持される領域を定常クリープ領域として検出する。検出部は、定常クリープ領域の変形速度を取得する。ここで、定常クリープ領域の変形速度とは、検出部が検出した定常クリープ領域での変形速度の平均値と定義する。
検出部は、定常クリープ領域が検出されると、定常クリープ領域に相当する時間を停止部に送信する。
停止部は、取得部から所定時間間隔での変形速度のデータを受信し、検出部から定常クリープ領域に相当する時間のデータを受信する。
停止部には、予め変形速度の閾値が格納されている。変形速度の閾値は、加速クリープ領域に相当し、試験片が破断する前の変形速度の値とされる。変形速度の閾値は、以下の工程により取得される。
試験片と同じ材質の試料が準備される。試料は、試験片20と同じ形状及び寸法とされることが好ましい。当該試料が、図1と同じクリープ試験装置に上記と同様にして装着される。
ヒータ9が試料を所定温度に加熱しながら、荷重負荷部4がボールを介して所定の荷重を試料に付与する。計測部8は、試料に荷重が負荷される間のパンチャー6の変位の時間を所定間隔で取得する。計測部8は、パンチャー6の変位量を試料の変形量として取得部に送信する。また、計測部8は、試料の変形量を検出部に送信する。
制御部12の取得部は、計測部8から所定時間間隔での試料の変形量を受信する。取得部は、変形量から所定時間間隔での試料の変形速度を取得する。取得部は、変形速度のデータを検出部に送信する。
検出部は、計測部8及び取得部から、所定時間間隔での変形量及び変形速度をそれぞれ受信する。
検出部は、変形量の時間変化のグラフ(クリープ曲線)を作成する。図3は、変形量の時間変化のグラフの一例である。図3は、600℃で試料(改良9Cr1Mo鋼)を加熱して450N、400N,350Nの荷重を負荷したときのグラフである。同図において、横軸は寿命消費率、縦軸は計測部で取得された変形量である。試料は、直径8mm、板厚0.5mmとした。寿命消費率は、試料が破断した時の時間を1として表した。
検出部は、図3に例示される変化量の時間変化のグラフで、定常クリープ領域のグラフの傾きを表す直線Aと加速クリープ領域のグラフの傾きを表す直線Bとを描画する。図3では、450N及び350Nのグラフでの直線A及び直線Bを例示として描画する。検出部は、直線Aと直線Bとの交点を変曲点と認識し、変曲点での時間(寿命消費率)を取得する。変曲点の取得は、加熱温度及び荷重量毎に取得すると良い。図3の例では、450Nの変曲点での寿命消費率は0.95、350Nの変曲点での寿命消費率は0.89である。
検出部は、変形量の時間変化のグラフ(クリープ曲線)を作成する。図3は、変形量の時間変化のグラフの一例である。図3は、600℃で試料(改良9Cr1Mo鋼)を加熱して450N、400N,350Nの荷重を負荷したときのグラフである。同図において、横軸は寿命消費率、縦軸は計測部で取得された変形量である。試料は、直径8mm、板厚0.5mmとした。寿命消費率は、試料が破断した時の時間を1として表した。
検出部は、図3に例示される変化量の時間変化のグラフで、定常クリープ領域のグラフの傾きを表す直線Aと加速クリープ領域のグラフの傾きを表す直線Bとを描画する。図3では、450N及び350Nのグラフでの直線A及び直線Bを例示として描画する。検出部は、直線Aと直線Bとの交点を変曲点と認識し、変曲点での時間(寿命消費率)を取得する。変曲点の取得は、加熱温度及び荷重量毎に取得すると良い。図3の例では、450Nの変曲点での寿命消費率は0.95、350Nの変曲点での寿命消費率は0.89である。
検出部は、変形速度の時間変化のグラフを作成する。図4は、変形速度の時間変化のグラフの一例である。同図において、横軸は寿命消費率、縦軸は変形速度である。図4は、図3における荷重350Nのグラフを変形速度に換算したものである。図3を参照すると、定常クリープ領域の変形量は荷重を変えてもほぼ同じである。このため、変形速度の時間変化は、図3の荷重400N及び450Nでも同傾向となる。
検出部は、定常クリープ領域に相当する時間範囲での変形速度の平均値を取得し、定常クリープ領域の変形速度とする。検出部は、図4から上記変曲点における時間の変形速度を取得する。検出部は、定常クリープ領域の変形速度に対する変曲点での変形速度の比率を算出し、この値を閾値とする。例えば、図4において、変曲点での寿命消費率0.95の場合は比率2.6倍、変曲点での寿命消費率0.89の場合は比率1.5倍がそれぞれ得られる。
検出部は、閾値を停止部に送信する。
検出部は、定常クリープ領域に相当する時間範囲での変形速度の平均値を取得し、定常クリープ領域の変形速度とする。検出部は、図4から上記変曲点における時間の変形速度を取得する。検出部は、定常クリープ領域の変形速度に対する変曲点での変形速度の比率を算出し、この値を閾値とする。例えば、図4において、変曲点での寿命消費率0.95の場合は比率2.6倍、変曲点での寿命消費率0.89の場合は比率1.5倍がそれぞれ得られる。
検出部は、閾値を停止部に送信する。
上記閾値は、試験片20の材質毎に、また、試験片20の加熱温度毎に取得される。また、図3に示すように、同じ材質の試験片を同じ温度で加熱しクリープ試験を実施した場合でも、負荷荷重によって変曲点の時間がずれる。このため、試験片20への負荷荷重毎でも、上記閾値が取得されることが好ましい。
停止部は、定常クリープ領域が検出された時間以後の所定時間間隔での変形速度のデータと、閾値とを比較する。停止部は、定常クリープ領域が検出された時間より後の変形速度の値が閾値以上であると判断すると、荷重負荷部4に荷重負荷を停止させる指令を送信する。荷重負荷部4が当該指令を受信すると、パンチャー6が上方に移動して、パンチャー6がボール23から離れる。これにより、試験片20への荷重負荷が停止される。
荷重負荷が停止されると、制御部12は、ヒータ9を停止させる。この時、チャンバ5内をアルゴンガスが流通することによって、試験片20が冷却される。試験片20が所定温度まで冷却された後、オペレータはチャンバ内から試験片20を取り出す。
オペレータは、クリープ試験後の試験片20の断面観察を行い、断面の画像を取得する。断面観察は、例えばマクロ観察を用いて実施する。オペレータは、取得した断面画像から、ボールと試験片との接触角度φを計測し、取得する。
上記工程により取得された計測角度φを用いて、式(1)より応力σが算出できる。
上記工程により取得された計測角度φを用いて、式(1)より応力σが算出できる。
1 スモールパンチクリープ試験装置
2 架台
3 試験治具
4 荷重負荷部
5 チャンバ
6 パンチャー
7 ホルダ
8 計測部
9 ヒータ
10 ガス供給部
11 ガス流通路
12 制御部
20 試験片
21 上部ダイ
22 下部ダイ
23 ボール
24,25 孔
2 架台
3 試験治具
4 荷重負荷部
5 チャンバ
6 パンチャー
7 ホルダ
8 計測部
9 ヒータ
10 ガス供給部
11 ガス流通路
12 制御部
20 試験片
21 上部ダイ
22 下部ダイ
23 ボール
24,25 孔
Claims (4)
- 平板状の試験片を載置するホルダと、
前記試験片上に載置されるボールと、
前記ボールを介して前記試験片に所定の荷重を負荷する荷重負荷部と、
前記試験片を所定温度に加熱する加熱部と、
前記試験片を加熱しながら前記試験片に荷重を負荷する間に、前記試験片の変形量を計測する計測部と、
制御部とを含み、
前記制御部が、
前記計測部で計測された前記変形量から、所定の時間間隔での前記試験片の変形速度を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記変形速度に基づいて、前記試験片の定常クリープ領域を検出し、前記定常クリープ領域に相当する時間を取得する検出部と、
前記試験片が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の前記変形速度である閾値を格納し、前記検出部で前記定常クリープ領域に相当する前記時間以後の前記変形速度と前記閾値とを比較し、前記変形速度が前記閾値以上になった場合に、前記荷重負荷部による前記試験片への荷重負荷を停止させる停止部とを含むクリープ試験装置。 - 前記閾値が、
前記試験片と同一材質の試料について、加熱しながら荷重が負荷された時の前記変形量の時間変化及び前記変形速度の時間変化が取得され、
前記変形量の時間変化から前記定常クリープ領域と前記加速クリープ領域との変曲点での時間が取得され、
前記変形速度の時間変化から、前記定常クリープ領域の変形速度に対する前記変曲点での時間での変形速度の比率が取得され、
前記比率に基づいて設定された値である請求項1に記載のクリープ試験装置。 - 平板状の試験片上にボールが載置され、前記試験片が所定温度に加熱されながら、前記試験片に対して前記ボールを介して所定の荷重が負荷される荷重負荷工程と、
前記試験片の前記ボールによって押圧された部位の変形量が計測される変形量計測工程と、
前記変形速度計測工程で計測された前記変形量に基づいて、所定の時間間隔で前記試験片の変形速度が取得される変形速度取得工程と、
前記変形速度取得工程で取得された前記変形速度に基づいて、前記試験片の定常クリープ領域が検出され、前記定常クリープ領域に相当する時間が取得される検出工程と、
前記定常クリープ領域に相当する時間以後の前記変形速度が、前記試験片が破断する前の加速クリープ領域に相当する所定の前記変形速度である閾値と比較される比較工程と、
前記比較工程での比較の結果、前記取得工程で取得された前記変形速度が前記閾値以上になった場合に、前記試験片に対する荷重負荷が停止される停止工程と、
前記停止工程後の前記試験片について、前記ボールと前記試験片との接触角度が計測される前記接触角度計測工程とを含むクリープ試験方法。 - 前記試験片と同一材質の試料について前記荷重負荷工程及び前記変形量計測工程が施されて、前記試料の前記変形量の時間変化及び前記変形速度の時間変化が取得され、
前記変形量の時間変化における前記定常クリープ領域と前記加速クリープ領域との変曲点での時間が取得され、
前記変形速度の時間変化に基づいて、前記定常クリープ領域の変形速度に対する前記変曲点の時間での変形速度の比率が取得され、前記比率が前記閾値に設定される請求項3に記載のクリープ試験方法。
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Cited By (8)
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